JPH08137206A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH08137206A
JPH08137206A JP6276500A JP27650094A JPH08137206A JP H08137206 A JPH08137206 A JP H08137206A JP 6276500 A JP6276500 A JP 6276500A JP 27650094 A JP27650094 A JP 27650094A JP H08137206 A JPH08137206 A JP H08137206A
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brush
electrostatic latent
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JP6276500A
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English (en)
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Kazuko Taniguchi
和子 谷口
Akihito Ikegawa
彰仁 池側
Koji Uno
浩二 宇野
Hitoshi Saito
斉藤  均
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/02Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices
    • G03G15/0208Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices by contact, friction or induction, e.g. liquid charging apparatus
    • G03G15/0216Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for laying down a uniform charge, e.g. for sensitising; Corona discharge devices by contact, friction or induction, e.g. liquid charging apparatus by bringing a charging member into contact with the member to be charged, e.g. roller, brush chargers

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電用回転ブラシにより静電潜像担持体を帯
電させ、可視像転写後、静電潜像担持体上に残留する現
像剤を現像装置に除去させる画像形成装置において、転
写効率が例えば60%程度の低いときでも、また、転写
効率が低下する高温高湿環境下でも、現像剤によるフィ
ルミングの恐れ少なく、帯電用回転ブラシにより転写残
現像剤を十分散らして、それだけ良好な画像を形成す
る。 【構成】 帯電用回転ブラシシ21の回転方向を感光体
ドラム1(静電潜像担持体)表面移動方向に対しフォロ
ー方向とし、回転ブラシ21の感光体ドラム1との接触
ニップ幅Nとブラシ層厚tとを、20≦(N)2 /t≦
35の条件を満たすように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真方式の複写機、
プリンタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の複写機、プリンタ等の画
像形成装置では、通常、感光体ドラムを帯電装置により
帯電させ、その帯電域に画像露光して静電潜像を形成
し、該潜像を現像して可視像とし、これを転写材へ転写
し、定着させる。最近では、装置のコンパクト化、低コ
スト化等の要請に伴い、クリーニング装置を省略した装
置も種々提案されている。
【0003】例えば、特開平3−4283号公報は、現
像装置にクリーニング装置を兼ねさせる、いわゆるクリ
ーナレスの画像形成装置を教えている。前記帯電装置と
しては種々のタイプのものが知られているが、大別する
とコロナ放電を利用したコロナ帯電装置と、帯電用部材
を静電潜像担持体に接触させる接触帯電装置に分けられ
る。接触帯電装置としては、固定ブラシを用いたもの、
回転ブラシ等の帯電用ローラ型部材を用いたもの、回転
駆動されるベルト状の帯電用部材を用いたもの等があ
る。
【0004】コロナ放電を利用した帯電装置は安定した
帯電を行えるという利点を有するが、多量のオゾン発生
を伴い、これが静電潜像担持体として一般に用いられる
感光体等の劣化を招いたり、人体に悪影響を及ぼすとい
う問題があることから、オゾン発生量がコロナ帯電装置
に比べて著しく少ない接触帯電装置が注目されている
(特開平5−127492号公報等参照)。
【0005】また、接触帯電装置のなかでは、ブラシ型
の帯電装置は、前記のようなクリーナレス構成の画像形
成装置の場合、転写後、静電潜像担持体上に残留する現
像剤を該帯電装置におけるブラシ、例えば回転ブラシに
より散らして、残留現像剤による帯電不良、その後の画
像露光工程における露光蹴り等を抑制して、いわゆるメ
モリが発生することを抑制するうえで都合がよい(特開
平3−4283号公報参照)。
【0006】また、一般に回転ブラシは固定ブラシより
も帯電安定性が良好である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現像装
