JPH0814338A - ２段切換え用電磁ブレーキ - Google Patents
２段切換え用電磁ブレーキInfo
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- JPH0814338A JPH0814338A JP6143014A JP14301494A JPH0814338A JP H0814338 A JPH0814338 A JP H0814338A JP 6143014 A JP6143014 A JP 6143014A JP 14301494 A JP14301494 A JP 14301494A JP H0814338 A JPH0814338 A JP H0814338A
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- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 abstract 1
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 2
- 230000008878 coupling Effects 0.000 description 2
- 238000010168 coupling process Methods 0.000 description 2
- 238000005859 coupling reaction Methods 0.000 description 2
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 239000010687 lubricating oil Substances 0.000 description 1
- 238000003466 welding Methods 0.000 description 1
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B67/00—Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for
- F02B67/04—Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus
- F02B67/06—Engines characterised by the arrangement of auxiliary apparatus not being otherwise provided for, e.g. the apparatus having different functions; Driving auxiliary apparatus from engines, not otherwise provided for of mechanically-driven auxiliary apparatus driven by means of chains, belts, or like endless members
Abstract
(57)【要約】
【目的】 確実な増速状態が得られるものでありなが
ら、増速状態におけるトルク変動を充分に吸収して補機
およびエンジンに負担を与えることのない補機駆動装置
等における２段切換え用電磁ブレーキを提供する。 【構成】 クランクシャフトによりクランクプーリ１１
を駆動するに、ワンウェイクラッチ５を介した等速状態
と、プラネタリーギヤからなる増速装置のリングギヤ、
ピニオンギヤ、サンギヤのうちの一部材例えばサンギヤ
６を電磁ブレーキによって固定した増速状態との２段切
換えが可能な補機駆動装置等における２段切換え用電磁
ブレーキにおいて、前記サンギヤ６と該サンギヤ６を固
定するために前記電磁ブレーキの電磁石７に吸引される
アーマチャー８との間にリターンスプリング１０を配設
したことを特徴とする。
ら、増速状態におけるトルク変動を充分に吸収して補機
およびエンジンに負担を与えることのない補機駆動装置
等における２段切換え用電磁ブレーキを提供する。 【構成】 クランクシャフトによりクランクプーリ１１
を駆動するに、ワンウェイクラッチ５を介した等速状態
と、プラネタリーギヤからなる増速装置のリングギヤ、
ピニオンギヤ、サンギヤのうちの一部材例えばサンギヤ
６を電磁ブレーキによって固定した増速状態との２段切
換えが可能な補機駆動装置等における２段切換え用電磁
ブレーキにおいて、前記サンギヤ６と該サンギヤ６を固
定するために前記電磁ブレーキの電磁石７に吸引される
アーマチャー８との間にリターンスプリング１０を配設
