JPH08131084A - 麻痺性貝毒の除去方法及びそれに用いる微生物 - Google Patents

麻痺性貝毒の除去方法及びそれに用いる微生物

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JPH08131084A
JPH08131084A JP6303208A JP30320894A JPH08131084A JP H08131084 A JPH08131084 A JP H08131084A JP 6303208 A JP6303208 A JP 6303208A JP 30320894 A JP30320894 A JP 30320894A JP H08131084 A JPH08131084 A JP H08131084A
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shellfish
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ゴニオトキシン類及び/又はサキシトキシン
分解能を有するエンテロバクター属に属する微生物菌体
もしくは該微生物菌体含有物、又は該微生物から得られ
る酵素もしくは該酵素含有物を貝類に対して与えること
により、貝類に含まれるゴニオトキシン類及び/又はサ
キシトキシンを分解することを特徴とする麻痺性貝毒の
除去方法。 【効果】 貝の味、肉質、鮮度に影響を与えたり、貝を
死なせることなく、麻痺性貝毒を除去することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、麻痺性貝毒の除去方法
に関し、更に詳しくは、麻痺性貝毒であるゴニオトキシ
ン類及び/又はサキシトキシンを微生物等を用いて分解
する方法とその微生物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、魚介類の毒が従来になく注目され
ている。その背景には、水産物の輸入の増加、沿岸養殖
漁業の発達による漁業形態の変化、消費者の安全意識の
向上等の社会的要因が考えられる。
【0003】麻痺性貝毒(以下、PSPという。PS
P:paralytic shellfish poison)は、渦鞭毛藻のAlex
andrium tamarensisA. catenellaGymnodinium cate
natumPyrodnium bahamense var.compressa. (以下有
毒プランクトンという)等が産生する猛毒で、食物連鎖
によってまず貝類が毒化し、ついでヒトがこれを食べて
中毒を起こす。最近日本では、このPSPによる種々の
貝類の毒化が全国的に発生しており問題となっている。
また、世界的にみてもアジア諸国を初め、北米大陸、北
海沿岸諸国、ボルネオ、パプアニューギニア、南米のヴ
ェネズエラ、チリなどで報告され、PSPの貝類毒化は
増加傾向にある。このPSPの主体は、ゴニオトキシン
類、サキシトキシンと考えられている。
【0004】PSPの除去方法としては、先に本発明者
が提案したホタテガイの減毒方法である用水のろ過・オ
ゾン殺菌処理と無毒藻類の投与方法(養殖 Vol.30, N
o.2,P.74-77, (1993))があるが、設備が大型化した
り、処理期間に1〜4週間程度要するなどの問題があっ
た。このPSPは加熱などに対しても安定であり、100
〜120℃で3時間処理(J. Food Sci., VOL.56, No.6,
P.1572-1575 (1991))しても、ある程度しか減毒できな
い。そのうえ貝肉の味・肉質が変化したり、生では食べ
られない等の問題があった。また、ホタテガイなどで
は、一般的にウロと呼ばれる中腸腺を摘出する物理的な
方法も取られているが、毒が水溶性のため作業途中に可
食部が汚染を受けるなど、必ずしも安全な方法ではなか
った。このようにPSPを除去する方法は非常に困難で
あり、十分な方法がないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、貝の味、肉質、鮮度に影響を与えるような過激な処
理をすることなく、かつ貝を死なせることなくPSPを
食用可能な規制値(出荷の自主の規制値:4マウスユニ
ット(MU);1MUは、体重20gのマウスを15分間で
死亡させる毒量と定義され、約0.2μgのサキシトキシ
ン様物質に相当する。(昭和53年水研第963号水産庁長
