JPH084837A - クランクプーリ - Google Patents
クランクプーリInfo
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- JPH084837A JPH084837A JP13893494A JP13893494A JPH084837A JP H084837 A JPH084837 A JP H084837A JP 13893494 A JP13893494 A JP 13893494A JP 13893494 A JP13893494 A JP 13893494A JP H084837 A JPH084837 A JP H084837A
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- 239000013013 elastic material Substances 0.000 claims description 23
- 239000003638 chemical reducing agent Substances 0.000 claims description 11
- 238000005452 bending Methods 0.000 abstract description 9
- 230000000694 effects Effects 0.000 abstract description 4
- 230000001747 exhibiting effect Effects 0.000 abstract description 2
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 abstract 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 4
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 3
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
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- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 1
- 238000010008 shearing Methods 0.000 description 1
- 238000003466 welding Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Auxiliary Drives, Propulsion Controls, And Safety Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ダイナミックダンパー等を用いずとも、補機
側あるいはクランクシャフト側において発生するトルク
変動のみならず曲げ振動および軸方向の振動をも確実に
安定して吸収することができ、低速回転域においても振
動吸収の効力を充分に発揮できるコンパクトなクランク
プーリを提供する。 【構成】 クランクシャフト1から取り出された動力を
補機へ伝えるクランクプーリ5において、クランクプー
リ5を軸支したエンジンハウジング6(支持ハウジング
7)内周に弾性材9を設置すると共に該弾性材9の内周
に前記クランクシャフト1の回転を減速してクランクプ
ーリ5へ伝える減速装置(2、3、4、8)を配置し、
前記弾性材9が、減速装置により減速された前記クラン
クシャフト1のトルク変動および前記クランクプーリ5
に作用する補機のトルク変動を吸収するように構成した
ことを特徴とするものである。
側あるいはクランクシャフト側において発生するトルク
変動のみならず曲げ振動および軸方向の振動をも確実に
安定して吸収することができ、低速回転域においても振
動吸収の効力を充分に発揮できるコンパクトなクランク
プーリを提供する。 【構成】 クランクシャフト1から取り出された動力を
補機へ伝えるクランクプーリ5において、クランクプー
リ5を軸支したエンジンハウジング6(支持ハウジング
7)内周に弾性材9を設置すると共に該弾性材9の内周
に前記クランクシャフト1の回転を減速してクランクプ
ーリ5へ伝える減速装置(2、3、4、8)を配置し、
前記弾性材9が、減速装置により減速された前記クラン
クシャフト1のトルク変動および前記クランクプーリ5
