JPH08137094A - 露光用基板と露光用マスク及び露光用基板の製造方法 - Google Patents

露光用基板と露光用マスク及び露光用基板の製造方法

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JPH08137094A
JPH08137094A JP27398094A JP27398094A JPH08137094A JP H08137094 A JPH08137094 A JP H08137094A JP 27398094 A JP27398094 A JP 27398094A JP 27398094 A JP27398094 A JP 27398094A JP H08137094 A JPH08137094 A JP H08137094A
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信一 伊藤
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健二 川野
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孝行 岩松
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 膜厚の分布によらず、面内で均一な位相差と
透過率を得ることのできる露光用マスクを提供するこ
と。 【構成】 透光性基板上に該基板に対して所望の位相差
と透過率を有する半透明膜パターンを備えた露光用マス
クにおいて、半透明膜の膜厚の違いに応じて該半透明膜
に光を選択的に照射し、半透明膜の元素組成比を調整す
るなどして半透明膜パターンの複素屈折率を調整するこ
とで、基板面内で均一な位相差と強度透過率を得ること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造装置の製造
工程のリソグラフィー工程に用いられる露光技術に係わ
り、特に半透明膜からなる位相シフタを有する露光用基
板と露光用マスク及び露光用基板の製造方法に関する
【0002】
【従来の技術】半導体技術の進歩と共に、半導体装置ひ
いては半導体素子は高集積化,微細化の一途を辿ってい
る。この半導体素子の製造に際し、リソグラフィー技術
は加工の要として特に重要である。現在のリソグラフィ
ー技術では、マスクパターンを縮小光学系を介してLS
I基板上に投影露光する方法が主に用いられている。こ
のリソグラフィー技術で微細化は露光波長λの制約を大
きく受け、波長以下のパターンを形成するのは非常に困
難であった。これは、波長とほぼ同寸法のパターンでは
隣接するパターンで干渉効果が大きく、本来暗部として
形成したい領域で光強度を有し、暗部と明部の光量差が
殆ど生じないことが原因となっている。このため、任意
の波長を用いてLSI基板上にパターン形成を行う場
合、最小線幅を波長に対し1.4倍程度の寸法に止めざ
るを得なかった。
【0003】近年のLSIに要求される最小線幅は、6
4mDRAMで0.35μm、更に256MdRAMで
は0.25μmを必要とし、これらの寸法を従来のリソ
グラフィー技術で実現するためには、最小線幅0.35
μmについては露光光源をKrFレーザ、最小線幅0.
25μmについてはArFレーザで対処する必要が生じ
る。また、これらの光源を用いた場合には対応するレジ
ストの開発が必要となるが、これらのレジストは依然研
究過程にあり実用化にはかなりの時期を必要とする。露
光光源をEBに置き換えることも不可能ではないが、光
を用いた露光と比較しスループットが大幅に低下し実用
性にそぐわない。
【0004】これらの理由から、従来の露光光源の短波
長化に代わり、露光波長λを変えることなく微細化を促
進させる手法について考えられるようになった。
【0005】この目的を達成する手法として特開平4−
136854公報に記載されているようにデバイス設計
変更を必要としないハーフトーン型位相シフト法があ
る。この位相シフト法の効果を最大限に生かすには、透
明部分と半透過膜を透過した光の位相差θと透過率tを
最適化することが重要である。従来は、半透明位相シフ
トマスクを2層膜構造で作成していた。この手法では位
相差θと透過率tを独立に制御しており作成が容易であ
った。しかし、2層構造では成膜及びエッチング工程が
それぞれ2度必要であるなど工程数が増加することや、
下層膜に欠陥が生じた場合に修正が難しい等の問題が生
じていた。
【0006】また、特開平6−75361号公報ではこ
れらの欠点を克服するために、単層膜で位相差と透過率
を同時に調整する手法が記されている。またこの手法で
は所望の位相差と強度透過率を満足させるために化合物
の組成比を一定に保つように半透明位相シフト膜の成膜
を行っている。しかし、露光用基板面内で組成比を一定
で作成した場合、複素屈折率がほぼ一定の値になるた
め、膜厚が異なるとその違いが直接位相差と強度透過率
に誤差を生み、半透明膜の位相差精度と強度透過率精度
が低下するという問題が生じていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】半透明位相シフト膜に
おいては位相差と透過率を所望の値に調整する必要があ
る。取り分け半透明位相シフト膜を単層で形成する場合
には、一つの膜厚に対して所望の位相差と透過率を満足
する複素屈折率の組み合わせは一つしか存在しない。従
来法の如く露光用基板面内で組成比を一定で作成した場
合、複素屈折率がほぼ一定の値になるため、膜厚が異な
るとその違いが直接位相差と強度透過率に誤差を生み、
半透明膜の位相差精度と強度透過率精度が低下するとい
う問題が生じていた。
【0008】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、膜厚の分布によらず、
面内で均一な位相差と透過率を得ることのできる露光用
基板と露光用マスク及び露光用基板の製造方法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、次のような構成を採用している。
【0010】即ち、本発明(請求項1)は、透光性基板
上に該基板に対して所望の位相差と透過率を有する半透
明膜を備えた露光用基板において、前記半透明膜の複素
屈折率又は元素組成比が、該半透明膜の膜厚に応じて調
整されていることを特徴とする。
【0011】また、本発明(請求項3)は、透光性基板
上に該基板に対して所望の位相差と透過率を有する半透
明膜パターンを備えた露光用マスクにおいて、前記半透
明膜パターンの複素屈折率又は元素組成比が、該半透明
膜パターンの膜厚に応じて調整されてなることを特徴と
する。
【0012】これらの発明において、次の形態を含むこ
とが望ましい。
【0013】(1)前記複素屈折率の調整が、成膜時に
成膜速度に対応するように成膜装置内の反応性ガス分布
を持たせることで達成するようにしている。反応性ガス