官通達))以下にする穏和な貝毒除去方法を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、エンテロバクター属に属する微生
物のうち、麻痺性貝毒であるゴニオトキシン類及び/又
はサキシトキシンを分解するものがあること、及び該微
生物又は該微生物から得られる酵素を貝類に対して与え
ることにより、麻痺性貝毒を除去できることを見出し、
本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明は、ゴニオトキシン類及び/
又はサキシトキシン分解能を有するエンテロバクター属
に属する微生物菌体もしくは該微生物菌体含有物、又は
該微生物から得られる酵素もしくは該酵素含有物を貝類
に対して与えることにより、貝類に含まれるゴニオトキ
シン類及び/又はサキシトキシンを分解することを特徴
とする麻痺性貝毒の除去方法である。また、本発明は、
ゴニオトキシン類及び/又はサキシトキシン分解能を有
するエンテロバクター・クロアカエである。以下、本発
明を詳細に説明する。
【0008】I.微生物の分離・培養 PSPとしては、以下の一般式
【0009】
【化1】
【0010】 ──────────────────────────────────── 基質 R1 2 3 4 ──────────────────────────────────── サキシトキシン H H H CONH2 ゴニオトキシン−1 OH H OSO3 - CONH2 ゴニオトキシン−2 H H OSO3 - CONH2 ゴニオトキシン−3 H OSO3 - H CONH2 ゴニオトキシン−4 OH OSO3 - H CONH2 ゴニオトキシン−5 H H H CONHSO3 - ゴニオトキシン−6 OH H H CONHSO3 - ゴニオトキシン−8 H OSO3 - H CONHSO3 - ────────────────────────────────────
【0011】で表されるゴニオトキシン類及びサキシト
キシンが主に知られている。本発明者は、PSPを分解
する酵素を生産する微生物を捜すため、PSPで毒化し
た貝、たとえばホタテガイと同一の海域に棲息し、かつ
同様の食餌性(好餌性)を有して有毒プランクトンを補
食するにもかかわらず毒化しない魚類、たとえば北海道
噴火湾沿岸に棲息するアイナメ(Hexagrammos otakii)
の消化管から、PSPと炭素源及び窒素源とを含む培地
で増殖する貝毒分解微生物を分離した。
【0012】[分離方法]有毒プランクトンを捕食し、
その結果蓄積されるPSPが分解を受けていると思われ
る魚の消化管を菌の起源とし、分離培地としてYPGN
培地(脱イオン水1リットル中に、酵母エキス2.5g、
ペプトン5g、グルコース1g及び塩化ナトリウム30g
を含み、固形培地の場合はさらに寒天15gを含む。pH
は5.5である。)に、実施例1に記載した方法で調製し
たPSP粗精製画分を容量比で10%添加したものを用
い、PSPと炭素源及び窒素源とを含む培地で生育でき
る微生物のみを検索した。培養温度としては、魚の体
温、棲息海域の水温に近い23℃付近とし、この温度で分
離した。
【0013】本分離菌はPSP、主にはゴニオトキシン
類及び/又はサキシトキシン、更に好ましくはゴニオト
キシン−2、ゴニオトキシン−3を分解する酵素を有
し、表1、表2、表3、表4及び図1の顕微鏡写真に示
すような微生物学的性状を有する。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【表4】
【0018】以上の菌学的性質をもとに、本発明のPS
P分解能を有する微生物(以下、PSP分解菌という)
の分類学的地位をバージェイズ・マニュアル・オブ・シ
ステマティック・バクテテリオロジー(Bergey's Manua
l of Systematic Bacteriology Volume 1 (1989))の記
載と分類項目を参照したところ、エンテロバクター・ク
ロアカエ(Enterobacter cloacae)に属する新菌株と同
定し、エンテロバクター・クロアカエ 1029株と命
名した。なお、本菌は平成6年11月8日に日本国茨城県
つくば市の工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM B
P-4877として寄託されている。
【0019】[微生物の培養方法]上記PSP分解菌の
培養は、YPGN培地やPSP粗精製画分を含む滅菌海
水などを用いて、23℃程度で行うことができる。特に好
