JPH0812256A - クレーンの荷重演算装置 - Google Patents

クレーンの荷重演算装置

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JPH0812256A
JPH0812256A JP14776094A JP14776094A JPH0812256A JP H0812256 A JPH0812256 A JP H0812256A JP 14776094 A JP14776094 A JP 14776094A JP 14776094 A JP14776094 A JP 14776094A JP H0812256 A JPH0812256 A JP H0812256A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バックストップのバネ力が作用している場合
の実吊荷重の演算精度を高める。 【構成】 荷重検出器16、角度検出器17、ROM1
03、演算器104および表示器105を備えるクレー
ンの荷重演算装置に適用され、既知重量の吊り荷を吊り
上げ、緩衝用バネ44が縮むような角度にブーム起伏角
度を設定し、表示器105に表示される実吊荷重値を既
知重量値に一致させ、一致したときの角度A10をバネ
収縮開始角度とする。次に、作業用吊り荷を吊り上げ、
作業に応じたブーム起伏角度A1に設定して角度差A1
−A10を演算し、その角度差に応じた補正量DWをR
OM103から読み込み、この値を用いて実吊荷重を演
算する。これにより、緩衝用バネ44が収縮する場合の
実吊荷重を精度よく演算できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クレーンで吊り上げる
吊り荷の実吊荷重を精度よく検出する荷重演算装置に関
し、特に起伏ロープ張力を用いて実吊荷重を演算する装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】ブームの起伏ロープ張力を検出して吊り
荷の実吊荷重を演算する荷重演算装置が知られている
(例えば、特開昭58-148187号公報参照)。この種の荷
重演算装置は、ブームの起伏ロープ張力を検出する荷重
検出器と、ブームの起伏角度を検出する角度検出器と、
ブームの起伏角度に応じた定格総荷重を記憶する記憶部
とを備える。ここで、定格総荷重とは、クレーンの機体
の安定度やその構成部材の強度等を考慮してその転倒や
破損を防止する観点から、クレーンで吊り上げ可能な吊
り荷の限界荷重をいう。この装置によって演算される実
吊荷重Wは、(1)式で示される。
【数1】 W=(TL−T0)/(T2−T0)×WC ・・・(1)
【0003】(1)式のTLは実際の作業用吊り荷を吊
ったときの起伏ロープ張力、T0は無負荷時(何も吊り
上げない状態)のブーム重量による起伏ロープ張力、T
2はクレーンの定格総荷重と等しい重量の吊り荷を吊っ
たときの起伏ロープ張力、WCは定格総荷重を示す。
(1)式のT0,T2,WCはいずれも記憶部に記憶され
ており、またTLは荷重検出器によって求められる値で
ある。なお、(1)式のT2は、所定の既知重量の吊り
荷を吊ったときの起伏ロープ張力としてもよく、この場
合のWCはこの所定の既知重量値になる。
【0004】ところで、ブームの起伏角度が大きくなり
すぎると、クレーン本体が後ろ側に転倒するおそれがあ
るため、通常ブームの基端部には、図4に示すバックス
トップ4が取り付けられる。このバックストップ4は、
図示のように、ブーム3の基端部に連結されるインナー
サポート41と、不図示のクレーン本体に連結されるア
ウターサポート42と、インナーサポート41とアウタ
ーサポート42の間に配設され、バックストップ4の長
さを調節するシム43と、シム43とインナーサポート
41の間に配設される緩衝用バネ44とによって構成さ
れる。バックストップ4を取り付けたクレーンでは、ブ
ーム3の起伏角度が所定角度以上になると、バックスト
