JPH0812379A - 七宝調構造装飾体およびその製造方法 - Google Patents
七宝調構造装飾体およびその製造方法Info
- Publication number
- JPH0812379A JPH0812379A JP17756294A JP17756294A JPH0812379A JP H0812379 A JPH0812379 A JP H0812379A JP 17756294 A JP17756294 A JP 17756294A JP 17756294 A JP17756294 A JP 17756294A JP H0812379 A JPH0812379 A JP H0812379A
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- Japan
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- metal wire
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Abstract
(57)【要約】
【目的】この発明は、七宝の基礎となる装飾体素地に、
無色透過性ないしは有色透過性のガラス質材料を適用
し、ガラス質七宝釉薬を組み合わせて、全体として光透
過性の優れた七宝調製品を供する。 【構成】無色透過性ないしは有色透過性のガラス質材料
でなる装飾体素地2上に、所望のデザインラインDLに
沿って植線される金属線群3と、この金属線群によって
区画されるデザイン構成領域4毎に形成される所望の彩
色でなる七宝釉薬層5を備えたものからなり、これらを
一体的に焼成処理してなる七宝調構造装飾体であり、且
つ、七宝調構造装飾体を製造する製造方法にかかるもの
であり、光透過性に優れた七宝調製品として、従来の種
類の七宝製品に加えて、屋内外の装飾構造体に対しても
効果的に適用される。
無色透過性ないしは有色透過性のガラス質材料を適用
し、ガラス質七宝釉薬を組み合わせて、全体として光透
過性の優れた七宝調製品を供する。 【構成】無色透過性ないしは有色透過性のガラス質材料
でなる装飾体素地2上に、所望のデザインラインDLに
沿って植線される金属線群3と、この金属線群によって
区画されるデザイン構成領域4毎に形成される所望の彩
色でなる七宝釉薬層5を備えたものからなり、これらを
一体的に焼成処理してなる七宝調構造装飾体であり、且
つ、七宝調構造装飾体を製造する製造方法にかかるもの
であり、光透過性に優れた七宝調製品として、従来の種
類の七宝製品に加えて、屋内外の装飾構造体に対しても
効果的に適用される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、七宝の基礎となる装
飾体素地に、無色透過性ないしは有色透過性のガラス材
を適用し、該ガラス製の装飾体素地にガラス質の七宝釉
薬を焼成処理してなる七宝調構造装飾体およびこの七宝
調構造装飾体を製造するための製造方法に関するもので
ある。
飾体素地に、無色透過性ないしは有色透過性のガラス材
を適用し、該ガラス製の装飾体素地にガラス質の七宝釉
薬を焼成処理してなる七宝調構造装飾体およびこの七宝
調構造装飾体を製造するための製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】周知のように、従来の典型的な七宝は、
銅、丹銅、銀、金、ステンレス鋼、アルミニウム、鋳鉄
等の金属製素地の上に、含鉛カリガラス質ないしは無鉛
カリガラス質などの七宝釉薬を高温で焼き付け処理し、
七宝釉薬によって彩色図様を描出してなる装飾工芸品で
ある。この七宝技法を大別すると、概ね下記する通りの
ものである。 i) 有線七宝 代表的な七宝であり、例えば、銅地に
銀線(幅1mm程度)で区画模様をつけその線内に七宝釉
薬(砂状の着色ガラス)を焼き付け(800℃〜 850℃、5
〜10分)、数回繰り返し最後に表面を研磨する七宝技
法。 ii) 無線七宝 工程中に金属線を使用しない七宝技
法。 iii) その他 省線七宝、省胎七宝、透明七宝、彩釉
(描画)七宝、盛上げ七宝、溶かしがけ七宝、並びに転
写七宝など種々の技法が知られている。
銅、丹銅、銀、金、ステンレス鋼、アルミニウム、鋳鉄
等の金属製素地の上に、含鉛カリガラス質ないしは無鉛
カリガラス質などの七宝釉薬を高温で焼き付け処理し、
