JPH0692293B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

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JPH0692293B2 JP5127687A JP5127687A JPH0692293B2 JP H0692293 B2 JPH0692293 B2 JP H0692293B2 JP 5127687 A JP5127687 A JP 5127687A JP 5127687 A JP5127687 A JP 5127687A JP H0692293 B2 JPH0692293 B2 JP H0692293B2
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    • C07H15/02Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures
    • C07H15/04Acyclic radicals, not substituted by cyclic structures attached to an oxygen atom of the saccharide radical
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は皮膚外用剤、更に詳しくは、角質層の水分保持
力を高め、肌あれを改善することができる皮膚外用剤に
関する。
〔従来の技術〕
従来、肌にうるおいを与え、肌を柔軟にするには、角質
層の水分が重要であることが知られている。そして、当
該水分の保持は、角質層に含まれている水溶性成分、す
なわち遊離アミノ酸、有機酸、尿素又は無機イオンによ
るものであるとされ、これらの物質は単独であるいは組
合せて薬用皮膚外用剤あるいは化粧料に配合して、肌あ
れの改善又は予防の目的で使用されている。
また、これとは別に水と親和性が高い多くの保湿性物質
が開発され、同様の目的で使用されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、これらの保湿性物質を皮膚に適用した場
合、その作用は、皮膚角質層上にあつて水分を角質に供
給するというもので、しかもその効果は一時的であり、
根本的に角質層の水分保持能力を改善し、肌あれを本質
的に予防あるいは治癒するというものではなかつた。
〔問題点を解決するための手段〕
斯かる実情において、本発明者らは上記問題点を解決す
べく鋭意研究を行なつたところ、今回本発明者らによつ
て初めて合成された次の一般式(I) (式中、R1は炭素数10〜26の直鎖若しくは分岐鎖の飽和
若しくは不飽和の炭化水素基、R2は炭素数9〜25の直鎖
若しくは分岐鎖の飽和若しくは不飽和の炭化水素基、n
は3〜6の数を示す) で表わされるアミド誘導体が角質層の水分保持能力を根
本的に改善する効果を奏すること、そしてこのアミド誘
導体に界面活性剤を併用するとその効果を更に増大する
ことを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、前記式(I)で表わされるアミド誘
導体を含有する皮膚外用剤、並びに前記式(I)で表わ
されるアミド誘導体及び界面活性剤を含有する皮膚外用
剤を提供するものである。
本発明に使用される式(I)で表わされるアミド誘導体
は、例えば次に示す反応式に従つて製造される。
(式中、R1、R2およびnは前記と同じ) すなわち、グリシジルエーテルとアミノアルコールから
得られる化合物(II)のアミノ基を選択的にアシル化す
るか、又は該化合物(II)をアシル化し、次いでエステ
ル基を選択的に加水分解することによつて、アミド誘導
体(I)が製造される。
グリシジルエーテルとアミノアルコールとの反応は、グ
リシジルエーテルと3−アミノ−1−プロパノール、4
−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノ
ール、又は6−アミノ−1−ヘキサノールを、無溶媒も
しくはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプ
ロパノール等の低級アルコール溶媒中、25〜150℃で数
十分〜5時間攪拌することにより行なわれる。
化合物(II)のアミノ基のみをアシル化するには、例え
ば長鎖脂肪酸メチルエステルと化合物(II)を水酸化ア
ルカリ、炭酸アルカリ等の塩基の存在下、常圧〜0.01To
rrの減圧下に25〜150℃で数十分〜5時間反応させるこ
とにより行なわれる。
化合物(II)を非選択的にアシル化するには、例えば長
鎖脂肪酸ハライドと化合物(II)をピリジン、第三級ア
ミン等の存在下に反応させることにより行なわれる。得
られたアミド−エステル体のエステル基を選択的に加水
分解するには、水酸化アルカリ、炭酸アルカリ等の塩基