置にクリーニング装置を兼ねさせるクリーナレス構成と
し、帯電装置として帯電用回転ブラシを採用したものを
用いる画像形成装置の場合、帯電装置に回転ブラシを採
用するというだけでは転写残現像剤を十分散らすことが
できないというのが実情である。一般的には、回転ブラ
シによる帯電装置を用いた場合、転写効率が85%程度
以上のときは転写残現像剤の散らし効果が認められる
が、転写効率がそれより低くなると、散らし効果が低下
してくる。
【0008】例えば転写効率が60%程度では散らし効
果は低下し、画像不良が現れやすい。転写残現像剤が帯
電部において十分攪乱されないと、静電潜像担持体上に
画像露光工程において本来露光されるべき部分であるの
に露光されない未露光部分が発生する等して良好な画像
を形成できない。散らし効果を上げるために、回転ブラ
シの回転方向を静電潜像担持体表面移動方向に対しカウ
ンタ方向、すなわち、回転ブラシの静電潜像担持体への
接触部分の移動方向が該静電潜像担持体表面の移動方向
に対し反対方向になる回転とすることが考えられるが、
実際のところ、それでは現像剤が静電潜像担持体表面に
強く押しつけられ、擦りつけられて、却って転写残現像
剤の散らし効果がなくなり、それどころか、いわゆる現
像剤のフィルミングが発生し、それが著しいときには画
像形成できなくなることもある。
【0009】そこで本発明は、帯電装置の帯電用回転ブ
ラシにより表面を帯電させた静電潜像担持体に画像露光
して静電潜像を形成し、該潜像を現像装置により現像し
て可視像化し、該可視像を転写材へ転写し、前記転写
後、前記静電潜像担持体上に残留する現像剤を前記現像
装置に除去させるようにした画像形成装置であって、転
写効率が例えば60%程度の低いときでも、また、転写
効率が低下する高温高湿環境下でも、現像剤によるフィ
ルミングの恐れ少なく、前記回転ブラシにより転写残現
像剤を十分散らして、それだけ良好な画像を形成するこ
とができる画像形成装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決するため研究を重ね、先ず、現像剤のフィルミングの
点については、回転ブラシの回転方向を、該ブラシの静
電潜像担持体との接触部分が該静電潜像担持体表面移動
方向と同方向(順方向)に移動するフォロー方向とすれ
ば抑制できること、転写残現像剤の散らし乃至攪乱効果
については、該回転ブラシの回転方向を前記フォロー方
向にするとともに静電潜像担持体との接触ニップ幅N及
びブラシ層の厚さtを、20≦(N)2 /t≦35の条
件を満たすように設定すれば、十分達成できることを見
いだした。(N)2 /tは、(N)2 値とt値の比であ
る。
【0011】本発明はこの知見に基づくもので、帯電装
置の帯電用回転ブラシにより表面を帯電させた静電潜像
担持体に画像露光して静電潜像を形成し、該潜像を現像
装置により現像して可視像化し、該可視像を転写材へ転
写し、前記転写後、前記静電潜像担持体上に残留する現
像剤を前記現像装置に除去させるようにした画像形成装
置において、前記回転ブラシの回転方向を該ブラシの前
記静電潜像担持体との接触部分が該静電潜像担持体表面
移動方向と同方向に移動するようにフォロー方向とし、
該回転ブラシの静電潜像担持体との接触ニップ幅Nとブ
ラシ層厚tとを、20≦(N)2 /t≦35の条件を満
たすように設定したことを特徴とする画像形成装置を提
供するものである。
【0012】ここでこの画像形成装置における各要素に
ついてさらに説明する。 帯電装置における回転ブラシについて。 ・回転ブラシの構造は種々考えられるが、代表例として
は、もとになるブラシ体を回転駆動可能の芯棒に取り付
けて形成したものを挙げることができる。この場合、該
ブラシ体自身の構造も種々考えられるが、強度、生産
性、植毛密度等を望ましいものにする観点から、いわゆ
る別珍(ビロード)織りと実質上同構造のものを代表例
として挙げることができる。すなわち、図5(A)に示
すように、ブラシ毛からなるパイルPをベース部材とし
ての基布B1に間隔をあけて多数織り込んだものBM1
である。
【0013】このほか、図5(B)に示すように、可撓
性のあるシート状の合成樹脂ベース部材B2にブラシ毛
からなるパイルPを間隔をあけて多数植設したものBM
2も考えられる。また、回転ブラシとしては、図5
(C)に示すように、2本の捻じり線材又は棒材からな
るベース部材B3にブラシ毛からなるパイルPを所定間
隔をあけて多数挟み込み植設したものBM3等も考えら
れる。
【0014】図5(A)に示すタイプのブラシ体BM1
を採用する場合、基布B1へのパイルPの織り込み方の
代表例として、図6に示すように、基布B1を構成する
糸Sに各パイルPをV字形に織り込んだ、いわゆるV字
織り、図7に示すように、基布B1を構成する糸Sに各
パイルPをW字形に織り込んだ、いわゆるW字織りを挙
げることができる。W字織りはV字織りよりブラシ毛が
抜け落ち難い。
【0015】また、特殊な織り方として、図8(A)に
示すように、基布B1に対し各パイルPを差し込み、基
布裏側で該パイルをコマ結びしたものも考えられる。ま
た、図6や図7に示すV字織りやW字織りの変形例(パ
イルピッチを変えたもの)として、図8(B)〜図8
(F)に示す織り方も考えられる。図8(B)のもの
は、基布糸SとパイルPとが平行関係にない織り方であ
り、生産性は悪いが、基布裏面に塗工処理を施す場合、
糸目を伝う塗液の流れが複雑化し、均一塗工がし易いと
考えられる。また、図8(C)のものは、図6に示すV
字織りにおいてパイルPを間引いたものであり、図8
(D)のものは図8(C)の織り方においてV字織りの
際、パイルPを引っ掛ける基布糸Sの糸目を増やしたも