に作用する補機のトルク変動を吸収するように構成した
ことを特徴とするものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクランクシャフトから取
り出された動力を補機へ伝えるクランクプーリに係り、
特にトルク変動を広範囲で有効に吸収できるダンパーを
備えたクランクプーリに関するものである。
り出された動力を補機へ伝えるクランクプーリに係り、
特にトルク変動を広範囲で有効に吸収できるダンパーを
備えたクランクプーリに関するものである。
【0002】
【従来の技術】クランクシャフトの駆動力を利用して補
機、例えばエアコンや発電機等の動力を得るためにクラ
ンクプーリと補機プーリ間にベルトを掛け渡したいわゆ
る補機駆動装置がある。このような補機駆動装置におい
て、補機側あるいはクランクシャフト側において発生す
るトルク変動は互いに相手に悪影響を及ぼし合うところ
から、これらのトルク変動を吸収すべく、クランクプー
リにダイナミックダンパーを組み込んだり、クランクプ
ーリ自体を慣性マスとして捉え、該クランクプーリを大
きく形成してダイナミックダンパー作用を行わしめてい
た。
機、例えばエアコンや発電機等の動力を得るためにクラ
ンクプーリと補機プーリ間にベルトを掛け渡したいわゆ
る補機駆動装置がある。このような補機駆動装置におい
て、補機側あるいはクランクシャフト側において発生す
るトルク変動は互いに相手に悪影響を及ぼし合うところ
から、これらのトルク変動を吸収すべく、クランクプー
リにダイナミックダンパーを組み込んだり、クランクプ
ーリ自体を慣性マスとして捉え、該クランクプーリを大
きく形成してダイナミックダンパー作用を行わしめてい
た。
【0003】また、補機駆動装置の補機側あるいはクラ
ンクシャフト側において発生するトルク変動あるいは曲
げ振動を吸収するために、図2に示した特開昭64−3
5143号公報に記載されたようなものも案出された。
この従来例のものは、クランクシャフトである回転軸2
1の回転駆動力はインナーハブ22からゴム等の弾性体
23を介してクランクプーリ24に伝えられ、インナー
ハブ22の内周側にはベアリング25を介してダンパー
マス27と弾性体26とから構成された振動低減部材2
8を配置したものである。このものでは、振動低減部材
28が回転軸21の曲げや前後方向の振動を低減するた
めに設けられると共に、ベアリング25の存在によって
回転軸21のねじり振動すなわちトルク変動が前記振動
低減部材28に伝わらないようにしたものである。
ンクシャフト側において発生するトルク変動あるいは曲
げ振動を吸収するために、図2に示した特開昭64−3
5143号公報に記載されたようなものも案出された。
この従来例のものは、クランクシャフトである回転軸2
1の回転駆動力はインナーハブ22からゴム等の弾性体
23を介してクランクプーリ24に伝えられ、インナー
ハブ22の内周側にはベアリング25を介してダンパー
マス27と弾性体26とから構成された振動低減部材2
8を配置したものである。このものでは、振動低減部材
28が回転軸21の曲げや前後方向の振動を低減するた
めに設けられると共に、ベアリング25の存在によって
回転軸21のねじり振動すなわちトルク変動が前記振動
低減部材28に伝わらないようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
従来例のものでは、ダイナミックダンパーによるトルク
変動の吸収は、慣性の安定する高速回転時には効果があ
るものの、低速回転時にはさほどの効果が期待できない
ものであった。しかも、クランクプーリ径も増大して重
量増を招き、不都合であった。また、後者の例では、前
記クランクプーリ24の内周に介在する弾性体23が回
転軸21とクランクプーリ24間でのトルク変動を吸収
することになるが、これら回転軸21(インナーハブ2
2)とクランクプーリ24とは単に弾性体23を介して
連結されているに過ぎないため、両者間での変動トルク
が充分に吸収しきれない場合があった。しかも、トルク
変動の吸収と曲げ振動の吸収のために振動吸収部材23
および28をそれぞれ設ける必要があった。このため本
発明では、上記従来の補機駆動装置における諸課題を解
決して、ダイナミックダンパー等を用いずとも、補機側
あるいはクランクシャフト側において発生するトルク変
動のみならず曲げ振動および軸方向の振動をも確実に安
定して吸収することができ、低速回転域においても振動
吸収の効力を充分に発揮できるコンパクトなクランクプ
ーリを提供する。