の分布方法については、次のうちいずれかの手法を取る
ことが望ましい。
【0014】(1-1) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、成膜速度が速い部分で前記反応性ガスの濃度
が他の部分と比較し高くなるように設定するようにして
いる。
【0015】(1-2) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、成膜速度が速い部分で前記反応性ガスの濃度
が他の部分と比較し高くなるように設定するようにして
いる。
【0016】(1-3) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素又は弗素を含むガスである場合において、成膜
速度が速い部分で前記反応性ガスの濃度が他の部分と比
較し高くなるように設定するようにしている。
【0017】(1-4) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、成膜速度が速い部分で前記反応性ガスの濃度
が他の部分と比較し低くなるように設定するようにして
いる。
【0018】(1-5) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、成膜速度が速い部分で前記反応性ガスの濃度
が他の部分と比較し低くなるように設定するようにして
いる。
【0019】(1-6) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素又は弗素を含むガスである場合において、成膜
速度が速い部分で前記反応性ガスの濃度が他の部分と比
較し低くなるように設定するようにしている。
【0020】(2)前記複素屈折率の調整が、少なくと
も成膜時に加熱処理を行い、且つ膜厚に対応するように
露光用基板内の温度分布を持たせることで達成するよう
にしている。温度分布については、次のうちいずれかの
手法を取ることが望ましい。
【0021】(2-1) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、膜厚の厚い部分で他の部分
と比較し高温部分を持たせるようにしている。
【0022】(2-2) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、膜厚の厚い部分で他の部分
と比較し高温部分を持たせるようにしている。
【0023】(2-3) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、膜厚の厚い部分で他の部分
と比較し高温部分を持たせるようにしている。
【0024】(3)前記複素屈折率の調整が、少なくと
も成膜した後の処理において、成膜時の膜厚に対応する
ように処理装置内で反応性ガス分布を持たせることで達
成するようにしている。反応性ガスの分布方法について
は、次のうちいずれかの手法を取ることが望ましい。
【0025】(3-1) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、膜厚が厚い部分で前記反応性ガスの濃度が他
の部分と比較し高くなるように設定するようにしてい
る。
【0026】(3-2) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、膜厚が厚い部分で前記反応性ガスの濃度が他
の部分と比較し高くなるように設定するようにしてい
る。
【0027】(3-3) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素又は弗素を含むガスである場合において、膜厚
が厚い部分で前記反応性ガスの濃度が他の部分と比較し
高くなるように設定するようにしている。
【0028】(3-4) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、膜厚が厚い部分で前記反応性ガスの濃度が他
の部分と比較し低くなるように設定するようにしてい
る。
【0029】(3-5) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、膜厚が厚い部分で前記反応性ガスの濃度が他
の部分と比較し低くなるように設定するようにしてい
る。
【0030】(3-6) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素又は弗素を含むガスである場合において、膜厚
が厚い部分で前記反応性ガスの濃度が他の部分と比較し
低くなるように設定するようにしている。
【0031】(4)前記複素屈折率の調整が、少なくと
も成膜後に加熱処理を行い、且つ膜厚に対応するように
露光用基板内の温度分布を持たせることで達成するよう
にしている。温度分布については、次のうちいずれかの
手法を取ることが望ましい。
【0032】(4-1) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、膜厚の厚い部分で他の部分
と比較し高温部分を持たせるようにしている。
【0033】(4-2) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、膜厚の厚い部分で他の部分
と比較し高温部分を持たせるようにしている。
【0034】(4-3) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、膜厚の厚い部分で他の部分
と比較し高温部分を持たせるようにしている。
【0035】(5)前記複素屈折率の調整が、少なくと
も成膜後に光照射処理を行い、且つ膜厚に対応するよう
に露光用基板内の照射量分布を持たせることで達成する
ようにしている。照射波長及び照射量分布については、
次のうちいずれかの手法を取ることが望ましい。
【0036】(5-1) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、365nm以下の光を照射
し、且つ膜厚の厚い部分で他の部分と比較し照射量が多
くなるようにしている。
【0037】(5-2) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、248nm以下の光を照射
し、且つ膜厚の厚い部分で他の部分と比較し照射量が多
くなるようにしている。
【0038】(5-3) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、248nm以下の光を照射
し、且つ膜厚の厚い部分で他の部分と比較し照射量が多
くなるようにしている。
【0039】(6)前記元素組成比の調整が、成膜時に
成膜時の膜厚に対応するように調整することで達成する
ようにしている。元素組成比の分布方法については、次
のうちいずれかの手法を取ることが望ましい。