ップ4内部の緩衝用バネ44が収縮するため、この緩衝
用バネ44の収縮によるバネ力によって、ブーム3の起
伏角度が所定角度以上にならないようにしている。ま
た、従来のクレーンは、予めバックストップ4のバネ力
を考慮して起伏ロープ張力の計算値をROM等に記憶し
ている。
【0005】図5は、横軸にブーム起伏角度を、縦軸に
起伏ロープ張力T0をとった図であり、無負荷状態でタ
ワーブームを起伏したときの起伏ロープ張力の変化を示
している。図示のように、ブーム起伏角度が大きくなる
に従って起伏ロープ張力は減少するが、ブーム起伏角度
が所定角度を越えると、緩衝用バネ44が縮み始めるた
め、この所定角度を境にブーム起伏角度に対する起伏ロ
ープ張力の変化状況が所定角度以前の変化状況とは異な
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、バックスト
ップ4の製造誤差等により、緩衝用バネ44が縮み始め
る角度は一般に計算値とは異なった値になる。例えば、
図4の破線に示すように、計算上ではブーム起伏角度が
θ1で緩衝バネ44が縮み始めるようになっているのに
対し、実際には破線で示すようにブーム起伏角度がA1
0のときに縮み始める。このため、緩衝用バネ44が縮
み始める角度(図4のθ1またはA10)を越えた領域
では、計算上の起伏ロープ張力と実測された起伏ロープ
張力との間に差が生じ、(1)式に基づいて演算される
実吊荷重Wは実際の吊り荷荷重と一致しなくなる。
【0007】上述したバックストップは、図8に示すタ
ワークレーンにも用いられ、タワークレーン本体が後ろ
に転倒するのを防止している。また、タワークレーンで
は、タワーブームを起立させて、すなわち緩衝用バネ4
4が収縮している状態で作業を行なうことが多いため、
緩衝用バネが収縮している状態での実吊荷重を精度よく
算出する必要がある。
【0008】一方、緩衝用バネ44が縮み始める角度
は、図4に示すシム43によって組立時等に調整するこ
とができるが、このような調整は手間がかかり、また精
度よく調整を行なうこともできない。
【0009】本発明の目的は、バックストップのバネ力
による起伏ロープ張力の変化分を検出することで、バッ
クストップのバネ力が作用している場合の実吊荷重の演
算精度を高めるようにしたクレーンの実吊荷重演算装置
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1のクレーム対応図に
対応づけて本発明を説明すると、本発明は、ブーム起伏
角度を検出する角度検出手段51と、ブームを起伏させ
る起伏ロープに働く起伏ロープ張力を検出する荷重検出
手段52と、ブーム起伏角度が所定角度以上にならない
ように、ブームを支持するバックストップと、検出され
た起伏ロープ張力に基づいて吊り荷の実吊荷重を演算す
る実吊荷重演算手段55とを備える荷重演算装置に適用
され、バックストップのバネ力が作用し始めるブーム起
伏角度を検出するバネ作用角度検出手段53と、このバ
ネ作用角度検出手段53によって検出された角度以上に
ブームを起立させたときに、バックストップがない場合
の起伏ロープ張力の予測値とバックストップのバネ力が
作用しているときの起伏ロープ張力との差分を、ブーム
起伏角度に応じて演算する張力補正量演算手段54とを
備え、差分に基づいて吊り荷の実吊荷重を演算するよう
に実吊荷重演算手段55を構成することにより、上記目
的は達成される。請求項2に記載の発明は、請求項1に
記載の荷重演算装置において、作業用吊り荷を吊り上げ
た場合の起伏ロープ張力から、ブーム重量による起伏ロ
ープ張力、設計上の理論値に対するずれ量を、予め定ま
った重量WTCに対する比として示および差分を減算する
第1の減算手段56と、既知重量の吊り荷を吊り上げた
場合の起伏ロープ張力から、ブーム重量による起伏ロー
プ張力を減算する第2の減算手段57と、第1の減算手
段56による減算結果を第2の減算手段57による減算
結果によって除算する除算手段58と、除算手段58に