ましくは、既報(日本農芸化学会誌 Vol.65, No.12,
P.1753-1760, (1991)、食品衛生学雑誌 Vol.33, No.3,
P.223-230, (1992) )及び田沢らによって報告された
方法(北海道衛生研究所報告書 Vol.38, P.60-62, (19
88) )を以下のように改変して培養する。すなわち、毒
化した試料ホタテガイの中腸腺約20gに20mlの0.1N塩
酸を加え、テフロンホモジナイザーにて室温で3分間ホ
モジナイズした後、沸騰湯上で熱抽出する。抽出液をワ
ットマンNo.1ろ紙でろ過し、得られたPSP粗画分
を上記培地に容量比で10%程度添加するのが特に好まし
い。
【0020】II.PSPの除去方法 PSP、主にはゴニオトキシン類及び/又はサキシトキ
シン、更に好ましくはゴニオトキシン−2及び/又はゴ
ニオトキシン−3を除去する方法としては、毒化した貝
が生育する海域、又は貝を養殖する海域や蓄養池、養殖
用水槽等において、上記のように培養したPSP分解菌
の生菌や、該PSP分解菌の菌体含有物、あるいはPS
P分解菌から分離精製したPSP分解酵素、該酵素含有
物などを単独で又は組み合わせて給餌させたり、賦形剤
や無毒プランクトン等と混合して投与し、捕食させる方
法等が挙げられる。
【0021】例えば、容量2.5トンの水槽に、ろ過海水
2トンをはり、その中に、毒化した平均貝長15±2cm、
平均貝重150±50g、中腸腺中のPSP量が約300MUの
ホタテガイ400枚を入れ、その中に本PSP分解菌を乾
燥重量として約15〜20g程度添加し、12〜60時間程度培
養する。菌体含有物としては、PSP分解生菌、PSP
分解生菌と動・植物プランクトン等との混在物、菌体破
砕物等が挙げられる。
【0022】PSP分解酵素の分離精製は、常法によっ
て行えばよく、例えば、菌体破砕液をそのまま、特に好
ましくは硫酸アンモニウムを添加して0〜40%飽和画分
とすればよい。
【0023】得られたPSP分解酵素は、好ましくは補
酵素とともに使用する。補酵素としては、ジチオスレイ
トール(DTT)、還元型ニコチンアミドアデニンジヌ
クレオチド(NADH)、還元型ニコチンアミドアデニ
ンジヌクレオチドリン酸塩(NADPH)、フラビンア
デニンジヌクレオチド(FAD)、フラビンモノヌクレ
オチド(FMN)等が挙げられ、それらの中でも特にD
TTを含めて用いるのが好ましい。
【0024】賦形剤としては、通常使用される乳糖、ケ
イソウ土等であればよく、特に限定されない。また、混
合投与に用いる無毒プランクトンとしては、例えば、カ
エトセロス属、スケレトネマ属、タラシオシラ属等の珪
藻類に属する植物プランクトンや、ユーグレナ属等の緑
藻類に属する動物(植物)プランクトン等が挙げられ
る。これら無毒プランクトンとPSP分解菌との混合比
率は、特に限定されないが1:1〜1:5程度が好まし
い。混合方法としては、PSP分解菌と無毒プランクト
ンを別々に培養した後混合する方法がある。以上のよう
な方法により、北海道噴火湾のホタテガイに夏場発生す
るPSPの最高値300MU付近のものを、自主規制値で
ある4MU以下に減毒、又は除去できた。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0026】(実施例1) [PSP分解菌の分離、調製]北海道噴火湾沿岸の2年
齢ホタテガイ(Patinopecten yessoensis 、平均貝長:
96±11mm、平均重量:98±16g)をPSP抽出のための試
料貝として用いた。これらはいずれもマウス致死法(Sch
antz, J., McFarren, F., Schafer, C., and Lewis, H:
J. Assoc. Off. Chem., No.41, p.160-172, (1958))に
よる定量で規定値を越える毒性値が検出されたもので、
この毒化した貝からのPSP粗画分(ゴニオトキシン
類、サキシトキシン及びその他のPSP成分の混合画
分)の抽出は、既報(日本農芸化学会誌 Vol.65, No.1
2, P.1753-1760, (1991)、食品衛生学雑誌 Vol.33, N
o.3, P.223-230, (1992) )及び田沢らによって報告さ
れた方法(北海道衛生研究所報告書 Vol.38, P.60-62,
(1988) )を以下のように改変して行った。
【0027】すなわち、試料ホタテガイの中腸腺約20g
