JPH08139464A - 電子機器筐体 - Google Patents

電子機器筐体

Info

Publication number
JPH08139464A
JPH08139464A JP30296594A JP30296594A JPH08139464A JP H08139464 A JPH08139464 A JP H08139464A JP 30296594 A JP30296594 A JP 30296594A JP 30296594 A JP30296594 A JP 30296594A JP H08139464 A JPH08139464 A JP H08139464A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cover
base
wall
ring
rotated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30296594A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiichi Yokota
誠一 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taiko Electric Works Ltd
Original Assignee
Taiko Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taiko Electric Works Ltd filed Critical Taiko Electric Works Ltd
Priority to JP30296594A priority Critical patent/JPH08139464A/ja
Publication of JPH08139464A publication Critical patent/JPH08139464A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Casings For Electric Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子回路部品を収納するベースの内部を外部
に露呈する状態で、カバーを保持する機構を簡単な構成
で実現する。 【構成】 カバー面21の一側において、カバー20を
ベース10に対して回動自在に取り付ける。カバー面2
1の少なくとも前記一側に、カバー面21からベース1
0側に屈曲されて延長される壁板22を設ける。ベース
10のリング状壁12の、カバー20の壁板22側の部
分には、リング状壁12から外方に延長される延長部材
18を設ける。この延長部材18に、カバー20をベー
ス10に対して所定角度以上回動したときに、カバー2
0の壁板22に押圧力を与えつつ、このカバー2の回動
を可能にする弾性部材34を設ける。ベース10のリン
グ状壁12に、前記所定角度以上の角度だけカバー20
を回動させた時に、壁板22の内壁面に設けられた係合
部26L、26Rと係合し、弾性部材34の押圧力と共
に、壁板22を挟持するストッパ35L、35Rを形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば屋外に設置さ
れる電子機器筐体に関する。
【0002】
【従来の技術】電話回線を利用して、一般家庭や事業所
などで使用されるガスメータ、自動切換調整器、ガス漏
れ警報器などの監視を自動的に行い、ガス検診、ボンベ
残量、ボンベ切換、保安監視情報などを、センターで集
中的に監視するシステムが知られている。
【0003】図9は、この種のシステムの端末装置とし
て使用される電子機器の筐体の一例であり、この例は、
端末装置が屋外に設置されるため、防水形に構成された
場合である。
【0004】図9において、1はベースで、これは断面
がコ字状で、一面側が開口1Aとされる箱形に形成され
ている。このベース1内には、図示しないが電子機器の
回路デバイスが収容される。2はカバーであり、これ
は、ベース1の開口1Aを塞いで全体として密閉箱を形
成するものである。そして、ベース1の開口1A側のリ
ング状端面1Bとカバー2の接触面との間に、前記ベー
ス1の端面1Bと同様の形状のゴムパッキング3を配
し、ベース1とカバー2によりこのゴムパッキング3を
挟持する状態で、ベース1とカバー2とがネジ4、5、
