JPH08141580A - ミネラル水中徐放製剤 - Google Patents

ミネラル水中徐放製剤

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JPH08141580A
JPH08141580A JP28657194A JP28657194A JPH08141580A JP H08141580 A JPH08141580 A JP H08141580A JP 28657194 A JP28657194 A JP 28657194A JP 28657194 A JP28657194 A JP 28657194A JP H08141580 A JPH08141580 A JP H08141580A
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JP
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mineral
agent
sustained
calcium
water
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JP28657194A
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English (en)
Inventor
Kiyoaki Matsui
清明 松井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、飲用水中にミネラル成分を長期間
バランスよく安定的に放出でき、また飲用水を生体に適
したpH値とすることができ、さらに細菌等を繁殖/含
有させることなく、経済性や信頼性,作業性,生産性,
量産性に優れたミネラル水中徐放製剤の提供を目的とす
る。 【構成】 本発明のミネラル水中徐放製剤1は、ミネラ
ル剤2,多孔質剤3,抗菌性剤4が含有されている構成
を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミネラル水生成器等に
用いられ、飲用水中にミネラル成分を継続的にかつ一定
量(又は一定濃度)で放出するミネラル水中徐放製剤に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、飲用水に対する安全意識が高ま
り、浄水器やアルカリイオン整水器等への関心が高まっ
ている。また、さらにおいしい飲用水を求めてボトル入
りミネラルウォーター(以下ミネラル水と称す)等の需
要が急増している。さらに、手軽においしい飲用水を得
るために、ミネラル水を造り出すミネラル水中徐放製剤
や、このミネラル水中徐放製剤を用いたミネラル水生成
器等が提案されている。このミネラル水中徐放製剤とし
て、特開昭62−258794号公報には、炭酸カルシ
ウム,酸化カルシウム及び水酸化カルシウムの混在物と
天然又は合成の珪酸塩ガラスとカオリン系粘土鉱物又は
モンモリロ系粘土鉱物からなる多孔質状のカルシウム組
成物が開示されている。特開昭61−212383号公
報には、活性炭粉末と各種ビタミン,ミネラル等の粉末
の混合物を樹脂バインダーを用いて造粒し、パラフィン
を含有させてなる水中徐放性粒剤が開示されている。特
開昭49−43444号公報には、陶土中に、炭酸カル
シウム,炭酸マグネシウム,炭酸カリウム等のミネラル
成分を単体又は2以上配合混練して固形状又は顆粒状に
成形し、素焼状化した不純物吸着剤兼風味増進剤が開示
されている。特開昭61−161192号公報には、可
溶性成分と不溶性成分を混合したものを微細空孔を有す
る如く発泡させて粒状,円柱状等に形成した水質調整剤
が開示されている。特開昭61−136488号公報に
は、粒状の活性炭に、炭酸カルシウムや炭酸ナトリウム
等のミネラル成分を、活性炭の空孔の奥深くまで添着さ
せた水処理用充填剤が開示されている。さらに、麦飯石
や珊瑚化石等の天然ミネラル溶出剤を用いてカルシウ
ム,マグネシウム,カリウム,ナトリウム等のミネラル
成分をバランス良く抽出させるものが提案されている。
また、特開平1−207126号公報には、多価金属イ
オンと反応してゲルを作るゾル中に使用目的に応じた粉
体を分散させたものを芯液として、これを多価金属イオ
ンを含む凝固液中に滴下して粒状物を作り、このゲルを
必要に応じて表面処理して凝集付着性をなくし、しかる
後乾燥する粉体の造粒方法が開示されている。さらに、
特開平3−285654号公報には、アルギン酸ナトリ
ウム又は低メトキシカルペクチンを含有する水性液と、
食物繊維,鉄,カルシウム,エイコサペンタエン酸(E
PA),ビタミン類,オリゴ糖、カゼインフォスフォペ
プチド(CPP)等からなる群から選択される成分を含
む機能性物質の1種又は2種以上を食用油中に高濃度に
分散させた油性液との混合液を、2価の金属イオン溶液
中に滴下反応させて、前記混合液を芯液とするゲル状の