のであり、図8(E)のものは、図8(D)に対し、縦
方向においてパイルPを間引いたものであり、図8
(F)のものは図8(E)に対し、パイルPを引っ掛け
る糸目とV字織りの糸目間隔を変えたものである。
【0016】なお、この他にも、異なる織り方を混在さ
せる、基布の糸径を変える、異なる径のパイルを混在さ
せる等、種々の方法でパイルピッチを変更したものを採
用できる。 ・ブラシ毛の材料としては、感光体等の静電潜像担持体
の帯電能、表面硬度、外径や、回転ブラシの他エレメン
トとの位置関係、装置のシステム速度等を考慮しなが
ら、直流電圧、或いは直流電圧に交流電圧を重畳させた
電圧等の帯電用電圧を印加して所望の帯電量が得られる
ように、適宜、好適な電気抵抗率、柔軟性、硬度、形
状、強度を有するものを選択すればよく、材料面では特
に限定を受けるものではない。
【0017】導電性の金属ブラシ毛材料としては、タン
グステン、ステンレス、金、白金、アルミニウム、鉄、
銅等の金属繊維を、適宜その長さ或いは繊維径を調整し
ながら用いることができる。導電性樹脂のブラシ毛材料
としては、レーヨン、ナイロン、アセテート、銅アンモ
ニア、ビニリデン、ビニロン、弗化エチレン、ベンゾエ
ート、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リ塩化ビニル、ポリプロピレン等からなる繊維中に、カ
ーボンブラック、炭素繊維、金属粉、金属ウィスカー、
金属酸化物、半導体材料等の抵抗調整剤を分散させたも
のを用いることができる。この場合、その分散量により
適宜所望の抵抗値を得ることができる。また、分散では
なく、繊維表面に抵抗調整材料を被覆してもよい。
【0018】このような繊維材料の電気抵抗率は、良好
な帯電性能を得るために通常、体積抵抗率にして概ね1
9 Ωcm以下、好ましくは107 Ωcm以下となるよ
うにする。また、繊維の断面形状は、帯電性を損なわな
い限りにおいて、円形、楕円形、周囲が皺状の円形、多
角形、偏平状、更には内部に空洞を有するような形状
等、製法上作りやすい形状のものを選べばよい。 ・前記のブラシ体は、図5(C)に示すものBM3につ
いてはベース部材B3を適当な部材に回転可能に支持さ
せ、回転駆動してそのパイルPを静電潜像担持体表面に
接触させることができる。この場合、ベース部材B3を
導電性金属、導電性合成樹脂、表面を導電処理した絶縁
物等にて形成して導電性を持たせておけばよい。
【0019】また、図5(A)や図5(B)に示すタイ
プのブラシ体BM1、BM2については、例えば、回転
駆動される、導電性金属、導電性合成樹脂、表面を導電
処理した絶縁物等からなる導電性芯棒R1の表面に、図
9(A)に示すように螺旋状に巻き付けたり、図9
(B)に示すように平巻きしたり、図9(C)に示すよ
うに予め筒形に形成しておいて嵌める等して導電性接着
剤により接着することや、図9(D)に示すように、導
電性金属、導電性合成樹脂、表面を導電処理した絶縁物
等からなる導電性板状体R2を円筒形に丸めて、その表
面に巻き付け、ブラシ体端縁部を板状体の突き合わせ端
縁間に挟み込んでかしめ止め、これを回転させることも
考えられる。このときも、導電性接着剤により接着して
おけばよい。さらに、図9(E)に示すように、ブラシ
体を予め無端ベルト形に形成しておいて、これを少なく
とも一方が回転駆動される、また、少なくとも一方が導
電性金属、導電性合成樹脂、表面を導電処理した絶縁物
等からなる導電性のものであるプーリR3、R4に巻き
掛けることも考えられる。このようにして得た回転ブラ
シを図10(A)から図10(C)に示すように、例え
ば感光体ドラムPC表面に接触させる。
【0020】図10(A)はローラ形の回転ブラシRB
を一本接触させた状態を示している。図10(B)はロ
ーラ形の回転ブラシRBを二本接触させた状態を示して
いる。このように複数本の回転ブラシを接触させる場
合、感光体ドラム回転方向において最下流側のブラシに
ついて本発明を適用すればよい。また、図10(C)は
ベルト形の回転ブラシBBを、それを支持するプーリR
3、R4を結ぶ線が感光体ドラム回転軸線に対し直角方
向に配置されるように接触させた状態を示している。
【0021】このように、本発明に係る画像形成装置の
帯電装置における回転ブラシは、ローラ形のものの他、
ベルト形のものでもよい。 回転ブラシの静電潜像担持体との接触ニップ幅N及
びブラシ層の厚さtについて。 静電潜像担持体が代表的な感光体ドラムであり、回転ブ
ラシが代表的なローラ形のものである場合を例にとって
説明すると、図2に示すように、回転ブラシのブラシ層
は感光体ドラムに対し、若干押し込まれた、換言すれ
ば、感光体が食い込んだ状態で、図に太い実線で表示す
る長さにわたり接触せしめられる。この太い実線長さが
ニップ幅Nである。また、図中、tがブラシ層厚であ
り、Xがブラシ部分の感光体ドラムへの押し込み量(食
い込み量)である。Dは回転ブラシ外径である。矢印は
回転方向を示している。 帯電装置に印加する帯電用電圧について 本発明においては、図11(A)に例示するように、交
流(AC)電源PACと直流(DC)電源PDCとを用い
て、両電圧を重畳させた状態の電圧を回転ブラシに印加
することや、図11(B)に例示するように、直流電源
DCのみを用いて直流電圧のみを印加すること等も考え
られる。直流に交流を重畳させた電圧を印加するとき
は、直流電圧のみを印加するときより、一般的には静電
潜像担持体の帯電電位が安定する。なお、図11におい
て、RBはローラ形の回転ブラシ、PCは感光体ドラム
である。 本発明において採用できる静電潜像担持体は、代表
的には感光体であり、例えば後ほど実施例において詳述
