JPH08126476A - チョコレートで被覆した棒状の氷菓の製造法 - Google Patents

チョコレートで被覆した棒状の氷菓の製造法

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JPH08126476A
JPH08126476A JP6290714A JP29071494A JPH08126476A JP H08126476 A JPH08126476 A JP H08126476A JP 6290714 A JP6290714 A JP 6290714A JP 29071494 A JP29071494 A JP 29071494A JP H08126476 A JPH08126476 A JP H08126476A
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chocolate
ice
bar
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shaped
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Masaaki Kurisu
正明 栗栖
Hidenobu Nakagi
秀信 中木
Toshio Yokomizo
寿夫 横溝
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Morinaga and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、従来には存在しなかった楽しく自
然感を感得できる氷菓の製造法を創造することとを目的
としている。具体的には、その太さが従来のアイスクリ
ームバーやアイスキャンデーよりも極めて細く、しかも
チョコレートで被覆された細長い氷菓の製造法を創造す
ることであり、その氷菓は、食べたとき口中でカリカリ
と軽快に噛み砕け冷涼感を強く感じることができ、しか
もチョコレートの味とセンターの果汁等の様々な味との
組み合わせを楽しむことができるものである。 【構成】 本発明の氷菓の製造法は、細長い棒状氷をチ
ョコレートで被覆する前後の2度にわたり、棒状氷を液
体窒素等の冷媒中に浸漬して冷却することを特徴とし、
1度目の浸漬は表面の一部が溶けた棒状氷を確実にチョ
コレートで被覆するために行なうものであり、2度目の
浸漬は棒状氷を被覆した液状のチョコレートを外観が優
美なように固化するために行うものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の利用分野】この発明は、棒状氷をチョコレート
で被覆した口中で簡単にカリッと噛み切れる棒状の氷
菓、換言するとセンターが細長い棒状氷からなり、口中
でカリカリと軽快に噛み砕け冷涼感を強く感じる組織と
太さとを有するチョコレート菓子様の氷菓の製造法に関
するものである。すなわち、周面がチョコレートで被覆
された棒状氷からなる棒状の氷菓の製造法を供すること
を目的としている。
【0002】
【従来の技術】従来、アイスクリームの周面をチョコレ
ートで被覆したチョコレートアイスはよく知られてお
り、氷の周面をチョコレートで被覆した氷菓或いは棒状
氷をセンターとしたチョコレート菓子様の氷菓の作成も
最近試みられている。しかし、細いツララ様の、口中で
カリカリと軽快に噛み砕け冷涼感を感じるチョコレート
で被覆した氷菓は、知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】チョコレートは、融解
しやすいため、夏季には販売が制限される。しかも、暑
い時期に手で持っていると、融解したチョコレートが手
指を汚すことがある。その上、風味が濃厚なため、暑い
とき食べるのを敬遠されることもある。また、食べた
後、水やジュースなどの飲料を飲みたくなることもあ
る。このようなときチョコレートに代わるものが求めら
れている。
【0004】従来のアイスキャンディーは、糖度計での
Brixが10〜20の原料液を製氷皿や小型の結氷筒
などの型に充填し、型ごと冷媒中に入れ、原料液が凝固