カプセル体を形成し、得られたカプセル体を乾燥する機
能性物質を高濃度に内包したカプセル体及びその製造方
法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、以下のような問題点を有していた。すなわ
ち、 1)前述したミネラル水中徐放製剤では、このミネラル
水中徐放製剤中に含有されるミネラル成分や不純物等を
バランスよく安定的に放出させることができないという
問題点を有していた。例えば、ミネラル水中徐放製剤を
ミネラル水生成器等に装填し、このミネラル水生成器等
に通水を開始すると、通水開始時はミネラル水中徐放製
剤中のミネラル成分等を多量に放出することができるも
のの、ミネラル水生成器等への通水量が増加するにつれ
飲用水中のミネラル濃度が急激に低下し、ミネラル成分
を長期間一定濃度で放出させることができないという問
題点を有していた。また、ミネラル水中徐放製剤中に複
数のミネラル剤等を用いた場合、各ミネラル成分がバラ
ンスよく放出されず、例えば、あるミネラル成分が優先
的に放出された後、他のミネラル成分が放出される等、
各ミネラル成分をバランスよくかつ長期間一定濃度で放
出させることができないという問題点を有していた。ま
た、飲用水中にミネラル成分等を含有させた際、生体に
適したpHをコントロールすることが困難であるという
問題点を有していた。さらに、ミネラル水中徐放製剤の
寿命をコントロールしたり、またはミネラル水中徐放製
剤の寿命を把握することが困難であるという問題点を有
していた。また、アルギン酸ナトリウムや低メトキシカ
ルペクチンの多糖類と2価の金属イオンとの反応生成物
糖は、細菌等が繁殖し易く、生体にとって大変有害であ
った。
【0004】2)前述したミネラル水中徐放製剤の殆ど
が、その製造方法が複雑かつ煩雑で、すなわちミネラル
成分を樹脂バインダーや陶土中に収納させることが困難
で、作業性や生産性,量産性に欠けるという問題点を有
していた。さらに、前述したことから、ミネラル水中徐
放製剤が高コスト化し、経済性に欠けるという問題点を
有していた。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、飲用水中にミネラル成分を長期間バランスよく安定
的に放出でき、また飲用水を生体に適したpH値とする
ことができ、さらに細菌等を繁殖/含有させることな
く、経済性や信頼性,作業性,生産性,量産性に優れた
ミネラル水中徐放製剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のミネラル水中徐放製剤は、以下の構成を有し
ている。すなわち、本発明のミネラル水中徐放製剤は、
多糖類溶液とミネラル剤とを混合し、塩化カルシウム溶
液中に滴下し、多糖類溶液中の多糖類と塩化カルシウム
溶液中の塩化カルシウムの反応によりミネラル剤をゲル
カプセル化させたミネラル水中徐放製剤であって、多糖
類溶液中に多孔質剤が含有されている構成を有してい
る。
【0007】本発明のミネラル水中徐放製剤は、多孔質
剤が、珪藻土,ゼオライト又は活性炭の内1種類以上か
らなる構成を有している。
【0008】本発明のミネラル水中徐放製剤は、多孔質
剤の平均粒径が15μm 〜500μm で、かつ多糖類溶
液に対し重量比で5%〜40%添加されている構成を有
している。
【0009】本発明のミネラル水中徐放製剤は、ミネラ
ル剤が、炭酸カルシウム,クエン酸カルシウム,亜硫酸
カルシウム,リン酸l水素カルシウム,水酸化カルシウ
ム,硫酸カルシウム又は酸化マグネシウムの内1種類以
上からなる構成を有している。
【0010】本発明のミネラル水中徐放製剤は、多糖類
溶液中に抗菌性剤又はpH調整剤等の内1種類以上が含
有されている構成を有している。
【0011】本発明のミネラル水中徐放製剤は、抗菌性
剤が、パラオキシ安息香酸ブチル,パラオキシ安息香酸
イソブチル,パラオキシ安息香酸プロピル,パラオキシ
安息香酸イソプロピル,パラオキシ安息香酸エチル等の
パラオキシ安息香酸エステルの内1種類以上からなる構
成を有している。
【0012】本発明のミネラル水中徐放製剤は、pH調
整剤が、ミネラル剤を炭酸カルシウム,水酸化カルシウ
ム又は酸化マグネシウムの内1種類以上としたとき、酸
性白土とされている構成を有している。
【0013】
【作用】この構成によって、多糖類溶液中に多孔質剤が
含有されていることにより、ミネラル水中徐放製剤をミ
ネラル成分を適当量放出可能な多孔質状のゲルカプセル
とすることができる。また、多孔質剤に珪藻土,ゼオラ
イト又は活性炭の内1種類以上用いたことにより、粒径
の小さなミネラル水中徐放製剤であってもミネラル成分
を適当量放出可能な多孔質状のゲルカプセルを形成する
ことができる。また、多孔質剤の平均粒径が15μm 〜
500μm で、かつ多糖類溶液に対し重量比で5%〜4
0%添加されていることにより、ミネラル水中徐放製剤
をミネラル成分を適当量放出可能な多孔質状のゲルカプ
