JPH08135527A - 作業車のエンジン用エアクリーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン用エアクリーナにおいて、軟質シー
ル材が変形しても、筒状フィルターと有底筒状ケースや
蓋との間のシールを良好に維持できるようにする。 【構成】 筒状フィルター８を有底筒状ケース９の内部
に、外気吸入口１０が前記筒状フィルター８の外部に臨
む状態で、かつ、清浄空気供給路１１が前記筒状フィル
ター８の内部に接続された状態で設け、前記筒状フィル
ター８の一端部に、前記有底筒状ケース９の底壁との間
をシールする軟質シール材１２を付設し、前記有底筒状
ケース９の蓋１３を前記筒状フィルター８の他端部に接
触させ、前記蓋１３を前記有底筒状ケース９に密接させ
ると共に前記軟質シール材１２を圧縮変形させる締付け
固定具１５，１７を設けた作業車のエンジン用エアクリ
ーナにおいて、軟質シール材１２を有底筒状ケース９の
底壁に対する遠近方向に摺動自在に筒状フィルター８に
取付け、軟質シール材１２を有底筒状ケース９の底壁に
押し付ける圧縮バネ２０を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、各種の作業車に搭載し
たエンジンのエアクリーナに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、図７に示すように、筒状フィルタ
ー８を有底筒状ケース９の内部に、外気吸入口１０が前
記筒状フィルター８の外部に臨む状態で、かつ、清浄空
気供給路１１が前記筒状フィルター８の内部に接続され
た状態で設け、前記筒状フィルター８の一端部に、前記
有底筒状ケース９の底壁との間をシールするスポンジ等
の軟質シール材１２を付設し、前記有底筒状ケース９の
蓋１３を前記筒状フィルター８の他端部に接触させ、前
記蓋１３で前記有底筒状ケース９の開口部を密封するよ
うにしたエアクリーナＡが知られている。この場合、筒
状のフィルターエレメント８ａを多孔筒８ｂに内嵌する
と共に、多孔筒８ｂの一端に付設した環状受け部材８ｃ
にフィルターエレメント８ａの一端を嵌入させて筒状フ
ィルター８を形成し、軟質シール材１２を環状受け部材
８ｃに接着し、有底筒状ケース９の内部に筒状フィルタ
ー８を挿入し、締付けボルト１５で蓋１３を有底筒状ケ
ース９に密接させると共に軟質シール材１２を有底筒状
ケース９の底壁に密接させるように構成し、外気吸入口
１０からの空気を筒状フィルター８で濾過して清浄空気
供給路１１に送るように構成していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、軟質シール材
が経時劣化でその弾性復元機能が低下して変形したまま
になってしまい、筒状フィルターと有底筒状ケースや蓋
との間のシール不良が生じて、エンジンが異物吸入によ
りトラブルを発生するおそれがあり、エアクリーナの耐
久性向上の面から改良の余地があった。

【０００４】本発明の目的は、筒状フィルターの一端部
と有底筒状ケースとの間をシールする軟質シール材が復
元機能低下によって変形しても、筒状フィルターと有底
筒状ケースや蓋との間のシールを良好に維持できるよう
にする点にある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は以下のような構成をとる。すなわち、請求
項１に係る発明の特徴構成は、筒状フィルターを有底筒
状ケースの内部に、外気吸入口が筒状フィルターの外部
に臨む状態で、かつ、清浄空気供給路が筒状フィルター
の内部に接続された状態で設け、筒状フィルターの一端
部に、有底筒状ケースの底壁との間をシールする軟質シ
ール材を付設し、有底筒状ケースの蓋を筒状フィルター
の他端部に接触させ、蓋を有底筒状ケースに密接させる
と共に軟質シール材を圧縮変形させる締付け固定具を設
けた作業車のエンジン用エアクリーナにおいて、軟質シ
ール材を有底筒状ケースの底壁に対する遠近方向に摺動
自在に筒状フィルターに取付け、軟質シール材を有底筒
状ケースの底壁に押し付ける圧縮バネを設けたことにあ
る。

【０００６】請求項２に係る発明の特徴構成は、筒状フ
ィルターを有底筒状ケースの内部に、外気吸入口が筒状
フィルターの外部に臨む状態で、かつ、清浄空気供給路
が筒状フィルターの内部に接続された状態で設け、筒状
フィルターの一端部に、有底筒状ケースの底壁との間を
シールする軟質シール材を付設し、有底筒状ケースの蓋
を筒状フィルターの他端部に接触させ、蓋を有底筒状ケ
ースに密接させると共に軟質シール材を圧縮変形させる
締付け固定具を設けた作業車のエンジン用エアクリーナ
において、軟質シール材のホルダーを有底筒状ケースの
底壁に対する遠近方向に移動自在に筒状フィルターにネ
ジ嵌合させたことにある。