6、7により固定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のシ
ステムの端末装置としての電子機器は、適宜、メインテ
ナンス等のため、その筐体内部を点検する必要がある。
しかし、前記の筐体の構造では、ネジ4〜7を外してカ
バー2をベース1から取り外すようにしなければなら
ず、作業が厄介であった。
【0006】そこで、カバーをベースに対して回動開閉
式にすることが考えられるが、雨後の雨滴の電子機器筐
体内への侵入を防ぐためには、屋外の壁に設置した筐体
の上側においてベースに対してカバーを回動自在に連結
して、カバーを上側に持ち上げるように回動できる構造
が好ましい。しかし、その場合には、カバーを、回動さ
せて持ち上げた状態に保持する構造にしないと、カバー
が自然に閉じてしまうため、作業者はカバーを押さえな
がらメインテナンスなどの作業を行わなければならず、
作業に支障をきたすおそれがあった。
【0007】この発明は、上記の点に鑑み、カバーをベ
ースに対して回動可能にして開閉可能にすると共に、簡
単な構成で、カバーを開状態に保持できるようにした電
子機器筐体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、この発明による電子機器筐体は、後述の実施例の参
照符号を対応させると、一面側が開口10Aとされ、内
部に電子機器を収納するための空間を形成するためのリ
ング状壁12を備えるベース10と、リング状壁12の
リング状端面12Eが突き当たり、ベース10の開口1
0Aを塞ぐためのカバー面21を備えるカバー20とか
らなり、カバー面21の一側において、カバー20がベ
ース10に対して回動自在に取り付けられる電子機器筐
体であって、カバー面21の少なくとも前記一側には、
カバー面21からベース10側に屈曲されて延長されて
いる壁板22が設けられ、ベース10のリング状壁12
の、カバー20の壁板22側の部分には、リング状壁1
2から外方に延長される延長部18が設けられ、この延
長部18に、カバー20をベース10に対して所定角度
だけ回動したときに、カバー20の壁板22のベース側
の端縁が当接し始めるが、カバー20の壁板22に押圧
力を与えつつ、このカバー20のさらなる回動を可能に
する弾性部材34が設けられると共に、ベース10のリ
ング状壁12に、前記所定角度以上の角度だけカバー2
0を回動させた時に、壁板22の内壁面に設けられた係
合部26L、26Rと係合し、弾性部材34の押圧力と
共に、壁板22を挟持するストッパ35L、35Rが形
成されてなることを特徴とする。
【0009】
【作用】上記の構成のこの発明においては、ベース10
に対してカバー20を、例えば45度回動させると、壁
板22の先端が弾性部材34と当接するが、弾性部材3
4は弾性偏倚するため、カバー20はさらに回動するこ
とが可能である。そして、ベース10に対してカバー2
0を、例えば90度回動させると、壁板22は、弾性部
材34により押圧された状態となると共に、壁板22の
内壁面の係合部26L、26Rは、ベース10のストッ
パ35L、35Rと係合する。この結果、壁板22は、
弾性部材とストッパ35L、35Rとにより、挟持され
た状態になり、これによりカバー20がベース10に対
して90度の開状態に保持される。
【0010】カバー20を閉じるときには、カバー20
を開く状態に回動する方向と逆方向に回動させるように
すればよい。すなわち、このようにカバー20に力を与
えると、壁板22の内壁面の係合部26L、26Rと、
ストッパ35L、35Rとの係合が解除され、壁板22
は、弾性部材34を弾性偏倚させるので、カバー20が
再び回動可能の状態になり、容易にカバー20がベース
10の開口を閉塞する状態に戻すことができる。
【0011】
【実施例】以下、この発明による電子機器筐体の一実施
例を、前述したシステム端末用として家屋の屋外の壁等
に備え付けられ、防水形とされるものを例にとって、図
を参照しながら説明する。
【0012】図2は、この実施例の筐体を内部空間が見
えるようにした状態の斜視図である。また、図3Aは、
この例の電子機器筐体を壁に備え付けたときの正面図、
図3Bはその右側面図、図3Cはその上面図、図3Dは
その底面図である。また、後述する図1Aは図3AのA
−A断面図、図1Dは図3AのB−B断面図である。さ
らに、図4は図3AのC−C断面図である。
【0013】この例の電子機器筐体は、弾性を有する例
