JPH08123184A - 接触現像方法 - Google Patents

接触現像方法

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JPH08123184A
JPH08123184A JP6260727A JP26072794A JPH08123184A JP H08123184 A JPH08123184 A JP H08123184A JP 6260727 A JP6260727 A JP 6260727A JP 26072794 A JP26072794 A JP 26072794A JP H08123184 A JPH08123184 A JP H08123184A
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JP
Japan
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toner
developing
image
developing roller
hopper
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Application number
JP6260727A
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English (en)
Inventor
Masaya Shiozaki
正弥 塩崎
Toshiaki Akiyama
俊明 秋山
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画質の安定した画像が得られる接触現像方法
を提供する。 【構成】 現像ローラ21の表面に、薄層形成用のトナ
ーTを供給するトナー滞留部20aと、このトナー滞留
部20aにトナーTを供給するトナーホッパ24とが、
スリット状のトナー補給路25によって繋がれた現像器
2に、見かけ密度が0.30g/cc以上のトナーを使
用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、感光体の表面に形成
された静電潜像にトナーの薄層を接触させることで、上
記静電潜像をトナー像に顕像化する接触現像方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】上記接触現像方法は、たとえば図4に示
す現像器9を用いて実施される。図の現像器9は、現像
器本体90と、この現像器本体90内に配置された、現
像ローラ91、弾性ブレード92およびトナー補給ロー
ラ93と、上記現像器本体90の上方に一体形成され
た、補給トナーT供給用のトナーホッパ94とからな
る。
【0003】上記のうち現像ローラ91は、少なくとも
その表面が、柔軟なウレタンゴム等で形成されており、
感光体1の表面に当接させて配置されている。そしてこ
の現像ローラ91は、その表面にトナーTの薄層を形成
した状態で、図中矢印で示すように、当接する感光体1
の表面の移動方向と同方向(図中矢印で示す方向に)に
回転されることで、感光体1の表面に形成された静電潜
像を、トナー像に顕像化するためのものである。この
際、感光体1と現像ローラ91とは、互いに異なる周速
で回転するように設定されており、ちょうど、トナーT
の薄層を静電潜像に擦りつけるような形で、静電潜像の
顕像化が行われる。
【0004】また弾性ブレード92は、上記現像ローラ
91の表面に形成されるトナーTの薄層の厚みを一定に
規制するためのもので、ゴム等の弾性部材により板状に
形成されており、現像ローラ91の表面に、所定の圧接
力で当接させて配置されている。さらにトナー補給ロー
ラ93は、現像器本体90内の、弾性ブレード92より
も現像ローラ91の回転方向手前側のトナー滞留部90
aに、薄層形成のためのトナーTを供給するとともに、
顕像化後の現像ローラ91の表面に残留したトナーTを
当該現像ローラ91の表面からかき落として、トナー滞
留部90a内、およびそれに連通するトナーホッパ94
内のトナーTと均一に攪拌混合するためのもので、やは
り、上記現像ローラ91の表面に当接させて配置されて
いる。
【0005】上記現像器9においては、静電潜像の現像
を繰り返して、トナーホッパ94内のトナーTの量が減
少すると、図示しないトナーカートリッジ等から自動的
に、あるいは操作者の手を介して、一定量の新たなトナ
ーTがトナーホッパ94に供給される。トナーホッパ9
4への新たなトナーTの供給タイミングは種々の方法で
設定されるが、一般的には、先にトナーホッパ94へト
ナーTを供給した時点から、静電潜像の現像を何回繰り
返したかを計数して、その回数が所定回数に到達した時
点で、トナーホッパ94に新たなトナーTを供給するよ
うに設定している場合が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記現像器
9を用いた従来の接触現像方法においては、現像を繰り
返し行ううちに、形成画像の画像濃度や余白部分のかぶ
り濃度、あるいはドットの径等に大きな差が生じ、画質
がばらつくという問題があった。具体的には、画像形成
初期と末期、つまりトナーカートリッジ等からトナーホ
ッパ94に新たなトナーTを供給した直後(初期)の形
成画像と、それから、静電潜像の現像を一定回数繰り返
して、つぎに新たなトナーTを供給する直前(末期)の
形成画像とを比較すると、画像形成末期の方が、初期よ
りも画像濃度やかぶり濃度が高く、しかもドットの径が
大きいため文字や線の太りを生じる。
【0007】また上記画像濃度やかぶり濃度、ドット径