七宝釉薬によって彩色図様を描出してなる装飾工芸品で
ある。この七宝技法を大別すると、概ね下記する通りの
ものである。 i) 有線七宝 代表的な七宝であり、例えば、銅地に
銀線(幅1mm程度)で区画模様をつけその線内に七宝釉
薬(砂状の着色ガラス)を焼き付け(800℃〜 850℃、5
〜10分)、数回繰り返し最後に表面を研磨する七宝技
法。 ii) 無線七宝 工程中に金属線を使用しない七宝技
法。 iii) その他 省線七宝、省胎七宝、透明七宝、彩釉
(描画)七宝、盛上げ七宝、溶かしがけ七宝、並びに転
写七宝など種々の技法が知られている。
【0003】上記する従来の典型的な七宝技法は、その
いずれもが、装飾体素地に光不透過性の金属材が適用さ
れているものであり、その点において、全体的にガラス
質で光透過性のある製品を供し得るものではなかった。
いずれもが、装飾体素地に光不透過性の金属材が適用さ
れているものであり、その点において、全体的にガラス
質で光透過性のある製品を供し得るものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この発明は、
上記するような従来の典型的な七宝技法によって得られ
る金属性素地による光不透過性の七宝製品に対し、装飾
体素地に光透過性ガラス質素地を適用し、これにガラス
質七宝釉薬を組み合わせて図様を描出し、全体として光
透過性の七宝調製品を供するようになした七宝調構造装
飾体およびその製造方法を提供することにある。
上記するような従来の典型的な七宝技法によって得られ
る金属性素地による光不透過性の七宝製品に対し、装飾
体素地に光透過性ガラス質素地を適用し、これにガラス
質七宝釉薬を組み合わせて図様を描出し、全体として光
透過性の七宝調製品を供するようになした七宝調構造装
飾体およびその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記する目
的を達成するにあたって、具体的には、無色透過性ない
しは有色透過性のガラス材でなる装飾体素地の少なくと
も一方の面上に、所望のデザインラインに沿って植線さ
れる金属線群と、前記金属線群によって区画されるデザ
イン構成領域毎に形成される所望の彩色でなる七宝釉薬
層とを備えたものからなり、これらを一体的に徐熱徐冷
にて焼成処理してなる七宝調構造装飾体を構成する。
的を達成するにあたって、具体的には、無色透過性ない
しは有色透過性のガラス材でなる装飾体素地の少なくと
も一方の面上に、所望のデザインラインに沿って植線さ
れる金属線群と、前記金属線群によって区画されるデザ
イン構成領域毎に形成される所望の彩色でなる七宝釉薬
層とを備えたものからなり、これらを一体的に徐熱徐冷
にて焼成処理してなる七宝調構造装飾体を構成する。
【0006】さらに、この発明は、上記する目的を達成
するにあたって、具体的には、無色透過性ないしは有色
透過性のガラス材から所望の装飾体素地を形成するため
の工程と、前記装飾体素地の少なくとも一方の面上に所
望のデザインラインを描出する工程と、前記装飾体素地
上に描出した前記デザインラインに沿って金属線群を配
列し、前記金属線群によってデザイン構成領域を区画形
成する工程と、前記金属線群を前記装飾体素地上に固定
する工程と、前記金属線群によって前記装飾体素地上に
形成される前記デザイン構成領域毎に七宝釉薬を配し、
前記デザイン構成領域内に所望の彩色でなる七宝釉薬層
を形成する工程と、前記装飾体素地上に前記七宝釉薬層
を一体的に焼成処理する工程とからなる七宝調構造装飾
体の製造方法を構成するものである。
するにあたって、具体的には、無色透過性ないしは有色
透過性のガラス材から所望の装飾体素地を形成するため
の工程と、前記装飾体素地の少なくとも一方の面上に所
望のデザインラインを描出する工程と、前記装飾体素地
上に描出した前記デザインラインに沿って金属線群を配
列し、前記金属線群によってデザイン構成領域を区画形
成する工程と、前記金属線群を前記装飾体素地上に固定
する工程と、前記金属線群によって前記装飾体素地上に
形成される前記デザイン構成領域毎に七宝釉薬を配し、
前記デザイン構成領域内に所望の彩色でなる七宝釉薬層
を形成する工程と、前記装飾体素地上に前記七宝釉薬層
を一体的に焼成処理する工程とからなる七宝調構造装飾
体の製造方法を構成するものである。
【0007】
【実施例の説明】以下、この発明になる七宝調構造装飾