えば合成樹脂の成型により作成されるベース10及びカ
バー20からなる。この筐体は、ベース10が、例えば
ネジ止めにより屋外の家屋の壁などに取り付けられて、
図3Aの正面図のように設置される。
【0014】ベース10は、図2に示すように、ベース
底面11と、このベース底面11から延長されるリング
状壁12により断面がコ字状の箱形に形成され、一面側
が開口10Aとなっている。リング状壁12の高さは一
定であり、このリング状壁12のリング状端面12E
は、一平面内に含まれるように構成されている。
【0015】そして、このリング状壁12により形成さ
れるベース10内の空間に、図示しないが、ICや電子
デバイスが配設されたプリント配線基板などの電子回路
部品が収容される。17a及び17bは、電子部品と筐
体外部とを接続するケーブルの引き出し口で、これら
は、例えばゴムにより構成され、その伸縮によりケーブ
ルとの間で防水シールが可能となっている。
【0016】このベース10のリング状壁12の外周側
面12Sには、このリング状壁12の高さよりも低い位
置から外方に張り出すひさし部13が、外周側面12S
の全周に渡って設けられている。
【0017】また、図3に示すように、ベース10のリ
ング状壁12の外周側面12Sの上方および下方には、
ベース10の底面11の延長方向に、延長部18および
19が設けられている。これら延長部18および19に
は、それぞれ貫通孔18aおよび19aが形成されてお
り、これらの貫通孔18aおよび19aを通じてこのベ
ース10が家屋の屋外の壁にネジ止めされるものであ
る。
【0018】ベース10の内部には、これに収容される
電子回路部品の電源となる電池収納部14が形成されて
いる。図の例の場合には、この電池収納部14は、容量
が小さい小型の電池と、容量の大きい大型の電池を収容
できるように構成されている。すなわち、電池収納部1
4は枠14Aで矩形領域を囲んで形成されるが、その矩
形領域内に2本のピン14B、14Cが図示のように植
立されている。そして、平常の場合には、小型の電池を
2本のピン14B、14Cの一方または双方を用いて収
納する。また、寒冷地のような電池の消耗の激しい場所
に設置して使用する場合には、これら2本のピン14
B、14Cを折り、大型の電池を収納できるようにす
る。
【0019】次に、カバー20は、図2に示すように、
ベース10の開口10Aを閉塞するためにベース10の
リング状壁12の端面12Eが突き当たって接触する
(図4参照)ように構成されるカバー面21と、このカ
バー面21から延長されるリング状壁からなるカバー壁
22とにより、断面がコ字状の箱形に形成され、一面側
が開口20Aとなっている。
【0020】カバー面21の大きさは、ベース10の開
口10Aだけでなく、ひさし部13までも含んで覆う大
きさとされる。また、カバー壁22の高さは、ベース1
0にカバー20をかぶせたときに、図4に示すように、
ひさし部13よりさらに下側に延びるような高さとされ
ている。
【0021】また、図4に示すように、ベース10にカ
バー20をかぶせたときに、カバー壁22の内壁面と、
ひさし部13の先端端面との間に僅かの隙間41が生じ
るように構成されている。
【0022】また、カバー面21には、図2に示すよう
に、ベース10のリング状壁12より僅かに大きいリン
グを形成するリング状突条23が設けられている。すな
わち、リング状突条23は、カバー面21と、ベース1
0のリング状壁12の端面12Eとの接触部の外側の位
置から突出する。このため、図4に示すように、ベース
10にカバー20をかぶせたときに、リング状突条23
の内壁面と、ベースのリング状壁12の外壁面との間に
隙間42が生じる。
【0023】さらに、このリング状突条23のカバー面
21からの高さは、ベース10のリング状壁12のひさ
し部13より上の部分の高さより僅かに低く選定されて
いる。このため、図4に示すように、カバー面21にリ
ング状壁12の端面12Eが突き当たったときに、この
突条23の先端端面とひさし部13との間には隙間43
が生じる。この場合、隙間43の大きさは、隙間41及
び42より小さく、毛細管現象が充分に作用する大きさ
とされている。これらの隙間の大きさは、例えば0.1
〜0.4mmに選定される。
【0024】次に、この例では、ベース10の図3Aの
正面図の上側位置において、カバー20は、ベース10
に対して図2において矢印で示す方向に回動可能に取り
