JPH08122709A - 画像表示装置および光学的ローパスフィルタ - Google Patents

画像表示装置および光学的ローパスフィルタ

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JPH08122709A
JPH08122709A JP7211349A JP21134995A JPH08122709A JP H08122709 A JPH08122709 A JP H08122709A JP 7211349 A JP7211349 A JP 7211349A JP 21134995 A JP21134995 A JP 21134995A JP H08122709 A JPH08122709 A JP H08122709A
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JP
Japan
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image display
equation
pass filter
display body
optical low
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Application number
JP7211349A
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English (en)
Inventor
Masayuki Shinohara
正幸 篠原
Shigeru Aoyama
茂 青山
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
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  • Optical Filters (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Liquid Crystal Display Device Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 解像度をできるだけ高く維持しかつ画像のざ
らつきの除去もあわせて達成する。 【構成】 画像表示装置は,複数の画素が二次元的に周
期的に配列されてなる画像表示装置,および画像表示装
置の前面に配置された光学的ローパスフィルタを備えて
いる。光学的ローパスフィルタの一つの方向におけるM
TFの最初の極小値の空間周波数が,画像表示装置の画
素配列によって定まる標本化周波数の2つの基本周波数
ベクトルM,Nによって定められ,他の方向におけるM
TFの最初の極小値の空間周波数が基本周波数ベクトル
の差±(N−M)によって定められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この発明は光学的ローパスフィルタを備え
た画像表示装置および光学的ローパスフィルタに関す
る。ここで画像表示装置とは二次元的な広がりを持つ可
視情報を表示する装置を意味し,表示される画像の中に
は絵,写真,イラスト等のみならず,文字,記号,数字
等が含まれるのはいうまでもない。
【0002】
【背景技術】液晶パネル(液晶表示装置),CRT表示
装置,プラズマディスプレイ装置等,多くの画像表示装
置は,二次元的に周期的に配列された多数の画素によっ
て画像を表現する(ドットマトリクス画像表示装置)。
このような画像表示装置においては,画素の周期的配列
構造に起因する,いわゆるサンプリングノイズが発生
し,画質が劣化する(画像がざらついて見える)現象が
みられる。
【0003】このサンプリングノイズを低減ないしは除
去するために,光学的ローパスフィルタ(位相回折格
子,水晶板等)を画像表示装置の表示面に配置すること
が提案されている(たとえば,特開昭63−114475号公
報)。光学的ローパスフィルタは画像表示装置における
画素のピッチによって規定される周波数よりも低い空間
周波数成分を通過させるものである。
【0004】光学的ローパスフィルタの機能は画像をぼ
やかせるものであるために(これにより,ざらつきを除
去する)解像度も低下する。光学的ローパスフィルタの
遮断周波数を低く設定するとざらつきを充分に除去する
ことができるが解像度が悪化する。遮断周波数を高めに
設定するとざらつきを充分に除去することができない。
【0005】近年,画素数の多い画像表示装置が開発さ
れている。このような高画質画像表示装置の目的は高解
像度を得ることである。画素数が多いために,ざらつき
がもともと小さい。
【0006】したがって,高画質画像表示装置を考慮し
たときには,高い解像度を維持しつつ,ざらつきを除去
することを考えなければならない。
【0007】
【発明の開示】この発明は,解像度をできるだけ高く維
持しかつざらつき除去もあわせて達成できるようにする
ものである。
【0008】この発明による画像表示装置は,複数の画
素が二次元的に周期的に配列されてなる画像表示体,お
よび上記画像表示体の前面に配置された光学的ローパス
フィルタを備え,上記光学的ローパスフィルタの一つの
方向におけるMTFの最初の極小値が,上記画像表示体
の画素配列によって定まる標本化周波数の2つの基本周
波数ベクトルによって定められ,他の方向におけるMT
Fの最初の極小値が上記基本周波数ベクトルの差によっ
て定められるものである(基本原理1)。
【0009】画像表示体の例には液晶表示装置または液
晶表示パネル,プラズマディスプレイ・パネル,エレク
トロルミネセンス・パネル,CRT表示管等がある。
【0010】光学的ローパスフィルタは位相回折格子,
水晶板の組合せ,プリズム板等により実現される。
【0011】光学的ローパスフィルタのMTFは空間周
波数が零から増大するにつれて小さくなり,遂に極小値
になり,再び大きくなる。最初の極小値とは空間周波数
が零から増大していったときにMTFがはじめて極小値
になる位置である。MTFが最初の極小値を示す空間周
波数が2つの基本周波数ベクトルによって定められる。
【0012】二次元光学的ローパスフィルタは2つの一
次元光学的ローパスフィルタの重ね合わせとして考える
ことができるので,2方向のMTFを考えることができ
る。
【0013】一方のMTFが極小値を示す周波数は2つ
の基本周波数ベクトルによって定められる。2つの基本
周波数ベクトルによって定められる空間周波数(画素配
列に基づく標本化周波数)ではノイズ成分が最も大き
い。この最も大きいノイズ成分が低減するので(MTF
が零に設定されるので),画像のざらつきを防止でき
る。
【0014】他方のMTFが極小値を示す空間周波数は
2つの基本ベクトルの差によって定められる標本化周波
数であり,これは上記の標本化周波数の次に大きいノイ
ズが分布する位置である。他方のMTFが,上述の2つ
の基本周波数ベクトルによって定まる位置ではなく,次
に大きい標本化周波数で零になるように設定されている
ので,2つの基本周波数ベクトルによって他方のMTF
が零となる点を定めることに比べると,画像の解像度が
高くなる。
【0015】光学的ローパスフィルタのMTFが極小値
を示す空間周波数は点ではなく,範囲として設定するこ
とができる。この範囲は画像表示体の画素配列や光学的
ローパスフィルタを構成する部材に応じて定めることが
できる。
【0016】またこの範囲は光学的ローパスフィルタの
分割光の効率(および分割光の位置)や,光学的ローパ
スフィルタの配置(分割光の位置,分割角,光学的ロー
パスフィルタと画像表示体との間の光学距離,光学的ロ
ーパスフィルタの回転角)に関するパラメータを用いて
定めることができる。
【0017】この発明による光学的ローパスフィルタを
備えた画像表示装置の特徴的構成をこれらのパラメータ
で規定することにより実測が容易になる。そのために,
特許請求の範囲には,基本周波数ベクトルによって光学
的ローパスフィルタの特性を規定する請求項に加えて,
上記パラメータを用いて(パラメータを含む数式を用い
て)光学的ローパスフィルタの特徴を規定する請求項が
設けられているのである。
【0018】上述した基本原理1にしたがう光学的ロー
パスフィルタのパラメータの設定範囲をまとめておく
(これは長方形型と呼ばれるものである)。
【0019】I.分割効率の観点から規定される範囲 1.光学的ローパスフィルタとして位相回折格子または
プリズム板を用いた場合 (1) 画素配列がデルタ配列の場合(図30,図31参照) 式1〜式4 または式5〜式8 (2) 画素配列がモザイク配列の場合(図32参照) 式9〜式12
【0020】2.光学的ローパスフィルタとして水晶板
を用いた場合 (1) 画素配列がデルタ配列の場合(図30,図31参照) 式41〜式44 または式45〜式48 (2) 画素配列がモザイク配列の場合(図32参照) 式49〜式52
【0021】II.配置の観点から規定される範囲 1.光学的フィルタとして位相回折格子またはプリズム
板を用いた場合 (1) 画素配列がデルタ配列の場合(図31,図32参照) 式21〜式24 または式25〜式28 (2) 画素配列がモザイク配列の場合(図32参照) 式29〜式32
【0022】この発明によると,光学的ローパスフィル
タのMTFを定めるもう一つの方法がある。それにした
がうと,この発明による画像表示装置は,複数の画素が
二次元的に周期的に配列されてなる画像表示体,および
上記画像表示体の前面に配置された光学的ローパスフィ
ルタを備え,上記光学的ローパスフィルタの一つの方向
におけるMTFの最初の極小値が,上記画像表示体の画
素配列によって定まる標本化周波数の2つの基本周波数
ベクトルの和と差によって定められ,他の方向における
MTFの最初の極小値が上記2つの基本周波数ベクトル
の一方によって定められるものである(基本原理2)。
これによっても高解像度を維持しざらつきを除去するこ
とができる。
【0023】上述した基本原理1にしたがう光学的ロー
パスフィルタの場合と同じ理由により,基本原理2にし
たがう光学的ローパスフィルタのパラメータの設定範囲
をまとめておく(これは平行四辺形型と呼ばれるもので
ある)。
【0024】III .分割効率の観点から規定される範囲 1.光学的ローパスフィルタとして位相回折格子または
プリズム板を用いた場合 (1) 画素配列がデルタ配列の場合(図44参照) 式13〜式16 (2) 画素配列がモザイク配列の場合(図45参照) 式17〜式20
【0025】2.光学的ローパスフィルタとして水晶板
を用いた場合 (1) 画素配列がデルタ配列の場合(図44参照) 式53〜式56 (2) 画素配列がモザイク配列の場合(図45参照) 式57〜式60
【0026】IV.配置の観点から規定される範囲 1.光学的フィルタとして位相回折格子またはプリズム
板を用いた場合 (1) 画素配列がデルタ配列の場合(図44参照) 式33〜式36 (2) 画素配列がモザイク配列の場合(図45参照) 式37〜式40
【0027】この発明は画像表示装置のみならず上述し
た特徴をもつ画像表示装置で用いられる光学的ローパス
フィルタを提供している。
【0028】この発明の他の特徴は実施例の説明の中で
明らかになるであろう。
【0029】
【実施例の説明】
(1) 前提的事項 光学的ローパスフィルタは,光を分割(分岐)させる機
能をもつ位相回折格子や水晶板によって実現される。光
学的ローパスフィルタは画像表示装置の表示面上(前
方)に配置され,光の分割機能により,各画素の虚像を
