JPH08142512A - 感熱記録媒体及び感熱記録装置 - Google Patents

感熱記録媒体及び感熱記録装置

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JPH08142512A
JPH08142512A JP28200094A JP28200094A JPH08142512A JP H08142512 A JPH08142512 A JP H08142512A JP 28200094 A JP28200094 A JP 28200094A JP 28200094 A JP28200094 A JP 28200094A JP H08142512 A JPH08142512 A JP H08142512A
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thermal
heat
recording
temperature
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JP28200094A
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Masaki Yamaguchi
昌樹 山口
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像情報の一時記録のみならず永久記録も可
能な感熱記録媒体、及びその感熱記録媒体を備えた感熱
記録装置を提供すること。 【構成】 感熱記録媒体10は、支持体15の上に形成
され、熱可逆性材料を含有した第2の材料膜層13、そ
の第2の材料膜層13上に形成され、可逆性を持たない
感熱材料を含有した第1の材料膜層12、前記第1、第
2の材料膜層12,13の劣化を防ぐ透明保護膜11か
ら構成されている。そして、温度条件を変更することに
より、温度条件T1 では、第2の材料膜層13中の熱可
逆性材料が発色し、温度条件T2 では、その発色した画
像が消色するので、一時的な画像記録が可能になり、温
度条件T3 では、第1の材料膜層13に中の可逆性を持
たない感熱材料が発色し、永久的な画像記録が可能にな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発色・消色が可逆的に
変化する記録層を有する感熱記録媒体、及びその感熱記
録媒体を備えた感熱記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、有機材料や無機材料の呈色反
応を利用した感熱記録材料はよく知られており、これら
は一般にサーモクロミック材と呼ばれている。このサー
モクロミック材には、発色・消色が可逆性のものと、不
可逆性のものとがある。
【0003】発色・消色が可逆性のサーモクロミック材
としては、スピロピラン類、エチレン誘導体、アゾメチ
ン類及び有機硫黄化合物等がよく知られている。発消色
のメカニズムは化合物によって異なっているが、主に下
記のメカニズムが知られている。
【0004】1) 酸化還元反応 2) 転移とそれに伴う光学的変化 3) 固相反応 4) pH変化 5) 脱水 6) 熱分解 感熱記録材料は一般に安価であり、その記録装置の現像
機構は発熱体しか必要としないので小型化が容易である
という利点があることから、ファクシミリ、プリンター
等の分野において広く用いられている。
【0005】特に、可逆性の感熱記録媒体は、ワードプ
ロセッサによる資料作成時の校正や、会議資料、或いは
ファクシミリ等、数時間乃至数日の間しか必要とされな
い情報を一時的に記録し、使用後消去して、再度その感
熱記録媒体を繰り返し用いる場合に有効であることか
ら、最近、産業分野での使用例が増加してきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来、
可逆性の感熱記録媒体では、画像情報を一時的に記録す
ることのみを可能としていたので、その結果、画像情報
の永久保存が必要な場合には、別の画像記録媒体、或い
は記録装置を用いて、新たに、永久保存用の画像を記録
しなければならないという欠点があった。
【0007】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、画像情報の一時記録のみならず