に20mlの0.1N塩酸を加え、テフロンホモジナイザーに
て室温で3分間ホモジナイズした後、沸騰湯上で熱抽出
した。抽出液をワットマンNo.1ろ紙及びSep-PackC
18(Waters社製)でろ過後、さらに限外ろ過(ろ過膜:
UT3TGC、ミリポア社製)してPSP粗画分とした。
【0028】PSP粗画分におけるゴニオトキシン類及
びサキシトキシンの検出と同定は、既報(日本農芸化学
会誌 Vol.65, No.12, P.1753-1760, (1991)、食品衛生
学雑誌 Vol.33, No.3, P.223-230, (1992) など)に従
って薄層クロマトグラフィー及びろ紙電気泳動によって
行った。PSPの定量は、安元と大島による高速液体ク
ロマトグラフィー法(Kotaki Y.,Oshima, Y.,and Yasum
oto, T.:Bull. Jpn. Soc. Sci. Fish.,Vol.51, No.6,
p.1009-1013 (1985) 、安元 健「化学と生物」Vol.27,
No.6, P.401-406 (1992))を以下のように改変して行
った。
【0029】すなわち、PSP標品をInertsil ODS-2
カラム(4.6×250mm)に負荷し、ゴニオトキシン類につ
いては1−ヘプタスルホン酸ナトリウム2mMを含む10mM
リン酸アンモニウム溶液(pH7.2)を移動層として溶
出し、またサキシトキシンについてはこの移動層にアセ
トニトリルを容量比で10%添加した溶液で溶出した。
【0030】この溶出画分を、過ヨウ素酸7mMを含む50
mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH9.0)で標識し、0.5M
酢酸で中和した後、励起波長330nm、発光波長390nmで各
PSP成分を検出し、そのピーク高さからゴニオトキシ
ン類及びサキシトキシンを定量した。なお、サキシトキ
シン標準品は米国食品医薬品局(F.D.A)のS.H
all博士から譲渡されたものを使用し、ゴニオトキシ
ン標準品は東北大学農学部大島康克博士から譲渡された
ものを使用した。
【0031】この結果、サキシトキシンが約10MU、ゴ
ニオトキシン−2が約150MU及びゴニオトキシン−3
が約50MUの粗画分得られた。
【0032】一方、北海道噴火湾において捕獲したアイ
ナメ(Hexagrammos otakii)から摘出した消化管約20g
に30mlの滅菌海水を加え、ブレンダーミルによって室温
で5分間ホモジナイズした後、3,000r.p.m. で10分間遠
心分離した。上清液をYPGN培地(脱イオン水1リッ
トル中に、酵母エキス2.5g、ペプトン5g、グルコー
ス1g及び塩化ナトリウム30gを含み、固形培地の場合
はさらに寒天15gを含む。pHは5.5である。)で希釈
し、常法に従って固形YPGN培地表面に分散接種し
た。23℃で一夜培養して出現するコロニーのそれぞれを
YPGN培地に釣菌接種し、再度23℃で一夜培養した。
これら分離微生物のそれぞれを、上記で得られた約200
MUのPSP粗画分を含む10mlの滅菌海水に接種し、23
℃で振盪培養した。微生物の増殖を波長590nmにおける
比濁度にて測定し、貝毒を含む栄養源として良好に生育
する微生物1株を得た。
【0033】(実施例2) [PSP分解生菌体のみによるホタテガイ生体のPSP
除去方法]
【0034】
【表5】
【0035】上記培地組成の培地を500ml容の坂口フラ
スコに100ml入れ、綿栓後、オートクレーブにて121℃で
20分殺菌した。PSP粗画分はオートクレーブにて110
℃で15分間別殺菌後、上記培地に混ぜた。本培地に、別
の斜面培地においてあらかじめ培養したPSP分解菌を
1白金耳接種し、23℃にて24時間培養した。得られた培
養液を3,000r.p.m.で30分遠心分離し、上澄みを廃棄
後、pH5.5の10mM酢酸緩衝液で撹拌洗浄し、さらに10,
000r.p.m.で20分間遠心分離し、この操作を2回繰り返
しPSP分解菌を得た。
【0036】得られた菌体約1.7gをpH5.5の10mM酢酸
緩衝液20mlに懸濁し、この懸濁液とともに、毒化したホ
タテガイ(平均貝長及び平均貝重は同前)6枚を、海水
30リットルを満たした水槽(大きさ37×25×50cm、容量
約38リットル)中で蓄養した。水温は14℃に維持しなが
ら、菌液浸漬により6時間、その後普通海水により18時
間処理した。同様の処理を3日間続けた(添加区)。ま
た、菌体を加えない以外、同様にしてホタテガイ6枚を