したことを特徴とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、クランクシャフトによ
りクランクプーリを駆動するに、ワンウェイクラッチを
介した等速状態と、プラネタリーギヤからなる増速装置
のリングギヤ、ピニオンギヤ、サンギヤのうち一部材を
電磁ブレーキによって固定した増速状態との２段切換え
が可能な補機駆動装置等における２段切換え用電磁ブレ
ーキに関するものである。
りクランクプーリを駆動するに、ワンウェイクラッチを
介した等速状態と、プラネタリーギヤからなる増速装置
のリングギヤ、ピニオンギヤ、サンギヤのうち一部材を
電磁ブレーキによって固定した増速状態との２段切換え
が可能な補機駆動装置等における２段切換え用電磁ブレ
ーキに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】クランクシャフトの駆動力を利用して補
機、例えばエアコンや発電機等の動力を得るためにクラ
ンクプーリと補機プーリ間にベルトを掛け渡したいわゆ
る補機駆動装置がある。このような補機駆動装置におい
て、補機の種類や使用状態あるいはエンジンの低速回転
時にも補機が充分作動するようにクランクシャフトとク
ランクプーリとの間にプラネタリーギヤからなる増速装
置を配置したものがある。
機、例えばエアコンや発電機等の動力を得るためにクラ
ンクプーリと補機プーリ間にベルトを掛け渡したいわゆ
る補機駆動装置がある。このような補機駆動装置におい
て、補機の種類や使用状態あるいはエンジンの低速回転
時にも補機が充分作動するようにクランクシャフトとク
ランクプーリとの間にプラネタリーギヤからなる増速装
置を配置したものがある。
【０００３】このような増速装置を配置した従来例とし
て、図６に示したものについて説明すると、通常は、ク
ランクシャフト２０の回転が該クランクシャフト２０に
固定された入力軸２１からワンウェイクラッチ２５を介
してクランクプーリ３１に伝達される。いわゆる等速状
態で、エンジン回転数とクランクプーリの回転数は同じ
である。何らかの原因で補機側の回転数が高くなった場
合には前記ワンウェイクラッチ２５の存在がそれを許容
する。一方、クランクシャフト２０の回転数より高い補
機の回転数を得ようとする場合には、前記クランクプー
リ３１とクランクシャフト２０との間に配置されたプラ
ネタリーギヤからなる増速装置を増速状態に切り換え
る。増速装置は、クランクシャフト２０に軸支されたサ
ンギヤ２６と、前記クランクプーリ３１の内周に設けら
れたリングギヤ２２と、これらに噛合し円周上に複数個
配置されて前記入力軸２１に固定されたキャリヤ２４上
に軸支されたピニオンギヤ２３とから構成され、該増速
装置の増速状態への切換えはエンジンハウジング３４に
固定された電磁ブレーキにおける電磁石２７の励磁によ
ってアーマチャー２８を吸引し、結合部材２９を介して
サンギヤ２６を固定する。これによって、キャリヤ２４
に伝達されているクランクシャフト２０の回転はピニオ
ンギヤ２３のサンギヤ２６上での自転の結果、これらピ
ニオンギヤ２３の外側で内接噛合するリングギヤ２２す
なわちクランクプーリ３１を増速させることになる。３
３はリベット、３２はボルト、３５は潤滑油路、３０は
ゴムである。
て、図６に示したものについて説明すると、通常は、ク
ランクシャフト２０の回転が該クランクシャフト２０に
固定された入力軸２１からワンウェイクラッチ２５を介
してクランクプーリ３１に伝達される。いわゆる等速状
態で、エンジン回転数とクランクプーリの回転数は同じ
である。何らかの原因で補機側の回転数が高くなった場
合には前記ワンウェイクラッチ２５の存在がそれを許容
する。一方、クランクシャフト２０の回転数より高い補
機の回転数を得ようとする場合には、前記クランクプー
リ３１とクランクシャフト２０との間に配置されたプラ
ネタリーギヤからなる増速装置を増速状態に切り換え
る。増速装置は、クランクシャフト２０に軸支されたサ
ンギヤ２６と、前記クランクプーリ３１の内周に設けら
れたリングギヤ２２と、これらに噛合し円周上に複数個
配置されて前記入力軸２１に固定されたキャリヤ２４上
に軸支されたピニオンギヤ２３とから構成され、該増速
装置の増速状態への切換えはエンジンハウジング３４に
固定された電磁ブレーキにおける電磁石２７の励磁によ
ってアーマチャー２８を吸引し、結合部材２９を介して
サンギヤ２６を固定する。これによって、キャリヤ２４
に伝達されているクランクシャフト２０の回転はピニオ
ンギヤ２３のサンギヤ２６上での自転の結果、これらピ
ニオンギヤ２３の外側で内接噛合するリングギヤ２２す