永久記録も可能な感熱記録媒体、及びその感熱記録媒体
を備えた感熱記録装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の感熱記録媒体は、温度により発色・消色する
記録層を備えた感熱記録媒体において、前記記録層を、
加熱により発色・消色を可逆的に繰り返すことが可能な
熱可逆性材料を含有した第一の感熱材料膜層と、前記熱
可逆性材料とは異なる温度の加熱により発色のみが可能
な感熱材料を含有した第二の感熱材料膜層とから構成さ
れている。
【0009】また、前記記録層に、前記熱可逆性材料
と、前記感熱材料とを混合して含有させても良い。
【0010】さらに、前記記録層に、所定温度以上の加
熱により、発色・消色の可逆性を失う熱可逆性材料を含
有させても良い。
【0011】そして、前記熱可逆性材料は、少なくと
も、ロイコ染料、及びそのロイコ染料と加熱下において
反応する顕減色材から成ることが望ましい。
【0012】また、本発明の感熱記録装置は、複数の発
熱体を有し、熱エネルギーを印加可能な熱記録手段を備
え、温度により発色・消色する記録層を備えた感熱記録
媒体に、前記熱記録手段を用いて熱エネルギーを印加す
ることにより加熱して画像を記録する感熱記録装置にお
いて、前記熱記録手段は、複数の温度条件で熱エネルギ
ーを印加可能であり、前記熱記録手段の熱エネルギーの
印加状態を制御する制御手段を備えている。
【0013】さらに、前記感熱記録媒体の発色時には、
急冷し、消色時には、徐冷するように、前記制御手段
が、前記熱記録手段の熱エネルギー印加状態を制御する
ことが望ましい。
【0014】
【作用】上記の構成を有する本発明の感熱記録媒体は、
記録層を、加熱により発色・消色を可逆的に繰り返すこ
とが可能な熱可逆性材料を含有した第一の材料膜層と、
前記熱可逆性材料とは異なる温度の加熱により発色のみ
が可能な感熱材料を含有した第二の材料膜層とから構成
しているので、感熱記録媒体に対する加熱温度を変化さ
せることにより、永久的な画像の記録と、消去可能な一
時的な画像の記録の両方が可能になる。
【0015】また、前記記録層に、前記熱可逆性材料
と、前記感熱材料とを混合して含有させた場合、あるい
は、前記記録層に、所定温度以上の加熱により、発色・
消色の可逆性を失う熱可逆性材料を含有させた場合のど
ちらについても、感熱記録媒体に対する加熱温度を変化
させることにより、永久的な画像の記録と、消去可能な
一時的な画像の記録との両方が可能になる。
【0016】さらに、前記熱可逆性材料を、少なくと
も、ロイコ染料、及びそのロイコ染料と加熱下において
反応する顕減色材によって構成しているので、確実に、
発色・消色を繰り返すことができる。
【0017】また、上記の構成を有する本発明の感熱記
録装置は、熱記録手段による熱エネルギーの印加状態
を、制御手段が制御するので、複数の温度条件で熱エネ
ルギーを印加可能であり、上記したような感熱記録媒体
を感熱記録装置に使用した場合、容易に、永久的な記録
と、消去可能な一時的な記録との両方を実施することが
できる。
【0018】さらに、前記制御手段は、前記感熱記録媒
体の発色時には、急冷し、消色時には、徐冷するよう
に、前記熱記録手段の熱エネルギー印加状態を制御する
ので、感熱記録媒体に対して、短時間で、効率よく発色
・消色を施すことができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の感熱記録媒体を具体化した実
施例を図面を参照して説明する。
【0020】本実施例の感熱記録媒体の断面図を図1
(a)〜(c)に示す。
【0021】図1(a)に示す感熱記録媒体10は、プ
ラスチック、紙、合成紙、セラミックシート、或いは金
属シート等から構成される支持体14の上に形成され、
熱可逆性材料を含有した第2の材料膜層13、その第2
の材料膜層13上に形成され、可逆性を持たない感熱材
料を含有した第1の材料膜層12、前記第1、第2の材
料膜層12,13の劣化を防ぐ透明保護膜11から構成
されている。尚、前記熱可逆性材料、感熱材料は、それ
ぞれアルコール等から成るバインダー中に分散され、膜
層を形成している。また、第1の材料膜層と第2の材料
膜層の上下関係は、逆であっても良い。この第1の材料
