JP3276701B2 - しわ改善剤及び角化改善剤 - Google Patents
しわ改善剤及び角化改善剤Info
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Description
剤に関し、更に詳しくはしわの予防・改善作用に優れる
しわ改善剤及び皮膚の正常な機能維持を可能にし抗フケ
作用や日焼けの改善作用に優れる角化改善剤に関する。
健康で美しい肌を保つことが、老若男女を問わず、重大
な関心事となっている。ところが、肌は、温湿度、紫外
線、化粧品、加齢、疾病、ストレス、食習慣等により微
妙な影響を受け、そのため、肌の諸機能(生体からの水
分等の損失を防ぎ、体温の恒常的維持を司どる機能、外
界からの物理的・化学的刺激及び種々の細菌からの身体
保護機能、皮膚の弾力性を保持し、表面形態を決定する
機能等)の減退、肌の老化など、種々のトラブルが発生
する。
るしわは、加齢や太陽光線による皮膚の老化により発生
する。すなわち、真皮の繊維組織を作る細胞は太陽光線
への露出や年齢の増加とともに小さくかつ少なくなり、
特にコラーゲン繊維が大きく失われ、真皮の退化、皮下
脂肪組織の減少などにより皮膚が老化し、これが主にし
わ、弛緩及び弾力性喪失の原因となる。
制したり、治療したりするために、種々の組成物や方法
が提案されている(特開昭62−185005号公報、
特開昭62−502546号公報、特開平2−7215
7号公報、特開平2−288822号公報等)。
わ改善効果を奏するものではなかった。
等の尋常性の皮膚トラブルは、外環境の変化(季節変
化、紫外線等)や生理機能の変動(加齢や疾患に伴う)
といった生体に作用する体内外の因子による皮膚組織の
機能異常、これらにより誘起される皮膚肥厚や不全角化
等により発生する。このような皮膚トラブルを予防、改
善する主たる試みとしては、合成あるいは天然の保湿成
分の塗布により皮膚の乾燥を防ぎ皮膚の保湿能を高める
方法、血行促進剤の塗布により血行促進を改善する方法
等がなされてきた。
ルの予防、改善効果、その持続性、薬剤の安定性・安全
性等の点で、種々の問題を有している。すなわち、これ
らの方法は、一般に、表皮、特に角層表面の水分を補給
するもの又は保湿成分の一部を補うものであることか
ら、その効能及び効果は一時的なものであり、永続的な
皮膚の改善は期待できないものであった。
しめる作用に優れ、一方、皮膚の不全角化、表皮肥厚、
脂質代謝異常等に対し顕著な抑制作用を有する物質の開
発が望まれていた。
情に鑑み鋭意検討した結果、後述する特定のアミン誘導
体が、しわ改善及び角化改善に顕著な作用を示すことを
見出し、本発明を完成するに至った。
塩若しくは四級化物からなるしわ改善剤又は角化改善剤
を提供するものである。
外用剤を提供するものである。また、一般式(1)中、
R1 が炭素数8〜40の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基で
あり、かつYが水酸基であるアミン誘導体(1′)、及
びR1 がウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリ
デカメチレン基又はテトラデカメチレン基であり、Xが
水酸基であり、かつYが水素原子であるアミン誘導体
(1″)は新規化合物であり、本発明は当該化合物をも
提供するものである。
れるアミン誘導体のうち、Yが水素原子であるものの一
部については既知であり、従来セメントの安定化剤(特
開昭56−134554号公報)、ジベンジリデンソル
ビトールの安定化剤(特開平2−59587号公報)、
経皮吸収促進剤(特開平1−268648号公報)等と
して知られている。しかし、その皮膚に対する作用、特
にしわ及び角化改善作用については、全く知られていな
かった。
化水素基は飽和でも不飽和のものでもよく、その具体例
としては、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレ
ン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、トリデカメチ
レン、テトラデカメチレン、ヘキサデカメチレン、トリ