する、半導体レーザ光(波長780nm)やLED光
(波長680nm)等の長波長光に対して良好な感度を
有する機能分離型有機感光体を挙げることができるが、
このような機能分離型有機感光体に限定されるものでは
ない。
【0022】感光体感度域について言えば、半導体レー
ザ(780nm)光学系やLEDアレイ(680nm)
光学系等の長波長光を用いた作像システムにおいては前
記のような長波長感度を有する感光体を使用すればよい
し、例えば、液晶シャッターアレイ、PLZTシャッタ
ーアレイ等で可視光を光源とした作像システム、可視光
レーザを光源とした作像システム、蛍光体発光アレイを
光源とした作像シテスム、或いは、一般の複写機で常用
されている可視光とレンズ・ミラー光学系によるアナロ
グ作像システム等においては可視域に感度を有する感光
体を使用すればよい。
【0023】また、感光体構成について言えば、電荷発
生層の上に電荷輸送層を分離して設けた機能分離型有機
感光体のほか、電荷輸送層の上に電荷発生層を設けたい
わゆる逆積層型の感光体であってもよいし、電荷発生機
能と電荷輸送機能とを合わせ持ついわゆる単層型構成の
感光体であってもよい。また、電荷発生材料、電荷輸送
材料、結着樹脂、添加剤等も、公知の材料を目的に応じ
て適宜選択すればよい。また、感光材料についても有機
材料に限られることなく、酸化亜鉛、硫化カドミウム、
セレン系合金、非晶質ケイ素系合金、非晶質ゲルマニウ
ム系合金等の無機材料を使用してもよい。
【0024】本発明に適用可能な感光体は、さらに、耐
久性、耐環境特性等を改善するために表面保護層を設け
たものでもよいし、帯電性能、画質、基体への接着性等
を改善するために下引き層を設けたものであってもよ
い。そのような表面保護層や下引き層の材料としては、
紫外線硬化性樹脂、常温硬化性樹脂、熱硬化性樹脂等の
樹脂、その樹脂中に抵抗調整材料を分散した混合樹脂、
金属酸化物、金属硫化物等を真空中で蒸着法やイオンプ
レーティング法等で薄膜化した真空薄膜材料、プラズマ
重合法を用いて作製された不定形炭素膜、不定形炭化ケ
イ素膜等々を使用することができる。
【0025】また、本発明に適用可能な感光体の基体
は、表面が導電性を有する感光体支持体であれば特に限
定は受けず、また、形状も円筒形以外にベルト状であっ
てもよい。さらに、基体表面に粗面化処理、酸化処理、
着色処理等が施されたものであってもよい。 現像装置について。
【0026】現像装置、現像剤及び現像方式としては、
のちほど実施例で説明するように、トナーからなる一成
分現像剤を用いる一成分現像装置を採用し、トナーとし
て負帯電型の非透光性、非磁性の黒色トナーを採用して
反転現像を行えるが、本発明に係る画像形成装置におい
て採用できる現像剤や現像方式はこれに限られるもので
はない。
【0027】トナーについては、静電潜像担持体の極性
や使用する作像プロセスに応じて、正帯電型トナー、透
光性トナー、磁性トナー等を採用できる。色彩について
も、黒トナーのみならず、イエロー、マゼンタ、シアン
等のカラートナーを適宜選択して使用することが可能で
ある。また、トナー形状も不定型であってもよいし、特
定の形状、例えば球形トナー等であってもよい。さら
に、クリーニング性能を向上させる目的から、ポリ弗化
ビニリデン等の滑剤を混入したものであってもよい。
【0028】現像方式については、トナーとキャリアか
らなる二成分現像剤を用いる二成分現像方式、正規現像
方式等を適宜選択して採用することが可能である。ま
た、二成分現像方式を採用する場合において、キャリア
としては、例えば次のようにして製作したバインダー型
の不定形状のキャリアを採用できる。まず、ポリエステ
ル樹脂(タフトンNE1110:花王社製)100重量
部に対し、カーボンブラック(MA#8:三菱化成工業
(株)製)2重量部と磁性粉(MFP−2:TDK社
製)300重量部とを計量添加し、ヘンシェルミキサー
で充分混合した。得られた混合物を2軸押し出し機で充
分混練し、冷却後粗粉砕した。粗砕物をジェットミル粉
砕機と風力分級機で微粉砕及び分級し、平均粒径2μm
の磁性粉含有ポリマー微粒子を得た。
【0029】次いで、フェライトキャリア(F−250
HR 平均粒径50μm:パウダーテック社製)100
重量部に対し、該磁性粉含有ポリマー微粒子10重量部
を添加し、オングミル(AM−20F:ホソカワミクロ
ン社製)で回転数2500rpmで40分間処理し、平
均粒径55μmのキャリア中間体を得た。さらに該キャ
リア中間体をサフュージングシステム(日本ニューマチ
ック工業社製)を用いて400℃で加熱処理を行い、平
均粒径55μmの目的とするバインダー型の不定形状の
キャリアを得た。
【0030】本発明に係る画像形成装置において採用で
きるキャリアはこれに限られるものではなく、静電潜像
担持体の極性や使用する現像方式やトナーに応じて、鉄
粉キャリア、樹脂コートキャリア等を適宜選択して使用
することが可能である。また、キャリアとして粉体を用
いず、例えば、導電性ブラシ、導電性ローラ等にキャリ
アに必要な機能を担わせた現像システムを適宜選択して
使用することも可能である。
【0031】
【作用】本発明の画像形成装置によると従来の画像形成
装置と同様に画像形成されるが、静電潜像形成に先立つ
静電潜像担持体表面の帯電は、該表面に接触する回転ブ
ラシ体により、帯電用電圧印加のもとに行われる。転写
残現像剤は現像装置により除去される。
【0032】また、回転ブラシの回転方向が静電潜像担
持体表面移動方向に対しフォロー方向とされるととも
に、該回転ブラシの静電潜像担持体との接触ニップ幅N
とブラシ層厚tとが、20≦(N)2 /t≦35の条件
を満たすように設定されているので、転写効率が例えば
