JPH0813291A - 編地の製造方法 - Google Patents

編地の製造方法

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JPH0813291A
JPH0813291A JP14964994A JP14964994A JPH0813291A JP H0813291 A JPH0813291 A JP H0813291A JP 14964994 A JP14964994 A JP 14964994A JP 14964994 A JP14964994 A JP 14964994A JP H0813291 A JPH0813291 A JP H0813291A
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JP
Japan
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knitted fabric
ethylene
composite
vinyl acetate
yarn
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Pending
Application number
JP14964994A
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English (en)
Inventor
Ichiro Sakabe
一郎 酒部
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ソフトな風合と優れた吸水・吸湿性を有し、
通気度の小さい編地を提供する。 【構成】 エチレン含有量44モル%、ケン化度98%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物を芯成分に用
い、相対粘度2.60のナイロン6を鞘成分に用いて、
芯成分と鞘成分の重量比を1:1とした複合繊維と綿と
の精紡交撚による複合糸を用いて、製編し収縮処理を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ソフトな風合と優れた
吸水・吸湿性を有し、通気度の小さい編地の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、編地は、織物に比べると密度
が高くないため、通気性がよく防風性に乏しいため防風
性を要求される外衣としてはあまり用いられていない。
柔軟性を持つ編地を外衣として用いるために、防風性を
備えた編地を得る方法として、編地に樹脂コーティング
を施す方法や高密度の編地を製造する方法があった。
【0003】高密度の編地を製造する方法としては、編
密度を高くする方法、あるいは高収縮と低収縮の2種の
フィラメントによる複合糸を用いて製編した後、収縮処
理を施す方法等があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来法のうち、
編地に樹脂コーティングを施す方法では、樹脂コーティ
ングされた編地は、風合いが硬く、蒸れ感があり、着用
時にスレ音が気になるという問題があった。また、樹脂
コーティング加工のために工程を増やさなければならな
いという欠点があった。
【0005】編密度を高くする方法では、編成密度に限
界があり、また、特殊な編機が必要となり生産効率上問
題があった。
【0006】また、高収縮と低収縮の2種のフィラメン
トによる複合糸を用いて製編した後、収縮処理を施す方
法では、得られた編地の風合いが硬く、吸放湿性が小さ
いため蒸れる等の問題があった。
【0007】本発明は、ソフトな風合と優れた吸水・吸
湿性を有し、通気度の小さい編地の製造方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するもので、次の構成よりなるものである。すなわ
ち、本発明は、エチレン含有量が30〜70モル%で、
ケン化度が95%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物とポリアミドとの重量比が1:0.4〜1:
2.4である複合繊維20〜70重量%とセルロース系
ステープル80〜30重量%とからなる複合糸を用いて
製編し、収縮処理を行うことを特徴とする編地の製造方
法を要旨とするものである。
【0009】本発明においては、エチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物とポリアミドよりなる複合繊維とセル
ロース系ステープルの複合糸を用いる。
【0010】本発明において用いるエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体ケン化物は、エチレン含有量が30〜70モ
ル%で、ケン化度が95%以上のものである。エチレン
含有量が30モル%未満になると、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体の溶融粘度が上昇し溶融紡糸しにくくなるの
で好ましくない。逆にエチレン含有量が70モル%を超
えると酢酸ビニルのケン化物、すなわちビニルアルコー
ルの量が相対的に減少して水酸基の量が少なくなって親
水性が低下し好ましくない。ケン化度が95%未満にな
るとエチレン−酢酸ビニル共重合体が熱分解しやすくな
り、溶融紡糸しにくくなるので好ましくない。ここで、
エチレン含有量及びケン化度は、NMR法(重水素置換
法・DMSO溶液)によって測定したものである。
【0011】本発明において用いるポリアミドとして
は、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロ
ンMXD6及びこれらを構成する単量体を使用して得ら
れる共重合体あるいはこれらの混合物が挙げられる。特
に、本発明においてはナイロン6を使用するのが好まし
い。それは、ナイロン6の融点がエチレン−酢酸ビニル
共重合体ケン化物の融点と最も近く複合紡糸しやすいか
らである。
【0012】エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物と
ポリアミドよりなる複合繊維の複合重量比は、エチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物:ポリアミド=1:0.