セルとすることができる。また、ミネラル剤として炭酸
カルシウム,クエン酸カルシウム,亜硫酸カルシウム,
リン酸l水素カルシウム,水酸化カルシウム,硫酸カル
シウム又は酸化マグネシウムの内1種類以上用いたこと
により、飲用水中にカルシウムやマグネシウム等のミネ
ラル成分を含有させることができる。また、多糖類溶液
中に抗菌性剤又はpH調整剤等の内1種類以上含有させ
たことにより、抗菌性剤を用いた場合、ミネラル水中徐
放製剤を製造するときやミネラル水生成器等に適用して
ミネラル成分を徐放するときなど、このミネラル水中徐
放製剤に細菌等が発育することを阻止でき、また細菌等
に対する抵抗力を持たせることができ、また、pH調整
剤を用いた場合、多糖類溶液に炭酸カルシウムやクエン
酸カルシウム等を添加してもミネラル水中徐放製剤を常
に中性化または緩衝化することができる。また、抗菌性
剤としてパラオキシ安息香酸ブチル,パラオキシ安息香
酸イソブチル,パラオキシ安息香酸プロピル,パラオキ
シ安息香酸イソプロピル,パラオキシ安息香酸エチル等
のパラオキシ安息香酸エステルの内1種類以上用いたこ
とにより、細菌等の発育防止や細菌等に対する抵抗力を
持たせることができるだけでなく、食品衛生上無害であ
る。また、pH調整剤としてミネラル剤に炭酸カルシウ
ム,水酸化カルシウム又は酸化マグネシウムの内1種類
以上としたとき、酸性白土を用いたことにより、多糖類
溶液中に炭酸カルシウム,水酸化カルシウム又は酸化マ
グネシウムを溶解したとき、この多糖類溶液中のpHが
上昇することを抑制できる。
【0014】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1実施例におけるミネラ
ル水中徐放製剤について、図面を参照しながら説明す
る。図1は本発明の第1実施例におけるミネラル水中徐
放製剤を示す模式図である。1は本発明の第1実施例に
おけるミネラル水中徐放製剤、2はクエン酸カルシウム
等のミネラル剤、3は珪藻土等の多孔質剤、4はパラオ
キシ安息香酸ブチル等のパラオキシ安息香酸エステル等
の抗菌性剤、5はミネラル剤2,多孔質剤3及び抗菌性
剤4を包含してなるアルギン酸カルシウム等のバインダ
ーである。尚、図示しないが、本実施例におけるミネラ
ル水中徐放製剤には、ポリリン酸ナトリウム等の反応抑
制剤が少量添加されている。
【0015】以上のように構成された本発明の第1実施
例におけるミネラル水中徐放製剤について、以下その製
造方法を図面等を参照しながら説明する。図2は本発明
の第1実施例におけるミネラル水中徐放製剤の製造工程
を示すフローチャートであり、図3は本発明の第1実施
例におけるミネラル水中徐放製剤の製造工程の滴下状態
を示す模式図である。図3において、1は本発明の第1
実施例におけるミネラル水中徐放製剤、6はアルギン酸
ナトリウム水溶液にミネラル剤2,多孔質剤3及び抗菌
性剤4等を混合させた芯液、7は芯液6を貯留する容
器、7aは容器7の下面に連通されたチューブ、8は塩
化カルシウム溶液等の凝固液、9は凝固液8を貯留する
容器である。また、(表1)に本発明の第1実施例にお
けるミネラル水中徐放製剤1の組成を示す。
【0016】
【表1】
【0017】まず、粘度350cp程度の中粘度のアルギ
ン酸ナトリウムを準備した。次に、準備されたアルギン
酸ナトリウムを水等の溶媒中に、溶媒100重量部に対
し1重量部溶解させて、アルギン酸ナトリウム水溶液
(以下多糖類溶液と称す)を作製した(S1)。次に、
得られた多糖類溶液中に、ミネラル剤2としてクエン酸
カルシウムを、多糖類溶液100重量部に対し100重
量部添加した。次に、ミネラル剤2が添加された多糖類
溶液中に、反応抑制剤としてポリリン酸ナトリウムを、
多糖類溶液100重量部に対し1重量部添加した。ここ
で、反応抑制剤が添加されたことにより、クエン酸カル
シウムのカルシウムと多糖類溶液中のアルギン酸ナトリ
ウムとが反応してアルギン酸カルシウムが生成されるの
を遅らせることができ、ミネラル剤等を含有することな
くゲルカプセル化されるのを防止することができる。次
に、反応抑制剤が添加された多糖類溶液中に、多孔質剤
3として平均粒径44μm ,透過率3.8darcy の珪藻
土を、多糖類溶液100重量部に対し20重量部添加し
た。次に、多孔質剤3が添加された多糖類溶液中に、不
溶性の抗菌性剤4としてパラオキシ安息香酸ブチル等の
パラオキシ安息香酸エステル等を、多糖類溶液100重
量部に対し1重量部添加した。ここで、不溶性の抗菌性
剤4が添加されたことにより、ミネラル剤2のカルシウ
ムと多糖類溶液中のアルギン酸ナトリウムとが反応して
生成されたアルギン酸カルシウムを細菌の繁殖のための
下地とさせず、細菌の繁殖を抑制することができた。次
に、ミネラル剤2,反応抑制剤,多孔質剤3および抗菌
性剤4の機能性物質が添加された多糖類溶液(以下芯液
6と称す)を、十分撹拌した(S2)。一方、別容器9
に塩化カルシウムを水等の溶媒中に、溶媒100重量部
