JPH08133479A - 薄板材の連続供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】セパレータケースに多数の薄板材を積層状で繰
り込み、この薄板材群を繰出機構と分離機構の連動で最
下部の薄板材のみを順次に送出プレートに分離して繰り
出し、薄板材の連続供給性能、信頼性を向上する。 【構成】基枠上側のケースユニツト２０から薄板材ａが
積層状で繰り込まれるセパレータケース１と、セパレー
タケース１の中央部で進退制御され、最下部の薄板材を
仮り受けして保持し、最下部の薄板材のみを順次に落下
せしめる繰出機構３と、上側で進退制御され最下部の薄
板材のみをフリーにして次段以上の複数の薄板材の側部
を押して受け止め保持する分離機構６と、下側に配設さ
れ、繰り出される分離薄板材を受けて送り出すセパレー
タケース下部の送出プレート１ｅと、送出プレート上で
進退制御される分離薄板材の送出機構１１とからなるセ
パレーターユニツト。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、上側のケースユニツト
から繰り出される積層薄板材の最下部の薄板材を順次に
分離して繰り出し、連続的に送り出して供給する薄板材
の連続供給装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の薄板材の連続供給装置は、図４
（Ａ）に示すように薄板収納ケースｂ内に収容されてい
る多数の薄板材ａを押上板ｃで順次に繰り上げ、上側の
吸着パツド（吸盤式や電磁式）ｄで最上部の薄板材ａを
吸着して分離し、矢示のように連続的に搬出する構造に
なつている。また、図４（Ｂ）に示すように薄板収納ケ
ースｂ内に収容されている多数の薄板材ａを押上板でｃ
で順次に繰り上げ、上側のピンチロールｅで最上部の薄
板材ａをスライドさせて、矢示のように連続的に送り出
す構造になつている。図４（Ｃ）に示すように薄板収納
ケースケースｂ内に収容されている多数の薄板材ａを押
上板付きシリンダーｃで順次に繰り上げて、上側の押出
具ｆで最上部の薄板材ａを押し出してスリツトｇから矢
示のように連続的に送り出す構造になつている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の薄板材の連続供
給装置において、図（Ａ）の装置は、多孔質の薄板材や
非磁性の薄板材は搬出できない。図（Ｂ）の装置は、最
上部の薄板材が次段の薄板材と滑り接触して送り出さ
れ、表面摩擦の大きい薄板材や表面が傷付き易い薄板材
には不向きである。図（Ｃ）の装置は、比較的に滑り接
触が低減されているが、薄板材の厚さサイズ、変形等の
バラツキや、最上部の薄板材とスリツトとのレベル差等
により、スリツトを通過させるため薄板材にある程度の
平坦性や剛性が必要になるなど、薄板材の送り出し信頼
性に問題がある。また、前記の各装置は、加工機に対す
る薄板材の送り出しレベル制限等で、薄板収納ケースケ
ースにおける薄板材の収容枚数に限界があるなどの課題
がある。

【０００４】本発明は、前記のような課題を解決するた
めに開発されたものであり、その目的とする処は、セパ
レータケースに薄板材を上側から積層状で繰り込み、積
層状の薄板材群を繰出機構と分離機構の連動で最下部の
薄板材のみを順次に分離して繰り出し、送出機構で送出
プレート上の分離薄板材を送り出して、薄板材の連続供
給性能、信頼性を向上した薄板の連続供給装置を提供す
るにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、基枠に配設さ
れ上側のケースユニツトから薄板材が積層状で繰り込ま
れるセパレータケースと、セパレータケースの中央部で
進退制御され最下部の薄板材を仮り受けして保持し最下
部の薄板材のみを順次に落下せしめる繰出機構と、繰出
機構の上側で進退制御され最下部の薄板材のみをフリー
とし次段以上の複数の薄板材の側部を押して受け止め保
持する分離機構と、繰出機構の下側に配設され繰り出さ
れる分離薄板材を受けて送り出すセパレータケース下部
の送出プレートと、送出プレート上で進退制御されて分
離薄板材を送り出す送出機構とからなるセパレーターユ
ニツトにより、薄板材の連続供給性能を高め、また、前
記の分離機構を、セパレータケースの中央部で進退制御
され前部斜面で最下部の薄板材のみをフリーとし次段以
上の複数の薄板材の側部を押して受け止め保持する分離
用パツドと、セパレータケースの対面下半部に設けた最
下部の薄板材のみをフリーにする切欠部で構成し、さら
に、分離用パツドの前部斜面を緩衝板で形成し、セパレ
ータケースの対面に次段以上の複数の薄板材の側部を挟
持する緩衝板を対設して、薄板材の連続供給性能、信頼
性をさらに高め、前記のような課題を解決している。

