JPH08122487A - 使用済燃料の再処理方法および長半減期元素の消滅方法 - Google Patents
使用済燃料の再処理方法および長半減期元素の消滅方法Info
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Abstract
物を発生させないこと、および半減期が長く生成量の多
い核種を消滅させること。 【構成】使用済金属燃料をせん断工程1でXe,Krを
除去する。前処理工程2でIを分離する。第1の電解精
製工程3で電解により固体Fe陰極にUを、液体Cd陰
極にPuを析出させて回収する。電解槽にオフガス処理
工程6を設けてSeを回収する。電解槽で使用したCd
中で沈澱したTcは沈澱分離して回収する。沈澱分離後
および陰極Cdは蒸留してMA,Rh,Ru,Nbを取
り除いた後、リサイクルして再利用する。電気泳動工程
5によりCs,Sr,REを除去した後リサイクルす
る。ドローダウン工程4でPdとSnを回収する。長半
減期元素の消滅処理方法は消滅対象核種を核種毎に同等
の消滅割合で全体として消滅量を確保するか、予め決め
られた期間で最大の消滅量を確保する。
Description
る使用済金属燃料を再処理して使用済金属燃料に含まれ
ている有用な金属を精製・回収する一方、放射性の毒性
の強い核分裂生成物を分離して回収して燃料サイクルの
外に廃棄物を発生させないように構成した使用済燃料の
再処理方法と、この再処理方法等から回収される核分裂
生成物における長半減期元素の消滅方法に関する。
能なウラン(U)およびプルトニウム(Pu)を分離す
る方法(使用済燃料再処理)として、現在実用化されて
いるのは、ピューレックス法である。
硝酸に溶融した後、この硝酸中からウラン、プルトニウ
ムを溶媒抽出により分離精製するものである。しかしな
がら、硝酸および抽出用有機溶媒を大量に使用するため
廃棄物量が多いこと、また、装置が大型化する問題があ
る。
を再処理する方法としては、高温冶金法(Trans.ANS.5
0.205(1985))が知られているが、この方法では炉心燃
料とブランケット燃料はそれぞれ別々に処理され、ブラ
ンケット燃料はハロゲン化物スラグ法を用いて炉心燃料
と同様な処理が行われる。
により説明する。すなわち、図19に示したようにせん断
工程1で燃料集合体から解体した燃料棒の使用済金属燃
料を燃料被覆管ごとこまかくせん断する。つぎに電解精
製工程3で解体およびせん断した使用済金属燃料をセラ
ミックス等からなるバスケット内に収納して電解精製槽
内に配置し、液体カドミウム中に溶融させる。
LiCl−NaCl−CaCl2 −BaCl2 またはL
iCl−KCl等の電解質塩化物を配置し、さらに液体
カドミウム中に陽極を配置し、電解質塩化物中に低炭素
鋼製の陰極を配置して約 500℃で電気分解を行い、液体
カドミウム中に溶融したUおよびPuを陰極に析出させ
る。
u,マイナーアクチニド(MAs),希土類元素(R
E)を回収して燃料に使用する。Cd蒸留工程8で回収
されたCdは電解精製工程3に戻してリサイクルする。
電解精製工程3を経てからソルトイクストラクション
(塩抽出)工程12,ソルトストリッピング(塩逆抽出)
工程13およびセオライト処理工程14で処理され、溶融塩
は電解精製工程3に戻されリサイクルする。
塩)工程12は、電解精製工程3で使用した使用済溶融塩
中に含まれるU,Puおよびマイナーアクチニドを回収
するために、Cd−Uなどの合金と接触させて抽出反応
によりPuおよびマイナーアクチニドを合金側に移行さ
せるプロセスである。
ナーアクチニドは合金を蒸留したときに蒸留残さとして
固形物で回収される溶融塩側には、希土類元素、微量の
U、アルカリ金属元素およびアルカリ土類金属塩素の核
分裂生成物が残る。
はソルトイクストラクション工程12で合金と接触した後
の溶融塩中に含まれる希土類元素と微量のUを溶融塩か
ら取り除くために、溶融塩にCd−Liなどの合金を接
触させて希土類元素と微量Uを抽出反応により合金側に
移行させるプロセスである。ソルトイクストラクション
工程12とは逆に希土類元素が抽出されて回収される。
クション工程12から出てくる溶融塩中に含まれる核分裂
生成物Cs(アルカリ金属元素)およびSr(アルカリ
土類金属元素)をゼオライトという無機イオン交換体に
より除去するプロセスである。ゼオライト処理工程14に
よりCsとSrはゼオライトに固定されて安定化される
が、廃棄物発生量が増大する欠点がある。
物には、核分裂生成物であるCs,Sr等のアルカリ金
属・アルカリ土類金属元素およびCe,Sm,Eu等の
希土類元素が蓄積している。このCs,Cr等の核分裂
生成物が蓄積してきた電解質塩化物は前述したゼオライ
トで処理、またはソーダライトで処理して固体廃棄物と
する。
h,Ru,Pd等の白金族元素とNb,Zr,Ag,I
n,Sn,Sb等の貴金属核分裂生成物が蓄積してく
る。カドミウム相は蒸留されてCdを回収して再利用
し、貴金属核分裂生成物はCu−Al合金中に固定化さ
れて金属廃棄物にされている。
(ステンレススティール)は電解精製工程3の電解槽か
ら回収されて金属廃棄物としてドラム缶内に収納密封さ
れて高レベル廃棄物となる。従来の方法では、溶融塩中
に含まれる核分裂生成物の一部は回収されて廃棄物とな
るが、廃棄物量は低減されない課題がある。また、使用
済の燃料被覆管はそのまま廃棄物となるので廃棄物が減
容される程度が小さい課題がある。
ことにより生ずる核分裂生成物は、使用済燃料の再処理
においてウラン・プルトニウムまたマイナーアクチニド
核種からできるだけ分離し、廃棄物としてすべて扱われ
ている。廃棄物から超長半減期を持つ核種は、廃棄物と
して処分する量は極力少なくすることが望ましい目標で
ある。
原子炉に装荷して消滅する研究が行われている。これま
で、特定の核種が消滅用のターゲットとして製造される
ことを前提とし、核的な消滅ポテンシャルの評価が行わ
れる段階であり、再処理システム全体を考慮して検討さ
れた例は少ない。
ス法とよばれる再処理システムでは、長半減期核分裂生
成物は、その他の核分裂生成物とともに廃棄物へのスト
リームにまわされることと関係している。これまでは、
この廃棄物から選択的に特定の元素・核種を抽出し、消
滅処理するというアプローチがとられている。
は限定的な関係であった。しかし、本来、再処理方法と
廃棄物量とは密接な関係にあり、エネルギーバランス・
物質フローが重要である。特に廃棄物を出さないシステ
ムを目標とする場合は、再処理・一時貯蔵・消滅処理・
リサイクルの関係が、システムの効率化の中で、エネル