従来例のものでは、ダイナミックダンパーによるトルク
変動の吸収は、慣性の安定する高速回転時には効果があ
るものの、低速回転時にはさほどの効果が期待できない
ものであった。しかも、クランクプーリ径も増大して重
量増を招き、不都合であった。また、後者の例では、前
記クランクプーリ24の内周に介在する弾性体23が回
転軸21とクランクプーリ24間でのトルク変動を吸収
することになるが、これら回転軸21(インナーハブ2
2)とクランクプーリ24とは単に弾性体23を介して
連結されているに過ぎないため、両者間での変動トルク
が充分に吸収しきれない場合があった。しかも、トルク
変動の吸収と曲げ振動の吸収のために振動吸収部材23
および28をそれぞれ設ける必要があった。このため本
発明では、上記従来の補機駆動装置における諸課題を解
決して、ダイナミックダンパー等を用いずとも、補機側
あるいはクランクシャフト側において発生するトルク変
動のみならず曲げ振動および軸方向の振動をも確実に安
定して吸収することができ、低速回転域においても振動
吸収の効力を充分に発揮できるコンパクトなクランクプ
ーリを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では、上記
した従来の課題を解決するための手段として、クランク
シャフトから取り出された動力を補機へ伝えるクランク
プーリにおいて、クランクプーリを軸支したエンジンハ
ウジング内周に弾性材を設置すると共に該弾性材の内周
に前記クランクシャフトの回転を減速してクランクプー
リへ伝える減速装置を配置し、前記弾性材が、減速装置
により減速された前記クランクシャフトのトルク変動お
よび前記クランクプーリに作用する補機のトルク変動を
吸収するように構成したことを特徴とするものである。
また、本発明は、前記減速装置をプラネタリーギヤにて
構成し、クランクプーリを軸支したエンジンハウジング
内周に弾性材を介在させてインターナルギヤを設置する
と共に前記クランクシャフトにサンギヤを設置し、これ
らインターナルギヤとサンギヤに噛合する複数個のピニ
オンギヤを軸支したキャリヤを前記クランクプーリと一
体にしたことを特徴とするものである。本発明では、前
記減速装置としてプラネタリーギヤを採用しているが、
他の適宜の減速装置が採用され得ることは言うまでもな
い。
した従来の課題を解決するための手段として、クランク
シャフトから取り出された動力を補機へ伝えるクランク
プーリにおいて、クランクプーリを軸支したエンジンハ
ウジング内周に弾性材を設置すると共に該弾性材の内周
に前記クランクシャフトの回転を減速してクランクプー
リへ伝える減速装置を配置し、前記弾性材が、減速装置
により減速された前記クランクシャフトのトルク変動お
よび前記クランクプーリに作用する補機のトルク変動を
吸収するように構成したことを特徴とするものである。
また、本発明は、前記減速装置をプラネタリーギヤにて
構成し、クランクプーリを軸支したエンジンハウジング
内周に弾性材を介在させてインターナルギヤを設置する
と共に前記クランクシャフトにサンギヤを設置し、これ
らインターナルギヤとサンギヤに噛合する複数個のピニ
オンギヤを軸支したキャリヤを前記クランクプーリと一
体にしたことを特徴とするものである。本発明では、前
記減速装置としてプラネタリーギヤを採用しているが、
他の適宜の減速装置が採用され得ることは言うまでもな
い。
【0006】
【作用】本発明は、上記手段により、クランクシャフト
1から取り出された動力は、クランクシャフト1に設置
されたサンギヤ2を回転させ、該サンギヤ2の外周に噛
合する複数のピニオンギヤ3を回転させる。これらピニ
オンギヤ3は外周側に位置するインターナルギヤ3に内
接噛合しているため自転の上、減速公転してキャリヤ4
からクランクプーリ5にその回転を伝える。したがっ
て、補機側あるいはクランクシャフト側において発生す
るトルク変動は、低速回転域からインターナルギヤ8と
ピニオンギヤ3との間の噛合面を介してクランクプーリ
5を軸支したエンジンハウジング(支持ハウジング7)
の内周に設置された弾性材9によって有効に吸収され
る。該弾性材9はエンジンハウジング(支持ハウジング
7)の内周に設置されているために、補機側あるいはク
ランクシャフト側において発生するトルク変動の吸収作
用のいずれをも確実に安定してエンジンハウジング6に
おいて受け止めることができるので、従来のもののよう
にクランクプーリ5をダイナミックダンパーとして兼用
する必要もなく、振動系として該クランクプーリを考慮