【０００６】

【作用】本発明のセパレーターユニツトは、セパレータ
ケース、繰出機構、分離機構、送出プレート及び送出機
構等からなり、上側のケースユニツトからセパレータケ
ースに薄板材を積層状で繰り込み、多量の薄板材の連続
繰り込みを可能とし、セパレータケースの高さレベルを
加工機に対応可能とし供給性能を高めている。また、繰
出機構構及び分離機構の一連の進退制御により、薄板材
群の仮り受け、その下部保持と最下部の薄板材の分離、
最下部の薄板材の繰り出し、及びその下部の保持及び最
下部の薄板材の分離の繰り返しにより、薄板材群の最下
部の薄板材が順次に円滑に分離されて送出プレート上に
繰り出され、送出機構で送出プレート上の分離薄板材が
順次に円滑に送り出されて、薄板材の厚さサイズや変形
等のバラツキに格別の影響を受けないで格別に損傷する
ことなく、多量の薄板材の連続供給が円滑に能率良く行
われる。

【０００７】また、分離機構の分離用パツドに設けた前
部斜面と対面側の切欠部により、最下部の薄板材の分離
性能及び上側の薄板材群の保持性能とともに信頼性をさ
らに高め、その前部斜面に設けた緩衝板と対面側の緩衝
板により、上側の薄板材群を緩衝して挟持し薄板材のバ
ラツキ等に対応せしめその損傷を低減して、薄板材群の
保持性能、信頼性をさらに高めている。

【０００８】

【実施例】図１ないし図３に本発明の各実施例を示す。
図中１０は基枠に配設したセパレータケース１と繰出機
構３と分離機構６と送出プレート１ｅ及び送出機構１１
等からなる薄板材のセパレーターユニツト、２０はカセ
ツトケース２１とセツト機構２５及び加圧機構３５等か
らなるケースユニツト、４０は薄板材の搬送ユニツト、
５０は基枠、ａは薄板材、ａ１は薄板材群の最下部の薄
板材（又は分離薄板材）、ａ２は次段の薄板材（又は次
段）である。

【０００９】図示の実施例は、基枠５０に配設され上側
のケースユニツト２０から薄板材ａが積層状で繰り込ま
れるセパレータケース１と、セパレータケースの中央部
で進退制御され最下部の薄板材ａ１を仮り受けして保持
し最下部の薄板材のみを順次に落下せしめる繰出機構３
と、繰出機構の上側で進退制御され最下部の薄板材ａ１
のみをフリーとし次段ａ２以上の複数の薄板材ａの側部
を押して受け止め保持する分離機構６と、繰出機構の下
側に配設され繰り出される分離薄板材ａ２を受けて送り
出すセパレータケース下部の送出プレート１ｅと、送出
プレート上で進退制御されて分離薄板材を送り出す送出
機構１１とからなるセパレーターユニツトを具備した薄
板材の連続供給装置になつている。

【００１０】また、前記の薄板材の連続供給装置におい
て、前記の分離機構６は、セパレータケース２１の中央
部で進退制御され前部斜面８ａで最下部の薄板材ａ１の
みをフリーとし次段ａ２以上の複数の薄板材ａの側部を
押して受け止め保持する分離用パツド８と、セパレータ
ケースの対面下半部に設けた最下部の薄板材ａ１のみを
フリーにする切欠部１ｇとを具備したことを特徴とする
薄板材の連続供給装置になつている。

【００１１】さらに、前記の薄板材の連続供給装置にお
いて、分離用パツド８の前部斜面８ａを緩衝板９ａで形
成するとともに、セパレータケース１の対面に次段ａ２
以上の複数の薄板材ａの側部を挟持する緩衝板９ｂを対
設したことを特徴とする薄板材の連続供給装置になつて
いる。