【0040】(6-1) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ成膜速度が速
い部分で他の部分と比較し酸素,窒素,弗素,又は水素
の金属乃至はIV族元素に対する組成比が高くなるよう
に設定するようにしている。
【0041】(6-2) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ成膜速度が速
い部分で他の部分と比較し酸素,窒素,弗素,又は水素
の金属乃至はIV族元素に対する組成比が高くなるよう
に設定するようにしている。
【0042】(6-3) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ成膜速度が速
い部分で他の部分と比較し酸素又は弗素の金属乃至はI
V族元素に対する組成比が高くなるように設定するよう
にしている。
【0043】(6-4) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ成膜速度が速
い部分で他の部分と比較し酸素,窒素,弗素,又は水素
の金属乃至はIV族元素に対する組成比が低くなるよう
に設定するようにしている。
【0044】(6-5) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ成膜速度が速
い部分で他の部分と比較し酸素,窒素,弗素,又は水素
の金属乃至はIV族元素に対する組成比が低くなるよう
に設定するようにしている。
【0045】(6-6) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ成膜速度が速
い部分で他の部分と比較し酸素又は弗素の金属乃至はI
V族元素に対する組成比が低くなるように設定するよう
にしている。
【0046】(7)前記元素組成比の調整が、成膜時に
成膜時の膜厚に対応するように成膜装置内の反応性ガス
分布を持たせることで達成するようにしている。反応性
ガスの分布方法については、次のうちいずれかの手法を
取ることが望ましい。
【0047】(7-1) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、成膜速度が速い部分で他の部分と比較し前記
反応性ガスの濃度が高くなるように設定するようにして
いる。
【0048】(7-2) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、成膜速度が速い部分で他の部分と比較し前記
反応性ガスの濃度が高くなるように設定するようにして
いる。
【0049】(7-3) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素又は弗素を含むガスである場合において、成膜
速度が速い部分で他の部分と比較し前記反応性ガスの濃
度が高くなるように設定するようにしている。
【0050】(7-4) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、成膜速度が速い部分で他の部分と比較し前記
反応性ガスの濃度が低くなるように設定するようにして
いる。
【0051】(7-5) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、成膜速度が速い部分で他の部分と比較し前記
反応性ガスの濃度が低くなるように設定するようにして
いる。
【0052】(7-6) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素又は弗素を含むガスである場合において、成膜
速度が速い部分で他の部分と比較し前記反応性ガスの濃
度が低くなるように設定するようにしている。
【0053】(8)前記元素組成比の調整が、成膜後に
成膜時の膜厚に対応するように調整することで達成する
ようにしている。元素組成比の分布方法については、次
のうちいずれかの手法を取ることが望ましい。
【0054】(8-1) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ膜厚が厚い部
分で酸素,窒素,弗素,又は水素の金属乃至IV族元素
に対する組成比が他の部分と比較し高くなるように設定
するようにしている。
【0055】(8-2) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ膜厚が厚い部
分で酸素,窒素,弗素,又は水素の金属乃至IV族元素
に対する組成比が他の部分と比較し高くなるように設定
するようにしている。
【0056】(8-3) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ膜厚が厚い部
分に対して酸素又は弗素の金属乃至はIV族元素に対す
る組成比が他の部分と比較し高くなるように設定するよ
うにしている。
【0057】(8-4) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ膜厚が厚い部
分で酸素,窒素,弗素,又は水素の金属乃至IV族元素
に対する組成比が他の部分と比較し低くなるように設定
するようにしている。
【0058】(8-5) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ膜厚が厚い部
分で酸素,窒素,弗素,又は水素の金属乃至IV族元素
に対する組成比が他の部分と比較し低くなるように設定
するようにしている。
【0059】(8-6) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ膜厚が厚い部
分に対して酸素又は弗素の金属乃至はIV族元素に対す
る組成比が他の部分と比較し低くなるように設定するよ
うにしている。
【0060】(9)前記元素組成比の調整が、成膜後に
成膜時の膜厚に対応するように少なくとも反応性ガス雰
囲気中に晒し且つ前記反応性ガスに分布を持たせること
で達成するようにしている。反応性ガスの分布方法につ
いては、次のうちいずれかの手法を取ることが望まし
い。
【0061】(9-1) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、膜厚が厚い部分で前記反応性ガスの濃度が他
の部分と比較し高くなるように設定するようにしてい
る。
【0062】(9-2) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、膜厚が厚い部分で前記反応性ガスの濃度が他
の部分と比較し高くなるように設定するようにしてい
る。
【0063】(9-3) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が小さくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素又は弗素を含むガスである場合において、膜厚
