JPH08141314A - 掘削泥水の処理装置及び処理方法 - Google Patents

掘削泥水の処理装置及び処理方法

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JPH08141314A
JPH08141314A JP30834194A JP30834194A JPH08141314A JP H08141314 A JPH08141314 A JP H08141314A JP 30834194 A JP30834194 A JP 30834194A JP 30834194 A JP30834194 A JP 30834194A JP H08141314 A JPH08141314 A JP H08141314A
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JP
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oil
separation tank
mud
tank
water
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JP30834194A
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Iwahiko Mori
厳彦 森
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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Publication date
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 坑内からの掘削泥水W1 中の油脂Oを分離し
て回収することによって、掘削泥水W1 から沈殿分離さ
せた泥土Sを通常の残土として処理する。 【構成】 掘削泥水W1 を第一沈殿槽11又は第二沈殿
槽12内に供給して泥土Sをバケット16に沈殿させ、
その上澄み水W2 を油脂分離槽13にオーバーフローさ
せ、沈殿した泥土Sをバケット16により搬出して廃棄
し、油脂分離槽13におけるトラップ状の第一分離槽1
31の上流室131Aで浮上分離された油脂Oを回収
し、油脂分離槽13における第二分離槽132から、油
脂Oの分離された水W3 を廃棄する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばシールドトンネ
ル工事等の掘削工事において掘削に伴い排出される泥土
及び油脂混じりの掘削泥水を、水、泥土及び油脂類に分
離して処理する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、地下鉄工事あるいは下水道工事な
どのような、シールド工法による都市トンネルの掘削に
おいては、図7に示すように、シールド掘進機101に
よる掘削に伴って、シールド坑内102から地下水や掘
削泥、細砂、礫などが混じった掘削泥水Wが流出する。
この掘削泥水Wは、立坑103から水中ポンプ104に
よって揚水し、これを沈殿槽105に投入し、その底部
に沈殿した泥土S等をバキューム車106で回収して廃
棄処理していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シールド坑内
102から排出される掘削泥水Wには、シールド掘進機
101の油圧機構やその他の機器から流出した油脂類等
も混入しているため、従来の沈殿槽105やバキューム
車106を用いた処理方法によれば、油脂混じりの泥土
Sがバキューム車106で回収されてしまう。したがっ
て、このような泥土Sは通常の残土として廃棄すること
ができず、また、バキューム車106を用いての処理
は、処理費用が高くなり、経済的な方法ではなかった。
【0004】本発明は、上記のような事情のもとになさ
れたもので、その技術的課題とするところは、坑内から
の掘削泥水中の油脂を分離して回収することによって、
前記掘削泥水から沈殿分離させた泥土を通常の残土とし
て処理することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題を有
効に解決するための手段として、本発明に係る掘削泥水
の処理装置は、坑内からの掘削泥水が供給されオーバー
