JPH0812879A - ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物

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JPH0812879A
JPH0812879A JP17041894A JP17041894A JPH0812879A JP H0812879 A JPH0812879 A JP H0812879A JP 17041894 A JP17041894 A JP 17041894A JP 17041894 A JP17041894 A JP 17041894A JP H0812879 A JPH0812879 A JP H0812879A
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JP17041894A
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Akifumi Oshima
章文 大島
Takumi Sato
匠 佐藤
Masataka Morioka
正隆 森岡
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SABIC Innovative Plastics Japan KK
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GE Plastics Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無機充填剤及びリン酸エステル系難燃剤を含
むPPE系樹脂組成物において、マトリックスとガラス
繊維の密着性、剛性、強度、インパクト、靭性、難燃性
が改善されたPPE系樹脂組成物を提供することを目的
とする。 【構成】 (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂又はこ
れとポリスチレン系樹脂とを組み合わせた樹脂100重
量部、(B)ガラス繊維5〜60重量部、(C)リン酸
エステル系難燃剤3〜30重量部、及び(D)オルガノ
ハイドロジェンポリシロキサン0.01〜5重量部、を
含むことを特徴とするポリフェニレンエーテル系樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリフェニレンエーテ
ル(以下、PPEと称する場合がある)系樹脂組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】PPE系樹脂は、優れた加水分解安定
性、寸法安定性、靭性、耐熱性及び誘電特性を有し、広
範囲に使用されている熱可塑性エンジニアリングプラス
チック樹脂である。
【0003】PPE系樹脂に、剛性、強度又は更に寸法
安定性を持たせる目的で、ガラス繊維、マイカ、その他
の無機充填剤を配合することが行われている。又、PP
E系樹脂に難燃性を持たせるため、TPP(トリフェニ
ルホスフェート)或いはRDP(レゾルシノールジホス
フェート)等のリン酸エステルを配合することが行われ
ている。
【0004】しかしながら、上記の無機充填剤を含むP
PE系樹脂にRDP等の難燃剤を配合した場合、剛性、
強度又はインパクトの低下が生じることが知られてい
る。難燃化したガラス繊維強化PPE系樹脂の表面を表
面走査型電子顕微鏡で観察すると、ガラス繊維表面とマ
トリックス樹脂との密着が悪いのが観察される。そのた
めに剛性、強度又はインパクトの低下が起こると推測さ
れる。
【0005】また、難燃剤を配合した無機充填剤を含む
PPE系樹脂は、難燃剤を添加しているにも拘わらず、
無添加のものに比べ燃焼時間が短くならないという問題
が存在する。これはおそらく、難燃剤或いはその熱分解
物が、ガラス繊維の表面とマトリックス樹脂の密着を阻
害するような働きをしているためと考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ガラス繊維
及びリン酸エステル系難燃剤を含むPPE系樹脂組成物
において、マトリックスとガラス繊維の密着性、剛性、
強度、インパクト、靭性、難燃性等が改善されたPPE
系樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂又はこれとポリスチレン系樹脂
とを組み合わせた樹脂100重量部に対して、(B)ガ
ラス繊維5〜60重量部、(C)リン酸エステル系難燃
剤3〜30重量部、及び(D)オルガノハイドロジェン
ポリシロキサン0.01〜5重量部、を含むことを特徴
とするポリフェニレンエーテル系樹脂組成物である。
【0008】本発明の成分(A)におけるPPE系樹脂
としては公知のものが使用できる。PPE系樹脂として
は、例えば一般式(化2)、
【0009】
