JPH08142632A - 中空スタビライザ - Google Patents

中空スタビライザ

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JPH08142632A
JPH08142632A JP28194594A JP28194594A JPH08142632A JP H08142632 A JPH08142632 A JP H08142632A JP 28194594 A JP28194594 A JP 28194594A JP 28194594 A JP28194594 A JP 28194594A JP H08142632 A JPH08142632 A JP H08142632A
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JP
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pipe
bending
cross
curved portion
section
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JP28194594A
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Hisashi Sato
尚志 佐藤
Toshio Hamano
俊雄 浜野
Kanji Inoue
関次 井上
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NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
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Publication date
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    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/10Type of spring
    • B60G2202/13Torsion spring
    • B60G2202/135Stabiliser bar and/or tube
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
    • B60G2204/10Mounting of suspension elements
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    • B60G2204/122Mounting of torsion springs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 湾曲部の断面が真円でなくても実用上十分な
耐久性能を発揮できる中空スタビライザを提供すること
が主たる目的である。 【構成】 鋼製丸パイプを曲げることによって湾曲部1
4を形成するようにした中空スタビライザにおいて、湾
曲部14におけるパイプ径方向の断面を、パイプの曲げ
方向が短径D1 、パイプの曲げ方向とほぼ直角な方向が
長径D2 となるような偏平な形状とし、断面変形率δ
(%)をδ=(1−D1 /D2 )×100で表した時、
δが2.5%から6.5%までの範囲に入るような断面
形状に湾曲部14を曲げ成形したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗用車やトラック等の
車両の懸架機構部に装着されるスタビライザに係り、特
に、鋼製丸パイプを材料として用いた中空スタビライザ
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の旋回走行時のロール剛性を高める
ためのばね部材として、スタビライザが知られている。
一般的なスタビライザは、車両の幅方向に延びるトーシ
ョン部と、このトーション部の左右両端側に位置する一
対のアーム部と、これらアーム部とトーション部との間
に位置する湾曲部とを備えている。そして上記トーショ
ン部などの適宜位置がゴムブッシュおよびブラケット等
を介して車体側に支持され、上記アーム部がそれぞれス
タビライザリンクを介してサスペンションアーム等のア
クスル側の部材に接続されるようになっている。
【0003】上記スタビライザは、車両の旋回走行時に
