JPH08133924A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

Info

Publication number
JPH08133924A
JPH08133924A JP27487494A JP27487494A JPH08133924A JP H08133924 A JPH08133924 A JP H08133924A JP 27487494 A JP27487494 A JP 27487494A JP 27487494 A JP27487494 A JP 27487494A JP H08133924 A JPH08133924 A JP H08133924A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
skin
amine derivative
mixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27487494A
Other languages
English (en)
Inventor
Taketoshi Fujimori
健敏 藤森
Hiroshi Kusuoku
比呂志 楠奥
Akira Yamamuro
朗 山室
Yukihiro Yada
幸博 矢田
Kazuhiko Higuchi
和彦 樋口
Genji Imokawa
玄爾 芋川
Naoki Kondo
直樹 近藤
Katsunori Masukawa
克典 増川
Hajime Tokuda
一 徳田
Hisashi Tsujimura
久 辻村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP27487494A priority Critical patent/JPH08133924A/ja
Priority to PCT/JP1995/002284 priority patent/WO1996015098A1/en
Priority to US08/817,928 priority patent/US5801202A/en
Priority to EP95936755A priority patent/EP0790977A1/en
Priority to CN95196130A priority patent/CN1165510A/zh
Publication of JPH08133924A publication Critical patent/JPH08133924A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式(1) 【化1】 (R1 はC1〜C6のアルキル基を分岐鎖として有する総
炭素数3〜14の炭化水素基又はC4〜C8の環状の炭化
水素基を示し、R2 及びR3 はH又はOHが置換してい
てもよいC1〜C6の炭化水素基を示し、nは6〜15の
数を示す)で表わされるアミン誘導体又はその酸付加塩
を含有する皮膚外用剤。 【効果】 角化改善作用、皮膚の色素沈着予防・改善作
用及びしわの予防・改善作用に優れたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮膚外用剤に関し、更に
詳細には、角化改善作用、皮膚の色素沈着予防・改善作
用及びしわの予防・改善作用に優れた皮膚外用剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】皮膚は、生体からの水分や種々の成分の
損失を防ぎ、水分蒸散や体温の恒常的維持を司ってい
る。また、外界の物理・化学的刺激(湿度、温度、紫外
線等)更には、種々の細菌から身体を保護するバリアー
能も有しており、その生理的機能は生体の生命活動にお
いて大変重要である。
【0003】しかしながら、外環境の変化(季節変化、
紫外線等)や生理機能の変動(加歳や疾患に伴う)とい
った生体に作用する体内外の因子による皮膚組織の機能
異常がしばしば生じる。そのため、表皮肥厚や不全角化
が誘起され、その結果、乾性又は脂性肌、フケ症等の様
々な尋常性の皮膚のトラブルが生じることとなる。
【0004】このような皮膚のトラブルを改善し、健常
な皮膚を維持するためには、起因物質や事象を排除ある
いは減少させるか、ある種の成分を添加、塗布すること
により皮膚のトラブルを正常化する方法が考えられる。
従来、皮膚のトラブルを予防、改善する主たる方法とし
ては、合成あるいは天然の保湿成分を塗布することによ
り皮膚の乾燥を防ぎ皮膚の保湿能を高める手法や血行促
進剤の塗布による皮膚の血行促進により改善する等の試
みがなされてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記方
法は種々の皮膚トラブルの予防、改善における有効性、
効果の持続性、及び薬剤の安定性・安全性等の点で、種
々の問題を有している。すなわち、これらの方法は、一
般に表皮、特に角層表面の水分を補給するもの、又は保
湿成分の一部を補うものであることから、その効能効果
は一時的なものであるため、永続的な皮膚の改善効果は
期待できないものである。従って、永続的な生理作用効
果と高い安全性をもたらし、紫外線や種々の成分に起因
する表皮のターンオーバー亢進(結果的に生じる表皮肥
厚、不全角化や表皮脂質代謝の異常等)を抑制し表皮の
角化を正常化する作用、更に皮膚の色素沈着やしわを予
防・改善する作用に優れた皮膚外用剤の開発が望まれて
いた。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、後記一般式(1)で
表わされるアミン誘導体を用いれば、角化改善作用、皮
膚の色素沈着予防・改善作用及びしわの予防・改善作用
に優れた皮膚外用剤が得られることを見出し、本発明を
完成した。
【0007】すなわち、本発明は、一般式(1)
【0008】
【化3】
【0009】(式中、R1 は炭素数1〜6のアルキル基
を分岐鎖として有する総炭素数3〜14の飽和、不飽和
若しくは環状の炭化水素基又は炭素数4〜8の環状の炭
化水素基を示し、R2 及びR3 はそれぞれ水素原子又は
ヒドロキシル基が置換していてもよい炭素数1〜6の炭
化水素基を示し、nは6〜15の数を示す)で表わされ
るアミン誘導体又はその酸付加塩を含有する皮膚外用剤