し始めるときにスティックを差し込んで凍結し、原料液
の全体が十分に硬化した後に型ごと冷媒から引き出し、
型の周面を温水等で加温し型の内壁に付着しているアイ
スキャンディーを溶かして引き抜くことによて造られて
いる。甘味料などを含んだ原料液が凍結するとき、水の
みが凍り、甘味料のような溶解成分は、濃縮され未凍結
の原料溶液に残る。しかし、凍結筒が小さく短時間に全
体が凍結するため溶解成分を含んだ部分は、氷の中に小
さな液滴となって分散された状態となる。そのため、ア
イスキャンディーは、氷のす(鬚)に濃厚なシロップが
入った状態となり、食べたとき全体が均一な状態に感じ
るものとなる。しかし、このようにして凍結させたアイ
スキャンディーは、簡単に噛み砕かれずカリカリした軽
快な食感はえられない。
【0005】なお、シャーベットなどの氷菓は、アイス
キャンディーと同じように、容器に非常に細かい氷の粒
と甘味料の入ったシロップが混ざった状態となってお
り、カリカリした軽快な食感とはならない。
【0006】本発明者らは、このような従来の氷菓の欠
点を除くため鋭意研究し、Brixが0.0〜6.0の
原料液を凍結した細長い棒状氷の周面をチョコレートで
被覆した氷菓が、口中でカリカリと軽快に噛み砕け冷涼
感を感じさせる氷菓となることを見いだし、この発明を
完成させた。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、細長い棒状
氷の周面をチョコレートで被覆した口中で簡単に噛み切
れる氷菓、すなわち氷をセンターとしたチョコレート菓
子様の製品に関するものである。
【0008】この発明で用いる棒状氷とは、細長い型に
水をいれ冷却し凍結した氷を指すが、水のみでなく甘味
料などの調味成分を加えたものを用いても良い結果を得
た。なお、調味成分を使用したときは、用いる調味成分
の種類や濃度および凍結する方法により大きくその性状
が異なった。原料液の濃度が高くなると棒状氷は、凍結
したときシャーベット状となったりカリッとした軽快な
噛み心地がなくなったので、原料液は、軽快な食感の氷
となる濃度とした。表3に示すとおりこの濃度は、太さ
11mmの細長い棒状氷の場合、Brixが、0.0
(氷)〜6.0であったがより好ましくはBrixは、
1.2〜2.5であった。Brixが6.0を超えると
棒状氷は、組織が脆くなりカリッとした食感がなくなっ
た。Brixが1.2未満であると棒状氷は、0.0に
近くなるほど氷菓としての風味を失ってしまった。
【0009】一方、棒状氷の太さは、口中で簡単にカリ
ッと噛み砕ける太さとする。この太さは、周面をチョコ
レートで被覆したものを口の中に入れて噛んだとき、軽
快な食感が感じられる太さのことである。従来のチョコ
レートで被覆したアイスクリームやアイスキャンディー
は、その径が20〜50mmあり、噛んだときカリカリ
した軽快な食感が感じられず、グニャッとした柔軟な食
感となる。そこで発明者らは、色々な異なる太さの細長
い棒状氷を作成し、棒状氷をチョコレートで被覆したと
き、どの太さの棒状氷が口中で簡単にカリッと噛み切れ
る氷菓となるかの官能検査をした結果、表1に示すよう
に、太さ9〜14mmの棒状氷をチョコレートで被覆し
た氷菓が、口中で簡単にカリッと軽快に噛み砕けた。ま
た、表1に示すとおり、チョコレートで被覆しない9〜
14mmの棒状氷の破壊強度は、試験例に記載の方法で
測定したところ、0.8〜2.5kgであった。表1に
示すとおり、太さが9mm未満の棒状氷は、口中で簡単
にカリッと噛み切れたものの、加温して型から引き抜い
たときにその表面が溶易に溶け、チョコレートで被覆す
ることが困難であったばかりでなく、無理に被覆しても
喫食時にまだ食していない残りの氷菓が、雰囲気の温度
により溶けてしまったり、製造の過程や輸送、販売時の
振動などにより物理的な力が加わるとかなり折れるおそ
れがあった。一方、表1に示すとおり、太さが14mm
を超える棒状氷は、チョコレートで被覆したとき口中で
簡単に噛み切れなかったばかりでなく、カリッと噛み砕
く爽快感を感じさせなかった。また、表1に示すとお
り、太さが14mmをこえる棒状氷の破壊強度は、2.