付けられており、カバー20をベース10に対して例え
ば90度回動させると、カバー20がベース10に対し
てその位置で止まるように構成されている。以下、この
回動および停止機構について、図1及び図5、図6、図
7を参照しながら説明する。
【0025】図1Aは前述したように、図3AのA−A
断面図であり、図1Bは、カバー20をベース10に対
して90度回動させたときの図3AのA−A断面部分、
図1Cは、同様にこの部分でのカバー20の回動の動き
を説明するための図である。また、図1Dは前述したよ
うに、図3AのB−B断面図であり、図1Eは、カバー
20をベース10に対して90度回動させたときの図3
AのB−B断面部分、図1Cは、同様にこの部分でのカ
バー20の回動の動きを説明するための図である。
【0026】また、図5は、図3Cの筐体上面を、ベー
ス10とカバー20とに分離した状態で示す図である。
図6は、ベース10の上側を底面11側から見た図であ
る。また、図7は、ベース10の上側を横から見た図で
ある。
【0027】ベース10の図3Aの正面図の上側位置の
ひさし部13の下側には、所定間隔だけ隔てた位置に、
回転軸31を備える板部15Lと、回転軸32を備える
板部15Rが設けられている。一方、カバー20のカバ
ー壁22には、板部15L、15Rの間隔よりもこれら
板部15L、15Rの厚さ分だけ広い間隔だけ隔てた位
置に、板部15L、15Rに平行する板部24L、24
Rが設けられている。そして、この板部24L、24R
には、回転軸31、32が挿入される貫通孔33L、3
3Rが穿かれており、この貫通孔33L、33Rに回転
軸31、32が挿入されて、ベース10に対してカバー
20が回動自在に結合されている。
【0028】この例の場合、筐体の上側のカバー壁22
の中央部22Pは、図5に示すように、若干突き出され
ている。一方、このカバー壁22の中央部22Pが対向
するベース10の延長部18には、図1、図3B、図7
に示すように、湾曲レバー部材34が一体に設けられて
いる。この湾曲レバー部材34は、延長部18のほぼ中
央部分が、リング状壁12側の部分から切り起こされた
ような湾曲形状をしており、リング状壁12側の端部は
浮いている状態となっている。この湾曲レバー部材34
は、これを延長部18側に押圧したとき、その押圧力に
抗するように弾性偏倚する弾性部材として機能する。
【0029】また、ベース10のリング状壁12の、前
記延長部18の平面方向の両側であって、リング状壁1
2の高さ方向にカバー壁22の厚さt分の距離だけ離れ
た位置には、ひさし部13と平行に突き出す板状のスト
ッパ35L、35Rが形成されている。これらの板状の
ストッパ35L、35Rは、ベース材料が合成樹脂であ
るから、その板厚方向に偏倚可能である。これらストッ
パ35L、35Rの先端には、ベース10の底面11側
に向かって突出する突部36L、36Rが形成されてい
る。これら突部36L、36Rの先端は、断面がほぼ半
円形の曲面となっている。
【0030】この場合、リング状壁12面からストッパ
35L、35Rの先端の突部36L、36Rまでの長さ
は、図1、図6および図7に示すように、リング状壁1
2面から回転軸31および32までの距離よりも大きく
選定されている。
【0031】この場合、カバー壁22の中央部22Pの
カバー面22からの高さは、図1Bに示すように、カバ
ー20をベース10に対して90度回動したときにも、
その先端がベース10のリング状壁12に突き当たらず
(突き当たってもよい)、かつ、カバー20をベース1
0に対して90度回動した位置において、回転軸31と
32とを結ぶ線分の位置から、カバー壁22の中央部2
2Pの先端までの距離Xが、湾曲レバー部材34からの
偏倚力を確実に受けることができる程度の長さになるよ
うに選定されている。
【0032】一方、後述するように、カバー20が、ベ
ース10に対して90度、回動されたとき、ストッパ3
5L、35Rの突部36L、36Rが対接するカバー壁
22の内壁面位置には、図1及び図5に示すように、ス
トッパ35L、35Rの突部36L、36Rが嵌合する
凹溝26L、26Rが形成されている。
【0033】また、この例では、図3Aの正面図の下側
の底面側に位置するひさし部13の一部が切り欠かれ、
この部分にひさし部13の張り出し方向及びリング状壁
12に平行な方向に弾性を有する形状のストッパ16が
形成されている。このストッパ16には係合突起16P