体について、図面に示す具体的な実施例にもとづいて詳
細に説明する。図1は、この発明になる七宝調構造装飾
体の基本的構成の一例を概略的な側断面図で示すもので
ある。一方、図2各図は、この発明になる七宝調構造装
飾体の基本的な製造方法について、その主要な工程を経
時的に図示した概略的な側断面図である。
体について、図面に示す具体的な実施例にもとづいて詳
細に説明する。図1は、この発明になる七宝調構造装飾
体の基本的構成の一例を概略的な側断面図で示すもので
ある。一方、図2各図は、この発明になる七宝調構造装
飾体の基本的な製造方法について、その主要な工程を経
時的に図示した概略的な側断面図である。
【0008】まず、図1にもとづいて、この発明になる
七宝調構造装飾体の基本的構造を説明する。図に示す実
施例において、七宝調構造装飾体1は、無色透過性ない
しは有色透過性のガラス材でなる装飾体素地2を有して
いる。この発明において、前記装飾体素地2は、上記す
るように光透過性のあるガラス質材料によるものであ
り、無色透過性のものであってもよいし、あるいは有色
透過性のものであってもよい。この発明において、前記
装飾体素地2は、好ましくは、後述する七宝釉薬層5の
ためのガラス質の七宝釉薬との関連において、焼成処理
による成形にあたって、密着性がよく、膨張伸縮率が近
似する素材のうちから適宜選択される。
七宝調構造装飾体の基本的構造を説明する。図に示す実
施例において、七宝調構造装飾体1は、無色透過性ない
しは有色透過性のガラス材でなる装飾体素地2を有して
いる。この発明において、前記装飾体素地2は、上記す
るように光透過性のあるガラス質材料によるものであ
り、無色透過性のものであってもよいし、あるいは有色
透過性のものであってもよい。この発明において、前記
装飾体素地2は、好ましくは、後述する七宝釉薬層5の
ためのガラス質の七宝釉薬との関連において、焼成処理
による成形にあたって、密着性がよく、膨張伸縮率が近
似する素材のうちから適宜選択される。
【0009】一方、この発明によれば、前記七宝調構造
装飾体1は、前記装飾体素地2上に、所望のデザインラ
インDLに沿って植線される金属線群3と、前記金属線
群3によって区画されるデザイン構成領域4毎に形成さ
れる所望の彩色でなる七宝釉薬層5とを備え、これらを
一体的に焼成処理したものからなっている。前記金属線
群3は、例えば幅寸法約1mm程度の金属製線材であっ
て、銀線、金線、あるいは真鍮線などのなかから適宜選
定される。また、前記七宝釉薬層5は、色ガラスの構成
と同様のものであって、例えば、紅色には金が、赤色に
はクロム酸鉛、褐色には酸化鉄および酸化マンガンが、
青色には酸化コバルトが、紫色には酸化マンガンが、緑
色には酸化銅、酸化クロムが、黄色には酸化アンチモン
が、黒色には酸化コバルト、酸化マンガン、酸化銅の調
合物または酸化イリジウム等が用いられる。
装飾体1は、前記装飾体素地2上に、所望のデザインラ
インDLに沿って植線される金属線群3と、前記金属線
群3によって区画されるデザイン構成領域4毎に形成さ
れる所望の彩色でなる七宝釉薬層5とを備え、これらを
一体的に焼成処理したものからなっている。前記金属線
群3は、例えば幅寸法約1mm程度の金属製線材であっ
て、銀線、金線、あるいは真鍮線などのなかから適宜選
定される。また、前記七宝釉薬層5は、色ガラスの構成
と同様のものであって、例えば、紅色には金が、赤色に
はクロム酸鉛、褐色には酸化鉄および酸化マンガンが、
青色には酸化コバルトが、紫色には酸化マンガンが、緑
色には酸化銅、酸化クロムが、黄色には酸化アンチモン
が、黒色には酸化コバルト、酸化マンガン、酸化銅の調
合物または酸化イリジウム等が用いられる。
【0010】次いで、この発明になる七宝調構造装飾体
の具体的な製造方法について、図2各図に示す実施例に
沿って詳細に説明する。まず、この発明によれば、装飾
体素地2となるべき無色透過性ないしは有色透過性のガ
ラス材が準備される。この装飾体素地2は、目的とする
仕上がり製品である七宝調構造装飾体1の基本的形状に
形成され準備される(図2A参照)。
の具体的な製造方法について、図2各図に示す実施例に
沿って詳細に説明する。まず、この発明によれば、装飾
体素地2となるべき無色透過性ないしは有色透過性のガ
ラス材が準備される。この装飾体素地2は、目的とする
仕上がり製品である七宝調構造装飾体1の基本的形状に
形成され準備される(図2A参照)。