せずに済み、その結果としてクランクプーリ径の小さい
コンパクトな補機駆動装置が実現できる。また、前記弾
性材9は、補機側あるいはクランクシャフト側において
発生する曲げ振動および軸方向の振動をも有効に吸収す
るので、ひとつの振動低減部材によってあらゆる方向の
振動を低減でき、従来のものに比してよりコンパクトに
構成することができる。なお、減速装置によって減速さ
れた回転数は補機側のプーリ径を適宜選択する等して増
速されるため、補機側プーリが縮小され、エンジンルー
ム内の補機以外の配置スペースに余裕を持たせることが
できる。
1から取り出された動力は、クランクシャフト1に設置
されたサンギヤ2を回転させ、該サンギヤ2の外周に噛
合する複数のピニオンギヤ3を回転させる。これらピニ
オンギヤ3は外周側に位置するインターナルギヤ3に内
接噛合しているため自転の上、減速公転してキャリヤ4
からクランクプーリ5にその回転を伝える。したがっ
て、補機側あるいはクランクシャフト側において発生す
るトルク変動は、低速回転域からインターナルギヤ8と
ピニオンギヤ3との間の噛合面を介してクランクプーリ
5を軸支したエンジンハウジング(支持ハウジング7)
の内周に設置された弾性材9によって有効に吸収され
る。該弾性材9はエンジンハウジング(支持ハウジング
7)の内周に設置されているために、補機側あるいはク
ランクシャフト側において発生するトルク変動の吸収作
用のいずれをも確実に安定してエンジンハウジング6に
おいて受け止めることができるので、従来のもののよう
にクランクプーリ5をダイナミックダンパーとして兼用
する必要もなく、振動系として該クランクプーリを考慮
せずに済み、その結果としてクランクプーリ径の小さい
コンパクトな補機駆動装置が実現できる。また、前記弾
性材9は、補機側あるいはクランクシャフト側において
発生する曲げ振動および軸方向の振動をも有効に吸収す
るので、ひとつの振動低減部材によってあらゆる方向の
振動を低減でき、従来のものに比してよりコンパクトに
構成することができる。なお、減速装置によって減速さ
れた回転数は補機側のプーリ径を適宜選択する等して増
速されるため、補機側プーリが縮小され、エンジンルー
ム内の補機以外の配置スペースに余裕を持たせることが
できる。
【0007】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1は、本発明の補機駆動装置におけるクランクプ
ーリの1実施例を示すものである。エンジンのクランク
シャフトから取り出された動力を図示しない車載用エア
コンやダイナモ発電機等の補機へ伝えるクランクプーリ
において、クランクプーリ5がエンジンハウジング6に
ボルト等によって固定された筒状の支持ハウジング7の
外周にベアリング11によって軸支される。支持ハウジ
ング7の内周にダンパーを構成するゴム等の弾性材9を
設置すると共に該弾性材9の内周に前記クランクシャフ
ト1の回転を減速してクランクプーリ5へ伝える減速装
置を配置する。本実施例では、減速装置をプラネタリー
ギヤにて構成したもので、クランクプーリ5を外周部に
軸支した支持ハウジング7の内周に弾性材9を介在させ
てインターナルギヤ8を設置すると共に、前記クランク
シャフト1の軸端部にサンギヤ2をスプライン嵌合して
ボルト締めして設置し、前記インターナルギヤ8とサン
ギヤ2に噛合する複数個のピニオンギヤ3を周方向に配
置し、これらピニオンギヤ3をピニオンシャフト12に
て軸支したキャリヤ4を溶接等によって前記クランクプ
ーリ5と一体化したものである。
る。図1は、本発明の補機駆動装置におけるクランクプ
ーリの1実施例を示すものである。エンジンのクランク
シャフトから取り出された動力を図示しない車載用エア
コンやダイナモ発電機等の補機へ伝えるクランクプーリ
において、クランクプーリ5がエンジンハウジング6に
ボルト等によって固定された筒状の支持ハウジング7の
外周にベアリング11によって軸支される。支持ハウジ
ング7の内周にダンパーを構成するゴム等の弾性材9を
設置すると共に該弾性材9の内周に前記クランクシャフ
ト1の回転を減速してクランクプーリ5へ伝える減速装
置を配置する。本実施例では、減速装置をプラネタリー
ギヤにて構成したもので、クランクプーリ5を外周部に
軸支した支持ハウジング7の内周に弾性材9を介在させ
てインターナルギヤ8を設置すると共に、前記クランク
シャフト1の軸端部にサンギヤ2をスプライン嵌合して
ボルト締めして設置し、前記インターナルギヤ8とサン
ギヤ2に噛合する複数個のピニオンギヤ3を周方向に配