フローによる水面レベルが互いに同一の複数の沈殿槽及
びこれらの沈殿槽からオーバーフローされた水中の油脂
を浮上分離させる油脂分離槽に画成された槽本体と、前
記各沈殿槽内に挿脱自在に嵌め込み収容される複数のバ
ケットとからなる。この分離装置において好ましくは、
前記油脂分離槽は、オーバーフローによる水面レベルが
沈殿槽のオーバーフローによる水面レベルよりも低く設
定された第一分離槽と、この第一分離槽を槽底部側で互
いに連通した上流室及び下流室を形成するバッフル板
と、前記上流室に臨んで設けられこの上流室で浮上分離
された油脂を排出する第一排油部と、前記下流室からオ
ーバーフローされた水が流れ込む第二分離槽と、この第
二分離槽で浮上分離された油脂を排出する第二排油部
と、第二分離槽の底部に配置された排水部とを備え、前
記沈殿槽からの水が前記第一分離槽の上流室にオーバー
フローされるものである。また、前記バケットは、上端
が開放された箱状のバケット本体と、このバケット本体
の両端外側面の底部寄りの位置に設けられた支持突起
と、この支持突起に俯仰回転自在に掛合して前記バケッ
ト本体を吊り上げる吊りアームと、この吊りアームに係
合されることにより前記掛合突起を中心とするバケット
の俯仰回転を規制するストッパと、前記バケット本体の
底部又は底部寄りに開設された窓部に開閉自在に添設さ
れた弁板とを備えるものである。
【0006】また、本発明に係る掘削泥水の処理方法
は、上記分離装置を用いるものであって、すなわち坑内
から排出される掘削泥水をポンプで揚水して複数の沈殿
槽内のバケットに供給し、前記沈殿槽から上澄み水を油
脂分離槽にオーバーフローさせ、前記バケットに沈殿し
た泥土をこのバケットにより搬出して廃棄し、前記油脂
分離槽内で水から浮上分離した油脂を回収し、前記油脂
分離槽内で油脂が分離された水を廃棄するものである。
この分離方法において一層好ましくは、バケットに沈殿
した泥土を固化剤で固化させてから廃棄する。
【0007】なお、上述において「泥土」とは、泥、細
砂、礫あるいはこれらの混合物などを総称するものであ
る。
【0008】
【作用】本発明によれば、坑内からの掘削泥水は、槽本
体に画成された複数の沈殿槽のうちのいずれかに供給さ
れる。この沈殿槽に挿脱自在に嵌め込まれたバケットに
は、掘削泥水中の泥土が沈殿して堆積する。また、掘削
泥水中の油脂類は、水面に浮上して前記沈殿による上澄
み水と共に他の沈殿槽を介して又は直接、油脂分離槽に
オーバーフローされ、油脂分離槽において浮上分離され
る。
【0009】バケットに堆積された泥土は、沈殿槽から
バケットを引き上げて所定の位置へ搬送することにより
廃棄される。この場合、バケット本体の両端外側面の底
部寄りの位置に設けられた支持突起に吊りアームを掛合
させると共に、この吊りアームとバケット本体の相対的
な俯仰回転をストッパで規制した状態で、前記吊りアー
ムを介してバケット本体を引き上げて搬送する。前記吊
りアームと支持突起との掛合による支持位置がバケット
本体の底部寄りにあるため、バケット本体内部の泥土の
堆積量が一定以上であれば、泥土による重心が前記支持
位置よりも上に位置するようになる。このため、所定の
廃棄位置で前記ストッパによる規制を解除することによ
って、バケット本体は支持位置と重心との不均衡によっ
て天地反転するので、内部の泥土が容易に廃棄される。
また、この廃棄の際には予め固化剤を投入して前記泥土
をある程度固化させることにより、一般の残土として処
理することができる。
【0010】泥土を廃棄して空になったバケット本体
は、再び槽本体の沈殿槽内に収容される。このとき、前
記沈殿槽内に水が溜っている場合は、バケット本体が浮
いてしまうので容易に収容できないが、バケット本体の
底部又は底部寄りの位置に窓部を開設し、この窓部を内
側から弁板で開閉可能とすれば、沈殿槽内の水が前記窓
部を介して浸水することによってバケット本体が沈むの
で、沈殿槽内に容易に収容可能となる。また、前記弁板
は、バケット本体内に沈殿して堆積される泥土が窓部か
ら流出するのを遮断する。
【0011】また、更に本発明の好ましい例において
は、油脂分離槽がバッフル板によって底部で互いに連通
した上流室と下流室とに画成された第一分離槽を有す
る。この第一分離層は一種のトラップとしての機能によ
って、上流室に油脂を残留させるものである。上流室に
残留された油脂は第一排油部から適時に排出される。下