【0011】このようにして準備された装飾体素地2に
対し、その一方の面2aに所望のデザインラインDLを
描出する。前記装飾体素地2上に描出するデザインライ
ンDLは、後段の金属線群の植線のためのものであっ
て、例えば墨などによって描き起こされる(図2B参
照)。
対し、その一方の面2aに所望のデザインラインDLを
描出する。前記装飾体素地2上に描出するデザインライ
ンDLは、後段の金属線群の植線のためのものであっ
て、例えば墨などによって描き起こされる(図2B参
照)。
【0012】次いで、前記装飾体素地2上に描出した前
記デザインラインDLに沿って、前記金属線群3が配設
される。この金属線群3は、前記装飾体素地2上にデザ
イン構成領域4を区画形成するものである。前記金属線
群3は、前記装飾体素地2上に、例えばふのりなどの接
着手段によってはりつけられ、乾燥処理によって装飾体
素地2上に密着固定される(図2C参照)。
記デザインラインDLに沿って、前記金属線群3が配設
される。この金属線群3は、前記装飾体素地2上にデザ
イン構成領域4を区画形成するものである。前記金属線
群3は、前記装飾体素地2上に、例えばふのりなどの接
着手段によってはりつけられ、乾燥処理によって装飾体
素地2上に密着固定される(図2C参照)。
【0013】前記金属線群3によって前記装飾体素地2
上に形成される前記デザイン構成領域4に、予め準備さ
れる所望の種類の七宝釉薬が配され、前記デザイン構成
領域4内に所望の彩色でなる七宝釉薬層5を形成する
(図2D参照)。
上に形成される前記デザイン構成領域4に、予め準備さ
れる所望の種類の七宝釉薬が配され、前記デザイン構成
領域4内に所望の彩色でなる七宝釉薬層5を形成する
(図2D参照)。
【0014】前記装飾体素地2上に前記七宝釉薬層5を
設けた状態で、これを窯内において焼成処理する。この
発明において、当該焼成処理は、最高加熱温度が約80
0℃程度の範囲において、図3に示すように徐熱徐冷に
よってなされる。図3から明らかなように、この発明に
おける七宝調構造装飾体の製造方法にあって、焼成処理
工程では、最高加熱温度から徐冷していく段階におい
て、約500℃〜400℃程度の焼成温度を約2時間程
度維持する焼成温度が行われている。
設けた状態で、これを窯内において焼成処理する。この
発明において、当該焼成処理は、最高加熱温度が約80
0℃程度の範囲において、図3に示すように徐熱徐冷に
よってなされる。図3から明らかなように、この発明に
おける七宝調構造装飾体の製造方法にあって、焼成処理
工程では、最高加熱温度から徐冷していく段階におい
て、約500℃〜400℃程度の焼成温度を約2時間程
度維持する焼成温度が行われている。
【0015】前記七宝釉薬による彩色と前記焼成処理
は、例えば、2〜4回繰り返しおこなわれる。最終の焼
成処理を終えたのち、例えば、砥石などの研磨手段によ
り表面を砥ぎ上げて、表面光沢を出し仕上げる。さら
に、必要であれば、鍍金などの手法を適用して表面の仕
上げ処理がなされる。
は、例えば、2〜4回繰り返しおこなわれる。最終の焼
成処理を終えたのち、例えば、砥石などの研磨手段によ
り表面を砥ぎ上げて、表面光沢を出し仕上げる。さら
に、必要であれば、鍍金などの手法を適用して表面の仕
上げ処理がなされる。
【0016】さらに、この発明では、前記装飾体素地2
に無色透過性ないしは有色透過性のガラス材が適用され
ることをより効果的に活用する意味において、前記装飾
体素地2の一方の面2aに対してのみ七宝装飾処理を施
す構成のものに加えて、例えば、図1において、仮想線
で示すように、前記装飾体素地2の両面2aおよび2b
に対して七宝装飾処理を施す構成のものをも含むもので
ある。
に無色透過性ないしは有色透過性のガラス材が適用され
ることをより効果的に活用する意味において、前記装飾
体素地2の一方の面2aに対してのみ七宝装飾処理を施
す構成のものに加えて、例えば、図1において、仮想線
で示すように、前記装飾体素地2の両面2aおよび2b
に対して七宝装飾処理を施す構成のものをも含むもので
ある。
【0017】この場合、前記装飾体素地2の両面2aお
よび2bに対して七宝装飾処理を施しておき、同時に焼
成処理することによって、両面が七宝装飾面をなす構造
体に仕上げることもでき、さらには、前記装飾体素地2
の一方の面2aに対して七宝装飾処理を施しておき、焼