を提供するものである。
【0010】本発明で用いるアミン誘導体(1)は、特
開平5−194185号、特開平6−40885号に含
まれる化合物である。しかし、これらの公報には、アミ
ン誘導体(1)の化合物の合成及びその生理作用につい
ての具体的な記載はなく、特定のアルキル基を分岐鎖と
して有するアミン誘導体(1)が、アルキル基を分岐鎖
として有しないアミン誘導体と比較して、非常に高い生
理作用(角化改善作用、しわ改善作用など)を有するこ
とは、これまで全く知られていなかった。
【0011】本発明で用いられるアミン誘導体は前記一
般式(1)で表わされるものであり、式中、R1 として
は、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−
ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基を分岐鎖と
して有する総炭素数3〜14のアルキル基、アルケニル
基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基;炭素数4
〜8のシクロアルキル基等が挙げられる。これらのう
ち、特に好ましいものとしては、例えば1−メチルエチ
ル基、1−メチルプロピル基、1−メチルブチル基、1
−メチルペンチル基、1−メチルヘキシル基、1−メチ
ルヘプチル基、1−メチルオクチル基、1−メチルノニ
ル基、1−メチルデシル基、1−メチルウンデシル基、
1−エチルプロピル基、1−エチルブチル基、1−エチ
ルペンチル基、1−エチルヘキシル基、1−エチルヘプ
チル基、1−エチルオクチル基、1−エチルノニル基、
1−エチルデシル基、1−プロピルブチル基、1−プロ
ピルペンチル基、1−プロピルヘキシル基、1−プロピ
ルヘプチル基、1−プロピルオクチル基、1−プロピル
ノニル基、1−プロピルデシル基、1−ブチルペンチル
基、1−ブチルヘキシル基、1−ブチルヘプチル基、1
−ブチルオクチル基、1−ブチルノニル基、1−ブチル
デシル基、1−ペンチルヘキシル基、1−ペンチルヘプ
チル基、1−ペンチルオクチル基、1−ペンチルノニル
基、1−ヘキシルヘプチル基、1−ヘキシルオクチル
基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、2−メチルシ
クロヘキシル基、2−エチルシクロヘキシル基、2−プ
ロピルシクロヘキシル基、2−ブチルシクロヘキシル
基、2−ペンチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル
基、2−メチルシクロヘプチル基、2−エチルシクロヘ
プチル基、2−プロピルシクロヘプチル基、2−ブチル
シクロヘプチル基、シクロオクチル基、2−メチルシク
ロオクチル基、2−エチルシクロオクチル基、2−プロ
ピルシクロオクチル基、2−ブチルシクロオクチル基等
が挙げられる。
【0012】また、一般式(1)中、R2 及びR3 とし
ては、水素原子又は1若しくは2以上のヒドロキシル基
が置換していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、アル
ケニル基等が挙げられ、特に好ましいものとしては、例
えば水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基、ヘプチル基、2−ヒドロキシエチル
基、1,2−ジヒドロキシエチル基、1,2,3−トリ
ヒドロキシプロピル基、1,2,3,4−テトラヒドロ
キシブチル基等が挙げられる。
【0013】更に、一般式(1)中、nは6〜15の数
を示し、好ましくは9〜11である。一般式(1)で表
わされるアミン誘導体としては、次式(1′)で表わさ
れるものが好ましく、
【0014】
【化4】
【0015】(式中、R1 及びnは前記と同じ意味を有
する) 更に、次式で表わされるものが好ましい。
【0016】
【化5】
【0017】本発明で用いられる一般式(1)で表わさ
れるアミン誘導体は、公知の種々の方法により製造され
る。例えば、下記反応式(A)で表わされるように、ア
ルキル基を分岐鎖として有するアルコール(2)を、塩
基及び相間移動触媒の存在下、エピクロルヒドリンと反
応させてグリシジルエーテル誘導体(3)とした後、こ
れとアミン類(4)を反応させることにより製造され
る。
【0018】
【化6】
【0019】(式中、R1 、R2 、R3 及びnは前記と
同じ意味を有する) ここで、原料として用いられるアルキル基を分岐鎖とし
て有するアルコール(2)のうち、R1 が炭素数1〜6
のアルキル基を分岐鎖として有する総炭素数3〜14の
飽和又は不飽和の炭化水素基であるものは、例えば下記
反応式(B)で表わされるように、ハロゲン化アルコー
ル(5)とケトン(7)を用いるグリニャール反応によ
って製造することができる。
【0020】
【化7】
【0021】また、原料として用いられるアルキル基を
分岐鎖として有するアルコール(2)のうち、R1 が炭
素数1〜6のアルキル基を分岐鎖として有する総炭素数
3〜14の環状の炭化水素基であるものは、例えば下記
反応式(C)で表わされるように、上記反応式(B)で
用いたケトン(7)に代えて環状構造を有するケトン
(11)を用い、反応式(B)と同様に製造することが
できる。
【0022】
【化8】
【0023】ここで、式(11)、(12)、(13)
中のR7 の結合位置は、環上のいずれでもよく、特に、
α位であるのが好ましい。なお、反応式(C)で用いら
れる環状構造を有するケトン(11)のうち、R7 がα
位に結合したもの(11′)は、例えば下記反応式で表
わされるように、α位にカルボキシアルキル基を有する
環状ケトン(14)に、水素化ナトリウム等の塩基の存
在下、ハロゲン化アルキル(15)を反応させた後、臭
化水素酸等を用いて酸性条件として加熱することにより
得ることができる。
【0024】
【化9】
【0025】(式中、R8 は低級アルキル基を示し、X
はハロゲン原子を示し、R7 は前記と同じ意味を有す
る)
【0026】反応式(A)において用いられる塩基とし
ては、例えば水酸化ナトリウム等が挙げられ、相間移動
触媒としては、例えばn−テトラブチルアンモニウムブ
ロマイド等が挙げられる。アルキル基を分岐鎖として有