60%程度の低いときでも、また、転写効率が低下する
高温高湿環境下でも、現像剤によるフィルミングの恐れ
少なく、該回転ブラシにより転写残現像剤が十分散らさ
れ、それだけ良好な画像が形成される。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の1実施例であるプリンタの要部の
概略構成を示している。このプリンタは中央部に感光体
ドラム1を備えている。ドラム1は図示しない駆動装置
により図中矢印a方向(反時計方向)に回転駆動され
る。該ドラムの周囲にはブラシ帯電装置2、現像装置
4、ローラ転写装置5が順次配置されている。また、感
光体ドラム1の上方には画像露光装置3が配置されてい
る。
【0034】ブラシ帯電装置2はその回転ブラシ21が
感光体ドラム表面に接触しており、電源20から直流電
圧が印加されることで、感光体ドラム1の表面を一様に
−600(V)〜−800(V)に帯電させることがで
きる。回転ブラシ21は、図6(A)に示すと同様の構
成のブラシ体、さらに言うと、多数本の導電性ブラシ毛
(太さ6デニール〜10デニール/F)からなるパイル
を基布にV字織りで多数植設したブラシ体を、図9
(A)に示すと同様に回転駆動される導電性の金属芯棒
に螺旋条に隙間なく巻き付け、導電性接着剤で接着して
回転ブラシ21としたものである。
【0035】この回転ブラシ21は図2(A)に示すと
同様に、一定の押し込み量(食い込み量)をもってブラ
シ層22が感光体ドラム1表面に接触しており、その接
触ニップ幅Nと、ブラシ層厚tとは、20≦(N)2
t≦35の条件を満たすように設定されている。本実施
例においてはブラシ層厚は、換言すればパイル層厚であ
る。
【0036】また、回転ブラシ21の回転方向cは、感
光体ドラム回転方向aとは逆回転であり、該ブラシ21
の感光体ドラム1との接触部分の移動方向でみると、感
光体ドラム1の回転方向に対し、いわゆるフォロー方向
である。画像露光装置3は、一般に知られている半導体
レーザーを利用したものであり、ここでは例えば−80
0(V)に帯電した感光体ドラム1の表面を画像部につ
いてはレーザービーム照射により約−50(V)に低下
させるように調整されている。
【0037】現像装置4は反転現像を行う一成分現像装
置であり、ケーシング41に支持され、図中矢印b方向
(時計方向)に回転駆動される駆動ローラ42に、該ロ
ーラの外径より若干内径が大きい可撓性の現像スリーブ
43を外嵌し、該スリーブの両端部をケーシング41の
内側から圧接ベルト部材44により駆動ローラ42へ圧
接し、反対側にたるみ部分430を形成し、このたるみ
部分を感光体ドラム1に接触させているものである。ま
た、現像スリーブ43には、ケーシング41内において
金属製の規制ブレード45が当接されている。
【0038】ケーシング41内に収容された一成分現像
剤であるトナーTは図中反時計方向に回転駆動される攪
拌部材46により攪拌されつつトナー搬送ローラ47へ
供給され、該ローラ47は図中時計方向に回転駆動され
つつトナーTを現像スリーブ43側へ移行させる。現像
スリーブ43は駆動ローラ42の回転にともない、摩擦
力により駆動ローラと同方向に従動回転し、一方、規制
ブレード45はトナーTを摩擦帯電させつつ一定量を現
像スリーブ43上に付着させる。現像スリーブ43はそ
の回転によってこのトナーTを感光体ドラム1との接触
部へ順次供給していく。
【0039】現像スリーブ43には図示しない電源から
現像バイアス電圧−250(V)が印加されており、こ
のバイアス電圧によりトナーTを感光体ドラム1上の静
電潜像に付着させることができる。次に前記感光体ドラ
ム1、現像装置4で使用するトナーTの詳細について説
明する。 ・感光体ドラム1。
【0040】前記感光体ドラム1は、半導体レーザ光
(波長780nm)やLED光(波長680nm)等の
長波長光に対して良好な感度を有する負帯電用の機能分
離型有機感光体であり、次のようにして製作したもので
ある。まず、τ(タウ)型無金属フタロシアニン1重量
部、ポリビニルブチラール樹脂2重量部、及びテトラヒ
ドロフラン100重量部をボールミルポットに入れて2
4時間分散し感光塗液を得た。このときの感光塗液の粘
度は20℃で15cpであった。また、ポリビニルブチ
ラール樹脂としては、アセチル化度3モル%以下、ブチ
ル化度70モル%、重合度1000のものを用いた。
【0041】この塗液を外径30mm、長さ240m
m、肉厚0.8mmのアルマイト製円筒基体表面にディ
ッピング法を用いて塗布し、乾燥後の膜厚が0.4μm
の電荷発生層を形成した。ここで使用した円筒基体はマ
グネシウムを0.7重量%、ケイ素を0.4重量%含有
したアルミニウム合金であり、また、乾燥条件は20℃
の循環空気中で約30分間とした。
【0042】次いでこの電荷発生層上に、下記構造式
(化1)で示されるヒドラゾン化合物8重量部、オレン
ジ色素(Sumiplast Orange12;住友
化学社製)0.1重量部、及びポリカーボネイト樹脂
(パンライトL−1250;帝人化成社製)10重量部
をテトラヒドロフラン180重量部からなる溶媒中に溶
解させた塗液をディッンピング法を用いて塗布し、乾燥
して、膜厚28μmの電荷輸送層を形成した。このとき
の塗液の粘度は20℃で240cpとし、また、乾燥条
件は100℃の循環空気中で30分間とした。
【0043】
【化1】
【0044】以上のようにして導電性基体上に、電荷発
生層、電荷輸送層を順次積層した機能分離型の負帯電性
の有機感光体ドラム1を作製した。ここで、電荷発生層
の作製に使用したτ型無金属フタロシアニンは、CuK
α/Niの波長1.541ÅのX線を使用した際、ブラ
ッグ角(2θ±0.2度)が7.6、9.2、16.