成処理後、前記装飾体素地2の他方の面2bに対して七
宝装飾処理を施して再度焼成処理することによって、両
面が七宝装飾面をなす構造体に仕上げることもできる。
よび2bに対して七宝装飾処理を施しておき、同時に焼
成処理することによって、両面が七宝装飾面をなす構造
体に仕上げることもでき、さらには、前記装飾体素地2
の一方の面2aに対して七宝装飾処理を施しておき、焼
成処理後、前記装飾体素地2の他方の面2bに対して七
宝装飾処理を施して再度焼成処理することによって、両
面が七宝装飾面をなす構造体に仕上げることもできる。
【0018】上記する構成例、すなわち、装飾体素地2
の両面2aおよび2bに対して七宝装飾処理を設けた七
宝調構造装飾体の場合は、装飾体素地2が無色透過性な
いしは有色透過性のガラス質材料によるものであること
から、装飾体素地2の両面2aおよび2bのそれぞれの
七宝装飾面が互いに適度の透過性をもって相乗的な装飾
効果の向上に寄与し、互いに干渉し合った特異で且つ変
化性の高い七宝調装飾構造体を供する。
の両面2aおよび2bに対して七宝装飾処理を設けた七
宝調構造装飾体の場合は、装飾体素地2が無色透過性な
いしは有色透過性のガラス質材料によるものであること
から、装飾体素地2の両面2aおよび2bのそれぞれの
七宝装飾面が互いに適度の透過性をもって相乗的な装飾
効果の向上に寄与し、互いに干渉し合った特異で且つ変
化性の高い七宝調装飾構造体を供する。
【0019】
【発明の効果】以上の構成になるこの発明の七宝調構造
装飾体は、上記するように、装飾体のベース素地となる
装飾体素地に、無色透過性ないしは有色透過性のガラス
質材料を適用し、このガラス質材料の装飾体素地の一方
の面に、あるいは両方の面に、ガラス質の七宝釉薬を焼
成処理してなるものであり、装飾体素地と七宝釉薬層5
とが互いに相まって、さらには、装飾体素地、装飾体素
地の一方の面に設けた七宝釉薬層および装飾体素地の他
方の面に設けた七宝釉薬層とが互いに相まって、透過的
に干渉し合い、光透過性に優れた、従来にない極めて特
異な構造、並びに作用効果を有する七宝調構造装飾体を
供するものであり、その点において極めて有効に作用す
るものといえる。
装飾体は、上記するように、装飾体のベース素地となる
装飾体素地に、無色透過性ないしは有色透過性のガラス
質材料を適用し、このガラス質材料の装飾体素地の一方
の面に、あるいは両方の面に、ガラス質の七宝釉薬を焼
成処理してなるものであり、装飾体素地と七宝釉薬層5
とが互いに相まって、さらには、装飾体素地、装飾体素
地の一方の面に設けた七宝釉薬層および装飾体素地の他
方の面に設けた七宝釉薬層とが互いに相まって、透過的
に干渉し合い、光透過性に優れた、従来にない極めて特
異な構造、並びに作用効果を有する七宝調構造装飾体を
供するものであり、その点において極めて有効に作用す
るものといえる。
【0020】さらに、この発明になる七宝調構造装飾体
は、装飾体のベース素地となる装飾体素地に、無色透過
性ないしは有色透過性のガラス質材料を適用しているの
で、製造コストの低減化を図ることができ、経済的に有
利であり、且つ、光透過性に優れている点において、そ
の製品適用範囲も極めて広く、バッチ、ブローチ、その
他の装飾品、さらには、屋内外の装飾構造体に対しても
表裏二面性の装飾構造体として極めて効果的に適用が可
能であり、それらの点において極めて実効性の高いもの
といえる。
は、装飾体のベース素地となる装飾体素地に、無色透過
性ないしは有色透過性のガラス質材料を適用しているの
で、製造コストの低減化を図ることができ、経済的に有
利であり、且つ、光透過性に優れている点において、そ
の製品適用範囲も極めて広く、バッチ、ブローチ、その
他の装飾品、さらには、屋内外の装飾構造体に対しても
表裏二面性の装飾構造体として極めて効果的に適用が可
能であり、それらの点において極めて実効性の高いもの
といえる。
【0021】さらに、この発明になる七宝調構造装飾体
の製造方法によれば、特別の技能を要することなく、容
易に、且つ能率的に、光透過性に優れた七宝調構造装飾
体を製造し得る点において極めて有効に作用するものと
いえる。
の製造方法によれば、特別の技能を要することなく、容
易に、且つ能率的に、光透過性に優れた七宝調構造装飾
体を製造し得る点において極めて有効に作用するものと
いえる。
【図1】図1は、この発明になる七宝調構造装飾体の基
本的構成の一例を示す概略的な側断面図である。