ギーバランス・物質フローが関連する。
き、単一の消滅ターゲットの 100%濃縮状態を想定し、
これら核種の消滅率を増加させるために減速材による中
性子スペクトルの軟化は有効であることが議論されてい
る段階で、この段階はとても実用段階とはいえない状態
にある。
な使用済燃料の再処理に伴う長半減期核種の消滅処理で
は、例えば99Tc, 129Iのような特定の核種を消滅す
るだけでなく、生成量の多い長半減期核種はすべて消滅
することが望ましい。
消滅対象核種の複数種類を同時に消滅する方法について
は、単に原子炉炉心に複数種類装荷する一般的な考え方
が知られている程度であり、具体性がなく、実用的でな
い課題がある。
れたもので、硝酸等の水溶液を使用しない乾式再処理に
よりウランとプルトニウムを高効率で回収し、従来の技
術では廃棄物となる核分裂生成物を含んだ溶融塩と貴金
属性核分裂生成物および使用済被覆管を廃棄物とするこ
となく使用済金属燃料を再処理できる使用済燃料の再処
理方法を提供することにある。
を金属形態に転換し、乾式処理方法である本方法を適用
することができる使用済燃料の再処理方法を提供するこ
とにある。
金属燃料を二次的放射性廃棄物を発生することなく、再
処理する方法の提供と、従来の再処理工程等の中で廃棄
物として扱われてきた長半減期を有する放射性元素を回
収し、その回収した長半減期核種を原子炉に装荷して消
滅処理する長半減期元素の消滅方法を提供することにあ
る。
をせん断したした後、網状の容器に入れ加熱して溶融す
る前処理工程と、使用済金属燃料を溶解してUとPuを
回収する第1の電解精製工程および使用済溶融塩と使用
済Cd相に残存しているUとPuとマイナーアクチニド
を回収するドローダウン工程と、このドローダウン工程
で使用した使用済溶融塩からCsとSrを回収して取り
除く電気泳動工程と、前記第1の電解精製工程で発生す
る核分裂生成物を回収するオフガス処理工程と、前記第
1の電解精製工程で使用したCdに含まれる不溶解成分
を沈澱として分解するろ過工程と、前記第1の電解精製
工程でPuとマイナーアクチニドを回収する陰極として
使用したCdを蒸留するCd工程と、このCd蒸留工程
の前にPuとマイナーアクチニドの回収率を向上させる
ための第2の電解精製工程と、前記ドローダウン工程で
固体陰極に回収されたUとPuとマイナーアクチニドと
同時に回収された貴金属性元素からUとPuとマイナー
アクチニドとZrを共に回収するための蒸留工程からな
ることを特徴とする。
種を、消滅用ターゲットとして、金属形態を含む化合物
の化学形態毎に独立に原子燃料ピン形態と同様に封入
し、原子炉に装荷し、これらの複数種類の消滅用ターゲ
ット元素を原子炉に装荷する上で、装荷位置の中性子ス
ペクトルを反映した前記消滅対象核種の実効中性子吸収
断面積と装荷位置の全中性子束レベルの積が大きくなる
順番にしたがって炉心の予め決められた位置に配置し、
つぎに原子炉運転サイクルにおいて、炉心に装荷した前
記核分裂生成物全体の消滅率の最大化を特徴とする。
核種を含む消滅用ターゲットは金属形態を含む化合物等
の化学形態毎に独立に通常の燃料ピン形態に封入し、複
数種類の消滅用ターゲット元素を原子炉に装荷する場合
に、原子炉の中性子スペクトルを反映した実効中性子吸
収断面積の小さな長半減期核種を含むターゲットピンは
全中性子束レベルが大きくなる装荷位置に配置し、炉心
の予め決められた位置に配置する場合、原子炉運転サイ
クルにおいて、炉心に装荷するFP全体の消滅率の平均
化を特徴とする。
種を含む消滅用ターゲットは金属形態を含む化合物等の
化学形態毎に独立に通常の燃料ピン形態を封入し、これ
らの各種元素を含むピンを同一のバンドルとして束ね原
子炉の炉心とブランケットの境界等に装荷する場合に、
この消滅用ターゲット集合体に消滅対象核種を含む元素
の配置において、中性子スペクトルを反映した実効中性
子吸収断面積の小さな長半減期核種を含むターゲットピ
ンを配置することを特徴とする。
核種を含む消滅用ターゲットは金属形態を含む化合物等
の化学形態毎に独立に通常の燃料ピン形態に封入し、核
種の元素を含むピンを同一のバンドルとして束ね原子炉
の炉心・ブランケット境界等に装荷する場合に、消滅用
ターゲットピン配置を構成する上で、その集合体内で炉
心から離れるにつれて全中性子束が低下する位置には、
減速材を含むピンの割合を多く配置したことを特徴とす
る。
核分裂生成物は回収して原子炉内に装荷し貴金属性核分
裂生成物は回収して炉内に装荷して消滅処理する。本発
明に係る使用済燃料の再処理方法は、ウランおよびプル
トニウムの回収とともにマイナーアクチニド核種も回収
する。これらの回収した核燃料物質は混合し、金属燃料
として成型加工されて燃料物質として利用する。特に、
高速炉用の燃料として使用することが可能なので、マイ
ナーアクチニドは回収しても、リサイクル燃料として使
用することによりエネルギー発生に寄与し、基本的に廃
棄物発生にはならない。
て、使用済燃料はせん断されて細かくされ、使用済燃料
中に含まれていた沸点の低い核分裂生成物であるXeと
Krはせん断により揮発してオフガス装置に回収され
る。せん断されて短くなった使用済燃料は、液浸性容器
たとえば網状容器に十分入る大きさとなるので網状容器
内に入れて前処理工程で加熱される。
程においては、高速炉用金属燃料要素で使用するボンド
NaをNaもしくはNaIの形態にして溶融し、網状の
容器から流出させて、燃料要素である三元合金であるU
とPuとZrの合金を網状容器内に残留させる。
留したUとPuとZrの合金は溶解されて、そのうちの
Uは低炭素鋼の固体陰極に選択的に析出して回収され、
Puと一部の核分裂生成物は液体Cd陰極に析出して回
収される。
使用した使用済Cd相を陽極とし、鉄を陰極として電圧
を印加し、Cd相中および使用済溶融塩相中に含まれる
U、Puおよびマイナーアクチニドを陰極に析出させる
ことにより回収するすなわち絞り取る電解工程である。
収に使用された溶融塩中とCd相中には微量のUとPu
とマイナーアクチニドが残留している。前記ドローダウ
ン工程では、残留している微量のUとPuとマイナーア
クチニドを第2の電解精製工程で電解によりできる限り
陰極に回収する。
uとマイナーアクチニドを回収した後の溶融塩中には半
減期の長い核分裂生成物が蓄積してきて、やがて飽和濃
度に達して溶融塩を交換する必要がでてくる。そのとき
使用済溶融塩となる。
CsとSrを回収して取り除く前記電気泳動工程におい
て、使用済溶融塩であるLiClとKClの混合塩から
放射性核分裂生成物であるCsとSrを電気泳動により