8、17.4、20.4及び20.9度に強いピークを
示すX線回析図形を有するものである。また、赤外線吸
収スペクトルにおいては、700〜760cm-1の間に
751±2cm-1が最も強い4本の吸収帯を、1320
〜1340cm-1の間に2本のほぼ同じ強さの吸収帯
を、そして3288±3cm-1に特徴的な吸収帯を有す
るものである。 ・現像装置4において使用するトナーT。
【0045】このトナーは負帯電型非透光性非磁性黒色
トナーで、ビスフェノールA型ポリエステル樹脂100
重量部と、カーボンブラック(MA#8;三菱化成工業
(株)製)5重量部と、荷電制御剤(ボントロンS−3
4;オリエント化学工業(株)製)3重量部と、ワック
ス(ビスコールTS−200;三洋化成工業(株)製)
2.5重量部とからなる組成物を、公知の方法によって
混練、粉砕、分級し、平均粒径が10μmで、7〜13
μmの範囲に80重量%分布するようにしたトナー粒子
を製造し、このトナー粒子に流動化剤として疏水性シリ
カ(ギャボジル社製:タラノックス500)を0.75
重量%添加し、ホモジナイザーにより混合攪拌したもの
である。
【0046】以上説明したプリンタによると、駆動回転
される感光体ドラム1の表面がブラシ帯電装置2により
例えば一様に表面電位−800(V)に帯電させられ、
その帯電域に画像露光装置3により画像露光が行われ、
静電潜像が形成される。露光された部分の表面電位は約
−50(V)に低下する。かくして形成された静電潜像
は現像装置4において現像バイアス電圧−250(V)
のもとに現像されトナー像となる。この現像において、
現像スリーブ43上のトナーTは電位差ΔV=200
(V)で静電潜像に付着する。
【0047】このようにして形成されたトナー像は図示
しない転写紙供給手段から供給されてくる用紙7にロー
ラ転写装置5によって転写され、転写後の用紙7は感光
体ドラム1から分離され、図示しない定着装置へ移行
し、ここでトナー像を定着されたのち排出される。しか
し、感光体ドラム1上のトナーは全て転写装置5により
用紙7上に転写されることはなく、通常10〜20%の
トナーが残留トナーとして感光体ドラム1上に残る。こ
の残留トナーは、帯電装置2による帯電、さらに必要に
応じ露光装置3による画像露光の工程に曝されて再び現
像装置4へ到来し、非画像部における残留トナーは現像
スリーブ43へ回収される。
【0048】この場合、感光体ドラム1上に残留トナー
があるまま帯電及び露光を行った場合、残留トナーのあ
る部分だけ帯電されなかったり、露光されないのではな
いかという問題については、回転ブラシ21が転写残ト
ナーを攪乱し、散らすので、転写残トナーの存在にかか
わらず感光体ドラム1表面は均一に帯電し、その後の画
像露光工程においても露光蹴り等の不都合は抑制され
る。
【0049】そしてこのプリンタでは、既述のとおり、
帯電装置2の回転ブラシ21は、感光体ドラム1に対
し、いわゆるフォロー方向に回転駆動され、且つ、感光
体ドラム1との接触ニップ幅Nと、ブラシ層厚tとが、
20≦(N)2 /t≦35の条件を満たすように設定さ
れているので、転写効率が比較的高いときは勿論のこ
と、高温高湿環境下で画像形成を行う場合等において、
例えば転写効率が60%程度まで低下するようなときで
も、転写残トナーの感光体ドラム1上でのフィルミング
化の恐れ少なく、転写残トナーは十分攪乱され、散らさ
れ、露光蹴り等の不都合が抑制されて、良好な画像が形
成される。
【0050】現像装置4による残留トナーの回収除去メ
カニズムについては、残留トナーがある部分について
も、感光体ドラム1上の表面電位はほぼ均一に約−80
0(V)であり、一方、現像スリーブ43には現像バイ
アス電圧−250(V)が印加されている。したがって
ドラム1上の非画像部における残留トナーTには、電位
差約550(V)で現像スリーブ43側へ移行する力が
働き、同時に現像スリーブ43による残留トナーの掻き
取り効果も手伝って、非画像部における残留トナーが現
像スリーブ43側へ回収除去される。
【0051】なお、転写効率は、常法に従い、帯電→露
光→現像→転写を繰り返して画像を形成している途中の
状態で感光体ドラム1を取り出し、現像後の感光体ドラ
ム1表面の1cm2 当たりのトナー付着量、転写後の感
光体ドラム1表面の1cm2当たりのトナー付着量をそ
れぞれ測定し、 〔1−(転写後トナー付着量)/(現像後トナー付着
量)〕×100(%) を求めることで得られる。
【0052】次に、図1に示すプリンタにおいて帯電装
置2の回転ブラシ条件を種々変え、感光体ドラム1を正
逆回転可能などとしたプリンタにより、前記条件20≦
(N)2 /t≦35を決定した実験について説明する。
次記において、 回転ブラシ=帯電装置2に採用した回転ブラシ(回転ブ
ラシ21と同構造)、 D=回転ブラシ外径、 X=回転ブラシ押し込み量(感光体ドラム1に対する) α=(N)2 /t(但し、Nは回転ブラシの感光体ドラ
ム1との接触ニップ幅、tは回転ブラシのブラシ層厚) θ=(回転ブラシの外周速度/感光体ドラム1の周速
