JPS5914461Y2 - 断裁紙の搬出装置における排紙案内機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は断裁紙の自動パレット積出し装置における排紙
機構の改良に関するものである。

近時、製本その他の目的で適宜高さに積み重ねた紙を所
要寸法に断裁して処理する紙の断裁作業については給紙
から断裁工程を経て排紙するまでの全行程を自動化して
、能率の向上を計る処理方式が次第に採用されつつある
。

而して給紙工程から断裁機における断裁工程を経て所要
寸法に裁断された紙はそのまま搬送テーブル上を滑らせ
て排紙工程の搬出装置に送られ、ここで別工程に移すた
めのパレット上に所要量積み重ねて搬出できるようにす
るのであるが、この搬出装置（排紙スタッカーとも称さ
れている）においては所定位置に置いな運搬用のパレッ
ト上に一断裁作業分づつの整寸された紙層を順次揃えて
積み重ねる作業を行なうため、受入れテーブルが上下動
すると共に、この昇降受入れテーブル上からパレット上
に無理なく整寸済み紙層をすべらせて繰出し、かつ積み
重ねする動作が全自動的に行なわれるようになされてい
るが、昇降受入れテーブル上からパレット上に移行させ
る際にどうしても上層部分の紙がずれを起し、正しく積
み重ねることが困難で、そのため人手によりその修正を
施こさないとならない等不都合な点があり、自動化上の
問題点となっていた。

本考案は斯かる問題点を解決して全く人手による、或い
はその他の手段により積み重ね後の修正を要せずに正し
く受入れテーブル上からパレット上に移し積み重ねがで
きるようにした断裁紙の搬出装置の積み重ね整理装置を
提供せんとするものである。

本考案にては竪型主フレームの前面に、紙受支テーブル
及びその横移動案内支持体と紙排出位置決めのための垂
直案内体一対とを、上下動自在に付設して、かつこれら
可動部の操作機構を備えてなる搬出装置において、紙排
出位置決め静止垂直案内体に対向して幅寄せ機能を付与
された垂直案内体は、紙受支テーブルの先端部の櫛歯状
に多数の切込みを形成した部分に対応して、基板の下半
部に該テーブル端部の櫛状切込み部と合致する切欠き部
を下端から適宜長さを設け、かつ基板の背面には摺動板
を該背面と両側付設ガイド片とで摺動自在に配し、この
摺動板の下部前面に基板の切欠き部にそれぞれ内挿して
前面が基板前面と合致する補助案内板の型部を固着配設
し、斯くなした摺動板を基板上部に一端を支持せしめて
搬出装置の排紙動作と連動するようなされた直線往復作
動手段により上下動自在に取付けたのである。

このように構成した本考案によれば、紙受支テーブル上
に載置されてパレット上に所定の順序で積み重ね排出さ
れる断裁済みの紙層が受支テーブルからパレット上に、
或いは既にパレット上に積み重ねられた紙層の上に移し
終る直前、補助案内板片を一斉に下降せしめて紙受支テ
ーブル上から紙層が完全に離脱した状態においても垂直
案内体の補助案内板片群が排出紙層の側端面をガイドす
るようにして、排出紙層の表層部分がずれないようにな
し、正確かつ円滑に排出ができるようにしたのであり、
全く人手を要することなく正しくパレット上に断裁済み
紙を所要量積み重ねて搬出することが可能となり、作業
能率をより一層向上できるようになし得た実用的効果大
なるものである。

以下本考案を一実施例について図面により詳述すれば、
第１図及び第２図に示すものは本考案を採用した断裁済
み紙層を排出する搬出装置であって、１は竪型主フレー
ム、２は紙受支テーブルであって上面には周知のエアー
フィルムスライド機構（図示せず）を備えており、排紙
側端部は適宜ピッチで櫛歯状に適宜長さ切込み３を複数
設けて、かつその上面を先端に向は下り勾配に形威した
フォーク状になっている。

４は紙受支テーブル２の横移動案内支持体で、前面にガ
イドレールを備え、かつ適所に駆動機構が併設されてお
り、主フレーム１の前面で上下方向に昇降駆動されるよ
うになされている。

５は紙整理用の垂直案内体やテーブル上への紙層受入れ
整理用当て板などを支持する紙整理用支持体であり、主
フレーム１の前面に沿って前記横移動案内支持体４とは
別個に上下移動できるよう付設されており、被処理紙層
の排出側へ横長に突出して前面に位置決め用のスケール
やガイドレール、制御機器などが付設されている。

６は整理用当て板で、前記支持体５の基部前面から前方
に突出固定されたアーム６′に上部を固着して紙受支テ
ーブル２上に位置している。

７は紙層を所定位置でパレット上に移し替えるための位
置決め静止垂直案内体で、紙整理用支持体５の前面でガ
イドレールに沿９て所要位置に移動固定可能にしたキャ
リア８に基端を固定されて、直角に前方へ突出すアーム
７′から前記紙受支テーブル２の櫛歯状切込み３と噛合
し得るよう多数本の案内板７″を垂下してなる。

１０は幅寄せ機能を付与された垂直案内体であり、前記
静止垂直案内体７と同様支持体５の前面に沿って横移動
し、かつ所要位置で固定されるキャリヤ１１前面から直
角に突出して設けである。