【０００７】

【作用】請求項１に係る発明によると、軟質シール材を
摺動自在に筒状フィルターに取付けて圧縮バネで有底筒
状ケースの底壁に押し付けてあるから、軟質シール材が
変形しても、筒状フィルターと有底筒状ケースや蓋との
間のシールを圧縮バネによる押し付け作用により良好に
維持できる。

【０００８】請求項２に係る発明によると、軟質シール
材のホルダーを筒状フィルターにネジ嵌合させて、有底
筒状ケースの底壁に対する接近方向に軟質シール材を移
動できるようにしてあるから、軟質シール材が変形して
も、ネジ嵌合部で軟質シール材を底壁側に移動させるこ
とによって、筒状フィルターと有底筒状ケースや蓋との
間のシールを軟質シール材による押し付け作用により良
好に維持できる。

【０００９】

【発明の効果】その結果、本発明によれば、筒状フィル
ターの一端部と有底筒状ケースとの間をシールする軟質
シール材が復元機能低下によって変形しても、筒状フィ
ルターと有底筒状ケースや蓋との間のシールを良好に維
持できる、耐久性において優れた作業車のエンジン用エ
アクリーナを提供できるようになった。

【００１０】

【実施例】以下、本発明をバックホウに搭載したエンジ
ンのエアクリーナに適用した実施例を図面に基づいて説
明する。

【００１１】図３に示すように、油圧シリンダにより昇
降自在なトーザ１を有するクローラ式走行装置２を備え
た走行車体上に、旋回台３を縦軸芯回りで駆動回転操作
自在に設け、油圧シリンダ７ａにより左右揺動操作自在
なスイングブラケット４ａを旋回台３に設け、油圧シリ
ンダ７ｂにより上下揺動操作自在にスイングブラケット
４ａに取付けたブーム４ｂ、油圧シリンダ７ｃにより揺
動操作自在にブーム４ｂに取付けたアーム４ｃ、油圧シ
リンダ７ｄにより回動操作自在にアーム４ｃに取付けた
バケット４ｄから成るバックホウ装置４を設け、原動部
５、運転部６などを旋回台３に設け、ドーザ付バックホ
ウを構成してある。

【００１２】図４に示すように、標準仕様のバックホウ
装置４に対応するように前後寸法の小さいバランスウエ
イト２１を旋回台３の後部に取付けた状態では、左右の
サイドプロテクタ２２によりバランスウエイト２１の後
方への突出形態が滑らかな状態になるように構成し、そ
して、図５および図６に示すように、伸縮アーム付等の
大重量のバックホウ装置４に対応するように前後寸法の
大きいバランスウエイト２３を旋回台３の後部に取付け
た状態では、左右のサイドプロテクタ２２夫々の外側に
補助ウエイト２４を取付けて、バランスウエイト２３の
後方への突出形態が滑らかな状態になるように構成して
ある。

【００１３】原動部５に備えられたエンジン用エアクリ
ーナＡを以下のように構成してある。

【００１４】（実施例１）図１に示すように、筒状フィ
ルター８を有底筒状ケース９の内部に、外気吸入口１０
が筒状フィルター８の外部に臨む状態で、かつ、清浄空
気供給路１１が筒状フィルター８の内部に接続された状
態で設け、筒状フィルター８の一端部に、有底筒状ケー
ス９の底壁との間をシールするスポンジ等の軟質シール
材１２を付設し、有底筒状ケース９の蓋１３を筒状フィ
ルター８の他端部に接触させ、蓋１３に付設の硬質シー
ル材１４を有底筒状ケース９に密接させると共に軟質シ
ール材１２を圧縮変形させる締付けボルト１５を、清浄
空気供給路１１を形成する多孔状の筒状体１６に取付け
たナット１７に螺合させてある。また、前記筒状フィル
ター８を形成するに、筒状のフィルターエレメント８ａ
を多孔筒８ｂに内嵌すると共に、多孔筒８ｂの一端に付
設した環状受け部材８ｃにフィルターエレメント８ａの
一端を嵌入させてある。

【００１５】そして、環状受け部材８ｃに取付けた筒部
材１８に軟質シール材１２のホルダー１９を摺動自在に
嵌合させて、軟質シール材１２を有底筒状ケース９の底
壁に対する遠近方向に摺動自在に取付け、軟質シール材
１２を有底筒状ケース９の底壁に押し付ける圧縮バネ２
０を環状受け部材８ｃとホルダー１９の間に設け、軟質
シール材１２がへたっても、筒状フィルター８と有底筒
状ケース９や蓋１３との間のシールを圧縮バネ２０によ
る押し付け作用により良好に維持できるように構成して
ある。