アコンタメチレン、ヘキサデカン−1,10−ジイル、
7−ヘキサデセン−1,10−ジイル、2−ヒドロキシ
ウンデカン−1,11−ジイル、2−ヒドロキシトリデ
カン−1,13−ジイル、2−ヒドロキシテトラデカン
−1,14−ジイル等の基が挙げられる。
体例としては、水素原子、及びメチル、エチル、ブチ
ル、ヘキシル、フェニル、ベンジル、ヒドロキシメチ
ル、ヒドロキシエチル、1,2−ジヒドロキシエチル、
1,2,3−トリヒドロキシプロピル、1,2,3,4
−テトラヒドロキシブチル、1,2,3,4,5−ペン
タヒドロキシペンチル等の基が挙げられる。
9 で示される酸素原子を含んでいてもよい炭素数1〜2
0の炭化水素基としては、直鎖、分岐鎖、環状のいずれ
でもよいが、具体例としては、水素原子、メチル、エチ
ル、ブチル、ヘキシル、オクチル、ドデシル、ヘキサデ
シル、オクタデシル、2−エチルヘキシル、アリル、2
−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、
2−ヒドロキシプロピル、6−ヒドロキシヘキシル、9
−ヒドロキシノニル、12−ヒドロキシドデシル、フェ
ニル、ベンジル、テトラヒドロピラニル等の基が挙げら
れる。
直鎖又は分岐鎖の炭化水素基であり、かつY'が水酸基
であるアミン誘導体(1′)及び一般式(1)中、R1
がウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメ
チレン基又はテトラデカメチレン基であり、Xが水酸基
であり、かつYが水素原子であるアミン誘導体(1″)
は新規化合物である。
は、特に限定されないが、例えば下記反応式I、II又は
IIIに従い製造できる。
又はスルホン酸エステル化して得られる化合物(3)に
アミン(4)を付加させることにより製造できる。
Xは前記と同義である。)
シド(5)にアミン(4)を付加させることにより製造
できる。
X、Yは前記と同義である。)
ミド(6)をLiAlH4 等で還元することによっても
製造できる。
(1)は、更に必要に応じて常法により塩酸、硫酸、硝
酸、リン酸等の無機酸塩、又はコハク酸、フマル酸、ヘ
キサデカン酸、オクタデカン酸、乳酸、グリコール酸、
クエン酸、酒石酸、安息香酸等の有機酸塩とすることも
できる。
ことにより、四級化物とすることもできる。
若しくは四級化物は、しわの発生を抑制し、また、しわ
を消滅させる作用を有することから、しわ改善剤として
使用できる。本発明のしわ改善剤は、内服、外用その他
いずれの方法によっても投与可能であり、また有効成分
として、前記アミン誘導体(1)又はその酸付加塩若し
くは四級化物の他に通常使用される抗炎症剤、ビタミン
類等を必要に応じ適宜配合できる。
の酸付加塩若しくは四級化物は、表皮細胞DNA合成を
抑制し、分化誘導を促進し、表皮肥厚を抑制する作用を
有する。すなわち、皮膚の表皮細胞の異常角化を正常化
する作用を有し、角化改善剤として使用できる。本発明
の角化改善剤は、上記しわ改善剤と同様、内服、外用そ
の他いずれの方法によっても投与可能であり、また有効
成分として、前記アミン誘導体(1)又はその酸付加塩
若しくは四級化物の他に通常使用される抗炎症剤、ビタ
ミン類等を必要に応じ適宜配合できる。
加塩若しくは四級化物は、該化合物を有効成分として皮
膚外用剤に配合される。皮膚外用剤としては、薬用皮膚
外用剤、化粧薬用皮膚外用剤、化粧料等の種々の使用形
態をとることができる。
しては、例えば、薬効成分を含有する各種の軟膏剤が挙
げられる。軟膏剤としては、油性基剤をベースとするも
の、油/水、水/油型の乳化系基剤をベースとするもの
のいずれであってもよい。上記油性基剤としては、特に
制限はなく、例えば、植物油、動物油、合成油、脂肪
酸、及び天然又は合成のグリセライド等が挙げられる。
また、上記薬効成分としては、特に制限はなく、例え
ば、鎮痛消炎剤、鎮痛剤、殺菌消毒剤、収斂剤、皮膚軟
化剤、ホルモン剤、ビタミン類等を必要に応じて適宜使
用することができる。
料成分として一般に使用されている油分、保湿剤、美白
剤、紫外線吸収剤、アルコール類、キレート剤、pH調整
剤、防腐剤、増粘剤、色素、香料等を任意に組み合わせ