画素間に形成し,画像のざらつきを除去ないし低減す
る。
【0030】図1は一次元の位相回折格子を示してい
る。回折格子に入射した光は,回折によって,0次光と
その両側の±1次回折光とに分離する(2次以上の高次
回折光は図示略)。
【0031】図2は水晶板を示している。水晶板への入
射光は互いに垂直に振動する強さの等しい2つの平行光
線に分離する。
【0032】図3から図5は光学的ローパスフィルタの
働きを一次元で示すものである。
【0033】図3は,表示画像の光強度分布を空間周波
数を横軸にとって示すものである。Λは画素の一次元
(一方向)の周期(ピッチ,画素間隔)である。1/Λ
は標本化周波数(画素周波数)と呼ばれる。空間周波数
0を中心に現われている光強度分布が,表示装置に入力
する映像信号によって表わされる画像に依るものであ
る。標本化周波数の整数倍(1/Λ,2/Λ,3/Λ)
の周波数を中心に現われる画像の光強度分布がざらつき
を生じさせるノイズである。
【0034】図4は光学的ローパスフィルタのMTF
(Modulation Transfer Function;空間周波数に対する
光透過特性)の一例(遮断空間周波数(MTF=0の位
置)は適当に定められている)を示している。MTFは
点像関数のフーリエ変換により求められる。
【0035】図3に示す光強度分布をもつ表示画像の前
に図4に示すMTFをもつ光学的ローパスフィルタが配
置されたときの出力光強度分布(目に見える画像)が図
5に示されている。この図において破線は図3に示す光
強度分布,鎖線は図4に示す光学的ローパスフィルタの
MTFである。本来表示されるべき画像(入力映像信号
によって表わされる画像)を表わす光強度分布の殆どが
そのまま残り,かつ画像にざらつきを生じさせるノイズ
がかなり低減していることが分る。
【0036】図6および図7は二次元の位相回折格子の
例を示している。図6は正弦波状位相回折格子といわれ
るもので,表面の凹凸が二次元の広がりをもって正弦波
状に変化している。図7は三角形状位相回折格子といわ
れるもので,表面が二次元的に三角形状に変化してい
る。一方向における変化が三角波状,これと直交する他
方向における変化が鋸歯状であってもよい。さらに,一
方向または二方向にステップ状(矩形状)に変化する表
面をもつものでもよい。
【0037】このような二次元位相回折格子が光学的ロ
ーパスフィルタとして働く。光学的ローパスフィルタの
他の構成例については後に述べる。
【0038】これらの光学的ローパスフィルタは切削加
工,射出成形,シート成形,スタンパを用いた成形等に
より作製することができる。光学的ローパスフィルタの
材料としてはガラスや,ポリメチルメタクリレート(P
MMA)(一般にアクリル樹脂),紫外線硬化樹脂,ポ
リカーボネイト(PC)等の透明樹脂が用いられる。
【0039】図8は直交する2方向に凹凸が変化する二
次元位相回折格子(一例として図7に示すもの)におけ
る光の分割(分岐)の様子を示すものである。中央の0
次光のまわりに8つの1次回折光が生じる(2次以上の
高次回折光は図示略)。
【0040】図9は光学的ローパスフィルタを備えた液
晶表示装置の構造を模式的に示すものである。この図に
おいて,液晶パネル,その他の構成要素の厚さ方向がか
なり拡大されて描かれ,長さ(または幅)方向がかなり
縮小されて(画素またはドットの数がきわめて少なく)
描かれている。このことは,図10にもあてはまる。
【0041】液晶パネル20は2枚のガラス基板21,22を
有し,これらのガラス基板21と22との間のわずかの間隙
に液晶が充填されている。2枚のガラス基板21と22の間
に描かれた破線はブラックマトリクス32を表わしている
(詳細については後述する)。
【0042】液晶パネル20の一方のガラス基板22の外面
に光学的ローパスフィルタ(図6に示す構造のもの)10
が,好ましくは,その正弦波状凹凸面(光学的機能を有
する面)をガラス基板22の方に向けて接着層11により接
着されている。ガラス基板22と光学的ローパスフィルタ
10とは正しく平行に配置される。
【0043】接着層11は紫外線硬化樹脂,エポキシ樹脂
等の接着樹脂により構成される。
【0044】このような光学的ローパスフィルタ10が一
面に接着された液晶パネル20の両面側に偏光板23と24が
配置され,さらにその一面側に光源(バックライト)30
が配置されることにより液晶表示装置が構成される。
【0045】図10は液晶表示装置の他の構成例を示すも
のである。
【0046】ここでは偏光板24が液晶パネル20のガラス
基板22に接合(接着または密着した状態で保持)されて
いる。この偏光板24と光学的ローパスフィルタ10とが接
着層11により相互に接着されている。他の構成は図9に
示すものと同じである。
【0047】このように,光学的ローパスフィルタは種
々な形態で表示装置の表示面の前に配置することができ
る。接着層11は必ずしも必要ではない。
【0048】図11は液晶パネル20およびこれに接着され
た光学的ローパスフィルタ10の概略的な拡大断面の一部
を示している。ここでは絶縁膜やスイッチング素子の内
部構造は図示が省略されている。図12は液晶パネル20を
構成する2枚のガラス基板21,22のうちの一方の面上に
形成された画素電極,スイッチング素子および導体配線
パターンの等価回路を示している。ここでは簡単のため
に画素電極(開口)は4画素配列(後に言及する)のも
のが図示されている。
【0049】これらの図を参照して,液晶パネル20は,
基本的には,わずかの間隔(たとえば5μm程度)をあ
けて配置された2枚のガラス基板21および22と,これら
のガラス基板21と22との間の空隙に充填された液晶29と
から構成されている。
【0050】一方のガラス基板21の内面には多数本の走
査電極25Aと信号電極25Bがそれぞれ一定間隔で縦,横
に配列して形成されている。これらの走査電極25Aと信
号電極25Bは相互に絶縁されている(図11においては信
号電極25Bの図示が省略されている)。
【0051】ガラス基板21の内面において,これらの走
査電極25Aと信号電極25Bとによって囲まれた領域に,
画素電極26が相互に絶縁された状態でマトリクス状に形
成されている。画素電極26はそれぞれ隣接する信号電極
25Bに三端子スイッチング素子(たとえばFETからな
る薄膜トランジスタ)27を介して接続されている。スイ
ッチング素子27の制御端子(たとえばゲート端子)は隣
接する走査電極25Aにそれぞれ接続されている。さら
に,これらの電極25A,25Bおよび26を覆うように配向
膜28がガラス基板21の内面の全面に形成されている。
【0052】他方のガラス基板22の内面には各画素電極
26に対向する位置にR,GおよびBのカラーフィルタ31
が形成されているとともに,走査電極25Aおよび信号電
極25Bに対応する位置に遮光膜(ブラックマトリクス)
32が形成されている。カラーフィルタ31の配列には,後
に言及するように,デルタ配列(4画素配列を含む),
モザイク配列,ストライプ配列等があるのはよく知られ
ている。
【0053】ガラス基板22の内面には,カラーフィルタ
31を覆うように,その全面に共通電極33が形成され,さ
らにその上に配向膜34が形成されている。
【0054】画素電極26および共通電極33は透明導電体
膜(たとえばITO膜)により形成されている。これに
対して,走査電極25A,信号電極25Bおよび遮光膜32は
金属等の不透明膜である。したがって,入射光が透過で
きるのは走査電極25Aと信号電極25Bによって囲まれた
画素電極26のある領域(これは遮光膜32によって覆われ
ていない領域と一致する)だけである。この光の透過が
可能な領域が開口,または画素である。
【0055】図13は上述した液晶表示装置における液晶
パネルの開口(画素)の配列を示している。これはデル
タ配列である(図13は白黒画像表示装置におけるもので
ある,カラー画像表示装置におけるデルタ配列は図23,
24に示されている)。白黒画像表示用,カラー画像表示
用のいずれにおいても,X方向(横または水平方向)お
よびY方向(縦または垂直方向)における画素周期をΔ
x,Δyとし,隣接する画素列を考慮した画素周期をΛ
x ,Λy とする。デルタ配列においてはΛx =Δx/
2,Λy =Δyである。
【0056】図13に示す画素配列をもつ液晶パネルの前
面に二次元光学的ローパスフィルタを配置したときに生
じる虚像が図14に示されている。破線で示す8個の像
が,太い実線で示す画像の虚像である。これは,図8に
示したように,光学的ローパスフィルタによって画像を
表わす光が分割されることにより生じる現象である。光
学的ローパスフィルタの光の分割の機能によって,画素
の虚像が画素間に形成され,ざらつきが低減または除去
されることが分る。
【0057】表示画像のざらつきを生じさせる画素配列
に起因する標本化周波数は画素の配列位置をフーリエ変
換して得られる。デルタ配列の画素配列によって生じる
標本化周波数は,図15に示すように,二次元の空間周波
数空間に分布する(図15は図24に示すデルタ配列におけ
る1つの色の画素の配列によって生じる標本化周波数を
示している)。この図において白丸が画素配列によって
生じる標本化周波数の位置を示している。黒丸は単に周
波数空間の原点を示すにすぎない。fx はX方向の空間
周波数,fy はY方向の空間周波数である。
【0058】図3を用いて一次元空間で説明したものと
同じように,二次元周波数空間においても(図15)これ
らの標本化周波数の各点を中心として,ざらつきを生じ
させるノイズの周波数が分布することになる。
【0059】デルタ配列型の表示画像において,周波数
が低くかつ光強度が大きい位置P1,P2 ,P3 ,P4
の近傍の周波数をもつノイズが最も目につきやすい。
【0060】そこで,この最も大きなノイズを除去ない
しは低減するために,光学的ローパスフィルタの水平方
向および垂直方向の遮断空間周波数(MTF=0となる
周波数)を,図16に示すように,これらの位置P1 〜P
4 に設定しがちである。これにより,画像のざらつきを
最も効果的に抑制できるからである。図16において,太
い実線はMTF=0となる遮断空間周波数のラインを示
している。
【0061】しかしながら,「背景技術」の項で説明し
たように,画素数の多い高画質の表示装置ではもともと
ざらつきが小さく,かつ高解像度が要求される。光学的
ローパスフィルタはざらつきを低減させるが,他方で
は,画像をぼやかせ(低空間周波数の画像を表わす光強
度の低下),解像度(MTF=0の空間周波数によって
規定される;すなわち光学的ローパスフィルタを通過す
る光の最大空間周波数)を低下させるようにも作用す
る。
【0062】ざらつき低減の効果をそれほど損うことな
く,解像度を高い状態に維持できる光学的ローパスフィ
ルタを提供するために,そのMFTを最適化するやり方
について次に説明する。
【0063】(2) 基本原理(その1:長方形型) まず,デルタ配列において説明する。
【0064】一般に,二次元画素配列により生じる無数
の標本化周波数は,すべて,2つの基本周波数の合成に
よって表わされる。
【0065】図17は先に示したデルタ配列における標本
化周波数の分布を示している。ここで,二次元周波数座
標系の原点から,最も近い位置にある2つの異なる標本
化周波数(位置P1 とP4 )にそれぞれ向う2つのベク
トルM,Nを考え,これらのベクトルを2つの基本周波
数ベクトルとする。
【0066】二次元周波数座標系fx ,fy に分布する