【００１２】さらに詳述すると、図１ないし図３のよう
にセパレーターユニツト１０は、セパレータケース１、
繰出機構３、分離機構６、送出プレート１ｅ及び送出機
構１１等からなり、セパレータケース１は、左右側板１
ａ，１ｂと前後端板１ｃ，１ｄ及び底面の送出プレート
１ｅ等で、薄板材ａに対応した断面形状の上部開口を有
し、上側から繰り込まれる多数の薄板材ａを積層状で受
け入れて最下部の薄板材ａ１を分離する上部と、分離薄
板材ａ１を受け取つて送り出す下部からなる収容スペー
スＳを有する函体に形成され、また、上部内側にカセツ
トケース２１の嵌合溝部１ｆを設け、左側板１ａの内面
下半部に最下部の薄板材ａ１をフリーにする切欠部１ｇ
を設け、前端板１ｃの送出プレート１ｅ上に分離薄板材
ａ１を送り出す出口（スリツト）２を設けて、後述のよ
うに繰出機構３や分離機構６及び送出機構１１を組み込
み、加工機（図示省略）の高さレベルに対応させて基枠
５０に配設している。

【００１３】また、繰出機構３は、セパレータケース１
の左側板１ａの中央部に設けた駆動用シリンダー４と、
駆動用シリンダーでセパレータケースの中央部内に進退
し最下部の薄板材ａ１の下側を仮り受けしてこの薄板材
ａ１のみを落下させて繰り出す繰出ロツド５等からな
り、間隔を置き複数組（図示例は４個，図３参照）配設
し、適宜の制御手段（図示省略）で進退制御されて、薄
板材ａ群を仮り受けして最下部の薄板材のみを順次に落
下させて繰り出す構造になつている。

【００１４】分離機構６は、セパレータケース１の右側
板１ｂの中央部に設けた駆動用シリンダー７、駆動用シ
リンダーでセパレータケースの中央部内に進退する分離
用パツド８、分離用パツドの前部斜面８ａを形成した緩
衝板９ａ（約５度傾斜、例えばゴム製）、及びセパレー
タケースの左側板１ａ内面に設け緩衝板９ａに対設した
緩衝板９ｂ（例えばゴム製）等からなり、間隔を置き複
数組（図示例は４個，図３参照）に配設し、制御手段
（図示省略）で進退制御されて、繰出機構３の繰出ロツ
ド５で仮り受けしている積層の薄板材ａ群の下側部を分
離用パツド８で押圧し、最下部の薄板材ａ１のみを切欠
部１ｇでフリーにして分離可能とし、次段ａ２以上の複
数の薄板材ａを緩衝板９ａと緩衝板９ｂで挟持して保持
し、最下部の薄板材ａ１のみを順次に落下可能にする構
造になつている。

【００１５】送出機構１１は、セパレータケース１の送
出プレート１ｅに設けた長孔１２、長孔内で上下及び進
退スライドするコ字状の押出金具１３、押出金具を上下
する小型の駆動用シリンダー１４ａ、送出プレート１ｅ
の下側に配設されて駆動用シリンダー１４ａを介し押出
金具１３を進退スライドする駆動用シリンダー１４ｂ
（ロツドレスシリンダー）、送出プレート１ｅに設けた
分離薄板材ａ１検出用のセンサー１５等からなり、制御
手段（図示省略）で駆動制御されて、押出金具１３を上
下及び進退スライド制御して送出プレート１ｅ上の分離
薄板材ａ１の後部を押し前端板１ｃの出口２から送り出
す構造になつている。

