JPH0812694A - ホスフィン酸誘導体、その調製方法およびその使用 - Google Patents

ホスフィン酸誘導体、その調製方法およびその使用

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JPH0812694A
JPH0812694A JP7163320A JP16332095A JPH0812694A JP H0812694 A JPH0812694 A JP H0812694A JP 7163320 A JP7163320 A JP 7163320A JP 16332095 A JP16332095 A JP 16332095A JP H0812694 A JPH0812694 A JP H0812694A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記式I: 【化1】 〔式中置換基の文字A、B、D、D*、EおよびE*は
特定の意味を有する〕で示されるホスフィン酸誘導体化
合物に関する。 【効果】 この化合物はアスパルチルプロテアーゼを阻
害し、ウイルス性疾患の抑制に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はホスフィン酸誘導体(phosphinic
acid derivatives)、その調製方法およびその使用に
関する。新しい化合物は例えば、アスパルチルプロテア
ーゼの阻害剤、特に、レトロウイルスプロテアーゼの、
特にHIVプロテアーゼの阻害剤として使用される。こ
れらの化合物を含有する医薬組成物は、アスパルチルプ
ロテアーゼを阻害することにより改善が達成できるよう
な疾患の治療のため、特に、ウイルス感染症、とりわけ
このような治療に応答するレトロウイルスによる感染
症、特にヒト免疫不全ウイルス(HIV)による感染症
を治療するために用いられる。
【0002】後天性免疫不全症候群(AIDS)の疫学
的原因はいわゆるヒト免疫不全ウイルス(HIV)であ
る。AIDSの流行は現在は実質的にすべての国に蔓延
している。AIDSを治療するための現在の方法には、
例えば3′−アジド−3′−デオキシチミジン(AZ
T)、2′,3′−ジデオキシイノシン(ddI)、
2′,3′−ジデオキシシチジン(ddC)等の化合
物、特に、ウイルスDNA合成を抑制する逆転写酵素
(RT)の非ヌクレオシド性阻害剤が関与している。最
も長い期間治療法として試験されてきた医薬であるAZ
TはAIDSが完全に発症した場合、約6ヶ月から平均
で24ヶ月、余命を延長させるが、重篤な毒性副作用を
示し、このため多くの場合、治療の中止が必要となる。
別の問題点としてAZTおよびddIおよびddC並び
に非ヌクレオシド性RT阻害剤に対して耐性を有するH
IV株が急速に発現する。この理由のため、HIV治療
の別の方法が強く望まれている。HIV化学療法の最も
明らかな標的の1つはいわゆるHIVプロテアーゼであ
り、これはアスパルチルプロテアーゼの1つであり、ウ
イルス性ポリ蛋白を特異的に分解し、ウイルスの生命周
期のために必須である。プロテアーゼを阻害することに
よりウイルスの複製も抑制される。
【0003】HIVプロテアーゼ阻害剤の分野の技術検
討は、例えば、J.A. Martin(Antiviral Research 17
(1992)265);S.S. Abdel-Meguid(Med. Res. Rev. 1
3(1993)731);M. Lang, J. Roesel(Arch. Pharm. 3
26(1993)921)が行っている。HIVプロテアーゼの
既知阻害剤は2種類の構造;即ちペプチド系および非ペ
プチド系阻害剤に分類できる。
【0004】種々のHIVプロテアーゼ阻害剤が用いら
れる場合にも認められるHIV株における耐性の発現、
そしてペプチド系阻害剤の場合に特に頻繁に認められる
不十分な生物利用性および薬物動態特性のため、新し
い、好ましくは非ペプチド系の構造が求められているが
(例えばWO93/07128またはP.Y.S. Lam等., S
cience 263(1994)380)、これらはHIVプロテアー
ゼを効果的に阻害することができる。意外にも、特定の
ホスフィン酸誘導体がアスパルチルプロテアーゼの強力
な阻害剤であることが解った。
【0005】従って、本発明は、下記式I:
【化6】 〔式中、Aは下記式IIa、IIb、IIcまたはIId:
【0006】
【化7】 の基であり、ここで、Yは酸素またはイオウであり;R
1は酸素またはイオウであり;
【0007】R2は−水素; −(C1〜C20)−アルキル、 −(C2〜C20)−アルケニルまたはアルキニル、 −(C7〜C20)−アリールアルキル、 −(C6〜C20)−アリール、 −(C3〜C8)−シクロアルキル、 ただしこれらは全て場合により、ヒドロキシル、アルキ
ル、アルコキシ、カルボキシル、アルカノイルオキシ、
アルコキシカルボニル、F、Cl、Br、I、アミノ、
アルキルアミノまたはジアルキルアミノよりなる群から
選択される同じかまたは異なる基3個までで置換されて
いることができるもの; −生理学的に許容しうる塩と同等のもの、または −ホスフィン酸プロドラッグの残基であり;
【0008】R3およびR3*は、相互に独立して、 −水素、 −アミノ、 −(C1〜C20)−アルキル、 −(C2〜C20)−アルケニルまたはアルキニル、 −(C7〜C20)−アリールアルキル、 −(C6〜C20)−アリール、 −(C3〜C8)−シクロアルキル、 ただしこれらは全て場合により、ヒドロキシル、アルコ
キシ、カルボキシル、アルカノイルオキシ、アルコキシ
カルボニル、F、Cl、Br、I、アミノ、アルキルア
ミノまたはジアルキルアミノよりなる群から選択される
同じかまたは異なる基3個までで置換されていることが
できるか;または一緒になって炭素原子3〜6個を有す
る環を形成し、その環は例えば酸素または窒素のような
ヘテロ原子3個までを含むことができる;
【0009】GおよびFは、相互に独立して、 −水素、 −フッ素、塩素または臭素、 −ヒドロキシル、 −O−R4、 ただしここでGがヒドロキシルである場合はFは水素で
ある必要があり;R4は−水素、 −(C1〜C20)−アシル、 −ヒドロキシプロドラッグ基であり;
【0010】Bは下記式IIIaまたはIIIb:
【化8】 の基であり、ここで、Lは酸素、イオウまたはN−R5
であり;ここでR5は、 −水素、 −アミノ、 −(C1〜C4)−アルキル、 −(C1〜C4)−アルコキシ、 −(C1〜C4)−アミノアルキル、 −シアノ、 −ニトロ、 −ベンジルオキシであり;R5は好ましくはヒドロキシ
ルまたはアミノであり;
【0011】DおよびD*は、相互に独立して、 −水素、 −(C1〜C20)−アルキル、 R6、 R6−〔(C1〜C6)−アルキル〕−、 ここでアルキルは、飽和または1ヶ所またはそれ以上不
飽和であり、分枝鎖または未分枝鎖であるか、環状であ
り、そして、1個またはそれ以上の炭素原子が例えば酸
素、イオウまたは窒素のようなヘテロ原子で置き換えら
れることができ、そして、場合により、同じかまたは異
なる基R73個までで置換されていることができ;ここ
でR6は炭素原子3〜35個を有するイソ環および/ま
たはヘテロ環系であり、飽和、不飽和または部分飽和で
あり、縮合しているかまたは(C1〜C3)−アルキルま
たはヘテロアルキル基により相互に連結できる3〜9員
の環を有しており、そして、R6はR7で1回または2回
置換されていることができ;
