JPH09142777A - 誤操作防止機能付過負荷防止装置 - Google Patents
誤操作防止機能付過負荷防止装置Info
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- JPH09142777A JPH09142777A JP32352895A JP32352895A JPH09142777A JP H09142777 A JPH09142777 A JP H09142777A JP 32352895 A JP32352895 A JP 32352895A JP 32352895 A JP32352895 A JP 32352895A JP H09142777 A JPH09142777 A JP H09142777A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 吊り荷重が実際よりも軽く算出されて過負荷
防止装置本来の安全装置としての機能が損なわれること
のない、安全性および信頼性の高い誤操作防止機能付過
負荷防止装置を提供する。 【構成】 演算・入出力装置22内に構成された誤操作
防止手段は、モーメント演算手段によって算出された自
重モーメントMB とメモリ25に記憶された基準モーメ
ントMBrefとを比較する。そして、算出された自重モー
メントMB が基準モーメントMBrefのk倍以上である場
合には、算出された自重モーメントMB を無効にし、メ
モリ25への記憶をキャンセルする。さらにオペレータ
へ警報を出力する。
防止装置本来の安全装置としての機能が損なわれること
のない、安全性および信頼性の高い誤操作防止機能付過
負荷防止装置を提供する。 【構成】 演算・入出力装置22内に構成された誤操作
防止手段は、モーメント演算手段によって算出された自
重モーメントMB とメモリ25に記憶された基準モーメ
ントMBrefとを比較する。そして、算出された自重モー
メントMB が基準モーメントMBrefのk倍以上である場
合には、算出された自重モーメントMB を無効にし、メ
モリ25への記憶をキャンセルする。さらにオペレータ
へ警報を出力する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクレーンのブームに吊ら
れる荷の重量が定格荷重を越えるときに自動的に警音を
発したり動作を停止したりする過負荷防止装置に関し、
特に、誤って装置を操作することを防止する機能が付い
た誤操作防止機能付過負荷防止装置に関するものであ
る。
れる荷の重量が定格荷重を越えるときに自動的に警音を
発したり動作を停止したりする過負荷防止装置に関し、
特に、誤って装置を操作することを防止する機能が付い
た誤操作防止機能付過負荷防止装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】クレーンのブームにはフックが吊り下げ
れらており、このフックに荷が掛けられて荷役作業が行
われる。この荷役作業の際、フックに掛けられる吊り荷
の荷重が定格荷重を越えると、移動式クレーンは機体が
転倒し、破壊してしまう。このため、従来、この種の移
動式クレーンには過負荷防止装置が備えられ、吊り荷の
荷重が定格荷重を越えるのが防止されている。
れらており、このフックに荷が掛けられて荷役作業が行
われる。この荷役作業の際、フックに掛けられる吊り荷
の荷重が定格荷重を越えると、移動式クレーンは機体が
転倒し、破壊してしまう。このため、従来、この種の移
動式クレーンには過負荷防止装置が備えられ、吊り荷の
荷重が定格荷重を越えるのが防止されている。
【0003】この過負荷防止装置においては、ブームに
吊られる荷の荷重Wは、俯仰ロープ張力TB ,巻上げロ
ープ張力TW ,ブーム自重WB および吊り荷重Wのブー
ムフートに関する各モーメントの釣合式から算出されて
いる。ここで、俯仰ロープ張力TB はブームを俯仰させ
るワイヤロープにかかる張力であり、巻上げロープ張力
TW はブームに吊られたフックを吊り上げ下げする巻上
げワイヤロープにかかる張力である。この際、吊り荷重
Wが算出されるためには、ブーム自重WB によるブーム
自重モーメントMB は既知である必要がある。このた
め、自重モーメントMB がブーム角度θの関数としてク
レーンの各機械毎に予め算出され、この値が過負荷防止
装置内のメモリに記憶されている。この自重モーメント
MB を求める際、吊り荷重Wはフック重量WF のみとさ
れ、ブーム俯仰操作が行われて各ブーム角度θにおける
俯仰ロープ張力TB が実測される。各ブーム角度θにお