よる除算結果に既知重量を乗算する乗算手段59とを備
えるように実吊荷重演算手段55を構成し、この乗算手
段59の乗算結果を、作業用吊り荷の実吊荷重とするも
のである。請求項3に記載の発明は、請求項1または2
に記載の荷重演算装置において、実吊荷重演算手段55
によって演算された実吊荷重値を表示する表示手段60
を備えるものである。請求項4に記載の発明は、請求項
3に記載の荷重演算装置において、バックストップのバ
ネ力が作用する範囲内のブーム起伏角度で既知重量の吊
り荷を吊り上げ、表示手段60に表示される実吊荷重値
と既知重量値とが一致するようにブーム起伏角度を変化
させ、一致したときのブーム起伏角度を、バネ力が作用
し始める角度とするように、バネ作用角度検出手段53
を構成するものである。
【0011】
【作用】請求項1に記載の張力補正量演算手段54は、
バネ作用角度検出手段53によって検出された角度以上
にブームを起立させたときに、バックストップがない場
合の起伏ロープ張力と、バックストップのバネ力が作用
している場合の起伏ロープ張力との差分をブーム起伏角
度に応じて演算し、この差分に基づいて実吊演算手段は
実吊荷重を演算する。請求項2に記載の第1の減算手段
56は、作業用吊り荷を吊り上げた場合の起伏ロープ張
力から、ブーム重量による起伏ロープ張力および補正量
を減算し、第2の減算手段57は、既知重量の吊り荷を
吊り上げた場合の起伏ロープ張力から、ブーム重量によ
る起伏ロープ張力を減算する。そして、除算手段58
は、第1の減算手段56による減算結果を第2の減算手
段57による減算結果によって除算し、その結果と既知
重量とを乗算手段59により乗算した結果を実吊荷重演
算手段55は実吊荷重とする。請求項3に記載の発明で
は、実吊荷重演算手段55によって演算された実吊荷重
値を、表示手段60に表示する。請求項4に記載のバネ
作用角度検出手段53は、バックストップのバネ力が作
用する範囲内のブーム起伏角度で既知重量の荷物を吊り
上げ、表示手段60に表示される実吊荷重値と既知重量
値とが一致するようにブーム起伏角度を変化させ、一致
したときのブーム起伏角度をバネ力が作用し始める角度
とする。
【0012】
【実施例】以下、図2〜7を参照して本発明の一実施例
を説明する。図3はクレーンの外観図である。1はクレ
ーンの下部走行体、2は下部走行体1の上部に旋回可能
に連結された上部旋回体、3は上部旋回体2の前部に起
伏可能に連結されたブームである。ブーム3の基端部に
はバックストップ4が取り付けられており、ブーム3が
後方に倒れるのを防止する。このバックストップ4は前
述した図4と同様の構造を有しており、緩衝用バネ44
のバネ力によってブーム3が後方に倒れる力を吸収す
る。
【0013】5は吊り荷の上げ下ろしを制御する巻き上
げウインチ、6はブーム3の起伏を制御する起伏ウイン
チであり、巻き上げウインチ5と起伏ウインチ6はとも
に上部旋回体2の略中央部に配設されている。巻き上げ
ウインチ5から繰り出された巻き上げロープ7は、ブー
ム3の先端部に取り付けられた滑車8,9を介してフッ
ク10の滑車10aに掛け回されており、フック10に
吊り下げられた吊り荷11は巻き上げウインチ5の回転
に応じて上下する。起伏ウインチ6から繰り出された起
伏ロープ12は、マスト13の先端部に取り付けられた
ハンガー14とブライドル15に掛け回されており、ブ
ライドル15の一端はペンダントロープによってブーム
3の先端部と接続されている。16はハンガー14に取
り付けられ、起伏ロープ12の張力の検出を行なう荷重
検出器、17はブーム3の基端部に取り付けられ、ブー
ム3の起伏角度の検出を行なう角度検出器である。
【0014】図2は、本発明による荷重演算装置の一実
施例のブロック図である。この荷重演算装置は、例えば
上部旋回体2の内部に設けられる。101は緩衝用バネ
44が縮み始めるブーム起伏角度(以下、バネ収縮開始
角度)を入力するための入力器であり、この入力器10