膜層が、本発明の第二の感熱材料膜層を構成し、第2の
材料膜層が、本発明の第一の感熱材料膜層を構成してい
る。
【0022】そして、前記第1の材料膜層12に含有さ
れている可逆性を持たない感熱材料としては、フタリド
系、フェノチアジン系、スプロピラン系、及びローダミ
ンラクタム系等の種々の無色の有機化合物(ロイコ染
料)を使用することができる。
【0023】また、前記第2の材料膜層13に含有され
ている熱可逆性材料は、発色材と顕減色材とから構成さ
れており、前記顕減色材として用いられる、没食子酸等
の有機酸とステアリルアミン等のアルキルアミンの錯塩
の化学式を図3に示し、発色材として用いられる、フル
オラン系ロイコ染料の一般式を図2に示す。尚、R1
2及びR3は、アルキル基を示している。
【0024】前記フルオラン系ロイコ染料と前記アルキ
ルアミンの錯塩との存在下において熱が加えられると、
両者の一方、或いは両方が溶解することによって互いに
接触し、ロイコ染料のラクトン環の開環・閉環を可逆的
に起こす。これによって、発色と消色(すなわち無色)
とを可逆的に繰り返すことができる。従って、図3に示
すアルキルアミンの錯塩は、ロイコ染料を発色させる顕
色材と、消色させる減色材の両方の役割を持つことか
ら、顕減色材と呼ばれている。また、発色のかぶり防止
のためには、発色材と顕減色材のどちらか一方につい
て、溶剤や可塑材等の薬品に対する溶解性を低くすれば
良い。
【0025】そして、上記の感熱材料と、熱可逆性材料
とでは、発色する温度条件が異なるものを使用する必要
がある。
【0026】続いて、図1(a)に示すような感熱記録
媒体10に印加する熱エネルギーの温度条件について説
明する。
【0027】まず、図4(a)に、本実施例の感熱記録
媒体10の第2の材料膜層13に含まれる熱可逆性材料
の発色・消色における温度特性を示す。
【0028】図4(a)に示すグラフにおいて、熱可逆
性材料の発色は、温度T1 以上で、かつ加熱後の冷却勾
配(dT/dt)が大きい条件(a)において行なわ
れ、一方消色は、温度T2 以上で、かつ加熱後の冷却勾
配(dT/dt)が小さい条件(b)において、行なわ
れる。
【0029】このように、発色時には、感熱記録媒体1
0を急冷し、消色時には、徐冷することにより、短時間
で、効率よく発色・消色を行なうことができる。
【0030】また、図4(b)に、本実施例の感熱記録
媒体10の第1の材料膜層12に含まれる可逆性を持た
ない感熱材料の発色における温度特性を示す。
【0031】図4(b)に示すグラフにおいて、可逆性
を持たない感熱材料の発色は、T1とT2 の間の温度T3
において発色し、図4(a)中の条件(a)と条件
(b)との間の冷却勾配(dT/dt)の条件で行な
う。
【0032】これによって、温度T1 の温度条件で熱エ
ネルギーが感熱記録媒体10に印加されると、第2の材
料膜層13に含まれる熱可逆性材料が発色することによ
り、画像が記録され、温度T2 の温度条件で熱エネルギ
ーが感熱記録媒体10に印加されると、第2の材料膜層
13に含まれる熱可逆性材料が消色することにより、そ
れまで記録されていた画像が消去される。そして、この
ような画像の記録・消去は、各温度条件で熱エネルギー
を印加することにより、複数回にわたって繰り返し可能
である。
【0033】そして、使用者が、永久的に画像を記録し
たい場合には、温度T3 の温度条件で感熱記録媒体10
に熱エネルギーを印加すると、第1の材料膜層12に含
まれている感熱材料のみが発色し、この感熱材料は、可
逆性を持たないので永久的に画像が記録される。
【0034】このように、本実施例においては、印加す
る熱エネルギーの温度条件を変更することにより、一つ
の感熱記録媒体で、消去可能な一時的な画像記録だけで
なく、永久的な画像記録についても行なうことができ
る。
【0035】また、感熱記録媒体のその他の実施例を図
1(b)及び図1(c)に示す。
【0036】図1(b)に示す感熱記録媒体20は、プ
ラスチック、紙、合成紙、セラミックシート、或いは金
属シート等から構成される支持体25の上に形成され、
アルコール等のバインダー中に、熱可逆性材料としての
発色材23及び顕減色材24、さらに、可逆性を持たな
い感熱材料22を分散させた記録層26と、その記録層
26の劣化を防ぐ透明保護膜21とから構成されてい
る。