なわちクランクプーリ３１を増速させることになる。３
３はリベット、３２はボルト、３５は潤滑油路、３０は
ゴムである。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】このような補機駆動装
置では、通常、増速状態では入力軸２１の回転数に比し
てクランクプーリ３１の回転数の方が高いので、ワンウ
ェイクラッチ２５はフリーの状態にある。ところが、レ
シプロエンジンはその回転中において上死点、下死点お
よび行程途中においてトルク変動があり、また補機側に
おいてもトルク変動がある。このようなことから、増速
のために前記サンギヤ２６を固定した増速状態におい
て、大きなトルク変動に起因して補機側のクランクプー
リ３１が減速方向に、クランクシャフト側の入力軸２１
が増速方向に回転しようとした場合などに一時的にワン
ウェイクラッチ２５が作動してしまうことがあった。ま
た、増速中のサンギヤ２６の完全な固定によってクラン
クシャフト２０とクランクプーリ３１との間におけるト
ルク変動はお互いに相手に対して悪影響をおよぼすこと
になった。このようなことから、増速のために完全にサ
ンギヤを固定することは装置の損傷を招きかねないもの
であった。しかも、その際、これらのトルク変動がピニ
オンギヤを介してサンギヤに伝達される結果、増速のた
めに電磁石に吸引されたアーマチャーをずらせてしま
い、増速作用を乱すことにもなった。上記従来例のもの
では、キャリヤ２４に設けられたゴム３０や結合部材２
９によって僅かながらこれらのトルク変動を吸収できる
ものの、充分なものとはいえない。このため本発明で
は、上記従来の補機駆動装置等における２段切換え用電
磁ブレーキの諸課題を解決して、確実な増速状態が得ら
れるものでありながら、増速状態におけるトルク変動を
充分に吸収して補機およびエンジンに負担を与えること
のない２段切換え用電磁ブレーキを提供する。
置では、通常、増速状態では入力軸２１の回転数に比し
てクランクプーリ３１の回転数の方が高いので、ワンウ
ェイクラッチ２５はフリーの状態にある。ところが、レ
シプロエンジンはその回転中において上死点、下死点お
よび行程途中においてトルク変動があり、また補機側に
おいてもトルク変動がある。このようなことから、増速
のために前記サンギヤ２６を固定した増速状態におい
て、大きなトルク変動に起因して補機側のクランクプー
リ３１が減速方向に、クランクシャフト側の入力軸２１
が増速方向に回転しようとした場合などに一時的にワン
ウェイクラッチ２５が作動してしまうことがあった。ま
た、増速中のサンギヤ２６の完全な固定によってクラン
クシャフト２０とクランクプーリ３１との間におけるト
ルク変動はお互いに相手に対して悪影響をおよぼすこと
になった。このようなことから、増速のために完全にサ
ンギヤを固定することは装置の損傷を招きかねないもの
であった。しかも、その際、これらのトルク変動がピニ
オンギヤを介してサンギヤに伝達される結果、増速のた
めに電磁石に吸引されたアーマチャーをずらせてしま
い、増速作用を乱すことにもなった。上記従来例のもの
では、キャリヤ２４に設けられたゴム３０や結合部材２
９によって僅かながらこれらのトルク変動を吸収できる
ものの、充分なものとはいえない。このため本発明で
は、上記従来の補機駆動装置等における２段切換え用電
磁ブレーキの諸課題を解決して、確実な増速状態が得ら
れるものでありながら、増速状態におけるトルク変動を
充分に吸収して補機およびエンジンに負担を与えること
のない２段切換え用電磁ブレーキを提供する。
【０００５】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、上
記した従来の課題を解決するための手段として、クラン
クシャフトによりクランクプーリを駆動するに、ワンウ
ェイクラッチを介した等速状態と、プラネタリーギヤか
らなる増速装置のリングギヤ、ピニオンギヤ、サンギヤ
のうち一部材を電磁ブレーキによって固定した増速状態
との２段切換えが可能な補機駆動装置等における２段切
換え用電磁ブレーキにおいて、前記一部材と該一部材を
固定するために前記電磁ブレーキの電磁石に吸引される
アーマチャーとの間にクランクシャフトからのトルク変
動を吸収するリターンスプリングを配設したことを特徴
とするものである。さらに、本発明は、前記リターンス
プリングは前記一部材とアーマチャーとの間の相対回転
を吸収する際に、アーマチャーを前記電磁石に押し付け
るスラスト力を発生させるように軸方向に対して傾斜し
て設けられていることを特徴とするものである。
記した従来の課題を解決するための手段として、クラン