1によって入力された角度は、バッテリバックアップさ
れたRAM102に記憶される。103は、無負荷時の
ブーム重量による起伏ロープ張力T0と、所定の既知重
量WCの吊り荷を吊ったときの起伏ロープ張力T2とが、
ブーム起伏角度に対応して予め記憶されているROMで
ある。すなわち、定数T0,T2の値はブーム起伏角度に
応じて変化するため、異なるブーム起伏角度ごとに定数
0,T2がそれぞれ記憶されている。また、ROM10
3には、ブーム起伏角度とバネ収縮開始角度との差に応
じた補正量DWが記憶されている。
【0015】この補正量DWは以下のようにして求めら
れる。仮にブーム3にバックストップ4が取り付けられ
ていない場合には、ブーム起伏角度が90度近くになっ
ても、実吊荷重とブーム起伏角度との関係は図5に示す
曲線a1を延長した線b1(図示の1点鎖線)上にある
はずである。しかし、実際には、90度の手前でバック
ストップ内部の緩衝用バネが縮み始めるため、曲線a2
のように変化する。そこで、この曲線a2とb1の差分
をDW(図示の矢印)としている。
【0016】図6は、現在のブーム起伏角度A1と、実
際に緩衝用バネ44が縮み始めるバネ収縮開始角度A1
0との差分(A1−A10)を横軸とし、縦軸をDWと
している。図中のプロット点は、ROM103に記憶さ
れる値を示す。このプロット間隔は図6に限定されず、
プロット間隔を細かくするほど、精度のよい測定が可能
となる。
【0017】図2に戻って、104は後述する(2)式
に基づいて実吊荷重を演算する演算器であり、この演算
器104には、荷重検出器16で検出された起伏ロープ
張力と、角度検出器17で検出されたブーム起伏角度
と、RAM102に記憶されているバネ収縮開始角度
と、ROM103に記憶された各種定数値が入力され
る。105は演算器104によって演算された実吊荷重
値を表示する表示器である。
【0018】図7は実際の作業用吊り荷の実吊荷重を演
算する際の演算器104の動作を示すフローチャートで
あり、このフローチャートを用いて図2の荷重演算装置
の動作を説明する。実吊荷重の演算に先立って、まず、
既知重量WBの荷物を吊り上げ、緩衝用バネ44が縮む
範囲内の角度にブームを傾ける。図7のステップS1で
は、この状態での起伏ロープ張力TLを荷重検出器16
から読み込む。なお、この場合の起伏ロープ張力T
Lは、ブームの重量、荷物の重量および緩衝用バネのバ
ネ力の影響を受けている。ステップS2では、ステップ
S1で読み込んだ起伏ロープ張力TLを用いて実吊荷重
を演算し、その結果を表示器105に表示する。
【0019】次に、表示器105に表示された実吊荷重
値が前述した既知重量WBに一致するように、ブーム起
伏角度を変化させる。この操作は入力器101を用いて
操作者が行ってもよく、あるいは演算器104等によっ
て自動的に行ってもよい。表示器105の表示が既知重
量WBに一致すると、演算器104はステップS3の処
理を行う。すなわち、一致するときの角度をバネ収縮開
始角度として定数A10に代入するとともに、RAM1
02に記憶する。
【0020】このように、緩衝用バネ44が縮んでいる
状態で既知重量WBの荷物を吊り上げ、徐々にブーム起
伏角度を変化させ、表示器105の表示が実際の吊り荷
の重量値に一致するときのブーム起伏角度を、緩衝用バ
ネ44が縮み始める角度として設定する。これにより、
実際に緩衝用バネ44が縮み始める角度を正確かつ迅速
に求めることができる。
【0021】次に、実際の作業用吊り荷を吊り上げ、ブ
ーム3を作業に応じた角度に設定する。ステップS4で
は、この作業姿勢でのブーム起伏角度A1を角度検出器
17から読み込むとともに、起伏ロープ張力TLを荷重
検出器16から読み込む。次に、ステップS5では、既
知重量値WCと、現在のブーム起伏角度A1に応じた定
数T0,T2をROM103から読み込む。ステップS6
では、現在のブーム起伏角度A1とバネ収縮開始角度A
10との差分A1−A10を演算し、この差分値に応じ
た補正量DWをROM103から読み込む。