するアルコール(2)とエピクロルヒドリンとの反応
は、1モルのアルコール(2)に対して、1〜4モルの
エピクロルヒドリン及び0.01〜0.05モルの相間
移動触媒を加え、20〜100℃の温度にて攪拌しなが
ら、1〜4モルの塩基を加え、更に20〜100℃で数
時間攪拌することにより行なうことができる。この反応
を行なう際、溶媒はなくてもよいが、反応に不活性な溶
媒であれば、いかなるものでも用いることができ、例え
ばn−ヘキサン、1,4−ジオキサン、トルエン、ベン
ゼン、テトラヒドロフラン等を好適に用いることができ
る。
【0027】また、アミン類(4)としては、例えばエ
タノールアミン、N−メチルエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、N−メチルグルカミン、ジイソプロパノ
ールアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパ
ンジオール、トリメチロールアミノメタン、ジメチルア
ミン、ジイソプロピルアミン、アンモニア等が挙げられ
る。グリシジルエーテル誘導体(3)とアミン類(4)
との反応は、1モルのグリシジルエーテル誘導体(3)
に対して、0.5〜数百モルのアミン類(4)を加え、
20〜150℃で数時間攪拌することにより行なうこと
ができる。この反応を行なう際、多くの場合、溶媒はな
くてもよいが、反応に不活性な溶媒であれば、いかなる
ものでも用いることができ、例えばメタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコール、水などを好適に用いる
ことができる。
【0028】このようにして得られるアミン誘導体
(1)は、更に必要に応じて常法により塩酸、硫酸、硝
酸、リン酸等の無機酸塩、又はコハク酸、フマル酸、ヘ
キサデカン酸、オクタデカン酸、乳酸、グリコール酸、
クエン酸、酒石酸、安息香酸等の有機酸塩とすることも
できる。
【0029】本発明の皮膚外用剤において、アミン誘導
体(1)又はその酸付加塩の配合量は特に制限されない
が、全組成中に0.0001〜10重量%(以下、単に
%で示す)配合するのが好ましく、特に0.001〜5
%が好ましい。また、スクワラン等の液状炭化水素を基
剤とする油性の皮膚外用剤とする場合には、全組成中に
0.0001〜10%、特に0.001〜5%配合する
のが好ましい。
【0030】本発明の皮膚外用剤は、薬用皮膚外用剤、
化粧薬用皮膚外用剤、化粧料等の種々の使用形態をとる
ことができる。
【0031】薬用皮膚外用剤及び化粧薬用皮膚外用剤と
しては、例えば薬効成分を含有する各種の軟膏剤が挙げ
られる。軟膏剤としては、油性基剤をベースとするも
の、油/水、水/油型の乳化系基剤をベースとするもの
のいずれであってもよい。油性基剤としては、特に制限
されず、例えば植物油、動物油、合成油、脂肪酸、及び
天然又は合成のグリセライド等が挙げられる。また、薬
効成分としては、特に制限されず、例えば鎮痛消炎剤、
鎮痛剤、殺菌消毒剤、収斂剤、皮膚軟化剤、ホルモン
剤、ビタミン類等を必要に応じて適宜使用することがで
きる。
【0032】また、化粧料とする場合は、化粧料成分と
して一般に使用されている油分、保湿剤、紫外線吸収
剤、アルコール類、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、増
粘剤、色素、香料等を任意に組み合わせて配合すること
ができる。化粧料としては、種々の用途及び形態、例え
ば、水/油、油/水型乳化化粧料、クリーム、化粧乳
液、化粧水、油性化粧料、口紅、ファンデーション、皮
膚洗浄剤、ヘアートニック、整髪剤、養毛剤、育毛剤と
して用いることができる。
【0033】本発明の皮膚外用剤は、常用の方法により
上記種々の形態のものに調製することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明の皮膚外用剤は、紫外線その他の
種々の因子の影響による不全角化、表皮肥厚、脂質代謝
異常などに対し顕著な抑制効果を有しており、しかも、
皮膚の恒常性の維持に資するものであり、特に優れた抗
フケ効果や日焼け後の肌の改善効果を有し、更に、シ
ミ、ソバカス及び日焼け後の肌への皮膚の色素沈着の予
防・改善効果に優れ、またしわの発生を顕著に抑制し、
しわを消滅させる効果にも優れるものである。
【0035】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0036】
【化10】
【0037】(1)9−ブロモ−1−(2−テトラヒド
ロピラニルオキシ)ノナン〔一般式(6)において、n
=9である下記化合物(1−1a)〕の合成:
【0038】
【化11】
【0039】20ml−滴下ロートを備えた500ml−ナ
スフラスコに、9−ブロモ−1−ノナノール21.0g
(94.1mmol)、p−トルエンスルホン酸−水和物
0.18g(0.95mmol)及びクロロホルム100ml
を入れ、氷冷下攪拌しながら3,4−ジヒドロ−2H−
ピラン9.50g(0.11mol )を30分間かけて滴
下した。更に3時間攪拌した後、炭酸水素ナトリウム水
溶液を加え、クロロホルムで抽出した。得られた有機層
を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、濾別後減圧濃縮し
た。得られた残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラ
フィーにて精製し、表記化合物27.8g(収率96
%)を得た。
【0040】形状:無色油状物。1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.10-2.05(m,20H), 3.22-3.58(m,4
H), 3.64-3.96(m,2H),4.50-4.62(m,1H).
【0041】(2)10−メチル−1−(2−テトラヒ
ドロピラニルオキシ)−10−ヘキサデカノール〔一般
式(8)において、R5=CH3,R6=CH3(CH2)
5-,n=9である下記化合物(1−1b)〕の合成:
【0042】
【化12】
【0043】10ml−滴下ロート、還流冷却管を備えた
50ml−2口フラスコに、マグネシウム135mg(5.