陽極塩に濃縮させて陰極塩中のLiおよびKと分離して
回収させる。
工程においては、使用済燃料中に含まれる半減期の長い
核分裂生成物の1つであるSeが燃料溶解した後、塩化
物の形態で揮発するのでフィルターに吸着して回収す
る。
中に沈澱として含まれる不溶解成分を分離するろ過工程
では、不溶解成分として沈澱するTcをフィルターでC
d相と分離して回収する。
Cd相には、貴金属性核分裂生成物が含まれているので
Cd蒸留工程で蒸留によりCdと分離して貴金属性核分
裂生成物を回収し、炉内構造物として使用する。Cd相
は第1の電解精製工程に戻して再使用する。
向上させるための第2の電解精製工程においては、陰極
として使用したCd相中にUとPuとマイナーアクチニ
ドと希土類元素が含まれるが、前記Cd相を陽極として
低炭素鋼に受けるつぼを設けた陰極を用いて電気分解を
行い、陰極にUとPuとマイナーアクチニドを析出させ
て溶融塩中に希土類元素を残留させて分離する。
れたUとPuとマイナーアクチニドと同時に回収された
貴金属元素は蒸留工程において、ドローダウン工程で固
体陰極に回収された析出物の合金を加熱してまず、Ag
とInとSbを蒸発させて取り除き、取り除いた残りの
合金をさらに加熱してPdとSnを蒸発させて回収し、
UとPuとマイナーアクチニドとZrを蒸留残さとして
回収する。
被覆管は再加工工程において、加熱して被覆管に付着し
ている溶融塩とCdを蒸発させて除去した後、被覆管を
溶融し、再び被覆管として加工して再利用する。
極に回収されたUと第2の電解精製工程で陰極に回収さ
れたUとPuとマイナーアクチニドと蒸留工程で回収さ
れたUとPuとマイナーアクチニドとZrと蒸留工程に
おける回収でなお残るPdとSnは燃料製造工程へ送ら
れて射出成型法により成型加工されて再び金属燃料とな
る。
単に説明する。消滅方法においては、一度の照射で消滅
対象核種がすべてなくなるわけではない。したがって、
消滅対象核種のうち核分裂生成物は回収・リサイクルを
行い、長半減期放射性核種の量を漸減していくことが必
要である。
ラン元素は回収し、燃料・親物質として燃料生成・エネ
ルギー生産のためにリサイウル利用が原理的に可能であ
る。一方、核分裂生成物(以下、FPと記す)のうちの
半減期核種は従来はすべて廃棄物として、最終的には処
分されることになっている。
ある。短半減期FPは貯蔵期間に安定元素化する。長半
減期核種は消滅処理により安定核種化させなければほと
んど減容しない。
半減期放射性FPを原子炉を利用して安定元素化するこ
とには、中性子を有効に利用することが必要である。本
発明はそのための炉心への装荷方法を提供する。
切にリサイクルすることは従来のエネルギー生産に伴う
廃棄物を、大幅に低減させるものである。長半減期放射
性FPを消滅処理する上で、消滅量を増大させること
は、リサイクル量そのものの減少に役立つ。
もに生成するFPの約75%は安定核であり、約25%が放
射性核種である。この放射性FPのうち半減期が1000年
以上の半減期をもつ核種の安定核種化を原子炉内で行
う。
リサイクルし続けることは、炉心システムとしても大き
な制約条件となる。したがて、もともとFPの約75%は
安定元素であり、これらの安定元素は再利用可能な物質
としてリサイクルから切り離すことが有効である。
容するためには、長半減期FPはリサイクルの間に短半
減期化、安定元素化させる必要がある。そのため、本発
明では、エネルギー発生・燃料リサイクルシステムにお
ける原子炉を使用し、発電とともに長半減期FPを消滅
させる。
使用済燃料の再処理方法の一実施例を説明する。なお、
図1は本発明方法の概要を説明するためのブロック図
で、図2は図1における電気泳動工程を説明するための
概略的断面図である。
原子力発電所から発生する使用済燃料集合体を解体し、
燃料棒状態の使用済金属燃料を被覆管がかぶさった状態
のままこまかくせん断する。このせん断工程1から取り
出して、前処理工程2により液体が浸入し易い形状の液
浸性容器たとえばバスケットや、網状容器に入れ加熱し
て燃料と被覆管に付着しているNaを溶融して除去す
る。この前処理工程2から取り出した使用済金属燃料を
溶解して第1の電解精製工程3により電気分解を行って
UとPuを回収する。
済溶融塩と使用済Cd相に残存しているUとPuとマイ
ナーアクチニドを回収するドローダウン工程4により回
収する。このドローダウン工程4で使用した使用済溶融
塩からCsとSrおよび希土類元素(RE)を電気泳動
工程5により回収して取り除く。第1の電解精製工程3
で発生する核分裂生成物をオフガス処理工程6により回
収する。
まれる不溶解成分を沈澱としてろ過工程7により分離す
る。第1の電解精製工程3でPuとマイナーアクチニド
を回収する陰極として使用したCdをCd蒸留工程8に
より蒸留する。
アクチニドの回収率を向上させるための第2の電解精製
工程9を設ける。ドローダウン工程4で固体陽極に回収
されたUとPuとマイナーアクチニドに同時に回収され
た貴金属元素からUとPuとマイナーアクチニドとZr
とを共に蒸留工程10により回収する。第1の電解精製工
程3で取り除かれた使用済燃料被覆管を再加工工程11に
より回収し、成型して再使用する。
属燃料の再処理方法の具体的な実施例を説明する。前記
処理工程2として使用済金属燃料を液体が浸入し易い例
えば網状容器に入れて温度を 700℃以上にする。溶融温
度を 700℃以上にすることにより高速炉の使用済金属燃
料と被覆管の間にあったボンドNaがNaもしくはNa
Iの形態で液体として溶け出し、網状容器には燃料要素
である三元合金であるUとPuとZrの合金と使用済被
覆管が残留する。Nalは核分裂生成物Iが燃料スラグ
のまわりに存在するボンドNaに溶け込むことにより自
然と生成されているものである。
三元合金であるUとPuとZrの三元合金を含む使用済
被覆管を第1の電解精製工程に移送してUとPuとマイ
ナーアクチニドを回収する。
NaIはさらに温度を上げて 900℃以上にする。 900℃
以上にするとNaが蒸発するので回収して、金属燃料要
素のボンドNaとして再利用する。
129Iを含むNaIは液体のまま残留するので冷却して
固体にして取り出し、 129Iを消滅処理するためにNa
IまたはCeI3 などの化学形態で燃料棒、つまり燃料
ピン形状の被覆管内封入してピンを構成し、このピンを
原子炉内に装荷して後述する消滅処理を行う。
場合の使用済溶融塩廃棄物の発生量を表1に示す。使用
済金属燃料を1日に50kg処理すると仮定し、そのとき
の電解精製槽容量を溶融塩 300kgとCd1300kgとし、20