【化2】 (式中、R9 〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基及びハロゲン
原子とフェニル環との間に少なくとも2個の炭素原子を
有するハロアルキル基又はハロアルコキシ基で第3級α
−炭素を含まないものから選ばれた一価置換基を表し、
mは重合度を表す整数である)で示される重合体の総称
であり、上記一般式で示される重合体の一種単独であっ
ても、二種以上が組み合わされた共重合体であってもよ
い。好ましい具体例では、R9 及びR10が炭素原子数1
〜4のアルキル基であり、R11及びR12が水素原子若し
くは炭素原子数1〜4のアルキル基である。例えば、ポ
リ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エ
ーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェ
ニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロ
ピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチ
ル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル等が
挙げられる。PPE共重合体としては、上記ポリフェニ
レンエーテル繰り返し単位中にアルキル三置換フェノー
ル例えば2,3,6−トリメチルフェノールを一部含有
する共重合体を挙げることができる。またこれらのPP
Eに、スチレン系化合物がグラフトした共重合体であっ
てもよい。スチレン系化合物グラフト化ポリフェニレン
エーテルとしては、上記PPEにスチレン系化合物とし
て、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
エン、クロロスチレンなどをグラフト重合して得られる
共重合体である。
【0010】本発明の成分(A)におけるスチレン系樹
脂としては公知のものが使用できる。スチレン系樹脂と
しては、例えば一般式(化3)、
【0011】
【化3】 (式中、R13は水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキ
ル基であり、Zはハロゲン原子又は炭素原子数1〜4の
アルキル基である置換基を表し、aは0〜5の整数であ
る)で示される芳香族ビニル化合物から誘導された繰り
返し構造単位を、その重合体中に少なくとも25重量%
以上有するものでなければならない。かかるスチレン系
重合体としては、スチレン若しくはその誘導体(例え
ば、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、α−メ
チル−p−メチルスチレン、クロロスチレン、ブロモス
チレン等)の単独重合体及び、例えばポリブタジエン、
ポリイソプレン、ブチルゴム、EPDM、エチレン−プ
ロピレン共重合体、天然ゴムのようなエラストマー物質
を混合或いはこれらで変性したスチレン系共重合体、更
にはスチレン含有共重合体、例えばスチレン−アクリロ
ニトリル共重合体(SAN)、スチレン−ブタジエン共
重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重
合体(ABS)を挙げることができる。本発明のための
好ましいスチレン系樹脂としては、ホモポリスチレン及
びゴム強化ポリスチレン(HIPS)である。
【0012】成分(A)におけるPPE系樹脂及びスチ
レン系樹脂の比率は、PPE系樹脂10〜100重量部
に対してスチレン系樹脂90〜0重量部、好ましくはP
PE系樹脂10〜90重量部に対してスチレン系樹脂9
0〜10重量部、更に好ましくはPPE系樹脂20〜8
0重量部に対してスチレン系樹脂80〜20重量部であ
る。
【0013】本発明の成分(B)のガラス繊維として
は、公知のものが使用できる。例えば、Eガラス(elec
trical glass)、Cガラス(chemical glass)、Aガラ
ス(alkali glass)、high modulus 、Sガラス(high
strength glass )、耐アルカリラス等を挙げることが
できる。
【0014】成分(B)のガラス繊維の平均長さの上限
は5mmが好ましく3mmが更に好ましく、一方下限は
0.1mmが好ましく0.2mmが更に好ましい。ま
た、ガラス繊維の平均径の上限は20μmが好ましく1
5μmが更に好ましく、一方下限は5μmが好ましく6
μmが更に好ましい。
【0015】また上記成分(B)は、成分(A)100
重量部に対して、上限は60重量部、好ましくは40重
量部、下限は5重量部、好ましくは10重量部添加す
る。成分(B)の量が上記範囲より少ないと剛性、強度
等が不十分であり、上記範囲より多いと製造上の困難が
伴う。
【0016】本発明の成分(C)としては、次式(化
4)、
【0017】