【００１６】（実施例２）図２に示すように、実施例１
と同様に、筒状フィルター８を有底筒状ケース９の内部
に、外気吸入口１０が筒状フィルター８の外部に臨む状
態で、かつ、清浄空気供給路１１が筒状フィルター８の
内部に接続された状態で設け、筒状フィルター８の一端
部に、有底筒状ケース９の底壁との間をシールするスポ
ンジ等の軟質シール材１２を付設し、有底筒状ケース９
の蓋１３を筒状フィルター８の他端部に接触させ、蓋１
３に付設の硬質シール材１４を有底筒状ケース９に密接
させると共に軟質シール材１２を圧縮変形させる締付け
ボルト１５を、清浄空気供給路１１を形成する多孔状の
筒状体１６に取付けたナット１７に螺合させ、そして、
筒状フィルター８を形成するに、筒状のフィルターエレ
メント８ａを多孔筒８ｂに内嵌すると共に、多孔筒８ｂ
の一端に付設した環状受け部材８ｃにフィルターエレメ
ント８ａの一端を嵌入させてある。

【００１７】環状受け部材８ｃに取付けた筒部材２５に
軟質シール材１２のホルダー２６をネジ嵌合させて、軟
質シール材１２を有底筒状ケース９の底壁に対する遠近
方向に摺動自在に取付け、軟質シール材１２がへたって
も、ネジ嵌合部２７で軟質シール材１２を底壁側に移動
させることによって、筒状フィルター８と有底筒状ケー
ス９や蓋１３との間のシールを軟質シール材１２による
押し付け作用により良好に維持できるように構成してあ
る。

【００１８】〔別実施例〕 本発明は建機や農機などの各種作業車のエンジン用
エアクリーナに適用できる。 蓋１３を有底筒状ケース９に密接させると共に軟質
シール材１２を圧縮変形させる締付け手段の具体構造は
適当に設計変更でき、それら手段を締付け固定具１５，
１７と総称する。 請求項１に係る発明において、軟質シール材１２を
有底筒状ケース９の底壁に対する遠近方向に摺動自在に
筒状フィルター８に取付ける具体構造は適当に設計変更
できる。 請求項２に係る発明において、軟質シール材１２の
ホルダー２６を有底筒状ケース９の底壁に対する遠近方
向に移動自在に筒状フィルター８にネジ嵌合させる具体
構造は適当に設計変更できる。

【００１９】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１のエアクリーナを示す縦断側面図

【図２】実施例２のエアクリーナを示す縦断側面図

【図３】バックホウの全体側面図

【図４】旋回台後部の平面図

【図５】ウエイト増量状態での旋回台後部の平面図

【図６】ウエイト増量状態での旋回台後部の分解斜視図

【図７】従来例のエアクリーナを示す縦断側面図

【符号の説明】

８ 筒状フィルター ９ 有底筒状ケース １０ 外気吸入口 １１ 清浄空気供給路 １２ 軟質シール材 １３ 蓋 １５，１７ 締付け固定具 ２０ 圧縮バネ ２６ ホルダー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筒状フィルター（８）を有底筒状ケース
   （９）の内部に、外気吸入口（１０）が前記筒状フィル
   ター（８）の外部に臨む状態で、かつ、清浄空気供給路
   （１１）が前記筒状フィルター（８）の内部に接続され
   た状態で設け、前記筒状フィルター（８）の一端部に、
   前記有底筒状ケース（９）の底壁との間をシールする軟
   質シール材（１２）を付設し、前記有底筒状ケース
   （９）の蓋（１３）を前記筒状フィルター（８）の他端
   部に接触させ、前記蓋（１３）を前記有底筒状ケース
   （９）に密接させると共に前記軟質シール材（１２）を
   圧縮変形させる締付け固定具（１５，１７）を設けた作
   業車のエンジン用エアクリーナであって、 前記軟質シール材（１２）を前記有底筒状ケース（９）
   の底壁に対する遠近方向に摺動自在に前記筒状フィルタ
   ー（８）に取付け、前記軟質シール材（１２）を前記有
   底筒状ケース（９）の底壁に押し付ける圧縮バネ（２
   ０）を設けてある作業車のエンジン用エアクリーナ。
2. 【請求項２】 筒状フィルター（８）を有底筒状ケース
   （９）の内部に、外気吸入口（１０）が前記筒状フィル
   ター（８）の外部に臨む状態で、かつ、清浄空気供給路
   （１１）が前記筒状フィルター（８）の内部に接続され
   た状態で設け、前記筒状フィルター（８）の一端部に、
   前記有底筒状ケース（９）の底壁との間をシールする軟
   質シール材（１２）を付設し、前記有底筒状ケース
   （９）の蓋（１３）を前記筒状フィルター（８）の他端
   部に接触させ、前記蓋（１３）を前記有底筒状ケース
   （９）に密接させると共に前記軟質シール材（１２）を
   圧縮変形させる締付け固定具（１５，１７）を設けた作
   業車のエンジン用エアクリーナであって、 前記軟質シール材（１２）のホルダー（２６）を前記有
   底筒状ケース（９）の底壁に対する遠近方向に移動自在
   に前記筒状フィルター（８）にネジ嵌合させてある作業
   車のエンジン用エアクリーナ。