日に1回、溶融塩を交換すると仮定する。
合には、ボンドNaが使用済溶融塩の中に溶解して分離
回収できないため、溶融塩廃棄物となった時点で全て廃
棄物となる。表1からわかるように、本発明の実施例、
つまり前処理工程有りの場合、Naによる塩廃棄物は発
生しない。これに対して前処理工程無しの場合には20日
で 300kgの塩廃棄物が発生する。
処理工程2において、加熱溶融する温度の上限は、燃料
要素である三元合金であるUとPuとZrの合金が溶融
する温度よりは低い1500℃以下であることが重要であ
り、また下限は 700℃以上とすることが重要である。
解精製槽20内の使用済溶融塩18中にCsとSrを回収し
て取り除く電気泳動用分離管16を挿入する。この分離管
16にはセラミックス製の粉体を詰めて温度 500℃以上で
陽極15と陰極17の間に電圧を印加する。
溶融塩18であるLiClとKClの混合塩から放射性核
種であるCsとSrがイオン移動度の差により陽極塩に
濃縮される。表2に電気泳動工程5の陽極15塩中および
陰極塩中のCsとSrの濃度を示す。
によりCsとSrを陽極塩に約5倍に濃縮できるので電
気泳動用分離管16を取り出してCsとSrを回収する。
CsとSrの中の放射性同位体である 137Cs、90Sr
は半減期がいずれも約30年と比較的短い。さらに、中性
子吸収断面積を小さく発電用原子炉を使用した消滅は自
然崩壊に比べ効果的に消滅処理できないという特長があ
る。
より酸化物にし遮蔽材等の形態で原子炉内に装荷し、廃
棄物として格納容器内・サイト内で使用・貯蔵する。一
方、陰極塩はリサイクルして再利用するので廃棄物は発
生しない。
場合と無しの場合の使用済溶融塩廃棄物の発生量を表3
に示す。使用済金属燃料を1日に50kg処理すると仮定
し、そのときの電解精製槽容量を溶融塩 300kgとCd13
00kgとして、20日に1回、溶融塩を交換すると仮定す
る。
は、使用済溶融塩はすべて溶融塩廃棄物となる。表3か
らもわかるように、電気泳動工程5が有りの場合の本発
明の実施例は無しの場合と比較して塩廃棄物の発生量は
1/4になる。
分裂生成物を回収するためにオフガス処理工程6にはフ
ィルター等の処理装置を設置する。使用済燃料は電解精
製槽で溶解してイオンもしくは金属になるが、使用済燃
料中に含まれる半減期の長い核分裂精製物の1つである
Seは溶融塩中に溶解する。
2 およびSeCl4 の沸点はいずれも 200℃以下である
ので、塩化物の形態で揮発し、第1の電解精製工程3に
接続したオフガス処理工程6でフィルターに吸着させて
Seを回収する。
度またはそれ以上となり、同時にステンレススティール
との共存性のよい化学形態に変換し、後述する消滅用タ
ーゲットピンに封入し、原子炉に装荷し消滅処理する。
なお、第1の電解精製工程3後にオフガス処理工程6を
接続しない場合にはSeは電解精製槽の上部に付着し電
解精製槽の構造材が高レベル廃棄物となる。
使用したCd相中にはTc,Nb,Rh,Ruが不溶解
性成分として電解精製槽内の底に沈殿している。ろ過工
程7においてはCd相中に含まれる前記不溶解成分を分
離する。
量の約1000倍のCd溶液を用いて不溶解成分を溶解させ
る。このCd溶液を用いることにより、Cdへの溶解度
の最も小さいTcのみが不溶解成分として沈澱し、R
h,Ru,およびNbはCdに溶解するので、Tcをフ
ィルターで分離して回収する。
ピンに封入し、原子炉内に装荷し消滅処理する。Rh,
Ru,Nbが溶解したCd相はCd蒸留工程8において
蒸留してCdは回収し再利用する。一方、Rh,Ru,
Nbは回収して炉内構造物として再使用する。
向上させるための第2の電解精製工程9において、第1
の電解精製工程3でUとPuとマイナーアクチニドを回
収するための陰極として使用したCd相を第2の電解精
製工程9における陽極として、低炭素鋼を固体陰極とし
て電気分解する。
クチニドと希土類元素の中から析出電気が負であるUと
Puとマイナーアクチニドが固定陰極に析出させて回収
する。希土類元素は溶融塩中に残留するのでUとPuと
マイナーアクチニドと分離できる。
たUとPuとマイナーアクチニドは、射出成型による燃
料の主成分として、リサイクルされる。高速炉における
リサイクルではPuおよびマイナーアクチニドの組成は
一定の同位体比にほぼ収束することがわかっているの
で、炉心性能は安定し、リサイクルによる炉心特性への
基本的な変動は限られたものになるか、ほとんどないと
言える。
を設けない場合の希土類元素の炉心への混入率を表4に
示す。第2の電解精製工程を設けない、つまり無しの場
合には、第1の電解精製工程でCd陰極に析出した希土
類元素がすべてPuとマイナーアクチニドと同伴するた
め、炉心燃料への希土類元素の混入割合(w/0)が大
きく異なるので、燃料性能の違いが大きくなり、炉心特
性に影響が生ずる。
の場合には希土類元素の混入割合を約15%とすることが
できるので、従来のU−Pu−Zr三元合金燃料と大き
く異なることを避けることが可能となる。
たUとPuとマイナーアクチニドと同時に回収された貴
金属元素には、Ag,In,Sn,Zr,SbおよびP
dが含まれている。
PuとマイナーアクチニドとZrを回収するための蒸留
工程10において、まず、固体陰極に回収された析出物の
合金を加熱して温度を2500℃以上にする。蒸留温度を25
00℃以上にすることによってAgとInとSbを溶解し
て蒸発して取り除くことができる。
熱して温度を3000℃以上とする。蒸留温度3000℃以上に
するとPdとSnが蒸発するので回収し、後述する消滅
処理を行う。UとPuとマイナーアクチニドとZrは蒸
留工程10において蒸留残さとして残留するので回収して
射出成型加工して再び燃料にして炉心に装荷する。
の場合と、設けない無しの場合の使用済金属廃棄物の発
生量を表5に示す。使用済金属燃料のうちZrの含有量
は10%である。使用済金属燃料を1日に50kg処理すると
仮定し、20日に1回、Cd相を交換すると仮定する。
べて廃棄物となる。表5からわかるように、本発明の実
施例の有りの場合、Zr廃棄物は発生しない。蒸留工程
10において蒸留温度はUとPuとマイナーアクチニドと
Zrが揮発するよりは低い4000℃以下であることが重要
である。
に入った使用済燃料被覆管は網状容器から取り出して回
収して再加工工程11に移送する。再加工工程11では、使
用済燃料被覆管 700℃から1300℃以上に加熱して被覆管
に付着しているCdと溶融塩を蒸発させて除去する。
後、さらに1400℃以上に加熱して使用済燃料被覆管を溶
融した後、再び被覆管に成型加工する。なお、比較のた