流室からオーバーフローした水は第二分離槽に流れ込
み、前記第一分離槽で分離されなかった僅かな油脂は、
この第二分離槽で浮上分離され、第二排油部から適時に
排出される。また、油脂が分離された第二分離槽内の水
は、ポンプ等による排水部から排出される。
【0012】
【実施例】図1は、本発明に係る掘削泥水の処理方法の
好ましい一実施例を示すもので、参照符号1はシールド
掘進機、2はこのシールド掘進機1によって地中に構築
されたシールドトンネル坑内、3はシールドトンネル工
事の発進地点であると共に前記トンネル掘削によって生
じる掘削泥水の地上への排出部となる立坑、4はシール
ドトンネル坑内2から立坑3に流出した掘削泥水W1
地上に揚水するためのスラリーポンプである。地上に
は、前記スラリーポンプ4によって揚水された掘削泥水
1 から泥土と油脂を分離する処理装置5と、この処理
装置5と図示されていない廃棄地点との間を軌道6aに
沿って移動する門型クレーン6が設置されている。
【0013】処理装置5は、図2に示すように、第一堰
板14及び第二堰板15によって第一沈殿槽11,第二
沈殿槽12及び油脂分離槽13に画成された槽本体10
と、前記第一及び第二沈殿槽11,12内にそれぞれ挿
脱自在に嵌め込み収容される複数のバケット16(図で
は1個のみ示す)とからなる。
【0014】第二沈殿槽12と油脂分離槽13との間に
介在する第二堰板15の上端には溢流溝15aが形成さ
れており、この溢流溝15aの溝底は、第一沈殿槽11
と第二沈殿槽12との間に介在する第一堰板14と同一
の高さとなっている。このため、溢流溝15aから油脂
分離槽13へのオーバーフローによる両沈殿槽11,1
2の水面レベル上限は互いに同一になる。第一沈殿槽1
1及び第二沈殿槽12の側壁には、槽底部近傍に位置し
てそれぞれ排水バルブ111及び121が設けられてお
り、また、第一及び第二沈殿槽11,12の内面の互い
に対向する位置には、バケット16を位置決めするため
の案内板112,122が設けられており、更に、第一
及び第二沈殿槽11,12の四方の内面の上部には、図
3にも示すように、収容されたバケット16の側壁との
間の隙間Gを上から塞ぐ防泥蓋113,123がヒンジ
を介して俯仰角変位自在に設けられている。113a
(123aは、バケット16を第一沈殿槽11(又は第
二沈殿槽12)から吊り上げる際に防泥蓋113(又は
123)が邪魔にならない角度に保持しておくための係
止ピンである。
【0015】槽本体10の油脂分離槽13は、第二堰板
15の溢流溝15aの溝底よりも低い第三堰板133に
よって、上流側の第一分離槽131と、排水部としての
水中ポンプ17が配置される第二分離槽132に画成さ
れている。すなわち、水中ポンプ17によって排水され
る第二分離槽132へ、第三堰板133上をオーバーフ
ローされることによる第一分離槽131の水面レベル
は、第二堰板15の溢流溝15aから第一分離槽131
の上流室131Aへのオーバーフローによる第一及び第
二沈殿槽11,12の水面レベルよりも低くなってい
る。更に、第一分離槽131は、下端が槽底面から離間
し上端が第三堰板133の上端よりも高いバッフル板1
34によって、前記溢流溝15a側の上流室131Aと
第二分離槽132側の下流室131Bに画成され、この
上流室131Aと下流室131Bはバッフル板134の
下側で互いに連通している。上流室131Aの側壁に
は、第三堰板133からのオーバーフローによる第一分
離槽131の水面レベルより僅かに低い位置に第一排油
バルブ135が設けられており、第二分離槽132の側
壁には、第一排油バルブ135よりも適宜低い位置に第
二排油バルブ136が設けられている。
【0016】バケット16は、上端が開放された箱状の
バケット本体161と、このバケット本体161の両端
外側面の底部寄りの位置に設けられた一対の支持突起1
62と、下端にそれぞれフック163aを有する一対の
垂直部163b及びこの垂直部163bの上端部間であ
って中央に吊環163cを有する水平部163dからな
る吊りアーム163と、バケット本体161の上縁部に
前記支持突起162の真上に位置して俯仰角変位自在に
設けられ前記吊りアーム163の垂直部163bと係合
可能なストッパ164と、バケット本体161の側壁の
底部近傍に開設された窓部161aの内側に添設された
弁板165とを備える。吊りアーム163の水平部16
3dに設けられた吊環163cは、図1に示す門型クレ