等は、画像形成初期から末期へかけて、現像回数の増加
に伴って傾斜的に上昇する傾向がある。しかも、画像形
成末期に、トナーホッパ94に次の新たなトナーTが供
給されると、その瞬間に、上記画像濃度やかぶり濃度、
ドット径等は急激に低下する。このため長期的にみる
と、画像濃度、かぶり濃度、ドット径等は、トナーの供
給に合わせて、ちょうど鋸の歯状に上下し、その結果、
形成画像の画質が大きくばらつくのである。
【0008】上記の傾向はとくに、懸濁重合法等によっ
て形成された球形トナー等の、流動性のよいトナーを使
用した場合に顕著であった。上記の原因について発明者
らが検討したところ、以下の事実が明らかとなった。す
なわち画像形成初期の段階では、トナーTのうち比較的
粒径の小さい成分が主として消費される。これは、現像
ローラ91と、薄層形成のために現像ローラ91に当接
された弾性ブレード92との間を、小粒径のトナーほど
すり抜けやすいことが原因である。またこの傾向は、粉
砕法トナーのような不定形のトナーよりも、前記球形ト
ナー等の流動性のよいトナーほど顕著である。
【0009】そして、画像形成初期から末期にかけて、
トナー滞留部90内とそれに連通するトナーホッパ94
内のトナーTの粒度分布の中心が、小粒径から大粒径に
移動する。このため、接触現像方法の現像条件の中でも
最も重要な要素の一つである、現像ローラ91の表面の
トナーTの薄層の厚みが漸増する傾向を生じ、それが原
因となって、前記のような画像濃度やかぶり濃度、ドッ
トの径等の傾斜的な上昇を生じる。また、トナーホッパ
94に新たなトナーTが供給されると、トナーの粒度分
布の中心が再び小粒径に戻るので、画像濃度、かぶり濃
度、ドット径等が低下するのである。
【0010】この発明の目的は、画質の安定した画像が
得られる接触現像方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、発明者らは、前記のような粒度分布の変動
の問題を生じやすい、流動性のよいトナーを使用する系
において、従来の現像器では直結していたトナー滞留部
とトナーホッパとを直結せずに、スリット状のトナー補
給路によって繋いで、トナーホッパからトナー滞留部
へ、トナーの消費量に応じて徐徐にトナーを補給するこ
とを検討した。
【0012】このようにすれば、従来のようにトナーホ
ッパ内のトナーまで、トナー補給ローラの回転による攪
拌の影響が及ばないので、粒度分布の変動はトナー滞留
部内のトナーのみに発生し、トナーホッパからトナー滞
留部に供給されるトナーの粒度分布は、元の状態が維持
される。このため、トナーホッパからトナー滞留部に徐
徐にトナーを供給すれば、トナー滞留部内での粒度分布
の変動を小さく抑えることができる。しかも、トナーホ
ッパに新たなトナーを供給しても、それによってトナー
ホッパ内での粒度分布が変動しないので、結果として画
質の安定した画像が得られるのである。
【0013】したがってこの発明の接触現像方法は、ト
ナーとして、その見かけ密度が0.30g/cc以上の
ものを使用するとともに、現像器として、現像ローラに
当接された薄層形成用の弾性ブレードより現像ローラの
回転方向手前側のトナー滞留部と、このトナー滞留部に
補給トナーを供給するためのトナーホッパとが、スリッ
ト状のトナー補給路によって繋がれたものを使用し、ト
ナーホッパからトナー滞留部へ、上記トナー補給路を通
じて、トナー滞留部でのトナーの消費量に応じて徐徐に
トナーを補給しつつ、現像を行うことを特徴としてい
る。
【0014】かかるこの発明の接触現像方法によれば、
前記のように、本来的に粒度分布の変動の問題を生じや
すい、見かけ密度が0.30g/cc以上の流動性のよ
いトナーを使用しつつ、しかも粒度分布の変動を抑制し
て、画質の安定した画像を形成することが可能となる。
また、この発明で使用する見かけ密度が0.30g/c
c以上のトナーは、前記のように流動性にすぐれるた
め、現像器のトナー滞留部とトナーホッパとを繋ぐスリ
ット状のトナー補給路においてトナー詰まり等が発生す
るおそれもない。
【0015】以下にこの発明を、その実施のための現像
器の一例を示す図1を参照しつつ説明する。図の現像器
2は、現像器本体20と、この現像器本体20内に配置
された現像ローラ21と、この現像ローラ21に当接さ
れた、薄層形成用の弾性ブレード22およびトナー補給
ローラ23と、上記現像器本体20の上方に、スリット
状のトナー補給路25を介して繋がれたトナーホッパ2
4とからなる。また上記現像ローラ21は、感光体1の
表面に当接させて配置されている。
【0016】上記のうちトナー補給路25以外の各部の
構成は、従来と同様である。すなわち現像ローラ21
は、少なくともその表面が、柔軟なウレタンゴム等で形
成されており、感光体1の表面に当接させて配置されて
いる。そしてこの現像ローラ21は、その表面にトナー
Tの薄層を形成した状態で、図中矢印で示すように、当
接する感光体1の表面の移動方向と同方向(図中矢印で
示す方向に)に回転されることで、感光体1の表面に形
成された静電潜像を、トナー像に顕像化するためのもの
である。この際、感光体1と現像ローラ21とは、互い
に異なる周速で回転するように設定されており、ちょう
ど、トナーTの薄層を静電潜像に擦りつけるような形
で、静電潜像の顕像化が行われる。
【0017】また弾性ブレード22は、上記現像ローラ
21の表面に形成されるトナーTの薄層の厚みを一定に
規制するためのもので、ゴム等の弾性部材により板状に
形成されており、現像ローラ21の表面に、所定の圧接
力で当接させて配置されている。さらにトナー補給ロー
ラ23は、現像器本体20内の、弾性ブレード22より