【0012】ここで基R7は相互に独立して、 R8、 −OR8、 −NR910、 オキソ、 −C(O)OR8、 −C(O)NR910、 −CN、−F、−Cl、−Br、−NO2、 −CH2NR910、 (C2〜C6)−アルコキシアルキル、 −S(O)m8、 −(C1〜C6)−アルキル−S(O)m8、 −NHC(=NH)NHR8、 −C(=NH)NHR8、 −NR9C(=O)R8、 =NOR8、 NR9C(=O)OR10、 −OC(=O)NR910、 −NR9C(=O)NR910であり;ここで、m=0、1
または2、好ましくは1または2であり;ここでR
8は、水素、(C1〜C18)−アルキル、(C1〜C18
−アルケニル、(C1〜C18)−アルキニル、(C6〜C
12)−アリール、(C6〜C12)−アリール−(C1〜C
6)−アルキル、ここでアルキルはヒドロキシル、(C1
〜C4)−アルコキシ、F、ClまたはBrにより1回
または2回置換されていることができ;
【0013】R9およびR10は相互に独立して、水素、
(C1〜C18)−アルキル、(C1〜C1 8)−アルケニ
ル、(C1〜C18)−アルキニル、(C6〜C12)−アリ
ール、(C6〜C12)−アリール−(C1〜C6)−アル
キルであり、ここでアルキルはヒドロキシル、(C1
4)−アルコキシ、F、ClまたはBrにより1回ま
たはそれ以上置換されていることができ、R9およびR
10はNと一緒になって4〜7員の環を形成することがで
き;そして、EおよびE*は相互に独立して、水素;
(C1〜C7)−アルキル、ただし場合によりF、Cl、
Brまたは(C1〜C3)−アルコキシで1〜3回置換さ
れているもの、ただしここでアルキルは、飽和または不
飽和であり、分枝鎖または未分枝鎖であり、炭素原子1
個または2個は例えば酸素または窒素のようなヘテロ原
子により置き換えられることができ、そしてアルキルは
7により1回または2回置換されていることができ、
ここでR7は上記した意味を有するものであり;(C6
12)−アリール−(C1〜C3)−アルキル、ただし場
合によりF、Cl、Brまたは(C1〜C3)−アルコキ
シで1〜3回置換されている〕の化合物に関する。
【0014】好ましい式Iの化合物は、Aが式IIa、II
bまたはIIcの基であり、Yは酸素であり;R1は酸素
であり;R2は−水素; −(C1〜C6)−アルキル、 −(C7〜C13)−アリールアルキル、 −(C6〜C12)−アリール、 ただしこれらは全て場合により、ヒドロキシル、(C1
〜C10)−アルキル、(C1〜C3)−アルコキシ、F、
ClまたはBrで置換されていることができる; −生理学的に許容しうる塩と同等のもの、または、 −ホスフィン酸プロドラッグの残基であり;
【0015】R3およびR3*は、相互に独立して、 −水素; −アミノ、 −(C1〜C4)−アルキル、 −(C3〜C6)−シクロアルキル、 ただしこれらは共に場合により、ヒドロキシル、(C1
〜C3)−アルコキシ、F、ClまたはBrで置換され
ていることができるか;または一緒になって炭素原子3
〜6個を有する環を形成し、その環は例えば酸素または
窒素を含むことができる;GおよびFは、相互に独立し
て、 −水素; −フッ素、 −ヒドロキシル、 −O−R4であるが、ただしここでGがヒドロキシルで
ある場合はFは水素であり;R4は水素または(C1〜C
4)−アシルであり、
【0016】Bは式IIIaの基であり、そしてLは酸素
であり;DおよびD*は、相互に独立して、水素または
6−〔(C1〜C6)−アルキル〕−であり、ここでア
ルキルは、飽和または不飽和であり、分枝鎖または未分
枝鎖であり、そして、炭素原子は酸素または窒素原子で
置き換えられることができ、そして、アルキルは基R7
で置換されていることができ;ここでR6は、(C6〜C
12)−アリール、ただし場合によりR7で置換されてい
るもの;(C3〜C12)−シクロアルキル、ただし場合
によりR7で置換されているもの;原子3〜10個を有
するヘテロ環系であり、少なくとも1個の窒素、酸素ま
たはイオウ原子を含んでおり、場合によりR7で置換さ
れているもの;ここで基R7は、 −R8、 −OR8、 −NR910、 −CN、−F、−Cl、−Br、 −CH2NR910であり、
【0017】ここでR8は、水素、(C1〜C6)−アル
キル、ただし場合によりヒドロキシル、(C1〜C4)−
アルコキシ、F、ClまたはBrにより置換されている
ことができるもの;(C6〜C12)−アリール、(C6
12)−アリール−(C1〜C6)−アルキル、R9およ
びR10は相互に独立して、水素、(C1〜C6)−アルキ
ルまたはフェニルであり;EおよびE*は好ましくは、
水素または、ベンジル、ただし場合によりF、Cl、B
rまたは(C1〜C3)−アルコキシで置換されているも
のであるような化合物である。
【0018】上述した式Iの化合物のうち特に好ましい
ものは、Aが式IIa、IIbまたはIIcの基であり、R2
は−水素、 −(C1〜C4)−アルキル、 −生理学的に許容しうる塩と同等のもの、または、 −ホスフィン酸プロドラッグの残基であり;
【0019】R3およびR3*は水素であり;DおよびD
*は、相互に独立して、R6−CH2−であり、ここでR
6は(C6〜C 12)−アリールであり、これは未置換であ
るか基R7で1回置換されており;ここでR7は相互に独
立して、 −R8、 −OR8、 −F、−Clまたは−Brであり、ここでR8は、水
素、(C1〜C6)−アルキル、ただし未置換であるかま
たはヒドロキシルまたはBrにより置換されていること
ができるもの;そして、EおよびE*は水素またはベン
ジルであるような化合物である。
【0020】さらに特に重要な上記式Iの化合物は、R
2が−水素; −(C1〜C4)−アルキル、または −生理学的に許容しうる塩と同等のものであり;そして
DはR8で置換されているフェニルまたはベンジルであ
り、ここでR8は、水素、(C1〜C3)−アルキル、た
だし場合によりヒドロキシルまたはBrで置換されてい
るような化合物である。
【0021】特段の記載が無い限り、以下に示す置換基
の例は単一および複合または官能基を有する形態におけ
る置換基に適用する(例えばアルキル、アリール、アル
コキシ、アルキルアミノ等)。アルキルの例は、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、
ヘプチル、オクチル、イソプロピル、イソブチル、デシ
ル、ドデシル、t−ブチル、イソペンチル、アリル、ブ
テニル、ペンテニルおよびヘキセニルである。アリール
の例はフェニル、1−ナフチルおよび2−ナフチルであ
る。アリールアルキルの例はベンジル、2−ナフチルメ
チル、1−ナフチルメチル、フェニルエチル、フェニル
プロピル、2−ナフチルエチル、2−ナフチルプロピ
ル、1−ナフチルエチルおよび1−ナフチルプロピルで
ある。シクロアルキルの例はシクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘ
プチルである。
【0022】式Iの化合物の生理学的に許容しうる塩
は、例えばRemingtonのPharmaceutical Science(17
版、1418ページ(1985))に記載されている無機および
有機の塩の両方を指すものとする。物理的および科学的
な安定性、および溶解度の点から、ナトリウム塩、カリ
ウム塩、カルシウム塩およびアンモニウム塩が特に酸性
基として好ましい。
【0023】ホスフィン酸プロドラッグとは生理学的条
件下で相当するホスフィン酸に変換されるような基
(「生物可逆保護基」)を指す。これらはホスフェート
プロドラッグのような当業者の知るものと同様の基、例
えばアシルオキシアルキルエステル(D. Srivasta, D.