【００１６】さらに、セパレーターユニツト１０の上側
にケースユニツト２０、送り出し側に搬送ユニツト４０
を配設している。

【００１７】ケースユニツト２０は、図２及び図３のよ
うにセパレータケース１上にセツトされるカセツトケー
ス２１、カセツトケースをセパレータケースの嵌合溝部
１ｆに着脱可能に配置するセツト機構２５、及びカセツ
トケース内の薄板材ａ群に適度の繰出圧を加える加圧機
構３５等からなり、カセツトケース２１は、左右側板と
前後端板で多数の薄板材ａを積層状に装填する長尺の函
体に形成され、上側部に装填用の開閉蓋２２ａを設け、
下端部に薄板材ａを繰り出す下部開口を有し、下部にラ
ツチ２２ｂと進退するセパレータ２３（複数個、図３参
照）を設けて、セパレータを圧縮バネに抗しカセツトケ
ース２１の下部内に進出せしめて止めピン２４で保持
し、開閉蓋２２から多数の薄板材ａ及び押し板３６を装
填して、このカセツトケース２１の下端部をセパレータ
ケース１の嵌合溝部１ｆに嵌合しラツチして着脱可能に
配置しセツト機構２５で固定してセツトした後、止めピ
ン２４を外してバネ付勢でセパレータ２３を後退せし
め、カセツトケースの下部開口からセパレーターユニツ
トのセパレータケース１内に薄板材ａを積層状で連続し
て繰り出す構造になつている。

【００１８】また、セツト機構２５は、基枠５０に固設
したフレーム２６にピン２７で連結した下部ブラケツト
２８ａ、下部ブラケツトに２本のスライドシヤフト３７
と駆動用シリンダー３８で連設した上部ブラケツト２８
ｂ、上部ブラケツトの先端部上のグリツプ２９、下側の
圧縮バネ付き嵌合突起３１、グリツプの側部に突設した
係止用突起３２ａ及び基枠５０の上部に設けたバネ付き
キヤツチヤー３２ｂ等からなり、キヤツチヤーをバネ付
勢に抗し回転して係止用突起３２ａのロツクを解除し、
グリツプ２９でセツト機構２５を矢示のように右回転
（下部のピン２７が回転中心，図２参照）しカセツトケ
ース２１の上部を解放して取り外し、多数の薄板材ａを
装填した別のカセツトケース２１をセパレータケースの
嵌合溝部１ｆに嵌合して、グリツプ２９でセツト機構２
５を左回転させると、嵌合突起３１がバネ付勢によりカ
セツトケース２１上の孔に嵌合され、基枠５０側のキヤ
ツチヤー３２ｂがバネ付勢で回転し係止用突起３２ａに
係止してロツクされ、カセツトケース２１を定位置に精
度良く固定してセツトする構造になつている。

【００１９】加圧機構３５は、カセツトケース２１の上
部内に上下自在に嵌合する押し板３６、２本のスライド
シヤフト３７及び駆動用シリンダー３８（ロツドレスシ
リンダー）、これらに上下動可能にガイドされた両ブラ
ケツトに固設し押し板３６の孔内に遊嵌される連結ピン
３６ａ、連結ピンのガイド用長孔３９等からなり、駆動
用シリンダー３８でブラケツト及び連結ピン３６ａを介
し押し板３６を下降して、押し板３６でカセツトケース
２１内の薄板材ａ群上に所定の下降力を付加してセパレ
ータケース１内に薄板材ａ群を円滑に繰り出す。また、
セツト機構２５をロツク解除して右回転（図２参照）す
ると、連結ピン３６ａが押し板３６から抜けて押し板の
取り外しが可能となり、駆動用シリンダー３８を不作動
にすると連結ピン３６ａの上下動が可能になつて、カセ
ツトケース２１内の押し板３６の孔に連結ピン３６ａの
先端部を手動でも容易に遊嵌できる構造になつている。

【００２０】さらに、搬送ユニツト４０は、図３のよう
に駆動用シリンダー４１でブラケツト４２を介し水平移
動（長いストローク）される保持板４３ａ、ブラケツト
４２上の駆動用シリンダー４４で平行リンク４５を介し
上下（短いストローク）される押え板４３ｂ、及びこの
クランプ機構の上方に設けた位置決めピン４６等からな
り、駆動用シリンダー４４で押え板４３ｂを上昇させて
クランプ開とし、カセツトケース２１の出口２から送り
出される分離薄板材ａ１が保持板４３ａ上に達すると、
押え板４３ｂを下降して分離薄板材をクランプし、駆動
用シリンダー４１で水平搬送して位置決めピン４６が加
工機側のドツク孔（図示省略）に嵌合すると、水平移送
が停止してクランプ開になり薄板材ａ１を加工機側（図
示省略）に受け渡した後、薄板材の受け取り位置に復帰
する構造になつている。