【0037】そして、前記発色材23、顕減色材24及
び感熱材料22は、上記したものと同様の材料を使用す
ることができる。
【0038】この感熱記録媒体20においては、発色材
23と顕減色材24とから成る熱可逆性材料、及び感熱
材料22の温度特性が、図1(a)に示す感熱記録媒体
10と同様であるので、温度T1 の温度条件で熱エネル
ギーが感熱記録媒体20に印加されると、記録層26に
含まれる発色材23が発色することにより、画像が記録
され、温度T2 の温度条件で熱エネルギーが感熱記録媒
体20に印加されると、記録層26に含まれる発色材2
3が消色することにより、それまで記録されていた画像
が消去される。また、永久的に画像を記録したい場合に
は、温度T3 の温度条件で感熱記録媒体20に熱エネル
ギーを印加すると、記録層26中に含まれている感熱材
料22のみが発色し、この感熱材料22は、可逆性を持
たないので永久的に画像が記録される。
【0039】さらに、図1(c)に示す感熱記録媒体3
0は、プラスチック、紙、合成紙、セラミックシート、
或は金属シート等から構成される支持体35の上に形成
され、アルコール等のバインダー中に、熱可逆性材料と
しての発色材33及び顕減色材34のみを分散させた記
録層36と、その記録層36の劣化を防ぐ透明保護膜3
1とから構成されている。そして、熱可逆性材料は、高
温の熱エネルギーの印加により、発色・消色の可逆性を
失うという特性を有する。
【0040】図5に、図1(c)に示す感熱記録媒体3
0の温度特性(各温度における光学濃度)を示す。
【0041】図5に示すように、感熱記録媒体30は、
0〜T4 の範囲の温度条件(c)においては、記録層3
6に含まれる熱可逆性材料の作用により発色・消色を可
逆的に繰り返すことが可能であるが、T4 以上の温度条
件(d)においては、熱可逆性材料の可逆性が失われる
ので、一旦発色した発色材33は消色することなく、永
久的に画像を記録することができる。
【0042】続いて、本実施例の感熱記録装置の概略的
構成を図6に示す。
【0043】図6に示すように、本実施例の感熱記録装
置40は、本発明の熱記録手段を構成し、複数の発熱体
41を集合させたサーマルヘッド42、及びプラテン軸
43とプラテンゴム44とから成るプラテンローラ45
から構成されている。
【0044】そして、感熱記録媒体20は、前記サーマ
ルヘッド42と前記プラテンローラ45により挟持され
ており、感熱記録媒体20は、プラテンローラ45の回
転に応じて、図中矢印X方向に移動される。
【0045】また、前記感熱記録媒体20は、上述した
感熱記録媒体(図1中の(b))と同様のものであり、
支持体25上に成膜された記録層26と、その記録層2
6の劣化を防ぐ透明保護膜21とから構成されている。
そして、記録層26は、アルコール等から成るバインダ
ー中に、熱可逆性材料としての発色材23及び顕減色材
24、さらに、可逆性を持たない感熱材料22を分散さ
せることにより形成され、前記サーマルヘッド42は、
その記録層26の上面に前記透明保護膜21を介して当
接されている。
【0046】前記サーマルヘッド42は、セラミック、
或いは金属等からなる支持体46の下面全体に発熱体4
1が着設されており、前記プラテンローラ45は、その
発熱体41と感熱記録媒体20との間にエアギャップが
生じることにより、熱伝達効率が低下することを防止す
るために、前記感熱記録媒体20に所定の圧力を加える
役割も果たしている。また、サーマルヘッド42の熱エ
ネルギー印加状態は、フィードバック回路50によって
コントロールされ、このフィードバック回路50が、本
発明の制御手段を構成している。
【0047】このような感熱記録装置40において、感
熱記録媒体20に対して画像の記録や消去を行なう場合
には、フィードバック回路50の出力信号に応じて前記
サーマルヘッド42より所定の熱勾配を有する熱エネル
ギーが感熱記録媒体20に印加される。また、サーマル
ヘッド42と感熱記録媒体20との接触部位の温度は、
サーミスタ51により検出される。
【0048】そして、図7のブロック図に示すように、
サーミスタ51により検出された温度Tは、前記フィー
ドバック回路50にフィードバックされ、フィードバッ
ク回路50は、そのフィードバックされた温度Tに基づ
いて、目標温度T0 との偏差をとり、サーマルヘッド4