も現像ローラ21の回転方向手前側のトナー滞留部20
aに、薄層形成のためのトナーTを供給するとともに、
顕像化後の現像ローラ21の表面に残留したトナーTを
当該現像ローラ21の表面からかき落として、トナー滞
留部20a内のトナーTと均一に攪拌混合するためのも
ので、やはり、上記現像ローラ21の表面に当接させて
配置されている。
【0018】トナー補給路25は、前記のようにスリッ
ト状に形成されている。より詳しくは、現像ローラ21
の軸方向に沿う寸法が、当該現像ローラ21の寸法とほ
ぼ同じで、かつ図1に示すように、上記と直交する方向
の寸法(幅)が狭いスリット状である。かかるトナー補
給路25の幅等についてはとくに限定されないが、図2
に示すように、トナーホッパ24側(上側)の幅W1
2mm以上、トナー滞留部20a側(下側)の幅W2
1〜10mmで、かつW1 >W2 であるのが好ましい。
また上記トナー補給路25の長さLは3mm以上で、か
つL≧2W2 であるのが好ましい。幅W1 ,W2 がそれ
ぞれ上記範囲未満では、トナーの詰まりが発生するおそ
れがある。また幅W2 が上記範囲を超えるか、あるいは
長さLが上記範囲未満では、トナー補給ローラ23によ
る攪拌の影響がトナーホッパ24に及んで、当該トナー
ホッパ24内のトナーTの粒度分布が変動するおそれが
ある。また幅W1 ,W2 がW1 >W2 の関係を満たさな
いときは、トナーの詰まりが発生するおそれがある。
【0019】上記現像器2とともに、この発明の接触現
像方法に用いられるトナーは、前述したようにその見か
け密度が0.30g/cc以上に限定される。また感光
体表面に形成されたトナー像の、被転写物への転写効率
の点からも、トナーの見かけ密度は0.30g/cc以
上であるのが好ましい。見かけ密度が上記範囲未満のト
ナーは流動性が不十分であるため、トナー補給路25で
トナー詰まりを生じるという問題がある。
【0020】なお、この発明に使用されるトナーの見か
け密度は、上記範囲内でもとくに0.30〜0.40g
/ccであるのが好ましい。かかる見かけ密度を有す
る、流動性にすぐれたトナーとしては、種々の構成のも
のが考えられるが、とくに懸濁重合法、分散重合
法、スプレードライ法の3つの方法のうちのいずれか
で製造されたほぼ球形のトナーが、粒度分布が狭く、し
かも製造条件を調整することで、より一層の小粒径化が
可能で、形成画像の高画質化に寄与できるとともに、分
級が不要で除外される部分がない等、生産性にもすぐれ
るため、好適に採用される。とりわけの、定着用樹脂
の原料である水不溶性の重合性のモノマーと、これに可
溶な重合開始剤と、着色剤その他の添加剤とを含む液状
のモノマー相混合物を作製し、それを水等の水性分散媒
中に液滴状に懸濁分散させつつ加熱して、液滴中のモノ
マーを重合させる懸濁重合法により製造されたトナーが
好適に使用される。この場合、水性分散媒中に懸濁分散
された液滴の1つずつがトナー粒子となる。
【0021】かかる懸濁重合法で使用される、定着用樹
脂の元になるモノマーとしては、ラジカル重合性の種々
のモノマーを使用することができる。かかるモノマーと
してはたとえばモノビニル芳香族モノマー、アクリル系
モノマー、ビニルエステル系モノマー、ビニルエーテル
系モノマー、ジオレフィン系モノマー、モノオレフィン
系モノマー、ハロゲン化オレフィン系モノマー、ポリビ
ニル系モノマー等の従来公知の種々の化合物を使用する
ことができる。
【0022】モノビニル芳香族モノマーとしては、下記
一般式(1) :
【0023】
【化1】
【0024】(式中、R1 は水素原子、低級アルキル基
またはハロゲン原子、R2 は水素原子、低級アルキル
基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ
基、ビニル基、スルホ基、ナトリウムスルホナト基、カ
リウムスルホナト基またはカルボキシル基を表す。)で
表されるモノビニル芳香族炭化水素、たとえばスチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロ
スチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、
p−クロロスチレン、p−エチルスチレン、スチレンス
ルホン酸ナトリウム、ジビニルベンゼンなどがあげられ
る。
【0025】アクリル系モノマーとしては、下記一般式
(2) :
【0026】
【化2】
【0027】(式中、R3 は水素原子または低級アルキ
ル基、R4 は水素原子、炭素数12までの炭化水素基、
ヒドロキシアルキル基、ビニルエステル基またはアミノ
アルキル基を表す。)で表されるアクリル系モノマー、
たとえばアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、ア
クリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒ
ドロキシアクリル酸エチル、γ−ヒドロキシアクリル酸
ブチル、δ−ヒドロキシアクリル酸ブチル、β−ヒドロ
キシメタクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピ
ル、γ−N,N−ジエチルアミノアクリル酸プロピル、
エチレングリコールジメタクリル酸エステル、テトラエ
チレングリコールジメタクリル酸エステルなどがあげら
れる。
【0028】ビニルエステル系モノマーとしては、下記
一般式(3) :
【0029】
【化3】
【0030】(式中、R5 は水素原子または低級アルキ
ル基を表す。)で表されるビニルエステル系モノマーが