め、再加工工程11を設けた有りの場合と設けない無しの
場合の金属廃棄物の発生量を表6に示す。使用済金属燃
料を1日に50kg処理すると仮定し、そのときに発生する
金属廃棄物を1日40kg、そのうち使用済燃料被覆管15kg
と仮定する。
使用済燃料被覆管は金属廃棄物となる。表6からわかる
ように、本発明の実施例の再加工工程が有りの場合、無
しに比較して金属廃棄物発生量が5/8となる。
方法の実施例を説明する。具体的な実施例を説明するま
えに、核分裂生成物(FP)のうち、長期間の閉じこめ
において課題となる長半減期をもつ核種について、前述
した実施例の使用済燃料の再処理工程で回収される元素
の照射により、消滅対象核種の原子炉における消滅の可
能性について述べる。
半減期をもつ核種がある。これらの核種は具体的には、
以下の核種である。 Nd144 半減期 2.1×1015年 Sm147 半減期 1.1×1011年 Sm148 半減期 7.0×1015年
安定核種と見なすことができる。したがって、消滅対象
とする必要はないと考えられる。一方、比較的短い半減
期を有する放射性核種は、自然崩壊定数が大きいので安
定化する過程で崩壊熱が大きくなる。これらの核種の格
納については、この崩壊熱の除去・材料の選択組み合わ
せなどの工学的な手段を工夫することにより安定格納す
る。
数百万年の核種は、安定格納に必要な時間がさらに長く
なることが要求される。消滅対象となる核種は表7に示
すものと考えられる。表7中の収率(%/fission)は取
り出しから冷却5年後の数値である。
8に示すものがある。しかし、これらは収率が著しく小
さいので、生成率が少ない。したがって、ここでは説明
を省略するが、作用の基本は同等に扱うことができる。
手段で短寿命化できれば、隔離保管機構の短縮などの長
期コスト低減が可能となること、最終廃棄物の大幅減容
が可能となるなどの利点がある。
裂によるエネルギー発生が約200MeVという大きな特長を
活かすものである。1核分裂により約2.93(プルトニウ
ムを利用する炉心)の中性子が発生するので、連鎖反応
の維持分を除いても、FP消滅に中性子を利用できるポ
テンシャルを有していることを活用する。
のは、エネルギーを長期的に持続して生産するシステム
において、長半減期FPの消滅にエネルギーを過大にか
けることのないことが要求されることである。消滅対象
核種の消滅率を増加させるためには、対象核種の割合を
多くし、最終的には、当該核種を 100%の濃縮とするこ
とが有効なことは明白であろう。
る。一方、燃料再処理と原子炉の組み合わせシステムに
おいて、生産されるエネルギーに対して、従来のレーザ
ー法による同位体分離法は効率の点で課題があると認識
されているのが一般的である。任意の同位体を 100%近
くまで濃縮する方法はエネルギー効率が課題と考えられ
る。
単一核種化する同位体分離法ではなく、前述した本発明
に係る使用済燃料の再処理方法による化学分離法を中心
とすることが望ましいと考えられる。従来のレーザー法
等によるエネルギー利用効率の同位体分離経験・見知か
ら以下は、消滅対象元素を化学分離・回収して、原子炉
による消滅処理を議論する。
消滅の可能性について述べる。同位体分離を前提とすれ
ば、消滅ターゲットとする核種が中性子吸収断面積を有
していれば、図20〜26に示す変換チェーンによって必ず
消滅・安定核化する。
−99,Sn−126 ,Pd−107 ,I−129 ,Cs−135
,Zr−93,Se−79の消滅,安定化反応の変換チェ
ーンを順次示したものである。
応は中性子による(n,2n)反応による効果は少な
く、中性子吸収反応(以下(n,g)反応と記す場合が
ある。gはターゲット核が中性子nを吸収し複合核がg
amma線を放出する反応)を主体とするものを利用す
ることが有効なことが示されている。
I,99Tc, 135Cs, 107Pd,93Zr, 126Sn,
79Se)が、この他の同位体との混合状態においても消
滅することを見極める必要がある。照射対象としては
I,Tc,Cs,Pd,Zr,Sn,Seとして回収さ
れる。これらの元素の同位体組成比の例は表9〜15に例
示されている。このためには、消滅ターゲットを含む元
素の構成と中性子断面積の関係が重要となる。
FPの生成量と実効断面積を示す。すなわち、表9〜15
はウラン・プルトニウム混合燃料の核分裂によるFP生
成の内訳の例で、高速増殖炉において燃料の取り出し燃
焼度が約10万MWd/t となるように燃焼した場合の取り出
し時(照射直後相当)のFPの割合で、ウラン・プルト
ニウムの装荷量1トンの取り出し燃料に対して生成され
た量を示している。
トルで平均された典型的な実効中性子吸収断面積を
(n,g)FBRと記した欄に示してある。また、高速
炉の炉心スペクトルより軟らかい中性子スペクトルをも
つ沸騰水型原子炉の炉心中性子スペクトルで平均された
典型的な実効中性子吸収断面積を(n,g)BWRと記
した欄に示してある。
方法を使用して分離されたFPターゲット集合体または
ターゲットピンとして炉心に装荷する場合にも、表9〜
15の断面積と組成割合から、消滅対象核種が、この核種
を含むFPターゲットの中で減少することが確認でき
る。
期を持つ消滅対象核種を消滅することができることにな
り、原理的に消滅処理のために前述した本発明に係る使
用済燃料の再処理方法と長半減期元素の消滅方法の両立
が可能ということになる。
わち、説明を簡単化するためにnuclidel,nuclide2(targ
et) からなる系で説明する。 dN1/dt=−〈σ(1)φ+λ1〉N1 …(1) dN2/dt=−〈σ(2)φ+λ2〉N2+〈σ(1)φ〉N1…(2)
当の核種の原子数密度 N2 ;target nuclideの原子数密度 σ(1) ; nuclide1の実効中性子吸収断面積 σ(2) ; nuclide2の実効中性子吸収断面積 λ1 ; nuclide1の崩壊定数。安定核ではλ1=0.0 λ2 ; nuclide1の崩壊定数。
dt<0.0となり、消滅は可能であることが示されている。
その他の消滅対象核種( 129I, 135Cs, 107Pd,
93Zr, 126Sn,79Se)に対しても、表9〜15の断
面積を利用して評価すると N2/N1>σ(1)/σ(2) の関係が成立するのでdN2/dt<0.0となり、消滅は可能な
ことがわかる。
134Csから生成されるが、 134Csの半減期が約2年
と短いことから、ある程度の冷却期間を経てCsを原子
炉に装荷することにより 135Csの消滅への影響を小さ
くすることが可能である。
