JPH0812926B2 - 薄膜電界効果トランジスタの製造方法 - Google Patents
薄膜電界効果トランジスタの製造方法Info
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Description
し、特に、低スレショルド電圧の薄膜電界効果トランジ
スタの製造方法に関する。
ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)に高記憶密度と低
消費電力特性を持たせることができるが、結晶粒界中の
高濃度のドーパントが高い拡散係数を有するために、ポ
リシリコン薄膜を抵抗器として用いた場合に、該抵抗器
を小型化することができなかった。
ることができる技術が、R.Sakto著の「A Novel Scaled
Down Oxygen Implanted Polysilicon Resistor for fut
ure static RAMs」(IEEE International Electron Dev
ices Meeting Proceedings 1986)に開示されており、
この文献には、酸素を注入することにより、薄膜抵抗器
を小型化しようとする技術が開示されている。
tal−line Silicon High−Value Resistors for High D
ensity Poly−lood Static RAM Applications」(IEEE
Transaction on Electron Devices Vol.ED−32 1985、
9)文献には、酸素をポリシリコン層に注入することに
より、高熱処理後の結晶粒界でのドーパント(例えば、
ヒ素)の拡散速度が急減されることが開示されている。
ricated by N−MOS/N−Well CMOS Technology」(IEEE
Jornal of Solid State Circuit,Vol.SC−15,P.854−86
1,1980,10)において、ポリシリコン薄膜トランジスタ
を小型化し、かつできるだけ低いスレッショルド電圧を
保有させることが、高記憶密度と高演算速度を有する3
次元集積回路を実現する場合の必要条件であると記載
し、薄膜トランジスタの小型化及び低スレッショルド化
の必要性を述べている。
場合、ポリシリコン薄膜抵抗器を小型化する効果を奏す
ることができるが、低スレッショルド電圧のポリシリコ
ン薄膜電界効果トランジスタの場合は、その製造が容易
ではないという問題点があった。すなわち、T.Ohzoneが
提案した方法によれば、製造されるポリシリコン薄膜電
界効果トランジスタのスレッショルド電圧が高くなって
しまうので、それを解消してスレッショルド電圧を低く
抑えるためには、ポリシリコン薄膜電界効果トランジス
タの製造時に抵抗領域に酸素を注入する時点で、該トラ
ンジスタを遮蔽する必要があった。したがって、スレッ
ショルド電圧を所定レベルに抑えるためには、多くのモ
ノリングラフィックプロセスを必要とし、ポリシリコン
薄膜電界効果トランジスタの製造が容易ではなかった。
に沿って高濃度にドーピングされた高濃度ドープド領域
からドーピングされてない未ドープト層へ拡散すること
を阻止することにより、余計なモノリングラフィックプ
ロセスを必要とすることなく、小型でかつスレッショル
ド電圧が低いポリシリコン薄膜電界効果トランジスタを
製造する方法を提供することである。
なる薄膜電界効果トランジスタの製造方法においては、
(a)第1の層を絶縁基板の上に形成するステップと、
(b)第1の層を高濃度にドーピングするステップと、
(c)薄膜電界効果トランジスタのソース及びドレイン
電極領域を構成する部分を残して第1の層を除去するス
テップと、(d)第1の層からドーパントの外方への拡
散を阻止するため、該第1の層の粒界表面と反応して該
第1の層に拡散阻止領域を形成するように、該第1の層
に酸素または窒素を用いてガス処理を施すステップと、
(e)薄膜電界効果トランジスタのチャンネルを提供す
るための、ドーピングされてなくかつガス処理が施され
てない第2の層を形成するステップと、(f)第2の層
の上に、絶縁層を介して電界効果トランジスタのゲート
電極を形成するステップとからなることを特徴としてい
る。
ており、高濃度にドーピングされた第1の層はソース及
びドレイン電極を形成するための電極領域(コンタクト
領域)として用いられ、ドーピングされてない第2の層
は薄膜電界効果トランジスタのチャンネル層として用い
られ、そのスレッショルド電圧を比較的低くすることが
できる。
層ポリシリコン薄膜電界効果トランジスタの縦断面図が