に対し3重量部溶解させた凝固液8を作製し、更に撹拌
翼により撹拌を続けた(S3)。次に、撹拌させた芯液
6の容器7の下面に、先端の内径が0.5mm程度のチュ
ーブ7aを連通させた後、このチューブ7aの先端が、
撹拌させた凝固液8の液面より5cm上方となるよう設置
した。次に、このチューブ7aの先端から芯液6を凝固
液8中に滴下した(S4)。次に、滴下された芯液6中
のアルギン酸ナトリウムと凝固液8中の塩化カルシウム
とが、直ちに反応してアルギン酸カルシウムが生成さ
れ、このアルギン酸カルシウムをバインダー5として、
ミネラル剤2,反応抑制剤,多孔質剤3および抗菌性剤
4の機能性物質を含有する1〜2mmの略真球状体が形成
された。次に、得られた略真球状体の略中心部までアル
ギン酸ナトリウムと塩化カルシウムの反応が進み、略完
全にゲル化するまで、1時間以上放置した(S5)。次
に、凝固液8中から、略真球状体の略中心部までゲル化
されたゲルカプセルを取り出し、このゲルカプセルに付
着された余分な塩化カルシウムを除去するため、水洗し
た(S6)。次に、約80℃で約1時間乾燥させ(S
7)、本発明の第1実施例におけるミネラル水中徐放製
剤(又はゲルカプセル)を完成した(S8)。
【0018】以上のように製造された本発明の第1実施
例におけるミネラル水中徐放製剤1と、従来のミネラル
水中徐放製剤について、連続通水状態における吐出水中
のミネラル成分の濃度変化を調べた。濃度変化の確認方
法として、ミネラル水中徐放製剤を、給水口と吐水口と
を有する円筒状の容器に充填した後、この容器中に給水
口を介して連続的に通水し、この容器の吐水口から吐出
される吐出水中のカルシウム濃度変化を測定した。ここ
で、容器内に充填されるゲルカプセルの量は350gと
し、また、容器内に通水される通水量は毎分1L(リッ
トル)とした。この結果を図4に示す。図4は本発明の
第1実施例におけるミネラル水中徐放製剤と従来のミネ
ラル水中徐放製剤の連続通水状態における総通水量と吐
出水中のカルシウム濃度変化の関係を示す特性図であ
る。次に、従来のミネラル水中徐放製剤を、前述と同様
にして、カルシウム濃度変化を測定した。この結果を図
4に示す。
【0019】図4から明らかなように、多孔質剤を含有
しない従来のミネラル水中徐放製剤では、総通水量が約
500Lになるまでカルシウム濃度が急激に低下し、そ
の後もカルシウム濃度は減り続けた。さらに、総通水量
が約1600Lに達すると、カルシウム濃度は3mg/
リットルまで減少していた。しかしながら、本発明の第
1実施例におけるミネラル水中徐放製剤1では、総通水
量が約300Lに達するまでは、吐出水中のカルシウム
濃度が低下するが、総通水量が約500Lを過ぎると総
通水量の増加に伴い若干のカルシウム濃度は見られるも
のの約11mg/リットル程度でカルシウム濃度が安定
していた。
【0020】以上のように本実施例によれば、多糖類溶
液中に多孔質剤3を含有させたことにより、このミネラ
ル水中徐放製剤1に表面から中心部まで適度な透過率を
もたせた多孔質形状とすることができ、ミネラル水中徐
放製剤1中にゲルカプセル化されたミネラル剤2を表面
からだけでなく中心部からも溶出させることができ、長
期間安定した濃度で飲用水中に徐放させることができ
る。
【0021】尚、ミネラル水中徐放製剤1は、その用途
等にもよるが、略真球形状とされるのが望ましい。ミネ
ラル水中徐放製剤1中のミネラル成分を飲用水等に長期
間バランスよくかつ安定的すなわち一定濃度で放出させ
るためである。また、ミネラル水中徐放製剤1の水の透
過率は、0.1darcy 〜40darcy ,好ましくは0.5
darcy 〜25darcy ,更に好ましくは1darcy 〜20da
rcy とされるのが好ましい。水の透過率が、1darcy よ
り小さくなるにつれ飲用水中に放出されるミネラル成分
の濃度が低下する傾向が現れだし、水の透過率が、20
darcy より大きくなるにつれ飲用水中に放出されるミネ
ラル成分の濃度が大きくなりミネラル水中徐放製剤1の
寿命が短期化される傾向が現れだし、いずれも好ましく
ない。
【0022】多糖類としては、本実施例ではアルギン酸
ナトリウムを用いたが、その他イオタカラゲナン,低メ
トキシルペクチン等が挙げられる。多糖類の粘度は、特
に限定されるものではないが、通常50cp〜1000cp
の範囲のものが好適に用いられる。多糖類溶液の溶媒に
は、本実施例では、水を用いたが、その他、希釈アルコ
ール等が好適に用いられる。多糖類は、本実施例では、
溶媒100重量部に対し1重量部添加したが、ミネラル
水中徐放製剤1の大きさ等によって、溶媒100重量部
に対し0.5重量部〜5重量部添加される。尚、多糖類
の添加量が、溶媒100重量部に対し0.5重量部より
小さくなるにつれミネラル水中徐放製剤1の形状が略真
球形状を保てなくなる傾向が現れだし、溶媒100重量
部に対し5重量部より大きくなるにつれ抗菌性剤4の添