各アーム部に互いに逆向きの上下方向の荷重が入力する
ことによって、各アーム部が互いに逆方向に撓むととも
に、トーション部がねじられることによって生じる反発
荷重により、車体のローリングが抑制される。このため
アーム部には主として曲げの応力が作用し、トーション
部には主としてねじりの応力が作用する。また、湾曲部
には曲げとねじりの応力が作用する。そして最大応力が
湾曲部またはその近傍に生じることも知られている。
【0004】周知のスタビライザの材料には中実丸棒が
使われていたが、最近では車両の軽量化を図るために鋼
製丸パイプを材料とする中空スタビライザが使われる例
が増加しつつある。この種の中空スタビライザは、例え
ば電縫管を所定形状に曲げることにより、前述の湾曲部
やアーム部を成形するようにしており、中実丸棒からな
るスタビライザに比較して、軽量化を図ることが可能で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらパイプ製
のスタビライザは、種々の点で中実スタビライザとは異
なる問題点が存在するため、単に従来の中実丸棒をパイ
プにおき換えるだけでは実用に耐える中空スタビライザ
を得ることができない。
【0006】例えば鋼製丸パイプを曲げることによって
前述の湾曲部を成形する場合には、中実丸棒を曲げる場
合に比較して、湾曲部の形状精度が悪くなりやすいこと
があげられる。曲げ加工は、通常、パイプベンダと称さ
れる曲げ成形機によって行われる。パイプベンダは、円
弧状の型面を有する曲げ型を備えており、この曲げ型に
沿ってパイプが円弧状に曲げられる。
【0007】パイプベンダによってパイプを曲げる場
合、曲げ内側は上記曲げ型によって拘束されるため、湾
曲部のパイプ径方向の断面のうち、曲げ内側はほぼ半円
形となる。しかしながら曲げ外側は上記曲げ型によって
拘束することができないため、曲げ内側に向って潰れた
偏平な断面形状になることがある。
【0008】一般にスタビライザは湾曲部付近に最大応
力が生じるため、湾曲部の形状いかんによっては耐久性
能などに大きな影響が出ることが予想される。つまり、
湾曲部の断面が偏平になっている場合は、断面が真円の
場合に比較して湾曲部の応力が増加することが予想され
る。このように湾曲部の応力増加が予想される場合、湾
曲部の応力を下げるための対策として、肉厚の厚いパイ
プを用いることも考えられるが、そうすると重量が大と
なり、中空スタビライザの長所(軽量なこと)を十分に
生かすことができなくなる。
【0009】このため、湾曲部の断面形状を可能な限り
真円にするためにパイプベンダの構造を工夫したり、パ
イプを曲げても断面が真円に保たれるようにパイプの肉
厚と湾曲部の中心曲げ半径との関係などを試行錯誤的に
模索していた。このため成形が難しく、特殊な治具や曲
げ装置が必要になる場合があるなど、コスト高の原因と
なっていた。
【0010】上記のような背景から、本発明者らは湾曲
部の断面変形率(断面変形率については後述する)とス
タビライザの耐久性能との関係に着目した。そして湾曲
部の断面変形率を種々に変えた多数のスタビライザを試
作し、これらの耐久試験を行った。その結果、湾曲部の
断面変形率と耐久性能との間に相関があることを見出だ
した。また、湾曲部を必ずしも完全な真円にしなくて
も、実用上問題のない応力上昇の範囲で使用できること
もつきとめた。従って本発明の目的は、湾曲部の断面が
真円でなくても、優れた耐久性を発揮できるような中空
スタビライザを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を果たすため
に開発された本発明は、断面が円形の鋼製丸パイプから
なり、車体の幅方向に延びるトーション部と、上記トー
ション部の両端側に位置する左右一対のアーム部と、上
記トーション部とアーム部との間に位置しかつ弧状に曲
げられた湾曲部とを有する中空スタビライザにおいて、
上記湾曲部におけるパイプ径方向の断面を、パイプの曲
げ方向が短径、パイプの曲げ方向とほぼ直角な方向が長
径となるような偏平な形状とし、上記短径をD1 、長径
をD2 、上記湾曲部断面の断面変形率δ(%)をδ=
(1−D1 /D2 )×100で表した時、δが2.5%
から6.5%までの範囲に入るような断面形状に上記湾
曲部を曲げ成形したことを特徴とする中空スタビライザ
である。
【0012】
【作用】湾曲部の断面変形率が上記範囲にあれば、後述
するように湾曲部の応力上昇を実用上問題の無い範囲に
