JPH08139360A - 半導体ヘテロ接合材料 - Google Patents

半導体ヘテロ接合材料

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JPH08139360A
JPH08139360A JP6829795A JP6829795A JPH08139360A JP H08139360 A JPH08139360 A JP H08139360A JP 6829795 A JP6829795 A JP 6829795A JP 6829795 A JP6829795 A JP 6829795A JP H08139360 A JPH08139360 A JP H08139360A
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algainp
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JP6829795A
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Toshiharu Horikawa
俊治 堀川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体ヘテロ接合に伴うヘテロ障壁の形成を
抑制する。 【構成】 GaAsとAlGaInP、GaAsとAl
InP、GaAlAsとAlGaInP、GaAlAs
とAlInPの組み合わせからなるヘテロ接合部に於い
て、その中間にAlGaInPAsからなる層を中間層
として挿入する。また、中間層内で元素の構成比率を変
化させる。 【効果】 大きなバンド不連続性に伴うヘテロ障壁の発
生が回避され、LEDにあっては、順方向電圧が低減さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体ヘテロ接合からな
る材料に係わり、特に半導体ヘテロ接合材料の電気的特
性の改善をもたらす材料構成に関する。
【0002】
【従来の技術】異なる半導体材料を接合させた半導体異
種接合(ヘテロ接合)材料は、発光ダイオード(LE
D)等の光デバイスや高移動度電界効果型トランジスタ
等の電子デバイス用途として用いられている。
【0003】半導体をヘテロ接合させると、ヘテロ接合
を構成する各単体の半導体では得られなかった優れた物
性が顕現される。高移動度トランジスタでは、例えばG
aAsとAlGaAsとのヘテロ接合界面に出現する2
次元電子を利用している。2次元電子によって発現され
る高い電子移動度を利用して、トランジスタ特性の向上
がもたらされている。ヘテロ接合により顕現される優れ
た特性の多くは、この様にヘテロ接合材料の界面物性に
依っており、界面の特性がヘテロ接合材料からなるデバ
イスの特性を左右する。
【0004】電子デバイスに限らず、化合物半導体から
なるLEDやレーザダイオード(LD)等の光デバイス
にも従来からヘテロ接合材料が利用されている。これら
の化合物半導体光デバイスに利用されているヘテロ接合
を構成する化合物半導体には、例えばAlGaAs、G
aInP、AlInPやAlGaInP等がある。例え
ばGaInPとAlGaInPから構成されるヘテロ接
合系は既に短波長LED用途のヘテロ接合材料として利
用されている(J.F.Lin他、Electron.
Lett.,29(1993)、1346.)。
【0005】従来の赤色、橙色、黄色若しくは緑色の発
光を呈するLED用途のヘテロ接合にあっては、同接合
を構成する層は元素周期律表の第 III族であるAl、G
a若しくはInと、第V族に属するPやAsとを組み合
わせてなる3元もしくは4元混晶であった(例えば野口
宗昭、「東芝レビュー」、第48巻第12号(199
3)、879頁)。ここで、3元混晶とは3つの異なる
元素から、4元混晶とは異なる4つの元素から構成され
る混晶を言うが、従来、5つの異なる元素からなる5元
混晶からなるヘテロ接合材料を含む化合物半導体LED
は今迄に知られていない。
【0006】LED用途としての従来のヘテロ接合系を
電子論的に顧みるに、ヘテロ接合に於いては接合を形成
する半導体相互のエネルギーバンド構造の差異により、
接合界面に於いて伝導帯及び価電子帯にバンドの不連続
性に伴うヘテロ障壁が生じる。例えば、p型の導電性を
有するGaAsと、同じくp型の導電性を有するAlG
aInPによりヘテロ接合を形成した場合、図1に示す
様にヘテロ接合界面(104)で価電子帯(106)の
バンドの不連続性により、価電子帯にスパイク状のポテ
ンシャル障壁(ヘテロ障壁)(103)が形成される。
このヘテロ障壁はp型半導体のキャリヤである正孔の運
動に対して障壁として作用する。そのため、このような
ヘテロ障壁を横切って電流を流通させようとした場合、
電流の導通が阻害される。即ち、ヘテロ障壁は電気抵抗
を増大させる大きな要因となっていた。
【0007】このような現象はn型の導電性を有する半
導体同士によるヘテロ接合の場合も同様に生じる。その
場合は、ヘテロ障壁は伝導帯に形成され、n型半導体の
キャリヤである電子の運動に対して障壁として作用す
る。
【0008】LEDにあっては、発光を得るためにヘテ
ロ接合材料等のLED用途材料に順方向の電圧を電極間
に印加する。例えば、p型半導体上に設けたp型電極が
正電圧側に、逆にn型半導体上に設けたn型電極は負電
圧側となる様に電圧を加える。このようにして、LED
では通常は電流をヘテロ接合を横切って導通させる。そ
のため、前述の理由によりヘテロ接合を有するLEDに
あっては、ヘテロ障壁の影響が順方向電圧の増大として
現れていた。
【0009】消費電力の小さい、或いは信頼性の高いL
EDを得るためには、順方向の電圧を低下させることが
必要である。なぜなら、ある一定の電流を流すのに必要
な順方向電圧を低下出来れば、それはすなわち消費電力
を小さくしたことになり、また同時にLEDにかかる負
荷が少なくなるためLEDの劣化が起きにくくなるため
である。
【0010】従来は、このヘテロ障壁による電気抵抗を
低減するために、ヘテロ接合を形成する二種類の半導体
に対して、その中間の大きさのバンドギャップを有する
半導体を、中間層として接合界面に挿入する構造が用い
られていた。例えば、先に述べたp型のGaAsとp型
のAlGaInPによるヘテロ接合の場合では、接合部
にバンドギャップの大きさがGaAsとAlGaInP
の中間であるp型のGaInPを、中間層として挿入す
る構造が用いられていた(K.Itaya他、Jpn.