3kgを超え、太くなるに従い棒状氷の食感は、従来の
アイスキャンデーの食感に近くなった。一方、棒状氷の
長さが150mm以上であると、棒状氷を喫食時に口中
の体熱や外気の雰囲気の温度により棒状氷の食べ残りの
部分が溶けてしまったので、棒状氷は150mm未満の
長さであることが望ましい。
【0010】このように細長い棒状氷の周面をチョコレ
ートで被覆するが、ここに用いるチョコレートとして
は、ココアバターを用いたチョコレートだけでなくココ
アバターの代替油脂などを用いた冷菓用の被覆用チョコ
レートも用いることができる。なお、この発明では、チ
ョコレートとしていわゆるカカオマスを用いたチョコレ
ート色をしたチョコレートに限定するものではなく、例
えばホワイトチョコレート、カラーチョコレートなどの
ように冷却すると固化する油脂に砂糖その他の原料を加
えた油脂をベースとした被覆材も用いることができる。
【0011】従来、アイスクリームバーの周面をチョコ
レートで被覆するには、チョコレート液が入ったチョコ
レート溜に型から引き抜いたアイスクリームバーを浸漬
して直ぐ引き上げる、あるいは滝状に流下するチョコレ
ート液のカーテンの下をアイスクリームバーを通過させ
るなどの公知の方法が用いらているが、アイスクリーム
バーは、型から引き抜く際の加温によりその表面が溶け
ても、一本あたりの容量が大きいためその内部からの冷
却により再凍結する。このためアイスクリームバーは、
型から引き出し直ちにチョコレートで被覆することがで
きる。しかしながら本発明の細長い棒状氷は、従来のア
イスクリームバーに比べ一本当たりの容量が極めて小さ
く、その割りには表面積が大きいため、型から引き抜い
た際の加温により棒状氷の表面が溶け、内部からの冷却
によっては再凍結しなかった。その結果、型から引き抜
いた直後に本発明の細長い棒状氷をチョコレートで被覆
したところこのチョコレートは、溶けた棒状氷の表面の
水の影響で棒状氷より脱落し、棒状氷を被覆することが
できなかった。それに反し、容量の大きい市販の普通の
大きさのアイスキャンデー(最長径が20mm以上)
は、比較のため一旦その表面を加温し直ちにチョコレー
ト液に浸漬したが容易に被覆することができた。発明者
らは、細長い棒状氷は、型から引き出した直後にはその
表面の水の影響でチョコレートで被覆することができな
いという問題を解決するために、次ぎに述べる製造工程
上問題のない方法を考え出した。
【0012】すなわち、型から引き抜いて得た太さが9
〜14mmの棒状氷の表面の氷は、加温により一部が溶
けて水となり、その水は、棒状氷内部からの冷却によっ
ても、或いは製造工程のチョコレートの被覆工程中の雰
囲気下の冷却にによっても再凍結しなかったが、この棒
状氷の表面の水を再度硬化工程に移して凍結すること
は、製造時間が長くなることよりコストを増し工程を複
雑化した。そこで発明者らは、棒状氷を型から引き抜き
直ちに極く短時間だけ棒状氷を液体窒素等の冷媒に浸漬
することを考案した。この短時間の冷媒浸漬処理により
棒状氷の表面の水は凍結し、棒状氷はチョコレートで被
覆することができた。ただし、この短時間の冷媒処理は
非常に微妙なもので、製造工程の諸条件と複雑に絡み合
っており、厳密にコントロールしなければならなかっ
た。さらに、被覆するチョコレートの温度は、約30〜
40℃なので、棒状氷をチョコレートで被覆した後単に
従来どおり冷却装置を用いて冷却するのでは、冷却、固
化するまでにチョコレートの熱が、棒状氷を溶かしてし