を用いて常法により行なわれる。
斯くして得られるアミド誘導体(I)の本発明皮膚外用
剤への配合量は、特に制限されないが、通常乳化型の皮
膚外用剤の場合には全組成の0.001〜50重量%(以下単
に%で示す)、特に0.1〜20%が好ましく、またスクワ
レン等の液状炭化水素を基剤とする油性の皮膚外用剤の
場合には1〜50%、特に5〜25%が好ましい。
本発明皮膚外用剤に配合される界面活性剤としては、非
イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、両性界面活性
剤の何れをも使用できるが、就中特に非イオン界面活性
剤が好適である。
非イオン界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフエ
ニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソ
ルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、グリセリ
ルエーテル等が挙げられる。その中でも、次の一般式
(III) (式中、Rは炭素数8〜24のアルキル基を示す)で表わ
されるグリセリルエーテル、就中Rが次式(IV) (式中、pは4〜10の整数、qは5〜11の整数を示し、
p+q=11〜17でp=7、q=8を頂点とする分布を有
する) で表わされるものが特に好ましい。
界面活性剤の配合量は、全組成の0.01〜20%、特に0.1
〜5%が好ましい。
本発明の皮膚外用剤は、その使用形態において、薬用皮
膚外用剤と化粧料に大別される。
薬用皮膚外用剤としては、例えば薬効成分を含有する各
種軟膏剤を挙げることができる。軟膏剤としては、油性
基剤をベースとするもの、油/水、水/油型の乳化系基
剤をベースとするもののいずれであつてもよい。油性基
剤としては、特に制限はなく、例えば植物油、動物油、
合成油、脂肪酸、及び天然又は合成のグリセライド等が
挙げられる。また薬効成分としては、特に制限はなく、
例えば鎮痛消炎剤、鎮痒剤、殺菌消毒剤、収斂剤、皮膚
軟化剤、ホルモン剤等を必要に応じて適宜使用すること
ができる。
また、化粧料として使用する場合は、上記必須成分の他
に化粧料成分として一般に使用されている油分、保湿
剤、紫外線吸収剤、アルコール類、キレート剤、pH調整
剤、防腐剤、増粘剤、色素、香料等を任意に組合せて配
合することができる。
化粧料としては、種々の形態、例えば水/油、油/水型
乳化化粧料、クリーム、化粧乳液、化粧水、油性化粧
料、口紅、フアウンデーシヨン、皮膚洗浄剤、ヘアート
ニツク、整髪剤、養毛剤、育毛剤等の皮膚化粧料とする
ことができる。
〔作用〕
本発明皮膚外用剤における式(I)で示されるアミド誘
導体の作用機構の詳細は完全には解明されていないが、
これが角質細胞間に脂質膜を再構築して角質層の水分保
持機能を発揮するものと考えられる。
〔発明の効果〕
本発明皮膚外用剤は、このような作用を有するアミド誘
導体(I)を含有するものであるため、肌あれに対して
優れた改善及び予防効果を発揮することができる。
〔実施例〕
次に実施例を挙げて説明する。
参考例1 N-(2−ヒドロキシ−3−ヘキサデシロキシプロピル)
−N-3−ヒドロキシプロピルヘキサデカナミド〔式
(I)においてR1=C16H33,R2=C15H31,n=3のもの〕(I
a)の合成。
攪拌装置、滴下漏斗、温度計、還流冷却器およびN2導入
管を備えた200ml4ツ口フラスコに3−アミノ−1−プロ
パノール25.0g(0.333mol)およびエタノール50gを入
れ、N2雰囲気下で80℃に加熱攪拌しつつ、これにヘキサ
デシルグリシジルエーテル10.0g(0.034mol)をエタノ
ール30gに溶かした溶液を2時間かけて滴下した。滴下
終了後、更に同条件下で30分加熱攪拌したのち、蒸留装
置をとりつけエタノールおよび未反応の3−アミノ−1
−プロパノールを減圧下に留去し、淡黄色の固形物(II
a)12.5gを得た。得られた粗生成物(IIa)のうち7.47g
(0.020mol相当)をとり、水酸化カリウム0.056gを加
え、80℃/20Torrで加熱攪拌しつつ、これにヘキサデカ
ン酸メチル5.42g(0.020mol)を1時間かけて滴下し
た。滴下終了後更に同条件下1時間加熱攪拌することに
より淡黄色の粗生成物12.2gを得た。これをヘキサン120
gから1回、メタノール100gから1回再結晶することに
より無色粉末の目的化合物(Ia)9.18gを得た(全収率7
5%)。
m.p. 82.4〜83.4℃ IR(cm-1) 3250,2920,2854,1605,1470,11191 H-NMR 0.87(t,6H) 1.1〜2.0(m,56H) 2.42(t,2H) 3.2〜4.4(m,13H) 元素分析 実測値(理論値) C:74.67%(74.57%) H:12.73%(12.68%) N:2.21% (2.29%) 参考例2 N-(2−ヒドロキシ−3−ヘキサデシロキシプロピル)