蓄養した(無添加区)。
【0037】上記処理を始めて24時間、48時間、72時間
経過後に添加区及び無添加区のホタテガイ各2枚を取り
出し、各ホタテガイの中腸腺約10gに10mlの0.1N塩酸
を加え、テフロンホモジナイザーにて室温で3分間ホモ
ジナイズした後、沸騰湯上で熱抽出した。抽出液をワッ
トマンNo.1ろ紙及びSep-PackC18(Waters社製)で
ろ過後、さらに限外ろ過(ろ過膜:UT3TGC、ミリポア社
製)して分析用サンプルとした。PSPの定量は、実施
例1と同様の方法で行った。結果を図2に示す。図2か
ら明らかなように、PSP分解菌体添加区のホタテガイ
は、無添加区に比べてPSP量が著しく低下し、出荷規
制値4MU以下となった。
【0038】[PSP分解生菌体のみによるPSP粗画
分のPSP除去方法]試験管内での前記の方法で得たP
SP生菌体のPSP画分に対する効果について検討し
た。23℃で好気的に反応させた後、残存する各毒性成分
を高速液体クロマトグラフィーで定量した。結果を図3
に示す。
【0039】数種の未同定ピーク、及び矢印で示したゴ
ニオトキシン類の高さはいずれも反応時間の経過に伴な
って減少し、特に我国における養殖ホタテガイの主要貝
毒性成分であるゴニオトキシン−2のピークは反応開始
後16時間で完全消失した。また、ゴニオトキシン−2の
異性体であるゴニオトキシン−3のピーク高さの減少は
ゴニオトキシン−2のピーク高さの減少に遅れ、ゴニオ
トキシン−3のピークが完全に消失するためには24時間
以上の反応が必要であった。更に、反応時間の経過に伴
ってサキシトキシンの毒性値は10MUから3MUに減少
した。
【0040】[PSP分解生菌体のみによる中腸腺のP
SP除去方法]前記の方法で得たPSP分解生菌体1.8
gをpH5.5の10mM酢酸緩衝液約20mlに懸濁し、毒化し
たホタテガイ(同前)6枚から摘出した中腸腺6個(平
均重量約10g)に、濾過海水(水温14℃)500ml中で8
時間作用させた。その後、中腸腺約10gに10mlの0.1N
の塩酸を加え、テフロンホモジナイザーにより室温下で
3分間ホモジナイズした後、沸騰湯上で熱抽出した。抽
出液をワットマンNo.1ろ紙及びSep-PackC18(Wate
rs社製)でろ過後、さらに限外ろ過(ろ過膜:UT3TGC、
ミリポア社製)して分析用サンプルとした。PSPの定
量は、実施例1と同様の方法で行った。結果を図4に示
す。
【0041】図4から明らかなように、反応8時間経過
後、中腸腺中のゴニオトキシン類(特にゴニオトキシン
−2及びゴニオトキシン−3)が分解されている。よっ
て、本発明のPSP分解菌は、貝に捕食されてPSPの
蓄積されている中腸腺に進入しなくても、直接中腸腺な
どの組織内に進入し、PSPを分解できることがわかっ
た。
【0042】(実施例3) [PSP分解生菌のみによる部分精製したゴニオトキシ
ン−2の分解反応]北海道噴火湾沿岸で採取した2年齢
ホタテガイ(Patinopecten yessoensis 、平均貝長:96
±11mm、平均重量:98±16g)をPSP抽出のための試料
貝として用いた。これらはいずれもマウス致死法(Schan
tz, J.,McFarren, F.,Schafer, C.,and Lewis, H:J. As
soc. Off. Chem., 41, 160-172) による定量で規定値を
越える毒性値が検出されたもので、この毒化した貝から
のPSP粗画分(ゴニオトキシン類、サキシトキシン及
びその他のPSP成分の混合画分)の抽出と、この画分
からのゴニオトキシン−2の部分精製は、既報(日本農
芸化学会誌 Vol.65, No.12, P.1753-1760, (1991)、食
品衛生学雑誌 Vol.33, No.3, P.223-230, (1992) )及
び田沢らによって報告された方法(北海道衛生研究所報
告書 No.38,P.60-62, (1988))を以下のように改変し
て行った。
【0043】すなわち試料ホタテガイの中腸腺約20gに
20mlの0.1N塩酸を加え、テフロンホモジナイザーにて
室温で3分間ホモジナイズした後、沸騰湯上で熱抽出し
た。抽出液をワットマンNo.1ろ紙及びSep-PackC18
(Waters社製)でろ過後、さらに限外ろ過(ろ過膜:UT
3TGC、ミリポア社)してPSP粗画分とした。
【0044】ついで粗画分をBio-Gel P-2カラム(3×
50cm)に負荷し、脱イオン水で洗浄した後、0.03M酢酸