55mmol)及び無水テトラヒドロフラン1mlを入れ、窒
素雰囲気下攪拌し、ドライヤーで時々温めながら9−ブ
ロモ−1−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)ノナン
1.47g(5.05mmol)の無水テトラヒドロフラン
8ml溶液を20分間かけて滴下した。更に室温下40分
間攪拌した後、2−オクタノン0.87ml(5.5mmo
l)を10分間かけて滴下し、更に1時間攪拌後、60
℃に加温して1時間攪拌した。塩化アンモニウム水溶液
10mlを加え、ジエチルエーテルで抽出した。得られた
有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、濾別、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルフ
ラッシュクロマトグラフィーにて精製し、表記化合物
1.47g(収率82%)を得た。
【0044】形状:無色油状物。1 H-NMR(CDCl3,ppm):0.88(t,3H,J=6.6Hz), 1.10-1.95(m,
20H),3.30-3.60(m,2H), 3.65-3.98(m,2H), 4.52-4.64
(m,1H).
【0045】
【化13】
【0046】還流冷却管を備えた200ml−ナスフラス
コに、10−メチル−1−(2−テトラヒドロピラニル
オキシ)−10−ヘキサデカノール1.47g(4.1
4mmol)、50%硫酸水溶液5ml及びテトラヒドロフラ
ン50mlを入れ、加熱し、還流下10時間攪拌した。更
に50%メタノール水溶液40mlを加え、60℃に加温
しながら1時間攪拌した。メタノールを減圧留去後、ジ
エチルエーテルで抽出し、得られる有機層を飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。濾別、減圧濃縮して得られた残渣と、酸化
白金0.1g及びメタノール30mlを100ml−オート
クレーブに入れ、水素圧120kg/cm2、60℃で11
時間攪拌した。常圧に戻し、濾別後、減圧濃縮して得ら
れた残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーに
て精製し、表記化合物447mg(収率42%)を得た。
【0047】形状:無色油状物。1 H-NMR(CDCl3-D2O,ppm):0.78-0.95(m,6H), 0.98-1.80
(m,27H),3.64(t,2H,J=6.6Hz). IR(NaCl,cm-1):3332, 2932, 2860, 1468, 1380, 1054.
【0048】(4)1−(2−ヒドロキシエチルアミ
ノ)−3−(10−メチルヘキサデシルオキシ)−2−
プロパノール(1−1)の合成:還流管を備えた10ml
−ナスフラスコに、10−メチル−1−ヘキサデカノー
ル108mg(0.42mmol)、臭化テトラ−n−ブチル
アンモニウム4mg(0.012mmol)、エピクロルヒド
リン68μl(0.87mmol)、n−ヘキサン1mlを入
れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら45℃に加温する。水
酸化ナトリウム30mgを加え、同条件で3時間攪拌した
後、水1mlを加え、n−ヘキサン1mlで3回抽出した。
無水硫酸ナトリウムで乾燥したのち、濾別し、減圧濃縮
した。得られた残渣をエタノール4mlを用いて10ml−
滴下ロートに移し、この滴下ロートを備えた20ml−ナ
スフラスコに、エタノールアミン1ml及びエタノール
0.2mlを入れ、窒素雰囲気下80℃で加熱攪拌した。
これに、前述の残渣のエタノール溶液を10分間かけて
滴下したのち、更に1時間攪拌した。減圧濃縮して得ら
れた残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーに
て精製し、表記化合物94mg(収率60%)を得た。
【0049】形状:淡黄色のワセリン様物質。1 H-NMR(CDCl3,ppm):0.75-0.98(m,6H), 1.00-1.80(m,27
H), 2.48-2.84(m,4H),2.95-3.52(m,7H), 3.60-3.74(m,2
H), 3.82-4.00(m,1H). IR(NaCl,cm-1):3404, 2928, 2860, 1464, 1116, 1056.
【0050】
【化14】
【0051】(1)11−ブロモ−1−(2−テトラヒ
ドロピラニルオキシ)ウンデカン〔一般式(6)におい
て、n=11である下記化合物(1−2a)〕の合成:
【0052】
【化15】
【0053】20ml−滴下ロートを備えた500ml−ナ
スフラスコに、11−ブロモ−1−ウンデカノール1
7.8g(70.8mmol)、p−トルエンスルホン酸−
水和物140mg(0.74mmol)及びクロロホルム20
0mlを入れ、氷冷下攪拌しながら3,4−ジヒドロ−2
H−ピラン7.80g(92.7mmol)を30分間かけ
て滴下した。更に3時間攪拌した後、炭酸水素ナトリウ
ム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。得られた有
機層を無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、濾別後減圧濃
縮して得られる残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグ
ラフィーにて精製し、表記化合物22.6g(収率95
%)を得た。
【0054】形状:無色油状物。
【0055】
【化16】
【0056】20ml−滴下ロート及び還流冷却管を備え
た100ml−2口フラスコに、マグネシウム307mg
(12.6mmol)及び無水テトラヒドロフラン3mlを入