4〜1:2.4である。エチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物の割合が前記より大きくなると、複合繊維の熱
的安定性が悪くなり好ましくない。またエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物の割合が前記より小さくなる
と、熱収縮力の大きいエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物の量が少なくなって、複合繊維に高い熱収縮力を
付与することができなくなって好ましくない。複合繊維
の複合形態は、芯鞘型、海島型、貼合型あるいはこれら
の混在型等の任意の形態をとることができる。
【0013】本発明において用いるセルロース系ステー
プルとしては、綿・麻等の天然繊維及びレーヨン・キュ
プラ等の再生繊維が挙げられる。これらのうちでも綿
が、風合い、吸水・吸湿性等に優れているので好まし
い。
【0014】本発明においては、前記のエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物とポリアミドよりなる複合繊維
20〜70重量%とセルロース系ステープル80〜30
重量%とからなる複合糸を使用する。複合糸中の複合繊
維が20重量%未満になると編地に十分なハリ、コシを
与えることができなくなるので好ましくない。一方、複
合糸中の複合繊維が70重量%を越えると得られる編地
の表面に複合繊維が多く顕現する恐れが生じるため好ま
しくない。
【0015】また、複合糸の作成方法としては、前記複
合繊維とセルロース系ステープルとの混繊・交絡・交撚
・精紡交撚等の方法を用いることができる。混繊・交絡
の方法として公知の混繊糸・交絡糸の製造方法に適切な
条件を選択すればよい。具体的には、流体交絡付与装置
に、例えばタスラン加工ノズルやインターレース加工ノ
ズルを用いて加工すればよい。交撚方法も公知の交撚糸
の製造方法によればよい。精紡交撚に関しては、例えば
複合繊維を芯にしてこの周囲をセルロース系ステープル
で被覆した精紡交撚糸の作り方として、複合繊維とセル
ロース系ステープル粗糸を精紡段階で複合させるリング
精紡長短複合式があり、この方法によれば複合繊維の収
縮特性を生かすことができるので、本発明の効果を顕著
に発揮できるものとなる。
【0016】得られた複合糸を使用して従来公知の編機
にて製編するが、編機の選定、編地の設計等は用途やそ
の要求特性により任意に設定すればよい。この時、必要
により前記の複合糸以外の糸条を併用してもよい。
【0017】製編した編地には、収縮処理を施こす。こ
の収縮処理により複合繊維が収縮し編地が収縮して、編
地の密度が高くなり、編地に張りや腰を与えると共に通
気度の低下をもたらすことができる。収縮処理は、乾熱
によっても湿熱によってもあるいはこれらを併用しても
よく、複合繊維の持つ収縮力を最大限に発揮できるよう
にできるだけ張力をかけずに均一に熱処理される条件を
選べばよい。この収縮処理中に、ビーティングや揉みの
効果を与えて収縮を助長するのが好ましく、この処理は
界面活性剤やアルカリを併用しての精錬と共に行った
り、染色と共に行ってもよい。収縮処理の温度は、乾熱
処理であれば120〜180℃、好ましくは140〜1
60℃、熱水処理であれば60〜120℃、好ましくは
80〜100、スチーム処理であれば、100〜120
℃、好ましくは105〜115℃である。
【0018】この編地を染色する場合には、120℃以
下の温度で染色する。この染色により、セルロース系ス
テープル及びポリアミドが主として染色される。染色温
度が120℃を超えると、複合繊維に激しい収縮が生
じ、編地の風合が硬化する恐れがあり好ましくない。も
ちろん染色後に従来公知の仕上処理を行ってもよい。
【0019】
【作用】本発明によると、前記特定のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物とポリアミドとの複合繊維とセル
ロース系ステープルとからなる複合糸を用いて製編し、
収縮処理するので、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物の収縮特性により密度の高い編地とすることがで