おさえることができ、応力上昇が耐久性に及ぼす影響も
問題にならない。この場合、パイプの肉厚を必要以上に
厚くせずにすむから、中空スタビライザの長所である軽
量さを十分にいかすことができる。しかも上記湾曲部
は、断面が実質的に真円の湾曲部に比較して、通常の曲
げ方式によって容易に成形することができる。
【0013】請求項2に記載したように電縫管を用いた
場合に、溶接シーム部の位置を湾曲部の曲げ最外側から
±45°の範囲にすれば、溶接シーム部を低い応力の領
域で使用できる。このため、電縫管を用いた中空スタビ
ライザの耐久性を向上させる上で更に効果的である。
【0014】
【実施例】以下に本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。図2に示した中空スタビライザ10
は、後述する鋼製丸パイプからなるスタビライザ本体1
1を備えている。スタビライザ本体11は、従来のもの
と同様に、車両の幅方向に延びるトーション部12と、
このトーション部12の両端側に位置する左右一対のア
ーム部13と、これらトーション部12とアーム部13
との間に位置する円弧状の湾曲部14と、サポート部1
5などを備えて構成されている。
【0015】そしてトーション部12あるいはサポート
部15がゴムブッシュおよびブラケット等の支持部材1
6を介して車体側に支持され、アーム部13がスタビラ
イザリンク(図示せず)を介してサスペンションアーム
等のアクスル側の部材に接続される。
【0016】この中空スタビライザ10は、従来のもの
と同様に、車両の旋回走行時に各アーム部13に互いに
逆向きの上下方向の荷重が入力されることにより、各ア
ーム部13が互いに逆方向に撓むとともに、トーション
部12がねじられる。こうしてトーション部12とアー
ム部13および湾曲部14などに生じるばね作用によっ
て、車体のローリングが抑制される。この場合、最大応
力は湾曲部14に生じる。
【0017】上記スタビライザ本体11の材料に使われ
る鋼製の丸パイプは、例えば外径が22.2mm,肉厚
2.6mm〜3.2mmの炭素鋼(例えばS25C相当
ボロン鋼)からなる電縫管である。この電縫管を製造す
るには、上記炭素鋼からなる長細い平板状の素材を、ロ
ールフォーミング装置によって円筒状に成形するととも
に、素材の両側縁(シーム部となる箇所)を互いに突合
わせた状態で溶接を行う。従ってこの電縫管には、管軸
方向に沿ってシーム部(溶接ビード)が生じている。な
お、上記電縫管の材料にクロムモリブデン鋼(Cr−M
o鋼)が使われてもよい。
【0018】中空スタビライザ10は、上記パイプ(電
縫管)から、図7に一例を示す製造工程を経て製造され
る。すなわち切断工程S1において、上記パイプを所定
長さに切断したのち、曲げ工程S2においてパイプベン
ダによってパイプを所定形状に曲げることにより、アー
ム部13や湾曲部14などを成形する。
【0019】図3に示すパイプベンダ20は、円弧状の
成形面21を有する曲げ型22と、材料のパイプ10a
を押さえるクランプ型23と、圧力型24と、パイプ1
0aの内部に挿入されるプラグ(マンドレル)25を備
えている。クランプ型23は曲げ型22との間でパイプ
10aを挾持する。曲げ型22は、図示しない回転駆動
機構によって、図中の矢印方向に回転させられ、パイプ
10aを成形面21に沿って、中心曲げ半径Rで円弧状
に曲げるようになっている。プラグ25はパイプ10a
の内部に挿入され、パイプ10aを曲げる際に、湾曲部
においてパイプ10aが偏平になりにくくしている。但
し、パイプ10aの肉厚比や中心曲げ半径Rによって
は、プラグ25を必要としない場合もある。
【0020】パイプベンダ20によってスタビライザ本
体11を所定形状に成形後、加熱工程S3においてスタ
ビライザ本体11を例えば900℃前後に加熱し、更に
焼入れ工程S4において水あるいは油によって急冷する
ことにより、水焼入れあるいは油焼入れを行う。その
後、焼戻し工程S5において、例えば300℃〜500
℃の温度で約50分間の焼戻しを行う。
【0021】次に、ショットピーニング工程S6におい
て、周知のショットピーニング装置を用いてスタビライ
ザ本体11の表面に多数のショットを打付けることによ
り、スタビライザ本体11の表層部に圧縮残留応力を生
成させる。そしてショットピーニング後に、塗装工程S
7においてスタビライザ本体11の表面に塗装が施され
る。
【0022】パイプベンダ20によって曲げた湾曲部1
4のパイプ径方向の断面は、図1に示すような形状とな
