JPH08130148A - 誘電体構造及びその製造方法 - Google Patents

誘電体構造及びその製造方法

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JPH08130148A
JPH08130148A JP29390594A JP29390594A JPH08130148A JP H08130148 A JPH08130148 A JP H08130148A JP 29390594 A JP29390594 A JP 29390594A JP 29390594 A JP29390594 A JP 29390594A JP H08130148 A JPH08130148 A JP H08130148A
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JP
Japan
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dielectric
binder
alkoxide
dried
amorphous oxide
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Application number
JP29390594A
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English (en)
Inventor
Kenji Murakami
謙二 村上
Toru Sakai
徹 酒井
Akio Shibusaka
明男 渋坂
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NHK Spring Co Ltd
Original Assignee
NHK Spring Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】高い誘電率を確保し得ると共に成形が容易な誘
電体構造及びその製造方法を提供する。 【構成】金属アルコキシドから液相法により合成された
アモルファス酸化物微粉末を樹脂バインダをもって成形
して誘電体3を形成する。 【効果】低温処理が可能となり、高いエネルギーを必要
とせずに金属酸化物をアモルファス状態で用いることが
でき、高い誘電率が得られる。また、バインダ樹脂の成
形性、強度や柔軟性(フレキシビリティ)などの性質が
殆どそのまま誘電体の性質になり、取扱いが容易にな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はコンデンサ等に用いられ
る誘電体の構造及び誘電体の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、コンデンサに用いられる誘電体と
しては、例えば特開昭52−95098号公報に開示さ
れているように、強誘電体粉末をペースト状にし、これ
を焼成するものや、特公昭61−32839号公報に開
示されているように、強誘電体粉末を樹脂バインダで成
形したものがある。
【0003】一方、誘電体として金属酸化物が一般に用
いられているが、結晶化したものに比較してアモルファ
ス状のものはその誘電率が高くなると言われている。こ
の金属酸化物を得る方法としては気相法と液相法とがあ
るが、このうち気相法は例えば基板上に直接金属酸化物
を析出、成膜させる方法であり、その形状の自由度が小
さく、析出させる基板にも制限があるという問題があ
る。
【0004】液相法は例えば金属塩化物を加水分解して
析出させるものであるが、析出後に脱水するべく高温に
加熱しなければならず、その際に結晶化して誘電率が低
下する問題があるばかりでなく、大面積のものを作り難
く、更に上記同様形状の自由度が小さいという問題もあ
る。
【0005】また、液体急冷法によりアモルファス状態
の金属酸化物を得る方法も考えられるが、一度溶融させ
て急冷することから高いエネルギーを必要としてコスト
が高騰化するばかりでなく、生成した誘電体が比較的脆
く、更に基板上に焼結させて誘電体を作る場合、耐熱性
の高い基板を使用しなければならない。また組成を限ら
れたものについてしかできないといった問題もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記したよう
な従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、その主
な目的は、高い誘電率を確保し得ると共に成形が容易な
誘電体構造及びその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した目的は本発明に
よれば、金属アルコキシドから合成されたアモルファス
酸化物微粉末を樹脂バインダをもって成形してなること
を特徴とする誘電体構造及び液相法により金属アルコキ
シドからアモルファス酸化物微粉末を得る過程と、前記
アモルファス酸化物微粉末とバインダ樹脂とを混合する
過程と、前記混合物を所望の形状にして前記アモルファ
ス酸化物の焼成温度よりも低い温度で成形する過程とを
有することを特徴とする誘電体構造の製造方法を提供す
ることにより達成される。
【0008】
【作用】このようにすれば、金属酸化物をアモルファス
状態で用いることができることから高い誘電率が得られ
る。また、バインダ樹脂の成形性、強度や柔軟性(フレ
キシビリティ)などの性質が殆どそのままこの誘電体の
性質になる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の好適実施例を添付の図面につ
いて詳しく説明する。図1は、本発明が適用された誘電
体を用いたコンデンサの構造を示す模式的断面図であ
る。ポリエステルフィルムからなる基板1上にはアルミ
ニウムからなる下部電極2が設けられ、その表面に誘電
体3及び上部電極4が設けられている。
【0010】次に上記したコンデンサの製造手順につい
て説明する。まず、誘電体としてチタンのアルコキシド
とアンチモンのアルコキシドとを、組成比が1:0.3
3になるようにアルコール溶媒中に混ぜる。そして、こ
の溶液中に水を加えて加水分解させ複合金属酸化物微粉