まい組織を壊し外観を損ねてしまった。そこで、棒状氷
をチョコレートで被覆し直ちに再度冷媒に極短時間浸漬
したところ、チョコレートは棒状氷の組織を破壊せずに
棒状氷を滑らかに被覆することができた。従来、アイス
クリーム或いは氷菓をチョコレートで被覆する際、その
前後二度にわたり冷媒処理することは知られていなかっ
た。また、その必要がなかったため実施されたことはな
い。換言すれば、このチョコレートで被覆する前後に二
度にわたり棒状氷を冷媒へ浸漬する方法は、口中でカリ
カリと軽快に噛み砕け冷涼感を感じる細長い棒状氷をチ
ョコレートで被覆するためにうみだされた不可欠の工程
である。
【0013】
【発明の作用】細長い棒状氷をチョコレートで被覆する
に際し、被覆する前後二度にわたり棒状氷およびチョコ
レートを被覆した棒状氷を液体窒素等の冷媒中に浸漬
し、被覆したチョコレートを冷却、固化することによ
り、従来法では不可能であった口中でカリカリと軽快に
噛み砕け冷涼感を感じることのできるチョコレートで被
覆した棒状の氷菓の製造が可能となった。
【0014】
【実施例】次に、実施例、比較例および試験例によりこ
の発明を説明するが、本発明は、これに限定されるもの
ではない。
【0015】実施例1 液糖2.0部(重量部、以下同じ)、ステビア0.3
部、アスパルテーム0.2部及びクエン酸0.2部、安
定剤0.3部を水に溶解してBrix2.0の100部
の氷製造用原液を調製し、この原液を殺菌処理後、太さ
の異なる各々の凍結用の型に充填した。原液を満たした
型を冷媒に15分間浸漬し凍結した後、型を冷媒から引
き出して20秒間温浴中に浸漬して、型から引き抜いて
太さが9、11、12および14mmの棒状氷を得た。
その直後、この棒状氷を10秒間液体窒素に浸漬し直ち
に引き上げ、次にあらかじめ約36℃に保温したチョコ
レート浴に10秒間浸漬し直ちに引き上げて液状のチョ
コレートで被覆した。次いで直ちに、液体窒素に15秒
間浸漬してチョコレートを固化し、チョコレートで被覆
した細長い棒状の氷菓を得た。この太さが9、11、1
2および14mmの棒状氷を、チョコレートで被覆した
棒状の氷菓は、表1に示す官能検査の結果のとおり、口
中でカリカリと軽快に噛み砕け冷涼感を感じる特徴を有
していた。また、この太さが9、11、12および14
mmの棒状氷は、試験例に記載した試験法で測定した結
果、表1に示すとおり0.8〜2.3kgの破壊強度を
有していた。
【0016】比較例1 型の太さが異なる以外は実施例1と全く同様にして型か
ら引き抜いて太さが6、7および8mmの棒状氷を得、
さらに同様にしてこれらの棒状氷を、チョコレートで被
覆した棒状の氷菓を得た。この太さが6、7および8m
mの棒状氷を、チョコレートで被覆した棒状の氷菓は、
表1に示す官能検査の結果の通り、口中でカリカリと軽
快に噛み砕け冷涼感を感じる特徴を有していたが、氷菓
の半分ほどを食すと口中と雰囲気の熱により溶解してし
まい氷菓としての価値を失ってしまった。また、この太
さが6、7および8mmの棒状氷は、表1に示すとおり
0.7kg以下の破壊強度しか有さなかった。
【0017】比較例2 型の太さが異なる以外は実施例1と全く同様にして型か
ら引き抜いて太さが15、16および18mmの棒状氷
を得、さらに同様にしてこれらの棒状氷をチョコレート
で被覆した棒状の氷菓を得た。この太さが15、16お
よび18mmの棒状氷を、チョコレートで被覆した棒状
の氷菓は、表1に示す官能検査の結果の通り、口中では