【００２１】なお、必要に応じブラケツト４２の上部に
保持板４３ａの基端部をピンで取り付けて、ブラケツト
４２と保持板４３ａとの間に傾動用シリンダー（図示省
略）を設けたり、ブラケツトと保持板との間に上下用シ
リンダー（図示省略）を設けて、薄板材を適度に傾斜、
上下させて加工機側への薄板材の搬送、受け渡し性能を
さらに多様化することもできる。この搬送ユニツト４０
は、薄板材ａの幅サイズに対応させて複数組にすること
も可能である。

【００２２】また、前記の繰出機構３の駆動用シリンダ
ー４、分離機構６の駆動用シリンダー７、送出機構１１
の駆動用シリンダー１４ａ、及び搬送機構４０の駆動用
シリンダー４１、４４は、流体圧シリンダー（好ましく
はエアシリンダー）が適用されて、各部の作動を円滑と
し薄板材ａに対する衝撃を緩衝してその損傷等を低減す
る。また、駆動用シリンダー４１には複数の作動ロツド
付きのデュアル・ロツド・シリンダーが適用され、送出
機構１１の駆動用シリンダー１４ｂ及び加圧機構３５の
流体圧シリンダー３８には、好ましくは磁力やエア圧等
で作動するロツドレスシリンダーが適用される。各駆動
用シリンダーは適宜の制御手段（センサーやコントロー
ラ等，図示省略）で後述のように一連に連動制御され
る。

【００２３】図示の実施例において、ケースユニツト２
０は、この交換用のカセツトケース２１には、セパレー
タ２３を進出し開閉蓋２２ａから多数の薄板材ａ及び押
し板３６が予め装填され、このカセツトケースをセパレ
ータケース１上に配置しセツト機構２５でセツトする
と、加圧機構の連結ピン３６ａが押し板３６に嵌合し、
セパレータをバネ付勢で退出させて、駆動用シリンダー
３８で下降される押し板３６で薄板材ａ群に所定の下降
圧を加え、薄板材ａ群が積層状でセパレータケース内に
連続的に繰り出される、また、薄板材の繰出が終ると、
逆操作でカセツトケースを容易に取り外し新たなカセツ
トケースに交換して薄板材群の繰出が繰り返えされる。

【００２４】ケースユニツト２０は、前記のようにカセ
ツトケース２１とセツト機構２５及び加圧機構３５等を
有し、セパレータケース１の上側に配設されるため、カ
セツトケースを長尺に形成して多量の薄板材の連続繰り
出しが可能となり、セパレータケース上に容易に精度良
くセツトされて、加圧機構で積層の薄板材ａ群に所定の
下降圧を加え連続して繰り出し、薄板材の厚さサイズや
形状等の多少のバラツキにも格別の支障なく、セパレー
タケースに薄板材が積層状で円滑に連続して繰り込ま
れ、カセツトケースの取り換え交換も容易で連続供給が
能率良く行われるなど、優れた薄板材の繰込性能を発揮
する。

【００２５】また、セパレーターユニツト１０は、カセ
ツトケース２１から連続的に繰り込まれる薄板材ａ群
を、セパレータケース１内に進出した繰出機構３の繰出
用ロツド５で仮り受けすると、駆動用シリンダー７で分
離用パツド８がセパレータケース１内に進出して、この
前部斜面８ａの緩衝板９ａで最下部の薄板材ａ１以上の
複数の薄板材ａ群を側面を押し、薄板材ａ１は比較的に
大きく押されて左側板１ａの切欠部１ｇでフリーとなり
（分離可能）、次段ａ２以上の複数の薄板材ａは緩衝板
９ａと９ｂで挟持して保持され、次に、駆動用シリンダ
ー４で繰出用ロツドが後退して最下部の薄板材ａ１のみ
を落下させて送出プレート１ｅ上に繰り出し、センサー
１５による送出プレート１ｅ上の分離薄板材ａ１の検出
により送出機構１１が連動する。繰出用ロツド５は繰り
出し後に再び進出し、分離用パツド８が後退して次段ａ
２以上の薄板材ａを解放し繰出用ロツドで受け止めた
後、分離用パツドが再び進出して次段の薄板材ａ２をフ
リー（分離可能）とし、さらに次段以上の複数の薄板材
ａを挟持して保持し、これらの作動の繰り返えしにより
最下部の薄板材の分離が順次に円滑に繰り返えされる。