あげられ、たとえばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオ
ン酸ビニルなどがあげられる。ビニルエーテル系モノマ
ーとしては、下記一般式(4) :
【0031】
【化4】
【0032】(式中、R6 は炭素数12までの1価の炭
化水素基を表す。)で表されるビニルエーテル系モノマ
ーがあげられ、たとえばビニルメチルエーテル、ビニル
エチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニル
フェニルエーテル、ビニルシクロヘキシルエーテルなど
があげられる。ジオレフィン系モノマーとしては、下記
一般式(5) :
【0033】
【化5】
【0034】(式中、R7 ,R8 およびR9 は同一また
は異なって、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン
原子を表す。)で表されるジオレフィン系モノマーがあ
げられ、たとえばブタジエン、イソプレン、クロロプレ
ンなどがあげられる。モノオレフィン系モノマーとして
は、下記一般式(6) :
【0035】
【化6】
【0036】(式中、R10,R11は同一または異なっ
て、水素原子または低級アルキル基を表す。)で表され
るモノオレフィン系モノマーがあげられ、たとえばエチ
レン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メ
チルペンテン−1などがあげられる。ハロゲン化オレフ
ィン系モノマーとしては、たとえば塩化ビニル、塩化ビ
ニリデンなどがあげられる。
【0037】さらにポリビニルモノマーとしては、たと
えばジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリシア
ヌレートなどがあげられる。これらは単独で使用できる
他、2種以上を併用することもできる。たとえば、最も
一般的なスチレン−アクリル系の定着用樹脂を含むトナ
ーを製造する場合には、モノマーとしてスチレンとアク
リル系モノマーとを併用すればよい。
【0038】モノマー相混合物には、上記モノマーの重
合を開始させる重合開始剤が添加される。重合開始剤と
しては、水性分散媒に不溶で、かつモノマーとの相溶性
のあるものが好ましく、たとえばアゾビスイソブチロニ
トリル、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)、2,2′−アゾビス−(4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビ
ス−(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,
2′−アゾビス−(2−メチルプロピオニトリル)、
2,2′−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)、
1,1′−アゾビス−(シクロヘキサン−1−カルボニ
トリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−
ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2′−アゾビ
ス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ化合物;クメ
ンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシ
ド、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシ
ド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物
が使用できるほか、紫外線や可視光線の照射による重合
を行う場合には、従来公知の光重合開始剤を使用するこ
ともできる。これらは単独で使用される他、2種以上を
併用することもできる。
【0039】重合開始剤の使用量は、モノマー100重
量部に対して0.001〜10重量部、好ましくは0.
01〜0.5重量部の範囲である。なおγ線、加速電子
線等を用いて重合を開始させることも可能であり、この
場合には重合開始剤を使用しなくてもよい。また、紫外
線と各種光増感剤とを組合せて重合を開始してもよい。
【0040】着色剤としては、これに限定されるもので
はないが、たとえば 〈黒色〉カーボンブラック、ニグロシン染料(C.I.
No. 50415B)、ランプブラック(C.I.No. 7
7266)、オイルブラック、アゾオイルブラック、 〈赤色〉デュポンオイルレッド(C.I.No. 2610
5)、ローズベンガル(C.I.No. 45435)、オ
リエントオイルレッド♯330(C.I.No. 605
0)、 〈黄色〉クロームイエロー(C.I.No. 1409
0)、キノリンイエロー(C.I.o.47005)、 〈緑色〉マラカイトグリーンオクサレート(C.I.N
o. 42000)、 〈青色〉カルコオイルブルー(C.I.No. azoec
ブルー3)、アニリンブルー(C.I.No. 5040
5)、メチレンブルークロライド(C.I.No. 520
1)、フタロシアニンブルー(C.I.No. 7416
0)、ウルトラマリンブルー(C.I.No. 7710
3)、 等があげられる。これらは単独で使用される他、2種以
上を併用することもできる。着色剤は、モノマー100
重量部あたり1〜20重量部の割合で使用するのが好ま
しい。
【0041】上記着色剤の中でも、黒色のトナーの場合
はカーボンブラック、とくに表面処理を施してモノマー
との親和性を改善したカーボンブラックが最も好適なも