が厚い部分で前記反応性ガスの濃度が他の部分と比較し
高くなるように設定するようにしている。
【0064】(9-4) 波長365nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、膜厚が厚い部分で前記反応性ガスの濃度が他
の部分と比較し低くなるように設定するようにしてい
る。
【0065】(9-5) 波長248nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素,窒素,弗素,又は水素を含むガスである場合
において、膜厚が厚い部分で前記反応性ガスの濃度が他
の部分と比較し低くなるように設定するようにしてい
る。
【0066】(9-6) 波長193nmにおける露光用基板
の中心部12cm角内の平均強度透過率が4〜20%の
半透明膜を作成するときに、半透明膜の組成で酸素,窒
素,弗素,又は水素の組成比が大きくなることで屈折率
と消衰係数が大きくなる性質を有し、且つ前記反応性ガ
スが酸素又は弗素を含むガスである場合において、膜厚
が厚い部分で前記反応性ガスの濃度が他の部分と比較し
低くなるように設定するようにしている。
【0067】
【作用】本発明に関し、透光性基板の開口部に対し所望
の透過率tと位相差θを得ることのできる単層半透明膜
を得る条件及び具体的手法について述べる。
【0068】半透明膜を単層で用いようとした場合、半
透明膜を透過する光の位相を透明な部分を透過する光の
位相に対し180°に制御することが必要で、かつ半透
明膜の透過率tを所望の値にすることが必要である。
【0069】半透明膜の位相シフトマスクで最大の解像
度を得るためには、半透明膜の光学定数は次の条件を満
たす必要がある。
【0070】膜の位相差θ及び透過率tを求めるには、
膜の特性マトリクスを用いた多重干渉計算を行うのが非
常に有効である。いま、半透明膜の屈折率をn、消衰係
数をk、膜厚をdとし、露光光が半透明膜に垂直に入射
する場合を考えると、半透明膜の特性マトリクスは(式
1)のように表すことができる。
【0071】
【数1】
【0072】ここで、δは(式2)のように与えられ
る。
【0073】
【数2】
【0074】この特性マトリクスを用い、更に半透明膜
と石英基板の境界面上の電場E0 ,磁場H0 は半透明膜
と空気境界面上の電場E1 ,磁場H1 を用いて
【数3】
【0075】と表すことができる。ところで、基板が露
光波長λに対し十分厚いことを考え、基板で多重干渉が
生じないことを考慮すると、基板側から近づけた境界面
上の透過波の電磁場の接線成分をE2 + とH2 + =E2
+ 2 とおくと、境界条件からE1 =E2 + ,H1 =H
2 + となるから
【数4】
【0076】を得る。これより複素透過率t’は(式
5)と表せる。
【0077】
【数5】
【0078】更にtから強度透過率tと位相φを求める
【数6】
【0079】を得る。このようにして得た半透明膜の強
度透過率t及び位相φと、半透明膜と同一の厚さの空気
で得られる強度透過率tと位相の相対値θを求めること
で、この半透明膜をマスクパターンに適用したときの透
過率tと位相差θを求めることができる。なお、この算
出式は単層半透明位相シフト膜に対してのみではなく、
多層半透明(一部透明膜を含む)位相シフト膜について
も適用可能である。
【0080】これらの式より半透明位相シフト膜を単層
で形成する場合の膜厚に対する屈折率と消衰係数の関係
を求めた結果を、図1に示す。図1は、KrFエキシマ
レーザを露光光源に用いることを前提とした位相差18
0度、強度透過率6%の半透明膜の例である。図1に示
すように膜厚が定まると、所望の位相差と強度透過率を
得るための屈折率と消衰係数が一様に定まる。
【0081】半透明膜の成膜が理想的な状態で行われた
場合、図2に示すように膜厚が、図3に示すように複素
屈折率が露光用マスク面内で共に一定となるが、この場
合は図4に示す如く位相,強度透過率共に面内で一定の
値となる。図4は露光用マスクの中心を0とし、この点
を基準として±10cmの範囲の値を示している。この
図に示す如く理想的な場合には、露光用マスク全体で均
一な位相差と強度透過率を得ることが可能である。
【0082】しかし、一般に半透明位相シフト膜の成膜
では基板面内で膜厚の不均一性が生じる。例えば図5は
同心円上に磁場をかけて基板中心で位相差180度、強
度透過率6%となるようにスパッタ法で成膜したときの
膜厚分布を示したものだが、基板中心より若干外側の部
分で膜厚が厚く、更に外側で膜厚が薄くなる傾向を持
つ。膜厚が図5の分布を持ち、且つ図6のように一様な
複素屈折率分布を持つ場合、位相差と透過率の基板面内
分布(±10cm□、以下特に断らない場合はこの領域
の面内分布とする)は図7のような分布となる。
【0083】図7で位相差は180度−10度の分布
を、また強度透過率は6+1%の分布を持つ。従来の手
法では、位相差と強度透過率の露光用基板面内分布は膜
厚変動に大きく依存する傾向にあった。
【0084】一方、本発明では膜厚変動に対応するよう
に複素屈折率を調整することで位相差については180
±2.5度、強度透過率6%±0.25%と、基板面内
の位相差を平均位相差に対して±2.5度の範囲に、ま
た基板面内の強度透過率を平均透過率に対して±2.5
度の範囲に収めることを可能にした。
【0085】ここで、膜厚に対応するように複素屈折率
を調整することは、任意の基準膜厚に対して、基準膜厚
より膜厚の厚い部分で複素屈折率を基準膜厚における値
より小さく(屈折率、消衰係数を共に小さく)するか、
或いは任意の基準膜厚に対して、基準膜厚より膜厚の薄
い部分で複素屈折率を基準膜厚における値より大きく
(屈折率、消衰係数を共に大きく)することを言う。
【0086】
【実施例】以下、本発明について実施例を用いて詳細に
説明する。
【0087】(実施例1)本実施例は、半透明膜にg
線,i線,及びKrF線等に適用されるSiNx膜(x
は任意の組成比)を用いた露光用基板に関するのもの
で、ここでは取り分けKrF用露光基板の製造方法につ
いて説明する。
【0088】石英基板上にSiをターゲットとし、アル
ゴン・窒素の混合ガスをキャリアガスとして成膜を行っ
た。ターゲットではスパッタがリング状に生じるよう磁
場をかけた。成膜時の膜質は基板面内でほぼ均一の複素
屈折率2.25(屈折率)−0.54(消衰係数)iを
得ることができたが、膜厚は図8に示す如く周辺部で薄
くなるような分布を示した。基板面内の位相差と透過率
の分布をこれらの複素屈折率と膜厚より求めたところ、
膜厚の分布を反映し基板中心で位相差が大きくまた透過
率が低い傾向が得られた。
【0089】このような位相差と透過率の分布を無くす
ため、成膜した透光性基板を低圧水銀ランプの下に曝露
した。本処理は光が照射された部分の屈折率と消衰係数
のいずれも低下させることを目的とするもので、低圧水
銀ランプの波長には252nm及び187nmを主成分