が形成されている。一方、カバー20のカバー壁22
の、前記ストッパ16の係合突起16Pに対応する位置
には、係合長孔25が穿かれている。
【0034】そして、カバー20が前記回転軸31、3
2を中心に回動してベース10にかぶせられると、カバ
ー壁22によりストッパ16がリング状壁12方向に偏
倚する。さらに、カバー20をベース10側に押圧した
状態で、ストッパ16を、その偏倚力に抗してカバー面
21方向に偏倚させると、ストッパ16の係合突起16
Pが係合長孔25に嵌合し、カバー20は、ストッパ1
6の偏倚力によりベース10側に常に弾性的に偏倚され
る状態になる。
【0035】このようにして、カバー20がベース10
にかぶせられて、ベース10に係止させられた状態にお
いては、図4に示すように、ベース10のリング状壁1
2の端面12Eはカバー20のカバー面21に接触し、
ベース10とカバー20とにより、ベース10内は、密
閉状態となるように構成されている。
【0036】そして、この状態では、図4に示したよう
に、ベース10とカバー20とのはめあい部分におい
て、前述したような隙間41〜43が形成される。ま
た、突条23と、カバー面22と、ひさし部13とに囲
まれる空間45が形成される。隙間43は毛細管の作用
をする。隙間42は、拡大した毛細管となる。このはめ
あい部分に侵入した水60は、図4に示すように周囲圧
力により隙間のある部分で留まる。このため、隙間に溜
った水60がシール作用をする。したがって、この例に
おいては、図9に示した従来例のようなシール材を用い
て防水シールを施す必要がなく、その分だけ、安価にな
る。
【0037】次に、カバー20をベース10に対して回
動して、カバー20をベース10に対して停止させるま
での動作について説明する。
【0038】ストッパ16をベース10のリング状壁1
2方向に強制的に偏倚させると、カバー20と、このス
トッパ16との係合を解除することができる。そして、
その後、カバー20を、ベース10に対して所定角度、
例えば約30度回動すると、カバー壁22の中央部22
Pの先端面が、上記延長部18の湾曲レバー部材34に
当接すると共に、カバー壁22の中央部22Pの両側の
内壁が、ストッパ35L、35Rの突部36L、36R
に当接する(図1Cおよび図1F参照)。
【0039】この例の場合、図5に示すように、湾曲レ
バー部材34のカバー壁22の中央部22Pが当接する
曲面には、断面が半円形の突条34a、34bが形成さ
れており、中央部22Pは、実質的には、湾曲レバー部
材34の突条34a、34bにのみ当接する。このた
め、中央部22Pと湾曲レバー部材34との間の摩擦は
非常に小さくなる。
【0040】カバー壁22の中央部22Pと湾曲レバー
部材34との間の当接後、図1Cおよび図1Fに示すよ
うに、ベース10に対してカバー20を、さらに回動さ
せる方向に力を加えると、カバー壁22の中央部22P
が、湾曲レバー部34をベース10の底面11側に偏倚
させ、かつ、カバー壁22の内壁面がストッパ35L、
35Rをひさし部13側に弾性偏倚させながら、カバー
20がベース10に対して、さらに回動する。
【0041】このとき、カバー壁22の中央部22P
と、湾曲レバー部34との接触部は、突条34a、34
bであるので、摩擦が非常に小さく、また、カバー壁2
2の内壁とストッパ35Lかばー20、35Rとの接触
部分も僅かであるので、カバー20をベース10に対し
て比較的軽く回動させることができると共に、カバー2
0とベース10との間で発生する、こすれ音もわずかで
ある。
【0042】そして、ベース10に対して90度に近い
所定角度以上、カバー20を回動させると、図1Cに示
すように、湾曲レバー部材34の突条34a、34bの
形成面と、カバー20のカバー壁22の外面とが、互い
に対面するようになるため、湾曲レバー部材34の偏倚
力により、カバー20は、さらに回動する方向に引き込
まれるようになり、図1Bに示すように、ベース10に
対して90度の状態になるようにされる。
【0043】このとき、図1Eに示すように、カバー壁
22の内壁面の凹溝26L26Rに、ベース10のリン
グ状壁12のストッパ35L、35Rの先端突起36
L、36Rが嵌合する。したがって、カバー壁22は、
図1Bに示すように、湾曲レバー部材34と、ストッパ
35L、35Rにより挟持された状態で保持され、カバ
ー20は、ベース10に対して90度回動した開放の図