すべての標本化周波数はこれら2つの基本周波数ベクト
ルMとNの合成によって表現できる。逆に言うと,すべ
ての標本化周波数を合成できる2つのベクトルを基本周
波数ベクトルという。
【0067】上述したように,光学的ローパスフィルタ
は垂直方向および水平方向の2つの方向に光を分割し,
2つの方向にそれぞれMTFをもつ。
【0068】また,標本化周波数P1 ,P2 ,P3 ,P
4 の近傍のノイズが最も大きい光強度をもち,かつ周波
数も低い。
【0069】そこで,これらの最も大きい光強度をも
ち,周波数の低いノイズ成分が分布する標本化周波数P
1 ,P2 ,P3 ,P4 において,2方向のうちの一方向
のMTFを零に設定して,これらの最も目につきやすい
ノイズを低減させる。
【0070】図18は,±Mおよび±Nによって表わされ
る4つの標本化周波数P1 ,P2 ,P3 ,P4 を通るよ
うに,垂直方向の遮断空間周波数が設定された様子を示
している。
【0071】光強度が2番目に大きくかつ周波数が2番
目に低い標本化周波数は±(N−M)である。そこで,
図19に示すように,標本化周波数±(N−M)を通るよ
うに水平方向の遮断空間周波数を設定する。水平方向の
遮断空間周波数を示すライン(実線で示す)は,一般性
を表現するために,斜めに引かれている。
【0072】水平方向の遮断空間周波数をfy 軸に平行
に設定すれば図20に示すようになる。X軸(水平方向)
の解像度がY軸(垂直方向)に関して対称になる。垂直
方向および水平方向の遮断空間周波数によって囲まれる
範囲は長方形となる。
【0073】図19または図20に示された遮断空間周波数
によって囲まれた面積は,図16に示された遮断空間周波
数によって囲まれた面積の2倍となり,解像度(この例
では水平方向の解像度)が2倍となっている。すなわ
ち,光強度が高くかつ低い空間周波数をもつノイズを充
分に低減させながら,高い解像度を維持することができ
る。
【0074】図21はこのことをグラフで表現したもので
あり,水平方向のMTFを示している。実線は図19また
は図20に示された遮断空間周波数(MTF=0)をもつ
MTFを,破線は図16に示された遮断空間周波数をもつ
MTFをそれぞれ示している。図19または図20のものは
水平方向の遮断空間周波数が図16のものに比べて2倍に
なっており,解像度が2倍となっている。また,実線で
示されたMTFは,低い空間周波数領域でその値が,破
線で示されたMTFに比べて大きくなっており,これに
より,画像のぼやけが小さくなっていることが分る。
【0075】図22は基本周波数ベクトルの他のとり方を
示している。実線で示すベクトルおよび遮断空間周波数
は図17から図20に示したものである。破線で示す基本周
波数ベクトルNとMがこれと異なるように設定されたも
のであり,この基本周波数ベクトルを用いて設定された
遮断空間周波数が破線で示されている。実線で示す遮断
空間周波数の方が破線で示す遮断空間周波数よりも,水
平方向の解像度と垂直方向の解像度が相互により近い値
となるという特長がある。
【0076】図23から図26(A) ,(B) はカラー液晶パネ
ル等のカラー表示装置におけるカラー画素配列の例を示
している。図23および図24はデルタ配列の2つの例を,
図25は4画素配列の例を,図26(A) ,(B) はモザイク配
列の2つの例をそれぞれ示している。
【0077】カラー表示装置の場合,画像のざらつきは
R,G,Bの各色の画素が混ざらずに分離していること
により生じる。したがって,ざらつきを生じさせるノイ
ズの中心周波数である標本化周波数は各色の画素の配列
周期に依存する。すなわち,R色の画素の配列周期,G
色の画素の配列周期,およびB色の画素の配列周期にそ
れぞれ依存する。
【0078】図23および図24に示すデルタ配列,および
図26(A) ,(B) に示すモザイク配列においては,R色の
画素の配列周期と,G色の画素の配列周期と,B色の画
素の配列周期とは同じである。これらの図において,R
色の画素についてX方向およびY方向の画素周期Δx
(Λx ),Δy(Λy )が示されている。
【0079】デルタ配列においては上述したように,Λ
x =Δx/2,Λy =Δyに設定される。モザイク配列
においては,Λx =Δx/3,Λy =Δyである。
【0080】図25に示す4画素配列では,G色の画素配
列周期と,他の色(B,R)の画素の配列周期とは異な
る。一般に人間の目はG色について感度が最も高いの
で,G色の画素の配列周期に基づいて光学的ローパスフ
ィルタの遮断空間周波数が決定される。4画素配列にお
いて,G色の画素の配列周期に着目すれば,デルタ配列
(図23,24)の配列周期と同じになる。
【0081】MTFは波長により変動する。図27は,あ
る正弦波状回折格子(光学的ローパスフィルタ)の赤
(R)(波長 630nm),緑(G)(波長 545nm)および
青(B)(波長 480nm)に関するMTFを示す。光の波
長が長くなるほど,遮断空間周波数は小さくなる。赤,
緑および青のうち,遮断空間周波数が中心に位置する色
のものを基準にするのが妥当である。したがって,光学
的ローパスフィルタを緑の波長の遮断空間周波数を用い
て設計するのがよい。
【0082】次にモザイク配列における標本化周波数,
基本周波数および遮断空間周波数について説明する。
【0083】モザイク配列においても,図28に示すよう
に,二次元空間周波数座標系の原点に最も近い位置にあ
る2つの異なる標本化周波数にそれぞれ向う2つのベク
トルM,Nを考え,これらのベクトルを2つの基本周波
数とする。±M,±Nによって表わされる4つの標本化
周波数を通るように水平方向遮断空間周波数が設定され
る。
【0084】また,±(N−M)で表わされる標本化周
波数を通るように垂直方向遮断空間周波数が設定され
る。この垂直方向遮断空間周波数はfx 軸に平行でな
く,斜めでもよい。
【0085】上述した光学的ローパスフィルタを用いる
ことによって,解像度を維持したまま,ざらつきが除去
される様子を図29を参照して説明する。上述したデルタ
配列型の表示装置の前面に,図22に破線で示された遮断
空間周波数を持つ光学的ローパスフィルタが配置されて
いる。この光学的ローパスフィルタの水平方向遮断空間
周波数は基本周波数ベクトルMおよびNによって規定さ
れる周波数が最も低い標本化周波数である。垂直方向遮
断空間周波数は次に周波数が低い標本化周波数±(N−
M)を通るように設定されている。
【0086】図29において光学的ローパスフィルタによ
って生成される画素の虚像が破線で示されている(実線
は画素を示すが,これは見えない)。図示を簡略化する
ために,1個の画素について4個の虚像が生成されてい
るものとする(この光学的ローパスフィルタは入射光を
一方向に2分割するものである)。
【0087】画素のデルタ配列に起因して生じる斜め方
向の周期Λn をもつざらつきが,その一周期の間に複数
個の虚像が存在することによって除去されている。しか
しながら,縦(垂直)方向の解像度(画素の配列周期Λ
y の解像度)は維持されている。すなわち,水平方向に
のびるラインHL1 ,HL2 ,HL3 ,HL4 を相互に
識別可能に表示できる。たとえば,ラインHL2 ,HL
4 を明るく,ラインHL1 ,HL3 を暗く表示すること
ができる。縦方向に周期2Λy で変化する周期画像の表
示が可能である。
【0088】このような,少なくとも一方向において解
像度を維持しつつざらつきを除去する効果はこの発明に
よる他のすべての光学的ローパスフィルタが持つもので
ある。
【0089】(3) 遮断空間周波数の範囲(その1:長方
形型) 図30はベクトルN−Mによって規定される水平方向遮断
空間周波数(図20に示すもの)が設定された光学的ロー
パスフィルタ(二次元ローパスフィルタが2つの異なる
方向についての一次元ローパスフィルタの重ね合わせに
よって構成されると考えたときの一方の一次元ローパス
フィルタのみをここでは考慮している)のMTFを示し
ている。ベクトルN−Mで表わされた標本化周波数(1
/Λx )でMTF=0となっている。
【0090】水平方向遮断空間周波数はこの発明の目的
の範囲内で,標本化周波数N−Mを中心として一定の範
囲を持ってもよい。標本化周波数N−Mよりも小さい標
本化周波数はNであり,この標本化周波数N(そのfx
成分)を中心とする周波数分布を除去する必要はない
(この標本化周波数Nは他方の一次元ローパスフィルタ
で除去される)。また,N−Mの次に大きい周波数は2
N−Mであるから,この標本化周波数2N−M(そのf
x 成分)を中心に分布するノイズ周波数もこの光学的ロ
ーパスフィルタによって除去する必要はない(同様に他
の一次元ローパスフィルタで除去される)。したがっ
て,水平方向遮断空間周波数の下限を,標本化周波数N
のfx 成分と標本化周波数N−Mとの中間点に定め,上
限を,標本化周波数N−Mと標本化周波数2N−Mの中
間点に定めるのが妥当である。水平方向遮断空間周波数
の設定範囲は図30に示すように,3/4Λx から5/4
Λx となる。垂直方向遮断空間周波数の設定範囲も同様
に考えればよい。
【0091】図31は図20に対応するもので,デルタ配列
における水平方向および垂直方向遮断空間周波数の設定
範囲を示している。水平方向遮断空間周波数の設定範囲
は,上述のように,aa−ab,ba−bb,ca−c
bで示す範囲(3/4Λx 〜5/4Λx )である。垂直
方向遮断空間周波数の設定範囲はAa−Ab,Ba−B
bで示す範囲(1/4Λy 〜3/4Λy )である。
【0092】図32は図22に対応するものでデルタ配列に
おけるもう一つの基本周波数のとり方によって設定され
る水平方向および垂直方向遮断空間周波数の設定範囲を
示している。水平方向遮断空間周波数の設定範囲はAa
−Ab,Ba−Bbで示す範囲(1/4Λx 〜3/4Λ
x )である。垂直方向遮断空間周波数の設定範囲はaa
−ab,ba−bb,ca−cbで示す範囲(3/4Λ
y 〜5/4Λy )である。
【0093】図33は図28に対応するもので,モザイク配
列における水平方向および垂直方向遮断空間周波数の設
定範囲を示している。水平方向遮断空間周波数の設定範
囲はAa−Ab,Ba−Bbで示す範囲(1/6Λx
1/2Λx )である。垂直方向遮断空間周波数の設定範
囲はaa−ab,ba−bb,ca−cbで示す範囲
(5/6Λy 〜7/6Λy )である。
【0094】図34は光学的ローパスフィルタとして二次
元(正弦波状)回折格子を用いた場合に,0次光および
±1次回折光によってそれぞれ画素の実像および虚像が
生成される様子を示している。
【0095】画素平面はたとえば上述した液晶パネルで
あり,分りやすくするために画素が画素平面から突出し
た状態で図示されている。回折格子10の0次光は実線で
示す画素の実像を生じさせる。±1次回折光(分割光,
分岐光)は画素間に破線で示す画素の虚像を生じさせ
る。これは図14に対応している。
【0096】図35は上述した画素平面と格子平面とを立
体的に示すものである。画素平面にXY直交座標系を設
定し,格子平面にxy直交座標系を設定する。二次元回
折格子10はx方向の格子10aとy方向の格子10bとから
構成される。これらの格子10a,10bのx軸に対する傾
き角をそれぞれθ1 ,θ2 とする。このように格子は傾
いていてもよい。傾かせるとモアレ縞の発生を防止する
ことができる。格子平面と画素平面との間の距離はLで
ある。
【0097】画素平面において実像の中心位置(0次
光,すなわち透過光の光軸が通る位置)をQ0 とする。