っている。すなわち図示左側の半分(曲げ内側)は、曲
げ型22によってパイプ10aが拘束されるため、成形
前のパイプ10aの断面に近い形(曲率半径rの略半円
形)となっている。符号Cは成形前のパイプ10aの中
心である。これに対し、断面の右側の半分(曲げ外側)
は、クランプ型23によって引っ張られながら曲げられ
るため、曲げ内側に向って少し潰れた偏平な半長円形な
いし半楕円形に近い形状である。
【0023】従って湾曲部14の断面全体の形状は、パ
イプ10aの曲げ方向が短径D1 、曲げ方向とほぼ直角
な方向が長径D2 となるような偏平な形状である。ここ
で言う短径D1 は、曲げ外側の面14aから曲げ内側の
面14bまでの差しわたし寸法である。長径D2 は曲げ
の幅方向の差しわたし寸法である。この場合、湾曲部1
4の断面変形率δ(%)は、δ=(1−D1 /D2 )×
100 で表される。そして以下に述べる理由により、
断面変形率δが2.5%から6.5%までの範囲に入る
ように湾曲部14の曲げ成形を行う。
【0024】このスタビライザ10は湾曲部14に最大
応力が発生する。湾曲部14の外周面に歪みゲージを貼
付け、湾曲部14の円周方向の位置と最大主応力との関
係を測定した結果を図4に示す。ここで言う円周方向の
位置とは、図4中に示すように、パイプの中心と曲げ中
心を結ぶ線分と、パイプの中心と応力測定箇所を結ぶ線
分とのなす角度θである。
【0025】図4は、外径22.2mm,肉厚2.6m
mのパイプからなる中空スタビライザにおいて、断面変
形率が9.46%のもの(試料No.1)の応力分布
と、断面変形率が実質的にゼロの中空スタビライザの応
力分布を示している。この図から判るように、断面変形
率が実質的にゼロの場合の湾曲部の最大応力が91.4
kgf/mm2 であったのに対し、断面変形率が9.4
6%の湾曲部の最大主応力は105.5kgf/mm2
であり、15.4%も上昇している。
【0026】図5は上記2種類の中空スタビライザ(断
面変形率が実質的にゼロのものと断面変形率が9.46
%のもの)の耐久試験結果である。この試験は、左右の
アーム部に互いに上下逆方向の入力を与え、各アーム部
の相対変位量(振幅)と破断に至るまでの繰返し回数
(N)との関係を実測したものである。この図から判る
ように、断面変形率が9.46%の中空スタビライザ
は、断面変形率が実質的にゼロの中空スタビライザに比
べて、同じ相対変位量であれば繰返し数が約半分程度と
なり、耐久性が著しく劣っている。
【0027】上記試料No.1以外に、次の表1に示す
試料No.2〜試料No.6について、図4と同様の試
験を行った結果を表1に示す。また、表1の結果をまと
めてグラフ化したものを図6に示す。各試料のパイプ外
径は、いずれも22.2mmである。
【0028】
【表1】
【0029】上記表1により、断面変形率が2.5%未
満では実質的に応力増加は認められない。しかし、パイ
プベンダ20によって湾曲部を成形する場合、断面変形
率が2.5%を下回ってゼロに近付くほど、断面が真円
に近くなるため成形が困難になる。断面変形率δが2.
5%以上であれば、パイプベンダ20によって問題なく
湾曲部14を成形することができる。このため、断面変
形率が2.5%以上となるように成形することにより、
湾曲部の成形容易化を図る。
【0030】上記中空スタビライザ10をはじめとし
て、スタビライザは、指定された材料を用いて標準的な
熱処理およびショットピーニングが施されるものでは、
通常、10%程度の余裕を見込んで最大応力が設定され
る。言い換えると、応力のばらつきの上限は、標準品の
10%増までとすることができる。
【0031】中空スタビライザに使用されるパイプの寸
法許容範囲は、JISG3445の3号に準拠してお
り、外径で±0.12mm、肉厚で±8%の公差が認め
られている。この公差範囲では、一般的な中空スタビラ
イザに使用される外径22.2mm,肉厚2.6mmの
パイプの場合、最大のパイプは外径22.32mm,肉
厚2.8mmとなる。また、最小のパイプは、外径2
2.08mm,肉厚2.4mmである。
【0032】この場合、最大寸法のパイプを用いたもの
で60kgf/mm2 の応力が発生したとすると、最小
寸法のパイプを用いたものでは、材料力学上の計算を行
うと67kgf/mm2 の応力が発生することになる。
すなわち、パイプの寸法公差の範囲内でも、応力値が6
0〜67kgf/mm2 の範囲でばらつく。これを平均
値で表すと、63.5±3.5kgf/mm2 となり、