J.Appl.Phys.,32(1993)、191
9.)。この場合、接合部のエネルギーバンド構造は図
2に示す様になる。GaInPからなる中間層(10
7)を挿入した場合、図2に示す如くヘテロ障壁(10
3)がp型GaAs層(101)とGaInPからなる
中間層(107)並びにGaInPからなる中間層(1
07)とp型AlGaInP層(102)の双方のヘテ
ロ接合界面(104)に形成される。各々のヘテロ障壁
(103)の大きさは中間層(107)を挿入しない場
合と比較すると小さくなる。従って、この方法によりヘ
テロ接合材料の電気抵抗をある程度低減することが可能
ではあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上述べた従
来の方法でもやはり二箇所のヘテロ障壁が存在するた
め、依然として電気抵抗を充分に低下させるには事足り
なかった。このため、ヘテロ接合材料からなる高性能の
LEDを得るにはヘテロ接合部の電気抵抗の更なる低減
が求められていた。
【0012】ここで、バンドギャップの大きさがヘテロ
接合を形成する二種類の半導体の中間にあって、かつバ
ンドギャップの大きさが各々異なる複数の半導体からな
る複数の層を、バンドギャップの大きさが順次変化する
ように並べることにより中間層を構成すれば、ヘテロ障
壁はさらにこまかく分割されるため、電気抵抗をさらに
低減できることは容易に類推できる。しかし、そのため
に適当なバンドギャップを持った半導体の組み合わせを
得ることは容易ではなかった。
【0013】本発明はヘテロ接合材料の電流−電圧特性
に現れる大きな電気抵抗成分を減少出来る、新たなヘテ
ロ接合系からなるヘテロ接合材料を提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は構成する
元素の一部若しくは全てを異にする三種類の半導体を順
次積層した構造のヘテロ接合を形成するに際し、中間の
層は他の二層を構成する元素の全ての元素を含んだ半導
体とすることにより、ヘテロ接合部に生じるヘテロ障壁
による電気抵抗の増大を抑制した半導体ヘテロ接合材料
を提供するものである。即ち、GaAsとAlGaIn
P、GaAsとAlInP、AlGaAsとAlGaI
nP、AlGaAsとAlInPの組み合わせからなる
ヘテロ接合に於いて、その中間にAlGaInPAsか
らなる層を挿入した構造の接合とすることにより、ヘテ
ロ障壁による電気抵抗の増大を抑制したヘテロ接合部を
含む半導体ヘテロ接合材料を提供することが出来る。ま
た、中間層を構成する元素の組成はヘテロ接合を構成す
る一方の半導体とのヘテロ接合界面より他方の半導体と
のヘテロ接合界面に至る間に段階的に或いは連続的に変
化させると一層効果的である。三種類の半導体の積層構
造部は材料中のどの部位に位置していてもよい。
【0015】中間層とする半導体材料はヘテロ接合を形
成する半導体の構成元素の全てを含むものとする。例え
ばGaとAsから構成されるGaAsとAl、Ga、I
nとPからなるAlGaInP4元混晶とから形成され
るヘテロ接合系では、ヘテロ接合の構成層をなしている
のはAl、Ga、In、P及びAsの5元素であるか
ら、中間層はこれら5元素から構成されるAlGaIn
PAs5元混晶となる。中間層をヘテロ接合系を形成す
る半導体の構成元素をすべて含む半導体からなる層とす
るのは、当該中間層の組成を制御することにより、中間
層を形成する半導体のバンドギャップを、ヘテロ接合を
形成する他の二種類の半導体のバンドギャップの中間の
任意の大きさに設定することが可能となるからである。
【0016】ヘテロ接合を形成する二種類の半導体の中
間に中間層を挿入するには、以下に述べるような手順で
行えばよい。例えばGaAs単結晶基板上に先ずGaA
s膜を堆積する。次に、AlGaInPAs層をGaA
s膜上に設ける。ここでAlGaInPAsの組成を形
式的にAlX GaY InZU AsW で表すとする。
X、Y、Z、U及びWは各元素の構成比を表し、化学量
論性よりX+Y+Z=1、U+W=1が成り立つように
構成する。AlGaInPAsの堆積に際しては、Al
GaInPAsの組成のうちInとPの割合、つまり前
記表記方法のZとUについて、AlGaInPAs層内
でZ=U/2の関係が成り立つように組成を制御すれば
AlGaInPAs層はGaAsとほぼ格子整合し、結
晶性の良い薄膜を得ることができる。然る後に、AlG
aInPAs層上にAlInPを堆積する。ここでAl
InPの組成を形式的にAlS InT Pで表すとする。
S及びTはAlとInの構成比を各々表し、化学量論性
よりS+T=1が成り立つように構成する。この場合、
AlInP層においてS=T=0.5とするとGaAs
とほぼ格子整合するため、組成をこの値の近傍とすると
結晶性に優れたAlInP薄膜が得られ易い。この様に