ける各自重モーメントMB は、この実測値が上記の各モ
ーメントの釣合式にあてはめて算出される。
吊られる荷の荷重Wは、俯仰ロープ張力TB ,巻上げロ
ープ張力TW ,ブーム自重WB および吊り荷重Wのブー
ムフートに関する各モーメントの釣合式から算出されて
いる。ここで、俯仰ロープ張力TB はブームを俯仰させ
るワイヤロープにかかる張力であり、巻上げロープ張力
TW はブームに吊られたフックを吊り上げ下げする巻上
げワイヤロープにかかる張力である。この際、吊り荷重
Wが算出されるためには、ブーム自重WB によるブーム
自重モーメントMB は既知である必要がある。このた
め、自重モーメントMB がブーム角度θの関数としてク
レーンの各機械毎に予め算出され、この値が過負荷防止
装置内のメモリに記憶されている。この自重モーメント
MB を求める際、吊り荷重Wはフック重量WF のみとさ
れ、ブーム俯仰操作が行われて各ブーム角度θにおける
俯仰ロープ張力TB が実測される。各ブーム角度θにお
ける各自重モーメントMB は、この実測値が上記の各モ
ーメントの釣合式にあてはめて算出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の過負荷防止装置においては、自重モーメントMB の
実測の際、フックに例えば重量W0 の荷が掛かったまま
の状態でこの自重モーメントMB を実測してしまうと、
算出される吊り荷重Wは実際の吊り荷重WTRUEよりもW
0 分だけ軽い値になってしまう。このため、この誤った
自重モーメントMB が過負荷防止装置内のメモリに実測
データとして記憶されると、過負荷防止装置は、実際に
は定格荷重を越える荷がブームに吊られた場合において
も、この荷を定格荷重以下のものと判断してしまう。こ
の結果、定格荷重を越える荷が吊られた場合でも、過負
荷防止装置による動作自動停止や警音発生等は行われ
ず、過負荷防止装置本来の安全装置としての機能が全く
発揮されない。
来の過負荷防止装置においては、自重モーメントMB の
実測の際、フックに例えば重量W0 の荷が掛かったまま
の状態でこの自重モーメントMB を実測してしまうと、
算出される吊り荷重Wは実際の吊り荷重WTRUEよりもW
0 分だけ軽い値になってしまう。このため、この誤った
自重モーメントMB が過負荷防止装置内のメモリに実測
データとして記憶されると、過負荷防止装置は、実際に
は定格荷重を越える荷がブームに吊られた場合において
も、この荷を定格荷重以下のものと判断してしまう。こ
の結果、定格荷重を越える荷が吊られた場合でも、過負
荷防止装置による動作自動停止や警音発生等は行われ
ず、過負荷防止装置本来の安全装置としての機能が全く
発揮されない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するためになされたもので、ブームの自重のブー
ムフートに関する自重モーメントを用いてブームの吊り
荷重を算出する吊り荷重演算手段と、自重モーメントを
算出するモーメント演算手段と、自重モーメントの基準
値を予め記憶した記憶手段と、モーメント演算手段によ
って算出された自重モーメントと記憶手段に記憶された
基準値とを比較し、算出された自重モーメントが基準値
の所定比以上である場合に算出された自重モーメントを
無効にする誤操作防止手段とを備え、過負荷防止装置を
構成した。
を解決するためになされたもので、ブームの自重のブー
ムフートに関する自重モーメントを用いてブームの吊り
荷重を算出する吊り荷重演算手段と、自重モーメントを
算出するモーメント演算手段と、自重モーメントの基準
値を予め記憶した記憶手段と、モーメント演算手段によ
って算出された自重モーメントと記憶手段に記憶された
基準値とを比較し、算出された自重モーメントが基準値
の所定比以上である場合に算出された自重モーメントを
無効にする誤操作防止手段とを備え、過負荷防止装置を
構成した。
【0006】また、上記誤操作防止手段を、算出された
自重モーメントが基準値の所定比以上である場合に警報
を出力するように構成した。
自重モーメントが基準値の所定比以上である場合に警報
を出力するように構成した。
【0007】
【作用】ブームの自重モーメントの算出値が基準値の所
定比以上ある場合には、フックに荷が掛けられた状態で
自重モーメントが算出されたものとされ、算出された自
重モーメントは無効にされる。
定比以上ある場合には、フックに荷が掛けられた状態で
自重モーメントが算出されたものとされ、算出された自
重モーメントは無効にされる。