て配合することができる。化粧料としては、種々の用途
及び形態、例えば、水/油又は油/水型の乳化化粧料、
クリーム、化粧乳液、化粧水、油性化粧料、口紅、ファ
ンデーション、皮膚洗浄剤、ヘアートニック、整髪剤、
養毛剤、育毛剤として用いることができる。本発明の皮
膚外用剤は、常用の方法により上記種々の形態のものに
調製することができる。
くは四級化物の皮膚外用剤への配合量は、特に制限され
ないが、通常、乳化系の皮膚外用剤の場合にはそれぞれ
全組成量の0.0001〜5重量%(以下、「%」で示
す)であり、特に0.0001〜0.1%が好ましい。
また、スクワラン等の液状炭化水素を基剤とする油性の
皮膚外用剤の場合ではそれぞれ全組成量の0.0001
〜10%であり、特に0.0001〜0.1%が好まし
い。
著に抑制し、またしわを消滅させる効果に優れるもので
あり、一方、角化改善剤は、紫外線その他種々の因子の
影響による皮膚の不全角化、表皮肥厚、脂質代謝異常な
どに対し顕著な抑制作用を有し、しかも、皮膚の正常な
機能を回復させ、更に恒常性の維持に資するものであ
り、特に優れた抗フケ効果や日焼け後の肌の改善効果を
有する。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
サデカンジオール(1′a)の製造
えた300ml 3口フラスコに、ジメチルスルホキシド
40ml及び60%水素化ナトリウム1.2g(30mmo
l)を仕込み、N2 雰囲気下、75℃にて1.5時間攪
拌した後、室温まで冷却した。ここに臭化メチルトリフ
ェニルホスホニウム8.93g(25mmol)のジメチル
スルホキシド40ml溶液を10分間かけて滴下し、更に
室温にて20分間攪拌した。ここに15−(2−テトラ
ヒドロピラニルオキシ)ペンタデカナール3.27g
(10mmol)のTHF15ml溶液を5分間かけて滴下
し、更に室温にて30分間攪拌した。反応終了後、水を
加え、ヘキサンで抽出し、減圧濃縮した後、残渣をシリ
カゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製する
ことにより、1−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)
−15−ヘキサデセン1.49g(収率46%)を得
た。
(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−15−ヘキサデ
セン1.49g(4.6mmol)、THF70ml、メタノ
ール70ml及びp−トルエンスルホン酸19mg(0.1
mmol)を仕込み、40℃にて12時間攪拌した。反応終
了後、反応混合物を減圧濃縮し、5%NaHCO3 水溶
液を加え、クロロホルムで抽出し、溶媒を減圧留去し
た。攪拌器、N2 導入管を備えた500mlフラスコに、
この残渣及びジクロロメタン60ml、m−クロロ過安息
香酸2.64g(15.3mmol)を仕込み、室温にて3
日間攪拌した。反応終了後、5%NaHCO3 水溶液を
加え、クロロホルムで抽出し、溶媒を減圧留去した後、
残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製することに
より、1,2−エポキシ−16−ヘキサデカノール0.
89g(収率76%)を得た。
えた50ml 2口フラスコに、エタノールアミン4.1
4g(68mmol)及びエタノール0.8gを仕込み、N
2 雰囲気下で80℃に加熱攪拌しつつ、これに1,2−
エポキシ−16−ヘキサデカノール0.87g(3.4
mmol)のエタノール溶液を1.5時間かけて滴下し、8
0℃にて更に2時間攪拌した。反応終了後、エタノール
及び過剰のエタノールアミンを減圧下に留去し、残渣を
シリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製
し、表記化合物(1′a)0.72g(収率68%)を
得た。
2,1464,1350,1120,1056.1 H−NMR(CD3OD,δ):1.16−1.64
(m,26H),2.47−2.86(m,4H),
3.37−3.77(m,5H).