を生成させる。この溶液はゾル状態になっているので、
微粉を得るために、エバポレータを使って溶媒を揮発さ
せ、できた粉状物を200℃以下、例えば180℃の真
空オーブン中で2〜5時間乾燥させる。その後、上記微
粉に体積含有率で45%のポリビニルブチラール(PV
B)バインダを混合し、溶媒としてイソプロピルアルコ
ールを加え、ボールミル中で12時間以上、例えば15
時間程度攪拌、混合する。この混合された溶液はスラリ
状になっている。尚、実際には上記ゾル中に所定量のバ
インダを添加し、このバインダ混合ゾルの溶媒を成膜さ
せるのに適当な状態まで揮発させ、これをスラリとして
用いることもできる。
【0011】一方、厚さ75μmのポリエステルフィル
ムからなる基板1上にアルミニウムを蒸着させ、下部電
極2を形成し、これにベーカーアプリケータを用いて上
記スラリを成膜させる。このベーカーアプリケータに於
ける基板1とのクリアランスは20μm〜500μm、
基板の移動速度は0.3m/min〜2m/minとす
る。尚、実際にはベーカーアプリケータに代えてドクタ
ーブレードやバーコータを用いても良い。
【0012】そして、この基板1を120℃のオーブン
中で1時間乾燥させる。ここで、誘電体(コンデンサ)
を所望の形状としたい場合には、予め基板1上にマスキ
ングテープ等によりマスクを形成させると良い。そし
て、乾燥した誘電体(膜)3を、所望の形状にカット
し、真空蒸着装置にてアルミニウムを蒸着させることに
より上部電極4を形成し、コンデンサが完成する。
【0013】上記のようにして作られたコンデンサの両
電極にインピーダンスアナライザ5を接続して(図1)
その誘電率及びtanδを表1に示す。また、比較例と
して多結晶質のPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)微粉を
同様にバインダをもって成形したものについても評価
し、その誘電率及びtanδを表1に併記する。
【0014】
【表1】
【0015】この表1からもアモルファスの金属酸化物
の超微粉をバインダで成形したものは、誘電率の値が多
結晶質の金属酸化物のそれよりも大きな値を示すことが
わかる。
【0016】尚、本実施例では金属アルコキシドとし
て、チタンのアルコキシドとアンチモンのアルコキシド
とを用いたが、Li、Be、B、Na、Mg、Al、S
i、P、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、F
e、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、As、S
e、Rb、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、Rh、Pd、
Cd、In、Sn、Sb、Te、Cs、Ba、La、H
f、Ta、W、Pt、Pb、Bi、La、Ce、Pr、
Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Y
b、Lu、Thのうちから選択される1種若しくは2種
以上の金属のアルコキシドを用いても上記と同様な結果
が得られる。このとき、金属酸化物の組成は単成分また
は多成分のどちらでもよく、多成分の場合には、金属ア
ルコキシド同士または金属アルコキシドと酢酸塩とをエ
ステル交換することにより原溶液を得る。そして、この
原溶液を加水分解して微粉ゾルを合成する。
【0017】また、本実施例では樹脂バインダとして体
積含有率で45%のPVBを用いたが、例えばポリビニ
ルアルコール(PVA)、セルロース系、ウレタン系、
アクリル系等の熱可塑性樹脂やエポキシ、不飽和ポリエ
ステル、フェノール等の熱硬化性樹脂を単独でまたは混
合して用いても上記と同様な効果が得られる。更に、樹
脂バインダとして誘電率の高い樹脂、例えばポリ弗化ビ
ニリデン(PVDF)等を用いれば一層誘電特性が向上
することは云うまでもなく、含有率も3vol%〜95
vol%の範囲で良い。
【0018】更に、本実施例では基板としてポリエステ
ルフィルムを用いたがガラスやセラミック基板であって
も良いことは云うまでもない。
【0019】加えて、本実施例ではスラリを作ったが、
一般にバインダの量が少ないと成形し難くなることか
ら、そのような場合、上記金属酸化物微粉とバインダと
を混合したものに高い圧力を加えて成形すれば、バイン
ダの量が少なくても形状を維持できる。
【0020】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明による誘電体構造及びその製造方法によれば、金属ア
ルコキシドから液相法により合成されたアモルファス酸
化物微粉末を樹脂バインダをもって成形して誘電体を形
成することで、低温処理が可能となり、高いエネルギー
を必要とせずに金属酸化物をアモルファス状態で用いる
ことができ、高い誘電率が得られる。また、バインダ樹
脂の成形性、強度や柔軟性(フレキシビリティ)などの
性質が殆どそのまま誘電体の性質になり、取扱いが容易
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された誘電体を用いたコンデンサ
の構造を示す模式的断面図。
【符号の説明】
1 基板 2 下部電極 3 誘電体 4 上部電極 5 インピーダンスアナライザ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属アルコキシドから合成されたアモ
    ルファス酸化物微粉末を樹脂バインダをもって成形して
    なることを特徴とする誘電体構造。
  2. 【請求項2】 液相法により金属アルコキシドからア
    モルファス酸化物微粉末を得る過程と、 前記アモルファス酸化物微粉末とバインダ樹脂とを混合
    する過程と、 前記混合物を所望の形状にして前記アモルファス酸化物
    の焼成温度よりも低い温度で成形する過程とを有するこ
    とを特徴とする誘電体構造の製造方法。
JP29390594A 1994-11-01 1994-11-01 誘電体構造及びその製造方法 Pending JPH08130148A (ja)

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