【0008】また、自重モーメントが無効にされると共
に警報が出力され、オペレータに注意が促される。
に警報が出力され、オペレータに注意が促される。
【0009】
【実施例】次に、本発明の一実施例による誤操作防止機
能付過負荷防止装置について説明する。
能付過負荷防止装置について説明する。
【0010】図2は本実施例による過負荷防止装置が適
用される移動式クレーンの概略構成を示す模式図であ
る。ブーム1はクレーンの上部旋回体の前部に俯仰動可
能に枢着している。このブーム1には巻上げワイヤロー
プ2によってフック3が吊られており、フック3には荷
4が掛けられる。巻上げワイヤロープ2は一端が主巻き
ドラム5に連結しており、この主巻きドラム5が回転駆
動されて巻上げワイヤロープ2がこの主巻きドラム5に
巻き取られまたは巻き出されることにより、フック3に
掛けられた荷4は吊り上げ下げされる。
用される移動式クレーンの概略構成を示す模式図であ
る。ブーム1はクレーンの上部旋回体の前部に俯仰動可
能に枢着している。このブーム1には巻上げワイヤロー
プ2によってフック3が吊られており、フック3には荷
4が掛けられる。巻上げワイヤロープ2は一端が主巻き
ドラム5に連結しており、この主巻きドラム5が回転駆
動されて巻上げワイヤロープ2がこの主巻きドラム5に
巻き取られまたは巻き出されることにより、フック3に
掛けられた荷4は吊り上げ下げされる。
【0011】また、移動式クレーンの上部旋回体後方に
は図示しないAフレームが設けられており、このAフレ
ームの頂部にはベイル6が取り付けられている。このベ
イル6と空中に懸架されたブライドル7との間には俯仰
ワイヤロープ8が巻回されている。この俯仰ワイヤロー
プ8の一端は俯仰ドラム9に連結されており、その他端
はAフレームに取り付けられた荷重センサ10につなが
れている。また、ブライドル7とブーム1の先端との間
にはペンダントロープ11が張られている。
は図示しないAフレームが設けられており、このAフレ
ームの頂部にはベイル6が取り付けられている。このベ
イル6と空中に懸架されたブライドル7との間には俯仰
ワイヤロープ8が巻回されている。この俯仰ワイヤロー
プ8の一端は俯仰ドラム9に連結されており、その他端
はAフレームに取り付けられた荷重センサ10につなが
れている。また、ブライドル7とブーム1の先端との間
にはペンダントロープ11が張られている。
【0012】俯仰ワイヤロープ8が俯仰ドラム9に巻き
取られることにより、ブライドル7はベイル6側に引き
寄せられ、ペンダントロープ11が引っ張られてブーム
1が俯仰動する。この際、俯仰ワイヤロープ8にかかる
張力TB は荷重センサ10によって検出される。また、
ブーム1の俯仰動によって変化するブーム角度θはブー
ム1の基端部に取り付けられた角度センサ12によって
検出される。
取られることにより、ブライドル7はベイル6側に引き
寄せられ、ペンダントロープ11が引っ張られてブーム
1が俯仰動する。この際、俯仰ワイヤロープ8にかかる
張力TB は荷重センサ10によって検出される。また、
ブーム1の俯仰動によって変化するブーム角度θはブー
ム1の基端部に取り付けられた角度センサ12によって
検出される。
【0013】図1は本実施例による誤操作防止機能付過
負荷防止装置の概略構成を示すブロック図である。過負
荷防止装置21は、演算・入出力装置22,フック重量
設定器23,フック掛本数設定器24およびメモリ25
を備えて構成されている。演算・入出力装置22はマイ
クロコンピュータからなり、吊り荷重演算手段,モーメ
ント演算手段および誤操作防止手段を構成している。こ
の吊り荷重演算手段はブーム1の自重WB のブームフー
ト1aに関する自重モーメントMB を用い、ブーム1に
吊られる吊り荷重Wを次の(1)式によって算出する。
なお、吊り荷重Wはフック3の重量WF を含む吊り荷4
の重量である。
負荷防止装置の概略構成を示すブロック図である。過負
荷防止装置21は、演算・入出力装置22,フック重量
設定器23,フック掛本数設定器24およびメモリ25
を備えて構成されている。演算・入出力装置22はマイ
クロコンピュータからなり、吊り荷重演算手段,モーメ
ント演算手段および誤操作防止手段を構成している。こ
の吊り荷重演算手段はブーム1の自重WB のブームフー
ト1aに関する自重モーメントMB を用い、ブーム1に
吊られる吊り荷重Wを次の(1)式によって算出する。
なお、吊り荷重Wはフック3の重量WF を含む吊り荷4
の重量である。
【0014】 W=(nB ×TB ×H−MB )/(R−L/n) …(1) ここで、各定数は次の各値を意味しており、各アーム長