【0022】ステップS7では、(2)式に基づいて実
吊荷重Wを演算する。
【数2】 W=(TL−T0−DW)/(T2−T0)×WC ・・・(2) この(2)式では、ブーム起伏角度がバネ収縮開始角度
以上になると、緩衝用バネ44の収縮によって生じた張
力を差し引いて実吊荷重を求める。一方、ブーム起伏角
度がバネ収縮開始角度未満の場合には、DW=0として
実吊荷重を求める。すなわち、ブーム起伏角度がバネ収
縮開始角度未満のときは、(2)式は(1)式と等しく
なり、従来と同様の演算式で実吊荷重を求めることがで
きる。次に、ステップS8では、ステップS7で演算し
た実吊荷重Wを表示器105に表示させる。
【0023】以上、本実施例の荷重演算装置の動作をま
とめると、まず、既知重量の吊り荷を吊り上げた状態で
緩衝用バネ44が収縮し始める角度A10を検出する。
次に、実際の作業用吊り荷を吊り上げてブーム起伏角度
を作業に応じた角度に設定し、ブーム起伏角度に応じた
補正量DWをROM103から読み込み、(2)式に基
づいて起伏ロープにかかる実吊荷重を演算する。これに
より、バックストップ内部の緩衝用バネ44の収縮を考
慮に入れた実吊荷重の演算が可能となる。
【0024】一方、図8に示すタワークレーンの場合、
前述したブーム重量による起伏ロープ張力T0と、既知
重量WCと等しい重量の荷物を吊ったときの起伏ロープ
張力T2とはいずれもタワージブ起伏角度の影響を受け
る点で、図3のクレーンと異なる。しかし、補正量DW
はタワーブーム起伏角度A1と入力器101により設定
された起伏角度A10とによって定まる点では変わりは
ない。したがって、上述したクレーンと同様の(2)式
に基づいて実吊荷重を演算できる。
【0025】上記実施例では、バネ収縮開始角度の設定
に入力器101を用いたが、これらの代わりに可変抵抗
器の抵抗値を変えることによってバネ収縮開始角度を設
定してもよい。すなわち、ブーム起伏角度に応じて可変
抵抗器の抵抗値を変えるようにしておき、この抵抗値に
よってバネ収縮開始角度を設定してもよい。また、図2
に示す荷重検出器16に警報器を接続し、演算器104
によって演算された実吊荷重と定格総荷重WAとを比較
し、W≧WAのときに過負荷と判断して警告を発するよ
うにしてもよい。
【0026】上記実施例では、角度差(A1−A10)
と補正量DWとの関係をROM103に記憶している
が、(3)式に基づいて補正量DWを求めてもよい。
【数3】 DW=(A1−A10)×Ksp ・・・(3) (3)式の係数Kspは、図6の直線の傾きに相当する。
この係数Kspを実験等により予め求めておけば、図7の
ステップS6で、角度差(A1−A10)を求めた後
に、即座に補正量DWを求めることができ、ROM容量
の削減と演算速度の高速化が図れる。また、(3)式に
基づいて実吊演算を行なう場合は、A1−A10≦0の
ときにはDW=0とするのが望ましい。
【0027】このように構成した実施例にあっては、角
度検出器17が角度検出手段に、荷重検出器16が荷重
検出手段に、図7のステップS7が実吊荷重演算手段
に、図7のステップS3がバネ作用角度検出手段に、ス
テップS6が張力補正量演算手段に、図7のステップS
7が第1の減算手段、第2の減算手段、除算手段および
乗算手段に、表示器105が表示手段に、それぞれ対応
する。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、バックストップがない場合の起伏ロープ張力と、
バックストップが作用している場合の起伏ロープ張力と
の差分に応じて起伏ロープ張力を補正して実吊荷重を演
算するようにしたため、バックストップが作用している
場合の実吊荷重を精度よく求めることができる。請求項
3に記載の発明によれば、演算した実吊荷重値を表示手
段に表示するようにしたため、表示手段に表示された値
を実吊荷重値に一致させることができる。請求項4に記
載の発明によれば、既知重量の吊り荷をバックストップ