Farquhar, Bioorg. Chem. 12(1984)118)、例えばピ
バロイルオキシメチル、ピバロイルオキシエチル、ピバ
ロイルオキシイソブチル、アセチルオキシメチルまたは
アセチルオキシエチルエステルまたはS−アセチルチオ
エタノールエステル(C. Perigaud等、Bioorg. Med. Ch
em. Lett. 3(1993)2521)、例えばS−アセチルチオ
エタノールエステルである。ヒドロキシルプロドラッグ
とは、生理学的条件下で相当するヒドロキシル基に変換
されるような基(「生物可逆保護基」)を指す。これら
の基は当業者が知るものであり、例えばH. Bundgaardの
Design of Prodrugs, Elsevier Science Publishers B.
V., Amsterdam 1985に記載されている。
【0024】本発明は更に、(段階1)下記式IV:
【化9】 〔式中、A、EおよびE*は上記した意味を有する〕の
化合物を活性カルボン酸誘導体またはシュウ酸誘導体と
反応させて環状尿素または下記式V:
【0025】
【化10】 〔式中、A、E、E*およびBは上記した意味を有す
る〕の環状シュウ酸ジアミドを形成し、次いで、(段階
2)得られた化合物をアルキル化して式Iの化合物を形
成することを包含するか、または、式IVの化合物をアル
キル化し、次いで得られた化合物を活性カルボン酸誘導
体またはシュウ酸誘導体を用いて環化して式Iの化合物
を形成することを包含する式Iの化合物の調製方法に関
する。反応は当業者の知る方法に従って行う(例えばJ.
March, “Advanced Organic Chemistry”, 第3版、Wi
ley-Interscience, New York 1985)。
【0026】式IVの化合物の合成は報告されている(例
えばA. Peyman等、Angew. Chem. 105(1993)1852;B.
Stowasser等、Tetrahedron Lett. 33(1992)6625)。
段階1において、式X−(C=L)−X′の試薬を用い
て環状尿素の合成を行う(ここでXおよびX′は脱離基
であり、Lは上記した通り定義される);反応は閉環を
可能とするために段階的希釈の下で行う。X(C=L)
X′の例は、カルボニルジイミダゾール、チオカルボニ
ルジイミダゾール、ホスゲン、チオホスゲン、ジフェニ
ルカーボネート、ジフェニルチオカーボネートおよびビ
ストリクロロメチルカーボネートである。シュウ酸の活
性化誘導体、好ましくは、オキサリルクロリドを上記し
た条件下に用いて環状シュウ酸ジアミドを合成する。適
切には、ジアミンIV中の官能基(ただし末端アミノ基を
除く)は当業者に知られた方法で保護する(例えばGree
ne, Wuts, “Protective Groups in Organic Synthesi
s”, J. Wiley, New York 1991);例えば、ヒドロキシ
ル基はアシル基、例えばアセチルで保護し、ホスフィン
酸は、適切には、メチルエステルのようなエステルとし
て保護する。
【0027】段階2では、式Vの化合物をアルキル化に
より式Iの化合物に変換する。アルキル化はまた、例え
ば当業者の知る方法に従い、適当な有機溶媒中、適切に
は相転位触媒反応(E.V. Dehmlow, S.S. Dehmlow, “Ph
ase Transfer Catalysis”,第3版、VCH, Weinheim 199
3)を用いて、塩基とアルキル化剤の反応により行うこ
ともできる。Yがハロゲン、トリフレートまたはメシレ
ートのような脱離基であるようなD−YまたはD*−Y
化合物が好ましいアルキル化剤である。好ましい溶媒
は、DMSOのような極性の、非プロトン性の溶媒であ
る。適切にはD−YまたはD*−Y中の官能基は当業者
の知る方法で保護する(例えばGreene, Wuts, “Protec
tive Groups in Organic Synthesis”, J. Wiley, New
York 1991)。ヒドロキシル基のための好ましい保護基
の例は、トリメチルシリルエトキシメチル(SEM)、
メトキシエトキシメチル(MEM)、メトキシメチル
(MOM)および4−メトキシフェニル(MOP)であ
る。合成の終了時に、知られた方法を用いて再度保護基
を除去する。
【0028】ホスフィンアミドは、知られた方法により
ホスフィン酸から例えば、ホスフィニルクロリドへの変
換および、その後のアミノリシス、適当する場合にはそ
の後で保護基を除去することにより合成される。
【0029】本発明はまた医薬としての式Iの化合物の
使用、および、これらの化合物を含有する医薬組成物に
関する。医薬組成物は有機または無機の製薬上使用でき
る賦形剤とともに式Iの活性化合物を有効量含有する。
医薬組成物は、それ自体知られた溶解、混合、顆粒化ま
たはコーティング法により調製する。経口用途の剤形の
ためには、活性化合物を賦形剤、安定剤または不活性希
釈剤のようなこの目的のための慣用的な添加剤とともに
混合し、定法により、錠剤、コーティングされた錠剤、
ハードゼラチンカプセル、水性、アルコール性または油
性の懸濁液、または水性、アルコール性または油性の溶
液のような投与に適する形態に変換する。不活性賦形剤
としては、アラビアゴム、水酸化マグネシウム、炭酸マ
グネシウム、リン酸カリウム、乳糖、グルコース、マグ
ネシウムステアリルフマレートまたは澱粉、特にコーン
スターチを用いることができる。この点において、調製
は乾燥顆粒または湿潤顆粒として行うことができる。適
当な油性賦形剤または溶液の例は、植物性または動物性
の油、例えばヒマワリ油およびタラ肝油である。皮下ま
たは静脈内の投与のためには、活性化合物または生理学
的に許容しうるその塩を、所望により、可溶化剤、乳化
剤またはその他の助剤のようなこの目的のための慣用的
な物質を用いて溶液、懸濁液または乳液に変換する。適
当な溶媒の例は、水、生理食塩水またはアルコール、例
えばエタノール、プロパンジオールまたはグリセロー
ル、および、更には糖溶液、例えばグルコースまたはマ
ンニトール溶液、またはこれら種々の溶媒を含有する混
合物である。注射用の遅延放出組成物を用いることもで
きる。使用できる剤形の例は、油性の結晶懸濁液、マイ
クロカプセル、ロッドまたは移植片であり、後者のもの
は組織耐容性重合体、特に生物分解性の重合体、例えば
ポリ乳酸/ポリグリコール酸共重合体またはヒトアルブ
ミン系のものよりなる。
【0030】本発明はまた、アスパルチルプロテアーゼ
の阻害により改善が得られるような疾患、特にウイルス
感染症、とりわけこのような治療に応答するレトロウイ
ルスによる感染症を治療するための方法に関する。方法
は、感染した患者に式Iの化合物を投与することを包含
する。この方法は特にHIV1型により誘発された感染
症に関する。有効用量の投与は経口、非経腸、経皮、静
脈内、筋肉内、直腸または吸入により行うことができ
る。単位用量は0.05〜100mg/kg体重であり、典
型的には50〜1000mgであり、急性または慢性の感
染症の場合は一日あたり1回から10回投与する。必要
な用量は当業者が容易に決定できるものであり、患者の
年齢、体重および症状、および、投与方法により変化す
る。欧州特許出願337714号、pp. 42〜47に記
載の複合投与も用いることができる。本発明を以下に記
載する説明を目的とした実施態様により更に詳細に記述
する。
【0031】
【実施例】