これはXY座標系の原点である。この点Q0 を中心とし
て点対称の1組の虚像の中心をQ1 ,Q1 ′とする。点
1 の座標を(X1 ,Y1 )とする。これと90°(θ2
=θ1 +90°である必要はないので,90°とは限らな
い)離れた位置に形成されるもう1組の虚像の中心をQ
2 ,Q2 ′とする。点Q2の座標を(X2 ,Y2 )とす
る。
【0098】虚像の点Q1 を生じさせる仮想光軸(破線
で示す)と点Q0 を通る光軸(Z軸方向)とのなす角を
α1 とする。画素平面において点Q0 からQ1 までの距
離はLα1 で表わされる(ただし,角度α1 は小さいも
のとする)。同じように,虚像の点Q2 を通る光軸と点
0 を通る光軸とのなす角をα2 とする。画素平面にお
いて点Q0 とQ2 との間の距離はLα2 で表わされる
(ただし角度α2 は小さい)。
【0099】0次光(透過光)(点Q0 を通る光)の入
射光(二次元回折格子10への入射光)に対する透過(分
割または分岐)効率(入射光に対する0次光の比)をP
0 とする。
【0100】点Q1 およびQ2 をそれぞれ通る光(±1
次回折光)の入射光に対する分割(分岐,透過)効率
(入射光に対する±1次回折光の比)をそれぞれP1
よびP2 とする。
【0101】図31(デルタ配列)において,水平方向遮
断空間周波数がaa−abおよびca−cbの範囲にあ
る条件を,上述の分割効率P0 ,P1 ,点Q1 の位置
(X1,Y1 )および画素の配列周期Δx,Δy(Δx
=2Λx ,Δy=Λy )を用いて表わすと,それぞれ式
1および式2となる。
【0102】同じように,図31において,垂直方向遮断
空間周波数がAa−AbおよびBa−Bbの範囲にある
条件を,分割効率P0 ,P2 ,点Q2 の位置(X2 ,Y
2 )および画素の配列周期Δx,Δyを用いて表わす
と,それぞれ式3および式4となる。
【0103】デルタ配列の他の例,すなわち図32に示す
ものにおいては,式5および式6を満たすときに,垂直
方向遮断空間周波数がそれぞれaa−abおよびca−
cbの範囲内にある。また,式7および式8を満たすと
きに,水平方向遮断空間周波数がそれぞれAa−Abお
よびBa−Bbの範囲内にある。
【0104】さらに,図33に示すモザイク配列において
は(Δx=3Λx ,Δy=Λy ),式9および式10をそ
れぞれ満たすときに,水平方向遮断空間周波数がAa−
AbおよびBa−Bbの範囲内にある。また,式11およ
び式12をそれぞれ満たすときに,垂直遮断空間周波数が
aa−abおよびca−cbの範囲内にある。
【0105】これらの式1から式12は,二次元回折格子
による光学的ローパスフィルタのMTF=0を満足する
範囲が図31から図33に示されたものであるときに,光学
的ローパスフィルタの光の分割効率が,画素配列周期等
との関係でどの範囲にあるかを示したものである。逆に
言えば,光学的ローパスフィルタの光の分割効率を点Q
1 ,Q2 (距離Lには依存しない)で実測することによ
り,その遮断空間周波数がどの程度であるかが分る。光
学的ローパスフィルタの回折効率の実測は比較的容易で
ある。
【0106】これらの式1から式12は次のようにして導
かれる。
【0107】二次元位相回折格子10は2つの一次元位相
回折格子10aと10bとを合成したものと考えられる。
【0108】一次元位相回折格子10aのm次回折光成分
と一次元位相回折格子10bのn次回折光成分の合成によ
り生ずるm,n次回折光の回折効率をPmn,m,n次回
折光により生ずる虚像の実像を基準(原点)とする相対
位置を(Xmn,Ymn),回折角をαmnとする。
【0109】図35における変数P0 ,P1 ,P2
1 ,X2 ,Y1 ,Y2 ,α1 ,α2 はそれぞれ次のよ
うに表わされる。 P0 =P00,P1 =P10,P2 =P01 (X1 ,Y1 )=(X10,Y10) (X2 ,Y2 )=(X01,Y01) α1 =α10,α2 =α01
【0110】以下では一般的変数Pmn,(Xmn
mn),αmnを用いる。
【0111】画素配列周期Δx,Δyの代わりに,
Λx ,Λy をそれぞれ用いる。 デルタ配列 Λx =2Δx,Λy =Δy モザイク配列 Λx =3Δx,Λy =Δy 次の前提(近似)条件を考慮する。
【0112】遮断空間周波数を導くためには,各回折光
の回折効率を求める必要がある。しかし,一般的な光学
的ローパスフィルタにおいて2次以上の回折効率は小さ
くとってあり,遮断空間周波数にさほど影響を与えな
い。
【0113】図36は(±1次回折光効率)/(0次光効
率)=0.7 とした場合の三角形状位相回折格子,正弦波
状位相回折格子および理想的な光学的ローパスフィルタ
(2次以上の回折光が無い)のMTFを示したものであ
る。これらの3種類の光学的ローパスフィルタにおける
2次以上の回折光の回折効率の総和はそれぞれ0.11,0.
07,0.00である。
【0114】MTF=0となる遮断空間周波数はこれら
3種類の光学的ローパスフィルタにおいてそれほど差は
ない。
【0115】したがって,以下の説明では0次光および
±1次光のみを考慮することにする。
【0116】遮断空間周波数と回折効率Pmn,位置(X
mn,Ymn)との関係を導出する。
【0117】位相回折格子10を2つの格子成分10aと10
bとに分けて,それぞれにおける遮断空間周波数を考え
る。
【0118】遮断空間周波数はMTF=0を満たす空間
周波数g(fx ,fy )=0である。
【0119】格子成分10aのMTFa は次式で表わされ
る。Fはフーリエ変換を表わす。
【数61】
【0120】ここでfa (x,y)は格子成分10aの点
像分布関数で,次のように表わされる。
【数62】
【0121】ただし,Pa0,P a±1 は格子成分10aの
0,±1次光回折効率で次式が成立つ。
【数63】
【0122】これより次式が得られる。
【数64】
【0123】ただし,
【数65】 とした。
【0124】MTFa (fx ,fy )=0の条件から次
式が得られる。
【数66】 ただし
【数67】
【0125】回折格子10bの場合には,P=P01/P00
として,X10,Y10の代わりにX01,Y01を用いればよ
い。
【0126】図31において,点aaの空間周波数を(f
xaa ,fyaa )とする。他の点ab,ba,bb,c
a,cb,Aa,Ab,Ba,Bbの周波数もこれらの
符号を下添字として用いて表わす。
【0127】水平方向の遮断空間周波数がaa−abの
範囲にある条件は,式66,式67において次式で与えられ
る。
【数68】
【数69】
【0128】これより,次式を得る。
【数70】
【0129】水平方向の遮断空間周波数がca−cbの
範囲にある条件は次の通りである。
【数71】
【数72】
【0130】これより次式を得る。
【数73】
【0131】垂直方向の空間遮断周波数に関しても同様
にして,次のようになる。
【数74】
【数75】
【0132】図31に示すデルタ配列において,基本画素
周波数は次のように表わされる。
【数76】
【0133】したがって,図31に示すように次の関係式
が成立つ。
【数77】
【0134】式77を上述した式70,式73,式74および式
75に代入すれば式1,式2,式3および式4が得られ
る。
【0135】図22に示すように基本周波数をとった場合
には,図32のデルタ配列において,基本画素周波数は次
のように表わされる。
【数78】
【0136】図32に示す関係を式70,式73,式74および
式75に代入して,式7,式8,式5および式6が得られ
る。
【0137】一方,図33に示すモザイク配列における基
本画素周波数は次のように表わされる。
【数79】
【0138】これより次式が成立つ(図33参照)。
【数80】
【0139】式80を式70,式73,式74,式75に代入すれ
ば,式9,式10,式11および式12がそれぞれ得られる。
【0140】図37は水晶板12を光学的ローパスフィルタ
として用いた場合の実像および虚像が生成される様子を
示している。
【0141】図38は2枚の水晶板12および13を用いて4
分岐の二次元光学的ローパスフィルタを構成した場合を
立体的に示すものである。画素平面にXY直交座標系が
設定されている。1つの実像と3つの虚像の位置をそれ
ぞれR1 ,R1 ′,R2 ,R2 ′(R1 ′が実像)とす
る。
【0142】図35との対比において,水晶板において
は,回折格子における透過光(0次光)がないと取扱え
ばよい。また,回折格子における点Q1 ,Q1 ′,
2 ,Q2′における光強度も零となった場合であると
考えられる。これに代えて,実像および虚像の点R1
1 ′,R2 ,R2 ′における光強度を考えればよい。
【0143】したがって,上述した式1〜式12におい
て,P0 (X1 ,Y1 ),(X2 ,Y2 )にそれぞれ代
えて,0,[(X1 +X2 )/2,(Y1 +Y2 )/
2],[(X1 −X2 )/2,(Y1 −Y2 )/2]を
代入すれば,水晶板を用いた場合の式1〜式12に対応す
る式41〜式52が得られる。
【0144】すなわち,式41〜式52は光学的ローパスフ
ィルタとして水晶板を2枚使用した場合の遮断空間周波
数の範囲を示している。
【0145】式41〜式44は式1〜式4にそれぞれ対応す
るもので,図31に示すデルタ配列の場合である。
【0146】式45〜式48は式1〜式8にそれぞれ対応す
るもので,図32に示すデルタ配列の場合である。
【0147】式49〜式52は式9〜式12にそれぞれ対応す
るもので,図33に示すモザイク配列の場合である。
【0148】図39は二次元プリズム板の平面を,図40は
図39におけるA−A線断面またはB−B線断面(いずれ
の断面も同じ形になる)をそれぞれ示している。
【0149】図39において,太い線で囲まれた区画には
平坦な領域S00と,斜面をもつ領域(他のすべての領
域)とがある。これらの領域の面積をSmn(m,n=
0,±1)で表わす。各領域の回折効率Pmnは面積Smn
に比例するので,次式で与えられる。
【数81】
【0150】このような二次元プリズム板も上述した二
次元位相回折格子と全く同じように取扱うことができ,
式1〜式12が成立つ。
【0151】次に,水平方向および垂直方向遮断空間周
波数が配列に応じて上述した範囲(図31〜図33)にある
ための条件を,二次元位相回折格子を光学的ローパスフ
ィルタとして用いた場合について,回折効率Pmn,回折
角α1 ,α2 ,格子平面と画素平面との間の光学距離
(位相回折格子と液晶パネルとの間の距離)Lおよび回
折格子の傾き角θ1 ,θ2 を用いて表現する。
【0152】図31に示すデルタ配列において,式21およ
び式22を満たすように位相回折格子が配置されたとき
に,水平方向遮断空間周波数はそれぞれaa−abおよ
びca−cbの範囲内におさまる。同様に式23および式
24を満たすとき,垂直方向遮断空間周波数はそれぞれA
a−AbおよびBa−Bbの範囲に入る。
【0153】図32に示すデルタ配列の他の例において
は,式25および式26を満たすように位相回折格子を配置
すると,垂直方向遮断空間周波数がそれぞれaa−ab
およびca−cbの範囲におさまる。また,式27および
式28が満たされたとき,水平方向遮断空間周波数はそれ
ぞれAa−AbおよびBa−Bbの範囲内に入る。
【0154】図33に示すモザイク配列においては,式29
および式30が満たされるとき,水平方向遮断空間周波数
がそれぞれAa−AbおよびBa−Bbの範囲内に入
る。式31および式32を満たすように位相回折格子が配置