加量にもよるが細菌が繁殖する傾向が現れだし、いずれ
も好ましくない。
【0023】凝固液8としては、本実施例では、塩化カ
ルシウムを水等の溶媒100重量部に対し3重量部添加
したものを用いたが、ミネラル水中徐放製剤1の大きさ
等によって、塩化カルシウムを水等の溶媒100重量部
に対し0.5重量部〜10重量部,好ましくは1重量部
〜5重量部,更に好ましくは2重量部〜4重量部添加さ
せたものが好適に用いられる。塩化カルシウムの添加量
が、溶媒100重量部に対し2重量部より小さくなるに
つれゲルカプセルが凝固しにくくなる傾向が現れだし、
溶媒100重量部に対し4重量部より大きくなるにつれ
ゲルカプセルの凝固効果は落ちないものの無駄になり非
経済的となる傾向が現れだし、いずれも好ましくない。
また、凝固液8の粘度は、塩化カルシウムの添加量によ
り決定され、通常、1cp〜1000cpとされる。
【0024】多糖類溶液に後述するミネラル剤2や多孔
質剤3,抗菌性剤4,pH調整剤等が含有された芯液6
の粘度は、100cp〜5000cp,好ましくは300cp
〜3000cp,更に好ましくは300cp〜1000cpと
されるのが好ましい。芯液6の粘度が300cpより小さ
くなるにつれ凝固液8中に滴下された芯液6を略真球形
状にゲルカプセル化することができず紐状に連結する傾
向が現れだし、芯液6の粘度が1000cpより大きくな
るにつれチューブ7aの先端から落下せず大きな塊状と
なる傾向が現れだし、いずれも好ましくない。
【0025】芯液6は、先端が先細り形状とされた先端
の内径が0.5mm程度のチューブ7a等を介して凝固液
8中に滴下したが、このチューブ7a等の先端の内径
は、ミネラル水中徐放製剤1の大きさや芯液6の粘度に
よって適宜選択される。通常、粒径1〜5mm程度のミネ
ラル水中徐放製剤を製造するには、内径0.3mm〜3mm
程度のものが好適に用いられる。また、芯液6を滴下す
る凝固液8面からの高さ位置(又は凝固液8面からチュ
ーブ7a等の先端までの高さ)は、本実施例では、5cm
としたが、ミネラル水中徐放製剤1の形状や大きさ等、
さらに芯液6や凝固液8の粘度等によって、適宜選択さ
れる。通常、チューブ7a等の先端の位置は、凝固液8
の液面より1cm〜10cmとされるのが好ましい。多糖類
溶液を滴下する滴下位置が凝固液8の液面から1cmより
低くなるにつれチューブ7a等から連続的に滴下される
多糖類溶液が繋がってしまい、ミネラル水中徐放製剤1
が略真球形状とならなくなる傾向が現れだし、多糖類溶
液を滴下する滴下位置が凝固液8の液面から10cmより
高くなるにつれ多糖類溶液の比重等にもよりつぶれてミ
ネラル水中徐放製剤1が楕円形状となる傾向が現れだ
し、いずれも好ましくない。
【0026】ミネラル剤2としては、本実施例では、ク
エン酸カルシウムを用いたが、その他炭酸カルシウム,
亜硫酸カルシウム,リン酸l水素カルシウム,酸化マグ
ネシウム,水酸化カルシウム,硫酸カルシウム等が挙げ
られる。ミネラル剤2は、本実施例では、多糖類溶液1
00重量部に対し100重量部添加したが、ミネラル水
中徐放製剤1の用途等に応じて、多糖類溶液100重量
部に対し25重量部〜200重量部,好ましくは50重
量部〜150重量部添加される。ミネラル剤2の添加量
が多糖類溶液100重量部に対し50重量部より小さく
なるにつれミネラル成分の放出量が低下する傾向が現れ
だし、ミネラル剤2の添加量が多糖類溶液100重量部
に対し150重量部より大きくなるにつれ多糖類溶液の
粘度が増加する傾向が現れだし、いずれも好ましくな
い。また、ミネラル剤2は、多糖類溶液中に前記ミネラ
ル剤2が複数添加されてもよい。
【0027】多孔質剤としては、本実施例では、珪藻土
を用いたが、その他,ゼオライト,活性炭,アルミナ,
シリカゲル等が挙げられる。多糖類溶液中に多孔質剤3
が添加されることにより、ミネラル水中徐放製剤1に表
面から中心部まで適度な透過率をもたせた多孔質形状と
することができ、ミネラル水中徐放製剤1中に含有され
るミネラル成分を長期間安定した濃度で飲用水中に徐放
させることができる。多孔質剤3の平均粒径は、本実施
例では、44μm のものを使用したが、ミネラル水中徐
放製剤1の用途やミネラル剤2の種類,ミネラル成分の
放出量等に応じて、15μm 〜500μm ,好ましくは
20μm 〜80μm ,更に好ましくは25μm 〜50μ
m とされるのが好ましい。多孔質剤3の平均粒径が25
μm より小さくなるにつれミネラル水中徐放製剤1の水
の透過率が1darcy 未満となりミネラル水中徐放製剤1
の内部まで水を導くことができなくなりミネラル成分を
長期間安定的の放出できなくなる傾向が現れだし、多孔
質剤3の平均粒径が50μm より大きくなるにつれ水の
透過率が20darcy 以上と非常によくなるもののミネラ
ル水中徐放製剤1の嵩密度が小さくなり、ゲルカプセル
が形成できなくなる傾向が現れだし、いずれも好ましく
ない。多孔質剤2の水の透過率は、本実施例では、3.