而して幅寄せ機能を所有する垂直案内体１０は第３図及
び第４図にてその具体例を示すように、支持体５の上下
に配したガイドレール９，９にて安定支持されて横移動
可能に取付くキャリヤ１１の前面から直角に紙受支テー
ブル２の幅相応の長さアーム１２をテーブル上面と平行
に突出し、該アーム１２には紙受支テーブル２の幅Ｂに
ほぼ合致する幅で、かつ所要の高さ寸法の基板１３を垂
直に上端部で個着し、この基板１３の下半部には前記し
た紙受支テーブル２先端部の櫛歯状の切込み３幅寸法す
と対応する幅寸法で、かつ紙受支テーブル２側の切込み
と等しい数、適宜高さの短冊形切欠き１４を形威し、こ
の切欠き１４にはそれぞれ先端両隅角を切削いだ基板１
３と同厚の補助案内板１７を、基板１３の背面１３′に
沿ってかつ両端を基板１３縁に固着のガイド片１５対で
上下方向にのみ摺動自在に沿設された摺動板１６に、該
案内板１７の各基部をボルト１９止めして一体に配設し
、斯くなした多数の補助案内板１７を支持する摺動板１
６は基板１３の中央上部にブラケット１８を介して上端
を枢支されたエアシリンダ２０のピストン杆２１先端と
連結金具２２を介して連結され、このエアシリンダ２０
は紙受支テーブル２の移動及び排出位置での対向する静
止垂直案内体７との間で取扱い断裁紙の主として長子寸
法に正しく整えるための幅寄せ操作と連動して所定の順
序で補助案内板１７を上下動させるよう制御機構につな
がれている。

なお垂直案内体１０の幅寄せ動作は支持体５上に付設の
流体圧シリンダ（図示せず）により行なわれるよう該垂
直案内体１０の取付はキャリヤ１１が関係付けられてい
る。

斯くの如く構成した本考案装置の作用は、先づ第１図に
示す状態にある搬出装置の紙受支テーブル２上に断裁済
みの紙層Ａ（第１図参照）が送り込まれると、従来同様
この紙層Ａを当て板６に一側端を当接して揃え、しかる
後紙受支テーブル２がその支持体４を介し主ムレール１
側の駆動機構によって下降され、周知の検知手段（例え
ば光電スイッチ等）により、予め紙排出位置ａに持込ん
だパレットに対し、最初はその上面より紙受支テーブル
２がやや上部位置で検知されるまで下降して停止すると
、そのまま該紙受支テーブル２が前進して、受支してい
る紙層Ａをその整頓された端面が静止垂直案内体７に当
接する位置で制御機構の働きにより停止させ、次いで紙
整理用支持体５を下降させてこれに付設の一対の垂直案
内体７，１０で受支テーブル２上の紙層Ａ両側を挾み、
その静止垂直案内体７に対して他方の垂直案内体１０を
幅寄せ動作せしめて両案内体７，１０で定位置に紙層Ａ
を保ち、そのまま紙受支テーブル２を後進させると第５
図に示す如く該紙層Ａは静止重着案内体７に一端辺を案
内されつつパレット上に移されて行き、該テーブル２上
から紙層Ａが離れる直前、即ち受支テーブル２の切込み
部３が垂直案内体１０の補助案内板１７と保合できる位
置に達すると、シリンダ２０の作動で補助案内板１７を
下降させて（第４図鎖線で示す）そのまま受支テーブル
２を後進させれば、紙層Ａはパレット上に完全に移行す
る。

この際垂直案内体１０の基板１３はその下端が紙受支テ
ーブル２の上面よりも上方に位置するも補助案内板１７
がテーブル２の切込み３内に垂下して、該テーブル２上
から紙層Ａの端部が完全にパレット上に移るまで基板１
３前面を延長した状態で案内落下し、第６図に示す如く
受支テーブル２が後進停止すると、垂直案内体１０を適
量後退させて原位置まで上昇（支持体５と共に）させ、
また紙受支テーブル２をも原位置に戻し、次の断裁紙層
を受入れる。

そしてこの間に補助案内板１７もシリンダ２０の操作に
より元の位置に引上げる。

以後上記要領で紙受支テーブル２に付設の検知手段で先
に積込んだ紙層の上面を検知し、順次作動してパレット
上に所要の高さまで紙を正しく積み重ねることができる
。

なお補助案内板の操作体としてはエアシリンダの他油圧
シリンダ、或いは電動式の直線往復動機などが使用でき
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案徘紙案内機構の実施例を示すものであって
、第１図は本考案機構を備えた搬出装置の正面図、第２
図は平面図、第２図は要部の正面図、第４図は排紙案内
機構の要部を一部断面で表わす拡大側面図、第５図及び
第６図は作動態様を示す図で゛ある。 １・・・・・・主フレーム、２・・・・・・紙受支テー
ブル、３・・・・・・櫛歯状の切込み、４・・・・・・
横移動支持体、５・・・・・・紙整理用支持体、７・・
・・・・静止垂直案内体、１０・・・・・・垂直案内体
、１２・・・・・・アーム、１３・・・・・・基板、１
４・・・・・・切欠き、１５・・・・・・ガイド片、１
６・・・・・・摺動板、１７・・・・・・補助案内板、
２０・・・・・・エアシリンダ、Ａ・・・・・・紙層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 竪型主フレームの前面に、横移動自在に支持された紙受
   支テーブルと紙排出位置決め用の垂直案内体一対とを、
   上下動自在に付設して、かつこれら可動部の操作機構を
   備えた搬出装置において、紙排出位置決め静止垂直案内
   体に対向して幅寄せ機能を付与された垂直案内体は、紙
   受支テーブルの先端部櫛歯状形成の切込みに対応して、
   アームから垂下する基板下半部に該テーブルの櫛歯状切
   込みと合致する切欠き部を下端から適宜高さで設け、該
   各切欠き部に基板前面と合致する短冊状の補助案内板を
   内挿して、その基部を基板背面で摺動自在に配された摺
   動板に固着配設し、斯かる摺動板を基板上部に一端を支
   持した直線往復動体により上下動するよう連結したこと
   を特徴とする断裁紙の搬出装置における排紙案内機構。