【００２６】送出機構１１は、センサー１５による送出
プレート１ｅ上の分離薄板材ａ１の検出により作動し、
駆動用シリンダー１４ａと１４ｂで押出金具１３が少し
下降して分離薄板材ａ１の後側縁部に配置され、押出金
具１３が前進して分離薄板材ａ１を出口２から押し出
し、分離薄板材ａ１が搬送ユニツト４０でクランプされ
て連動すると、押出金具１３が後退して少し上昇して復
帰し、送出プレート１ｅ上に分離薄板材ａ１が供給され
ると分離薄板材の送出を繰り返して、薄板材ａ１を順次
に連続的に送り出す。

【００２７】セパレーターユニツト１０は、前記のよう
にセパレータケース１と繰出機構３と分離機構６と送出
プレート１ｅ及び送出機構１１等からなり、ケースユニ
ツト１０のカセツトケース２１の下側に配設されるた
め、設置高さに格別の制約を受けないで加工機のレベル
に対応させて設置され、前記のように多量の薄板材群の
連続繰り込みが可能となり加工機へ搬送、受け渡しが容
易となる。さらに、繰出機構３の進出による仮り受け、
分離機構６の進出による薄板材ａ群の下部保持と最下部
の薄板材ａ１の分離、繰出機構の後退による最下部の薄
板材の繰り出し、分離機構の後退による薄板材群の下部
の保持及び最下部の薄板材の分離の各作動が、適宜のタ
イムラグで連動して繰り返えされ、繰出機構と分離機構
による薄板材群の下部保持と最下部の薄板材の分離及び
繰出は、薄板材の厚さサイズや変形等のバラツキに格別
の影響を受けず格別な変形や損傷等を与えないで精度良
く円滑に機能し、また、分離機構の前部斜面８ａと対面
側の切欠部１ｇにより、最下部の薄板材の分離及び上側
の薄板材群の保持がさらに円滑となり信頼性を高め、緩
衝板９ａと９ｂにより、薄板材群を緩衝して挟持し分離
や薄板材群の保持機能をさらに円滑にして薄板材の損傷
を低減する。送出機構１１は、押出金具１３の上下と水
平移動により、分離薄板材ａ１後部の厚さや変形等のバ
ラツキに格別の影響もなく、送出プレート１ｅ上の分離
薄板材を順次に円滑に送り出する。

【００２８】前記のように上側から多量の薄板材ａが積
層されて連続して繰り込まれ、その最下部の薄板材ａ１
の分離、繰り出し、送り出し及び搬送が一連の作動で順
次に繰り返し行われて能率良く連続的に供給され、カセ
ツトケース２１内の薄板材ａがなくなると、装填した新
たなカセツトケースに容易に取り換えセツトされてさら
に供給が繰り返され、薄板材の連続供給が能率良く遂行
されて、優れた連続供給性能を発揮する。

【００２９】さらに、搬送ユニツト４０は、セパレータ
ーユニツト１０の送出プレート１ｅの送り出し側でクラ
ンプ開となり、セパレータケース１の出口２から送り出
される分離薄板材ａ１が保持板４３ａ上に達すると、駆
動用シリンダー４４で平行リンク４５を介し押え板４３
ｂを下降して分離薄板材をクランプし、駆動用シリンダ
ー４１で加工機へ水平搬送して、位置決めピン４５が加
工機側のドツク孔に嵌合すると、水平搬送が停止し押え
板４３ｂが上昇されてクランプ開となり、分離薄板材を
解放して加工機側に受け渡した後、逆に水平移動して受
取位置に復帰してクランプ開となり分離薄板材を繰り返
す（図３参照）。

【００３０】搬送ユニツト４０は、前記のように保持板
４３ａと上下する押え板４３ｂからなるクランプ機能を
有し、薄板材の厚さサイズや変形等のバラツキに格別の
影響を受けないで薄板材を確実に把持して円滑に搬送す
るとともに、位置決めピンで加工機側のワーク受け入れ
側に正確に受け渡すなど、優れた薄板材の搬送、受渡性
能を発揮する。