示されている。高濃度にドーピングされたポリシリコン
層(高濃度ドープドポリシリコン層)1は、ソース及び
ドレイン電極として用いられ、ドーピングされてないポ
リシリコン層(未ドープドポリシリコン層)2は、チャ
ンネル領域を構成する。基板3は、任意の絶縁体で形成
されており、ポリシリコン層1を該基板3の上に形成し
てから、ポリシリコン層2を形成する。さらに、ポリシ
リコン層2の上に、ゲート絶縁層4を介してゲート電極
が形成されている。
分が示されている。第2図に基づいて本発明の製造方法
を説明すると、基板3の上にポリシリコン層を形成し
て、該ポリシリコン層を、ヒ素、リンまたはホウ素をド
ーパントとして用いて、高濃度にドーピングし、高濃度
ドープドポリシリコン層1を形成する。そして、第2図
(a)に示すように、薄膜電界効果トランジスタのソー
ス及びドレイン電極領域を構成する部分を残して高濃度
ドープドポリシリコン層1を除去する。ドーピング前の
ポリシリコン層の基板3上への形成は、低圧化学気相成
長法(LPCVD)により約610℃の温度で行われる。
リシリコン層1に酸素を用いてガス処理を施す。該ガス
処理は、約400〜500℃の温度で約5〜10分間実行され、
酸素分子7が高濃度ドープドポリシリコン層1の表面及
び結晶粒界6へ拡散される。このガス処理により、高濃
度ドープドポリシリコン層1の粒界表面と反応して該ポ
リシリコン層1に拡散阻止領域を形成する。なお、図
中、酸素分子7はドットで示されており、模式的に格子
で表された結晶粒界6及び高濃度ドープドポリシリコン
層1の表面に拡散される。
てないポリシリコン層、すなわち未ドープドポリシリコ
ン層2を形成する。このポリシリコン層の形成も、LPCV
D法を用いて実行されるが、この場合は560℃の温度の下
で実行される。形成された未ドープドポリシリコン層2
は、薄膜電界効果トランジスタのチャンネルを提供す
る。高濃度ドープドポリシリコン層1がガス処理されて
いるため、該ポリシリコン層中のドーパントが、酸素分
子の存在により、未ドープドポリシリコン層2に拡散さ
れることがなく、また、酸素分子は未ドープドポリシリ
コン層2が形成された後は、第2図(c)に模式的に示
された位置に留まることになる。
ゲート電極5が形成され、薄膜電界効果トランジスタが
形成される。
て、もしも酸素ガスによるガス処理が全く行われていな
ければ、ドーパントは、該トランジスタのドレイン及び
ソース領域、すなわち高濃度ドープドポリシリコン層1
から、チャンネル領域、すなわち未ドープドポリシリコ
ン層2へ侵入してしまうので、スレッショルド電圧が高
くなってしまうが、本発明においては、ガス処理を施し
ているために、チャンネル長の短い薄膜電界効果トラン
ジスタのスレッショルド電圧の上昇を防止することがで
きる。
膜電界効果トランジスタのドレイン電流ID対ゲート電圧
VGの関係を表すグラフが示されている。この例における
トランジスタは、幅が50μm、長さが2μm、チャンネ
ル層の厚さが0.8μmである。また、ゲート絶縁層は2
層に形成されており、下層は350Åの二酸化ケイ素(SiO
2)で構成され、上層は300Åの窒化ケイ素(Si3N4)で
ある。
ドレイン電流IDが急激に低下していることが分かる。す
なわち、この例においては、スレッショルド電圧は約4V
であり、比較的低レベルのスレッショルド電圧を有する
薄膜電界効果トランジスタが形成されたことが理解でき
る。
造方法は、薄膜抵抗器の製造に適用することができる。
すなわち、第2図に関連して説明した製造方法におい
て、ゲート絶縁層4及びゲート電極5を形成しない場
合、電極領域すなわち高濃度ドープドポリシリコン層1
を一対の電極とする薄膜抵抗器を形成することができ
る。
抗率(すなわち、単位長さ当たりの抵抗値)とマスク長
との関係を、酸素を用いたガス処理の時間をパラメータ
として表したグラフを示している。このグラフから、マ
スク長の短い薄膜抵抗器においては、酸素ガス処理の時
間が短くなればなるほど抵抗率がより急激に低下するこ
とが分かる。したがって、マスク長の短い薄膜抵抗器に
おいて、高抵抗率を得る場合には、所定時間以上の酸素
ガス処理が必要になることが分かる。
を用いているが、窒素ガスを酸素ガスの代わりに用いて
も同様な効果が得られるものである。
効果トランジスタのマスク長が短い場合であっても、ス
レッショルド電圧を比較的低くすることができるので、
薄膜電界効果トランジスタを高密度にかつ容易に形成す
ることができる。
効果トランジスタの縦断面図である。 第2図は、本発明の製造方法の要部を説明するための説