ーン6のフック6a等に掛合可能となっている。また、
弁板165は図4にも示すように、上端がヒンジ165
aを介して窓部161aの上縁部内側面に回転自在に取
り付けられており、窓部161aの周縁に沿って設けら
れたエラストマ製パッキン165bに密接することによ
って、この窓部161aを閉塞する。
【0017】上述の構成において、シールド掘進機1の
地中掘進によって発生する掘削泥水W1 には、シールド
掘進機1の油圧機構等から流出した油脂類が混入してい
る。構築されたシールドトンネル坑内2から立坑3に流
出する油脂混じりの掘削泥水W1 は、スラリーポンプ4
によって、パイプ4aを通じて地上に揚水され、処理装
置5における槽本体10の第一及び第二沈殿槽11,1
2のいずれかに供給される。第一及び第二沈殿槽11,
12にはバケット本体161が嵌め込み収容されている
【0018】図5(A)に示すように、例えば掘削泥水
1 をまず第一沈殿槽11に供給した場合は、掘削泥水
1 中の泥土Sはこの第一沈殿槽11内で沈殿して、こ
の第一沈殿槽11に収容されたバケット本体161内に
堆積される。そして、沈殿による上澄み水W2 は、その
水面に浮上した油脂と共に第一堰板14の上端から第二
沈殿槽12へオーバーフローし、更に第二堰板15の溢
流溝15aから油脂分離槽13における第一分離槽13
1の上流室131Aへオーバーフローする。第二沈殿槽
12内を滞留している過程で、沈殿速度の遅い粒子径の
小さい土粒子も沈殿し、この第二沈殿槽12に収容され
たバケット本体161に堆積される。また、第一及び第
二沈殿槽11,12におけるバケット本体161の側壁
の周囲の隙間Gを、防泥蓋113,123で塞いでおく
ことによって、前記隙間Gを介して第一及び第二沈殿槽
11,12の底部へ泥土Sが侵入して堆積されるのを有
効に防止することができる。
【0019】図5(B)に示すように、第一分離槽13
1の上流室131Aに油脂Oと共に流れ込んだ水W2
は、バッフル板134の下側を迂回してこの第一分離槽
131の下流室131Bに流れ込むが、油脂Oは比重が
小さいのでバッフル板134の下側を殆ど迂回すること
ができず、上流室131Aの水面上に残留される。すな
わち第一分離槽131は一種のトラップ機能によって油
脂Oを水W2 から分離させるものである。上流室131
Aの水面上に漸次蓄積され滞留する油脂Oは、第一排油
バルブ135を開くことによって適時に排出される。
【0020】第一分離槽131の下流室131Bに達し
た水W2 は第三堰板133から第二分離槽132へオー
バーフローされ、この第二分離槽132の底部に配置さ
れた水中ポンプ17によって槽本体10の外部へ排出さ
れる。また、第一分離槽131のバッフル板134で分
離されずに水W2 と共に第二分離槽132に流れ込んだ
僅かな油脂Oは、この第二分離槽132の水面に浮上分
離される。第二分離槽132の側壁には、水中ポンプ1
7の排水量と、第一及び第二沈殿槽11,12側からの
オーバーフローされる流量による第二分離槽132の水
面レベルの範囲を考慮した高さで第二排油バルブ136
が設けられているので、この第二排油バルブ136を開
くことによって、前記浮上分離された油脂Oを適時に排
出することができる。第一分離槽131の第一排油バル
ブ135及び第二分離槽132の第二排油バルブ136
から排出された油脂Oは適当な容器に回収される。
【0021】一方、第一沈殿槽11内のバケット本体1
61に沈殿する泥土Sの堆積量が所定量になったら、第
一沈殿槽11におけるバケット本体161の側壁の周囲
の隙間Gを塞いでいた防泥蓋113を図3に一点鎖線で
示すように開いて、係止ピン113aで係止し、前記隙
間Gに吊りアーム163の一対の垂直部163bを挿入
してその下端のフック163aをバケット16の一対の
支持突起162に掛合させると共に、バケット本体16
1の側壁上縁部に設けたコ字形ストッパ164を倒して
前記垂直部163bに係合させてから、この吊りアーム
163の水平部163d中央の吊環163cに図1に示
す門型クレーン6の吊りフック6bに玉掛けし、揚重す
る。これによって、バケット16は第一沈殿槽11から
吊り上げられ、所定の廃棄地点に搬送される。このと
き、バケット本体161の側壁の底部近傍に開設された
窓部161aは、内側から堆積泥土Sの圧力によって押
される弁板165がパッキン165bに密接することに