クシャフトによりクランクプーリを駆動するに、ワンウ
ェイクラッチを介した等速状態と、プラネタリーギヤか
らなる増速装置のリングギヤ、ピニオンギヤ、サンギヤ
のうち一部材を電磁ブレーキによって固定した増速状態
との２段切換えが可能な補機駆動装置等における２段切
換え用電磁ブレーキにおいて、前記一部材と該一部材を
固定するために前記電磁ブレーキの電磁石に吸引される
アーマチャーとの間にクランクシャフトからのトルク変
動を吸収するリターンスプリングを配設したことを特徴
とするものである。さらに、本発明は、前記リターンス
プリングは前記一部材とアーマチャーとの間の相対回転
を吸収する際に、アーマチャーを前記電磁石に押し付け
るスラスト力を発生させるように軸方向に対して傾斜し
て設けられていることを特徴とするものである。
【０００６】
【作用】本発明は以上の手段によって、等速時には、図
示しないクランクシャフトに装着された入力軸１からの
駆動力がワンウェイクラッチ５を介してプラネタリーギ
ヤからなる増速装置のキャリヤ４を回転させ、該キャリ
ヤ４に固着されたクランクプーリ１１をクランクシャフ
トと等速にて回転させる。何らかの原因で補機側の回転
数が高くなった場合には前記ワンウェイクラッチ５はそ
れを許容する。次に、増速時には、ブレーキロータ７Ａ
（固定）に取り付けた電磁ブレーキにおける電磁石７を
励磁することによってアーマチャー８を吸引固定し、該
アーマチャー８に一対のリターンスプリング１０Ａ、１
０Ｂの複数組を介して対向して配置された固定すべき一
部材としてのサンギヤ（ハブ）６と一体のハブディスク
９を固定する。これによって、該固定されたサンギヤ６
に噛合する一対のダブルピニオンギヤ３（３Ａ、３Ｂ）
の外側で該ダブルピニオンギヤ３に内接する入力軸１の
インターナルギヤ２に入力された回転は、前記ダブルピ
ニオンギヤ３のうちインターナルギヤ２に噛合するピニ
オンギヤの自転に伴って、これらダブルピニオンギヤを
軸支するキャリヤ４を増速し、該キャリヤ４に固着され
たクランクプーリ１１を増速して回転させる。クランク
シャフトすなわち入力軸１とクランクプーリ１１との間
にトルク変動による回転変動が生じると、それらはピニ
オンギヤ３を介してサンギヤ６に伝えられ、電磁石７に
吸引固定されたアーマチャー８との間に配設された一対
のリターンスプリング１０によって吸収される。これに
よって、増速状態におけるトルク変動を充分に吸収して
補機およびエンジンに負担を与えることがない。一時的
にワンウェイクラッチ５が作動してしまうこともない。
示しないクランクシャフトに装着された入力軸１からの
駆動力がワンウェイクラッチ５を介してプラネタリーギ
ヤからなる増速装置のキャリヤ４を回転させ、該キャリ
ヤ４に固着されたクランクプーリ１１をクランクシャフ
トと等速にて回転させる。何らかの原因で補機側の回転
数が高くなった場合には前記ワンウェイクラッチ５はそ
れを許容する。次に、増速時には、ブレーキロータ７Ａ
（固定）に取り付けた電磁ブレーキにおける電磁石７を
励磁することによってアーマチャー８を吸引固定し、該
アーマチャー８に一対のリターンスプリング１０Ａ、１
０Ｂの複数組を介して対向して配置された固定すべき一
部材としてのサンギヤ（ハブ）６と一体のハブディスク
９を固定する。これによって、該固定されたサンギヤ６
に噛合する一対のダブルピニオンギヤ３（３Ａ、３Ｂ）
の外側で該ダブルピニオンギヤ３に内接する入力軸１の
インターナルギヤ２に入力された回転は、前記ダブルピ
ニオンギヤ３のうちインターナルギヤ２に噛合するピニ
オンギヤの自転に伴って、これらダブルピニオンギヤを
軸支するキャリヤ４を増速し、該キャリヤ４に固着され
たクランクプーリ１１を増速して回転させる。クランク
シャフトすなわち入力軸１とクランクプーリ１１との間
にトルク変動による回転変動が生じると、それらはピニ
オンギヤ３を介してサンギヤ６に伝えられ、電磁石７に
吸引固定されたアーマチャー８との間に配設された一対
のリターンスプリング１０によって吸収される。これに
よって、増速状態におけるトルク変動を充分に吸収して
補機およびエンジンに負担を与えることがない。一時的
にワンウェイクラッチ５が作動してしまうこともない。
【０００７】また、前記一対のリターンスプリング１０
Ａ、１０Ｂは軸方向に対して傾斜して設けられているの
で、サンギヤ（ハブディスク９）とアーマチャー８との
間の相対回転を吸収する際に、アーマチャー８を前記電
磁石７に押し付けるスラスト力を発生させるので、増速
のために電磁石に吸引されたアーマチャーをずらせてし
まい、増速作用を乱すこともない。
Ａ、１０Ｂは軸方向に対して傾斜して設けられているの