フローを変更する必要がある。金属燃料の場合、U−T
RU−10%Zr形態で希釈材としてのZrが存在す
る。Zrとして、天然存在比のZrを使用すると、1ト
ンのU−TRUを照射し、約10万MWd/tの燃焼度と
して取り出し、本発明に係る再処理方法を行うと、燃料
希釈材としてのZrは 100kg取り扱われる。
た同位体割合である。また、核分裂により生成されるZ
rは表9〜15に示したが、両者の量的な関係は表16のよ
うになる。
合計の欄にある組成比として起源の異なるZrが平均に
混合して回収されることになる。この結果を見ると、長
半減期を持つZr93とその親核種Zr92の量的な関係か
ら、表9〜15の実効中性子吸収断面積を考慮すると、回
収Zrを照射しても長半減期核種Zr93は減少しない。
すなわちZr93の組成変化について(2)式の左辺の微
分係数は正になる。
Zrは消滅対象核種とはせず、燃料希釈材としてリサイ
クルすることとする。これにより、廃棄物化はしないこ
とが考えられる。
再処理方法を使用する場合、燃料を再び酸化物形態とし
て、炉心に装荷する場合はZrは消滅対象元素として、
廃棄物化せずにリサイクルすることとする。
程で回収される核分裂生成物に含まれる長半減期FP核
種は、化学分離による前記消滅用ターゲット元素を原子
炉で照射することによる長半減期元素の消滅処理方法は
原理的に有効であることが示された。これにより、長半
減期を有する核分裂生成物は廃棄物へのフローとせずリ
サイクルできることになる。廃棄物の大幅減容が可能と
なる。
トニウム・マイナーアクチニド元素は燃料として使用さ
れるので、本発明に係る再処理方法を使用することで廃
棄物とすることなしに、エネルギー生産のためにリサイ
クルされる。
のI129 ,Tc99,Cs135 ,Pd107 ,Zr93,Sn
126 ,Se79を含むI,Tc,Cs,Pd,Zr,S
n,Seのすべて、またはこのうちの複数種類を消滅タ
ーゲットとして、原子炉に装荷することにより消滅する
長半減期元素の消滅方法の実施例を説明する。なお、本
実施例では高速炉を例にして説明するが、化学形態など
に違いが生ずるが軽水炉においても同様の考え方を適用
することができる。
法の実施例を説明するための高速増殖炉の炉心を示す横
断面図であり、図4は図3において装荷される高速炉用
燃料集合体の概略的に示す縦断面図である。
置を示しており、図3中符号21は炉心燃料、22は制御
棒、23はブランケットをそれぞれ示し、炉心燃料21は 3
55本、制御棒22は24本、径ブランケット23は 150本配置
されている。
で筒状の集合体ラッパ管24と、このラッパ管24の上部に
ハンドリングヘッド25と下部にエントランスノズル26を
有し、ラッパ管24内に多数本の燃料ピン27が組み込まれ
たものである。冷却材は冷却材入口の冷却材オリフィス
孔28からエントランスノズル26内を上昇し燃料ピン27間
の冷却材流路29を通りハンドリングヘッド25の冷却材出
口30から流出する。
に、それらの一部を再度、燃料に混合することは考えら
れる。特に93Zrは、Zr元素の同位体の一部として金
属燃料のU−TRU−10%Zrの希釈材料として使用す
ることも可能である。しかし、一般には回収後の消滅対
象核種を含む元素はターゲット集合体またはピンとし
て、消滅することが合理的と考えられる。
合体の構造としてターゲット集合体を構成し、図3と同
様の炉心に配置する。図5は図4に示す燃料集合体の燃
料ピン27の一部に消滅対象核種を含むピン31を中央部分
に集合配置したターゲット集合体の実施例で、図4のA
−A矢視断面に相当する部分を示している。すなわち、
集合体ラッパ管24内には通常の燃料ピン27が大部分配列
されているが、中央部に消滅対象核種を含むピン31が配
列されている。
要求性能などとの関係から最適化されるので、燃料ピン
27などと同一である必要はなく核種の変形例が可能であ
る。なお、図5中符号32は、各ピン27,31の側面に巻回
したラッピングワイヤで、スペーサの役目になってお
り、29は冷却材流路である。
めに利用する反応)断面積は図6に概略を示す99Tcの
例のように、低エネルギー中性子に対して断面積が増大
する傾向を持つことが知られている。
エネルギー依存性を示している。表9〜15に示した実効
断面積の大きさの関係からも中性子スペクトルの硬いF
BR炉心に対する値よりも、低エネルギー中性子割合の
多いBWR炉心における実効断面積が大きな数値をもつ
ことからも、この傾向が確認される。
ば中性子スペクトルの軟らかい位置に消滅対象核種を配
置することが消滅効率を増大させるために有効である。
高速炉では中性子スペクトルは硬いが中性子束レベルが
1015n/cm2 /secと高いことが特長となる(軽水炉では中
性子束レベルが約1015n/cm2 /secである。)。
水素化カルシウム、酸化ベリリウム等)を使用して消滅
反応を増大させることが知られている。従来、消滅用タ
ーゲット集合体内の消滅対象と減速材の配置例は図7に
示されているように集合体内で単一の消滅ターゲット物
質が減速材と対称的に配置されている例が知られてい
る。
に単一物質または単一と見なしても消滅効果に影響を与
えないサンプルを照射している。図7(a)は集合体断
面の中央部に単一消滅対象(核種)サンプル34を配置し
た従来例を示しており、中心部分は冷却材流路である。
消滅対象サンプル34の周りには減速材35を対称に配置し
ている。減速効果をサンプルに最大に効かせるための配
置である。
33は内側ラッパ管、36は消滅対象サンプルピン、37は減
速材ピンを示している。単一消滅対象物質と減速材をピ
ン形状で規則的に配置した従来例を図7(b)〜(e)
に示してある。(b)は4サンプル、(c)は7サンプ
ル、(d)は10サンプル、(e)は13サンプルの例を示
している。
材料と配置を選択し、本数を最適化することになる。
(e)は減速材を使用しない場合である。これらの従来
例は、消滅対象核種が集合体あたり単一であるが故に、
規則的配置・対称配置となる。(a)は左右非対称であ
るがピン配置は強い規則性がある。
回収される消滅対称核種を含む複数の消滅対象元素はで
きる限り核種毎に同等の消滅割合で全体として消滅量が
確保されることが重要である。また、予め決められた期
間で最大の消滅量を確保するという考え方も重要であ
る。
集合体内に複数の消滅用ターゲットピンを配置すること
が重要である。または単一の消滅対象元素をひとつの集
合体に装荷し、異なる消滅対象核種を含む複数種類の集
合体を炉心に配置する場合は、それぞれの消滅対象核種
を含む複数の集合体の炉心内の配置・相対関係が重要と