1) 2,6−ジベンジル−1−ヒドロキシ−3,5−ジ
アザ−4−オキソホスホリノン−1−オキシド(〔2
S,6S〕と〔2R,6R〕のラセミ体) 無水ジクロロメタン(DCM)3ml中のN,N′−カル
ボニルジイミダゾール(CDI)104.5mg(0.64
ミリモル)を無水DCM 100ml中のビス(1−アミ
ノ−2−フェニルエチル)ホスフィン酸塩酸塩(ラセミ
体)100mg(0.293ミリモル)およびエチルジイ
ソプロピルアミン94.8mg(0.733ミリモル)の溶
液にゆっくり滴下添加した。混合物を48時間室温で撹
拌し、更にCDI 104.5mg(0.64ミリモル)を
添加した。更に24時間の後、溶媒を真空下に蒸発さ
せ、残存物をDCMと水との間に分配した。水層を1N
HClでpH3とし、相をDCMと水で交互に洗浄し
た。有機相を乾燥し、濾過し、濃縮した。残存物を酢酸
エチル(EA)と水と共に撹拌し、吸引濾過した。収
量:12mg MS(ES+):331(M+H+、30%)
【0032】2) 2,6−ジベンジル−1−メトキシ
−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリノン−1−オキ
シド(〔2S,6S〕と〔2R,6R〕のラセミ体) 無水DCM 4ml中のCDI 129.7mg(0.8ミリモ
ル)を無水DCM 350ml中のメチルビス(1−アミ
ノ−2−フェニルエチル)ホスフィネート(ラセミ体)
169.8mg(0.533ミリモル)にゆっくり滴下添加
した。混合物を室温で24時間撹拌し、更にDCM 2m
l中のCDI 86.4mgを添加し、次に混合物を更に4
8時間室温で撹拌した。次に実施例1に記載の通り後処
理し(pH5〜6)、残存物をシリカゲル(DCM/メタ
ノール 96:4)上のクロマトグラフィーにより精製
した。収量:61.2mg MS(EI):345(M+H+、100)1 H-NMR(200MHz,DMSO):2.70-3.09(m, 4H, CH2-Ar);
3.46および3.51(各々の場合 s, 3H, OCH3);3.48-3.6
2(m, 1H, P-CH);3.66-3.82(m, 1H, P-CH);5.96(dt, 1
H, NH);6.40(dt, 1H, NH);7.18-7.37(m, 10H, Ar-H)
【0033】3) 1−ヒドロキシ−3,5−ジアザ−
4−オキソホスホリノン−1−オキシドトリエチルアン
モニウム塩 まずトリエチルアミン303mg(3ミリモル)次にホス
ゲン(トルエン中20%)622mlを、無水トルエン5
0ml中のビス(N−トリメチルシリルアミノメチル)−
O−トリメチルシリルホスフィネート(L. Maier, J. O
rganomet. Chem. 178(1979)157)340mg(1ミリモ
ル)の溶液に0℃で滴下添加した。次に混合物を3時間
0℃で、そして20時間室温で撹拌した。次に水10ml
を添加し、全体を真空下に濃縮乾固した。残存物をメタ
ノールとともに撹拌し、濾過し、シリカゲル(DCM/
メタノール 9:1、次いで1:1)上のクロマトグラ
フィーに付した。生成物をエーテルとともに磨砕し、吸
引濾過した。収量:35.2g MS(ES+):m/e=151(M+H+、10%)、102(100%)1 H-NMR(200MHz, DMSO):5.98(d, 2H, NH);2.90(dd,
J1=25Hz, J2=4Hz, 4H, P-CH2)
【0034】4) 1−ベンジルオキシ−3,5−ジベ
ンジル−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリノン−1
−オキシド 水2mlおよびメタノール4ml中、炭酸セシウム78.2m
g(0.24ミリモル)とともに、1−ヒドロキシ−3,
5−ジアザ−4−オキソホスホリノン−1−オキシド
(実施例3)30mg(0.2ミリモル)を溶解し、この
溶液を6時間還流下に煮沸した。次にこれをロータリー
エバポレーターで蒸発乾固した。次にこれを無水DMF
4ml中に懸濁し、次にベンジルブロミド61.1mg
(0.36ミリモル)をこの懸濁液に添加し、全体を7
2時間室温で、次いで、4時間50℃で撹拌した。溶媒
を真空下に留去し、残存物を酢酸エチルと塩化ナトリウ
ム水溶液との間に分配し、次に相を分離した。有機相を
乾燥し、濾過し、濃縮し、残存物をシリカゲル(トルエ
ン/酢酸エチル 3:7)上のクロマトグラフィーに付
した。収量:7mg MS(EI):m/e=421(M+H+、100%)1 H-NMR(200MHz, DMSO):3.48-3.63(m, 4H, P-CH2);
4.45(d, J=4.45 Hz, 4H,N-CH2);4.95(d, J=9 Hz, 2H,
O-CH2);7.22-7.44(m, 15H, Ar-H)
【0035】5) 1−(2−(2−フェニルエチ
ル))ベンジルオキシ−3,5−ジ(2−(2−フェニ
ルエチル))ジベンジル−3,5−ジアザ−4−オキソ
ホスホリノン−1−オキシド この化合物は、1−ヒドロキシ−3,5−ジアザ−4−
オキソホスホリノン−1−オキシド30mgおよび2−
(2−フェニルエチル)ベンジルブロミドから、実施例
4に記載のとおり合成した。クロマトグラフィーはトル
エン/EA 98:2を用いてシリカゲル上で行った。
収量:11.7mg MS(EI):m/e=733(M+H+、15%)
【0036】6) 〔2R,6S〕−ジベンジル−1−
ヒドロキシ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリノン
−1−オキシド この化合物はメソビス(1−アミノ−2−フェニルエチ
ル)ホスフィン酸塩酸塩0.293ミリモルから実施例
1と同様にして合成した。収率:46% MS(FAB):m/e=353(M+Na+)、331(M+H+1 H-NMR(200MHz, DMSO):2.64-2.90(m, 2H, CH2-Ar);
2.98-3.19(m, 2H, CH2-Ar);3.44-3.63(m, 2H, P-C
H2);5.90(d, 2H, NH);7.13-7.40(m, 10H, Ar-H)
【0037】7) 〔2R,6S〕−ジベンジル−1−
メトキシ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリノン−
1−オキシド この化合物はメチルメソビス(1−アミノ−2−フェニ
ルエチル)ホスフィネートから実施例2と同様にして合
成した。収率:49% MS(FAB/LiCl):m/e=351(M+Li+、80%)1 H-NMR(200MHz, DMSO):2.74-3.10(m, 4H, CH2-Ar);
3.15および3.64(各々の場合 d, 3H, OCH3);3.59-3.9
7(m, 2H, P-CH);5.96(dt, 1H, NH);6.07および6.31
(各々の場合 d, 2H, NH);7.16-7.40(m, 10H, Ar-H)
【0038】8) (〔2R〕,3,5,〔6S〕)−テ
トラベンジル−1−ベンジルオキシ−3,5−ジアザ−
4−オキソホスホリノン−1−オキシド 50% NaH 15.4mg(0.32ミリモル)を無水ジ
メチルスルホキシド(DMSO)3ml中に懸濁し、この
懸濁液をまず65℃で1.5時間加熱し、次に10℃ま
で冷却した。無水DMSO 1.5ml中の〔2R,6S〕
−ジベンジル−1−ヒドロキシ−3,5−ジアザ−4−
オキソホスホリノン−1−オキシド(実施例6)10.