とするものを用いた。光照射による変化は、半透明膜中
に存在する未結合種(ダングリングボンド)がその吸収
帯に含まれる波長の光を吸収し、結合することでダング
リングボンド数を少なくすることによるものであった。
【0090】低圧水銀ランプとしては、図9に示すよう
に、被成膜基板11の膜厚の厚い部分12に対応させ1
2cm四方に放電管13を折り曲げたものを用い、膜厚
の厚い部分で照射量が多くなるようにした。
【0091】本処理を行った後の複素屈折率の面内分布
を、図10に示す。照射前において面内で均一だった複
素屈折率は照射後で中心±5cmの領域で他の領域より
小さくすることができた。図10及び図8で示した複素
屈折率と膜厚を測定した同じ場所で半透明膜の透過率と
位相差を測定したところ、図11の結果を得た。図11
で示されるように、透光性基板面内で均一な特性(位相
差:180度±2.5度、強度透過率:中心値(6%)
±0.2%)を得ることができた。
【0092】従来の手法では膜厚分布と複素屈折率分布
の間に、例えば図1に示すような相関を持たせるよう処
理を施さないため透過率と位相差の制御が難しいもので
あったが、本実施例のように成膜後に結合変化を生じさ
せる処理を施し、膜厚に応じた複素屈折率の分布を持た
せることで、透過率と位相差の面内精度を向上させるこ
とができた。
【0093】本実施例では成膜を反応性スパッタにより
行ったが、これに限るものではなくCVD,蒸着など他
の成膜方法で行うことも可能である。
【0094】なお、本実施例ではSiNx膜の製造方法
について示したが、これに限るものではなく、ダングリ
ングボンドを含む半透明膜に適用可能で、例えばSiO
x,SiOxNy,CrOx,CrNx,CrOxN
y,AiOx,AlNx,AiOxNy,CaFx,M
gFx等金属、又は半導体の酸化物,窒化物,酸窒化
物,弗化物を含む半透明膜や、MoSiOx,MoSi
Nx,MoSiOxNy,WSiOx,WSiOxN
y,NiSiOx,NiSiNx,NiSiOxNy等
の金属シリサイドの酸化物,窒化物,酸窒化物,弗化物
を含む半透明膜に対しても適用可能である。(x,yは
任意の組成比) また、ダングリングボンド数を変化させるのに用いる光
源は、半透明膜の吸収帯の少なくとも一部に属する波長
を含むものであれば如何なる光源でもよい。光源の形状
も環状に限るものではなく、球状,櫛形など膜厚分布に
応じて、即ち膜厚が厚くなるに従い照度が大きくなるよ
う光源の形を設定すればいかなる形態のものも適用可能
である。光源又は基板を光照射中に中心回転若しくは変
心回転させてもよい。加熱することによっても同様の効
果を得ることが可能である。光照射と加熱を組み合わせ
てもよい。更に、これら光照射と加熱の処理時間は所望
の複素屈折率ひいては所望の位相差と透過率を満たすよ
うに設定することが好ましい。
【0095】本実施例では、基板中心部が周囲と比べて
膜厚が厚い場合について述べたが、周囲の膜厚が厚い場
合でも膜厚が厚い部分で複素屈折率の実部と虚部、即ち
屈折率と消衰係数が膜厚の薄い部分より小さくなるよう
構成することで適用できる。本実施例はKrF露光用基
板に関するものであるが、これに限るものではなくX線
等を含め如何なる露光波長に対する半透明膜についても
適用可能である。
【0096】また、透光性基板上にCr又はMoSi等
の遮光膜が少なくとも一部に形成された基板についても
適用可能である。半透明膜の下に遮光膜が具備された露
光用基板については、露光用基板に予め遮光膜が設けら
れた露光用基板にレジストを塗布し光又は電子線による
選択露光を行い、不要部の遮光膜を除去した露光用基板
に対して本実施例に従い半透明膜を形成するとよい。ま
た、半透明膜の上に遮光膜が具備された露光用基板につ
いては、本実施例に従い半透明膜を形成した後に、遮光
膜をスパッタ或いはCVD,蒸着等により形成するとよ
い。
【0097】また、本実施例は膜内で均一な位相と透過
率を持つような半透明膜作成方法に関するものである
が、半透明膜の一部が少なくとも異なる透過率になるよ
うに調整してもよい。部分的に透過率を調整する場合に
は、集束した光を局部的に照射することで達成すること
が可能である。この処理は露光用基板作成時に行っても
よいが、半透明パターン形成後に行ってもよい。このよ
うに部分的に透過率を調整することは、パターン領域内
で露光の際に用いるウエハとのアライメントマーク、レ
チクルとのアライメントマーク及びパターン形成領域と
非形成領域の境界部分に適用することが好ましい。
【0098】なお、本実施例では露光用マスクの目標透
過率を6%としたが、これに限るものではなく、4〜2
0%の範囲であれば如何なる透過率に対しても適用可能
である。
【0099】(実施例2)本実施例は、半透明膜にg
線,i線,及びKrF線等に適用されるSiNx膜(x
は任意の組成比)を用いた露光用基板に関するのもの
で、ここでは取り分けKrF用露光基板の製造方法につ
いて説明する。
【0100】石英基板上にSiをターゲットとし、アル
ゴン・窒素の混合ガスをキャリアガスとして成膜を行っ
た。ターゲットではスパッタがリング状に生じるよう磁
場をかけた。成膜時の膜質は基板面内でほぼ均一の複素
屈折率2.15(屈折率)−0.6(消衰係数)iを得
ることができたが、膜厚は図12に示す如く周辺部で厚
くなるような分布を示した。基板面内の位相差と透過率
の分布をこれらの複素屈折率と膜厚より求めたところ、
膜厚の分布を反映し基板中心で位相差が小さくまた透過
率が高い傾向が得られた。
【0101】このような位相差と透過率の分布を無くす
ため、成膜した透光性基板を酸素雰囲気中で低圧水銀ラ
ンプの下に曝露した。本処理は光が照射された部分の屈
折率と消衰係数のいずれも低下させることを目的とする
もので、低圧水銀ランプの波長には252nm及び18
7nmを主成分とするものを用いた。光照射による変化
は半透明膜中に存在する未結合種(ダングリングボン
ド)がその吸収帯に含まれる波長の光を吸収し、結合す
ることでダングリングボンド数を少なくすることによる
ものであった。
【0102】低圧水銀ランプとしては、図13に示すよ
うに、被成膜基板21の膜厚の厚い部分22に対応させ
て環状構造の放電管23を用い、膜厚の厚い部分で照射
量が多くなるようにした。なお、環の直径は18cmと
し、膜厚が厚い部分に対応するようにした。
【0103】本処理を行った後の複素屈折率を、図14
に示す。照射前において面内で均一だった複素屈折率は
照射後で中心±5cmより外側の領域で他の領域より小
さくすることができた。図14に示した複素屈折率を測
定した同じ場所で半透明膜の透過率と位相差を測定した
ところ、図15の結果を得た。図15で示されるよう
に、透光性基板面内で均一な特性(位相差:180度±
2度、強度透過率:中心値(5%)±0.2%)を得る
ことができた。
【0104】従来の手法では膜厚分布と複素屈折率分布
の間に、例えば図1に示すような相関を持たせるよう処