置し、これらピニオンギヤ3をピニオンシャフト12に
て軸支したキャリヤ4を溶接等によって前記クランクプ
ーリ5と一体化したものである。
【0008】これによって、クランクシャフト1から取
り出された動力は、クランクシャフト1に設置されたサ
ンギヤ2を回転させ、該サンギヤ2の外周に噛合する複
数のピニオンギヤ3を回転させる。これらピニオンギヤ
3は外周側に位置するインターナルギヤ3に内接噛合し
ているため自転の上、減速公転してキャリヤ4からクラ
ンクプーリ5にその回転を伝える。したがって、補機側
あるいはクランクシャフト側において発生するトルク変
動は、低速回転域からインターナルギヤ8とピニオンギ
ヤ3との間の噛合面を介してクランクプーリ5を軸支し
たエンジンハウジング(支持ハウジング7)の内周に設
置された弾性材9によって有効に吸収される。このよう
に該弾性材9はエンジンハウジングの内周に設置される
ことになるために、補機側あるいはクランクシャフト側
において発生するトルク変動の吸収作用のいずれをも確
実に安定してエンジンハウジング6において受け止める
ことができるので、従来のもののようにクランクプーリ
5をダイナミックダンパーとして兼用する必要もなく、
振動系として該クランクプーリを考慮せずに済み、その
結果としてクランクプーリ径の小さいコンパクトな補機
駆動装置が実現できる。また、前記弾性材9は、補機側
あるいはクランクシャフト側において発生する曲げ振動
および軸方向の振動をも有効に吸収するので、ひとつの
振動低減部材によってあらゆる方向の振動を低減でき、
従来のものに比してよりコンパクトに構成することがで
きる。なお、減速装置によって減速された回転数は補機
側のプーリ径を適宜選択する等して増速される。
り出された動力は、クランクシャフト1に設置されたサ
ンギヤ2を回転させ、該サンギヤ2の外周に噛合する複
数のピニオンギヤ3を回転させる。これらピニオンギヤ
3は外周側に位置するインターナルギヤ3に内接噛合し
ているため自転の上、減速公転してキャリヤ4からクラ
ンクプーリ5にその回転を伝える。したがって、補機側
あるいはクランクシャフト側において発生するトルク変
動は、低速回転域からインターナルギヤ8とピニオンギ
ヤ3との間の噛合面を介してクランクプーリ5を軸支し
たエンジンハウジング(支持ハウジング7)の内周に設
置された弾性材9によって有効に吸収される。このよう
に該弾性材9はエンジンハウジングの内周に設置される
ことになるために、補機側あるいはクランクシャフト側
において発生するトルク変動の吸収作用のいずれをも確
実に安定してエンジンハウジング6において受け止める
ことができるので、従来のもののようにクランクプーリ
5をダイナミックダンパーとして兼用する必要もなく、
振動系として該クランクプーリを考慮せずに済み、その
結果としてクランクプーリ径の小さいコンパクトな補機
駆動装置が実現できる。また、前記弾性材9は、補機側
あるいはクランクシャフト側において発生する曲げ振動
および軸方向の振動をも有効に吸収するので、ひとつの
振動低減部材によってあらゆる方向の振動を低減でき、
従来のものに比してよりコンパクトに構成することがで
きる。なお、減速装置によって減速された回転数は補機
側のプーリ径を適宜選択する等して増速される。
【0009】本発明では、前記減速装置としてプラネタ
リーギヤを採用しているが、他の公知の適宜の減速装置
が採用され得ることは言うまでもない。また、弾性材の
トルク変動吸収時の剪断力作用時のインターナルギヤお
よび支持ハウジングからの剥離防止を確実にするため
に、接着に加えてこれら3者間をスプライン嵌合等回転
方向の固着構造を採用してもよい。
リーギヤを採用しているが、他の公知の適宜の減速装置
が採用され得ることは言うまでもない。また、弾性材の
トルク変動吸収時の剪断力作用時のインターナルギヤお
よび支持ハウジングからの剥離防止を確実にするため
に、接着に加えてこれら3者間をスプライン嵌合等回転
方向の固着構造を採用してもよい。
【0010】以上実施例を述べてきたが、本発明の趣旨
の範囲内にて支持ハウジングの形状、取付け方法、クラ
ンクプーリの軸支方法、サンギヤのクランクシャフトへ
の設置方法、弾性材の支持ハウジングとインターナルギ
ヤとの間における設置方法、弾性材の材質等においては
適宜の態様が採用されることは言うまでもない。
の範囲内にて支持ハウジングの形状、取付け方法、クラ
ンクプーリの軸支方法、サンギヤのクランクシャフトへ
の設置方法、弾性材の支持ハウジングとインターナルギ