よって閉塞しているので、この窓部161aからバケッ
ト本体161の内部の堆積泥土Sが流出することがな
い。
【0022】門型クレーン6によって所定の廃棄地点ま
でバケット16を搬送したら、図6に示すように、スト
ッパ164を起すことによって吊りアーム163の一対
の垂直部163bに対する係合を解除する。吊りアーム
163のフック163aと掛合されているバケット16
の支持突起162は、バケット本体161の底部寄りの
位置に設けられているから、バケット16内に堆積され
ている泥土Sによる重心と、支持位置(支持突起162
の位置)との不均衡によって、図6に太矢印で示すよう
に、バケット16は支持突起162を中心に天地反転
し、前記泥土Sを排出する。また、予めバケット16内
の泥土Sにはセメントあるいは石灰等の固化剤を適宜添
加することによって、ある程度固化させてから廃棄し、
普通の残土として処理することができる。泥土Sの廃棄
によって空になったバケット16は、再び槽本体10へ
収容するために所定の待機場所へ搬送される。
【0023】門型クレーン6による第一沈殿槽11から
のバケット16の揚重搬送、固化剤による泥土Sの固化
及びこの泥土Sの廃棄といった処理を行っている間、シ
ールドトンネル坑内2から立坑3に流出しスラリーポン
プ4によって揚水される油脂混じりの掘削泥水W1 は、
槽本体10の第二沈殿槽12に供給される。掘削泥水W
1 に含まれる泥土Sは、この第二沈殿槽12に収容され
たバケット本体161内に沈殿し堆積され、その上澄み
水W2 が、水面に浮上した油脂と共に第二堰板15の溢
流溝15aから油脂分離槽13における第一分離槽13
1の上流室131Aへオーバーフローする。したがっ
て、第一沈殿槽11からバケット16を吊り上げて堆積
泥土Sを廃棄地点に搬送、廃棄している時点でも、上述
の一連の処理を継続的に行うことができる。また、この
場合、第二沈殿槽12に供給された掘削泥水W1 の一部
は、第一堰板14から第一沈殿槽11へもオーバーフロ
ーするため、第一沈殿槽11には、泥土Sの廃棄のため
に揚重されたバケットと入れ違いに、別の空のバケット
16を収容しておくことが好ましい。
【0024】第二沈殿槽12のバケット16が堆積泥土
Sでいっぱいになったら、上述と同様に、このバケット
16を門型クレーン6で第二沈殿槽12から揚重し、泥
土Sの廃棄作業を行う。そしてこの場合は、掘削泥水W
1 は再び第一沈殿槽11に供給される。すなわち、この
実施例の処理方法によれば、掘削泥水W1 は第一沈殿槽
11と第二沈殿槽12に交互に供給される。
【0025】第一沈殿槽11又は第二沈殿槽12内に空
のバケット16を収容するに際しては、この沈殿槽11
又は12に貯留している泥水中に沈める必要があるが、
バケット本体161の底部近傍に開設された窓部161
aを閉塞している弁板165は、外側からの水圧を受け
て内側へ開くことによって、前記窓部161aを通じて
側から水が侵入するので、水中に容易に沈めることがで
きる。バケット16は浸水しながら第一沈殿槽11又は
第二沈殿槽12内に収容される過程で、案内板112又
は122によって案内されることによって、支持突起1
62の干渉が防止されると共に、吊りアーム163の垂
直部163bを挿入可能な隙間Gをもって位置決めされ
る。また、前記弁板165は、図4に示すように紐又は
チェーン165cを繋着しておき、任意に開閉できるよ
うにしても良い。
【0026】作業が終了したら、最終的に第一及び第二
沈殿槽12内に残存する水は、排水バルブ111及び1
21を開くことによって排水される。
【0027】なお、本発明は、図示の実施例に限定され
るものではない。例えば沈殿槽は第一及び第二沈殿槽1
1,12の2槽のみでなく、3槽以上設けても良い。ま
た、油脂分離槽13の第一分離槽131あるいは第二分
離槽132においても、僅かながら土粒子が堆積される
ため、その底部に、バルブ等によるドレイン機構を設け
ることも好ましい。
【0028】
【発明の効果】本発明によると、次のような効果が実現
される。 (1) シールドトンネルからの掘削泥水から泥土と油脂類
を浮沈分離するため、排水の汚染が防止される。 (2) バケットによって回収、廃棄される泥土に油脂類が
含まれないので、通常の残土として廃棄することがで
き、しかも何台ものバキューム車で掘削泥水を繰り返し