2,12−ヘニコサンジオール(1′b)の製造
た200mlフラスコに、グリニャー反応用Mg 1.2
2g(50mmol)、無水テトラヒドロフラン50mlを仕
込み、N2 雰囲気下に室温で攪拌しながら1−ブロモ−
10−ウンデセン11.66g(50mmol)を1時間か
けて滴下した。滴下終了後、更に1時間室温で攪拌し、
ここに2−ウンデカノン8.52g(50mmol)を加
え、室温で1時間攪拌した。得られた反応混合物にNH
4Cl水溶液を加え、イソプロピルエーテルで抽出し、
減圧濃縮した。次に、上記の残渣を攪拌装置を備えた2
00mlフラスコに移し、ジクロロメタン50ml、m−ク
ロロ過安息香酸12.18g(60mmol)を加えて室温
で48時間攪拌した。析出している固体を濾別後、減圧
濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製す
ることにより、20,21−エポキシ−9−メチル−9
−ヘニコサノール10.16g(収率59.7%)を得
た。
た50ml 2口フラスコに、エタノールアミン18.3
g(300mmol)及びエタノール3.8gを仕込み、N
2雰囲気下で80℃に加熱攪拌しつつ、これに20,2
1−エポキシ−9−メチル−9−ヘニコサノール5.1
1g(15mmol)を1.5時間かけて滴下した。滴下終
了後、エタノール及び過剰のエタノールアミンを減圧下
に留去し、残渣をシリカゲルフラッシュカラムクロマト
グラフィーで精製することにより、表記化合物4.52
g(収率75%)を得た。
6,1458,1372,1130,1048,74
8.1 H−NMR(CDCl3 ,δ):0.88(t,J=
6.5Hz,3H),1.14(s,3H),1.01
−1.78(m,34H),2.45−3.30(m,
8H),3.53−3.80(m,3H).
ノ〕−1−ヘキサデカノール(1″c)の製造
タノールアミン16.6g(158mmol)及びシクロヘ
キサデカノリド20.1g(79mmol)を仕込み、ここ
にナトリウムメトキシド0.21g(3.9mmol)を加
えて80℃にて18時間攪拌した。反応終了後、水を加
え析出してきた固体を濾過し、メタノールより再結晶し
て、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−16−ヒ
ドロキシヘキサデカナミド23.3g(収率82%)を
得た。
フラスコに、LiAlH4 3.01g(79.3mmo
l)、テトラヒドロフラン200mlを仕込み、N2 雰囲
気下室温で攪拌しながらN,N−ビス(2−ヒドロキシ
エチル)−16−ヒドロキシヘキサデカナミド5.00
g(13.9mmol)を加え、65℃にて18時間攪拌し
た。室温まで冷却後、3%KOH水溶液15gを加え、
析出してくる塩を濾別した。次に溶媒を減圧留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製するこ
とにより、表記化合物(1″c)2.98g(収率62
%)を得た。
2,1470,1038.1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.15−1.68
(m,31H),2.52(t,J=7.6Hz,2
H),2.66(t,J=5.2Hz,4H),3.5
4−3.68(m,6H).
トラヒドロピラニロキシ)ヘキサデカン(1d)の製造
びシクロヘキサデカノリドの代わりに、エタノールアミ
ン及び16−(2−テトラヒドロピラニロキシ)ヘキサ
デカン酸メチルを用いて同様に反応を行い、表記化合物
(1d)を得た。
2,1474,1368,1116,1064,103
2.1 H−NMR(CDCl3 ,δ):0.90−1.98
(m,34H),2.10(brs,2H),2.61
(t,J=7.2Hz,2H),2.76(t,J=
5.1Hz,2H),3.25−3.98(m,6
H),4.52−4.65(m,1H).
カノール(1″e)の製造 HO(CH2)16-NH-(CH2)2-OH (1″e) 攪拌器を備えた200mlフラスコに、製造例4で得たア
ミン誘導体(1d)4.82実施例(12.5mmol)及
びメタノール100mlを仕込み、ここに12N塩酸1.
45ml(17.4mmol)を加え、40℃にて30分攪拌
した。次いで48% NaOH水溶液1.88g(2
2.5mmol)を加え、室温にて1時間攪拌した。減圧濃
縮後、水を加えて析出してくる結晶を濾過し、メタノー
ルから再結晶を行って表記化合物2.64g(収率74
%)を得た。
8,1470,1110,1058.1 H−NMR(CDCl3 ,δ):1.15−1.65
(m,28H),1.88(brs,3H),2.62
(t,J=7.0Hz,2H),2.76(t,J=
5.2Hz,2H),3.54−3.68(m,4
H).