5mg(0.032ミリモル)を添加し、次にこの混合物
を10分間15℃で撹拌した。次にベンジルブロミド1
09.5mg(0.64ミリモル)を添加した。この混合物
を17時間室温で撹拌し、次に、冷却しながら1回で氷
酢酸/トルエン38.4mg(0.64ミリモル)を添加し
た。溶媒を真空下に蒸発させ、残存物を酢酸エチルと水
との間に分配した。相を分離させ、交互に酢酸エチルと
水で洗浄し、次に塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。有
機相を乾燥し、濾過し、濃縮した。残存物をシリカゲル
(トルエン/酢酸エチル 7:3)上のクロマトグラフ
ィーに付した。収量:7.2mg MS(ES+):m/e=601(M+H+、100%)
【0039】9) (〔2R〕,3,5,〔6S〕)−テ
トラベンジル−1−メトキシ−3,5−ジアザ−4−オ
キソホスホリノン−1−オキシド 〔2R,6S〕−ジベンジル−1−メトキシ−3,5−ジ
アザ−4−オキソホスホリノン−1−オキシド(実施例
7)から実施例8と同様にしてこの化合物を合成した。
クロマトグラフィーはトルエン/酢酸エチル(95:5
〜6:4を用いてシリカゲル上で行った。収率:76% MS(FAB):m/e=525(M+H+、100%)1 H-NMR(200MHz, DMSO):2.92(d, 3H, OCH3);2.98-3.
15(m, 2H, CH2-Ar);3.36-3.72(m, 6H, P-CHおよびN-CH
2およびCH2-Ar);5.17(dd, 2H, N-CH2);6.95-7.43(m,
20H, Ar-H)
【0040】10) (〔2R〕,3,5,〔6S〕)−
テトラベンジル−1−ヒドロキシ−3,5−ジアザ−4
−オキソホスホリノン−1−オキシド a) ブロモトリメチルシランによる加水分解 (〔2R〕,3,5,〔6S〕)−テトラベンジル−1−
メトキシ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリノン−
1−オキシド(実施例9)32.4mgをジオキサン3ml
中に溶解し、この溶液にブロモトリメチルシラン1.5m
lを添加した。混合物を20時間室温で撹拌し、次にブ
ロモトリメチルシランを真空下にゆっくり留去した。ト
ルエンと共に3回共蒸発させた。残存物をTHF 1ml
/氷酢酸1ml/水1ml中で1時間撹拌し、次にこの混合
物をエタノールと共に発煙させながら蒸発した。残存物
をシリカゲル(酢酸エチル/メタノール 8:2)上の
クロマトグラフィーに付した。収率:>95% MS(FAB):m/e=533(M+Na+、30%);511(M+H+
70%)1 H-NMR(200MHz, DMSO):2.82-3.00(m, 2H, CH2-Ar);
3.08-3.40(m, 2H, CH2-Ar);3.45-3.73(m, 4H, P-CHお
よびN-CH2);4.89(d, 2H, N-CH2);7.03-7.36(m,20H, A
r-H)
【0041】b) 臭化水素による加水分解 (〔2R〕,3,5,〔6S〕)−テトラベンジル−1−
メトキシ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリノン−
1−オキシド(実施例9)1mgを臭化水素1ml/氷酢酸
(33%)中に溶解し、この溶液を6時間60℃で撹拌
した。溶媒を真空下に留去し、次に残存物をトルエンと
共に3回共蒸発させた。 MS(FAB):m/e=533(M+Na+、30%);511(M+H+
70%)
【0042】11) (〔2R〕,〔6S〕)−ジベン
ジル−3,5−(4−トリメチルシリルエトキシベンジ
ル)−1−メトキシ−3,5−ジアザ−4−オキソホス
ホリノン−1−オキシド この化合物は〔2R〕,〔6S〕−ジベンジル−1−メ
トキシ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリノン−1
−オキシド(実施例7)および4−トリメチルシリルエ
トキシベンジルブロミドから実施例9と同様にして合成
した。収率:64% MS(FAB/LiCl):m/e=851.5(M+Li+、100%)
【0043】12) (〔2R〕,〔6S〕)−ジベン
ジル−3,5−(4−ヒドロキシメチルベンジル)−1
−ヒドロキシ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリノ
ン−1−オキシド (〔2R〕,〔6S〕)−ジベンジル−3,5−(4−ト
リメチルシリルエトキシメチルベンジル)−1−メトキ
シ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリノン−1−オ
キシド(実施例11)40mg(0.0473ミリモル)
をジオキサン3ml中に溶解した。この溶液にブロモトリ
メチルシラン1.5mlを添加し、これを20時間室温で
撹拌した。溶媒を真空下に留去し、残存物をテトラヒド
ロフラン(THF)1ml、氷酢酸1mlおよび水1mlと共
に1時間撹拌した。この混合物を濃縮し、残存物を3回
トルエンと共に共蒸発させ、その後、残存物をシリカゲ
ル(酢酸エチル/メタノール 8:2〜6:4)上のク
ロマトグラフィーに付した。 収率:60% MS(FAB):m/e=593(M+Na+、50%);571(M+H+
20%)
【0044】13) (〔2R〕,〔6S〕)−ジベン
ジル−3,5−(4−ブロモメチルベンジル)−1−ヒ
ドロキシ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリノン−
1−オキシド (〔2R〕,〔6S〕)−ジベンジル−3,5−(4−ト
リメチルシリルエトキシメチルベンジル)−1−メトキ
シ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリノン−1−オ
キシド(実施例11)4.5mgを33%臭化水素/氷酢
酸1ml中に溶解し、この溶液を16時間室温で撹拌し
た。その後、トルエンと共に3回共蒸発させた。残存物
をエーテルと共に撹拌し、沈降後エーテルを分離した。 MS(FAB):699、697、695(M+H+
【0045】14) 2,6−ジベンジル−3,5−(2
−ナフチルメチル)−1−メトキシ−3,5−ジアザ−
4−オキソホスホリノン−1−オキシド(〔2S〕,
〔6S〕と〔2R,6R〕のラセミ体) この化合物は2,6−ジベンジル−1−メトキシ−3,5
−ジアザ−4−オキソホスホリノン−1−オキシド
(〔2S〕,〔6S〕と〔2R,6R〕のラセミ体、実施
例2)および2−ナフチルブロモメタンから実施例8と
同様にして合成した。 MS(ES+):m/e=625(M+H+、100%)1 H-NMR(200MHz, DMSO):2.78-3.10(m, 4H, CH2−ナフ
タレン);3.20(d, 3H, OCH3);3.35および3.64(各々の
場合 d, 2H, P-CH);3.84-4.12(m, 2H, N-CH2);4.64-
4.81(m, 2H, N-CH2);7.02-8.00(m, 28H, Ar-H)
【0046】15) 7−(RS)−アセトキシ−2
(S),6(S)−ジベンジル−1,4−ジオキソ−1−メト
キシ−1−ホスファ−3,5−ジアゼピン 15a) メチル(1−(N−ベンジルオキシカルボニ
ルアミノ)−2(S)−フェネチル)−(1(RS)−アセ
トキシ−2(S)−(N−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)フェンプロピル−(RS)−ホスフィネート メチル(1−アミノ−2(S)−フェネチル)−(2(R)
−アミノ−1(RS)−ヒドロキシ−2−フェンプロピ
ル)−(RS)−ホスフィネート(2.9g、4.6ミリ
モル)(B. Stowasser等、Tetrahedron Lett. 44(199
2)6625記載と同様にして合成)をピリジンと無水酢酸
(各5ml)の混合物中で5時間50〜60℃で加熱し、
次に濃縮した。残存物を酢酸エチルに溶解し、この溶液
を、塩化アンモニウム飽和溶液および炭酸水素ナトリウ
ム飽和溶液で抽出した。トルエン/酢酸エチル勾配
(3:11:1)を用いたシリカゲル上のクロマトグラ
フィーにより精製した。収量:2.9g(4.4ミリモ
ル)、95% MS(ES+):m/e=672(M+H+=673、100%)
【0047】15b) メチル(1−アミノ−2(S)−
フェネチル)−(1(RS)−アセトキシ−2(R)−アミ
ノ−2−フェンプロピル)−(RS)−ホスフィネート メチル(1−(N−ベンジルオキシカルボニルアミノ)
−2(S)−フェネチル)−(1(RS)−アセトキシ−2
(S)−(N−ベンジルオキシカルボニルアミノ)フェン
プロピル)−(RS)−ホスフィネート(2.9g、4.