ヤとの間における設置方法、弾性材の材質等においては
適宜の態様が採用されることは言うまでもない。
【0011】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
クランクシャフトから取り出された動力を補機へ伝える
クランクプーリにおいて、クランクプーリを軸支したエ
ンジンハウジング内周に弾性材を設置すると共に該弾性
材の内周に前記クランクシャフトの回転を減速してクラ
ンクプーリへ伝える減速装置を配置し、前記弾性材が、
減速装置により減速された前記クランクシャフトのトル
ク変動および前記クランクプーリに作用する補機のトル
ク変動を吸収するように構成したので、補機側あるいは
クランクシャフト側において発生するトルク変動を、低
速回転域からインターナルギヤとピニオンギヤとの間の
噛合面を介してクランクプーリを軸支したエンジンハウ
ジング(支持ハウジング)の内周に設置された弾性材に
よって有効に吸収され、補機側あるいはクランクシャフ
ト側において発生するトルク変動の吸収作用のいずれを
も確実に安定してエンジンハウジングにおいて受け止め
ることができるので、従来のもののようにクランクプー
リをダイナミックダンパーとして兼用する必要もなく、
振動系として該クランクプーリを考慮せずに済み、その
結果としてクランクプーリ径の小さいコンパクトな補機
駆動装置が実現できることとなった。また、前記弾性材
は、補機側あるいはクランクシャフト側において発生す
る曲げ振動および軸方向の振動をも有効に吸収するの
で、ひとつの振動低減部材によってあらゆる方向の振動
を低減でき、従来のものに比してよりコンパクトに構成
することができることとなった。このように、本発明で
は、ダイナミックダンパー等を用いずとも、補機側ある
いはクランクシャフト側において発生するトルク変動の
みならず曲げ振動および軸方向の振動をも確実に安定し
て吸収することができ、低速回転域においても振動吸収
の効力を充分に発揮できるコンパクトなクランクプーリ
を提供することができる。
クランクシャフトから取り出された動力を補機へ伝える
クランクプーリにおいて、クランクプーリを軸支したエ
ンジンハウジング内周に弾性材を設置すると共に該弾性
材の内周に前記クランクシャフトの回転を減速してクラ
ンクプーリへ伝える減速装置を配置し、前記弾性材が、
減速装置により減速された前記クランクシャフトのトル
ク変動および前記クランクプーリに作用する補機のトル
ク変動を吸収するように構成したので、補機側あるいは
クランクシャフト側において発生するトルク変動を、低
速回転域からインターナルギヤとピニオンギヤとの間の
噛合面を介してクランクプーリを軸支したエンジンハウ
ジング(支持ハウジング)の内周に設置された弾性材に
よって有効に吸収され、補機側あるいはクランクシャフ
ト側において発生するトルク変動の吸収作用のいずれを
も確実に安定してエンジンハウジングにおいて受け止め
ることができるので、従来のもののようにクランクプー
リをダイナミックダンパーとして兼用する必要もなく、
振動系として該クランクプーリを考慮せずに済み、その
結果としてクランクプーリ径の小さいコンパクトな補機
駆動装置が実現できることとなった。また、前記弾性材
は、補機側あるいはクランクシャフト側において発生す
る曲げ振動および軸方向の振動をも有効に吸収するの
で、ひとつの振動低減部材によってあらゆる方向の振動
を低減でき、従来のものに比してよりコンパクトに構成
することができることとなった。このように、本発明で
は、ダイナミックダンパー等を用いずとも、補機側ある
いはクランクシャフト側において発生するトルク変動の
みならず曲げ振動および軸方向の振動をも確実に安定し
て吸収することができ、低速回転域においても振動吸収
の効力を充分に発揮できるコンパクトなクランクプーリ
を提供することができる。
【図1】本発明の補機駆動装置におけるクランクプーリ
の1実施例を示す図である。
の1実施例を示す図である。
【図2】従来のクランクプーリの1例を示す図である。
1 クランクシャフト 2 サンギヤ 3 ピニオンギヤ 4 キャリヤ 5 クランクプーリ 6 エンジンハウジング 7 支持ハウジング 8 インターナルギヤ 9 弾性材
Claims (2)
- 【請求項1】 クランクシャフトから取り出された動力
を補機へ伝えるクランクプーリにおいて、クランクプー
リを軸支したエンジンハウジング内周に弾性材を設置す
ると共に該弾性材の内周に前記クランクシャフトの回転
を減速してクランクプーリへ伝える減速装置を配置し、