で溶出される画分を集めて濃縮した。その後これをBio-
Rex70カラム(H+型、1.7×16cm)に負荷し、脱イオン
水で洗浄した後、0.03M酢酸で溶出された画分を集めて
これをゴニオトキシン−2部分精製画分とした。
【0045】このゴニオトキシン−2を基質として、実
施例2に記載した方法に従って反応を行い、反応生成物
の検討を行った。反応生成物の検出は、コンウェイ微量
拡散法(Kikuchi,S. and Ishimoto, M. :Zeitshrift fu
r Allgemeine MikrobiologieNo.20, p.405-413 (198
0))によって行った。結果を図5に示す。図5より、ゴ
ニオトキシン−2の減少量に比例して生成するアンモニ
ア量が増加していることから、ゴニオトキシン−2のア
ンモニアの遊離を伴う分解経路が推定される。
【0046】(実施例4) [菌体破砕物(酵素含有物)によるPSP粗画分のPS
Pの除去方法]実施例1の方法にて得られたPSP分解
生菌体を、DTTを含む50mMリン酸緩衝液(pH6.8)
に懸濁した後、超音波によって破砕した。その後、10,0
00r.p.mで20分間遠心分離し、常法に従い上清液(粗酵
素画分)を得た。この粗画分を部分精製するために、常
法に従って硫安分画を行い、I:0〜40%、II:40〜70
%、III :70〜90%、IV:90%の4分画を得た。各分画
に対し、補酵素としてA:DTT(Dithiothreitol)を
1mM、B:NADH(Redused Nicotinamide adenine d
inucleotide)を100μM、C:NADPH(Redused Ni
cotinamide adenine dinucleotide phsphate)を100μ
M、D:FAD(Flavin adenine dinucleotide)及び
FMN(Flavine mononucleotide)をそれぞれ20μM添
加した。これを約200MUのPSP粗画分とともに1時
間反応させ、各補酵素の影響を調べた。硫安分画Iの結
果を表6に示す。
【0047】
【表6】
【0048】表6より、菌体破砕物から得られた酵素が
PSPを分解するにはDTTが必須であることが分かっ
た。更に、その他の補酵素を加えると分解が促進され
た。次に、各硫安画分におけるゴニオトキシン−2の分
解活性について調べた。各硫安画分にDTTを1mM添加
し、実施例2において部分精製したゴニオトキシン−2
を基質として反応させた。実施例1と同様にして高速ク
ロマトグラフィーにより反応後に残存するゴニオトキシ
ン−2量を定量した。結果を図6に示す。
【0049】図6から明らかなように、画分IVではゴニ
オトキシン−2はほとんど分解されておらず、酵素活性
が見られない。これに対し、画分I及び画分IIではゴニ
オトキシン−2の残量が少なく、酵素の主体が画分I及
び画分IIに分画されていることが分かる。
【0050】(実施例5) [PSP分解生菌体と無毒プランクトンとの混合給餌に
よるホタテガイ生体のPSP除去方法]実施例1の方法
で得られたPSP分解生菌体を、1010個/ml(乾燥重量
約1.7g)の濃度になるように10mMの酢酸緩衝液300ml
(pH5.5)に懸濁した。一方、カエトセロス属、スケ
レトネマ属及びタラシオシラ属の珪藻類に属するプラン
クトン、並びにユーグレナ属の緑藻類に属するプランク
トンの生菌体を108個/ml(乾燥重量約2g)の濃度に
なるように同緩衝液300mlに懸濁した。
【0051】両液を混合撹拌後、この混合懸濁液ととも
に、毒化したホタテガイ(平均貝長及び平均貝重は同
前)6枚を、海水30リットルを満たした水槽(同前)中
で蓄養した。水温は14℃に維持しながら、菌液浸漬によ
り6時間、その後普通海水により18時間処理した。同様
の処理を3日間続けた。
【0052】上記処理を始めて24時間、48時間、72時間
経過後にホタテガイ各2枚を取り出し、各ホタテガイの
中腸腺約10gに10mlの0.1N塩酸を加え、テフロンホモ
ジナイザーにて室温で3分間ホモジナイズした後、沸騰
湯上で熱抽出した。抽出液をワットマンNo.1ろ紙及
びSep-PackC18(Waters社製)でろ過後、さらに限外ろ
過(ろ過膜:UT3TGC、ミリポア社)して分析用サンプル
とした。PSPの定量は実施例1と同様にして行った。
結果を図7に示す。なお、各実施例に示したように、P
SPを出荷規制値に以下にまで減毒あるいは除去するこ
とが可能であり、かつホタテガイの味と肉質における品