4ミリモル)を無水エタノール(15ml)中に溶解し、
Pd/C(5%、100mg)をこの溶液に添加し、これ
を5時間水素雰囲気下に撹拌した。同量の触媒を2時間
後に再度添加した。その後、触媒を濾去し、溶液を濃縮
し、残存物を酢酸エチル/メタノール勾配(4:14:
2)を用いたシリカゲル上のクロマトグラフィーに付し
た。収量:1.6g(3.9ミリモル)、90% FAB-MS(MeOH、NBA、LiCl):m/e=404(M+Li+=41
1、100%)
【0048】15c) 7−(RS)−アセトキシ−2
(S),6(S)−ジベンジル−1,4−ジオキソ−1−メト
キシ−1−ホスファ−3,5−ジアゼピン メチル(1−アミノ−2(S)−フェネチル)−(1(R
S)−アセトキシ−(2R)−アミノ−2−フェンプロピ
ル)−(RS)−ホスフィネート(1.6g、3.9ミリ
モル)およびカルボニルジイミダゾール(720mg、
4.2ミリモル)を無水ジクロロメタン(50ml)中で
45時間室温で撹拌し、次にこの混合物を濃縮した。精
製のために、残存物を酢酸エチル/メタノール勾配
(6:14:1)を用いたシリカゲル上のクロマトグラ
フィーに付した。収量:1.14g(2.7ミリモル)、
70% MS(ES+):m/e=430(M+H+=431、100%)
【0049】16) 7−(RS)−アセトキシ−2
(S),3,5,6(S)−テトラベンジル−1,4−ジオキソ
−1−メトキシ−1−ホスファ−3,5−ジアゼピン 水素化ナトリウム(500mg)をジメチルスルホキシド
(50ml)に添加し、この混合物を1.5時間65℃で
撹拌した。7−(RS)−アセトキシ−2(S),6(S)
−ジベンジル−1,4−ジオキソ−1−メトキシ−1−
ホスファ−3,5−ジアゼピン(1.14g、2.7ミリ
モル)を添加した後、10分間放置し、次にベンジルブ
ロミド(3ml)を滴下添加した。30℃で1時間の後、
酢酸を混合物に添加し、次にこれを酢酸エチルで希釈
し、炭酸水素ナトリウム飽和溶液で抽出した。精製のた
めに、酢酸エチル/メタノール勾配(25:14:1)
を用いたシリカゲル上のクロマトグラフィーを行った。
収量:1.0g(1.6ミリモル)、60% FAB-MS(MeOH、NBA、LiCl):m/e=610(M+Li+=61
7、100%)
【0050】17) 7−(RS)−アセトキシ−2
(S),3,5,6(S)−テトラベンジル−1,4−ジオキソ
−1−ヒドロキシ−1−ホスファ−3,5−ジアゼピン 7−(RS)−アセトキシ−2(S),3,5,6(S)−テ
トラベンジル−1,4−ジオキソ−1−メトキシ−1−
ホスファ−3,5−ジアゼピン(1.0g、1.6ミリモ
ル)をジオキサン(8ml)およびブロモトリメチルシラ
ン(4ml)の混合物中で1〜2日間撹拌した。溶液を濃
縮した後、残存物を4%酢酸を含有する酢酸エチル/メ
タノール勾配(4:1)を用いたシリカゲル上のクロマ
トグラフィーに付すことにより精製を行った。収量:5
30mg(1.1ミリモル)、65% FAB-MS(MeOH、NBA、LiCl):m/e=582(M+2Li+-H=5
95、100%)
【0051】18) 2(S),3,5,6(S)−テトラベ
ンジル−1,4−ジオキソ−1,7−(RS)−ジヒドロ
キシ−1−ホスファ−3,5−ジアゼピン 7−(RS)−アセトキシ−2(S),3,5,6(S)−テ
トラベンジル−1,4−ジオキソ−1−ヒドロキシ−1
−ホスファ−3,5−ジアゼピン(530mg、1.1ミリ
モル)を無水ジクロロメタン(3ml)中に溶解し、この
溶液を78℃に冷却し、その後、ジクロロメタン中の水
素化ジイソブチルアルミニウムの溶液(2.5等量)を
添加した。2時間後、メタノール(1ml)を添加し、次
に混合物を酢酸エチルで希釈し、酒石酸カリウムナトリ
ウムの飽和溶液で抽出した。精製のために、4%酢酸を
含有する酢酸エチル/メタノール勾配(5:12:1)
を用いたシリカゲル上のクロマトグラフィーを行った。
収量:430mg(0.8ミリモル)、72% FAB-MS(MeOH、NBA、LiCl):m/e=540(M+2Li+-H=5
53、100%)
【0052】19) 2,6−ジベンジル−3,5−(2
−ナフチルメチル)−1−ヒドロキシ−3,5−ジアザ
−4−オキソホスホリナン−1−オキシド(〔2S,6
S〕と〔2R,6R〕のラセミ体) この化合物は、2,6−ジベンジル−3,5−(2−ナフ
チルメチル)−1−メトキシ−3,5−ジアザ−4−オ
キソホスホリナン−1−オキシド(〔2S,6S〕と
〔2R,6R〕のラセミ体)から実施例10aと同様に
して調製した。収率:90% MS(ES+):m/e=633(M+Na+、10%)、611(M+H+
30%)1 H-NMR(200MHz, CDCl3):2.63-3.68(m, 6H, Ar-CH2
よびP-CH);3.40-3.69(m, 2H, N-CH2);4.60-4.85(m, 2
H, N-CH2);6.62-7.88(m, 28H, Ar-H)
【0053】20) 2,5−ジベンジル−1−ヒドロ
キシ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリナン−1−
オキシド(〔2S,6S〕と〔2R,6R〕のラセミ体) この化合物は、ブロモトリメチルシランとの反応によ
り、2,6−ジベンジル−1−メトキシ−3,5−ジアザ
−4−オキソホスホリナン−1−オキシド(〔2S,6
S〕と〔2R,6R〕のラセミ体、実施例2)から実施
例10aと同様にして合成した。 MS(ES+):m/e=331(M+H+、30%)1 H-NMR(200MHz, DMSO):2.48-2.75(m, 2H, P-CH);2.