R,L,Hは図2に示されている。
R,L,Hは図2に示されている。
【0015】nB :俯仰ワイヤロープ8の掛本数 H:俯仰ロープ張力TB のブームフート1aに関するモ
ーメントのアーム長 R:吊り荷重Wのブームフート1aに関するモーメント
のアーム長 L:巻上げロープ張力TW のブームフート1aに関する
モーメントのアーム長 n:巻上げワイヤロープ2のフック3への掛本数 (1)式は、俯仰ロープ張力TB ,巻上げロープ張力T
W ,吊り荷重Wおよびブーム自重WB のブームフート1
aに関する各モーメントの釣り合いに基づいて成立して
いる。つまり、俯仰ロープ張力TB および巻上げロープ
張力TW のブームフート1aに関する左回りの各モーメ
ントの和は、吊り荷重Wおよびブーム自重WB のブーム
フート1aに関する右回りの各モーメントの和に釣り合
っている。俯仰ロープ張力TB による左回りのモーメン
トはnB ×TB ×Hの演算によって求められ、巻上げロ
ープ張力TW による左回りのモーメントは(W/n)・
Lの演算によって求められる。ここで、W/nは巻上げ
ロープ張力TW であり、吊り荷重Wをフック掛本数nで
割り算することによって求められる(TW =W/n)。
また、吊り荷重Wによる右回りのモーメントはW・Rの
演算によって求められる。
ーメントのアーム長 R:吊り荷重Wのブームフート1aに関するモーメント
のアーム長 L:巻上げロープ張力TW のブームフート1aに関する
モーメントのアーム長 n:巻上げワイヤロープ2のフック3への掛本数 (1)式は、俯仰ロープ張力TB ,巻上げロープ張力T
W ,吊り荷重Wおよびブーム自重WB のブームフート1
aに関する各モーメントの釣り合いに基づいて成立して
いる。つまり、俯仰ロープ張力TB および巻上げロープ
張力TW のブームフート1aに関する左回りの各モーメ
ントの和は、吊り荷重Wおよびブーム自重WB のブーム
フート1aに関する右回りの各モーメントの和に釣り合
っている。俯仰ロープ張力TB による左回りのモーメン
トはnB ×TB ×Hの演算によって求められ、巻上げロ
ープ張力TW による左回りのモーメントは(W/n)・
Lの演算によって求められる。ここで、W/nは巻上げ
ロープ張力TW であり、吊り荷重Wをフック掛本数nで
割り算することによって求められる(TW =W/n)。
また、吊り荷重Wによる右回りのモーメントはW・Rの
演算によって求められる。
【0016】フック重量WF はフック重量設定器23
に、フック掛本数nはフック掛本数設定器24にデジス
イッチ等によって設定される。俯仰ワイヤロープ8の掛
本数nB はメモリ25に記憶されている。俯仰ロープ張
力TB は荷重センサ10によって検出され、演算・入出
力装置22に与えられる。さらに、この演算・入出力装
置22には角度センサ12で検出されたブーム角度θが
与えられ、演算・入出力装置22はこのブーム角度θか
ら各アーム長R,L,Hを算出する。これら各アーム長
R,L,Hはブーム角度θによって値が変化する。
に、フック掛本数nはフック掛本数設定器24にデジス
イッチ等によって設定される。俯仰ワイヤロープ8の掛
本数nB はメモリ25に記憶されている。俯仰ロープ張
力TB は荷重センサ10によって検出され、演算・入出
力装置22に与えられる。さらに、この演算・入出力装
置22には角度センサ12で検出されたブーム角度θが
与えられ、演算・入出力装置22はこのブーム角度θか
ら各アーム長R,L,Hを算出する。これら各アーム長
R,L,Hはブーム角度θによって値が変化する。
【0017】上記の(1)式によって吊り荷重Wを求め
るには、前述したようにブーム自重WB による右回りの
モーメントMB が各ブーム角度θの所定ポイントで既知
である必要がある。従って、演算・入出力装置22内に
構成されたモーメント演算手段において次の(2)式の
演算が予め行われ、各ブーム角度θにおけるブーム自重
モーメントMB が求められている。
るには、前述したようにブーム自重WB による右回りの
モーメントMB が各ブーム角度θの所定ポイントで既知
である必要がある。従って、演算・入出力装置22内に
構成されたモーメント演算手段において次の(2)式の
演算が予め行われ、各ブーム角度θにおけるブーム自重
モーメントMB が求められている。
【0018】 MB =nB ×TB ×H−W×(R−L/n) …(2) この際、ブーム俯仰操作が行われ、演算は、ブーム角度
θが所定ポイントに達した時点でブーム俯仰操作が停止
され、俯仰ロープ張力TB が実測されて行われる。ま