明図である。 第3図は、本発明の製造方法によって製造された薄膜電
界効果トランジスタのドレイン電流対ゲート電圧の関係
を表すグラフである。 第4図は、本発明の製造方法の要部を適用して製造した
薄膜抵抗器の抵抗率対マスク長の関係を、酸素ガス処理
時間をパラメータとして表したグラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】多結晶半導体からなる薄膜電界効果トラン
ジスタの製造方法において、 (a)第1の層を絶縁基板の上に形成するステップと、 (b)前記第1の層を高濃度にドーピングするステップ
と、 (c)前記薄膜電界効果トランジスタのソース及びドレ
イン電極領域を構成する部分を残して前記第1の層を除
去するステップと、 (d)前記第1の層からドーパントの外方への拡散を阻
止するため、該第1の層の粒界表面と反応して該第1の
層に拡散阻止領域を形成するように、該第1の層に酸素
または窒素を用いてガス処理を施すステップと、 (e)薄膜電界効果トランジスタのチャンネルを提供す
るための、ドーピングされてなくかつガス処理が施され
てない第2の層を形成するステップと、 (f)前記第2の層の上に、絶縁層を介して電界効果ト
ランジスタのゲート電極を形成するステップと からなることを特徴とする薄膜電界効果トランジスタの
製造方法。 - 【請求項2】請求項1記載の製造方法において、前記酸
素によるガス処理は、400℃〜500℃の温度範囲で実行さ
れることを特徴とする薄膜電界効果トランジスタの製造
方法。 - 【請求項3】請求項1記載の製造方法において、前記第
2の層は高抵抗の抵抗値を有しており、前記ソース及び
ドレイン電極領域は接触電極を提供することを特徴とす
る薄膜電界効果トランジスタの製造方法。 - 【請求項4】請求項1記載の製造方法において、前記半
導体はシリコンであることを特徴とする薄膜電界効果ト
ランジスタの製造方法。 - 【請求項5】請求項1記載の製造方法において、前記第
1の層に対するドーパントは、ヒ素、リン、またはホウ
素であることを特徴とする薄膜電界効果トランジスタの
製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
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US28064688A | 1988-12-06 | 1988-12-06 | |
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JP1196440A Expired - Lifetime JPH0812926B2 (ja) | 1988-12-06 | 1989-07-28 | 薄膜電界効果トランジスタの製造方法 |
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Families Citing this family (2)
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US6885280B2 (en) * | 2003-01-31 | 2005-04-26 | Fairchild Semiconductor Corporation | High value split poly p-resistor with low standard deviation |
Citations (2)
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JPS5880859A (ja) * | 1981-11-10 | 1983-05-16 | Toshiba Corp | 半導体装置 |
JPS63292665A (ja) * | 1987-05-25 | 1988-11-29 | Nec Corp | 抵抗負荷型半導体装置 |
Family Cites Families (1)
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-
1989
- 1989-07-28 JP JP1196440A patent/JPH0812926B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
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JPH02174170A (ja) | 1990-07-05 |
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