応力値が±5.5%の範囲でばらつくことになる。
【0033】また、ショットピーニング工程S6におい
て、通常は2.5%程度の圧縮残留応力のばらつきが生
じることが知られている。このショットピーニングによ
る応力ばらつき±2.5%と、パイプの寸法公差による
応力ばらつき±5.5%を考慮すると、合計の応力増加
を10%以内にするには、湾曲部の断面変形による応力
ばらつきを、最大でも2%におさえる必要がある。
【0034】上記のような理由から、この発明では、図
6等に基き、湾曲部の断面変形率を6.5%以下にする
ことによって、湾曲部の断面変形による応力増加分を最
大でも2%におさえるようにする。これにより、ショッ
トピーニングによる応力のばらつきと、材料の寸法公差
による応力のばらつきの双方が最大になっても、トータ
ルとしての応力上昇を10%以下におさえることができ
る。
【0035】また、図4から判るように、曲げ外側の方
が曲げ内側に比べて応力増加が少なく、しかも曲げ最外
側において応力が最小となっている。このため、電縫管
を用いた中空スタビライザの場合に、溶接シーム部の位
置を曲げ最外側から±45°の範囲にすれば、溶接シー
ム部の応力を最大応力の半分、またはそれ以下にするこ
とができる。このため、電縫管からなる中空スタビライ
ザの耐久性を向上させる上で更に効果的である。
【0036】なお、本発明における断面変形率の範囲
(2.5%≦δ≦6.5%)は、最大応力を生じる湾曲
部14以外の曲げ部、例えば図2においてトーション部
12とサポート部15との間の曲げ部やアーム部13の
曲げ部などにも適用できる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、湾曲部の断面変形率が
前述の数値範囲に入るように湾曲部を曲げることによ
り、断面が真円の理想的な湾曲部に比べて遜色のない耐
久性能を発揮でき、しかもパイプベンダによって湾曲部
を成形することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す中空スタビライザの湾
曲部の断面図。
【図2】図1に示された中空スタビライザの全体の平面
図。
【図3】パイプベンダの一部を示す断面図。
【図4】湾曲部の断面形状が互いに異なる2種類の中空
スタビライザの湾曲部における周方向の位置と応力との
関係を示す図。
【図5】図4に示された2種類の中空スタビライザの耐
久試験結果を示す図。
【図6】断面変形率と応力増加率との関係を示す図。
【図7】中空スタビライザの製造工程の一例を示す工程
説明図。
【符号の説明】
10…中空スタビライザ 10a…パイプ 11…スタビライザ本体 12…トーション部 13…アーム部 14…湾曲部 20…パイプベンダ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断面が円形の鋼製丸パイプからなり、車体
    の幅方向に延びるトーション部と、上記トーション部の
    両端側に位置する左右一対のアーム部と、上記トーショ
    ン部とアーム部との間に位置しかつ弧状に曲げられた湾
    曲部とを有する中空スタビライザにおいて、 上記湾曲部におけるパイプ径方向の断面を、パイプの曲
    げ方向が短径、パイプの曲げ方向とほぼ直角な方向が長
    径となるような偏平な形状とし、 上記短径をD1 、上記長径をD2 、上記湾曲部断面の断
    面変形率δ(%)をδ=(1−D1 /D2 )×100で
    表した時、δが2.5%から6.5%までの範囲に入る
    ような断面形状に上記湾曲部を曲げ成形したことを特徴
    とする中空スタビライザ。
  2. 【請求項2】上記丸パイプが電縫管であり、この電縫管
    の管軸方向に沿う溶接シーム部が、上記湾曲部の曲げ最
    外側から断面の円周方向に±45°の範囲に入るように
    上記湾曲部を曲げ成形したことを特徴とする請求項1記
    載の中空スタビライザ。
  3. 【請求項3】上記湾曲部の表層部にショットピーニング
    によって圧縮残留応力が生成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の中空スタビライザ。
JP28194594A 1994-11-16 1994-11-16 中空スタビライザ Pending JPH08142632A (ja)

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