97-3.21(m, 4H, Ar-CH2);4.87(d, 2H, NH);7.10-7.39
(m, 10H, Ar-H)
【0054】21) (〔2R,6S〕)−ジベンジル
−3,5−(4−〔4−メトキシフェノキシメチルベン
ジル)−1−メトキシ−3,5−ジアザ−4−オキソホ
スホリナン−1−オキシド(〔2S,6S〕と〔2R,6
R〕のラセミ体) この化合物は、2,6−ジベンジル−1−メトキシ−3,
5−ジアザ−4−オキソホスホリナン−1−オキシド
(〔2S,6S〕と〔2R,6R〕のラセミ体、実施例
2)および4−〔4−メトキシフェノキシ〕メチルフェ
ニルブロモメタンから実施例8と同様にして合成した。
収率:67% MS(FAB):797.3(M+H+1 H-NMR(200MHz, CDCl3):2.82-3.10(m, 4H, CH2-A
r);3.15(d, 3H, OCH3);3.30-3.55(m, 2H, P-CH);3.7
5(s, 6H, OCH3);3.75-4.00(m, 2H, N-CH2);4.78-4.99
(m, 2H, N-CH2);5.00(d, 4H, CH2-O);6.72-7.43(m, 2
6H, Ar-H)
【0055】22) (〔2R,6S〕)−ジベンジル
−3,5−(4−ブロモメチルベンジル)−1−ヒドロ
キシ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリナン−1−
オキシド(〔2S,6S〕と〔2R,6R〕のラセミ体) この化合物は、(〔2R,6S〕)−ジベンジル−3,5
−(4−(4−メトキシフェノキシメチルベンジル)−
1−ヒドロキシ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリ
ナン−1−オキシド(〔2S,6S〕と〔2R,6R〕の
ラセミ体)から実施例10bと同様にして合成したが、
ここでは実施例10bとは異なり、溶液は74時間0℃
で撹拌した。収率:88% MS(FAB):m/e=MS(FAB):699、1,697、1,695.1(M
+H+
【0056】23) (〔2R,6S〕)−ジベンジル
−3,5−(4−ヒドロキシメチルベンジル)−1−ヒ
ドロキシ−3,5−ジアザ−4−オキソホスホリナン−
1−オキシド(〔2S,6S〕と〔2R,6R〕のラセミ
体) (〔2R,6S〕)−ジベンジル−3,5−(4−ブロモ
メチルベンジル)−1−ヒドロキシ−3,5−ジアザ−
4−オキソホスホリナン−1−オキシド(実施例22)
6mgをジオキサン/水1ml中に溶解し、炭酸カルシウム
13mgをこの溶液に添加した。次に混合物を3時間11
0℃で撹拌した。溶媒を蒸発させ、残存物に酢酸エチル
10mlを添加し、この混合物に1N塩酸0.39mlを添
加し、これを10分間撹拌した。相を分離させ、交互に
酢酸エチルおよび塩化ナトリウム溶液で洗浄した。有機
相を乾燥し、濾過し、濃縮した。残存物をn−ペンタン
で磨砕し、吸引濾過した。収量:4mg MS(FAB):593.2(M+Na+);571.2(M+H+
【0057】24) HIVプロテアーゼ阻害試験 HIVプロテアーゼ阻害試験をEP0428849A2
に記載の通り実施した。以下に示すIC50値は酵素の活
性が1/2になるような濃度を示している。 実施例19:IC50=320nM 実施例12:IC50=4800nM 実施例13:IC50=18000nM 実施例10:IC50=50000nM 実施例23:IC50=240nM
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カール−ハインツ・ブツト ドイツ連邦共和国デー−65779ケルクハイ ム.アム・フラクスラント18 (72)発明者 デイーター・ルーペルト ドイツ連邦共和国デー−65812バートゾー デン.フーベルトウスヘーエ11 (72)発明者 ヘニング・シユスラー ドイツ連邦共和国デー−65931フランクフ ルト.シユタインメツツシユトラーセ17 (72)発明者 コンラート・ヴアーグナー ドイツ連邦共和国デー−65931フランクフ ルト.アナベルクシユトラーセ18ツエー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式I: 【化1】 〔式中、Aは下記式IIa、IIb、IIcまたはIId: 【化2】 の基であり、ここで、Yは酸素またはイオウであり;R
    1は酸素またはイオウであり;R2は−水素; −(C1〜C20)−アルキル、 −(C2〜C20)−アルケニルまたはアルキニル、 −(C7〜C20)−アリールアルキル、 −(C6〜C20)−アリール、 −(C3〜C8)−シクロアルキル、 ただしこれらは全て場合により、ヒドロキシル、アルキ
    ル、アルコキシ、カルボキシル、アルカノイルオキシ、
    アルコキシカルボニル、F、Cl、Br、I、アミノ、
    アルキルアミノまたはジアルキルアミノよりなる群から
    選択される同じかまたは異なる基3個までで置換されて
    いることができる; −生理学的に許容しうる塩と同等のもの、または −ホスフィン酸プロドラッグの残基であり; R3およびR3*は、相互に独立して、 −水素、 −アミノ、 −(C1〜C20)−アルキル、 −(C2〜C20)−アルケニルまたはアルキニル、 −(C7〜C20)−アリールアルキル、 −(C6〜C20)−アリール、 −(C3〜C8)−シクロアルキル、 ただしこれらは全て場合により、ヒドロキシル、アルコ
    キシ、カルボキシル、アルカノイルオキシ、アルコキシ
    カルボニル、F、Cl、Br、I、アミノ、アルキルア
    ミノまたはジアルキルアミノよりなる群から選択される
    同じかまたは異なる基3個までで置換されていることが
    できるか;または一緒になって炭素原子3〜6個を有す
    る環を形成し、その環は例えば酸素または窒素のような
    ヘテロ原子3個までを含むことができる;GおよびF
    は、相互に独立して、 −水素、 −フッ素、塩素または臭素、 −ヒドロキシル、 −O−R4、 ただしここでGがヒドロキシルである場合はFは水素で
    あり;R4は−水素、 −(C1〜C20)−アシル、 −ヒドロキシプロドラッグ基であり;Bは下記式IIIa
    またはIIIb: 【化3】 の基であり、ここで、Lは酸素、イオウまたはN−R5
    であり;ここでR5は、 −水素、 −アミノ、 −(C1〜C4)−アルキル、 −(C1〜C4)−アルコキシ、 −(C1〜C4)−アミノアルキル、 −シアノ、 −ニトロ、 −ベンジルオキシであり;R5は好ましくはヒドロキシ
    ルまたはアミノであり;DおよびD*は、相互に独立し
    て、 −水素、 −(C1〜C20)−アルキル、 R6、 R6−〔(C1〜C6)−アルキル〕−、 ここでアルキルは、飽和または1ヶ所またはそれ以上不
    飽和であり、分枝鎖または未分枝鎖であるか、環状であ
    り、そして、1個またはそれ以上の炭素原子が例えば酸
    素、イオウまたは窒素のようなヘテロ原子で置き換えら
    れることができ、そして、場合により、同じかまたは異
    なる基R73個までで置換されていることができ;ここ
    でR6は炭素原子3〜35個を有するイソ環および/ま
    たはヘテロ環系であり、飽和、不飽和または部分飽和で
    あり、縮合しているかまたは(C1〜C3)−アルキルま
    たはヘテロアルキル基により相互に連結できる3〜9員
    の環を有しており、そして、R6はR7で1回または2回
    置換されていることができ;ここで基R7は相互に独立
    して、 R8、 −OR8、 −NR910、 オキソ、 −C(O)OR8、 −C(O)NR910、 −CN、−F、−Cl、−Br、−NO2、 −CH2NR910、 (C2〜C6)−アルコキシアルキル、 −S(O)m8、 −(C1〜C6)−アルキル−S(O)m8、 −NHC(=NH)NHR8、 −C(=NH)NHR8、 −NR9C(=O)R8、 =NOR8、 NR9C(=O)OR10、 −OC(=O)NR910、 −NR9C(=O)NR910であり;ここで、m=0、1