されると,垂直方向遮断空間周波数がそれぞれaa−a
bおよびca−cbの範囲におさまる。
【0155】このことは二次元プリズム板においてもあ
てはまる。
【0156】これらの式21から式32は次のようにして導
出される。
【0157】図35において,画素Q0 とその虚像Q1
の間の距離は,角度α1 が非常に小さいとして,Lαで
表わされる。
【0158】したがって,
【数82】
【0159】同様にして次式が成立つ。
【数83】
【0160】これらの式82および式83を式1から式12に
代入すれば,それぞれ式21から式32が求まる。
【0161】(4) 基本原理および遮断空間周波数の範囲
(その2:平行四辺形型) 解像度を図16に示すように遮断空間周波数が設定された
光学的ローパスフィルタの解像度の2倍にするもう一つ
の方法および構成について説明する。
【0162】まずデルタ配列の場合には,図41に示すよ
うに,4つの標本化周波数±(M+N)および±(N−
M)を通るように第1の遮断空間周波数を設定する。
【0163】また,図42に示すように,まだ除去されて
いない標本化周波数±M(または±N)を通るように第
2の遮断空間周波数を設定する(図42に実線で示す)。
この第2の遮断空間周波数を,図43に示すように,±
(M+N)および±(N−M)を通るように設定すれ
ば,解像度はfx 軸およびfy 軸に関して対称となる。
【0164】モザイク配列の場合にも全く同じである。
図44はモザイク配列の画素に対して設定された遮断空間
周波数を示している。基本周波数Mは図28に示すものと
方向が逆となっているが,どちらの方向にとっても結果
は同じである。
【0165】デルタ配列の場合について,この発明の目
的の範囲内で許されうる遮断空間周波数の範囲が図45に
示されている。このうちで,光学的ローパスフィルタと
して二次元位相回折格子またはプリズム板が用いられた
ときに,遮断空間周波数が範囲aa−abおよびca−
cbに入る条件が式13および式14に,範囲Aa−Abお
よびBa−Bbに入る条件が式15および式16にそれぞれ
示されている。これは回折効率P0 ,P1 ,P2 と虚像
の位置X1 ,Y1 ,X2 ,Y2 を用いて表現したもので
ある。
【0166】またモザイク配列において,式17,式18,
式19および式20を満たすとき,遮断空間周波数が図46に
示す範囲aa−ab,ca−cb,Aa,AbおよびC
a−Cbに入る。
【0167】式13から式16を次に導く。
【0168】図45(デルタ配列)において,遮断空間周
波数が範囲aa−ab内にある条件は,上述した式66お
よび式67(MFTa (fx ,fy )=0の条件)におい
て,次式で表わされる。fy はfx の一次関数で表現さ
れている。
【数84】
【数85】
【0169】これより次式を得る。
【数86】
【0170】遮断空間周波数が範囲ca−cbにある条
件は次式で表わされる。
【数87】
【数88】
【0171】これより次式を得る。
【数89】
【0172】同様にして,遮断空間周波数がそれぞれ範
囲Aa−AbおよびCa−Cbにある条件は次のように
なる。
【数90】
【数91】
【0173】デルタ配列における関係式,式77を,上記
の式86,式89,式90および式91に代入すれば式13,式1
4,式15および式16が導かれる。
【0174】同じようにモザイク配列の関係式,式80
を,式86,式89,式90および式91に代入すれば,式17,
式18,式19および式20が導かれる。
【0175】光学的ローパスフィルタとして図38に示す
ような2枚の水晶板を用いた場合において,遮断空間周
波数が上述した図45および図46に示す範囲に入る条件
を,分割効率を用いて表現すると,次の通りである。
【0176】デルタ配列の場合,図45の範囲aa−a
b,ca−cb,Aa−AbおよびCa−Cbに遮断空
間周波数が入る条件は,式53,式54,式55および式56に
示す通りである。
【0177】モザイク配列において,式57,式58,式59
および式60が満たされるとき,遮断空間周波数は図46に
示される範囲aa−ab,ca−cb,Aa−Abおよ
びCa−Cbに入る。
【0178】式53から式60は,式13から式20において,
0 ,(X1 ,Y1 ),(X2 ,Y2 )にそれぞれ代え
て,0,[(X1 +X2 )/2,(Y1 +Y2 )/
2],[(X1 −X2 )/2,(Y1 −Y2 )/2],
を代入すれば求められる。
【0179】次に,回折効率,回折角,格子平面と画素
平面との間の光学距離および回折格子の傾き角を用い
て,遮断空間周波数の範囲を表現する。光学的ローパス
フィルタとしては二次元位相回折格子が用いられる。
【0180】図45に示すデルタ配列において,式33,式
34,式35および式36を満たすとき,遮断空間周波数は範
囲aa−ab,ca−cb,Aa−AbおよびCa−C
bにそれぞれ入る。
【0181】図46に示すモザイク配列において,式37,
式38,式39はおよび式40を満たすとき,遮断空間周波数
は範囲aa−ab,ca−cb,Aa−AbおよびCa
−Cbにそれぞれおさまる。
【0182】式33から式40は,上述した式82および式83
を,式13から式20に代入することによりそれぞれ求めら
れる。
【0183】(5) 具体的設計例 図24に示すデルタ配列の液晶パネルを用いるものとす
る。緑(G)の画素に着目する。
【0184】画素周期は次の通りである。
【数92】
【0185】緑(G)の画素を透過する光の中心波長
を,λ=555nm とする。
【0186】式1〜式4を満たす回折格子Pmn,および
虚像の位置(Xmn,Ymn)(単位はμm )を暫定的に設
定する。たとえば,次のように仮に設定する。
【数93】
【数94】
【0187】式92,式93,式94が式1〜式4を満たすか
どうかを検証する。
【0188】式1および式2に式92〜式94を代入すると
次のようになる。
【数95】
【数96】
【0189】これより,式92〜式94は式1〜式4の条件
を満たしていることが確認できる。
【0190】図47は液晶表示装置の一部を拡大して示す
ものである。液晶パネル20のブラックマトリクス32の位
置が画素平面である。
【0191】画素平面と格子平面との間の光学的距離を
L,液晶パネル20の一方のガラス基板(回折格子10に面
する側)22の厚さをL2 =900 μm ,このガラス基板22
の表面と二次元回折格子(光学的ローパスフィルタ)10
との間の距離をL1 =1.4mmとする。また,ガラス基板2
2の屈折率n2 を1.5 とする。ガラス基板22と回折格子1
0との間には空気があるものとし,その屈折率をn1
1とする。次式が成立つ。
【数97】
【0192】二次元回折格子10a,10bはそれぞれy
軸,x軸に平行になっているものとする。
【0193】2つの回折格子10a,10bの格子周期をそ
れぞれΛa ,Λb とする。回折の関係式から次式が成立
つ。
【数98】
【0194】光学的ローパスフィルタとして正弦波二次
元回折格子の場合について計算する。一次元正弦波回折
格子を考えると,そのn次回折効率は
【数99】 で表わされる。ここでJn はベッセル関数,φは位相シ
フト量である。
【0195】したがって次式が得られる。
【数100】 これより,φ/2=1.29rad を得る。
【0196】正弦波回折格子においては次式が成立つ。
【数101】 ここで,tは格子厚,ng は位相回折格子の屈折率で,
ここではng =1.5 とする。
【0197】したがって,t=0.448 μm となる。
【0198】x軸,y軸方向の格子周期がそれぞれ55.5
μm ,61.7μm で,格子厚が0.448μm の正弦波状回折
格子を用いればよいことが分る。
【0199】次に光学的ローパスフィルタとして水晶板
を用いる場合について説明する。
【0200】図48は1枚の水晶板を用いて一方向に2つ
の光に分割する様子を示している。このような使い方の
水晶板を,光の分割方向が直交するように,2枚用いた
のが図38である。この場合には上述したように,回折格
子における0次光効率P00も0として取扱えばよい。式
41〜式44(デルタ配列の場合)が用いられる。
【0201】図49は2枚の水晶板を用いて,一方向に3
つの光に分割する様子を示している。このように3つの
光に分ける場合には,両端の光を±1次光,中心の光を
0次光として取扱えばよい。ただし,+1次光と−1次
光の強度がほぼ等しい場合に限る。また,水晶板の場
合,0,±1次光はすべて平行なため,虚像の位置(X
mn,Ymn)は水晶板における光のずれ量に等しく設定さ
れる。
【0202】最後に光学的ローパスフィルタとして,図
39,図40に示すプリズム板を用いる場合について考察す
る。
【0203】プリズム板も位相回折格子と同様に取扱え
る。光の分割(分岐)は光の屈折により生じるので,プ
リズム板の屈折率をnとすると,分岐角αは,スネルの
法則により次式で表わされる。
【数102】
【0204】γmnはプリズムの角度である(図40にγ
0-1 が代表例として示されている)。
【0205】光の効率は先に式81によって示した通りで
ある。
【0206】したがって,n=1.5 とすると,X10=20
μm ,Y01=12μm (式93)およびL=2mmとして次の
プリズム角が得られる。
【数103】
【0207】また,図39に示す各領域の横,縦の長さを
それぞれ, L a±1 =L b±1 =70μm La0 =Lb0 =100 μm と設定すると,これらを式81に代入して,
【数104】 を得る。これにより,正弦波状回折格子と同じ機能を達
成できることが分る。
【0208】上述した正弦波状位相回折格子の配置条件
(L,θ1 ,θ2 等の関係)について検討する。
【0209】L=2mmで配置するとすると次式が成立
つ。
【数105】
【0210】図35において,
【数106】 が成立つので,これらの式105 ,106 ,および上述した
式92,式94を,式21から式24に代入すると,次の条件が
得られる。
【0211】式21および式22から
【数107】
【0212】式23から
【数108】
【0213】式24から
【数109】 が得られる。
【0214】したがって,
【数110】 を満たすように正弦波状位相回折格子を配置すればよい
ことが分る。
【0215】(6) 具体例の特徴と応用例 水晶板では高次回折光が生じない。理想的な光学的ロー
パスフィルタは図36に示したように,0次光と±1次光
のみを生じさせるものである。したがって,水晶板は光
学的ローパスフィルタとして用いたときに,高次光が生
じない分,低周波数におけるMTF特性がよくなる。
【0216】また,光学的ローパスフィルタとして位相
回折格子を用いる場合には,断面が正弦波状の正弦波回
折格子(図6)がよい。図36に示すように低周波数領域
におけるMTF値が高くなるからである。すなわち,ば
やけがより小さくなる。
【0217】回折格子やプリズム板はプラスチック成形
により作製することができるので,低廉化を図ることが
できる点で有利である。
【0218】図6,図7に示すように基板の一方の面に
二次元状の回折格子を形成するのがよい。しかしながら
片面に二次元状回折格子を形成するのが困難な場合に
は,図50に示すように,基板の両面に互いに直交する方
向の一次元回折格子を作製してもよい。基板の両面に回
折格子を形成するのが困難な場合には,一方の面に一次
元回折格子が形成された2枚の基板を,図51に示すよう
に回折格子が直交するように(長方形型),または図52
に示すように直角以外の角度で交わるように斜めに(平