カリカリと軽快に噛み砕けず冷涼感を感じる特徴も有せ
ず、実施例1に記載した氷菓とは明らかに異なる組織を
有していた。また、この太さが15、16および18m
mの棒状氷は、表1に示すとおり2.7kg以上の破壊
強度を有していた。実施例1、比較例1、2および比較
例3に記載した各棒状氷の破壊強度と官能検査の結果よ
り、棒状の氷は、太さが9〜14mmであればその原料
液のBrixが0.0〜5.8の範囲で0.8kg以上
の破壊強度を有し、その棒状の氷をチョコレートで被覆
した氷菓が口中でカリカリと軽快に噛み砕け冷涼感を感
じる特徴を有することがわかった。
【表1】 官能検査は、30名の専門パネラーで実施し、評価点数
は、口中でカリカリと軽快に噛み砕け冷涼感を感じる特
徴を有していると判定したパネラーの人数で表した。
“**”印は、危険率1%で有意差が、“*”印は、危険
率5%で有意差が認められ、“無”印は有意差が認めら
れなかった。
【0018】実施例2 グレープフルーツ濃縮果汁2.0部、液糖1.5部、ス
テビア0.36部、水飴1部、砂糖0.5部、グアガム
0.05部を水に溶解してBrix3.5の100部の
氷製造用原液を調整し、実施例1と同様にして型から引
き抜いて太さが9、10、13および14mmの棒状氷
を得た。次いで直ちに、これらの棒状氷を融解したチョ
コレート液が上からカーテン状に流下している下を10
秒間かかって通過させて、液状のチョコレートを被覆し
た。次に、棒状氷を再度液体窒素に10秒間浸漬してチ
ョコレートを固化しチョコレートを被覆した細長い棒状
の氷菓を得た。この太さが9、10、13および14m
mの棒状氷を、チョコレートで被覆した棒状の氷菓は、
表2に示すとおり実施例1でえた氷菓と同様に、口中で
カリカリと軽快に噛み砕け冷涼感を感じる特徴を有して
いた。また各棒状氷は、表2のとおり0.8kg以上の
破壊強度を有していた。
【0019】実施例3 氷製造用原液を凍結する前に、棒状氷を作る型の中に木
製、プラスチック製などよりなるスティック(支持棒)
を挿入すること以外は、実施例1と同様にして、型から
引き抜き太さが9、11および14mmの棒状氷を得
た。その後も実施例1と同様にして太さが9、11およ
び14mmの棒状氷を、チョコレートで被覆した棒状の
氷菓を得た。この氷菓は、表2に示すとおり実施例1で
えた氷菓と同様に、口中でカリカリと軽快に噛み砕け冷
涼感を感じる特徴を有していた。また各棒状氷は、表2
のとおり0.8以上の破壊強度を有していた。
【表2】 官能検査は、30名の専門パネラーで実施し、評価点数
は、口中でカリカリと軽快に噛み砕け冷涼感を感じる特
徴を有していると判定したパネラーの人数で表した。
“**”印は、危険率1%で有意差が、“*”印は、危険
率5%で有意差が認められた。
【0020】比較例3 実施例1の原料の組成は変えずに液糖の濃度だけを変え
てBrix0.0(水)、1.6(実施例1)、3.
7、5.8、7.9および10.0の原料液を調製し、
実施例1と同じ方法で太さが11mmの棒状氷を得、さ
らにこの棒状氷をチョコレートで被覆した棒状の氷菓を
作成した結果、太さが11mmでBrixが0.0、
1.6、3.7および5.8の原料液から作成した棒状
氷を、チョコレートで被覆した棒状の氷菓だけが、表3
に示す官能検査の結果とおり、口中でカリカリと軽快に
噛み砕け冷涼感を感じる特徴を有していた。また、Br
ixが0.0、1.6、3.7および5.8の原料液か
ら作成した11mmの棒状氷は、表3に示すとおり0.