順次積層を実施すれば、GaAs層とAlInP層とA
lGaInPAs層の三層からなり、AlGaInPA
sを中間層として含むヘテロ接合材料が得られる。なお
堆積には、分子線エピタキシー(MBE法)や有機金属
気相堆積法(MOCVD法)などの方法を用いればよ
い。
【0017】AlGaInPAs5元混晶の組成は中間
層の積層方向に段階的若しくは連続的に変化させるのが
好ましい。これにより、バンドギャップの大きさを、ヘ
テロ接合している一方の半導体とほぼ同じ大きさから他
方の半導体とほぼ同じ大きさに至る迄、段階的或いは連
続的に変化させた中間層を得ることが出来る。この様な
組成に勾配を持った中間層を設けることにより、従来の
ヘテロ接合系に於ける様な大きなバンド不連続性に基づ
くヘテロ障壁の形成が抑制され、ヘテロ障壁によって生
じる電気抵抗の増大の問題が解決される。
【0018】例えば本発明に係わるAlGaInPAs
からなる中間層を備えたGaAsとAlGaInPとの
ヘテロ接合系を図3に模式的に示す。図3に示す例で
は、ヘテロ接合をp型GaAs基板(108)上に設け
てある。ヘテロ接合の構成要素であるp型GaAs層
(101)とp型AlGaInP層(102)との中間
にp型のAlGaInPAsからなる中間層(107)
を挿入してある。
【0019】中間層の組成を層内で連続的に変化させる
場合には、AlGaInPAsからなる中間層(10
7)の各元素の組成は次のように変化させるのが好まし
い。すなわちAlGaInPAsはGaAsとAlGa
InPとの混合物と考えることが出来るため、AlGa
InPAsを構成する各元素の構成比を、GaAsとA
lGaInPとの割合に換算した場合に、中間層(10
7)内でp型GaAs層(101)との界面からp型A
lGaInP層(102)との界面に向かって、GaA
sの割合が1から0に、同時にAlGaInPの割合が
0から1に連続的に変化するのと対応するように各元素
の構成比を変化させる。これにより、AlGaInPA
sからなる中間層(107)のバンドギャップの大きさ
は、GaAsのバンドギャップの大きさからAlGaI
nPのバンドギャップの大きさへと中間層(107)内
で連続的に変化する。
【0020】GaAs/AlGaInPヘテロ接合系に
AlGaInPAsからなる中間層を設けた場合のエネ
ルギーバンド構造を図4に示す。図4は上述のように中
間層の組成を連続的に変化させた場合に相当する。ま
た、GaAs層、AlGaInPAsからなる中間層、
AlGaInP層は、ともにp型の導電性を有するもの
とした。上述の如くAlGaInPAsからなる中間層
の組成をGaAsとの界面からAlGaInPとの界面
に向かって連続的に変化させることにより、中間層自体
のバンドギャップを連続的に変化させた結果、従来のヘ
テロ界面でのヘテロ障壁の形成が回避されている。
【0021】中間層の組成は段階的に変化させても構わ
ない。例えば上記のGaAs/AlGaInPヘテロ接
合系に於いて、中間に組成を各々異にする、すなわち、
バンドギャップを異にするAlGaInPAsからなる
薄膜層を数層、適当な順序で積層させるとバンドギャッ
プを段階的に変化させることができる。例えばGaAs
からAlGaInP側に向けて、バンドギャップを順次
高くしたAlGaInPAsからなる薄膜層を数層積層
させると良い。積層させる各々の薄膜層の膜厚や積層さ
せる層数には限定はない。
【0022】GaAs/AlGaInPヘテロ接合系に
AlGaInPAsからなる中間層を設け、組成を段階
的に変化させた場合のエネルギーバンド構造を図5に示
す。図5は中間層として、4段階に分けて組成を段階的
に変化させたAlGaInPAsからなる薄膜層を積層
した場合に相当する。また、GaAs層、AlGaIn
PAsからなる中間層、AlGaInP層は、ともにp
型の導電性を有するものとした。上述の如くAlGaI
nPAsからなる中間層(107)の組成をGaAsと
の界面からAlGaInPとの界面に向かって4段階に
わけて変化させることにより、中間層(107)のバン
ドギャップを段階的に変化させた結果、従来1箇所であ
ったヘテロ界面でのヘテロ障壁が5箇所に分割される。
この結果、各々のヘテロ接合障壁の大きさは従来のヘテ
ロ界面でのヘテロ障壁と比較して小さくなり、ヘテロ接
合部の電気抵抗を大きく軽減することが可能となる。も
ちろん、組成を変化させる段階は4段階とは限らない。
適当なバンドギャップを持った半導体は、本発明による
AlGaInPAsからなる中間層においては、組成を
調整することにより容易に得られる。
【0023】前述の例では、ヘテロ接合を構成する半導
体の導電型がp型の場合について説明したが、ヘテロ接
合を構成する半導体の伝導型はp型でもn型でもよい。
ただし、本発明はp型同士あるいはn型同士の半導体の
ヘテロ接合の場合に有効な半導体ヘテロ接合材料であ