    または2、好ましくは1または2であり;ここでR
    8は、 水素、 (C1〜C18)−アルキル、 (C1〜C18)−アルケニル、 (C1〜C18)−アルキニル、 (C6〜C12)−アリール、 (C6〜C12)−アリール−(C1〜C6)−アルキル、 ここでアルキルはヒドロキシル、(C1〜C4)−アルコ
    キシ、F、ClまたはBrにより1回または2回置換さ
    れていることができ;R9およびR10は相互に独立し
    て、水素、(C1〜C18)−アルキル、(C1〜C1 8)−
    アルケニル、(C1〜C18)−アルキニル、(C6
    12)−アリール、(C6〜C12)−アリール−(C1
    6)−アルキルであり、ここでアルキルはヒドロキシ
    ル、(C1〜C4)−アルコキシ、F、ClまたはBrに
    より1回またはそれ以上置換されていることができ、R
    9およびR10はNと一緒になって4〜7員の環を形成す
    ることができ;そして、EおよびE*は相互に独立し
    て、 水素;(C1〜C7)−アルキル、ただし場合によりF、
    Cl、Brまたは(C1〜C3)−アルコキシで1〜3回
    置換されているもの、ただしここでアルキルは、飽和ま
    たは不飽和であり、分枝鎖または未分枝鎖であり、炭素
    原子1個または2個は例えば酸素または窒素のようなヘ
    テロ原子により置き換えられることができ、そしてアル
    キルはR7により1回または2回置換されていることが
    でき、ここでR7は上記した意味を有するものであり;
    (C6〜C12)−アリール−(C1〜C3)−アルキル、
    ただし場合によりF、Cl、Brまたは(C1〜C3)−
    アルコキシで1〜3回置換されている〕の化合物。
  2. 【請求項2】 Aは式IIa、IIbまたはIIcの基であ
    り、Yは酸素であり;R1は酸素であり;R2は−水素、 −(C1〜C6)−アルキル、 −(C7〜C13)−アリールアルキル、 −(C6〜C12)−アリール、 ただしこれらは全て場合により、ヒドロキシル、(C1
    〜C10)−アルキル、(C1〜C3)−アルコキシ、F、
    ClまたはBrで置換されていることができる; −生理学的に許容しうる塩と同等のもの、または、 −ホスフィン酸プロドラッグの残基であり; R3およびR3*は、相互に独立して、 −水素、 −アミノ、 −(C1〜C4)−アルキル、 −(C3〜C6)−シクロアルキル、 ただしこれらは共に場合により、ヒドロキシル、(C1
    〜C3)−アルコキシ、F、ClまたはBrで置換され
    ていることができるか;または一緒になって炭素原子3
    〜6個を有する環を形成し、その環は例えば酸素または
    窒素を含むことができる;GおよびFは、相互に独立し
    て、 −水素; −フッ素、 −ヒドロキシル、 −O−R4であるが、 ただしここでGがヒドロキシルである場合はFは水素で
    あり;R4は水素または(C1〜C4)−アシルであり、
    Bは式IIIaの基であり、そしてLは酸素であり;Dお
    よびD*は、相互に独立して、 水素またはR6−〔(C1〜C6)−アルキル〕−であ
    り、 ここでアルキルは、飽和または不飽和であり、分枝鎖ま
    たは未分枝鎖であり、そして、炭素原子は酸素または窒
    素で置き換えられることができ、そして、アルキルは基
    7で置換されていることができ;ここでR6は、 (C6〜C12)−アリール、ただし場合によりR7で置換さ
    れているもの;(C3〜C12)−シクロアルキル、ただし
    場合によりR7で置換されているもの;炭素原子3〜10
    個を有するヘテロ環系であり、少なくとも1個の窒素、
    酸素またはイオウ原子を含んでおり、場合によりR7
    置換されているもの;ここで基R7は、 −R8、 −OR8、 −NR910、 −CN、−F、−Cl、−Br、 −CH2NR910であり、ここでR8は、 水素、 (C1〜C6)−アルキル、ただし場合によりヒドロキシ
    ル、(C1〜C4)−アルコキシ、F、ClまたはBrに
    より置換されていることができる;(C6〜C12)−ア
    リール、 (C6〜C12)−アリール−(C1〜C6)−アルキル、
    9およびR10は相互に独立して、水素、(C1〜C6
    −アルキルまたはフェニルであり;EおよびE*は好ま
    しくは、 水素または、 ベンジル、ただし場合によりF、Cl、Brまたは(C
    1〜C3)−アルコキシで置換されているものである、請
    求項1記載の式Iの化合物。
  3. 【請求項3】 Aは式IIa、IIbまたはIIcの基であ
    り、R2は−水素; −(C1〜C4)−アルキル、 −生理学的に許容しうる塩と同等のもの、または、 −ホスフィン酸プロドラッグの残基であり;R3および
    3*は水素であり;DおよびD*は、相互に独立し
    て、R6−CH2−であり、ここでR6は(C6〜C 12)−
    アリールであり、これは未置換であるかR7で1回置換
    されており;ここでR7は相互に独立して、 −R8、 −OR8、 −F、−Clまたは−Brであり、ここでR8は、 水素、 (C1〜C6)−アルキル、ただし未置換であるかまたは
    ヒドロキシルまたはBrにより置換されていることがで
    きる;そして、EおよびE*は水素またはベンジルであ
    る、請求項1または2記載の式Iの化合物。
  4. 【請求項4】 R2は−水素; −(C1〜C4)−アルキル、または −生理学的に許容しうる塩と同等のものであり;そして
    DはR8で置換されているフェニルまたはベンジルであ
    り、ここでR8は、 水素、 (C1〜C3)−アルキル、ただしヒドロキシルまたはB
    rで置換されている、請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の式Iの化合物。
  5. 【請求項5】 下記式IV: 【化4】 〔式中、A、EおよびE*は上記した意味を有する〕の
    化合物を活性カルボン酸誘導体またはシュウ酸誘導体と
    反応させて環状尿素または下記式V: 【化5】 〔式中、A、E、E*およびBは上記した意味を有す
    る〕の環状シュウ酸ジアミドを形成し、次いで、得られ
    た化合物をアルキル化して式Iの化合物を形成すること
    を包含するか、または、式IVの化合物をアルキル化し、
    次いで得られた化合物を環化して式Iの化合物を形成す
    ることを包含する請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    式Iの化合物の調製方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の式
    Iの化合物の医薬としての使用。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の式
    Iの化合物の少なくとも1つの有効量を含有する薬剤。
  8. 【請求項8】 式Iの化合物の有効量を慣用的な製薬上
    の補助物質とともに投与に適する形態にすることを包含
    する、請求項7記載の医薬の調製方法。
  9. 【請求項9】 ウイルスにより誘発された疾患、特にH
    IVにより誘発された疾患を治療するための医薬を調製
    するための請求項1〜4のいずれか1項に記載の式Iの
    化合物の使用。
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