れ、窒素雰囲気下攪拌し、ドライヤーで時々温めながら
11−ブロモ−1−(2−テトラヒドロピラニルオキ
シ)ウンデカン3.98g(11.4mmol)の無水テト
ラヒドロフラン8ml溶液を30分間かけて滴下した。更
に室温下1時間攪拌した後、2−ヘキサノン1.60ml
(13.0mmol)を30分間かけて滴下し、更に1時間
攪拌した後、60℃に加温して1時間攪拌した。塩化ア
ンモニウム水溶液30mlを加え、ジエチルエーテルで抽
出し、得られた有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。濾別後、減圧濃縮して得られた残渣を還
流冷却管を備えた200ml−ナスフラスコに移し、テト
ラヒドロフラン100ml、50%硫酸水溶液5mlを入
れ、加熱し、還流下10時間攪拌した。放冷後、50%
メタノール水溶液40mlを加え、60℃に加温しながら
1時間攪拌した。メタノールを減圧留去した後、ジエチ
ルエーテルで抽出し、得られた有機層を飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。濾別、減圧濃縮して得られた残渣と、酸化白金
0.2g及びメタノール40mlを100ml−オートクレ
ーブに入れ、水素圧120kg/cm2 、60℃で12時間
攪拌した。常圧に戻し、濾別後、減圧濃縮して得られた
残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにて精
製し、表記化合物1.38g(収率47%)を得た。
【0057】形状:無色油状物。
【0058】(3)1−(2−ヒドロキシエチルアミ
ノ)−3−(12−メチルヘキサデシルオキシ)−2−
プロパノール(1−2)の合成:還流管を備えた10ml
−ナスフラスコに、12−メチル−1−ヘキサデカノー
ル315mg(1.23mmol)、臭化テトラ−n−ブチル
アンモニウム12mg(0.037mmol)、エピクロルヒ
ドリン0.22ml(2.81mmol)及びn−ヘキサン3
mlを入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら45℃に加温す
る。これに水酸化ナトリウム110mg(2.83mmol)
を加え、同条件で3時間攪拌した後、水3mlを加え、n
−ヘキサン3mlで3回抽出した。無水硫酸ナトリウムで
乾燥したのち、濾別し、減圧濃縮した。得られた残渣を
エタノール5mlを用いて10ml−滴下ロートに移し、こ
の滴下ロートを備えた30ml−ナスフラスコにエタノー
ルアミン2ml及びエタノール0.4mlを入れ、窒素雰囲
気下、80℃で加熱攪拌した。前述した残渣のエタノー
ル溶液を20分間かけて滴下したのち、更に1時間攪拌
した。減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルフラッシ
ュクロマトグラフィーにて精製し、表記化合物340mg
(収率74%)を得た。
【0059】形状:淡黄色ワセリン様物質。
【0060】
【化17】
【0061】
【化18】
【0062】合成例2において11−ブロモ−1−ウン
デカノールの代わりに、6−ブロモ−1−ヘキサノー
ル、7−ブロモ−1−ヘプタノール、8−ブロモ−1−
オクタノール、10−ブロモ−1−デカノール又は12
−ブロモ−1−ドデカノールを、また2−ヘキサノンの
代わりに2−ウンデカノン、2−デカノン、2−ノナノ
ン、2−ヘプタノン又は2−ペンタノンを用い、それぞ
れ表記化合物(1−3)〜(1−7)を得た。
【0063】合成例4 1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−(14−メ
チルヘキサデシルオキシ)−2−プロパノール
【0064】
【化19】
【0065】
【化20】
【0066】10ml−滴下ロート及び還流冷却管を備え
た50ml−2口フラスコに、マグネシウム155mg
(6.38mmol)及び無水テトラヒドロフラン2mlを入
れ、窒素雰囲気下攪拌し、ドライヤーで温めながら合成
例2(1)と同様の手法により12−ブロモ−1−ドデ
カノールから合成した12−ブロモ−1−(2−テトラ
ヒドロピラニルオキシ)ドデカン2.00g(5.72
mmol)の無水テトラヒドロフラン8ml溶液を20分間か
けて滴下した。更に室温下1時間攪拌した後、2−メチ
ルブチルアルデヒド0.68ml(6.3mmol)を30分
間かけて滴下し、更に1時間攪拌後、60℃に加温して
1時間攪拌した。塩化アンモニウム水溶液20mlを加
え、ジエチルエーテル抽出した。得られた有機層を水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濾別、減圧
濃縮した。得られた残渣を還流冷却管を備えた200ml
−ナスフラスコに入れ、更に70%硫酸水溶液10ml及
びテトラヒドロフラン50mlを加え加熱し、還流下36
時間攪拌した。更に50%メタノール水溶液40mlを加
え、60℃に加温しながら1時間攪拌した。メタノール
を減圧留去後、ジエチルエーテルで抽出し、得られた有
機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾別、減圧濃縮して得ら
れた残渣と、酸化白金0.2g及びメタノール30mlを
100ml−オートクレーブに入れ、水素圧120kg/cm
2 、60℃で11時間攪拌した。常圧に戻し、濾別後、
減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルフラッシュクロ
マトグラフィーにて精製し、表記化合物187mg(収率
13%)を得た。
【0067】(2)1−(2−ヒドロキシエチルアミ
ノ)−3−(14−メチルヘキサデシルオキシ)−2−
プロパノール(1−8)の合成:還流管を備えた10ml