行四辺形型)重ねて配置することもできる。
【0219】位相回折格子の作製法の一つにスタンパを
用いる成形法がある。これは図53に示すように,所望の
格子形状の雌型をもつスタンパ40を用意するものであ
る。透明基板41上に紫外線硬化樹脂を滴下し,その上に
スタンパ40をのせる。スタンパ40を基板41に押圧しなが
ら基板41側から紫外線を照射して樹脂42を硬化させる。
その後,スタンパ40を除去する。
【0220】この方法は液晶表示パネル等の画像表示パ
ネルのガラス基板や偏光板,他の光学素子を基板とし
て,この上に二次元回折格子を直接に作製でき,小型
化,一体化,低廉化を図れるという利点がある。
【0221】光学的ローパスフィルタを液晶パネル(画
像表示パネル)に取付けるときに,またはこれらを含む
画像表示装置を使用しているときに,光学的ローパスフ
ィルタと液晶パネルとの間の上述した光学距離Lが変化
すると,MTF特性も変化する。
【0222】光学距離Lを一定に保ち,かつ光学的ロー
パスフィルタを簡単に装着する方法および構造が図54か
ら図56に示されている。
【0223】図54においては,光学的ローパスフィルタ
10が液晶パネル20に密着しており,両者が固定具(図示
略)で固定される。
【0224】図55は光学的ローパスフィルタ10と液晶パ
ネル20とをスペーサ11aを介して固定したものを示して
いる。
【0225】図56においては光学的ローパスフィルタ10
が接着剤11により液晶パネル20に固定されている。接着
剤11の屈折率は光学的ローパスフィルタ10の屈折率と異
なる。このようにすることにより固定のための部品点数
が減少し,低廉化が図られる。また,光学的ローパスフ
ィルタ10と接着剤の屈折率差が小さいので,光学的ロー
パスフィルタの格子厚tの精度を緩和でき,光学的ロー
パスフィルタの精度が高まる。
【0226】図57は他の構成例を示している。光学的ロ
ーパスフィルタ10はその外形が液晶パネル20よりも小さ
くつくられている。したがって,光学的ローパスフィル
タ10を液晶パネル20に接着する接着樹脂11が光学的ロー
パスフィルタ10の外側に若干はみ出たとしても,この接
着樹脂11は液晶パネル20の外側にまではみ出ることはな
い。これにより,光学的ローパスフィルタの接着作業が
容易となる。また,表示装置を組立てるときに光学的ロ
ーパスフィルタ10ではなく液晶パネル20を支持すればよ
いので組立てが容易となる。
【0227】光学的ローパスフィルタ10の厚さを液晶パ
ネル20のガラス基板22(または偏光板24)よりも薄くす
ることが好ましい。このことにより,光学的ローパスフ
ィルタ10とガラス基板22との熱膨脹率の差等に基づく液
晶パネルの反りを緩和でき,また光学的ローパスフィル
タのはがれを防止でき,総じて耐環境性が向上する。
【0228】図58は光学的ローパスフィルタ10の接着面
側の外周部に溝10aを形成した例を示している。溝10a
は光学的ローパスフィルタ10の全周にわたって連続して
いることが好ましい。このような溝10aを形成すること
により,たとえ光学的ローパスフィルタ10のサイズが液
晶パネル20と同じであったとしても,接着樹脂11の外部
へのはみ出しを防止することができる。
【0229】図59は光学的ローパスフィルタ10の接着面
側の外周に突壁10bを形成した例を示している。突壁10
bは全周にわたって設けても,一部が切除されているも
のでもよい。突壁10bの高さをすべての場所で等しくし
ておくことにより,光学的ローパスフィルタ10と液晶パ
ネル20(ガラス基板22)との間の間隙を場所に依らずに
等しくして,これらを平行に保つことができる。また接
着樹脂11の外部へのはみ出しも防止できる。
【0230】図60は光学的ローパスフィルタ10と液晶パ
ネル20のガラス基板22との間に,図55に示すものと同じ
ように,スペーサ11aを設けたものである。この構成に
よっても光学的ローパスフィルタ10とガラス基板22とを
平行に保つことが可能となる。接着層11の屈折率とスペ
ーサ11aの屈折率とを等しくまたはほぼ等しくしておく
必要がある。
【0231】図61は液晶パネルに光学的ローパスフィル
タを実装するプロセスの一例を示している。
【0232】液晶パネル20のガラス基板22上に紫外線硬
化樹脂11を滴下する(図61(A) )。
【0233】外周部に溝10aをもつ光学的ローパスフィ
ルタ10をその凹凸パターン面を樹脂11側に向けて樹脂11
上に乗せ,光学的ローパスフィルタ10をガラス基板22と
平行に保ちながら光学的ローパスフィルタ10をガラス基
板22に押圧する(図61(B) )。
【0234】光学的ローパスフィルタ10を通して紫外線
を照射し,樹脂11を硬化させる(図61(C) )。
【0235】このように溝10aが形成された光学的ロー
パスフィルタを用いると樹脂11が外部にはみ出ないの
で,実装プロセスが容易となる。もちろん,溝をもたな
い光学的ローパスフィルタを用いることができるのはい
うまでもない。接着樹脂が液晶パネルの外部にはみ出て
いなければ,上述のように液晶パネルの側面(端面)を
用いて液晶パネルを表示装置のフレームに固定できるの
で,組立てが容易となる。
【0236】光学的ローパスフィルタと液晶パネルのガ
ラス基板または偏光板とを粘着剤を用いて接合してもよ
い。
【0237】上記の例とは逆に,光学的ローパスフィル
タと液晶パネルとの光学距離Lを大きくとると,距離L
に対するその誤差ΔLの比率(ΔL/L)が小さくな
り,MTF特性の変化または誤差も小さくなる。
【0238】図62および図63はビデオカメラのビューフ
ァインダの構成を示している。
【0239】図62において,シリンダ55内に液晶表示装
置(液晶パネルと偏光板を含む)20Aと光学的ローパス
フィルタ10とが内蔵され,かつ固定されている。液晶表
示装置20Aと光学的ローパスフィルタ10との間の距離が
長くとられている。このような構成によると,光学的ロ
ーパスフィルタにたとえ塵埃が付着しても,この塵埃が
ぼやけて見えるために(観察者の目の焦点は表示装置20
Aの表示面上にあるため),塵埃の付着による画質の低
下が小さくなる。
【0240】図63に示すように,液晶表示装置20Aと光
学的ローパスフィルタ10との間にレンズ57を配置しても
よい。このレンズ57は後に示すように光学的ローパスフ
ィルタ10の外側に配置することもできる。
【0241】光学的ローパスフィルタが利用される表示
パネルとしては,上述した液晶パネル,プラズマディス
プレイ,発光ダイオードアレイ,エレクトロルミネセン
ス(EL)などがある。
【0242】光学的ローパスフィルタが利用される表示
装置としては,テレビジョン,テレビジョンプロジェク
タ,ビデオカメラのビューファインダ等がある。
【0243】最後に光学的ローパスフィルタを備えた画
像表示装置の応用例の代表例について説明する。
【0244】図64は電子スチルカメラを含むビデオカメ
ラに設けられたビューファインダの光学系を示してい
る。光源30,光拡散板53,偏光板23,液晶パネル20,光
学的ローパスフィルタ10および偏光板24がシリンダ55内
にこの順序で嵌入され,キャップ56がその前面に取付け
られている。光学的ローパスフィルタ10は接着層11また
は粘着層12を介して液晶パネル20の前面に固定されてい
る。
【0245】ビデオカメラの撮像素子から得られる映像
信号が適当な信号処理ののち液晶パネル20に与えられ
る。撮像されている画像が液晶パネル20に表示されるこ
とになる。必要ならば液晶パネル20の前方にレンズ57が
設けられる。
【0246】図65は液晶TV(テレビジョン)プロジェ
クタの全体的な光学的構成を示すものである。
【0247】光源61によって発生した光は,光源61の後
方に配置された放物面鏡62で反射してほぼ平行化され,
コンデンサ・レンズ63によって集光される。このコンデ
ンサ・レンズ63によって集光される光の光路上に液晶パ
ネル20が配置されている。液晶パネル20の前,後には偏
光方向が互いに直交する2枚の偏光板24,23が設けられ
ている。液晶パネル20の前面には光学的ローパスフィル
タ10が接着層11または粘着層12を介して固定されてい
る。
【0248】液晶パネル20は上述したように外部から与
えられる映像信号によって制御される。これにより映像
信号によって表わされる画像が液晶パネル20の面上に現
われる。液晶パネル20および偏光板23,24を透過した光
によって表わされる画像が結像レンズ66を通して遠方の
スクリーン67上に結像される。
【図面の簡単な説明】
【図1】一次元位相回折格子による光の回折を示す斜視
図である。
【図2】水晶板を示す斜視図である。
【図3】表示画像の空間周波数対光強度分布を示すグラ
フである。
【図4】光学的ローパスフィルタのMTF特性を示すグ
ラフである。
【図5】光学的ローパスフィルタが装着されたときの表
示画像の空間周波数対光強度分布を示す。
【図6】正弦波状位相回折格子の斜視図である。
【図7】三角形状位相回折格子の斜視図である。
【図8】二次元位相回折格子による光の回折を示す斜視
図である。
【図9】液晶表示装置の構成例を模式的に示す断面図で
ある。
【図10】液晶表示装置の他の構成例を模式的に示す断
面図である。
【図11】液晶表示装置の拡大断面図である。
【図12】液晶表示装置のガラス基板上の配線パターン
の等価回路図である。
【図13】液晶パネルにおける画素(開口)配列を示
す。
【図14】光学的ローパスフィルタによって画素の虚像
が形成される様子を示す。
【図15】画素のデルタ配列によって生じる標本化周波
数分布を示す。
【図16】ノイズ成分を最も低減する遮断空間周波数を
示す。
【図17】基本周波数ベクトルを示す。
【図18】基本周波数ベクトルによって定まる垂直方向
遮断空間周波数を示す。
【図19】基本周波数ベクトルの差によって定まる水平
方向遮断空間周波数の一般例を示す。
【図20】解像度を対称にした水平方向,垂直方向遮断
空間周波数を示す。
【図21】図19または図20の遮断空間周波数によると,
図16に示すものに比べて解像度が2倍になっている様子
を示す。
【図22】基本周波数ベクトルの他のとり方を示してい
る。
【図23】カラー表示装置における画素のデルタ配列の
例を示す。
【図24】カラー表示装置における画素のデルタ配列の
他の例を示す。
【図25】カラー表示装置における画素の4画素配列の
例を示す。
【図26】(A) および(B) はカラー表示装置における画
素のモザイク配列の2つの例を示す。
【図27】MTF遮断空間周波数の波長依存特性を示す
グラフである。
【図28】モザイク配列に対する遮断空間周波数を示
す。
【図29】光学的ローパスフィルタによってざらつきが
除去されるが,しかし解像度が維持される様子を模式的
に示す。
【図30】遮断空間周波数がとりうる範囲を示す。
【図31】デルタ配列における遮断空間周波数の設定範
囲を示す。
【図32】デルタ配列における遮断空間周波数の設定範
囲の他の例を示す。
【図33】モザイク配列における遮断空間周波数の設定
範囲を示す。
【図34】回折格子によって画素の虚像ができる様子を
示す。
【図35】回折格子と画素像との位置関係を示す。
【図36】種々の光学的ローパスフィルタのMTF特性
を示すグラフである。
【図37】水晶板における光の分割を示す。
【図38】水晶板と画素像との位置関係を示す。
【図39】プリズム板の平面図である。
【図40】図39のA−A線またはB−B線に沿う断面図
である。
【図41】デルタ配列における遮断空間周波数を示す。