【化4】 (式中、R14〜R17は、それぞれ独立して、水素原子又
は有機基を表すが、R14=R15=R16=R17=Hの場合
を除く。Xは2価以上の有機基を表し、pは0又は1で
あり、qは1以上の整数、例えば30以下の整数、rは
0以上の整数を表す)で示されるリン酸エステル系化合
物が挙げられる。しかし、これらに限定されるものでは
ない。
【0018】上記式において、有機基とは例えば、置換
されていてもいなくてもよいアルキル基、シクロアルキ
ル基、アリール基等が挙げられる。また、置換されてい
る場合は、置換基としては例えばアルキル基、アルコキ
シ基、アルキルチオ基、ハロゲン、アリール基、アリー
ルオキシ基、アリールチオ基、ハロゲン化アリール基等
が挙げられ、またこれらの置換基を組み合わせた基(例
えばアリールアルコキシアルキル基等)又はこれらの置
換基を酸素原子、イオウ原子、窒素原子等により結合し
て組み合わせた基(例えば、アリールスルホニルアリー
ル基等)を置換基として用いてもよい。また、2価以上
の有機基とは上記した有機基から、炭素原子に結合して
いる水素原子の1個以上を除いてできる2価以上の基を
意味する。例えばアルキレン基、及び好ましくは(置
換)フェニレン基、多核フェノール類例えばビスフェノ
ール類から誘導されるものが挙げられ、2以上の遊離原
子価の相対位置は任意である。特に好ましいものとし
て、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジフェニロールメ
タン、ジフェニロールジメチルメタン、ジヒドロキシジ
フェニル、p,p’−ジヒドロキシジフェニルスルホ
ン、ジヒドロキシナフタレン等が挙げられる。
【0019】具体的なリン酸エステル系化合物の例とし
ては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェー
ト、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホ
スフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルフェ
ニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、
ジイソプロピルフェニルホスフェート、トリス(クロロ
エチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホ
スフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、
ビス(2,3−ジブロモプロピル)−2,3−ジクロロ
プロピルホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロ
ピル)ホスフェート、ビス(クロロプロピル)モノオク
チルホスフェート、ビスフェノ−ルAテトラフェニルジ
ホスフェ−ト、ビスフェノ−ルAテトラクレジルジフォ
スフェ−ト、ビスフェノ−ルAテトラキシリルジホスフ
ェ−ト、ヒドロキノンテトラフェニルジフォスフェ−
ト、ヒドロキノンテトラクレジルジフォスフェ−ト、ヒ
ドロキノンテトラキシリルジフォスフェ−ト、R14〜R
17がアルコキシ例えばメトキシ、エトキシ及びプロポキ
シ、又は好ましくは(置換)フェノキシ例えばフェノキ
シ、メチル(置換)フェノキシであるところのビスフェ
ノールAビスホスフェート、ヒドロキノンビスホスフェ
ート、レゾルシンビスホスフェート、トリオキシベンゼ
ントリホスフェート等が挙げられ、好ましくはトリフェ
ニルホスフェート及び各種ビスホスフェートである。
【0020】上記成分(C)は、成分(A)100重量
部に対して、上限は30重量部、好ましくは20重量
部、下限は3重量部、好ましくは5重量部添加する。成
分(C)の量が上記範囲より少ないと、難燃性が十分に
発揮されず、上記範囲より多いと耐熱性が損なわれる。
【0021】本発明の成分(D)としては、下記一般式
(化5)、
【0022】
【化5】 (式中、R1 〜R3 はそれぞれ独立して、水素原子、芳
香族基、脂肪族基又は脂環式基であり、R4 〜R8 は、
それぞれ独立して芳香族基、脂肪族基又は脂環式基であ
り、nは0以上の重合度を表す整数であり、但しR1
2 及びn個のR3 のうち少なくとも一つは水素原子で
ある)で示される、一種又は二種以上のオルガノハイド
ロジェンポリシロキサンである。
【0023】R1 〜R8 の具体例としては、芳香族基の
場合には、フェニル基、キシリル基、トリル基等のアリ
ール基;クロロフェニル基等のハロゲン化アリール基;
フェニルエチル基、ベンジル基等のアラルキル基が挙げ
られ、脂肪族基の場合には、メチル、エチル、プロピル
基等のアルキル基;ビニル基、プロペニル基、ブテニル
基等のアルケニル基;シアノエチル基、シアノブチル基
等のシアノアルキル基;クロロブチル基等のハロアルキ
ル基等が挙げられ、脂環式基の場合にはシクロヘキシル