8darcy としたが、1.0darcy 以上であることが望ま
しい。多孔質剤2は、本実施例では、多糖類溶液100
重量部に対し20重量部添加したが、ミネラル水中徐放
製剤1の用途やミネラル剤2の種類,ミネラル成分の放
出量等に応じて、多糖類溶液100重量部に対し5重量
部〜40重量部,好ましくは10重量部〜30重量部,
更に好ましくは15重量部〜25重量部添加されるのが
好ましい。多孔質剤3の添加量が、多糖類溶液100重
量部に対し15重量部より小さくなるにつれミネラル水
中徐放製剤1の中心部まで水を導くことができなくなる
傾向が現れだし、多糖類溶液100重量部に対し25重
量部より大きくなるにつれゲルカプセルの形成が困難に
なる傾向が現れだし、いずれも好ましくない。
【0028】抗菌性剤4としては、本実施例では、パラ
オキシ安息香酸ブチルを用いたが、その他,パラオキシ
安息香酸イソブチル,パラオキシ安息香酸プロピル,パ
ラオキシ安息香酸イソプロピル,パラオキシ安息香酸エ
チル等のパラオキシ安息香酸エステル,銀イオンを添加
したゼオライト等が挙げられる。抗菌性剤4としては、
多糖類溶液に対して不溶性であることが好ましい。飲用
水中に溶解するのを防止し、かび等の細菌等の発生を防
止することができるからである。抗菌性剤4は、本実施
例では、多糖類溶液100重量部に対し1重量部添加し
たが、ミネラル剤2の種類や添加量等に応じて、多糖類
溶液100重量部に対し0.5重量部〜5重量部,好ま
しくは0.5重量部〜3重量部,更に好ましくは0.5
重量部〜2重量部添加するのが好ましい。抗菌性剤4の
添加量が、多糖類溶液100重量部に対し0.5重量部
より小さくなるにつれ細菌が繁殖する傾向が現れだし、
多糖類溶液100重量部に対し5重量部より大きくなる
につれ生体等に悪影響を及ぼす傾向が現れだし、いずれ
も好ましくない。
【0029】反応抑制剤としては、本実施例では、ミネ
ラル剤2にクエン酸カルシウムを用いたとき、ポリリン
酸ナトリウムを用いたが、その他、ミネラル剤2に前記
クエン酸カルシウム,亜硫酸カルシウム,水酸化カルシ
ウム,硫酸カルシウム等のカルシウム化合物を用いたと
き、ヘキサメタリン酸ナトリウム等が挙げられる。反応
抑制剤は、多糖類溶液100重量部に対し1重量部程度
添加されるのが好ましい。反応抑制剤の添加量が多糖類
溶液100重量部に対し1重量部より小さくなるにつれ
ミネラル剤2のカルシウムと多糖類溶液中のアルギン酸
ナトリウムとの反応抑制の効果が薄れ次第に粘度が上昇
する傾向が現れだし、多糖類溶液100重量部に対し1
重量部より大きくなるにつれ凝固液中のカルシウムと多
糖類溶液中のアルギン酸ナトリウムとの反応が遅くなる
傾向が現れだし、いずれも好ましくない。
【0030】その他、必要に応じてpH調整剤等が添加
される。pH調整剤としては、ミネラル剤2が炭酸カル
シウム,水酸化カルシウム又は酸化マグネシウムである
とき、酸性白土等が好適に用いられる。pH調整剤は、
多糖類溶液100重量部に対し5重量部〜50重量部,
好ましくは5重量部〜40重量部,更に好ましくは10
重量部〜30重量部添加するのが好ましい。pH調整剤
の添加量が、多糖類溶液100重量部に対し10重量部
より小さくなるにつれミネラル成分を溶出した飲用水中
のpHを低下させる効果が薄れる傾向が現れだし、多糖
類溶液100重量部に対し30重量部より大きくなるに
つれミネラル成分を溶出した飲用水のpHが酸性に振れ
すぎる傾向が現れだし、いずれも好ましくない。
【0031】本発明のミネラル水中徐放製剤1は、従来
公知のミネラル水生成器や蛇口取付用のミネラル水生成
器、携帯用のミネラル水生成器、ボトル取付用のミネラ
ル水生成器等、従来公知のミネラル水生成器に装填して
使用できる。
【0032】(実施例2)図5は本発明の第2実施例に
おけるミネラル水中徐放製剤を示す模式図である。3は
多孔質剤、4は抗菌性剤、5はバインダーであり、これ
らは実施例1と同様なものなので同一の符号を付して説
明を省略する。実施例1と異なるのは、本実施例のミネ
ラル水中徐放製剤1′が、ミネラル剤2′として炭酸カ
ルシウムと酸化マグネシウムの2種類を併用させた点
と、図示しないが酸性白土等のpH調整剤を添加させた
点である。
【0033】以上のように構成された本実施例のミネラ
ル水中徐放製剤1′について、以下その製造方法を説明
する。(表2)に本発明の第2実施例におけるミネラル
水中徐放製剤1′の組成を示す。
【0034】
【表2】
【0035】まず、実施例1と同様にして、多糖類溶液
を作製した(S1)。次に、得られた多糖類溶液中に、
ミネラル剤2′として炭酸カルシウムの微粉末を、多糖
類溶液100重量部に対し150重量部添加した。次
に、炭酸カルシウムが添加された多糖類溶液中に、さら
にミネラル剤2′として酸化マグネシウムの微粉末を、
多糖類溶液100重量部に対し20重量部添加した。次
に、ミネラル剤2′が添加された多糖類溶液中に、pH
調整剤として酸性白土を、多糖類溶液100重量部に対