1Bの状態で係止する。
【0044】すなわち、ひさし部13の張り出し方向
に、回転軸31(32)位置よりもさらに距離Yだけリ
ング状壁12から離れた位置ではストッパ35L、35
Rから、また、回転軸31(32)位置よりも距離Xだ
けリング状壁12に近付く位置では湾曲レバー部材34
から、それぞれ、カバー20に対して、その重みにより
閉じようとする力と逆向きの力が働き、このため、カバ
ー20は、その位置で停止する。
【0045】こうして、カバー20をベース10に対し
て回動させ、開放した状態で固定することができるの
で、電子機器の設置作業やメインテナンス作業が容易に
なる。しかも、カバー20は90度まで回動して水平状
態にまで持ち上げられるので、作業者は筐体内部が見や
すく、カバーが作業の邪魔になることもなく、さらに、
雨後にカバー面21に水滴が付着していても、これがベ
ース10内の電子回路部品の部分に侵入するのを防止す
ることができる。
【0046】カバー20を閉じるときには、図1Bの状
態において、上方からカバー20を下方に押し下げる力
を加える。すると、カバー壁22の中央部22Pが湾曲
レバー部材34を弾性的に偏倚させると共に、第2のス
トッパ35L、35Rと凹溝26L、26Rとの係合が
解除され、カバー20の回動が可能になり、カバー20
をベース10にかぶせて、前述したようにして閉じるこ
とができる。
【0047】この例の場合、上述したように、カバー2
0をベース10に対してストッパ16により係止するだ
けで防水シールを実現することができ、従来のようにカ
バーをベースにネジ止めする等の作業が不要になり、こ
の点でも筐体の設置作業及び設置後のメインテナンス作
業が容易になる。
【0048】また、カバー20のベース10に対して9
0度の角度を保った開放状態の保持は、湾曲レバー部材
34の偏倚力と、ストッパ35L、35Rとにより行な
うので、カバー20のベース10に対する開閉がスムー
スであるという利点がある。
【0049】例えば、カバー20のベース10に対して
90度の角度を保った開放状態の保持は、図8に示すよ
うに、カバー20のカバー壁22の中央部22Pの高さ
を、ベース10のリング状壁12に突き当たるような長
さにしておくと共に、このリング状壁12の、前記カバ
ー壁22の中央部22Pが突き当たる位置に、カバー2
0の回動により、カバー壁22の中央部22Pが乗り越
えることができるように先端が曲面とされた突部からな
るストッパ37を形成することによっても実現できる。
【0050】すなわち、このように構成した場合に、ス
トッパ16と係合長孔25との係合を解除し、カバー2
0を回転軸31、32を中心に90度回動させると、カ
バー20は、図8Cに示した途中の状態を経て、カバー
壁22の中央部22Pがストッパ37に突き当たり、さ
らに回動させると、前記中央部22Pの先端は、ストッ
パ37を乗り越して図8Bに示すように、カバー壁22
の外側面と、ストッパ37の内壁面とが対接する状態に
なる。これと同時に、カバー壁22の内壁面の凹溝26
L26Rに、ストッパ35L、35Rの先端突起36
L、36Rが嵌合する。したがって、カバー壁22は、
ストッパ37及び35L、35Rにより挟持された状態
で保持され、カバー20は、ベース10に対して90度
回動した開放の図1Bの状態で係止される。
【0051】しかし、この図8の構成の場合には、カバ
ー20が図8Bの状態に固定されときに、カバー壁22
の中央部22Pがストッパ37を乗り越える必要があ
り、比較的大きな力を必要とする。
【0052】また、カバー20を閉じるときには、図8
Bの状態において、上方からカバー20を下方に押し下
げる力を加え、カバー壁22の中央部22Pがストッパ
37を開放時と逆方向に乗り越える(このときクリック
音が生じる)必要がある。このため、カバー20のカバ
ー壁22に対してストッパ37を乗り越えるときに、大
きな力が加わり、ストッパ37の破損や磨耗、また、カ
バー壁の中央部22Pの破損や磨耗が生じるおそれがあ
り、多数回の開閉により、カバー20を確実にベース1
0に対して90度、開放の状態に係止させることができ
なくなるおそれがある。
【0053】しかし、以上説明した、この実施例の電子
機器筐体おいては、ストッパ37に代わって、湾曲レバ
ー部材34が、カバー壁22を押圧するだけで、カバー
20を90開放の状態に係止することができ、しかも、
カバー20を閉じる時には、湾曲レバー部材34の偏倚