のとしてあげられる。カーボンブラックのモノマーとの
親和性を改善する表面処理としては、たとえばカップリ
ング剤によるカップリング処理や、あるいはモノマーに
よるグラフト化処理等があげられる。
【0042】電荷制御剤は、トナーの摩擦帯電性を制御
するために配合されるもので、トナーの帯電極性に応じ
て、正電荷制御用または負電荷制御用のいずれかが使用
されるが、前記のように正帯電型の感光体と組み合わせ
て、接触1成分反転現像方式に使用される正帯電型のト
ナーの場合は、いうまでもなく正電荷制御用の電荷制御
剤が使用される。
【0043】かかる正電荷制御用の電荷制御剤として
は、塩基性窒素原子を有する有機化合物、たとえば塩基
性染料、アミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリア
ミノ化合物、アミノシラン類等等、従来公知の種々の電
荷制御剤がいずれも使用可能であるが、とくにモノアリ
ルアミン、ジアリルアミン、トリアリルアミン等のカチ
オン性単量体と、前記定着用樹脂との相溶性にすぐれた
樹脂を形成しうるモノマー(たとえば定着用樹脂が通常
のスチレン−アクリル系である場合には、スチレン、ア
クリルエステルおよびメタクリルエステルのうちの少な
くとも1種)との共重合体が、好適に使用される。これ
らの電荷制御剤は、トナー像の、感光体表面から被転写
物への転写効率を向上して、残留トナーを減少させる効
果にすぐれている。
【0044】一方、負電荷制御用の電荷制御剤として
は、ニグロシンベース(CI5045)、オイルブラック(CI
26150 )、ボントロンS、スピロンブラック等の油溶性
染料;スチレン−スチレンスルホン酸共重合体等の電荷
制御性樹脂;カルボキシ基を含有する化合物(たとえば
アルキルサリチル酸金属キレート等)、金属錯塩染料、
脂肪酸金属石鹸、樹脂酸石鹸、ナフテン酸金属塩等があ
げられる。
【0045】電荷制御剤は、モノマー100重量部に対
して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部
の割合で使用される。またトナーにオフセット防止効果
を付与するために、オフセット防止剤を配合することも
できる。オフセット防止剤としては、脂肪族系炭化水
素、脂肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類
もしくはその部分ケン化物、シリコーンオイル、各種ワ
ックス等があげられる。中でも、重量平均分子量が10
00〜10000程度の脂肪族系炭化水素が好ましい。
具体的には、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエ
チレン、パラフィンワックス、炭素原子数4以上のオレ
フィン単位からなる低分子量のオレフィン重合体、シリ
コーンオイル等の1種または2種以上の組み合わせが適
当である。
【0046】オフセット防止剤は、モノマー100重量
部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8
重量部の割合で使用される。上記各成分の他にモノマー
相混合物に添加することができる成分としては、たとえ
ば架橋剤があげられる。架橋剤は、定着用樹脂を架橋さ
せて、電子写真用トナーの機械的あるいは熱的特性を改
善するために配合されるもので、たとえばジビニルベン
ゼン等のジビニル化合物;ジアリルフタレート、ジアリ
ルイソフタレート、ジアリルアジペート、ジアリルグリ
コレート、ジアリルマレエート、ジアリルセバケート等
のジアリル化合物;トリアリルホスフェート、トリアリ
ルアコニテート、トリアリルシアヌレート、トリメリッ
ト酸アリルエステル、ピロメリット酸アリルエステル等
のトリアリル化合物;1,6−ヘキサンジオールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エ
チレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレ
ート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ブチ
レングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトール
ジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト等のジアクリレート化合物;トリメチロールプロパン
トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレ
ート等のトリアクリレート化合物;1,6−ヘキサンジ
オールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメ
タクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、
ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレン
グリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジメタクリレート、ブチレングリコールジメタクリレ
ート等のジメタクリレート化合物;トリメチロールプロ
パントリメタクリレート等のトリメタクリレート化合
物;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、テト
ラメチロールメタンテトラアクリレート、N,N,
N′,N′−テトラキス(β−ヒドロキシエチル)エチ
レンジアミンのアクリル酸エステル等のポリ(メタ)ア