り、p型とn型の半導体によるヘテロ接合の場合に用い
るものではない。ヘテロ接合を構成する半導体の膜厚及
びキャリア濃度に特に制限はない。また、本発明はヘテ
ロ接合界面の物性に対象としているため、中間層の膜厚
及びキャリア濃度にも規定は無い。中間層の導電型は、
ヘテロ接合を構成する半導体と同じとすれば良い。
【0024】
【作用】ヘテロ接合を構成する半導体間のバンドギャッ
プの急激な変化を解消することにより、電気抵抗の増大
をもたらすヘテロ接合部のヘテロ障壁の形成を抑制する
作用を有する。
【0025】
【実施例】本発明を実施例を基に詳細に説明する。 実施例1 本実施例では、LED用途のGaAsとAlGaInP
とのヘテロ接合材料を例に挙げる。図6にGaAs/A
lGaInPヘテロ接合系に中間層としてAlGaIn
PAs層を挿入してなるLED用途のヘテロ接合材料の
断面模式図を示す。この実施例ではGaAsからなるバ
ッファ層とAlGaInPからなる発光層との間にAl
GaInPAsからなる中間層を設けた三層積層構造を
含んでいる。
【0026】上記のヘテロ接合材料はZnドープの単結
晶のp型GaAs基板(108)上に設けた。p型Ga
As基板(108)上にはZnをドーピングしたp型の
GaAs層(101)を堆積した。このp型GaAs層
(101)は、品質の悪い基板の結晶性が発光部に及ぼ
す影響を緩和するためのバッファ層の役割を果たすもの
である。p型GaAs層(101)の膜厚は約1×10
-4cmとし、キャリア濃度は約2×1018cm-3とし
た。
【0027】p型GaAs層(101)の上には、Zn
ドープのp型AlGaInPAs層を中間層(107)
として堆積した。この中間層の厚さは概ね2×10-5
mとした。中間層(107)のキャリア濃度は概ね1×
1017cm-3から2×1018cm-3の範囲に収納させた。
【0028】AlGaInPAsからなる中間層(10
7)の組成は、前述のようにAlXGaY InZU
W の表記で表すと、p型GaAs層(101)との接
合界面ではY=W=1とし、X=Z=U=0とした。ま
た、p型AlGaInP発光層(109)との接合界面
では、X=0.25、Y=0.25、Z=0.5、U=
1、W=0とした。即ち、中間層(107)内では、G
aAs層(101)との接合界面からp型AlGaIn
P発光層(109)との接合界面に向かって、Al組成
を0から0.25に、Ga組成を1から0.25に、I
n組成を0から0.5に、As組成を1から0に、P組
成を0から1に連続的に変化させた。これにより、中間
層(107)の内にはヘテロ接合を形成するGaAsと
AlGaInPを構成する5つの元素が全て含まれてい
ることとなった。
【0029】中間層(107)上には、発光層としたp
型のAlGaInP層(109)を堆積した。このAl
GaInP発光層(109)の組成は、Alk Gal
mPで表すとk=l=0.25、m=0.5とした。
この組成は前記の中間層(107)のp型AlGaIn
P発光層(109)側の界面での組成と一致している。
この結果、AlGaInP層(109)のバンドギャッ
プは室温で約2.2eVとなった。また、Znをドーピ
ングすることによりキャリア濃度は約6×1016cm-3
とし、膜厚は1×10-4cmとした。
【0030】p型AlGaInP発光層(109)上に
は、n型のAlGaInP層(110)を設けた。Se
ドープのn型のAlGaInP層(110)のキャリア
濃度は約1×1018cm-3とし、膜厚は3×10-4cm
とした。また、n型のAlGaInP層(110)の組
成は、Alk Gal Inm Pで表すとk=0.3、l=
0.2、m=0.5とした。
【0031】n型のAlGaInP層(110)上に
は、n型電極(111)を設けた。p型電極(112)
はp型GaAs基板(108)の裏面に設け、緑色発光
を目的としたLEDを構成した。
【0032】電極(111及び112)間に順方向に電
圧を印加し、波長が560nm近傍の緑色発光を得た。
本発明に係わるヘテロ接合材料からなるLEDでは、5
mAの動作電流を電極間に流通させるに必要とした順方
向電圧は2.2V近傍以下に迄、低減された。一方、A
lGaInPAsからなる中間層を備えていないGaA
s/AlGaInPヘテロ接合から構成された従来のL
EDの場合には、p側電極からn側電極に5mAの電流
を流すのに8V程度の順方向電圧を必要とした。これよ
り、本発明の優位性が明らかとなった。
【0033】実施例2 本発明の別の実施例を説明する。本実施例では、LED
用途のGaAsとAlInPとのヘテロ接合材料を例に
挙げる。図7にGaAs/AlInPヘテロ接合系にA
lGaInPAsからなる中間層を挿入してなるLED
用途のヘテロ接合材料の断面模式図を示す。
【0034】p型GaAs基板(108)とp型GaA
s層(101)は実施例1と同じとした。