理を施さないため透過率と位相差の制御が難しいもので
あったが、本実施例のように成膜後に組成または結合状
態を変化させる処理を施し、膜厚に応じた元素組成比、
即ち膜厚の厚い部分で酸素を多く含ませることで、複素
屈折率の分布を生じさせ、それにより透過率と位相差の
面内精度を向上させることができた。
【0105】本実施例では成膜を反応性スパッタにより
行ったが、これに限るものではなくCVD,蒸着など他
の成膜方法で行うことも可能である。
【0106】なお、本実施例ではSiNx膜の製造方法
について示したが、これに限るものではなく、ダングリ
ングボンドを含む半透明膜に適用可能で、例えばSiO
x,SiOxNy,CrOx,CrNx,CrOxN
y,AiOx,AlNx,AiOxNy,CaFx,M
gFx等金属、又は半導体の酸化物,窒化物,酸窒化
物,弗化物を含む半透明膜や、MoSiOx,MoSi
Nx,MoSiOxNy,WSiOx,WSiOxN
y,NiSiOx,NiSiNx,NiSiOxNy等
の金属シリサイドの酸化物,窒化物,酸窒化物,弗化物
を含む半透明膜に対しても適用可能である。(x,yは
任意の組成比) また、ダングリングボンド数を変化させるのに用いる光
源は、半透明膜の吸収帯の少なくとも一部に属する波長
を含むものであれば如何なる光源でもよい。光源の形状
も環状に限るものではなく、球状,櫛形など膜厚分布に
応じて、即ち膜厚が厚くなるに従い照度が大きくなるよ
う光源の形を設定すればいかなる形状のものも適用可能
である。光源又は基板を光照射中に中心回転若しくは変
心回転させてもよい。加熱することによっても同様の効
果を得ることが可能である。光照射と加熱を組み合わせ
てもよい。更に、これら光照射と加熱の処理時間は所望
の複素屈折率しいては所望の位相差と透過率を満たすよ
うに設定することが好ましい。
【0107】本実施例では酸素の組成に分布を持たせた
が、これに限るものではなく窒素,弗素,水素等を用
い、その組成について分布をもたせ本願の目的を達成す
ることもできる。
【0108】本実施例では、基板中心部が周囲と比べて
膜厚が厚い場合について述べたが、周囲の膜厚が厚い場
合でも膜厚が厚い部分で複素屈折率の実部と虚部、即ち
屈折率と消衰係数が膜厚の薄い部分より小さくなるよう
構成すればよい。
【0109】さらには、窒素,酸素,弗素,又は水素の
組成を高めることで複素屈折率の実部と虚部、即ち屈折
率と消衰係数が小さくなるとき、膜厚の厚い部分で窒
素,酸素,弗素,又は水素の組成比を膜厚の薄い部分よ
り相対的に高めるように構成することで適用可能であ
る。
【0110】さらには、窒素,酸素,弗素,又は水素の
組成を高めることで複素屈折率の実部と虚部、即ち屈折
率と消衰係数が大きくなるとき、膜厚の厚い部分で窒
素,酸素,弗素,又は水素の組成比を膜厚の薄い部分よ
り相対的に低めるように構成すればよい。
【0111】本実施例はKrF露光用基板に関するもの
であるが、これに限るものではなくX線等を含め如何な
る露光波長に対する半透明膜についても適用可能であ
る。
【0112】また、透光性基板上にCr又はMoSi等
の遮光膜が少なくとも一部に形成された基板についても
適用可能である。半透明膜の下に遮光膜が具備された露
光用基板については、露光用基板に予め遮光膜が設けら
れた露光用基板にレジストを塗布し光又は電子線による
選択露光を行い、不要部の遮光膜を除去した露光用基板
に対して本実施例に従い半透明膜を形成するとよい。ま
た、半透明膜の上に遮光膜が具備された露光用基板につ
いては、本実施例に従い半透明膜を形成した後に、遮光
膜をスパッタ或いはCVD,蒸着等により形成するとよ
い。
【0113】また、本実施例は膜内で均一な位相と透過
率を持つような半透明膜作成方法に関するが、半透明膜
の一部が少なくとも異なる透過率になるように調整して
もよい。部分的に透過率を調整する場合には集束した光
を局部的に照射することで達成することが可能である。
この処理は露光用基板作成時に行ってもよいが、半透明
パターン形成後に行ってもよい。このように部分的に透
過率を調整はパターン領域内で露光の際に用いるウエハ
とのアライメントマーク、レチクルとのアライメントマ
ーク及びパターン形成領域と非形成領域の境界部分に適
用することが好ましい。
【0114】なお、本実施例では露光用マスクの目標透
過率を5%としたが、これに限るものではなく、4〜2
0%の範囲であれば如何なる透過率に対しても適用可能
である。
【0115】(実施例3)本実施例は、半透明膜にg
線,i線,及びKrF線等に適用されるSiNx膜(x
は任意の組成比)を用いた露光用基板に関するのもの
で、ここでは取り分けi線用露光基板の製造方法につい
て説明する。
【0116】石英基板上にSiをターゲットとし、アル
ゴン・窒素の混合ガスをキャリアガスとして成膜を行っ
た。ターゲットではスパッタがリング状に生じるように
磁場をかけた。また、混合ガスの導入をターゲットの中
心部より行い、ターゲットの中心部と被成膜基板の中心
部を一致させることで、被成膜基板の中心部で窒素濃度
が高くなるようにした。
【0117】なお、膜厚は図16に示す如く周辺部で薄
くなるような分布を示した。複素屈折率は図17に示す
ように中心部で屈折率、消衰係数共に低くなる分布を得
た。図17に示した複素屈折率を測定した同じ場所で半
透明膜の透過率と位相差を測定したところ、図18の結
果を得た。図18で示されるように透光性基板面内で均
一な特性(位相差:180度±1度、強度透過率:中心
値(8%)±0.1%)を得ることができた。
【0118】従来の手法では膜厚分布と複素屈折率分布
の間に、例えば図1に示すような相関を持たせるよう処
理を施さないため透過率と位相差の制御が難しいもので
あったが、本実施例のように成膜時に組成又は結合状態
を調整することで、膜厚に応じた元素組成比、即ち膜厚
の厚い部分で窒素を多く含ませて複素屈折率の分布を生
じさせ、それにより透過率と位相差の面内精度を向上さ
せることができた。
【0119】本実施例では成膜を反応性スパッタにより
行ったが、これに限るものではなくCVD,蒸着など他
の成膜方法で行うことも可能である。
【0120】なお、本実施例ではSiNx膜の製造方法
について示したが、これに限るものではなく、ダングリ
ングボンドを含む半透明膜に適用可能で、例えばSiO
x,SiOxNy,CrOx,CrNx,CrOxN
y,AiOx,AlNx,AiOxNy,CaFx,M
gFx等金属、又は半導体の酸化物,窒化物,酸窒化
物,弗化物を含む半透明膜や、MoSiOx,MoSi
Nx,MoSiOxNy,WSiOx,WSiOxN
y,NiSiOx,NiSiNx,NiSiOxNy等
の金属シリサイドの酸化物,窒化物,酸窒化物,弗化物
を含む半透明膜に対しても適用可能である。(x,yは
任意の組成比) また、複素屈折率の微調整を実施例1で示した成膜後に
行った後処理と同様の手法で行ってもよい。さらに、組