力に抗する力でカバー20を回動させるだけでよいの
で、図8の例のような不具合が生じるようなことはな
い。
【0054】また、上述の例の場合には、湾曲レバー部
材34は、ベース10をネジ止めするための貫通孔を有
する延長部に形成されているので、湾曲レバー部材を設
けるために特別の部材を設ける必要がない。
【0055】なお、以上の例の筐体は横断面が矩形の場
合であるが、筐体の形状はこれに限らず、種々の形状の
ものに適用可能であることは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、この発明による電
子機器筐体は、カバーをベースに対して回動自在となる
ように取り付けると共に、カバーをベースに対して開放
した状態で保持させることができる。そして、この発明
によれば、このカバーをベースに対して所定角度回動し
た状態に保持するための構成は、ベースに設けた湾曲レ
バー部材からなる弾性部材およびストッパと、カバーの
内壁面に設けた係合部だけで実現できるので、構成が簡
単であり、ベース及びカバー以外の別部品を特に必要と
しない。
【0057】しかも、カバーのベースに対する開閉の際
の回動時には、弾性部材が弾性的に偏倚するため、無理
な力がカバーやベースにかかることはなく、スムースな
カバーの回動を実現することができると共に、カバーや
ベースの破損などの心配もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による電子機器筐体の一実施例の要部
を説明するための図である。
【図2】この発明による電子機器筐体の一実施例の一態
様の斜視図である。
【図3】この発明による電子機器筐体の一実施例の全体
を説明するための図である。
【図4】図3AのX−X断面図である。
【図5】この発明による電子機器筐体の一実施例の要部
の構成を説明するための図である。
【図6】この発明による電子機器筐体の一実施例の要部
の構成を説明するための図である。
【図7】この発明による電子機器筐体の一実施例の要部
の構成を説明するための図である。
【図8】この種の電子機器筐体の例の要部を説明するた
めの図である。
【図9】従来の防水形電子機器筐体の一例を説明するた
めの分解斜視図である。
【符号の説明】
10 ベース 10A 開口 11 ベース底面 12 リング状壁 12E リング状壁の端面 13 ひさし部 15L、15R 板部 20 カバー 20A 開口 21 カバー面 22 カバー壁 23 リング状突条 24L、24R 板部 26L、26R 係合凹溝 31、32 回転軸 33L、33R 回転軸31、32が嵌合する貫通孔 34 湾曲レバー部材 35L、35R ストッパ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一面側が開口とされ、内部に電子機器を収
    納するための空間を形成するためのリング状壁を備える
    ベースと、 前記リング状壁のリング状端面が突き当たり、前記ベー
    スの開口を塞ぐためのカバー面を備えるカバーとからな
    り、 前記カバー面の一側において、前記カバーが前記ベース
    に対して回動自在に取り付けられる電子機器筐体であっ
    て、 前記カバー面の少なくとも前記一側には、前記カバー面
    から前記ベース側に屈曲されて延長されている壁板が設
    けられ、 前記ベースの前記リング状壁の、前記カバーの前記壁板
    側の部分には、前記リング状壁から外方に延長される延
    長部が設けられ、 この延長部に、前記カバーを前記ベースに対して所定角
    度だけ回動したときに、前記カバーの前記壁板の前記ベ
    ース側の端縁が当接し始めるが、前記カバーの壁板に押
    圧力を与えつつ、このカバーのさらなる回動を可能にす
    る弾性部材が設けられると共に、 前記ベースの前記リング状壁に、前記所定角度以上の角
    度だけ前記カバーを回動させた時に、前記壁板の内壁面
    に設けられた係合部と係合し、前記弾性部材の押圧力と
    共に、前記壁板を挟持するストッパが形成されてなる電
    子機器筐体。