【0035】p型GaAs層(101)の上には、Zn
ドープのp型AlGaInPAs層を中間層(107)
として堆積した。中間層(107)の厚さとキャリア濃
度は実施例1と同じとした。
【0036】中間層(107)の組成はAlX GaY
ZU AsW で表すと、p型GaAs層(101)と
の接合界面ではY=W=1とし、X=Z=U=0とし
た。また、p型AlInP層(113)との接合界面で
は、X=0.5、Y=0、Z=0.5、U=1、W=0
とした。即ち、中間層(107)層内では、GaAs層
(101)との接合界面からp型AlInP層(11
3)との接合界面に向かって、Al組成を0から0.5
に、Ga組成を1から0に、In組成を0から0.5
に、As組成を1から0に、P組成を0から1に連続的
に変化させた。これにより、中間層(107)の内には
ヘテロ接合を形成するGaAsとAlInPを構成する
5つの元素が全て含まれていることとなった。
【0037】中間層(107)上には、p型のAlIn
P層(113)を堆積した。p型のAlInP層(11
3)の組成は、前述のAlS InT Pの表記に従うとS
=T=0.5とした。この組成は前記のAlGaInP
Asからなる中間層(107)のp型AlInP層(1
13)側界面における組成と同じである。p型のAlI
nP層(113)のキャリア濃度はZnをドーピングす
ることにより約6×1016cm-3とし、膜厚は1×10
-4cmとした。
【0038】p型のAlInP層(113)上には、n
型のAlGaInP層(114)を発光層として設け
た。n型AlGaInP発光層(114)にはSeをド
ープし、キャリア濃度を約1×1017cm-3とした。ま
た、膜厚は1.5×10-4cmとした。n型AlGaI
nP発光層(114)の組成はAlk Gal Inm Pで
表すとk=l=0.25、m=0.5とした。n型Al
GaInP発光層(114)のバンドギャップは室温で
約2.2eVとなった。
【0039】n型AlGaInP発光層(114)上に
は、n型の電極(111)を設けた。p型電極(11
2)はp型GaAs基板(108)の裏面に設け、緑色
発光を目的としたLEDを構成した。
【0040】電極(111及び112)間に順方向に電
圧を印加し、波長が560nm近傍の緑色発光を得た。
本発明に係わるヘテロ接合材料からなるLEDでは、5
mAの動作電流を電極間に流通させるに必要とした順方
向電圧は2.2V近傍以下に迄、低減された。一方、A
lGaInPAsからなる中間層(107)を備えてい
ないGaAs/AlInPヘテロ接合から構成された従
来のLEDの場合には、p側電極からn側電極に5mA
の電流を流すのに15V程度の順方向電圧を必要とし
た。これより、本発明の優位性が明らかとなった。
【0041】実施例3 本発明の別の実施例を説明する。本実施例では、LED
用途のAlGaAsとAlGaInPとのヘテロ接合材
料を例に挙げる。図8にAlGaAs/AlGaInP
ヘテロ接合系にAlGaInPAsからなる中間層を挿
入してなるLED用途のヘテロ接合材料の断面模式図を
示す。
【0042】p型GaAs基板(108)は実施例1と
同じとした。また、p型GaAs基板(108)上には
Znをドーピングしたp型GaAs層(101)を堆積
した。このGaAs層(101)は、品質の悪い基板の
結晶性が発光部に及ぼす影響を緩和するためのバッファ
層の役割を果たすものある。このGaAs層(101)
の厚さは5×10-5cmであり、Znを不純物として添
加し、p型で2×1018cm-3のキャリア濃度を得た。
【0043】p型GaAs層(101)の上には、p型
のAlGaAsからなるブラッグ反射層(115)を積
層した。このp型AlGaAsブラッグ反射層(11
5)は、屈折率の異なる半導体膜を交互に積み重ねるこ
とにより、反射鏡を形成するものである(伊賀健一、小
山二三夫、「面発光レーザ」、オーム社(1990)、
118頁)。このp型AlGaAsブラッグ反射層(1
15)は、Alが0.4、Gaが0.6の組成からなる
AlGaAs層(A層)と、Alが0.95、Gaが
0.05の組成からなるAlGaAs層(B層)とをA
層−B層−A層−B層−の順に交互に12層積層し、最
後にA層を積層した構造のものである。p型AlGaA
sブラッグ反射層(115)は、厚さを1.2×10-4
cmとし、Znをドーピングすることによりキャリア濃
度を2×1018cm-3とした。
【0044】p型AlGaAsブラッグ反射層(11
5)の上には、Znドープのp型AlGaInPAs層
を中間層(107)として堆積した。この中間層(10
7)の厚さとキャリア濃度は実施例1と同じとした。
【0045】中間層(107)の組成はAlX GaY
ZU AsW で表すと、p型AlGaAsブラッグ反
射層(115)との接合界面ではX=0.4、Y=0.