【図42】デルタ配列における遮断空間周波数を示す。
【図43】デルタ配列における遮断空間周波数を示す。
【図44】モザイク配列における遮断空間周波数を示
す。
【図45】デルタ配列における遮断空間周波数の設定範
囲を示す。
【図46】モザイク配列における遮断空間周波数の設定
範囲を示す。
【図47】光学的ローパスフィルタと液晶パネルとの各
種パラメータを示す。
【図48】水晶板における光の分割を示す。
【図49】水晶板における光の分割を示す。
【図50】正弦波状位相回折格子の例を示す斜視図であ
る。
【図51】正弦波状位相回折格子の他の例を示す斜視図
である。
【図52】正弦波状位相回折格子のさらに他の例を示す
斜視図である。
【図53】透明基板上に形成された位相回折格子を示
す。
【図54】光学的ローパスフィルタを液晶パネルに装着
した構造を示す。
【図55】光学的ローパスフィルタを液晶パネルに装着
した構造を示す。
【図56】光学的ローパスフィルタを液晶パネルに装着
した構造を示す。
【図57】光学的ローパスフィルタを液晶パネルに装着
した構造を示す。
【図58】光学的ローパスフィルタを液晶パネルに装着
した構造を示す。
【図59】光学的ローパスフィルタを液晶パネルに装着
した構造を示す。
【図60】光学的ローパスフィルタを液晶パネルに装着
した構造を示す。
【図61】光学的ローパスフィルタの実装プロセスを示
す。
【図62】ビューファインダにおける配置構造を示す。
【図63】ビューファインダにおける配置構造を示す。
【図64】ビューファインダの構成を示す断面図であ
る。
【図65】TVプロジェクタの構成図である。
【符号の説明】
10 光学的ローパスフィルタ 20 液晶パネル

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画素が二次元的に周期的に配列さ
    れてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に配
    置された光学的ローパスフィルタを備え,上記光学的ロ
    ーパスフィルタの一つの方向におけるMTFの最初の極
    小値が,上記画像表示体の画素配列によって定まる標本
    化周波数の2つの基本周波数ベクトルによって定めら
    れ,他の方向におけるMTFの最初の極小値が上記基本
    周波数ベクトルの差によって定められる,画像表示装
    置。
  2. 【請求項2】 複数の画素が二次元的に周期的に配列さ
    れてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に配
    置された光学的ローパスフィルタを備え,上記画像表示
    体における画素配列が互いに直交する行と列とからな
    り,隣接する行が相互に半周期ずれたデルタ配列であ
    り,上記光学的ローパスフィルタが入射光を複数の光に
    分割するものであり,これらの分割された光のいずれか
    の光軸を中心光軸としてこの中心光軸に関し点対称性を
    もつ光軸が少なくとも2組存在し,上記画像表示体にお
    ける行方向の画素周期をΔx,列方向の画素周期をΔy
    とし,上記2組の分割光によって画像表示体上に形成さ
    れる画素の虚像の上記の中心光軸に対する相対位置を,
    画素配列行方向成分X1 ,X2 ,画素配列列方向成分Y
    1 ,Y2 で表わし,上記中心光軸の光および2組の分割
    光の入射光に対する光強度比をそれぞれP0 ,P1 およ
    びP2 としたときに,次の式1から式4または式5から
    式8が成立つ画像表示装置。 【数1】 【数2】 【数3】 【数4】 【数5】 【数6】 【数7】 【数8】
  3. 【請求項3】 複数の画素が二次元的に周期的に配列さ
    れてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に配
    置された光学的ローパスフィルタを備え,上記画像表示
    体における画素配列が互いに直交する行と列とからな
    り,基本行が行方向に1/3周期ずれて列方向に配列さ
    れたモザイク配列であり,上記光学的ローパスフィルタ
    が入射光を複数の光に分割するものであり,これらの分
    割された光のいずれかの光軸を中心光軸としてこの中心
    光軸に関し点対称性をもつ光軸が少なくとも2組存在
    し,上記画像表示体における行方向の画素周期をΔx,
    列方向の画素周期をΔyとし,上記2組の分割光によっ
    て画像表示体上に形成される画素の虚像の上記の中心光
    軸に対する相対位置を,画素配列行方向成分X1
    2 ,画素配列列方向成分Y1 ,Y2 で表わし,上記中
    心光軸の光および2組の分割光の入射光に対する光強度
    比をそれぞれP0 ,P1 およびP2 としたときに,次の
    式9から式12が成立つ画像表示装置。 【数9】 【数10】 【数11】 【数12】
  4. 【請求項4】 上記光学的ローパスフィルタが二次元位
    相回折格子または二次元プリズム板である,請求項2ま
    たは3に記載の画像表示装置。
  5. 【請求項5】 複数の画素が二次元的に周期的に配列さ
    れてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に配
    置された光学的ローパスフィルタを備え,上記画像表示
    体における画素配列が互いに直交する行と列とからな
    り,隣接する行が相互に半周期ずれたデルタ配列であ
    り,上記光学的ローパスフィルタが入射光を4つの光に
    分割するものであり,これらの分割された光はその中心
    軸に関して点対称性をもち,上記画像表示体における行
    方向の画素周期をΔx,列方向の画素周期をΔyとし,
    上記分割された光によって画像表示体上に形成される画
    素の虚像の上記中心軸に対する相対位置を,画素配列行
    方向成分X1 ,X2 ,画素配列列方向成分Y1,Y2
    表わしたときに,次の式41から式44または式45から式48
    が成立つ画像表示装置。 【数41】 【数42】 【数43】 【数44】 【数45】 【数46】 【数47】 【数48】
  6. 【請求項6】 複数の画素が二次元的に周期的に配列さ
    れてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に配
    置された光学的ローパスフィルタを備え,上記画像表示
    体における画素配列が互いに直交する行と列とからな
    り,基本行が行方向に1/3周期ずれて列方向に配列さ
    れたモザイク配列であり,上記光学的ローパスフィルタ
    が入射光を4つの光に分割するものであり,これらの分
    割された光はその中心軸に関して点対称性をもち,上記
    画像表示体における行方向の画素周期をΔx,列方向の
    画素周期をΔyとし,上記分割された光によって画像表
    示体上に形成される画素の虚像の上記中心軸に対する相
    対位置を,画素配列行方向成分X1 ,X2 ,画素配列列
    方向成分Y1,Y2 で表わしたときに,次の式49から式5
    2が成立つ画像表示装置。 【数49】 【数50】 【数51】 【数52】
  7. 【請求項7】 上記光学的ローパスフィルタが光の分割
    方向が直交するように重ねて配置された2枚の水晶板か
    ら構成されている,請求項5または6に記載の画像表示
    装置。
  8. 【請求項8】 複数の画素が二次元的に周期的に配列さ
    れてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に配
    置された光学的ローパスフィルタを備え,上記画像表示
    体における画素配列が互いに直交する行と列とからな
    り,隣接する行が相互に半周期ずれたデルタ配列であ
    り,上記光学的ローパスフィルタが入射光を複数の光に
    分割するものであり,これらの分割された光のいずれか
    の光軸を中心光軸としてこの中心光軸に関し点対称性を
    もつ光軸が少なくとも2組存在し,上記画像表示体にお
    ける行方向の画素周期をΔx,列方向の画素周期をΔy
    とし,上記2組の分割光軸が上記中心光軸となす角をそ
    れぞれα1 ,α2 ,上記光学的ローパスフィルタと上記
    画像表示体との間の光学距離をL,一方の組の分割光軸
    がつくる平面の行方向に対する傾き角をθ1 ,他方の組
    の分割光軸がつくる平面の行方向に対する傾き角を
    θ2 ,上記中心光軸の光および2組の分割光の入射光に
    対する光強度比をそれぞれP0 ,P1 およびP2 とした
    ときに,次の式21から式24または式25から式28が成立つ
    ように上記光学的ローパスフィルタの上記画像表示体に
    対する配置が定められている画像表示装置。 【数21】 【数22】 【数23】 【数24】 【数25】 【数26】 【数27】 【数28】
  9. 【請求項9】 複数の画素が二次元的に周期的に配列さ
    れてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に配
    置された光学的ローパスフィルタを備え,上記画像表示
    体における画素配列が互いに直交する行と列とからな
    り,基本行が行方向に1/3周期ずれて列方向に配列さ
    れたモザイク配列であり,上記光学的ローパスフィルタ
    が入射光を複数の光に分割するものであり,これらの分
    割された光のいずれかの光軸を中心光軸としてこの中心
    光軸に関し点対称性をもつ光軸が少なくとも2組存在
    し,上記画像表示体における行方向の画素周期をΔx,
    列方向の画素周期をΔyとし,上記2組の分割光軸が上
    記中心光軸となす角をそれぞれα1 ,α2 ,上記光学的
    ローパスフィルタと上記画像表示体との間の光学距離を
    L,一方の組の分割光軸がつくる平面の行方向に対する
    傾き角をθ1 ,他方の組の分割光軸がつくる平面の行方
    向に対する傾き角をθ2 ,上記中心光軸の光および2組
    の分割光の入射光に対する光強度比をそれぞれP 0 ,P
    1 およびP2 としたときに,次の式29から式32が成立つ
    ように上記光学的ローパスフィルタの上記画像表示体に
    対する配置が定められている画像表示装置。 【数29】 【数30】 【数31】 【数32】
  10. 【請求項10】 上記光学的ローパスフィルタが二次元
    位相回折格子または二次元プリズム板である,請求項8
    または9に記載の画像表示装置。
  11. 【請求項11】 複数の画素が二次元的に周期的に配列
    されてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に
    配置された光学的ローパスフィルタを備え,上記光学的
    ローパスフィルタの一つの方向におけるMTFの最初の
    極小値が,上記画像表示体の画素配列によって定まる標
    本化周波数の2つの基本周波数ベクトルの和と差によっ
    て定められ,他の方向におけるMTFの最初の極小値が
    上記2つの基本周波数ベクトルの一方によって定められ
    る,画像表示装置。
  12. 【請求項12】 複数の画素が二次元的に周期的に配列
    されてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に
    配置された光学的ローパスフィルタを備え,上記画像表
    示体における画素配列が互いに直交する行と列とからな
    り,隣接する行が相互に半周期ずれたデルタ配列であ
    り,上記光学的ローパスフィルタが入射光を複数の光に
    分割するものであり,これらの分割された光のいずれか
    の光軸を中心光軸としてこの中心光軸に関し点対称性を
    もつ光軸が少なくとも2組存在し,上記画像表示体にお
    ける行方向の画素周期をΔx,列方向の画素周期をΔy
    とし,上記2組の分割光によって画像表示体上に形成さ
    れる画素の虚像の上記の中心光軸に対する相対位置を,
    画素配列行方向成分X1 ,X2 ,画素配列列方向成分Y
    1 ,Y2 で表わし,上記中心光軸の光および2組の分割
    光の入射光に対する光強度比をそれぞれP0 ,P1 およ
    びP2 としたときに,次の式13から式16が成立つ画像表
    示装置。 【数13】 【数14】 【数15】 【数16】
  13. 【請求項13】 複数の画素が二次元的に周期的に配列
    されてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に
    配置された光学的ローパスフィルタを備え,上記画像表
    示体における画素配列が互いに直交する行と列とからな
    り,基本行が行方向に1/3周期ずれて列方向に配列さ
    れたモザイク配列であり,上記光学的ローパスフィルタ
    が入射光を複数の光に分割するものであり,これらの分
    割された光のいずれかの光軸を中心光軸としてこの中心
    光軸に関し点対称性をもつ光軸が少なくとも2組存在
    し,上記画像表示体における行方向の画素周期をΔx,
    列方向の画素周期をΔyとし,上記2組の分割光によっ
    て画像表示体上に形成される画素の虚像の上記の中心光
    軸に対する相対位置を,画素配列行方向成分X1
    2 ,画素配列列方向成分Y1 ,Y2 で表わし,上記中
    心光軸の光および2組の分割光の入射光に対する光強度
    比をそれぞれP0 ,P1 およびP2 としたときに,次の
    式17から式20が成立つ画像表示装置。 【数17】 【数18】 【数19】 【数20】
  14. 【請求項14】 上記光学的ローパスフィルタが二次元
    位相回折格子または二次元プリズム板である,請求項12
    または13に記載の画像表示装置。
  15. 【請求項15】 複数の画素が二次元的に周期的に配列
    されてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に
    配置された光学的ローパスフィルタを備え,上記画像表
    示体における画素配列が互いに直交する行と列とからな
    り,隣接する行が相互に半周期ずれたデルタ配列であ
    り,上記光学的ローパスフィルタが入射光を4つの光に
    分割するものであり,これらの分割された光はその中心
    軸に関して点対称性をもち,上記画像表示体における行
    方向の画素周期をΔx,列方向の画素周期をΔyとし,
    上記分割された光によって画像表示体上に形成される画
    素の虚像の上記中心軸に対する相対位置を,画素配列行
    方向成分X1 ,X2 ,画素配列列方向成分Y1,Y2
    表わしたときに,次の式53から式56が成立つ画像表示装
    置。 【数53】 【数54】 【数55】 【数56】
  16. 【請求項16】 複数の画素が二次元的に周期的に配列
    されてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に
    配置された光学的ローパスフィルタを備え,上記画像表
    示体における画素配列が互いに直交する行と列とからな
    り,基本行が行方向に1/3周期ずれて列方向に配列さ
    れたモザイク配列であり,上記光学的ローパスフィルタ
    が入射光を4つの光に分割するものであり,これらの分
    割された光はその中心軸に関して点対称性をもち,上記
    画像表示体における行方向の画素周期をΔx,列方向の
    画素周期をΔyとし,上記分割された光によって画像表
    示体上に形成される画素の虚像の上記中心軸に対する相
    対位置を,画素配列行方向成分X1 ,X2 ,画素配列列
    方向成分Y1,Y2 で表わしたときに,次の式57から式6
    0が成立つ画像表示装置。 【数57】 【数58】 【数59】 【数60】
  17. 【請求項17】 上記光学的ローパスフィルタが光の分
    割方向が直交するように重ねて配置された2枚の水晶板
    から構成されている,請求項15または16に記載の画像表
    示装置。
  18. 【請求項18】 複数の画素が二次元的に周期的に配列
    されてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に
    配置された光学的ローパスフィルタを備え,上記画像表
    示体における画素配列が互いに直交する行と列とからな
    り,隣接する行が相互に半周期ずれたデルタ配列であ
    り,上記光学的ローパスフィルタが入射光を複数の光に
    分割するものであり,これらの分割された光のいずれか
    の光軸を中心光軸としてこの中心光軸に関し点対称性を
    もつ光軸が少なくとも2組存在し,上記画像表示体にお
    ける行方向の画素周期をΔx,列方向の画素周期をΔy
    とし,上記2組の分割光軸が上記中心光軸となす角をそ
    れぞれα1 ,α2 ,上記光学的ローパスフィルタと上記
    画像表示体との間の光学距離をL,一方の組の分割光軸
    がつくる平面の行方向に対する傾き角をθ1 ,他方の組
    の分割光軸がつくる平面の行方向に対する傾き角を
    θ2 ,上記中心光軸の光および2組の分割光の入射光に
    対する光強度比をそれぞれP0 ,P1 およびP2 とした
    ときに,次の式33から式36が成立つように上記光学的ロ
    ーパスフィルタの上記画像表示体に対する配置が定めら
    れている画像表示装置。 【数33】 【数34】 【数35】 【数36】
  19. 【請求項19】 複数の画素が二次元的に周期的に配列
    されてなる画像表示体,および上記画像表示体の前面に
    配置された光学的ローパスフィルタを備え,上記画像表
    示体における画素配列が互いに直交する行と列とからな
    り,基本行が行方向に1/3周期ずれて列方向に配列さ
    れたモザイク配列であり,上記光学的ローパスフィルタ
    が入射光を複数の光に分割するものであり,これらの分
    割された光のいずれかの光軸を中心光軸としてこの中心
    光軸に関し点対称性をもつ光軸が少なくとも2組存在
    し,上記画像表示体における行方向の画素周期をΔx,
    列方向の画素周期をΔyとし,上記2組の分割光軸が上
    記中心光軸となす角をそれぞれα1 ,α2 ,上記光学的
    ローパスフィルタと上記画像表示体との間の光学距離を
    L,一方の組の分割光軸がつくる平面の行方向に対する
    傾き角をθ1 ,他方の組の分割光軸がつくる平面の行方
    向に対する傾き角をθ2 ,上記中心光軸の光および2組
    の分割光の入射光に対する光強度比をそれぞれP0 ,P
    1 およびP2 としたときに,次の式37から式40が成立つ
    ように上記光学的ローパスフィルタの上記画像表示体に
    対する配置が定められている画像表示装置。 【数37】 【数38】 【数39】 【数40】
  20. 【請求項20】 上記光学的ローパスフィルタが二次元
    位相回折格子または二次元プリズム板である,請求項18
    または19に記載の画像表示装置。
  21. 【請求項21】 上記画像表示体がカラー画像表示体で
    あって,複数色の画素の配列から構成され,上記画素周
    期Δx,Δyが上記複数色のうちの一つの色の画素の配
    列によって定められる,請求項2から10および12から20
    のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  22. 【請求項22】 上記光学的ローパスフィルタの特性が
    表示光の中央付近の波長を用いて定められる,請求項1
    から20のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  23. 【請求項23】 画像を複数の色を用いて表示するもの
    であって,上記光学的ローパスフィルタの特性が中央の
    波長を用いて定められる,請求項1から20のいずれか一
    項に記載の画像表示装置。
  24. 【請求項24】 上記二次元位相回折格子が正弦波状位
    相回折格子である,請求項4,10,14および20のいずれ
    か一項に記載の画像表示装置。
  25. 【請求項25】 上記二次元位相回折格子が,基板の両
    面に形成され,格子の方向が互いに異なる2つの一次元
    位相回折格子によって構成される,請求項4,10,14お
    よび20のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  26. 【請求項26】 上記二次元位相回折格子が,格子の方
    向が互いに異なる2枚の一次元位相回折格子から構成さ
    れる,請求項4,10,14および20のいずれか一項に記載
    の画像表示装置。
  27. 【請求項27】 上記光学的ローパスフィルタが上記画
    像表示体上に密着して固定されている,請求項1から20
    のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  28. 【請求項28】 上記光学的ローパスフィルタが上記画
    像表示体に接着層または粘着層を介して固定されてい
    る,請求項1から20のいずれか一項に記載の画像表示装
    置。
  29. 【請求項29】 上記光学的ローパスフィルタが上記画
    像表示体とレンズとの間に設けられている,請求項1か
    ら20のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  30. 【請求項30】 上記画像表示体が,液晶表示装置,プ
    ラズマ・ディスプレイ,エレクトロルミネセンス表示装
    置,またはCRT表示装置の画像表示構成要素である,
    請求項1から20のいずれか一項に記載の画像表示装置。
  31. 【請求項31】 請求項1から29のいずれか一項に記載
    の画像表示装置を備えたビデオ・カメラのビューファイ
    ンダ。
  32. 【請求項32】 請求項1から29のいずれか一項に記載
    の画像表示装置を備えたTVプロジェクタ。
  33. 【請求項33】 請求項1から29のいずれか一項に記載
    の画像表示装置を備えたテレビ。
  34. 【請求項34】 請求項1から29のいずれか一項に記載
    の画像表示装置で用いられる光学的ローパスフィルタ。
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