【００３１】図示の実施例において、薄板材は長矩形状
の板材になつているが、比較的に縦横サイズの差が少な
い矩形状の板材や、さらに各種の平面形状の板材、比較
的に厚い板材にも適用され、また、各種の金属繊維の焼
結板や不織布、発泡樹脂板等の吸着不能、非磁性材、さ
らには、表面に凹凸があり、大きい摩擦や磨耗し易い等
の各種の板材等の連続供給にも適用されるなど優れた汎
用性を有する。

【００３２】

【発明の効果】本発明のセパレーターユニツトは、前述
のよう構成されたセパレータケース、繰出機構、分離機
構、送出プレート及び送出機構等からなり、セパレータ
ケースに上側から薄板材が積層状で繰り込まれて、多量
の薄板材の連続繰り込みが可能となり、セパレータケー
スの高さレベルを加工機に対応可能として供給性能が高
められている。また、繰出機構及び分離機構の前記のよ
うな連動により、薄板材群の仮り受け、その下部保持と
最下部の薄板材の分離、最下部の薄板材の繰り出し、及
びその下部の保持及び最下部の薄板材の分離が一連に繰
り返えされ、薄板材群の最下部の薄板材が順次に円滑に
分離されて送出プレートに繰り出され、送出機構で送出
プレート上の分離薄板材が能率良く連続的に送り出され
るなど、薄板材の厚さサイズや変形等のバラツキに格別
の影響を受けずかつ格別な損傷等もなく、薄板材の連続
供給性能が著しく向上されている。

【００３３】また、分離機構の前部斜面と対面側の切欠
部により、最下部の薄板材の分離性能及び上側の薄板材
群の保持性能がさらに高められ、さらに、前部斜面に設
けた緩衝板及び対面側の緩衝板により、前記のような作
用効果、信頼性がさらに高められている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の要部を示す拡大縦断面図

【図２】本発明の全体構造を示す側面図

【図３】本発明の全体構造を示すＸ−Ｘ背面図

【図４】従来の各薄板供給装置の各縦断面図（Ａ）
（Ｂ）（Ｃ）である。

【符号の説明】

１ セパレータケース １ｅ 送出プレート １ｇ 切欠部 ３ 繰出機構 ６ 分離機構 ８ 分離用パツド ８ａ 前部斜面 ９ａ，９ｂ 緩衝板 １０ セパレーターユニツト １１ 送出機構 ２０ ケースユニツト ５０ 基枠 ａ 薄板材 ａ１ 最下部の薄板材 ａ２ 次段の薄板材

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 基枠に配設され上側のケースユニツトか
   ら薄板材が積層状で繰り込まれるセパレータケースと、
   セパレータケースの中央部で進退制御され最下部の薄板
   材を仮り受けして保持し最下部の薄板材のみを順次に落
   下せしめる繰出機構と、繰出機構の上側で進退制御され
   最下部の薄板材のみをフリーとし次段以上の複数の薄板
   材の側部を押して受け止め保持する分離機構と、繰出機
   構の下側に配設され繰り出される分離薄板材を受けて送
   り出すセパレータケース下部の送出プレートと、送出プ
   レート上で進退制御されて分離薄板材を送り出す送出機
   構とからなるセパレーターユニツトを具備したことを特
   徴とする薄板材の連続供給装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の薄板材の連続供給装置に
   おいて、前記の分離機構は、セパレータケースの中央部
   で進退制御され前部斜面で最下部の薄板材のみをフリー
   とし次段以上の複数の薄板材の側部を押して受け止め保
   持する分離用パツドと、セパレータケースの対面下半部
   に設けた最下部の薄板材のみをフリーにする切欠部とを
   具備したことを特徴とする薄板材の連続供給装置。
3. 【請求項３】 請求項２記載の薄板材の連続供給装置に
   おいて、前記の分離用パツドの前部斜面を緩衝板で形成
   するとともに、セパレータケースの対面に次段以上の複
   数の薄板材の側部を挟持する緩衝板を対設したことを特
   徴とする薄板材の連続供給装置。