し20重量部添加した。ここで、多糖類溶液中にミネラ
ル剤2′である炭酸カルシウム及び酸化マグネシウムを
溶解させて多糖類溶液中のpHが1〜2程度上昇するも
のの、pH調整剤が多糖類溶液中に添加されたことによ
り、上昇された多糖類溶液のpHを1〜2程度下降させ
て、多糖類溶液を中性化することができた。このため、
ミネラル剤2′として、炭酸カルシウム,水酸化カルシ
ウム又は酸化マグネシウムを使用する場合は、pH調整
剤として酸性白土を添加して、多糖類溶液をできるだけ
中性化させることが好ましい。生体にとって無害であ
る。次に、pH調整剤が添加された多糖類溶液中に、多
孔質剤3として平均粒径44μm ,透過率3.8darcy
の珪藻土を、多糖類溶液100重量部に対し20重量部
添加した。次に、多孔質剤3が添加された多糖類溶液中
に、不溶性の抗菌性剤4としてパラオキシ安息香酸ブチ
ル等のパラオキシ安息香酸エステル等を、多糖類溶液1
00重量部に対し1重量部添加した。次に、ミネラル剤
2′,pH調整剤,多孔質剤3および抗菌性剤4の機能
性物質が添加された芯液6を、十分撹拌した(S2)。
以下、実施例1と同様にして、本発明の第2実施例にお
けるミネラル水中徐放製剤1′を完成した(S8)。
【0036】以上のように製造された本発明の第2実施
例におけるミネラル水中徐放製剤1′の連続通水状態に
おける吐出水中の各ミネラル成分の濃度変化を調べた。
濃度の確認方法として、実施例1と同様にしてカルシウ
ム濃度変化及びマグネシウム濃度変化を測定した。この
結果を図6に示す。図6は本発明の第2実施例における
ミネラル水中徐放製剤の連続通水状態における総通水量
と吐出水中のカルシウム濃度変化及びマグネシウム濃度
変化の関係を示す特性図である。
【0037】図6から明らかなように、吐出水中のカル
シウム濃度は、総通水量が約500Lに達するまでは、
序々に吐出水中のカルシウム濃度が低下するが、総通水
量が約500Lを過ぎると総通水量の増加に伴い若干の
カルシウム濃度の低下は見られるものの約8mg/リッ
トル程度でカルシウム濃度が安定していることがわかっ
た。また、吐出水中のマグネシウム濃度は、総通水量が
約200Lに達するまでは、序々に吐出水中のマグネシ
ウム濃度が低下するが、総通水量が約200Lを過ぎる
と総通水量の増加に伴い若干のマグネシウム濃度の低下
は見られるものの約2.5mg/リットル程度でマグネ
シウム濃度が安定していることがわかった。
【0038】以上のように本実施例によれば、多糖類溶
液中に多孔質剤3を含有させたことにより、このミネラ
ル水中徐放製剤1′に表面から中心部まで適度な透過率
をもたせた多孔質形状とすることができ、ミネラル水中
徐放製剤1′中にゲルカプセル化された複数のミネラル
剤2′をバランスよく溶出させることができ、長期間安
定した濃度で飲用水中に徐放させることができる。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明のミネラル水中徐放
製剤によれば、以下の優れた効果を奏する。すなわち、 1)多糖類溶液とミネラル剤とを混合し、塩化カルシウ
ム溶液中に滴下し、多糖類溶液中の多糖類と塩化カルシ
ウム溶液中の塩化カルシウムの反応によりミネラル剤を
ゲルカプセル化させたミネラル水中徐放製剤であって、
多糖類溶液中に多孔質剤が含有されているので、中心部
まで所定の透過率を持った多孔質状のゲルカプセルを形
成することができ、このミネラル水中徐放製剤に含有さ
れるミネラル成分を常にバランスよく一定の濃度で放出
することができ、信頼性や経済性,作業性,生産性,量
産性等に優れたミネラル水中徐放製剤を実現できるもの
である。
【0040】2)多孔質剤が、珪藻土,ゼオライト又は
活性炭の内1種類以上からなる場合、粒径の小さなミネ
ラル水中徐放製剤であってもミネラル成分を適当量放出
可能な透過率等を持った多孔質のゲルカプセルとするこ
とができ、信頼性や経済性,作業性,生産性,量産性等
に優れたミネラル水中徐放製剤を実現できるものであ
る。
【0041】3)多孔質剤の平均粒径が15μm 〜50
0μm で、かつ多糖類溶液に対し重量比で5%〜40%
添加されている場合、ミネラル成分を適当量放出可能な
透過率等を持った多孔質のゲルカプセルとすることがで
き、信頼性や経済性,作業性,生産性,量産性等に優れ
たミネラル水中徐放製剤を実現できるものである。
【0042】4)ミネラル剤が、炭酸カルシウム,クエ
ン酸カルシウム,亜硫酸カルシウム,リン酸l水素カル
シウム,水酸化カルシウム,硫酸カルシウム又は酸化マ
グネシウムの内1種類以上からなる場合、飲用水中にカ
ルシウムやマグネシウムのミネラル成分を含有させるこ
とができ、信頼性や経済性,作業性,生産性,量産性等
に優れたミネラル水中徐放製剤を実現できるものであ
る。
【0043】5)多糖類溶液中に抗菌性剤又はpH調整
剤等の内1種類以上が含有されている場合、抗菌性剤に
より、このミネラル水中徐放製剤を製造するときやミネ