で、サンギヤ（ハブディスク９）とアーマチャー８との
間の相対回転を吸収する際に、アーマチャー８を前記電
磁石７に押し付けるスラスト力を発生させるので、増速
のために電磁石に吸引されたアーマチャーをずらせてし
まい、増速作用を乱すこともない。
【０００８】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図１および図２は、本発明の２段切換え用電磁ブレ
ーキの第１実施例を示すものである。図２は図１のＡ−
Ａ矢視図である。図示しないクランクシャフトに入力軸
１がキー溝１９にキーを介して固定され、取付けボルト
１２によって緊締される。該入力軸１の外周にはクラン
クプーリ１１が軸支され、内周にはプラネタリーギヤか
らなる増速装置の一部を構成するインターナルギヤ２が
刻設される。入力軸１の中心部には固定すべき一部材と
してのサンギヤ（ハブ）６が配置され、該サンギヤ６と
前記インターナルギヤ２との間には、図３に明示される
ように、キャリヤ４に軸支された一対のピニオンギヤ３
Ａ、３Ｂからなるダブルピニオンギヤ３が円周上に複数
個噛合配置されている。一方のピニオンギヤ３Ａはサン
ギヤ６と噛合し、他方のピニオンギヤ３Ｂはインターナ
ルギヤ２に内接噛合し、両ピニオンギヤ３Ａ、３Ｂは互
いに噛合している。前記キャリヤ４は溶接等によりクラ
ンクプーリ１１と一体にされている。
る。図１および図２は、本発明の２段切換え用電磁ブレ
ーキの第１実施例を示すものである。図２は図１のＡ−
Ａ矢視図である。図示しないクランクシャフトに入力軸
１がキー溝１９にキーを介して固定され、取付けボルト
１２によって緊締される。該入力軸１の外周にはクラン
クプーリ１１が軸支され、内周にはプラネタリーギヤか
らなる増速装置の一部を構成するインターナルギヤ２が
刻設される。入力軸１の中心部には固定すべき一部材と
してのサンギヤ（ハブ）６が配置され、該サンギヤ６と
前記インターナルギヤ２との間には、図３に明示される
ように、キャリヤ４に軸支された一対のピニオンギヤ３
Ａ、３Ｂからなるダブルピニオンギヤ３が円周上に複数
個噛合配置されている。一方のピニオンギヤ３Ａはサン
ギヤ６と噛合し、他方のピニオンギヤ３Ｂはインターナ
ルギヤ２に内接噛合し、両ピニオンギヤ３Ａ、３Ｂは互
いに噛合している。前記キャリヤ４は溶接等によりクラ
ンクプーリ１１と一体にされている。
【０００９】一方、ブレーキロータ７Ａ（固定）に取り
付けた電磁ブレーキにおける電磁石７の内周にはサンギ
ヤ６を刻設したハブ６Ａが軸支されている。ハブ６Ａの
中間部にはハブディスク９が軸と直交して設けられ、該
ハブディスク９と対向して配置され、前記電磁石７に励
磁吸引されるディスク状のアーマチャー８が設けられ
る。これらアーマチャー８とハブディスク９との間には
コイルスプリングから構成されたリターンスプリング１
０が配設される。該リターンスプリング１０は軸方向に
対して反対に傾斜した一対のリターンスプリング１０
Ａ、１０Ｂからなり、アーマチャー８のスプリング受座
８Ａとハブディスク９のスプリング受座９Ａ、９Ｂとの
間に設けられる。図２に示すように、これら一対のリタ
ーンスプリング１０は円周上に複数個配置される。
付けた電磁ブレーキにおける電磁石７の内周にはサンギ
ヤ６を刻設したハブ６Ａが軸支されている。ハブ６Ａの
中間部にはハブディスク９が軸と直交して設けられ、該
ハブディスク９と対向して配置され、前記電磁石７に励
磁吸引されるディスク状のアーマチャー８が設けられ
る。これらアーマチャー８とハブディスク９との間には
コイルスプリングから構成されたリターンスプリング１
０が配設される。該リターンスプリング１０は軸方向に
対して反対に傾斜した一対のリターンスプリング１０
Ａ、１０Ｂからなり、アーマチャー８のスプリング受座
８Ａとハブディスク９のスプリング受座９Ａ、９Ｂとの
間に設けられる。図２に示すように、これら一対のリタ
ーンスプリング１０は円周上に複数個配置される。
【００１０】以下その作用を説明すると、等速時には、
入力軸１からの駆動力がワンウェイクラッチ５を介して
プラネタリーギヤからなる増速装置のキャリヤ４を回転
させ、該キャリヤ４に固着されたクランクプーリ１１を
クランクシャフトと等速にて回転させる。何らかの原因
で補機側の回転数が高くなった場合には前記ワンウェイ
クラッチ５はそれを許容する。次に、増速時には、電磁
石７を励磁することによってアーマチャー８を吸引固定
し、リターンスプリング１０Ａ、１０Ｂを介して対向し
て配置されたサンギヤ（ハブ）６と一体のハブディスク
９を固定する。これによって、図３に示すように、固定