基等が挙げられる。n個のR3 は同じであっても或いは
異なってもよく、R1 〜R3 は同じであっても或いは異
なってもよく、またR4 〜R8 は同じであっても或いは
異なってもよい。
【0024】好ましい態様としては、上記式(化5)に
おいて、R1 〜R3 がそれぞれ独立して、水素原子、ア
ルキル基又はアリール基であり、R4 〜R8 がそれぞれ
独立してアルキル基又はアリール基であり、nは0以上
の重合度を表す整数である(但し、R1 ,R2 及びn個
のR3 のうち少なくとも一つは水素原子である)ところ
の上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンである。
【0025】また他の好ましい態様としては、上記式
(化5)において、R1 〜R3 がそれぞれ独立して水素
原子、メチル基又はフェニル基であり、R4 〜R8 がそ
れぞれ独立してメチル基又はフェニル基であり、nは0
以上の重合度を表す整数である(但し、R1 ,R2 及び
n個のR3 のうち少なくとも一つは水素原子である)と
ころの上記オルガノハイドロジェンポリシロキサンであ
る。
【0026】また他の好ましい態様としては、上記式
(化5)において、n個のR3 の少なくとも一つが水素
原子であり、他のRがメチル基又はフェニル基であり、
nは0以上の重合度を表す整数であるところの上記オル
ガノハイドロジェンポリシロキサンである。
【0027】また他の好ましい態様としては、上記式
(化5)において、R1 及びR2 が水素原子であり、他
のRがメチル基又はフェニル基であり、nは0以上の重
合度を表す整数であるところの上記オルガノハイドロジ
ェンポリシロキサンである。
【0028】上記式(化5)で示されるオルガノハイド
ロジェンポリシロキサンの一部に、他の反応性の官能
基、例えばエポキシ基、アミノ基、カルボン酸基、カル
ボン酸エステル基、メルカプト基、水酸基等を付加した
もの、或いは上記式(化5)で示されるオルガノハイド
ロジェンポリシロキサンをポリオレフィン系樹脂などと
混練して得られる混練物も、成分(D)として使用でき
る。このような混練物は、例えば特開平3−21611
号公報、特開平3−21612号公報、特開平3−21
613号公報などに開示がある。
【0029】本発明の成分(D)は、上記式(化5)で
表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの一種
のみからなってもよく、又二種以上からなってもよい。
【0030】上記成分(D)は、成分(A)100重量
部に対して、上限は5重量部、好ましくは1.0重量
部、下限は0.01重量部、好ましくは0.3重量部添
加する。成分(D)の量が上記範囲より少ないと、本発
明の効果が十分に発揮されず、上記範囲より多いと流動
性が悪く加工性が低下する。
【0031】本発明の樹脂組成物は、上記成分の他に、
成分(E)として上記成分(B)以外の無機充填剤を含
むことができる。無機充填剤としては、特に限定され
ず、慣用の全ての無機充填剤を挙げることができる。具
体的には、成分(B)以外のガラス繊維、マイカ、カ−
ボンブラック、シリカ、炭素繊維、チタン酸カリウムウ
ィスカー、酸化チタンウィスカー、酸化亜鉛ウィスカー
等のウィスカー、アスベストなどの繊維類、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウム、グラスフレーク、グラスビーズ、
ミルドグラス、タルク、クレー、ウォラストナイト等が
挙げられる。
【0032】本発明の樹脂組成物には、上記成分の他
に、その物性を損なわない限りにおいて、その目的に応
じて樹脂の混練時、成形時に、慣用の他の添加剤、例え
ば顔料、染料、補強剤(炭素繊維など)、他の充填剤、
耐熱剤、耐候剤、滑剤、離型剤、結晶核剤、可塑剤、流
動性改良剤、帯電防止剤、エラストマー、安定剤等を添
加することができる。
【0033】上記エラストマーは、室温で、弾性体であ
る天然および合成の重合体材料を含む。その具体例とし
ては、天然ゴム、ブタジエン重合体、スチレン‐イソプ
レン共重合体、ブタジエン‐スチレン共重合体(ランダ
ム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体など
すべて含まれる)、イソプレン重合体、クロロブタジエ
ン重合体、ブタジエン‐アクリロニトリル共重合体、イ
ソブチレン重合体、イソブチレン‐ブタジエン共重合
体、イソブチレン‐イソプレン共重合体、アクリル酸エ
ステル重合体、エチレン‐プロピレン共重合体、エチレ
ン‐プロピレン‐ジエン共重合体、チオコ―ルゴム、多
硫化ゴム、ポリウレタンゴム、ポリエ―テルゴム(たと
えば、ポリプロピレンオキシドなど)、エピクロロヒド
リンゴムなどが挙げられる。
【0034】これらのゴム状物質は、いかなる重合法
(たとえば乳化重合、溶液重合)、いかなる触媒(たと