のバネ力が作用する範囲内の角度で吊り上げて、表示手
段に表示される実吊荷重値と既知重量値とを一致させる
ようにしたため、これにより、バックストップのバネ力
が作用し始める角度を正確かつ簡易に求めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図。
【図2】本発明によるクレーンの荷重演算装置の一実施
例のブロック図。
【図3】図2の荷重演算装置が取り付けられるクレーン
の外観図。
【図4】バックストップの構造を示す図。
【図5】ブーム起伏角度と起伏ロープ張力との関係を示
す図。
【図6】角度差A1−A10と補正量DWとの関係を示
す図。
【図7】荷重演算装置内の演算器の動作を示すフローチ
ャート。
【図8】荷重演算装置が取り付けられるタワークレーン
の外観図。
【符号の説明】
16 荷重検出器 17 角度検出器 101 入力器 102 RAM 103 ROM 104 演算器 105表示器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブーム起伏角度を検出する角度検出手段
    と、 ブームを起伏させる起伏ロープに働く起伏ロープ張力を
    検出する荷重検出手段と、 前記ブーム起伏角度が所定角度以上にならないように、
    ブームを支持するバックストップと、 前記検出された起伏ロープ張力に基づいて吊り荷の実吊
    荷重を演算する実吊荷重演算手段とを備える荷重演算装
    置において、 前記バックストップのバネ力が作用し始めるブーム起伏
    角度を検出するバネ作用角度検出手段と、 このバネ作用角度検出手段によって検出された角度以上
    にブームを起立させたときに、前記バックストップがな
    い場合の起伏ロープ張力の予測値と前記バックストップ
    のバネ力が作用しているときの起伏ロープ張力との差分
    を、ブーム起伏角度に応じて演算する張力補正量演算手
    段とを備え、 前記実吊荷重演算手段は、前記差分に基づいて吊り荷の
    実吊荷重を演算することを特徴とするクレーンの荷重演
    算装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたクレーンの荷重演
    算装置において、 前記実吊荷重演算手段は、 作業用吊り荷を吊り上げた場合の起伏ロープ張力から、
    ブーム重量による起伏ロープ張力および前記差分を減算
    する第1の減算手段と、 既知重量の吊り荷を吊り上げた場合の起伏ロープ張力か
    ら、ブーム重量による起伏ロープ張力を減算する第2の
    減算手段と、 前記第1の減算手段による減算結果を前記第2の減算手
    段による減算結果によって除算する除算手段と、 前記除算手段による除算結果に前記既知重量を乗算する
    乗算手段とを備え、 この乗算手段の乗算結果を、前記作業用吊り荷の実吊荷
    重とすることを特徴とするクレーンの荷重演算装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載されたクレーン
    の荷重演算装置において、 前記実吊荷重演算手段によって演算された実吊荷重値を
    表示する表示手段を備えることを特徴とするクレーンの
    荷重演算装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載されたクレーンの荷重演
    算装置において、 前記バネ作用角度検出手段は、前記バックストップのバ
    ネ力が作用する範囲内のブーム起伏角度で既知重量の吊
    り荷を吊り上げ、前記表示手段に表示される実吊荷重値
    と前記既知重量値とが一致するようにブーム起伏角度を
    変化させ、一致したときのブーム起伏角度を、前記バネ
    力が作用し始める角度とすることを特徴とするクレーン
    の荷重演算装置。
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