た、このブーム自重モーメントMB の実測に当って吊り
荷重Wはフック重量WF のみとされ、フック重量設定器
23にその重量が設定される。
θが所定ポイントに達した時点でブーム俯仰操作が停止
され、俯仰ロープ張力TB が実測されて行われる。ま
た、このブーム自重モーメントMB の実測に当って吊り
荷重Wはフック重量WF のみとされ、フック重量設定器
23にその重量が設定される。
【0019】算出されたブーム自重モーメントMB はメ
モリ25に記憶されている。また、メモリ25にはブー
ム自重モーメントMB に対する基準モーメントMBrefが
記憶されている。さらに、実測される自重モーメントM
B の基準モーメントMBrefに対するズレの比率kが許容
される範囲内で設定され、記憶されている。演算・入出
力装置22内に構成された誤操作防止手段は、上記のモ
ーメント演算手段によって算出された自重モーメントM
B とメモリ25に記憶された基準モーメントMBrefとを
比較する。そして、算出された自重モーメントMB が基
準モーメントMBrefのk倍以上である場合に、算出され
た自重モーメントMB を無効にすると共に警報を出力す
る。
モリ25に記憶されている。また、メモリ25にはブー
ム自重モーメントMB に対する基準モーメントMBrefが
記憶されている。さらに、実測される自重モーメントM
B の基準モーメントMBrefに対するズレの比率kが許容
される範囲内で設定され、記憶されている。演算・入出
力装置22内に構成された誤操作防止手段は、上記のモ
ーメント演算手段によって算出された自重モーメントM
B とメモリ25に記憶された基準モーメントMBrefとを
比較する。そして、算出された自重モーメントMB が基
準モーメントMBrefのk倍以上である場合に、算出され
た自重モーメントMB を無効にすると共に警報を出力す
る。
【0020】次に、このような構成の本実施例による過
負荷防止装置の動作について、図3のフローチャートを
参照して説明する。
負荷防止装置の動作について、図3のフローチャートを
参照して説明する。
【0021】まず、演算・入出力装置22は角度センサ
12および荷重センサ10からそれぞれブーム角度θお
よび俯仰ロープ張力TB を読み込む(ステップ10
1)。次に、読み込んだブーム角度θに基づいて各モー
メントのアーム長R,L,Hを算出する。そして、メモ
リ25から与えられる俯仰ワイヤロープ8の掛本数nB
,フック掛本数設定器24から与えられるフック掛本
数n,フック重量設定器23から与えられるフック重量
WF より、(2)式を用いてブーム自重モーメントデー
タMB (θ)を算出する(ステップ102)。このブー
ム自重モーメントデータMB (θ)はブーム角度θの関
数となっている。次に、算出されたブーム自重モーメン
トデータMB (θ)、メモリ25に記憶されている基準
モーメントデータMBref(θ)およびズレ率kを次の
(3)式に当てはめ、この不等式が成立するか否かの判
定を行う(ステップ103)。
12および荷重センサ10からそれぞれブーム角度θお
よび俯仰ロープ張力TB を読み込む(ステップ10
1)。次に、読み込んだブーム角度θに基づいて各モー
メントのアーム長R,L,Hを算出する。そして、メモ
リ25から与えられる俯仰ワイヤロープ8の掛本数nB
,フック掛本数設定器24から与えられるフック掛本
数n,フック重量設定器23から与えられるフック重量
WF より、(2)式を用いてブーム自重モーメントデー
タMB (θ)を算出する(ステップ102)。このブー
ム自重モーメントデータMB (θ)はブーム角度θの関
数となっている。次に、算出されたブーム自重モーメン
トデータMB (θ)、メモリ25に記憶されている基準
モーメントデータMBref(θ)およびズレ率kを次の
(3)式に当てはめ、この不等式が成立するか否かの判
定を行う(ステップ103)。
【0022】 MB (θ)>k・MBref(θ) …(3) この不等式が成立しない場合には、演算・入出力装置2
2は算出されたブーム自重モーメントデータMB (θ)
をメモリ25に記憶する(ステップ104)。その後、
引き続いて次のブーム角度θのポイントへブーム1を俯
仰操作し、次のブーム角度θにおける自重モーメントデ
ータMB (θ)を上記と同様に算出する。一方、上記不
等式が成立した場合には、実測されたブーム自重モーメ
ントデータMB (θ)が基準モーメントデータMBref
(θ)から著しくズレているため、フック3に荷4が掛
けられた状態で自重モーメントデータMB (θ)が算出