−N-6−ヒドロキシヘキシルヘキサデカナミド〔式
(I)においてR1=C16H33,R2=C15H31,n=6のもの〕(I
b)の合成。
攪拌装置、滴下漏斗、温度計、還流冷却器およびN2導入
管を備えた200ml4ツ口フラスコに6−アミノ−1−ヘキ
サノール58.0g(0.50mol)およびエタノール150gを入
れ、N2雰囲気下で80℃に加熱攪拌しつつ、これにヘキサ
デシルグリシジルエーテル15.0g(0.050mol)をエタノ
ール50gに溶かした溶液を1時間かけて滴下した。滴下
終了後更に同条件下で30分加熱攪拌したのち、蒸留装置
をとりつけ、エタノール及び未反応の6−アミノ−1−
ヘキサノールを減圧下に留去し、淡黄色の固形物(II
b)15.8gを得た。得られた粗生成物のうち、8.3g(0.02
0mol相当)をとり、塩化メチレン200mlに溶解し、ピリ
ジン4.8g(0.06mol)を加える。水冷下に塩化ヘキサデ
カノイル16.5g(0.06mol)を約30分かけて滴下し、滴下
終了後室温で1時間攪拌した。反応物を水洗してピリジ
ン塩酸塩を除去し、溶媒を留去することにより、アミド
−エステル体(IIIb)22.6gを得た。
ひきつづき、これを95%エタノール水溶液400gに溶解
し、水酸化カリウム2.24g(0.04ml)を加えて、50℃で
1時間加熱攪拌した。反応物からクロロホルム可溶物を
抽出し、シリカゲルフラツシユカラムクロマトグラフイ
ーで精製することにより、無色粉末の目的化合物(Ib)
9.0g(0.0138mol)を得た(全収率52.4%)。
m.p. 78.8〜79.8℃ IR(cm-1) 3334,2920,2854,1623,1467,11131 H-NMR 0.87(t,6H) 1.2〜1.9(m,62H) 2.41(t,2H) 3.1〜4.3(m,13H) 元素分析 実測値(理論値) C:75.33%(75.28%) H:12.83%(12.79%) N:2.09% (2.14%) 実施例1 参考例1、2およびこれに準じて得た化合物Ia〜Iiを使
用し、ワセリン/化合物(Ia〜Ii)=3/1(重量比)の
混合物(本発明品1)とワセリン(比較品1)の下記方
法による皮膚コンダクタンス及び肌あれについて評価し
た。結果を第1表に示す。
(試験方法) 冬期に頬部に肌あれを起こしている20〜50才の女性10名
を被験者とし、左右の頬に異なる皮膚外用剤を2週間塗
布する。2週間の塗布が終了した翌日に次の項目につき
試験を行なつた。
(1)皮膚コンダクタンス 37℃の温水にて洗顔後、温度20℃、湿度40%の部屋で20
分間安静にした後、角質層の水分含有量を皮膚コンダク
タンスメータ(IBS社製)にて測定した。コンダクタン
ス値は値が小さいほど皮膚は肌あれし、5以下ではひど
い肌あれである。一方この値が20以上であれば肌あれは
ほとんど認められない。
(2)肌あれスコア 肌あれは肉眼で観測し、下記基準により判定した。スコ
アは平均値で示した。
実施例2 参考例1、2およびこれに準じて得た化合物Ia〜Iiを用
いて下記第2表に示す組成の皮膚外用剤(乳化化粧料)
を製造し、その肌あれ改善効果を実施例1と同様の方法
により評価した。結果を第3表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 233/20 7106−4H (72)発明者 芋川 玄爾 栃木県宇都宮市氷室町1022−89 (72)発明者 高石 尚武 栃木県宇都宮市氷室町1022−24 (56)参考文献 特開 昭47−43596(JP,A) 特開 昭48−8805(JP,A) 特開 昭62−228048(JP,A) 特開 昭63−192703(JP,A) 特開 昭63−216852(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の一般式(I) (式中、R1は炭素数10〜26の直鎖若しくは分岐鎖の飽和
    若しくは不飽和の炭化水素基を、R2は炭素数9〜25の直
    鎖若しくは分岐鎖の飽和若しくは不飽和の炭化水素基
    を、nは3〜6の数を示す) で表わされるアミド誘導体を含有する皮膚外用剤。
  2. 【請求項2】次の一般式(I) (式中、R1は炭素数10〜26の直鎖若しくは分岐鎖の飽和
    若しくは不飽和の炭化水素基を、R2は炭素数9〜25の直
    鎖若しくは分岐鎖の飽和若しくは不飽和の炭化水素基
    を、nは3〜6の数を示す) で表わされるアミド誘導体及び界面活性剤を含有する皮
    膚外用剤。
JP5127687A 1987-03-06 1987-03-06 皮膚外用剤 Expired - Lifetime JPH0692293B2 (ja)

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