クリレート化合物;アリルアクリレート、アリルメタク
リレート等のアリル−アクリル系化合物;N,N′−メ
チレンビスアクリルアミド、N,N′−メチレンビスメ
タクリルアミド等のアクリルアミド化合物;ポリウレタ
ンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエーテル
アクリレート、ポリエステルアクリレート等のプレポリ
マー等の、2官能〜多官能のモノマーが、好ましいもの
としてあげられる。
【0047】架橋剤は、モノマー100重量部に対して
0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部の
割合で使用される。その他、安定剤等の種々の添加剤
(いうまでもなくモノマー相混合物に可溶で水性分散媒
に不溶のもの)を、適宜の割合で配合してもよい。一
方、上記各成分からなるモノマー相混合物を懸濁、分散
させる水性分散媒としては、水、または水を主体とす
る、モノマー相混合物と相溶しない混合溶媒があげら
れ、とくに水が最も好適に採用される。
【0048】上記水性分散媒には、モノマー相液滴の分
散性を安定させる目的で、分散安定剤を配合するのが好
ましい。分散安定剤としては、ポリビニルアルコール等
の水溶性高分子や、難水溶性の無機微粒子があげられる
が、トナーの耐環境安定性、流動性、あるいは帯電特性
等を考慮すると、トナー粒子の表面に取り込まれて当該
表面を吸湿性にするおそれのある水溶性高分子よりも、
難水溶性の無機微粒子が好適に採用される。分散安定剤
としての無機微粒子の添加量は、従来と同程度でよい。
【0049】また水性分散媒には、モノマー相混合物の
良好な分散状態を得るため、界面活性剤を配合するのが
好ましい。界面活性剤は、泡の噛み込み等を防止するた
め、モノマー相混合物添加後に添加するのがよい。界面
活性剤としては、アニオン系、カチオン系あるいはノニ
オン系の従来公知の種々の界面活性剤が使用できるが、
目的とするトナーの粒径が10μm前後であることを考
慮すると、懸濁分散能力にすぐれている必要があり、ま
た製造後のトナーの特性に影響を与えないためには、ト
ナーから除去しやすいことが望ましい。界面活性剤は、
モノマー相混合物および水性分散媒の比率等に応じて適
宜の割合で添加される。
【0050】トナーの粒径はとくに限定されないが、高
解像度の画像を得るために、中心粒径が5〜10μmの
範囲内、とりわけ6μm前後、粒度分散が1.50以下
の範囲内、とりわけ1.45以下の範囲内であるのが好
ましい。上記のようにして製造されたトナーは、前述し
た見かけ密度によって規定される流動性等を調整するた
めに、さらに外添剤にて表面処理することもできる。か
かる外添剤としては、従来公知の種々の外添剤が使用可
能であるが、前述したように、感光体の表面に形成され
たトナー像の、被転写物への転写効率を向上して、感光
体表面の残留トナーを減少させるためには、BET法で
測定した比表面積が150m2 /g以下のシリカ微粉末
が好適に使用される。
【0051】上記トナーと、前記現像器2とを用いた、
この発明の接触現像方法は、種々の画像形成装置に適用
することができるが、とくに、装置のより一層の小型化
と、メンテナンスフリー化や環境保護、省資源等の観点
から、画像形成後の感光体の表面に残留するトナーを除
去するクリーナを省略して、上記残留トナーを現像器で
回収して画像形成に再利用する方式の、コンパクトタイ
プのレーザービームプリンタやファクシミリ等に、好適
に採用することができる。
【0052】かかる装置としては、たとえば図3に示す
ように、図中矢印で示す方向に回転する感光体1の周囲
に、帯電チャージャ3、現像器2、転写チャージャ4、
分離チャージャ5、および弾性ブレード61を有する紙
粉クリーナ6を、上記感光体1の回転方向に沿ってこの
順に配置したものが好ましい。また上記各部の周囲に
は、図示していないが、露光手段、用紙搬送系、定着器
等が、適宜配置される。
【0053】たとえば装置がレーザービームプリンタや
ファクシミリである場合、露光手段は、半導体レーザ装
置と、ポリゴンミラー等の走査部材を含む走査−結像光
学系とで構成される。なおこの装置で使用するトナー
は、前述したほぼ球形のトナーに限定される。かかるほ
ぼ球形のトナーは、後述するように弾性ブレード61に
よって感光体1の表面から除去されずに、当該弾性ブレ
ード61を通過して、現像器2に回収され、画像形成に
再利用される。また上記ほぼ球形のトナーはブロッキン
グしにくいため、感光体1の表面に静電付着した状態で
も、弾性ブレード61によってほぐすだけで、現像器2
による回収が容易に行えるという利点もある。
【0054】感光体1は、アルミニウム素管等の円筒状
の導電性基体の表面に、光導電性を有する単層または複
層構造の感光層を形成することで構成されている。感光
層としては、とくに限定されないが、機能設計の自由度
が大きいこと等から、結着樹脂中に電荷発生剤、電荷輸
送剤等の機能性材料を分散した、いわゆる有機感光層が
好適に採用される。また上記有機感光層としては、工程
が少なくてすむこと等から、単一の有機層中に上記機能
性材料を分散した、いわゆる単層型の有機感光層が好適
に採用される。
【0055】帯電、転写および分離の各チャージャ3,
4,5はいずれも、従来同様に、感光体1の表面近傍に
張り渡した導電性のワイヤからなり、このワイヤと感光
体1との間に電圧を印加してコロナ放電させることで、
上記帯電、転写および分離の各機能をするものである
が、各チャージャは、感光体1の表面に当接した導電性
のローラ等で構成してもよい。
【0056】紙粉クリーナ6は、上記弾性ブレード61