なる。
できる限り核種毎に同等の消滅割合で全体として消滅量
が確保する方法の実施例を示す。炉心で消滅対象となっ
ている複数核種の消滅を行う場合は、基本的には前記
(2)式の〈σ(2)φ〉の最大化を行うことが重要で
ある。
ターゲットは金属形態を含む化合物等の化学形態毎に独
立に通常の燃料ピン形態にを封入し、原子炉に装荷する
場合に、原子炉の中性子スペクトルを反映した実効中性
子吸収断面積と装荷位置の全中性子束レベルの積が大き
くなる順番にしたがって炉心の予め決められた位置に配
置する。
例を示す。炉心の設定により、この図からの変動がある
場合もあるが基本的な考え方は以下に示す場合と同等で
あるので、図8の単純化した場合で実施例を示す。
により大きな変化はないので、消滅対象核種の消滅効率
を決定づけるのは装荷位置の全中性子束レベルとみなす
ことができる。したがって、中性子の実効吸収断面積が
相対的に大きいものは中性子束レベルの高い位置に配置
することにより、限られた位置で最大の消滅量を確保す
ることが望ましい。
集合体を、Pd,Tc,I,Se,Cs,Zr,Snの
サンプル(試料)が入ったものの順に炉心の中心から径
方向に配置した例の炉心配置を示している。前記の元素
の装荷はいずれの2つ以上を選択した場合についても、
それらの相対配置関係は同様に行う。
は 366本、制御棒22は24本、径ブランケット23は78本で
ある。ただし、金属燃料炉心ではZrは消滅対象としな
いので、前述の配置の相対関係からは除外する。
合体、39はCs135 を含むサンプル入り集合体、40はS
e79を含むサンプル入り集合体、41はPd107 を含むサ
ンプル入り集合体、42はI129 を含むサンプル入り集合
体、43はTc99を含むサンプル入り集合体、44はSn12
6 を含むサンプル入り集合体をそれぞれ示し、この例で
は7種類のすべてを装荷している。
滅対象FPから構成されるターゲットピンと置き換える
場合、または、消滅対象FPピンのみでバンドルを構成
する特殊FP集合体の配置についても同様の考え方で配
置できる。
象対象FPの種類を複数共存配置させる場合にも、軸方
向の中性子束分布を考慮して、軸方向に全中性子束レベ
ルの高い位置に中性子吸収断面積の大きな消滅対象FP
を含む物質を配置することで、決められた配置スペース
の中で消滅量を最大化できる。
用FPピンの配置例を示す。図11においては、長尺円筒
状被覆管53内に炉心中心面にPd107 を含むサンプル45
を装填し、その上下面に沿って対称にTc99を含むサン
プル46、I129 を含むサンプル47、Se79を含むサンプ
ル48、Cs135 を含むサンプル49、Zr93を含むサンプ
ル50およびSn126 を含むサンプル51が順次装填されて
いる。
覆管53内の下部遮蔽体、55は下部端栓、56は上部端栓で
ある。すなわち、図11では炉心中央の面から順にPd,
Tc,I,Se,Cs,Zr,Snのサンプルが入った
ものを配置(装填)する。
も相対位置関係は図11と同様の考えとする。ただし、金
属燃料炉心ではZrは消滅対象としないので、前述の配
置の相対関係からは除外する。
に、この運転サイクルにおいて、炉心に装荷するFP全
体の消滅率の平均化を特徴とする装荷方法の実施例も高
速炉の場合で示す。
ットは金属形態を含む化合物等の化学形態毎に独立に通
常の燃料ピン形態に封入し、原子炉に装荷する場合に、
原子炉の中性子スペクトルを反映した実効中性子吸収断
面積の小さな長半減期核種を含むターゲットピンは全中
性子束レベルが大きくなる装荷位置に配置する。
り集合体38〜44を、Sn,Zr,Cs,Se,I,T
c,Pdのサンプルが入ったものの順に炉心の中心から
径方向に配置(装荷)した例である。前記の元素の装荷
はいずれの2つ以上を選択した場合についても、それら
の相対配置関係は同様に行う。
ある。ただし、金属燃料炉心ではZrは消滅対象としな
いので、前述の配置の相対関係からは除外する。なお、
図12は1000MWe 級均質炉心で、消滅集合体を含む炉心配
置を示し、炉心燃料21は 366本、制御棒22は24本、径ブ
ランケット23は78本配置される。
象FPから構成されるピンと置き換える場合、または、
消滅対象FPピンのみでバンドルを構成する特殊FP集
合体の配置についても同様の考え方で配置できる。
滅対象FPの種類を複数共存配置させる場合にも、軸方
向の中性子束分布を考慮して、軸方向に全中性子レベル
の高い位置に中性子吸収断面積の大きな消滅対象FPを
含む物質を配置することで、決められた配置スペースの
中で消滅率を平均化できる。
を示す。なお、図13は図11と同様の部分は同一符号で示
して重複する部分の説明は省略する。図13において、炉
心中央の面から順にSn,Zr,Cs,Se,I,T
c,Pdを含むサンプル45〜51を被覆管53内に配置して
消滅用FPピンを構成する。
も相対位置関係は図13と同様の考えとする。ただし、金
属燃料炉心ではZrは消滅対象としないので、前述の配
置の相対関係からは除外する。
置することは、炉心特性への影響を最小化し、同時に消
滅効率を増大させるために有効な方法である。図14に炉
心ブランケット境界領域の全中性子束分布を示し、図14
中縦軸は全中性子束、横軸は径方向の位置である。
ーゲットは金属形態を含む化合物等の化学形態毎に独立
に通常の燃料ピン形態に封入し、各種の元素を含むピン
を同一のバンドルとして束ね炉心最外周部に装荷する場
合に、炉心に近い位置から、原子炉の中性子スペクトル
を反映した実効中性子吸収断面積が相対的に大きな順に
長半減期各種を含むターゲットピンを配置することを特
徴とする特殊FP集合体の構成の例を図15に示す。
イクルにおいて、消滅用ターゲット集合体に装荷するF
P全体の消滅率の最大化を特徴とする装荷方法の実施例
である。
的には、消滅対象核種を含むサンプルピンをラッパ管24
内にPd,Tc,I,Se,Cs,Zr,Snを含むサ
ンプルピン57〜63の順に炉心に近い側から径方向に配置
した例である。前記の元素の装荷はいずれの2つ以上を
選択した場合についても、それらの相対配置関係は同様
に行う。
7、Tc99を含むサンプルピン58、I129 を含むサンプ
ルピン59、Se79を含むサンプルピン60、Cs135 を含
むサンプルピン61、Zr93を含むサンプルピン62および
Sn126 を含むサンプルピン63の7種類のすべてを装荷
する例を示している。
るが消滅対象核種の実効断面積の大小関係はほとんど変
化しない。。ただし、金属燃料炉心ではZrは消滅対象
としないので、前述の配置の相対関係からは除外する。