ラル水生成器等に適用した際、細菌等の発育の阻止や細
菌等に対する抵抗力を持たせることができ、また、pH
調整剤により、常に飲用水を中性化、またはミネラル剤
等の添加量により緩衝化することができ、飲用水のpH
をコントロールすることができ、信頼性や経済性,作業
性,生産性,量産性等に優れたミネラル水中徐放製剤を
実現できるものである。
【0044】6)抗菌性剤が、パラオキシ安息香酸ブチ
ル,パラオキシ安息香酸イソブチル,パラオキシ安息香
酸プロピル,パラオキシ安息香酸イソプロピル,パラオ
キシ安息香酸エチル等のパラオキシ安息香酸エステルの
内1種類以上からなる場合、アルギン酸カルシウム等の
バインダーを細菌等の繁殖のための下地とさせることを
抑制でき、すなわち細菌等の繁殖を抑制することがで
き、信頼性や経済性,作業性,生産性,量産性等に優れ
たミネラル水中徐放製剤を実現できるものである。
【0045】7)pH調整剤が、ミネラル剤を炭酸カル
シウム,水酸化カルシウム又は酸化マグネシウムの内1
種類以上としたとき、酸性白土とされている場合、多糖
類溶液または飲用水のpHの上昇を抑制することがで
き、信頼性や経済性,作業性,生産性,量産性等に優れ
たミネラル水中徐放製剤を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるミネラル水中徐放
製剤を示す模式図
【図2】本発明の第1実施例におけるミネラル水中徐放
製剤の製造工程を示すフローチャート
【図3】本発明の第1実施例におけるミネラル水中徐放
製剤の製造工程の滴下状態を示す模式図
【図4】本発明の第1実施例におけるミネラル水中徐放
製剤と従来のミネラル水中徐放製剤の連続通水状態にお
ける総通水量と吐出水中のカルシウム濃度変化の関係を
示す特性図
【図5】本発明の第2実施例におけるミネラル水中徐放
製剤を示す模式図
【図6】本発明の第2実施例におけるミネラル水中徐放
製剤の連続通水状態における総通水量と吐出水中のカル
シウム濃度変化及びマグネシウム濃度変化の関係を示す
特性図
【符号の説明】
1,1′ ミネラル水中徐放製剤 2,2′ ミネラル剤 3 多孔質剤 4 抗菌性剤 5 バインダー 6 芯液 7 容器 7a チューブ 8 凝固液 9 容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/68 540 G Z 1/50 510 A 520 B 532 C 540 F 550 B 560 Z 1/66 510 C 521 P 530 B 540 G Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多糖類溶液とミネラル剤とを混合し、塩化
    カルシウム溶液中に滴下し、前記多糖類溶液中の多糖類
    と前記塩化カルシウム溶液中の塩化カルシウムの反応に
    より前記ミネラル剤をゲルカプセル化させたミネラル水
    中徐放製剤であって、前記多糖類溶液中に多孔質剤が含
    有されていることを特徴とするミネラル水中徐放製剤。
  2. 【請求項2】前記多孔質剤が、珪藻土,ゼオライト又は
    活性炭の内1種類以上からなることを特徴とする請求項
    1に記載のミネラル水中徐放製剤。
  3. 【請求項3】前記多孔質剤の平均粒径が15μm 〜50
    0μm で、かつ前記多糖類溶液に対し重量比で5%〜4
    0%添加されていることを特徴とする請求項1又は2の
    内いずれか1に記載のミネラル水中徐放製剤。
  4. 【請求項4】前記ミネラル剤が、炭酸カルシウム,クエ
    ン酸カルシウム,亜硫酸カルシウム,リン酸l水素カル
    シウム,水酸化カルシウム,硫酸カルシウム又は酸化マ
    グネシウムの内1種類以上からなることを特徴とする請
    求項1乃至3の内いずれか1に記載のミネラル水中徐放
    製剤。
  5. 【請求項5】前記多糖類溶液中に抗菌性剤又はpH調整
    剤等の内1種類以上が含有されていることを特徴とする
    請求項1乃至4の内いずれか1に記載のミネラル水中徐
    放製剤。
  6. 【請求項6】前記抗菌性剤が、パラオキシ安息香酸ブチ
    ル,パラオキシ安息香酸イソブチル,パラオキシ安息香
    酸プロピル,パラオキシ安息香酸イソプロピル,パラオ
    キシ安息香酸エチル等のパラオキシ安息香酸エステルの
    内1種類以上からなることを特徴とする請求項1乃至5
    の内いずれか1に記載のミネラル水中徐放製剤。
  7. 【請求項7】前記pH調整剤が、前記ミネラル剤を前記
    炭酸カルシウム,前記水酸化カルシウム又は前記酸化マ
    グネシウムの内1種類以上としたとき、酸性白土とされ
    ていることを特徴とする請求項1乃至6の内いずれか1
    に記載のミネラル水中徐放製剤。
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