輸送する必要がないので、コストが低減される。 (3) 掘削泥水からの泥土及び油脂の回収を容易に行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る掘削泥水の処理方法の好ましい一
実施例をシールドトンネルの掘削状況と共に示す概略的
な説明図である。
【図2】本発明に係る掘削泥水の処理装置の好ましい一
実施例を示す斜視図である。
【図3】上記実施例の処理装置における沈殿槽にバケッ
トを収容した状態を示す部分的な断面図である。
【図4】上記実施例の処理装置におけるバケットの部分
的な断面斜視図である。
【図5】上記実施例の処理装置の作用説明図で、(A)
は泥土の沈殿状況、(B)油脂の分離回収状況を示すも
のである。
【図6】上記実施例の処理装置におけるバケットによる
泥土の廃棄状況を示す説明図である。
【図7】従来の掘削泥水の処理方法をシールドトンネル
の掘削状況と共に示す概略的な説明図である。
【符号の説明】
2 シールドトンネル坑内 5 処理装置 10 槽本体 11 第一沈殿槽 12 第二沈殿槽 13 油脂分離槽 131 第一分離槽 131A 上流室 131B 下流室 132 第二分離槽 134 バッフル板 135 第一排油バルブ(第一排油部) 136 第二排油バルブ(第二排油部) 16 バケット 161 バケット本体 161a 窓部 162 支持突起 163 吊りアーム 164 ストッパ 165 弁板 17 水中ポンプ(排水部) O 油脂 S 泥土 W1 掘削泥水

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 坑内からの掘削泥水が供給されオーバー
    フローによる水面レベルが互いに同一の複数の沈殿槽及
    びこれらの沈殿槽からオーバーフローされた水中の油脂
    を浮上分離させる油脂分離槽に画成された槽本体と、 前記各沈殿槽内に挿脱自在に嵌め込み収容される複数の
    バケットと、からなることを特徴とする掘削泥水の処理
    装置。
  2. 【請求項2】 油脂分離槽は、 オーバーフローによる水面レベルが沈殿槽のオーバーフ
    ローによる水面レベルよりも低く設定された第一分離槽
    と、 この第一分離槽を槽底部側で互いに連通した上流室及び
    下流室を形成するバッフル板と、 前記上流室に臨んで設けられこの上流室で浮上分離され
    た油脂を排出する第一排油部と、 前記下流室からオーバーフローされた水が流れ込む第二
    分離槽と、 この第二分離槽で浮上分離された油脂を排出する第二排
    油部と、 第二分離槽の底部に配置された排水部と、を備え、前記
    沈殿槽からの水が前記第一分離槽の上流室にオーバーフ
    ローされることを特徴とする請求項1に記載の掘削泥水
    の処理装置。
  3. 【請求項3】 バケットは、 上端が開放された箱状のバケット本体と、 このバケット本体の両端外側面の底部寄りの位置に設け
    られた支持突起と、 この支持突起に俯仰回転自在に掛合して前記バケット本
    体を吊り上げる吊りアームと、 この吊りアームに係合されることにより前記掛合突起を
    中心とするバケットの俯仰回転を規制するストッパと、 前記バケット本体の底部又は底部寄りに開設された窓部
    に開閉自在に添設された弁板と、を備えることを特徴と
    する請求項1に記載の掘削泥水の処理装置。
  4. 【請求項4】 坑内から排出される掘削泥水をポンプで
    揚水して複数の沈殿槽内のバケットに供給し、 前記沈殿槽から上澄み水を油脂分離槽にオーバーフロー
    させ、 前記バケットに沈殿した泥土をこのバケットにより搬出
    して廃棄し、 前記油脂分離槽内で水から浮上分離した油脂を回収し、 前記油脂分離槽内で油脂が分離された水を廃棄すること
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の処理装
    置による掘削泥水の処理方法。
  5. 【請求項5】 バケットに沈殿した泥土を固化剤で固化
    させてから廃棄することを特徴とする請求項4に記載の
    掘削泥水の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100340244B1 (ko) * 2000-03-24 2002-06-12 조영만 회분식침전지
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