き、セルロース系ステープルとの複合により風合のソフ
トな吸水・吸湿性に優れた編地とすることができる。ま
た、吸湿性の高いセルロース系ステープルが肌に接し、
風合いが良好でムレ感のない防風性に優れた編地が得ら
れる。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。実施例の編地の評価は下記の方法により行った。
【0021】(1) 通気度(cc/cm2/sec) JIS L1096 フラジール法 (2) 風合計測 KES法により、最大曲率 2.5cm-1での曲げ特性(g ・ c
m2/cm)、最大剪断角±8°、強制荷重10gf・ cm-1での
剪断特性(gf/cm) 及びぬめり評価値を得る。
【0022】実施例1 エチレン含有量44モル%、ケン化度98%のエチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物を芯成分に用い、相対粘
度2.60のナイロン6を鞘成分に用いて、芯成分と鞘
成分の重量比を1:1として常法により複合紡糸し熱延
伸して、沸騰水収縮率19.8%の70d/80fの複
合繊維を得た。得られた複合繊維と綿の粗糸とを用いて
精紡機で複合繊維を芯糸として供給して精紡交撚し、複
合繊維/綿の混率が56/44、撚数が22.3T/
吋、単糸強力が294gfの40番手単糸の複合糸を得
た。得られた複合糸を用いて釜径30吋、27ゲージの
丸編機で製編し、49コース/吋、36ウェール/吋の
天竺組織の生機を得た。得られた生機を温度100℃、
60分間の条件で過酸化水素晒処理すると共に収縮処理
した後、酸性染料で100℃、30分間の条件で染色を
行って53コース/吋、46ウェール/吋の本発明の編
地を得た。
【0023】実施例2 実施例1において、天竺組織に替えてフライス組織とす
ること以外は実施例1と同様にして比較例の編地を得
た。この場合の生機は50コース/吋、28ウェール/
吋、仕上編地は52コース/吋、37ウェール/吋であ
った。
【0024】比較例1 実施例1において、40番手単糸の複合糸に替えて綿1
00%のコーマ40番手単糸を用いること以外は実施例
1と同様にして43コース/吋、44ウェール/吋の比
較例の編地を得た。
【0025】比較例2 実施例2において、40番手単糸の複合糸に替えて綿1
00%のコーマ40番手単糸を用いること以外は実施例
1と同様にして43コース/吋、35ウェール/吋の比
較例の編地を得た。
【0026】実施例1〜2及び比較例1〜2の加工上り
の目付、通気度及び風合計測の結果を併せて表1に示
す。
【0027】
【表1】
【0028】表1より明らかなごとく、複合糸を用いた
実施例1及び実施例2は、比較例に比し加工上りの目付
が大きく通気度が小さいものであり、風合がソフトでぬ
めり感を有し、外観の優れたものであった。
【0029】
【発明の効果】本発明によると、ソフトな風合と優れた
吸水・吸湿性を有し、通気度の小さい編地を得ることが
でき、表面の感触がよく、蒸れ感もなく外観も優れたも
のであるので、衣料用に特に秋冬防寒衣料にも用いるこ
とができるものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン含有量が30〜70モル%で、
    ケン化度が95%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体
    ケン化物とポリアミドとの重量比が1:0.4〜1:
    2.4である複合繊維20〜70重量%とセルロース系
    ステープル80〜30重量%とからなる複合糸を用いて
    製編し、収縮処理を行うことを特徴とする編地の製造方
    法。
JP14964994A 1994-06-30 1994-06-30 編地の製造方法 Pending JPH0813291A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1313662C (zh) * 2003-03-25 2007-05-02 青岛大学 一种衬衫面料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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