成比の微調整を実施例2で示した成膜後に行った後処理
と同様の手法で行ってもよい。
【0121】また、本実施例では窒素の組成に分布を持
たせたが、これに限るものではなく膜の材料に応じ、ま
た最終的に得ようとする半透明膜の組成に応じ、その組
成に含まれる窒素,弗素,水素等を用い、成膜時の反応
ガスのチャンバー内分布又は半透明膜の各位置に対する
組成分布をもたせ本願の目的を達成すればよい。
【0122】本実施例では基板中心部が周囲と比べて膜
厚が厚い場合について述べたが、周囲で膜厚が厚い場合
でも膜厚が厚い部分で複素屈折率の実部と虚部、即ち屈
折率と消衰係数が膜厚の薄い部分より小さくなるよう構
成すればよい。
【0123】さらには、窒素,酸素,弗素,又は水素の
組成を高めることで複素屈折率の実部と虚部、即ち屈折
率と消衰係数が小さくなるとき、膜厚の厚い部分で窒
素,酸素,弗素,又は水素の組成比を膜厚の薄い部分よ
り相対的に高めるように構成すればよい。
【0124】さらには、窒素,酸素,弗素,又は水素の
組成を高めることで複素屈折率の実部と虚部、即ち屈折
率と消衰係数が大きくなるとき、膜厚の厚い部分で窒
素,酸素,弗素,又は水素の組成比を膜厚の薄い部分よ
り相対的に低めるように構成すればよい。
【0125】本実施例はKrF露光用基板に関するもの
であるが、これに限るものではなくX線等を含め如何な
る露光波長に対する半透明膜についても適用可能であ
る。
【0126】また、透光性基板上にCr又はMoSi等
の遮光膜が少なくとも一部に形成された基板についても
適用可能である。半透明膜の下に遮光膜が具備された露
光用基板については、露光用基板に予め遮光膜が設けら
れた露光用基板にレジストを塗布し光又は電子線による
選択露光を行い、不要部の遮光膜を除去した露光用基板
に対して本実施例に従い半透明膜を形成するとよい。ま
た、半透明膜の上に遮光膜が具備された露光用基板につ
いては、本実施例に従い半透明膜を形成した後に、遮光
膜をスパッタ或いはCVD,蒸着等により形成するとよ
い。
【0127】また、本実施例は膜内で均一な位相と透過
率を持つような半透明膜作成方法に関するが、半透明膜
の一部が少なくとも異なる透過率になるように調整して
もよい。部分的に透過率を調整する場合には、集束した
光を局部的に照射することで達成することが可能であ
る。この処理は露光用基板作成時に行ってもよいが、半
透明パターン形成後に行ってもよい。このように部分的
に透過率を調整はパターン領域内で露光の際に用いるウ
エハとのアライメントマーク、レチクルとのアライメン
トマーク及びパターン形成領域と非形成領域の境界部分
に適用することが好ましい。
【0128】なお、本実施例では露光用マスクの目標透
過率を8%としたが、これに限るものではなく、4〜2
0%の範囲であれば如何なる透過率に対しても適用可能
である。
【0129】(実施例4)本実施例は、実施例1〜3で
作成した露光用基板を用いて作成した露光用マスクに関
する。
【0130】まず、図19(a)に示すように、半透明
膜42が形成された透光性基板41上に感光性樹脂材料
43を塗布し、ベイキングを行った後、光露光により描
画を行った。次いで、図19(b)に示すように、光が
照射された部分又は照射されない部分の一方を現像によ
り除去した後、図19(c)に示すように、露出した半
透明膜42をCF4 と酸素の混合ガスによるドライエッ
チングで除去した。最後に、図19(d)に示すよう
に、感光性樹脂材料43を酸素プラズマ中で酸化除去を
行い、所望の露光用マスクを作成した。
【0131】なお、本実施例でドライエッチングを面内
で均一に削れるように光学特性の応じたエッチング速度
分布を持たせて行った。また、本実施例では描画に光露
光を用いたが、これに限るものではなく電子線露光によ
り行ってもよい。この場合、レジストにも電子線用レジ
ストを用いるが、このレジストの上層或いは下層として
SnO,ITO等の導電性材料からなる膜を設けてもよ
い。
【0132】エッチングは目的に応じて異方的に除去す
るか、或いは等方的に除去するかを選ぶことができる。
【0133】また、エッチングのガス条件は半透明膜の
材質により選択すればよい。例えば本実施例のように半
透明膜にSiを含む場合には弗素元素を含む物質を少な
くとも含むガスでエッチングを行えばよい。また、Cr
を含む場合には塩素元素を含む物質を少なくとも含むガ
スでエッチングを行えばよい。
【0134】(実施例5)本実施例は、実施例2で作成
した露光用基板を実施例4に基づき作成した露光用マス
クを用いた半導体装置の製造方法に関するもので、配線
等を加工するにあたりライン又はスペースパターンを作
成するための手法である。
【0135】まず、図20(a)に示すように、被加工
基板51上にKrFエキシマレーザに感光性を有する感
光性樹脂材料52を膜厚約1μmで形成した。この基板
に対して、図20(b)に示すように、レンズ53を用
いてマスクパターンを観光性樹脂材料52に転写した。
具体的には、2次光源面で、光軸に対して4回対称の特
定の位置からの光のみを集光するように実施例4記載の
露光用マスクに入射し、そのマスクパターン像を被加工
基板51上に結像させた。なお、2次光源面の光軸に対
して4回対称部に設定された開口部は、最小ピッチのラ
イン&スペース部が少なくとも1対存在する部分に対し
てその長辺方向と直交するように、4回対称部にある開
口部を結んで得られる長方形又は正方形の少なくとも1
辺が来るように構成されている。
【0136】露光の後、ウエットによる現像を行い、図
20(c)に示すように、レジストパターンを形成し
た。本手法により、0.25μmパターンを焦点位置±
1.5μmの範囲で寸法変動±0.025μm以内に、
チップ面内で作成することができた。なお、従来法で作
成した位相差と透過率の面内精度が悪いマスクを用いた
場合には、0.25μmパターンを焦点位置±0.7μ
mの範囲でしかチップ面内で寸法変動±0.025μm
以内で作成できなかった。この原因は、周囲で位相差が
180度でないため焦点深度が小さくなったためであ
る。
【0137】本実施例で示したように、本発明により作
成した露光マスクを用いることで被加工基板上で幅広い
焦点深度を得ることが可能で、このようなマスクを工程
の少なくとも一部に用いることで電気的特性(抵抗値、
電流値など)が非常に均一なマスクを作成することがで
きた。
【0138】本実施例では2次光源の位置に4回軸対称
部に開口部を持つ照明絞りを採用したが、これに限るも
のではなくn回軸対称部(nは整数)に開口部を持つ絞
りを用いてもよい。また、光軸に対して環状の開口部を
持つ絞りを用いてもよい。
【0139】(実施例6)本実施例は、実施例3により
作成した露光用基板を実施例4に基づき作成した露光用
マスクを用いた半導体装置の製造方法に関するもので、
コンタクトをとるためのホールパターンを作成するため
の手法である。
【0140】被加工基板上にKrFエキシマレーザに感