本的構成の一例を示す概略的な側断面図である。
【図2】図2A〜図2Dは、この発明になる七宝調構造
装飾体の基本的な製造方法について、その主要な工程を
経時的に図示した概略的な側断面図である。
装飾体の基本的な製造方法について、その主要な工程を
経時的に図示した概略的な側断面図である。
【図3】図3は、この発明になる七宝調構造装飾体の基
本的な製造方法において、その焼成工程における徐熱徐
冷の状態を示すグラフである。
本的な製造方法において、その焼成工程における徐熱徐
冷の状態を示すグラフである。
1 七宝調構造装飾体 2 装飾体素地 2a、2b 装飾体素地の七宝処理面 3 金属線群 4 デザイン構成領域 5 七宝釉薬層 DL デザインライン
Claims (2)
- 【請求項1】 無色透過性ないしは有色透過性のガラス
材でなる装飾体素地の少なくとも一方の面上に、所望の
デザインラインに沿って植線される金属線群と、前記金
属線群によって区画されるデザイン構成領域毎に形成さ
れる所望の彩色でなる七宝釉薬層とを備えたものからな
り、これらを一体的に焼成処理してなることを特徴とす
る七宝調構造装飾体。 - 【請求項2】 無色透過性ないしは有色透過性のガラス
材から所望の装飾体素地を形成する工程と、 前記装飾体素地の少なくとも一方の面上に所望のデザイ
ンラインを描出する工程と、 前記装飾体素地上に描出した前記デザインラインに沿っ
て金属線群を配列し、前記金属線群によってデザイン構
成領域を区画形成する工程と、 前記金属線群を前記装飾体素地上に固定する工程と、 前記金属線群によって前記装飾体素地上に形成される前
記デザイン構成領域毎に七宝釉薬を配し、前記デザイン
構成領域内に所望の彩色でなる七宝釉薬層を形成する工
程と、 前記装飾体素地上に前記七宝釉薬層を一体的に焼成処理
する工程とからなることを特徴とする七宝調構造装飾体
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17756294A JPH0812379A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 七宝調構造装飾体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17756294A JPH0812379A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 七宝調構造装飾体およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0812379A true JPH0812379A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=16033140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17756294A Pending JPH0812379A (ja) | 1994-07-05 | 1994-07-05 | 七宝調構造装飾体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0812379A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010025610A (ko) * | 2001-01-10 | 2001-04-06 | 박만식 | 칠보사진 |
KR100982108B1 (ko) * | 2010-02-24 | 2010-09-13 | 이상목 | 금속 밑판과 테두리가 없는 칠보 제조 방법 |
WO2011105766A3 (ko) * | 2010-02-24 | 2012-01-12 | Kim In Ja | 밑판 금속과 테두리가 없는 칠보 및 그의 제조 방법 |
KR101253023B1 (ko) * | 2011-08-10 | 2013-04-16 | 고민지 | 칠보기법을 이용한 액세서리 제조방법 및 그 제조방법에 의해 제조된 액세서리 |
-
1994
- 1994-07-05 JP JP17756294A patent/JPH0812379A/ja active Pending
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