されたもの判断する。従って、算出した自重モーメント
データMB (θ)を無効とし、データMB (θ)のメモ
リ25への記憶をキャンセルする。そして、警報を音や
表示等によって出力し、過負荷防止装置の操作にミスが
あったことをオペレータに知らしめ、オペレータに注意
を促す。
2は算出されたブーム自重モーメントデータMB (θ)
をメモリ25に記憶する(ステップ104)。その後、
引き続いて次のブーム角度θのポイントへブーム1を俯
仰操作し、次のブーム角度θにおける自重モーメントデ
ータMB (θ)を上記と同様に算出する。一方、上記不
等式が成立した場合には、実測されたブーム自重モーメ
ントデータMB (θ)が基準モーメントデータMBref
(θ)から著しくズレているため、フック3に荷4が掛
けられた状態で自重モーメントデータMB (θ)が算出
されたもの判断する。従って、算出した自重モーメント
データMB (θ)を無効とし、データMB (θ)のメモ
リ25への記憶をキャンセルする。そして、警報を音や
表示等によって出力し、過負荷防止装置の操作にミスが
あったことをオペレータに知らしめ、オペレータに注意
を促す。
【0023】このため、本実施例による誤操作防止機能
付過負荷防止装置によれば、ブーム自重モーメントデー
タMB (θ)を算出する際、吊り荷重Wをフック重量W
F のみとせず、重量W0 の荷4を吊った状態で算出する
と、この誤操作が判明する。従って、従来のように、誤
った自重モーメントデータMB (θ)がメモリ25に実
測データとして記憶されなくなり、過負荷防止装置はフ
ック3に吊られる荷4の重量W0 を適確に定格荷重と比
較する。よって、定格荷重を越える荷4がブーム1に吊
られると、過負荷防止装置は直ちに動作自動停止や警音
発生等を行う。すなわち、本実施例による誤操作防止機
能付過負荷防止装置によれば、過負荷防止装置本来の安
全装置としての機能が健全に発揮される。
付過負荷防止装置によれば、ブーム自重モーメントデー
タMB (θ)を算出する際、吊り荷重Wをフック重量W
F のみとせず、重量W0 の荷4を吊った状態で算出する
と、この誤操作が判明する。従って、従来のように、誤
った自重モーメントデータMB (θ)がメモリ25に実
測データとして記憶されなくなり、過負荷防止装置はフ
ック3に吊られる荷4の重量W0 を適確に定格荷重と比
較する。よって、定格荷重を越える荷4がブーム1に吊
られると、過負荷防止装置は直ちに動作自動停止や警音
発生等を行う。すなわち、本実施例による誤操作防止機
能付過負荷防止装置によれば、過負荷防止装置本来の安
全装置としての機能が健全に発揮される。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ブ
ームの自重モーメントの算出値が基準値の所定比以上あ
る場合には、フックに荷が掛けられた状態で自重モーメ
ントが算出されたものとされ、算出された自重モーメン
トは無効にされる。このため、従来のように吊り荷重が
実際よりも軽く算出され、過負荷防止装置本来の安全装
置としての機能が損なわれることが防止される。また、
自重モーメントが無効にされると共に警報が出力され、
オペレータに注意が促されることにより、誤操作がオペ
レータに知らしめられて操作が矯正される。この結果、
過負荷防止装置の安全性および信頼性が向上する。
ームの自重モーメントの算出値が基準値の所定比以上あ
る場合には、フックに荷が掛けられた状態で自重モーメ
ントが算出されたものとされ、算出された自重モーメン
トは無効にされる。このため、従来のように吊り荷重が
実際よりも軽く算出され、過負荷防止装置本来の安全装
置としての機能が損なわれることが防止される。また、
自重モーメントが無効にされると共に警報が出力され、
オペレータに注意が促されることにより、誤操作がオペ
レータに知らしめられて操作が矯正される。この結果、
過負荷防止装置の安全性および信頼性が向上する。
【図1】本発明の一実施例による誤操作防止機能付過負
荷防止装置の概略構成を示すブロック図である。
荷防止装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例による過負荷防止装置が適用される移
動式クレーンの概略構成を模式的に示す図である。
動式クレーンの概略構成を模式的に示す図である。
【図3】本実施例による過負荷防止装置の処理の流れを
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