6とし、W=1、Z=U=0とした。またp型AlGa
InP層(102)との界面では、X=0.35、Y=
0.15、Z=0.5、U=1、W=0とした。即ち、
中間層(107)内では、p型AlGaAsブラッグ反
射層(115)との接合界面からp型AlGaInP層
(102)との界面に向かって、Al組成を0.4から
0.35に、Ga組成を0.6から0.15に、In組
成を0から0.5に、As組成を1から0に、P組成を
0から1に連続的に変化させた。これにより、中間層
(107)の内にはヘテロ接合を形成するAlGaAs
とAlGaInPを構成する5つの元素が全て含まれて
いることとなった。
【0046】中間層(107)上にはp型AlGaIn
P層(102)を堆積した。このp型AlGaInP層
(102)の組成は、Alk Gal Inm Pで表すとk
=0.35、l=0.15、m=0.5とした。この組
成は前記の中間層(107)のp型AlGaInP層
(102)側界面での組成と一致している。この結果、
p型AlGaInP層(102)のバンドギャップは室
温で約2.3eVとなった。また、Znをドーピングす
ることによりキャリア濃度は約1×1017cm-3とし、
膜厚は1×10-4cmとした。
【0047】p型AlGaInP層(109)の上には
AlGaInP活性層(117)を堆積した。このAl
GaInP活性層(117)の組成は、Alk Gal
mPで表すとk=0.25、l=0.25、m=0.
5とした。この結果、AlGaInP活性層(117)
のバンドギャップは室温で約2.2eVとなった。ま
た、Znをドーピングすることによりキャリア濃度は約
5×1016cm-3とし、膜厚は8×10-5cmとした。
【0048】AlGaInP活性層(117)の上には
n型AlGaInP層(110)を堆積した。このn型
AlGaInP層(110)の組成は、Alk Gal
Pで表すとk=0.35、l=0.15、m=0.
5とした。この結果、AlGaInP活性層(117)
のバンドギャップは室温で約2.3eVとなった。ま
た、Seをドーピングすることによりキャリア濃度は約
1×1018cm-3とし、膜厚は3×10-4cmとし
た。
【0049】n型AlGaInP層(110)の上には
n型のGaAs層(116)を堆積した。このn型Ga
As層(116)はその上に設けるn型電極の接触抵抗
を小さくする目的の層である。n型GaAs層(11
6)はSeをドーピングすることによりキャリア濃度を
1×1018cm-3にした。また、膜厚は3×10-5cm
とした。
【0050】n型GaAs層(116)上には、n型電
極(111)を設けた。p型電極(112)はp型Ga
As基板(108)の裏面に設け、緑色発光を目的とし
たLEDを構成した。なおn型GaAs層(116)
は、AlGaInP活性層(117)からの光の取り出
しのため、LED素子作製時にn型電極(111)直下
の部分を除いてエッチングにより除去した。
【0051】電極(111及び112)間に順方向に電
圧を印加し、波長が560nm近傍の緑色発光を得た。
本発明に係わるヘテロ接合材料からなるLEDでは、5
mAの動作電流を電極間に流通させるに必要とした順方
向電圧は2.0V近傍以下に迄、低減された。一方、A
lGaInPAsからなる中間層を備えていないAlG
aAs/AlGaInPヘテロ接合から構成された従来
のLEDの場合には、p側電極からn側電極に5mAの
電流を流すのに2.5V程度の順方向電圧を必要とし
た。これより、本発明の優位性が明らかとなった。
【0052】実施例4 本発明の別の実施例を説明する。本実施例では、LED
用途のAlGaAsとAlInPとのヘテロ接合材料を
例に挙げる。図9にAlGaAs/AlInPヘテロ接
合系にAlGaInPAsからなる中間層を挿入してな
るLED用途のヘテロ接合材料の断面模式図を示す。
【0053】p型GaAs基板(108)は実施例1と
同じとした。また実施例3と同様に、基板(108)上
にはp型GaAs層(101)およびp型AlGaAs
ブラッグ反射層(115)を堆積した。
【0054】p型AlGaAsブラッグ反射層(11
5)の上には、Znドープのp型AlGaInPAs層
を中間層(107)として堆積した。中間層(107)
の厚さとキャリア濃度は実施例1と同じとした。
【0055】中間層(107)の組成はAlX GaY
ZU AsW で表すと、p型AlGaAsブラッグ反
射層(115)との接合界面ではX=0.4、Y=0.