されたサンギヤ６に噛合する一対のダブルピニオンギヤ
３（３Ａ、３Ｂ）の外側で該ダブルピニオンギヤ３に内
接する入力軸１のインターナルギヤ２に入力された回転
は、前記ダブルピニオンギヤ３のうちインターナルギヤ
２に噛合するピニオンギヤの自転に伴ってこれらダブル
ピニオンギヤを軸支するキャリヤ４を増速し、該キャリ
ヤ４に固着されたクランクプーリ１１を増速して回転さ
せる。クランクシャフトすなわち入力軸１とクランクプ
ーリ１１との間にトルク変動による回転変動が生じる
と、それらはピニオンギヤ３を介してサンギヤ６に伝え
られ、電磁石７に吸引固定されたアーマチャー８との間
に配設されたリターンスプリング１０によって吸収され
る。これによって、増速状態におけるトルク変動を充分
に吸収して補機およびエンジンに負担を与えることがな
い。一時的にワンウェイクラッチ５が作動してしまうこ
ともない。
入力軸１からの駆動力がワンウェイクラッチ５を介して
プラネタリーギヤからなる増速装置のキャリヤ４を回転
させ、該キャリヤ４に固着されたクランクプーリ１１を
クランクシャフトと等速にて回転させる。何らかの原因
で補機側の回転数が高くなった場合には前記ワンウェイ
クラッチ５はそれを許容する。次に、増速時には、電磁
石７を励磁することによってアーマチャー８を吸引固定
し、リターンスプリング１０Ａ、１０Ｂを介して対向し
て配置されたサンギヤ（ハブ）６と一体のハブディスク
９を固定する。これによって、図３に示すように、固定
されたサンギヤ６に噛合する一対のダブルピニオンギヤ
３（３Ａ、３Ｂ）の外側で該ダブルピニオンギヤ３に内
接する入力軸１のインターナルギヤ２に入力された回転
は、前記ダブルピニオンギヤ３のうちインターナルギヤ
２に噛合するピニオンギヤの自転に伴ってこれらダブル
ピニオンギヤを軸支するキャリヤ４を増速し、該キャリ
ヤ４に固着されたクランクプーリ１１を増速して回転さ
せる。クランクシャフトすなわち入力軸１とクランクプ
ーリ１１との間にトルク変動による回転変動が生じる
と、それらはピニオンギヤ３を介してサンギヤ６に伝え
られ、電磁石７に吸引固定されたアーマチャー８との間
に配設されたリターンスプリング１０によって吸収され
る。これによって、増速状態におけるトルク変動を充分
に吸収して補機およびエンジンに負担を与えることがな
い。一時的にワンウェイクラッチ５が作動してしまうこ
ともない。
【００１１】また、前記一対のリターンスプリング１０
Ａ、１０Ｂは軸方向に対して傾斜して設けられているの
で、サンギヤ（ハブディスク９）とアーマチャー８との
間の相対回転を吸収する際に、アーマチャー８を前記電
磁石７に押し付けるスラスト力を発生させ、増速のため
に電磁石に吸引されたアーマチャーをずらせてしまい、
増速作用を乱すこともない。
Ａ、１０Ｂは軸方向に対して傾斜して設けられているの
で、サンギヤ（ハブディスク９）とアーマチャー８との
間の相対回転を吸収する際に、アーマチャー８を前記電
磁石７に押し付けるスラスト力を発生させ、増速のため
に電磁石に吸引されたアーマチャーをずらせてしまい、
増速作用を乱すこともない。
【００１２】次に、図４および図５によって本発明の２
段切換え用電磁ブレーキの第２実施例を説明する。図５
は図４のＢ−Ｂ矢視図である。本実施例では、リターン
スプリングとして前記第１実施例のもののコイルスプリ
ングに代えて板状のリーフスプリングを採用したもので
ある。そのために、湾曲した一対のリーフスプリング１
０Ａ、１０Ｂの基部をアーマチャー８にリベット１４等
により固定し、その先端をハブディスク９の対応する部
位に一対を穿設したスプリング受入孔９Ｃ、９Ｄに挿入
したものである。図５に示すように、これら一対のリー
フスプリング１０も円周上に複数個配置される。その他
の構成は前記第１実施例と同様であるので、説明を省略
する。
段切換え用電磁ブレーキの第２実施例を説明する。図５
は図４のＢ−Ｂ矢視図である。本実施例では、リターン
スプリングとして前記第１実施例のもののコイルスプリ
ングに代えて板状のリーフスプリングを採用したもので
ある。そのために、湾曲した一対のリーフスプリング１
０Ａ、１０Ｂの基部をアーマチャー８にリベット１４等
により固定し、その先端をハブディスク９の対応する部
位に一対を穿設したスプリング受入孔９Ｃ、９Ｄに挿入
したものである。図５に示すように、これら一対のリー
フスプリング１０も円周上に複数個配置される。その他
の構成は前記第１実施例と同様であるので、説明を省略
する。
【００１３】等速時には、アーマチャー８はハブディス
ク９とは一体に回転しているが、増速時において、アー
マチャー８が固定されている状態でトルク変動によって