2の温度を、常に、目標温度T0 に維持するように制御
する。
【0049】ここで、本実施例の感熱記録装置40に用
いる感熱記録媒体20には、記録層26中に、熱可逆性
材料としての発色材23及び顕減色材24、さらに、可
逆性を持たない感熱材料22が分散されており、熱可逆
性材料の発色・消色における温度特性は、図4(a)に
示すように、発色は、温度T1 以上で、かつ加熱後の冷
却勾配(dT/dt)が大きい条件(a)において行な
われ、一方消色は、温度T2 以上で、かつ加熱後の冷却
勾配(dT/dt)が小さい条件(b)において、行な
われる。また、感熱材料22の発色における温度特性
は、図4(b)に示すように、T1 とT2 の間の温度T
3 において発色し、図4(a)中の条件(a)と条件
(b)との間の冷却勾配(dT/dt)の条件において
行なわれる。
【0050】従って、一時的に画像を記録したい場合に
は、温度T1 の条件で熱エネルギーが感熱記録媒体20
に印加されるようにサーマルヘッド42を制御すれば、
記録層26中の熱可逆成材料が発色することにより画像
が記録され、その画像が記録された状態の感熱記録媒体
20に、温度T2 の条件で熱エネルギーが印加されるよ
うにサーマルヘッド42を制御すると、熱可逆性材料が
消色することにより、それまで記録されていた画像が消
去される。このような画像の記録・消去は、各温度条件
で熱エネルギーを印加することにより、複数回にわたっ
て繰り返し可能である。
【0051】そして、永久的に画像を記録したい場合に
は、温度T3 の条件で熱エネルギーが感熱記録媒体20
に印加されるようにサーマルヘッド42を制御すれば、
記録層26中の感熱材料22のみが発色し、この感熱材
料22は、可逆性を持たないので永久的に画像が記録さ
れる。
【0052】このように、本実施例の感熱記録装置によ
れば、温度条件を変更することにより、消去可能な一時
的な画像記録だけでなく、永久的な画像記録について
も、容易に得ることができる。
【0053】尚、上記実施例においては、図1(b)に
示す感熱記録媒体を本実施例の感熱記録装置に適用した
場合について説明したが、図1(a)及び図1(c)に
示すような感熱記録媒体を適用しても同様の効果を得る
ことができる。
【0054】図1(a)の感熱記録媒体10を用いた場
合の温度条件については、図1(b)の感熱記録媒体と
同条件でよく、一時的に画像を記録したい場合には、温
度T1 の条件で熱エネルギーが感熱記録媒体10に印加
されるようにサーマルヘッド42を制御すれば、第2の
材料膜層13中の熱可逆成材料が発色することにより画
像が記録され、その画像が記録された状態の感熱記録媒
体10に、温度T2 の条件で熱エネルギーが印加される
ようにサーマルヘッド42を制御すると、熱可逆性材料
が消色することにより、それまで記録されていた画像が
消去される。
【0055】そして、永久的に画像を記録したい場合に
は、温度T3 の条件で熱エネルギーが感熱記録媒体10
に印加されるようにサーマルヘッド42を制御すれば、
第1の材料膜層12中の感熱材料のみが発色し、この感
熱材料は、可逆性を持たないので永久的に画像が記録さ
れる。
【0056】また、図1(c)の感熱記録媒体30を用
いた場合の温度条件については、記録層36に含まれる
熱可逆性材料の発色・消色における温度特性(図5)を
考慮すると、一時的に画像を記録したい場合には、0〜
4 の範囲の温度条件で熱エネルギーが感熱記録媒体3
0に印加されるようにサーマルヘッド42を制御すれば
よく、永久的に画像を記録したい場合には、T4 以上の
温度条件で熱エネルギーが感熱記録媒体30に印加され
るようにサーマルヘッド42を制御すれば、記録層36
中の熱可逆性材料の可逆性が失われるので、一旦発色し
た発色材33は消色することなく、永久的に画像が記録
される。
【0057】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の感熱記録媒体によれば、一つの感熱記録媒体
で、消去可能な一時的な画像記録だけでなく、永久的な
画像記録も行なうことができる。
【0058】また、本発明の感熱記録媒体によれば、温
度条件を変更することにより、消去可能な一時的な画像
記録だけでなく、永久的な画像記録についても、容易に