9kg以上の破壊強度を有していた。
【表3】 官能検査は、30名の専門パネラーで実施し、評価点数
は、口中でカリカリと軽快に噛み砕け冷涼感を感じる特
徴を有していると判定したパネラーの人数で表した。
“**”印は、危険率1%で有意差が、“*”印は、危険
率5%で有意差が認められ、“無”印は有意差が認めら
れなかった。
【0021】試験例 棒状氷の破壊強度の測定 棒状氷を型から引き抜いた後に、約−20℃の冷凍庫に
3時間以上保存して組織を一定とした。測定時に棒状氷
を冷凍庫から取り出し、20℃に30秒間放置して棒状
氷の表面を安定化した。安定化後、棒状氷をレオメータ
ー(株式会社サン科学製)の試料台上の測定台に設置
し、三角柱の形状をした感圧軸を三角柱の角を下向きに
した状態で試料台を30mm/分の速度で上昇移動させ
棒状氷に上方より剪断力を加えて、棒状氷が破壊される
荷重を求め破壊強度とした。測定台には熱伝導性の低い
石膏を用い、幅7mmの石膏が棒状氷の先端〜7mmと
73mm〜80mmの2部分で橋げた状に棒状氷を支え
る様にし感圧軸は棒状氷の先端から40mmの部分(石
膏で2部分を支えた棒状氷の中央部)で棒状氷に剪断力
を加えるように調整した。感圧軸の先端には棒状氷の接
触部との急激な熱伝導を避けるため、また、棒状氷と石
膏の接触部には棒状氷の安定をよくするためにそれぞれ
ゴムを噛ませた。
【0022】比較例4 型から引き抜くまでは実施例1と同様に処理し、その
後、実施例1に記載した液体窒素への浸漬は行わずに、
実施例1と同様に棒状氷をチョコレートで被覆したとこ
ろ、チョコレートは棒状氷の表面に付着せずにずり落
ち、棒状氷をチョコレートで被覆した氷菓は得られなか
った。またチョコレートへの浸漬時間を3分以上として
被覆しても被覆したチョコレートの表面が凸凹となり外
観が損なわれ、商品価値が無いものとなった。
【0023】比較例5 棒状氷をチョコレートで被覆するまでは実施例1と同様
に処理し、被覆後、実施例1に記載したチョコレートで
被覆した棒状氷の再度の液体窒素への浸漬は行わずに、
通常の冷却工程でチョコレートを固化したところ、棒状
氷内と冷却工程の冷却では冷却能力不足で、被覆チョコ
レートの表面が滑面とならず、外観が見苦しく商品価値
のないものとなった。
【0024】
【発明の効果】口中でカリカリと軽快に噛み砕け冷涼感
を感じる、棒状氷の一部分あるいは全部をチョコレート
で被覆した棒状の氷菓を製造することが可能となった事
より、冷涼感がありツララを想起させる氷の硬さを楽し
むことのできる氷菓を提供できる。また、この氷菓は、
夏季においてもチョコレートを食し楽しむことができる
もので、夏季のチョコレート商品としても重要なものと
なる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太さが9〜14mmの細長い形状で試験
    例に記載の方法で測定した破壊強度が0.8kg以上で
    ある棒状氷を、一旦液体窒素等の冷媒で冷却したのちチ
    ョコレートで被覆することを特徴とするチョコレートで
    被覆した棒状の氷菓の製造法。
  2. 【請求項2】 棒状氷をチョコレートで被覆すること
    が、融解しているチョコレート液に浸漬して引き上げ、
    再度直ぐに液体窒素等の冷媒中に浸漬、冷却することに
    よりチョコレートを固化することである請求項1に記載
    のチョコレートで被覆した棒状の氷菓の製造法。
  3. 【請求項3】 棒状氷をチョコレートで被覆すること
    が、上から流下している融解チョコレートのカーテンの
    下を通した後、再度直ぐに液体窒素等の冷媒中に浸漬、
    冷却することによりチョコレートを固化することである
    請求項1に記載のチョコレートで被覆した棒状の氷菓の
    製造法。
JP6290714A 1994-10-30 1994-10-30 チョコレートで被覆した棒状の氷菓の製造法 Pending JPH08126476A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998043491A1 (de) * 1997-03-27 1998-10-08 Schöller Lebensmittel Gmbh & Co. Kg Speiseeis mit fetthaltigem überzug
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