光性を有する感光性樹脂材料を膜厚約1μmで形成し
た。この基板に光軸を含み光軸を中心に持つ円形の照明
を実施例4記載の露光用マスクに入射し、その像を被加
工基板上に結像させた。
【0141】露光の後、ウエットによる現像を行いレジ
ストパターンを形成した。本手法により、0.30μm
のホールパターンを焦点位置±0.8μmの範囲で寸法
変動±0.03μm以内に、チップ面内で作成すること
ができた。なお、従来法で作成した位相差と透過率の面
内精度が悪いマスクを用いた場合には、0.30μmパ
ターンを焦点位置±0.5μmの範囲でしかチップ面内
で寸法変動±0.030μm以内で作成できなかった。
この原因は、周囲で位相差が180度でないため、焦点
位置の変化が生じると共に焦点深度が小さくなったため
である。
【0142】本実施例で示したように、本発明により作
成した露光マスクを用いることで被加工基板上で幅広い
焦点深度を得ることが可能で、このようなマスクを工程
の少なくとも一部に用いることで電気的特性(抵抗値、
電流値)が非常に均一なマスクを作成することができ
た。
【0143】本露光方法はホールパターンに限るもので
はなく、孤立ラインパターン,孤立スペースパターンに
対しても大変有効であった。
【0144】なお、本発明は上述した各実施例に限定さ
れるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、種々
変形して実施することができる。
【0145】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、半
透明膜の膜厚の違いに応じて組成比を調整するなどして
複素屈折率を調整することで、基板面内で均一な位相差
と強度透過率を得ることができ、このような露光用マス
クを用いて被加工基板に露光用マスク像を転写し、それ
を加工することで、電気的特性に対して精度の良い半導
体装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単層半透明位相シフト膜の膜厚に対する屈折率
と消衰係数の関係を示す図。
【図2】理想的な成膜状態で得られる半透明膜の膜厚分
布を示す図。
【図3】理想的な成膜状態で得られる屈折率と消衰係数
分布を示す図。
【図4】理想的な成膜状態で得られる位相差と透過率分
布を示す図。
【図5】現実的に成膜で得られる屈折率と消衰係数分布
を示す図。
【図6】現実的に成膜で得られる屈折率と消衰係数分布
を示す図。
【図7】現実的に成膜で得られる位相差と透過率分布を
示す図。
【図8】第1の実施例における半透明膜の膜厚分布を示
す図。
【図9】膜厚が厚い部分に対応した光照射装置の一例を
示す図。
【図10】第1の実施例における屈折率と消衰係数分布
を示す図。
【図11】第1の実施例における位相差と透過率分布を
示す図。
【図12】第2の実施例における半透明膜の膜厚分布を
示す図。
【図13】膜厚が厚い部分に対応した光照射装置の一例
を示す図。
【図14】第2の実施例における屈折率と消衰係数分布
を示す図。
【図15】第2の実施例における位相差と透過率分布を
示す図。
【図16】第3の実施例における半透明膜の膜厚分布を
示す図。
【図17】第3の実施例における屈折率と消衰係数分布
を示す図。
【図18】第3の実施例における位相差と透過率分布を
示す図。
【図19】第4の実施例を説明するための工程断面図。
【図20】第5の実施例を説明するための工程断面図。
【符号の説明】
11,21…被成膜基板(半透明膜が成膜された透光性
基板) 12,22…膜厚が厚い領域 13,23…光照射部(低圧水銀ランプ) 41…透光性基板 42…半透明膜 43…感光性樹脂材料 51…被加工基板 52…感光性樹脂材料 53…レンズ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性基板上に該基板に対して所望の位相
    差と透過率を有する半透明膜を備えた露光用基板におい
    て、 前記半透明膜の複素屈折率又は元素組成比が、該半透明
    膜の膜厚に応じて調整されてなることを特徴とする露光
    用基板。
  2. 【請求項2】前記半透明膜の膜厚の厚い部分で屈折率と
    消衰係数が小さくなるように、又は前記半透明膜の膜厚
    の薄い部分で屈折率と消衰係数が大きくなるように、前
    記半透明膜の複素屈折率又は元素組成比が調整されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の露光用基板。
  3. 【請求項3】透光性基板上に該基板に対して所望の位相
    差と透過率を有する半透明膜パターンを備えた露光用マ
    スクにおいて、 前記半透明膜パターンの複素屈折率又は元素組成比が、
    該半透明膜パターンの膜厚に応じて調整されてなること
    を特徴とする露光用マスク。
  4. 【請求項4】前記半透明膜の膜厚の厚い部分で屈折率と
    消衰係数が小さくなるように、又は前記半透明膜の膜厚
    の薄い部分で屈折率と消衰係数が大きくなるように、前
    記半透明膜の複素屈折率又は元素組成比が調整されてい
    ることを特徴とする請求項3記載の露光用マスク。
  5. 【請求項5】透光性基板上に該基板に対して所望の位相
    差と透過率を有する半透明膜を備えた露光用基板の製造
    方法において、 反応性ガスを用いた堆積法により前記透光性基板上に前
    記半透明膜を堆積する際に、堆積される半透明膜の堆積
    速度に応じて面内方向でガスの濃度を可変し、前記半透
    明膜の複素屈折率又は元素組成比を調整することを特徴
    とする露光用基板の製造方法。
  6. 【請求項6】前記半透明膜の堆積速度の速い部分で屈折
    率と消衰係数が小さくなるように、又は前記半透明膜の
    堆積速度の遅い部分で屈折率と消衰係数が大きくなるよ
    うに、前記反応性ガスの濃度を調節することを特徴とす
    る請求項5記載の露光用基板の製造方法。
  7. 【請求項7】透光性基板上に該基板に対して所望の位相
    差と透過率を有する半透明膜を備えた露光用基板の製造
    方法において、 前記透光性基板上に前記半透明膜を形成する工程と、次
    いで前記半透明膜の膜厚に応じて該半透明膜に光又は反
    応性ガスを選択的に照射し、前記半透明膜の複素屈折率
    又は元素組成比を調整する工程とを含むことを特徴とす
    る露光用基板の製造方法。
  8. 【請求項8】前記半透明膜の膜厚の厚い部分で屈折率と
    消衰係数が小さくなるように、又は前記半透明膜の膜厚
    の薄い部分で屈折率と消衰係数が大きくなるように、前
    記光又はガスの照射量を調節することを特徴とする請求
    項7記載の露光用基板の製造方法。
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