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の感熱記録媒体の構成を示す断面図で
ある。
【図2】フルオラン系ロイコ染料の一般式を示す図であ
る。
【図3】アルキルアミンの錯塩の化学式を示す図であ
る。
【図4】(a) 熱可逆性材料の発色・消色における温
度特性を示す図である。 (b) 可逆性を持たない感熱材料の発色における温度
特性を示す図である。
【図5】高温によって可逆性を失う熱可逆性材料の温度
特性を示す図である。
【図6】本実施例の感熱記録装置の概略的構成を示す図
である。
【図7】本実施例の感熱記録装置の概略的構成を示す図
である。
【符号の説明】
10 感熱記録媒体 12 第1の材料膜層 13 第2の材料膜層 20 感熱記録媒体 22 発色材 23 感熱材料 24 顕減色材 30 感熱記録媒体 33 発色材 34 顕減色材 42 サーマルヘッド 50 フィードバック回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度により発色・消色する記録層を備え
    た感熱記録媒体において、 前記記録層を、加熱により発色・消色を可逆的に繰り返
    すことが可能な熱可逆性材料を含有した第一の感熱材料
    膜層と、前記熱可逆性材料とは異なる温度の加熱により
    発色のみが可能な感熱材料を含有した第二の感熱材料膜
    層とから構成したことを特徴とする感熱記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記記録層に、前記熱可逆性材料と、前
    記感熱材料とを混合して含有させたことを特徴とする請
    求項1に記載の感熱記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記記録層に、所定温度以上の加熱によ
    り、発色・消色の可逆性を失う熱可逆性材料を含有させ
    たことを特徴とする請求項1に記載の感熱記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記熱可逆性材料は、少なくとも、ロイ
    コ染料、及びそのロイコ染料と加熱下において反応する
    顕減色材から成ることを特徴とする請求項1に記載の感
    熱記録媒体。
  5. 【請求項5】 複数の発熱体を有し、熱エネルギーを印
    加可能な熱記録手段を備え、温度により発色・消色する
    記録層を備えた感熱記録媒体に、前記熱記録手段を用い
    て熱エネルギーを印加することにより加熱して画像を記
    録する感熱記録装置において、 前記熱記録手段は、複数の温度条件で熱エネルギーを印
    加可能であり、 前記熱記録手段の熱エネルギーの印加状態を制御する制
    御手段を備えたことを特徴とする感熱記録装置。
  6. 【請求項6】 前記感熱記録媒体の発色時には、急冷
    し、消色時には、徐冷するように、前記制御手段が、前
    記熱記録手段の熱エネルギー印加状態を制御することを
    特徴とする請求項5に記載の感熱記録装置。
JP28200094A 1994-11-16 1994-11-16 感熱記録媒体及び感熱記録装置 Pending JPH08142512A (ja)

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JP28200094A Pending JPH08142512A (ja) 1994-11-16 1994-11-16 感熱記録媒体及び感熱記録装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20200041359A1 (en) * 2017-04-17 2020-02-06 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Temperature Detecting Material, Temperature Detecting Ink Using Same, Temperature Indicator, and Product Control System

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