1…ブーム 2…巻上げワイヤロープ 3…フック 4…荷 5…主巻きドラム 6…ベイル 7…ブライドル 8…俯仰ワイヤロープ 9…俯仰ドラム 10…荷重センサ 11…ペンダントロープ 12…角度センサ 21…過負荷防止装置 22…演算・入出力装置 23…フック重量設定器 24…フック掛本数設定器 25…メモリ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B66D 1/58 B66D 1/58 E
Claims (3)
- 【請求項1】 ブームの自重のブームフートに関する自
重モーメントを用いて前記ブームの吊り荷重を算出する
吊り荷重演算手段と、前記自重モーメントを算出するモ
ーメント演算手段と、前記自重モーメントの基準値を予
め記憶した記憶手段と、前記モーメント演算手段によっ
て算出された自重モーメントと前記記憶手段に記憶され
た基準値とを比較して算出された前記自重モーメントが
前記基準値の所定比以上である場合に算出された前記自
重モーメントを無効にする誤操作防止手段とを備えて構
成された誤操作防止機能付過負荷防止装置。 - 【請求項2】 前記モーメント演算手段は、ブームを俯
仰させるワイヤロープにかかる俯仰ロープ張力,ブーム
に吊られたフックを吊り上げ下げする巻上げワイヤロー
プにかかる巻上げロープ張力,前記ブームの自重および
前記吊り荷重のブームフートに関する各モーメントの釣
り合いから前記自重モーメントを算出し、 前記吊り荷重演算手段は、前記俯仰ロープ張力,前記巻
上げロープ張力および前記吊り荷重のブームフートに関
する各モーメント、並びに前記モーメント演算手段によ
って算出された前記自重モーメントの釣り合いから前記
吊り荷重を算出することを特徴とする請求項1記載の誤
操作防止機能付過負荷防止装置。 - 【請求項3】 前記誤操作防止手段は、算出された前記
自重モーメントが前記基準値の所定比以上である場合に
警報を出力することを特徴とする請求項1記載の誤操作
防止機能付過負荷防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32352895A JPH09142777A (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | 誤操作防止機能付過負荷防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32352895A JPH09142777A (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | 誤操作防止機能付過負荷防止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09142777A true JPH09142777A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=18155709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32352895A Pending JPH09142777A (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | 誤操作防止機能付過負荷防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09142777A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100413858B1 (ko) * | 2001-07-20 | 2004-01-07 | 주식회사 엘케이 | 크레인의 과부하 방지 장치 |
JP2016199366A (ja) * | 2015-04-10 | 2016-12-01 | 株式会社タダノ | ブーム長さ制限装置 |
-
1995
- 1995-11-20 JP JP32352895A patent/JPH09142777A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100413858B1 (ko) * | 2001-07-20 | 2004-01-07 | 주식회사 엘케이 | 크레인의 과부하 방지 장치 |
JP2016199366A (ja) * | 2015-04-10 | 2016-12-01 | 株式会社タダノ | ブーム長さ制限装置 |
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