質の劣化もなかった。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、貝の味、肉質、鮮度に
影響を与えたり、貝を死なせることなく、麻痺性貝毒を
除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明分離菌株エンテロバクター・クロアカエ
1029を示す顕微鏡写真である。
【図2】PSP分解菌添加及び無添加における各種PS
Pの量の経時変化を示すグラフである。
【図3】残存する各毒性成分を高速液体クロマトグラフ
ィーで定量した結果を示すグラフである。
【図4】残存する各毒性成分を高速液体クロマトグラフ
ィーで定量した結果を示すグラフである。
【図5】ゴニオトキシン−2の分解に伴うNH4 +の生成
量を示すグラフである。
【図6】各硫安画分におけるゴニオトキシン−2の残量
を示すグラフである。
【図7】無毒プランクトン及びPSP分解菌とPSPと
の反応における、各反応時間でのPSP相対残存量を示
すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/20 C12R 1:01)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴニオトキシン類及び/又はサキシトキ
    シン分解能を有するエンテロバクター属に属する微生物
    菌体もしくは該微生物菌体含有物、又は該微生物から得
    られる酵素もしくは該酵素含有物を貝類に対して与える
    ことにより、貝類に含まれるゴニオトキシン類及び/又
    はサキシトキシンを分解することを特徴とする麻痺性貝
    毒の除去方法。
  2. 【請求項2】 エンテロバクター属に属する微生物がエ
    ンテロバクター・クロアカエである請求項1記載の麻痺
    性貝毒の除去方法。
  3. 【請求項3】 エンテロバクター属に属する微生物がエ
    ンテロバクター・クロアカエ 1029株である請求項
    1記載の麻痺性貝毒の除去方法。
  4. 【請求項4】 ゴニオトキシン類及び/又はサキシトキ
    シンを生体蓄積する貝がホタテガイである請求項1記載
    の麻痺性貝毒の除去方法。
  5. 【請求項5】 ゴニオトキシン類及び/又はサキシトキ
    シン分解能を有するエンテロバクター属に属する微生物
    菌体もしくは該微生物菌体含有物、又は該微生物から得
    られる酵素もしくは該酵素含有物を、動物及び/又は植
    物プランクトンに混合して貝類に捕食させることによ
    り、貝類に含まれるゴニオトキシン類及び/又はサキシ
    トキシンを分解することを特徴とする麻痺性貝毒の除去
    方法。
  6. 【請求項6】 蓄養池内にて捕食させることを特徴とす
    る請求項5記載の麻痺性貝毒の除去方法。
  7. 【請求項7】 ゴニオトキシン類及び/又はサキシトキ
    シン分解能を有するエンテロバクター・クロアカエ。
  8. 【請求項8】 ゴニオトキシン類及び/又はサキシトキ
    シン分解能を有するエンテロバクター・クロアカエ 1
    029株。
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JP2009171954A (ja) * 2008-10-22 2009-08-06 Kitasato Institute 麻痺性貝毒成分の除去
WO2009096398A1 (ja) * 2008-01-28 2009-08-06 School Juridical Person Kitasato Institute 麻痺性貝毒成分の除去
CN104621228A (zh) * 2015-01-24 2015-05-20 中国海洋大学 一种促进贝类体内麻痹性贝毒排出的方法
CN108977506A (zh) * 2018-08-08 2018-12-11 浙江海洋大学 一种快速筛选产生膝沟藻毒素微生物菌株的方法及所用的地高辛标记dna探针

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CN108977506B (zh) * 2018-08-08 2022-03-25 浙江海洋大学 一种快速筛选产生膝沟藻毒素微生物菌株的方法及所用的地高辛标记dna探针

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