えば過酸化物、トリアルキルアルミニウム、ハロゲン化
リチウム、ニッケル系触媒)で作られたものでもよい。
さらに、各種の架橋度を有するもの、各種の割合のミク
ロ構造を有するもの(例えばシス構造、トランス構造、
ビニル基など)あるいは、各種の平均ゴム粒径を有する
ものも使用される。また、共重合体は、ランダム共重合
体、ブロック共重合体、グラフト共重合体など、各種の
共重合体はいずれも使用することができる。さらには、
これらのゴム状物質をつくるに際し、他のオレフィン
類、ジエン類、芳香族ビニル化合物、アクリル酸、アク
リル酸エステル、メタアクリル酸エステルなどの単量体
との共重合も可能である。それらの共重合の方法は、ラ
ンダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合など、
いずれの手段も可能である。これらの単量体の具体例と
しては、例えば、エチレン、プロピレン、スチレン、ク
ロロスチレン、α‐メチルスチレン、ブタジエン、イソ
ブチレン、クロロブタジエン、ブテン、イソブチレン、
アクリル酸メチル、アクリル酸、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、メタアクリル酸メチル、アクリロニト
リルなどが挙げられる。さらに、部分変性したゴム状物
質を用いることもでき、たとえば、ヒドロキシまたはカ
ルボキシ‐末端変性ポリブタジエン、部分水添スチレン
‐ブタジエンブロック共重合体、部分水添スチレン‐イ
ソプレンブロック共重合体などが挙げられる。
【0035】上記安定剤としては、特に限定されず、慣
用の全ての安定剤が挙げられる。上記安定剤は、熱安定
剤、酸化防止剤、光安定剤、更には、重合禁止剤等を含
む。
【0036】本発明の樹脂組成物を製造するための方法
に特に制限はなく、通常の方法が満足に使用できる。し
かしながら一般に溶融混練法が望ましい。少量の溶剤の
使用も可能であるが、一般に必要ない。装置としては特
に押出機、バンバリーミキサー、ローラー、ニーダー等
を例として挙げることができ、これらを回分的又は連続
的に運転する。成分の混合順は特に制限されない。
【0037】本発明のポリシロキサンを配合したPPE
系樹脂組成物が、ガラス繊維表面とマトリックス樹脂の
密着性の改善及びタフネス、強度等の機械的特性の改善
を示した理由としては、(a)ガラス繊維表面上の活性
点をオルガノハイドロジェンポリシロキサンが覆い、難
燃剤との相互作用を抑制した、(b)オルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンが難燃剤の分解を抑え、難燃剤か
ら誘導されるであろう活性種を減少した、(c)オルガ
ノハイドロジェンポリシロキサン中のケイ素と、ガラス
及びポリフェニレンエーテル中の酸素原子との反応が起
こり密着性が強化された、等が考えられる。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
する。なお、以下の実施例及び比較例では、次の化合物
を使用した。 (A)PPE系樹脂 PPE:固有粘度(クロロホルム中、25℃で測定)
0.46dl/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−
フェニレン)エーテル、日本ジーイープラスチックス社
スチレン系樹脂 PS−1:ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、
商標 HT−644、三菱化成株式会社製 PS−2:汎用ポリスチレン(GPPS)、商標 CR
3500、大日本インキ化学工業株式会社製 (B)ガラス繊維 GF:商標 CS−03−MA−FT582、アミノシ
ラン系表面処理剤で処理、ウレタン系収束剤使用、 旭
ファイバーグラス株式会社製、 直径13μm、 長さ
3mm (C)リン酸エステル系難燃剤 FR:レゾルシノールジホスフェート、商標 CR73
3S、大八化学工業株式会社製 (D)オルガノハイドロジェンポリシロキサン TSF:メチルハイドロジェンポリシロキサン、商標
TSF484、東芝シリコーン株式会社製、25℃にお
ける粘度25cStその他の添加剤 MAICA:マイカ EEA:エチレン・アクリル酸エチル共重合体
【0039】実施例1〜2及び比較例1〜2 下記表1に示す割合(重量比)の成分を、二軸押出機を
用いて設定温度280℃で溶融混練し、ペレットを作成
した。このペレットを用いて、設定温度320℃、金型
温度80℃の条件にて射出成形した。得られた成形品に
ついて以下の試験を行った。結果を下記表2に示す。 (1)アイゾット衝撃強度 ASTM D256に従って、1/8インチノッチ付ア
イゾット衝撃強度を測定した。 (2)引張り強度及び引張り伸び ASTM D638に従って測定した。ASTM 1号
ダンベルを用いた。 (3)曲げ強度及び曲げ剛性 ASTM D790に従って測定した。1/8インチの