6とし、W=1、Z=U=0とした。またp型AlIn
P層(113)との界面では、X=0.5、Y=0、Z
=0.5、U=1、W=0とした。即ち、中間層(10
7)内では、p型AlGaAsブラッグ反射層(11
5)との接合界面からp型AlInP層(113)との
界面に向かって、Al組成を0.4から0.5に、Ga
組成を0.6から0に、In組成を0から0.5に、A
s組成を1から0に、P組成を0から1に連続的に変化
させた。これにより、中間層(107)の内にはヘテロ
接合を形成するAlGaAsとAlInPを構成する5
つの元素が全て含まれていることとなった。
【0056】中間層(107)上には、実施例2と同様
にp型のAlInP層(113)を堆積した。p型のA
lInP層(113)の組成は、前述のAlS InT
の表記に従うとS=T=0.5とした。この組成は前記
のAlGaInPAsからなる中間層(107)のp型
AlInP層(113)側界面における組成と同じであ
る。p型のAlInP層(113)のキャリア濃度と膜
厚は実施例2と同じとした。
【0057】p型AlInP層(113)上には、実施
例3と同様にAlGaInP活性層(117)を堆積し
た。このAlGaInP活性層(117)の組成は、A
kGal Inm Pで表すとk=0.25、l=0.2
5、m=0.5とした。この結果、AlGaInP活性
層(117)のバンドギャップは室温で約2.2eVと
なった。また、Znをドーピングすることによりキャリ
ア濃度は約5×1016cm-3とし、膜厚は8×10-5
mとした。
【0058】AlGaInP活性層(117)の上には
n型AlInP層(118)を堆積した。このn型Al
InP層(118)の組成は、前述のAlS InT Pの
表記に従うとS=T=0.5とした。また、Seをドー
ピングすることによりキャリア濃度は約1×1018cm
-3とし、膜厚は5×10-4cmとした。
【0059】n型AlInP層(118)の上には実施
例3と同様にn型のGaAs層(116)を堆積した。
【0060】n型GaAs層(116)上には、n型電
極(111)を設けた。p型電極(112)はp型Ga
As基板(108)の裏面に設け、実施例3と同様に緑
色発光を目的としたLEDを構成した。なおn型GaA
s層(116)は、AlGaInP活性層(117)か
らの光の取り出しのため、LED素子作製時にn型電極
(111)直下の部分を除いてエッチングにより除去し
た。
【0061】電極(111及び112)間に順方向に電
圧を印加し、波長が560nm近傍の緑色発光を得た。
本発明に係わるヘテロ接合材料からなるLEDでは、5
mAの動作電流を電極間に流通させるに必要とした順方
向電圧は2.1V近傍以下に迄、低減された。一方、A
lGaInPAsからなる中間層を備えていないAlG
aAs/AlInPヘテロ接合から構成された従来のL
EDの場合には、p側電極からn側電極に5mAの電流
を流すのに3V程度の順方向電圧を必要とした。これよ
り、本発明の優位性が明らかとなった。
【0062】実施例5 本発明の別の実施例を説明する。本実施例では、LED
用途のGaAsとAlGaInPとのヘテロ接合材料を
例に挙げる。図10にGaAs/AlGaInPヘテロ
接合系にAlGaInPAsからなる中間層を挿入して
なるLED用途のヘテロ接合材料の断面模式図を示す。
【0063】上記のヘテロ接合材料はZnドープのp型
GaAs基板(108)上に設けた。p型GaAs基板
(108)は実施例1と同じものとした。p型GaAs
基板(108)上にはZnをドーピングしたp型のGa
As層(101)をバッファ層として堆積した。p型G
aAs層(101)は実施例1と同じとした。
【0064】p型GaAs層(101)の上には、Zn
ドープのp型AlGaInPAs層を中間層(107)
として堆積した。中間層(107)の厚さは概ね2×1
-5cmとした。中間層(107)のキャリア濃度は概
ね1×1017cm-3から2×1018cm-3の範囲に収納
させた。
【0065】p型のAlGaInPAsからなる中間層
(107)は組成を段階的に変化させた4層により構成
した。中間層を構成する4層のAlGaInPAs層の
組成は、AlX GaY InZU AsW で表すと、Ga
As基板に近い層から順に第一中間層ではX=0.0
5、Y=0.85、Z=0.1、U=0.2、W=0.
8、第二中間層ではX=0.1、Y=0.7、Z=0.
2、U=0.4、W=0.6、第三中間層ではX=0.