サンギヤ６すなわちハブディスク９が回転しようとする
と、前記湾曲した一対のリーフスプリング１０Ａ、１０
Ｂのうち、ハブディスク９の回転方向の後方側のリーフ
スプリングが前方のものより軸方向に対して角度が大と
なる。つまり、前方側のリーフスプリングが起立し、後
方側のリーフスプリングが倒伏する。これにより、ハブ
ディスク９の回転によって、前方側のリーフスプリング
がアーマチャー８から離れる方向に作用するスラスト力
より後方側のリーフスプリングがアーマチャー８を押し
付ける方向に作用するスラスト力の方が大きくなり、結
局、アーマチャー８を前記電磁石７に押し付けるスラス
ト力を発生させ、増速のために電磁石に吸引されたアー
マチャーをずらせて、増速作用を乱すこともない。
ク９とは一体に回転しているが、増速時において、アー
マチャー８が固定されている状態でトルク変動によって
サンギヤ６すなわちハブディスク９が回転しようとする
と、前記湾曲した一対のリーフスプリング１０Ａ、１０
Ｂのうち、ハブディスク９の回転方向の後方側のリーフ
スプリングが前方のものより軸方向に対して角度が大と
なる。つまり、前方側のリーフスプリングが起立し、後
方側のリーフスプリングが倒伏する。これにより、ハブ
ディスク９の回転によって、前方側のリーフスプリング
がアーマチャー８から離れる方向に作用するスラスト力
より後方側のリーフスプリングがアーマチャー８を押し
付ける方向に作用するスラスト力の方が大きくなり、結
局、アーマチャー８を前記電磁石７に押し付けるスラス
ト力を発生させ、増速のために電磁石に吸引されたアー
マチャーをずらせて、増速作用を乱すこともない。
【００１４】以上本発明の実施例として、増速装置にお
いて増速のためにプラネタリーギヤのサンギヤを固定す
るものを説明したが、増速のためにリングギヤを固定す
るタイプあるいはピニオンギヤを固定するタイプのもの
にも適用できることは言うまでもない。また、増速装置
としてはプラネタリーギヤ以外のものも採用でき、また
リターンスプリングも適宜のものが採用できる。また、
本発明の趣旨の範囲内で前記アーマチャーとハブディス
クの形状およびそれらの間の関連構成、入力軸、クラン
クプーリ、増速装置の形状およびそれらの間の関連構成
等については適宜採用できるものである。
いて増速のためにプラネタリーギヤのサンギヤを固定す
るものを説明したが、増速のためにリングギヤを固定す
るタイプあるいはピニオンギヤを固定するタイプのもの
にも適用できることは言うまでもない。また、増速装置
としてはプラネタリーギヤ以外のものも採用でき、また
リターンスプリングも適宜のものが採用できる。また、
本発明の趣旨の範囲内で前記アーマチャーとハブディス
クの形状およびそれらの間の関連構成、入力軸、クラン
クプーリ、増速装置の形状およびそれらの間の関連構成
等については適宜採用できるものである。
【００１５】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は以
上の手段によって、増速時に電磁ブレーキの電磁石に吸
引固定されたアーマチャーに対して固定すべき一部材と
してのサンギヤがリターンスプリングを介して僅かに回
転が許容されるので、クランクシャフトすなわち入力軸
とクランクプーリとの間にトルク変動による回転変動が
生じると、それらはピニオンギヤを介してサンギヤに伝
えられ、電磁石に吸引固定されたアーマチャーとの間に
配設された一対のリターンスプリングによって有効に吸
収される。これによって、増速状態におけるトルク変動
を充分に吸収して補機およびエンジンに負担を与えるこ
とがない。一時的にワンウェイクラッチが作動してしま
うこともない。また、前記リターンスプリングは軸方向
に対して傾斜して設けられているので、サンギヤとアー
マチャーとの間の相対回転を吸収する際に、アーマチャ
ーを前記電磁石に押し付けるスラスト力を発生させるの
で、増速のために電磁石に吸引されたアーマチャーをず
らせて、増速作用を乱すこともない。。このように、本
発明によれば、確実な増速状態が得られるものでありな
がら、増速状態におけるトルク変動を充分に吸収して補
機およびエンジンに負担を与えることのない２段切換え
用電磁ブレーキが提供される。
上の手段によって、増速時に電磁ブレーキの電磁石に吸
引固定されたアーマチャーに対して固定すべき一部材と
してのサンギヤがリターンスプリングを介して僅かに回
転が許容されるので、クランクシャフトすなわち入力軸
とクランクプーリとの間にトルク変動による回転変動が
生じると、それらはピニオンギヤを介してサンギヤに伝
えられ、電磁石に吸引固定されたアーマチャーとの間に