厚みの試験片を用いた。 (4)熱撓み温度 ASTM D646に従って測定した。1/4インチの
厚みの試験片を用いた。 (5)メルトインデックス(MI) ASTM D1238に従って、300℃で5kg荷重
にて測定した。 (6)タフネス 上記曲げ強度(剛性)を測定したときのデータを用い、
破断伸びまでの曲げ強度の積分値をタフネスとした。 (7)ガラス密着性 ガラス密着性は、表面走査型電子顕微鏡(SEM)によ
って確認した。 (8)燃焼性(UL−94試験) アンダーライターズラボラトリーズインコーポレーショ
ンのブレチン94”材料分類のための燃焼試験”(UL
−94)に示される試験方法に従って測定した。厚み
1.6mmの3又は5個の試験片を用いて試験した。1
個の試験片について、10秒の接炎の後に燃焼時間(消
化までの時間)を測定するという操作を2回繰り返し
た。結果を下記表2に示す(2回の燃焼時間を、/の左
右にそれぞれ記した)。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】 上記の結果から本発明の樹脂組成物においては、ガラス
繊維の表面とマトリックス樹脂との密着が大幅に改善さ
れ、またタフネスや強度等の機械的特性も向上している
ことが示された。
【0042】
【発明の効果】本発明のPPE系樹脂組成物は、機械的
物性、特に剛性の改善、溶融安定性の向上が見られる。
よって、種々の用途において、非常に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の成形品の繊維の形状の表面走査型電
子顕微鏡写真である。
【図2】実施例2の成形品の繊維の形状の表面走査型電
子顕微鏡写真である。
【図3】比較例1の成形品の繊維の形状の表面走査型電
子顕微鏡写真である。
【図4】比較例2の成形品の繊維の形状の表面走査型電
子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 83/05 LRY //(C08L 71/12 25:04 83:05)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂又
    はこれとポリスチレン系樹脂とを組み合わせた樹脂10
    0重量部、(B)ガラス繊維5〜60重量部、(C)リ
    ン酸エステル系難燃剤3〜30重量部、及び(D)オル
    ガノハイドロジェンポリシロキサン0.01〜5重量
    部、を含むことを特徴とするポリフェニレンエーテル系
    樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 成分(D)が、下記一般式(化1)、 【化1】 (式中、R1 〜R3 はそれぞれ独立して、水素原子、芳
    香族基、脂肪族基又は脂環式基であり、R4 〜R8 は、
    それぞれ独立して芳香族基、脂肪族基又は脂環式基であ
    り、nは0以上の重合度を表す整数である、但しR1
    2 及びn個のR3 のうち少なくとも一つは水素原子で
    ある)で示される、オルガノハイドロジェンポリシロキ
    サンの一種又は二種以上から成る請求項1記載の樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 上記式(化1)のR1 〜R3 が水素原
    子、アルキル基又はアリール基であり、R4 〜R8 がア
    ルキル基又はアリール基である請求項2記載の樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 上記式(化1)のR1 〜R3 が水素原
    子、メチル基又はフェニル基であり、R4 〜R8 がメチ
    ル基又はフェニル基である請求項2記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 成分(B)のガラス繊維が、平均長0.
    1〜5mm、平均径5〜20μmである請求項1〜4の
    いずれかひとつに記載の組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002097374A (ja) * 2000-09-21 2002-04-02 Asahi Kasei Corp 難燃性樹脂組成物
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US10113055B2 (en) 2014-05-06 2018-10-30 Sabic Global Technologies B.V. Article comprising poly(phenylene ether)-polysiloxane copolymer composition

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