と、この弾性ブレード61によって、感光体1の表面か
ら除去された紙粉等の異物を回収する回収容器を兼ねる
クリーナ本体60とを備えている。弾性ブレード61
は、従来の画像形成方法における残留トナー除去用のク
リーニングブレードと同様に、ゴム等の弾性部材により
板状に形成されたもので、感光体1の表面に、所定の圧
接力で圧接されている。
【0057】かかる弾性ブレード61は、不定形の粒子
は通過させずに感光体1の表面から除去できるが、球形
粒子は通過させてしまう性質を有しており、それによっ
て、トナー像転写後の感光体1の表面に混在しているほ
ぼ球形のトナーと紙粉等の不定形の異物のうち、後者の
みを選択的に除去し、クリーナ本体60に回収するもの
である。
【0058】また上記弾性ブレード61は、感光体1の
表面に静電付着した残留トナーをほぐして、現像器2に
よる残留トナーの回収を容易にする働きもする。上記装
置に、この発明の接触現像方法を採用した現像器2を組
み合わせた場合、感光体1の表面に残留するトナーを、
当該感光体1の表面に接触した現像ローラ21によって
物理的かつ静電的に回収するので、感光体1の表面の残
留トナーが多い場合でも確実に回収でき、次の形成画像
に先の画像の残像(メモリ)が残るおそれがない。
【0059】なお接触現像方式には、感光体1の表面の
静電潜像のうち、電位の高い非露光部分に、逆極性のト
ナーを静電付着させる通常の現像方式(ポジ−ポジ方
式)と、電位の低い露光部分に、当該露光部分より電位
が高く、かつ非露光部分より電位が低い同極性のトナー
を静電付着させる反転現像方式(ネガ−ポジ方式)とが
あるが、 前者より後者の方が、トナーの、感光体1に対する
静電付着力が弱く、残留トナーが現像器2で回収されや
すいこと、 レーザービームプリンタやファクシミリでは、より
面積の少ない文字部を露光するのが効率的であるため、
後者の方が一般的であること、等を考慮すると、反転現
像方式がより好適に採用される。ただしこの発明におい
ては、前者のポジ−ポジ現像方式を排除するものではな
い。
【0060】なおいずれの場合にも、感光体1が負帯電
であると、その帯電時に、環境および感光体に影響を及
ぼすオゾンが発生するので、感光体1としては正帯電型
のものが好適に採用される。よってポジ−ポジ現像方式
の場合は正帯電の感光体1と負帯電のトナーを組み合わ
せて使用し、ネガ−ポジ反転現像方式の場合は正帯電の
感光体1と正帯電のトナーを組み合わせて使用するのが
好ましい。
【0061】
【実施例】
《トナーの製造I》下記の各成分を、高速攪拌機(特殊
機化工業(株)製のTKホモミキサー)にて、回転数5
000r.p.m.で5分間、攪拌してモノマー相を作
製した。 (成 分) (重量部) ・重合性モノマー スチレン 82 2−エチルヘキシルメタクリレート 18 ・架橋剤 ジエチレングリコールジメタクリレート 2 ・着色剤 グラフト化カーボンブラック*1 5 ・電荷制御剤 ボントロンN−07 0.5 スチレン−ジアリルアミン共重合体*2 10 ・重合開始剤 2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル) 2.5 アゾビスイソブチロニトリル 0.32 *1:カーボンブラックを、スチレン中で処理したも
の。
【0062】*2:スチレンとジアリルアミンの割合
が、モル比で9:1のもの。 つぎに上記モノマー相を、下記の各成分からなる水性分
散媒中に混合し、前出の高速攪拌機を用いて、回転数1
0000r.p.m.で10分間、攪拌して、液滴の平
均粒径が約9μmの懸濁液を作製した。 (成 分) (重量部) ・イオン交換水 670 ・分散安定剤 りん酸三カルシウム 7 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 0.044 つぎにこの懸濁液を、攪拌器、窒素導入管、およびコン
デンサを取り付け、窒素置換した3リットルのセパラブ
ルフラスコに移し、回転数120r.p.m.で攪拌し
つつ80℃に加熱して5時間、重合反応させた後、室温
まで冷却した。
【0063】そして、ろ別、イオン交換水による洗浄、
乾燥の工程を経て、中心粒径8.5μmのほぼ球形のト
ナー粒子を製造し、このトナー粒子100重量部に、比
表面積が105m2 /gのシリカ微粉末(ワッカー社製
のH2015EP)0.6重量部を添加して、全体の見
かけ密度0.39g/cc、帯電量+30μC/gの正
帯電トナーを製造した。 《トナーの製造II》モノマー相に配合する電荷制御剤の
割合を、以下のように変更したこと以外は、上記トナー
の製造Iと同様にして、中心粒径6.9μm、全体の見
かけ密度0.37g/cc、帯電量+33μC/gの正
帯電トナーを製造した。
【0064】 (電荷制御剤) (重量部) ボントロンN−07 0.6 スチレン−ジアリルアミン共重合体*2 7.8 《トナーの製造III 》製造後のトナー粒子100重量部
に対して外添するシリカ微粉末の添加量を、0.2重量
部としたこと以外は、上記トナーの製造IIと同様にし
て、中心粒径6.9μm、全体の見かけ密度0.31g
/cc、帯電量+25μC/gの正帯電トナーを製造し
た。 《トナーの製造IV》下記の各成分を溶融混練し、粉砕分
級して、平均粒径9.1μmの、不定形のトナー粒子を
製造した。
【0065】 (成 分) (重量部) ・定着用樹脂 スチレン−アクリル系共重合体 100 ・着色剤 カーボンブラック 8 ・電荷制御剤 ボントロンN−07 0.5 そしてこのトナー粒子100重量部に、前出のシリカ微
粉末(ワッカー社製のH2015EP)0.6重量部を
添加して、全体の見かけ密度0.29g/cc、帯電量