−ナスフラスコに、14−メチル−1−ヘキサデカノー
ル316mg(1.23mmol)、臭化テトラ−n−ブチル
アンモニウム12mg(0.037mmol)、エピクロルヒ
ドリン0.22ml(2.81mmol)及びn−ヘキサン3
mlを入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら45℃に加温す
る。水酸化ナトリウム113mg(2.83mmol)を加
え、同条件で3時間攪拌した後、水3mlを加え、n−ヘ
キサン3mlで3回抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後、濾別し、減圧濃縮した。得られた残渣をエタノ
ール5mlを用いて10ml−滴下ロートに移し、この滴下
ロートを備えた30ml−ナスフラスコにエタノールアミ
ン2ml、エタノール0.4mlを入れ、窒素雰囲気下、8
0℃で加熱攪拌した。前述の残渣のエタノール溶液を2
0分間かけて滴下した後、更に1時間攪拌した。減圧濃
縮して得られた残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグ
ラフィーにて精製し、表記化合物273mg(収率59
%)を得た。
【0068】合成例5 1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−(15−メ
チルヘキサデシルオキシ)−2−プロパノール
【0069】
【化21】
【0070】
【化22】
【0071】50ml−滴下ロート及び還流冷却管を備え
た500ml−2口フラスコに、1.0M−メチルマグネ
シウムブロミドのテトラヒドロフラン溶液27ml(27
mmol)及び無水テトラヒドロフラン100mlを入れ、窒
素雰囲気下で攪拌し、ペンタデカノラクトン2.13g
(8.86mmol)の無水テトラヒドロフラン20ml溶液
を1時間かけて滴下した。更に室温下1時間攪拌した
後、60℃に加温して1時間攪拌した。塩化アンモニウ
ム水溶液50mlを加え、ジエチルエーテルで抽出した。
得られた有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した後、濾別、減圧濃縮した。得られた残渣を還流冷
却管を備えた1000ml−ナスフラスコに入れ、50%
硫酸水溶液10ml及びテトラヒドロフラン100mlを加
え、加熱し、還流下14時間攪拌した。水100mlを加
えた後、ジエチルエーテルで抽出し、得られた有機層を
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。濾別、減圧濃縮して得られた残
渣と、酸化白金0.2g及びメタノール30mlを100
ml−オートクレーブに入れ、水素圧120kg/cm2 、5
0℃で15時間攪拌した。常圧に戻し、濾別後、減圧濃
縮して得られた残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグ
ラフィーにて精製し、表記化合物1.35g(収率59
%)を得た。
【0072】形状:白色個体(融点67.8-68.6℃)。1 H-NMR(CDCl3,ppm):1.20(s,6H), 1.22-1.70(m,28H), 3.
63(t,2H,J=6.5Hz). IR(KBr,cm-1):3444, 2924, 2852, 1472, 1368, 1058.
【0073】(2)1−(2−ヒドロキシエチルアミ
ノ)−3−(15−メチルヘキサデシルオキシ)−2−
プロパノール(1−9)の合成:還流管を備えた10ml
−ナスフラスコに、15−メチル−1−ヘキサデカノー
ル315mg(1.23mmol)、臭化テトラ−n−ブチル
アンモニウム12mg(0.037mmol)、エピクロルヒ
ドリン0.22ml(2.81mmol)及びn−ヘキサン3
mlを入れ、窒素雰囲気下、攪拌しながら45℃に加温し
た。水酸化ナトリウム113mg(2.83mmol)を加
え、同条件で3時間攪拌した後、水3mlを加え、n−ヘ
キサン3mlで3回抽出した。無水硫酸ナトリウムで乾燥
した後、濾別、減圧濃縮した。得られた残渣を、エタノ
ール5mlを用いて10ml−滴下ロートに移し、この滴下
ロートを備えた30ml−ナスフラスコにエタノールアミ
ン2ml、エタノール0.4mlを入れ、窒素雰囲気下、8
0℃で加熱攪拌した。前述の残渣のエタノール溶液を2
0分間かけて滴下した後、更に1時間攪拌した。減圧濃
縮して得られた残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグ
ラフィーにて精製し、表記化合物270mg(収率59
%)を得た。
【0074】形状:淡黄色個体(融点53.5-54.5℃)。1 H-NMR(CDCl3,ppm):0.86(d,6H,J=6.6Hz), 1.04-1.68(m,
27H), 1.94(brs,3H),2.50-2.86(m,4H), 3.32-3.70(m,2
H), 3.80-4.00(m,1H). IR(KBr,cm-1):3464, 2924, 2852, 1468, 1114, 1050.
【0075】実施例1 表皮角化細胞のトランスグルタミナーゼ活性に対するア
ミン誘導体の効果 (1)トランスグルタミナーゼ活性の測定:10cmシャ
ーレ中で増殖状態に培養された角化細胞を使用した。各
ウエルの培地を吸引除去し、脳下垂体抽出液を添加して
いないK−GMを2ml加え培地交換を行った。その後、
アミン誘導体(1−1)〜(1−9)を添加した。24
時間後各ウエルをPBS(−)で3回洗浄した後ラバー
ポリスマンにより細胞を剥離回収した。得られた細胞懸
濁液を2,500rpm 、10分間遠心分離し沈渣を回収
した。沈渣に緩衝液(a)〔10mM Tris−HCl
緩衝液、10mM DTT、0.5mM EDTA;pH7.