効果: (1)方法 a)ヒト表皮角化細胞の培養 表皮角化細胞は、クラボウ(株)より発売されているヒ
ト正常角化細胞(商品名:エピパック)を購入し使用し
た。なお、細胞の維持、継代には同社より発売されてい
るヒト正常角化細胞用培地(商品名:K−GM)を用い
た。 b)DNA合成(チミジン取り込み測定)の測定 24穴プレート中で増殖状態に培養された角化細胞を使
用した。まず、各ウエルの培地を吸引除去し、脳下垂体
抽出液を添加していないK−GMを450μl加え培地
交換を行った。その後、前記製造例により得られたアミ
ン誘導体(1′a)〜(1″e)を添加した。更に、経
時的に0.2μCi/ml〔3H〕チミジンを加え、4時間
インキュベートした。その後、上清を吸引除去し、PB
S(−)で3回洗浄後、500μl の2N NaOHを
加えた。37℃で10分間インキュベートした後、同量
の2N HClを加え中和し、氷冷した10%トリクロ
ロ酢酸を4ml加え30分間静置した。ガラスフィルター
で沈澱物を回収した後、氷冷10%トリクロロ酢酸3ml
で3回洗浄した。更に氷冷エタノール3mlで1回フィル
ターを洗浄したのち、ガラスフィルターを風乾し液体シ
ンチレーションカウンターでその放射活性を測定するこ
とにより細胞へのチミジンの取り込みを算定した。
10μm 、100μm添加したときの〔3H〕チミジンの
相対取り込み量を示す。
ン誘導体の添加により著しく減少すること、すなわち、
ヒト表皮角化細胞のDNA合成が阻害されることが明ら
かとなった。また、同条件下で処理したヒト表皮角化細
胞を4日目に観察したところ、ほとんどの細胞は不溶膜
(コーニファイド エンプロープ)となり、角化してい
ることがわかった。このことから、本アミン誘導体は表
皮の角化を促進する活性を有することが明らかとなっ
た。
ミン誘導体の作用: (1)ヘアレスマウス(HR/ICR,実験開始時9週
齢)に、東芝健康線用ランプ20SEを6本使用してU
VB光を週3回照射した。エネルギー量はTOKYO
OPTICAL 社製のUV−Radiometer
UVR−305/365Dを用いて測定した。1回の照
射量は1MED以下とし、0.28mW/cm 2 のエネルギ
ー量で65mJとした。照射期間は20週間で、ヘアレス
マウス背部にしわが形成されていることを確認した後、
8匹ずつの群に分け、0.025%濃度のアミン誘導体
(1′a)〜(1″e)のエタノール溶液を80μl ず
つ週5回、6週間塗布し続けた。コントロールとしてエ
タノールのみ80μl ずつサンプルをとり同様に塗布し
た。塗布終了後、しわの度合を肉眼により、下記の基準
(しわ指数)で評価した。結果を表2に示す。
スについて、ハイドロフィリックエクザフレックス親水
性ビニルシリコーン印象材を用いて、皮膚のレプリカを
直径1cm2 の大きさで3ケ所から採取した。このレプリ
カを水平状態にして30度方向から光を照射し、しわに
よってできる陰の割合を画像解析装置を用いて面積率と
して求めた。結果を併せて表2に示す。
導体(1′a)、(1′b)、(1″c)、(1″e)
を塗布することによりヘアレスマウス背部に生成したし
わを消滅させることができる。
得た。
温して溶解し、これに(8)〜(11)を加えて均一に
混合し、W/Oクリームを調製した。
得た。
加温して溶解し、これに(11)〜(12)を加えて均
一に混合し、O/Wクリームを調製した。
造方法により得た。
温して溶解し、これに(8)〜(10)を加えて均一に
混合し、保湿サンスクリーンクリームを調製した。
温して溶解した後冷却し、パック剤を製造した。
温して溶解した後冷却し、軟膏を調製した。
剤は、しわの発生抑制及び消滅効果に優れるとともに皮
膚の不全角化、表皮肥厚、脂質代謝異常を抑制し、正常
機能回復及び恒常性維持に優れるものであった。
Claims (5)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 で表わされるアミン誘導体又はその酸付加塩若しくは四
級化物からなるしわ改善剤。 - 【請求項2】 請求項1記載の一般式(1)で表わされ
るアミン誘導体又はその酸付加塩若しくは四級化物から
なる角化改善剤。 - 【請求項3】 下記一般式(A) 【化1】 で表わされるアミン誘導体又はその酸付加塩若しくは四
級化物を含有する皮膚外用剤。 - 【請求項4】 請求項3記載の一般式(A)中、R1'が
炭素数8〜40の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基であり、
かつY'が水酸基であるアミン誘導体(1′)。 - 【請求項5】 請求項1記載の一般式(1)中、R1が
ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチ
レン基又はテトラデカメチレン基であり、Xが水酸基で
あり、かつYが水素原子であるアミン誘導体(1″)。
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1993
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