前記弾性材が、減速装置により減速された前記クランク
シャフトのトルク変動および前記クランクプーリに作用
する補機のトルク変動を吸収するように構成したことを
特徴とするクランクプーリ。 - 【請求項2】 前記減速装置をプラネタリーギヤにて構
成し、クランクプーリを軸支したエンジンハウジング内
周に弾性材を介在させてインターナルギヤを設置すると
共に前記クランクシャフトにサンギヤを設置し、これら
インターナルギヤとサンギヤに噛合する複数個のピニオ
ンギヤを軸支したキャリヤを前記クランクプーリと一体
にしたことを特徴とする請求項1に記載のクランクプー
リ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13893494A JPH084837A (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | クランクプーリ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13893494A JPH084837A (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | クランクプーリ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH084837A true JPH084837A (ja) | 1996-01-12 |
Family
ID=15233565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13893494A Pending JPH084837A (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | クランクプーリ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH084837A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0777068A2 (en) * | 1995-11-29 | 1997-06-04 | Ishikawajima-Harima Heavy Industries Co., Ltd. | Pulley assembly for driven shaft |
CN103423372A (zh) * | 2012-05-24 | 2013-12-04 | Skf公司 | 用于空气调节压缩机的带轮装置 |
JP2014058188A (ja) * | 2012-09-14 | 2014-04-03 | Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd | 油圧駆動型発電装置 |
-
1994
- 1994-06-21 JP JP13893494A patent/JPH084837A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0777068A2 (en) * | 1995-11-29 | 1997-06-04 | Ishikawajima-Harima Heavy Industries Co., Ltd. | Pulley assembly for driven shaft |
EP0777068A3 (en) * | 1995-11-29 | 1997-11-12 | Ishikawajima-Harima Heavy Industries Co., Ltd. | Pulley assembly for driven shaft |
US5779579A (en) * | 1995-11-29 | 1998-07-14 | Ishikawajima-Harima Heavy Industries, Co., Ltd. | Pulley assembly for driven shaft |
CN103423372A (zh) * | 2012-05-24 | 2013-12-04 | Skf公司 | 用于空气调节压缩机的带轮装置 |
JP2014058188A (ja) * | 2012-09-14 | 2014-04-03 | Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd | 油圧駆動型発電装置 |
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