4〕200μlを加え、1分間、2回超音波によりソニ
ケーションした。得られた懸濁液を25,000rpm 、
30分間超遠心分離し、上澄を得た。この上澄を一定量
ずつ分配した後、それぞれに反応液〔300mM Tri
s−HCl緩衝液、pH8.1、60mM CaCl2
00μl、30mM DTT 100μl、ジメチルカゼ
イン540μgを含む蒸留水100μl、12mMプトレ
シン50μl、2.5μCl〔14C〕プトレシン50μ
l、蒸留水100μlを混合した溶液〕を加え、37℃
で1時間インキュベーションした。次に10%トリクロ
ロ酢酸600μlを加え、30分間静置した後、0.4
5μmニトロセルロースメンブランを用いて沈渣を回収
した。このメンブランを5%濃度の氷冷トリクロロ酢酸
15ml(1%プトレシン含有)で洗浄後、メンブラン上
の放射活性を液体シンチレーションカウンターにより算
定した。
【0076】(2)結果:図1にアミン誘導体(1−
1)〜(1−10)をそれぞれ0.1μM添加したとき
のトランスグルタミナーゼ活性を、コントロールを10
0%としての比で示した。なお、アミン誘導体(1−1
0)は、アルキル分岐鎖を有しない下記化合物である。
【0077】
【化23】
【0078】図1の結果より明らかなように、アルキル
分岐鎖を有するアミン誘導体(1−1)〜(1−9)
は、0.1μMという非常に低い濃度でトランスグルタ
ミナーゼ活性を、コントロールに対して約2〜3倍にま
で増大する。これに対して、アルキル分岐鎖を有しない
アミン誘導体(1−10)は、活性を発現しなかった。
【0079】実施例2 褐色モルモット背部のUVB色素斑に対する消退効果 (試験方法)褐色モルモット20匹の背部毛をバリカン
とシェーバーにて丁寧に剃毛した後、UV−B領域に紫
外線を最小紅斑量(MED)の3倍量で1日1回3日間
にわけて照射し、3週間かけて色素沈着部を形成し、1
日2回、1カ月被験部位に評価試料を連続塗布すること
による色素斑消退量を調べた。評価は色差計(村上色彩
製、CMS−1200)を用いて測定を行い、得られた
マンセル値よりL* 値を算出し、試料塗布部位のΔL*
(経時変化)から試料未塗布(溶媒のみ=コントロー
ル)部位のΔL* (経時変化)を差し引いた値(ΔΔL
* )により行った。なお、ΔΔL* は以下の式にて表記
される。
【0080】ΔΔL* =(L* 1−L* 0)−(L′* 1
L′* 0) L* 0:塗布前の試料塗布被験部位。 L′* 0:塗布前の試料未塗布被験部位。 L* 1:連続塗布1カ月後の試料塗布被験部位。 L′* 1:連続塗布1カ月後の試料未塗布被験部位。 また、評価は被験動物20匹のΔΔL* 値の平均値よ
り、表1に従った評価点で表2に示した。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】表2の結果から明らかなように、アルキル
分岐鎖を有するアミン誘導体(1−1)〜(1−9)を
含有する皮膚外用剤を塗布することにより、皮膚の色素
沈着を改善できることが確認された。
【0084】実施例3 UVB照射によりヘアレスマウスに生成したしわに対す
る改善作用 (試験方法)ヘアレスマウス(HR/ICR、実験開始
時9週齢)に、東芝健康用ランプ20SEを6本使用し
てUV−B光を週3回照射した。エネルギー量はTOK
YOOPTICAL社製のUV−Radiometer
UVR−305/365Dを用いて測定した。1回の
照射量は1MED以下とし、0.28mW/cm2 のエネル
ギー量で65mJとした。照射期間は20週間で、ヘアレ
スマウス背部にしわが形成されていることを確認した
後、8匹ずつの群に分け、0.025%濃度のアミン誘
導体(表3に示す)のそれぞれのエタノール溶液を80
μlずつ週5回、6週間塗布し続けた。コントロールと
してエタノールのみ80μlずつサンプル同様に塗布し
た。塗布終了後、しわの度合を肉眼により、下記の基準
(しわ指数)で評価した。結果を表3に示す。
【0085】(しわ指数評価基準) 1:しわが完全に消滅。 2:しわがあるのかないのかわからない。 3:しわが少しある。 4:しわが非常にある。
【0086】VUB照射によりヘアレスマウスに生成し
たしわに対する改善作用の結果を表3に示す。
【0087】
【表3】
【0088】表3の結果より明らかなように、アミン誘
導体(1−1)〜(1−9)を含有する皮膚外用剤を塗
布することにより、しわを改善できることが確認され
た。
【0089】実施例4 W/Oクリームの製造:
【表4】 (成分) (%) (1)アミン誘導体(1−2) 1.0 (2)コレステロール 0.5 (3)コレステリルイソステアレート 1.0 (4)ポリエーテル変性シリコーン 1.5 (5)環状シリコーン 20.0 (6)メチルフェニルポリシロキサン 2.0 (7)メチルポリシロキサン 2.0 (8)硫酸マグネシウム 0.5 (9)55%エタノール 5.0 (10)カルボキシメチルキチン (一丸ファルコス社製,キチンリキッドHV) 0.5 (11)精製水 バランス
【0090】成分(1)〜(7)を80℃に加温して溶
解し、これに成分(8)〜(11)を加えて均一に混合
し、W/Oクリームを得た。
【0091】実施例5 O/Wクリームの製造:
【表5】 (成分) (%) (1)ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0 (2)モノステアリン酸ソルビタン 0.5 (3)ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.5 (4)セトステアリルアルコール 2.0 (5)ステアリン酸 1.8 (6)アミン誘導体(1−2) 0.1 (7)コレステロール 1.5 (8)コレステリルイソステアレート 1.0 (9)ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 8.0 (10)メチルポリシロキサン 5.0 (11)グリセリン 5.0 (12)精製水 バランス
【0092】成分(1)〜(10)を80℃に加温して溶
解し、これに成分(11)及び(12)を加えて均一に混合
し、O/Wクリームを得た。
【0093】実施例6 保湿サンスクリーンクリームの製造:
【表6】 (成分) (%) (1)アミン誘導体(1−2) 0.005 (2)シリコーン被覆酸化亜鉛 7.0 (3)p−メトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 3.0 (4)コレステリルイソステアレート 1.0 (5)ポリエーテル変性シリコーン 2.0 (6)メチルポリシロキサン 5.0 (7)環状シリコーン 15.0 (8)硫酸マグネシウム 1.0 (9)グリセリン 5.0 (10)精製水 バランス
【0094】成分(1)〜(7)を80℃に加温して溶
解し、これに成分(8)〜(10)を加えて均一に混合
し、保湿サンスクリーンクリームを得た。
【0095】実施例7 パック剤の製造:
【表7】 (成分) (%) (1)アミン誘導体塩酸塩(1−2) 0.05 (2)ポリビニルアルコール 15.0 (3)カルボキシメチルセルロースナトリウム 5.0 (4)プロピレングリコール 3.0 (5)エタノール 8.0 (6)精製水 バランス (7)香料 0.5 (8)防腐剤、酸化剤 適 量