度)である。
【0053】感光体ドラム直径はいずれの実験でも30
mmである。画像評価については、図12に示すよう
に、黒色一色画像を感光体ドラム1の2周分連続してプ
リントし、先行する感光体ドラム1周分による黒色画像
IB1と後続する感光体ドラム1周分による黒色画像I
B2との濃度差を測定し、その差を次のように5段階に
ランク付けした。但し、画像IB1の濃度は1.35以
上あることを条件とした。 画像濃度差 画像ランク 0.05以下 5 0.05 〜0.075 4.5 0.075〜0.1 4 0.1 〜0.125 3.5 0.125〜0.15 3 0.15 〜0.175 2.5 0.175〜0.2 2 0.2 〜0.225 1.5 0.225〜0.25 1 0.25以上 1以下 実験例1−1 回転ブラシ条件:ブラシ毛の植毛密度 10万本/in
ch2 ブラシ毛材料 体積抵抗106 Ωcmの導電性レーヨン D=16mm X=1.5mm t=3.3mm N=8.2mm α=20.4 θ=2.0 回転ブラシに印加する直流電圧 −1.3(kV) 感光体ドラム帯電電位 均一に−800(V) 転写効率 85%に設定 画像評価 :ランク4 実験例1−2 回転ブラシ条件:θ=−2.0(負はカウンタ方向の回
転を示す)とした以外は実験例1−1と同条件。
【0054】この実験例1−2では、フィルミング現象
が発生した。なお、θ=−3.0でも実験したが、同様
にフィルミング現象が発生した。実験例1−1、1−2
によると、転写効率が85%程度でも、θが負、換言す
れば、帯電装置の回転ブラシ回転方向が感光体表面移動
方向に対しカウンタ方向であれば、フィルミングが発生
することがわかった。 実験例2−1 回転ブラシ条件:ブラシ毛の植毛密度 10万本/in
ch2 ブラシ毛材料 実験例1−1と同じ。
【0055】 D=16mm X=2.7mm t=4.0mm θ=11.0mm α=30 θ=3.0 回転ブラシに印加する直流電圧 −1.5(kV) 感光体ドラム帯電電位 均一に−800(V) 転写効率 60%に設定 画像評価 :ブラシ毛材料、印加電圧、帯電電位に
かかわらず、いずれもランク5 実験例2−2 回転ブラシ条件:α=10 (N=6.3mm、t=
3.9mm)とした以外は実験例2−1と同条件。
【0056】 画像評価 :いずれもランク2.5程度 この実験例2−1及び2−2では、転写効率が60%で
も、θが正、換言すれば、帯電装置の回転ブラシ回転方
向が感光体表面移動方向に対しフォロー方向であって、
α値が高いときは、転写残トナーの散らし効果が十分あ
り、画像にも問題がないことがわかった。逆にα値が低
くなると、画像不良が発生してくることがわかった。 実験例3 回転ブラシ条件:ブラシ毛の植毛密度 10万本/in
ch2 ブラシ毛材料 体積抵抗が106 Ωcmの導電性レーヨ
ン D=18mm X、t、N、αについては、次の7通りの組み合わせを
採用した。 X(mm) N(mm) t(mm) α(mm) 0.6 5 5 5 0.8 6 3.6 10 1.4 8 4.3 15 2.3 10 5 20 2.3 10 4 25 3.3 12 4.8 30 3.3 12 4.2 35 θ=各α値に対し、0、1、2、3、−2のそれぞれ
(θ=0は回転ブラシを回さない状態である。) 回転ブラシに印加する直流電圧 −1.5(kV) 感光体ドラム帯電電位 均一に−800(V) 転写効率 60±5%に設定 画像評価 :図3に示すとおり。
【0057】この実験例3では、θが負の場合について
はθ=−2について調べているが、θ<0のときは、θ
の如何によらずフィルミング現象が発生するので、画像
評価ランクは1〜2程度になる。θが負、換言すれば、
帯電装置の回転ブラシ回転方向が感光体表面移動方向に
対しカウンタ方向であって、転写効率が60%程度のと
きは、画像ランクはいつも3未満である。
【0058】なお、以上の実験において、θが負の場合
は、フィルミング現象が発生し、全体的に露光蹴りの現
象が起こるだけでなく、画像に縦筋ノイズのようなもの
が現れるため、実用上非常に問題となる画像が形成され
る。この場合、IB1、IB2共にノイズが発生するた
め、先に述べた画像ランクに当てはめて評価し難い。そ
のため、〔1.35−(IB2のフィルミングを起こし
た箇所の濃度)〕を画像濃度差として評価した。ここで
の数値1.35は実用上最低限に問題ないと判断できる
黒一色画像濃度のことである。
【0059】その結果評価ランクはいずれも1〜2程度
であった。以上の実験結果から、回転ブラシの回転方向
が静電潜像担持体表面移動方向に対しフォロー方向であ
れば、20≦(N)2 /tの条件で、フィルミング発生
の恐れ少なく、露光蹴りが抑制された状態で、良好な画
像が形成されることがわかる。しかし(N)2 /tが3
5より大きくなると、回転ブラシを駆動するトルクが大
きくなり、実用的でなくなる。従って20≦(N)2
t≦35の条件が適当であると言える。
【0060】なお、以上の実験結果、特に図3に示す結