+15μC/gの正帯電トナーを製造した。 実施例1 正帯電型の感光体を備えた普通紙ファクシミリ(三田工
業(株)製の型番TC−670)の現像器を、図1に示
す現像器2(感光体1の表面に接触したウレタンゴム製
の現像ローラ21を用いたもの)と交換するとともに、
上記ファクシミリのトナー回収用のクリーナ(弾性ブレ
ード式)を、そのまま紙粉クリーナ6として利用して、
この発明の接触現像方法(1成分反転現像)を実施する
ための装置(図3参照)を作製した。そしてこの装置
に、前記トナーの製造Iで製造したほぼ球形の正帯電ト
ナーと、PPC用の普通紙とを使用して3万枚の連続画
像形成を行い、1枚目の形成画像と、3万枚目の形成画
像について、反射濃度計(東京電色(株)製のTC−6
D)を使用して、それぞれ画像部分の画像濃度と、余白
部分のかぶり濃度とを測定した。 実施例2,3、比較例1 前記トナーの製造II(実施例2)またはトナーの製造II
I (実施例3)で製造したほぼ球形の正帯電トナーを使
用したこと以外は実施例1と同様にして、3万枚の連続
画像形成を行い、1枚目の形成画像と、3万枚目の形成
画像について、反射濃度計(東京電色(株)製のTC−
6D)を使用して、それぞれ画像部分の画像濃度と、余
白部分のかぶり濃度とを測定した。 比較例1 前記トナーの製造IV(比較例1)で製造した不定形の正
帯電トナーを使用したこと以外は実施例1と同様にして
連続画像形成を行ったところ、2千枚までに画像濃度が
著しく低下し、かつかぶり濃度が著しく上昇したので2
千枚で実験を中止した。そこで現像器2を分解して内部
を観察したところ、トナー供給路25の部分でトナー詰
まりが発生しているのが確認された。 比較例2 図4に示す従来の現像器9を使用したこと以外は、実施
例1と同様にして、装置を作製し、3万枚の連続画像形
成を行って、1枚目の形成画像と、3万枚目の形成画像
について、反射濃度計(東京電色(株)製のTC−6
D)を使用して、それぞれ画像部分の画像濃度と、余白
部分のかぶり濃度とを測定した。
【0066】以上の結果を表1、表2に示す。なお上記
各実施例、比較例の連続画像形成試験においてはいずれ
も、2千枚の画像形成ごとに、消費分のトナーを、トナ
ーホッパに補給した。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】上記表1の比較例2の結果より、図4の従
来の現像器9と、見かけ密度0.30g/cc以上のト
ナーとを使用した場合には、画像形成2千枚のごとのト
ナー補給時に、画質にばらつきが発生した。これに対
し、実施例1〜3の結果より、図1の現像器2と、見か
け密度0.30g/cc以上のトナーとを使用すると、
画質の安定した画像が得られることがわかった。
【0070】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明の接触現
像方法によれば、画質の安定した画像を得ることが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の接触現像方法を実施するための、現
像器の一例を示す断面図である。
【図2】上記現像器の要部である、トナー補給路の部分
を拡大した断面図である。
【図3】上記現像器を使用したこの発明の接触現像方法
が適用される、画像形成装置の一例を示す概略説明図で
ある。
【図4】従来の現像器の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 感光体 2 現像器 20a トナー滞留部 21 現像ローラ 22 弾性ブレード 24 トナーホッパ 25 トナー補給路 T トナー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体の表面に形成された静電潜像に、現
    像器の現像ローラの表面に形成されたトナーの薄層を接
    触させて、上記静電潜像をトナー像に顕像化する接触現
    像方法において、上記トナーとして、その見かけ密度が
    0.30g/cc以上のものを使用するとともに、現像
    器として、現像ローラに当接された薄層形成用の弾性ブ
    レードより現像ローラの回転方向手前側のトナー滞留部
    と、このトナー滞留部に補給トナーを供給するためのト
    ナーホッパとが、スリット状のトナー補給路によって繋
    がれたものを使用し、トナーホッパからトナー滞留部
    へ、上記トナー補給路を通じて、トナーの消費量に応じ
    て徐徐にトナーを補給しつつ、現像を行うことを特徴と
    する接触現像方法。
JP6260727A 1994-10-25 1994-10-25 接触現像方法 Pending JPH08123184A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009086626A (ja) * 2007-09-11 2009-04-23 Ricoh Co Ltd 現像剤充填容器及び該容器を使用する画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009086626A (ja) * 2007-09-11 2009-04-23 Ricoh Co Ltd 現像剤充填容器及び該容器を使用する画像形成装置
JP2013190831A (ja) * 2007-09-11 2013-09-26 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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