15、Y=0.55、Z=0.3、U=0.6、W=
0.4、第四中間層ではX=0.2、Y=0.4、Z=
0.4、U=0.8、W=0.2とした。これら第一か
ら第四中間層にはヘテロ接合を形成するGaAsとAl
GaInPを構成する5つの元素が全て含まれているこ
ととなった。また、第一から第四中間層の厚さはそれぞ
れおよそ5×10-6cmにした。
【0066】中間層(107)上には、実施例1と同様
にp型のAlGaInP発光層(109)とn型のAl
GaInP層(110)とを形成した。また、n型電極
(111)およびp型電極(112)も実施例1と同様
に設け、緑色発光を目的としたLEDを構成した。
【0067】電極(111及び112)間に順方向に電
圧を印加し、波長が560nm近傍の緑色発光を得た。
本発明に係わるヘテロ接合材料からなるLEDでは、5
mAの動作電流を電極間に流通させるに必要とした順方
向電圧は2.5V近傍以下に迄、低減された。一方、A
lGaInPAsからなる中間層を備えていないGaA
s/AlGaInPヘテロ接合から構成された従来のL
EDの場合には、p側電極からn側電極に5mAの電流
を流すのに8V程度の順方向電圧を必要とした。これよ
り、本発明の優位性が明らかとなった。
【0068】
【発明の効果】ヘテロ障壁の形成を抑制でき、電気抵抗
の増大が回避されるため、LED等のデバイスの電気的
特性が改善される。本発明の効果は、AlGaAsとG
aInPとからなるヘテロ接合においてAlGaInP
Asを中間層として用いる場合でも同様に発揮される。
また、本発明の主旨は、構成する元素の一部若しくは全
てを異にする三種類の半導体を順次積層した構造のヘテ
ロ接合を形成するに際し、中間の層は他の二層を構成す
る元素の全ての元素を含んだ半導体とすることにより、
ヘテロ接合部に生じるヘテロ障壁による電気抵抗の増大
を抑制した半導体ヘテロ接合材料を提供することである
ため、これを応用すれば、他の材料によるヘテロ接合、
例えばZnCdSeとCdSSeとからなるヘテロ接合
系に於いても、ZnCdSSeを中間層として用いると
いう方法により同様に効果が発揮される。さらに、本発
明で述べた中間層の組成を段階的或いは連続的に変化さ
せた半導体ヘテロ接合材料では、他の物性例えば屈折率
などもヘテロ接合を形成する該二種類の半導体間で段階
的或いは連続的に変化させることができるという効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な半導体ヘテロ接合部のエネルギーバン
ド構造図である。
【図2】 従来の改良された半導体ヘテロ接合部のエネ
ルギーバンド構造図である。
【図3】本発明に係わる半導体ヘテロ接合の構成を説明
する図である。
【図4】本発明に係わる半導体ヘテロ接合部のエネルギ
ーバンド構造を説明する図である。
【図5】本発明に係わる他の半導体ヘテロ接合部のエネ
ルギーバンド構造を説明する図である。
【図6】実施例1に係わる本発明のヘテロ接合材料から
なるLEDの断面模式図である。
【図7】実施例2に係わる本発明のヘテロ接合材料から
なるLEDの断面模式図である。
【図8】実施例3に係わる本発明のヘテロ接合材料から
なるLEDの断面模式図である。
【図9】実施例4に係わる本発明のヘテロ接合材料から
なるLEDの断面模式図である。
【図10】実施例5に係わる本発明のヘテロ接合材料か
らなるLEDの断面模式図である。
【符号の説明】
(101) p型GaAs層 (102) p型AlGaInP層 (103) ヘテロ障壁 (104) ヘテロ接合界面 (105) 伝導帯 (106) 価電子帯 (107) 中間層 (108) p型GaAs基板 (109) p型AlGaInP発光層 (110) n型AlGaInP層 (111) n型電極 (112) p型電極 (113) p型AlInP層 (114) n型AlGaInP発光層 (115) p型AlGaAsブラッグ反射層 (116) n型GaAs層 (117) AlGaInP活性層 (118) n型AlInP層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構成する元素の一部若しくは全てを異に
    する、三種類の半導体を順次積層した構造のヘテロ接合
    部を含む材料であって、該ヘテロ接合部をなす三種類の
    半導体層のうちの中間の層が、AlGaInPAsであ
    り、他の二層の半導体がGaAsとAlGaInPであ
    ることを特徴とする半導体ヘテロ接合材料。
  2. 【請求項2】 構成する元素の一部若しくは全てを異に
    する、三種類の半導体を順次積層した構造のヘテロ接合
    部を含む材料であって、該ヘテロ接合部をなす三種類の
    半導体層のうちの中間の層が、AlGaInPAsであ
    り、他の二層の半導体がGaAsとAlInPであるこ
    とを特徴とする半導体ヘテロ接合材料。
  3. 【請求項3】 構成する元素の一部若しくは全てを異に
    する、三種類の半導体を順次積層した構造のヘテロ接合
    部を含む材料であって、該ヘテロ接合部をなす三種類の
    半導体層のうちの中間の層が、AlGaInPAsであ
    り、他の二層の半導体がAlGaAsとAlGaInP
    であることを特徴とする半導体ヘテロ接合材料。
  4. 【請求項4】 構成する元素の一部若しくは全てを異に
    する、三種類の半導体を順次積層した構造のヘテロ接合
    部を含む材料であって、該ヘテロ接合部をなす三種類の
    半導体層のうちの中間の層が、AlGaInPAsであ
    り、他の二層の半導体がAlGaAsとAlInPであ
    ることを特徴とする半導体ヘテロ接合材料。
  5. 【請求項5】 中間の層を構成する元素の組成を、中間
    の層と接する一方の半導体とのヘテロ接合界面より他方
    の半導体とのヘテロ接合界面に至る間に、段階的に或い
    は連続的に変化させたことを特徴とする請求項1から4
    に記載の半導体ヘテロ接合材料。
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