果からすると、θは大きいほど露光蹴り抑制に有効であ
るが、θの値が大き過ぎると、回転ブラシの摺擦による
感光体表面の膜削れが大きくなる。1000枚プリント
時の膜削れ量とθとの関係は図4に例示するようにな
る。図4は回転ブラシの感光体ドラム1への押し込み量
(食い込み量)1.5mm、α=10〜20程度の場合
である。α=20〜35の範囲では膜削れ量は押し込み
量が増える分、多少増加すると考えられる。膜削れ量が
ほぼ0.8μm/1000枚プリント以上であると、感
光体の寿命が短くなり、それだけ感光体の交換サイクル
が短くなるので、ユーザに負担がかかる。感光膜を厚く
することが考えられるが、それでは感光体の製造コスト
が高くつく。従って感光体表面の膜削れ抑制、残留現像
剤の散らし効果の両方に都合のよいθ範囲は、3≦θ≦
10程度と考えられる。
【0061】
【発明の効果】本発明によると、帯電装置の帯電用回転
ブラシにより表面を帯電させた静電潜像担持体に画像露
光して静電潜像を形成し、該潜像を現像装置により現像
して可視像化し、該可視像を転写材へ転写し、前記転写
後、前記静電潜像担持体上に残留する現像剤を前記現像
装置に除去させるようにした画像形成装置であって、転
写効率が例えば60%程度の低いときでも、また、転写
効率が低下する高温高湿環境下でも、現像剤によるフィ
ルミングの恐れ少なく、前記回転ブラシにより転写残現
像剤を十分散らして、それだけ良好な画像を形成するこ
とができるものを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例であるレーザビームプリンタ
の要部の概略構成を示す図である。
【図2】回転ブラシの感光体ドラムに対する押し込み
量、ニップ幅等を表示する図である。
【図3】α(=N2 /t)及びθ(回転ブラシ外周速度
/感光体ドラム周速度)と、形成された画像の状態(画
像評価ランク)との関係を調べた実験結果を示すグラフ
である。
【図4】θと感光体膜削れ量の関係を示すグラフであ
る。
【図5】帯電装置の回転ブラシを構成するブラシ体の構
造例を示す図であり、図(A)は基布にパイルを織り込
んだ構造を、図(B)は合成樹脂ベース部材にパイルを
織り込んだ構造を、図(C)はねじり線材又は棒材パに
ルを織り込んだ構造を示している。
【図6】図5(A)に示すタイプのブラシ体における基
布へのパイルのV字形織り込み例を示すもので、図
(A)は該ブラシ体の概略断面図であり、図(B)は該
ブラシ体の概略平面図である。
【図7】図5(A)に示すタイプのブラシ体における基
布へのパイルのW字形織り込み例を示すもので、図
(A)は該ブラシ体の概略断面図であり、図(B)は該
ブラシ体の概略平面図である。
【図8】図(A)から図(F)のそれぞれは、図5
(A)に示すタイプのブラシ体における基布へのパイル
の織り込み方の他の例を示す図である。
【図9】図(A)から図(E)のそれぞれは、図5
(A)や図5(B)に示すようなブラシ体を回転ブラシ
体に形成する方法を例示するものである。
【図10】図(A)から図(C)のそれぞれは、図9に
示すような回転ブラシ体を感光体ドラムに接触させる態
様の例を示す図である。
【図11】回転ブラシへ帯電用電圧を印加する電源例を
示す図である。
【図12】画像評価方法の説明図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(静電潜像担持体) 2 帯電装置 21 帯電用回転ブラシ 22 ブラシ層 20 直流電源 3 画像露光装置 4 現像装置 5 ローラ転写装置
フロントページの続き (72)発明者 宇野 浩二 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビルミノルタ株式会社内 (72)発明者 斉藤 均 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビルミノルタ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電装置の帯電用回転ブラシにより表面
    を帯電させた静電潜像担持体に画像露光して静電潜像を
    形成し、該潜像を現像装置により現像して可視像化し、
    該可視像を転写材へ転写し、前記転写後、前記静電潜像
    担持体上に残留する現像剤を前記現像装置に除去させる
    ようにした画像形成装置において、前記回転ブラシの回
    転方向を該ブラシの前記静電潜像担持体との接触部分が
    該静電潜像担持体表面移動方向と同方向に移動するよう
    にフォロー方向とし、該回転ブラシの静電潜像担持体と
    の接触ニップ幅Nとブラシ層厚tとを、 20≦(N)2 /t≦35の条件を満たすように設定し
    たことを特徴とする画像形成装置。
JP6276500A 1994-11-10 1994-11-10 画像形成装置 Pending JPH08137206A (ja)

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