JP30296594A 1994-11-11 1994-11-11 電子機器筐体 Pending JPH08139464A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30296594A JPH08139464A (ja) 1994-11-11 1994-11-11 電子機器筐体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30296594A JPH08139464A (ja) 1994-11-11 1994-11-11 電子機器筐体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08139464A true JPH08139464A (ja) 1996-05-31

Family

ID=17915294

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30296594A Pending JPH08139464A (ja) 1994-11-11 1994-11-11 電子機器筐体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08139464A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62169382A (ja) * 1987-01-05 1987-07-25 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
JP2007096194A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Saxa Inc 屋外用機器の防水構造
JP2009537946A (ja) * 2006-05-15 2009-10-29 エルジー・ケム・リミテッド 防水機能を有するbms

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62169382A (ja) * 1987-01-05 1987-07-25 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置
JP2007096194A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Saxa Inc 屋外用機器の防水構造
JP4492510B2 (ja) * 2005-09-30 2010-06-30 サクサ株式会社 屋外用機器の防水構造
JP2009537946A (ja) * 2006-05-15 2009-10-29 エルジー・ケム・リミテッド 防水機能を有するbms

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100224267B1 (ko) 케이스의 시일구조 및 그 조립방법
JP2673392B2 (ja) 電子機器筐体
KR20210158613A (ko) 자동차 충전포트도어용 액추에이터
JP3643358B2 (ja) 電池のための防水構造
JPH08139464A (ja) 電子機器筐体
JP2009302313A (ja) 電子機器
JPH07168646A (ja) コンピュータ
JP2542387Y2 (ja) 電子機器筐体
US7790983B2 (en) User-manipulated door mechanism for selectively covering an electrical socket
JP2544599Y2 (ja) 電子機器筐体
JP2983850B2 (ja) スイッチボックス
JP2007042842A (ja) 屋外機器の防水筐体構造
JP2004193496A (ja) 電子機器の防滴構造
KR20010041980A (ko) 탈착 가능하게 고정된 키보드를 구비한 노트북 컴퓨터
KR100455545B1 (ko) 휴대폰의 커버 힌지장치
JPH11145638A (ja) 蓋の防滴構造
KR100403861B1 (ko) 배선기구설치장치, 지지 플레이트, 지지 플레이트부재, 배선기구및 시일부재
JPH07168649A (ja) コンピュータ
JP2003067860A (ja) 火災受信機
JPS625695Y2 (ja)
CN210772677U (zh) 线控盒以及空调器
KR20080004293U (ko) 자동 검침기 함체의 방수구조
JPH10285670A (ja) リモコンの防水構造
JP2926588B1 (ja) 防水筐体構造
JPH087501Y2 (ja) 自動販売機の電装品収納箱