【0096】成分(1)〜(8)を70℃に加温して溶
解し、その後冷却することにより、パック剤を得た。
【0097】実施例8 軟膏の製造:
【表8】 (成分) (%) (1)アミン誘導体(1−2) 0.005 (2)白色ワセリン バランス (3)コレステリルイソステアレート 3.0 (4)流動パラフィン 10.0 (5)グリセリルエーテル 1.0 (6)グリセリン 10.0
【0098】成分(1)〜(6)を80℃に加温して溶
解し、その後冷却することにより、軟膏を得た。
【0099】実施例4〜8で製造した本発明の皮膚外用
剤は、いずれも不全角化、表皮肥厚、脂質代謝異常を抑
制し、また正常機能回復及び恒常製維持に有効なもので
あり、また、皮膚の色素沈着予防・改善に有効であり、
しわの予防・改善に有効なものであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における、アミン誘導体のトランスグ
ルタミナーゼ活性を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/13 ADS 9455−4C AED 9455−4C (72)発明者 樋口 和彦 栃木県芳賀郡市貝町市塙4594 (72)発明者 芋川 玄爾 栃木県宇都宮市氷室町1022−87 (72)発明者 近藤 直樹 栃木県河内郡上三川町上蒲生2166 (72)発明者 増川 克典 栃木県宇都宮市陽南3−9−2 (72)発明者 徳田 一 栃木県宇都宮市清原台2丁目15−19 (72)発明者 辻村 久 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606−6

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜6のアルキル基を分岐鎖とし
    て有する総炭素数3〜14の飽和、不飽和若しくは環状
    の炭化水素基又は炭素数4〜8の環状の炭化水素基を示
    し、R2 及びR3 はそれぞれ水素原子又はヒドロキシル
    基が置換していてもよい炭素数1〜6の炭化水素基を示
    し、nは6〜15の数を示す)で表わされるアミン誘導
    体又はその酸付加塩を含有する皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】 一般式(1′) 【化2】 (式中、R1 は炭素数1〜6のアルキル基を分岐鎖とし
    て有する総炭素数3〜14の飽和、不飽和若しくは環状
    の炭化水素基又は炭素数4〜8の環状の炭化水素基を示
    し、nは6〜15の数を示す)で表わされるアミン誘導
    体又はその酸付加塩を含有する皮膚外用剤。
  3. 【請求項3】 アミン誘導体又はその酸付加塩を0.0
    001〜10重量%含有する請求項1又は2記載の皮膚
    外用剤。
JP27487494A 1994-11-09 1994-11-09 皮膚外用剤 Pending JPH08133924A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27487494A JPH08133924A (ja) 1994-11-09 1994-11-09 皮膚外用剤
PCT/JP1995/002284 WO1996015098A1 (en) 1994-11-09 1995-11-08 Amine derivatives for treatment of skin disorders
US08/817,928 US5801202A (en) 1994-11-09 1995-11-08 Amine derivatives for treatment of skin disorders
EP95936755A EP0790977A1 (en) 1994-11-09 1995-11-08 Amine derivatives for treatment of skin disorders
CN95196130A CN1165510A (zh) 1994-11-09 1995-11-08 胺衍生物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27487494A JPH08133924A (ja) 1994-11-09 1994-11-09 皮膚外用剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08133924A true JPH08133924A (ja) 1996-05-28

Family

ID=17547764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27487494A Pending JPH08133924A (ja) 1994-11-09 1994-11-09 皮膚外用剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08133924A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0517399A (ja) エステル誘導体及びこれを含有する化粧料
US6004543A (en) L-2-oxothiazolidine-4-carboxylic acid derivatives and use thereof for skincare
EP0605543B1 (en) Composition for external skin care
JP6760939B2 (ja) N−アシルアミノ−アミドファミリーの化合物、それらを含む組成物、及び使用
JP2005289873A (ja) シワ改善用皮膚外用剤
JPH0676358B2 (ja) アミド誘導体及びこれを含有する皮膚外用剤
JP2699132B2 (ja) 角化改善剤及びそれを含有する皮膚外用剤
JPH08133924A (ja) 皮膚外用剤
JPH0692293B2 (ja) 皮膚外用剤
JP3769056B2 (ja) アミン誘導体及びこれを含有する皮膚外用剤
WO1995027474A1 (fr) Preparation dermatologique
JP3276701B2 (ja) しわ改善剤及び角化改善剤
JP3105691B2 (ja) メラニン抑制剤
JP3215534B2 (ja) 皮膚外用剤
US5801202A (en) Amine derivatives for treatment of skin disorders
JP2000327551A (ja) 保湿剤
JPH08175959A (ja) 皮膚化粧料
JPH08104608A (ja) 皮膚外用剤
JP3429800B2 (ja) 皮膚外用剤
JP2913441B2 (ja) しわ改善剤
JP3160415B2 (ja) しわ改善剤及び角化改善剤
JP2000026271A (ja) 表皮のタ―ンオ―バ―亢進抑制剤
JPH06321873A (ja) 皮膚外用剤
JPH0692296B2 (ja) 皮膚外用剤
JPH06321766A (ja) 皮膚外用剤