配設された一対のリターンスプリングによって有効に吸
収される。これによって、増速状態におけるトルク変動
を充分に吸収して補機およびエンジンに負担を与えるこ
とがない。一時的にワンウェイクラッチが作動してしま
うこともない。また、前記リターンスプリングは軸方向
に対して傾斜して設けられているので、サンギヤとアー
マチャーとの間の相対回転を吸収する際に、アーマチャ
ーを前記電磁石に押し付けるスラスト力を発生させるの
で、増速のために電磁石に吸引されたアーマチャーをず
らせて、増速作用を乱すこともない。。このように、本
発明によれば、確実な増速状態が得られるものでありな
がら、増速状態におけるトルク変動を充分に吸収して補
機およびエンジンに負担を与えることのない２段切換え
用電磁ブレーキが提供される。
【図１】本発明の２段切換え用電磁ブレーキの第１実施
例を示すものである。
例を示すものである。
【図２】図１のＡ−Ａ矢視図である。
【図３】増速装置を構成するプラネタリーギヤを説明す
る断面図である。
る断面図である。
【図４】本発明の２段切換え用電磁ブレーキの第２実施
例を示すものである。
例を示すものである。
【図５】図４のＢ−Ｂ矢視図である。
【図６】従来の２段切換え用電磁ブレーキを示すもので
ある。
ある。
１ 入力軸 ２ インターナルギヤ ３ ピニオンギヤ ４ キャリヤ ５ ワンウェイクラッチ ６ サンギヤ（固定すべき一部材） ７ 電磁石 ８ アーマチャー ９ ハブディスク １０ リターンスプリング １１ クランクプーリ
Claims (2)
- 【請求項１】 クランクシャフトによりクランクプーリ
を駆動するに、ワンウェイクラッチを介した等速状態
と、プラネタリーギヤからなる増速装置のリングギヤ、
ピニオンギヤ、サンギヤのうち一部材を電磁ブレーキに
よって固定した増速状態との２段切換えが可能な補機駆
動装置等における２段切換え用電磁ブレーキにおいて、
前記一部材と該一部材を固定するために前記電磁ブレー
キの電磁石に吸引されるアーマチャーとの間にクランク
シャフトからのトルク変動を吸収するリターンスプリン
グを配設したことを特徴とする２段切換え用電磁ブレー
キ。 - 【請求項２】 前記リターンスプリングは前記一部材と
アーマチャーとの間の相対回転を吸収する際に、アーマ
チャーを前記電磁石に押し付けるスラスト力を発生させ
るように軸方向に対して傾斜して設けられていることを
特徴とする請求項１に記載の２段切換え用電磁ブレー
キ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6143014A JPH0814338A (ja) | 1994-06-24 | 1994-06-24 | ２段切換え用電磁ブレーキ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6143014A JPH0814338A (ja) | 1994-06-24 | 1994-06-24 | ２段切換え用電磁ブレーキ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0814338A true JPH0814338A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15328941
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6143014A Pending JPH0814338A (ja) | 1994-06-24 | 1994-06-24 | ２段切換え用電磁ブレーキ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0814338A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007292078A (ja) * | 2004-01-13 | 2007-11-08 | Gates Corp:The | ツースピードトランスミッション及びベルトドライブシステム |
-
1994
- 1994-06-24 JP JP6143014A patent/JPH0814338A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007292078A (ja) * | 2004-01-13 | 2007-11-08 | Gates Corp:The | ツースピードトランスミッション及びベルトドライブシステム |
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