をこれらの消滅対象FPから構成されるFPピンと置き
換える場合も、または、消滅対処FPピンのみでバンド
ルを構成する特殊FP集合体の配置について同様の考え
方で配置できる。
滅対象FPの種類を複数共存配置させる場合にも、軸方
向の中性子束分布を考慮して、軸方向に全中性子レベル
の高い位置に中性子吸収断面積の大きな消滅対象FPを
含む物質を配置することで、決められた配置スペースの
中で消滅率を最大化できる。
図10と類似しているので、図11に配置例と同様の考え方
により配置する。炉心中央の面から順にPd,Tc,
I,Se,Cs,Zr,Snのサンプルが入ったものを
配置する。
も相対位置関係は図11と同様の考えとする。ただし、金
属燃料炉心ではZrは消滅対象としないので、前述の配
置の相対関係からは除外する。
ターゲットは金属形態を含む化合物等の化学形態毎とに
独立に通常の燃料ピン形態に封入し、各種の元素を含む
ピンを同一のバンドルとして束ね炉心最外周部に装荷す
る場合に、炉心に近い位置から、原子炉の中性子スペク
トルを反映した実効中性子吸収断面積の小さな順に長半
減期核種を含むターゲットピンを配置することを特徴と
する特殊FP集合体の構成の例を図16に示す。
63の配置例として、原子炉運転サイクルにおいて、消滅
用ターゲット集合体に装荷するFP全体の消滅率の平均
化を特徴とする装荷方法の実施例である。
れらの消滅対象FPから構成されるピンと置き換える場
合も、または、消滅対象FPピンのみでバンドルを構成
する特殊FP集合体の配置についてと同様の考え方で配
置できる。
滅対象FPの種類を複数共存配置させる場合にも、軸方
向の中性子束分布を考慮して、軸方向に全中性子レベル
の高い位置に中性子吸収断面積の大きな消滅対象FPを
含む物質を配置することで、決められた配置スペースの
中で消滅率を平均化できる。
図10と類似しているので、図11に配置例と同様の考え方
により配置する。炉心に近い面から順にSn,Zr,C
s,Se,I,Tc,Pdのサンプルが入ったピン57〜
63ものを配置する。
も相対位置関係は図11と同様の考えとする。ただし、金
属燃料炉心ではZrは消滅対象としないので、前述の配
置の相対関係からは除外する。
ターゲットは金属形態を含む化合物等の化学形態毎に独
立に通常の燃料ピン形態を封入し、各種の元素を含むピ
ンを同一のバンドルとして束ね原子炉に装荷する。この
場合、燃料集合体に近い位置から原子炉の中性子スペク
トルを反映した実効中性子吸収断面積の小さな長半減期
核種を含むターゲットピンを配置する。
合、全中性子束が低下する炉心から離れた方向に、減速
材を含む集合体のピンの配置例を図17に示す。すなわ図
17において、ラッパ管24内に減速材を含むピン64と消滅
用ターゲットピン65が図示のように配置されている。こ
の実施例では、消滅対象核種を複数としているために減
速材の配置は従来のような対称配置から異なることが特
徴である。
うために、中性子スペクトルを軟化させて実質の反応率
の増大を目指すものである。消滅対象FPの中性子吸収
断面積は、低エネルギー側では増大する傾向をもつこと
を活用するものである。
する集合体を炉心内に配置することにより、中性子吸収
反能率が炉心から離れた位置においても大幅な低下をし
ないことになる。
象核種を含む元素を配置する順番は、図15図,図16に示
すいずれの実施例もあり得る。予め与えられた条件の中
で最適化できる。
ターゲットは金属形態を含む化合物等の化学形態毎に独
立に通常の燃料ピン形態に封入し、一つの消滅対象元素
を含むピンを同一のバンドルとして束ね原子炉に装荷す
る場合に、全中性子束が低下する炉心から離れた方向
に、異なる割合の減速材を含む集合体を配置したことを
特徴とする原子炉の実施例を図18に示す。
ッパ管24内に円筒状内側ラッパ管33が挿入されており、
この内側ラッパ管33内に左右非対称配置で中心線から右
側に減速材37を収納する大径半ドーナツ状減速材用被覆
管68と消滅ターゲット66aを収納する小径半ドーナツ状
消滅ターゲット用被覆材67aが配置されている。
滅ターゲット用被覆材67aの外側との減速材用被覆管68
の内側との間、減速材用被覆管68の外側と内側ラッパ管
33の内側との間、内側ラッパ管33の外側と集合体ラッパ
管24の内側との間にはそれぞれ冷却材流路29が形成され
ている。
bを収納する大径半円状消滅ターゲット用被覆材67bが
配置されている。なお、消滅ターゲット用被覆材67bの
中心部には小径の凹みが設けられて冷却材流路29が形成
されている。また、消滅用ターゲット被覆材67bの内側
と外側は何れも各部品との隙間を有して冷却材流路が形
成されている。
い位置には減速材37の割合は少なくする。これにより炉
心の出力分布などへの局所的な影響は小さくすることが
できる。
ターゲット66は金属形態を含む化合物等の化学形態毎に
独立に形成し、消滅用ターゲット被覆材67で封入し図18
に示すように照射することが可能である。
である。炉心領域に近い部分では全中性子束レベルが相
対的に高いので、消滅ターゲット核種の中性子吸収反応
量を確保することができる。一方、炉心から離れた領域
では中性子スペクトルの軟化を利用して、消滅ターゲッ
ト各種の中性子吸収反応量を確保するというものであ
る。
対し、この場合には消滅ターゲット自身の中性子束分布
に対する自己遮蔽効果があり、装荷量の増加割合に対し
て、消滅量の増加は鈍ることになる。
消滅率の増大を図ることになる。そのため、炉心側の中
性子スペクトルの硬い側と全中性子束レベルの低下する
側で非対称に減速材を配置する。図18は集合体の3面が
炉心に接している場合であり、図の左右非対称としてい
る。
面接する場合などでは、上下方向の非対称に配置するこ
ともある。図18の消滅ターゲット66a,66bは異なる元
素である。このような複数の消滅用元素を配置する実施
例は、従来例の図7(b)などとは異なるものである。
の組み合わせも有効な消滅方法である。すなわち、炉心
内への配置と炉心最外周位置への配置の組み合わせも有
効である。
ても再処理に使用した溶融塩は放射性の核種を回収して
再利用するので塩廃棄物とならない。また、長半減期F
P核種の大半を占める前記消滅対象核種は回収してリサ
イクルする。さらに、中性子を利用した消滅は本発明の
再処理方法により回収さる元素を使用しても可能であ
り、従来の再処理方法に比べ大幅に廃棄物が減容でき
る。
再び被覆管にするので金属廃棄物は発生しない。一方溶
融塩から回収した放射性の核種は炉内で消滅リサイクル
すること、または対象によって炉内に遮蔽体として装荷
し、半減期の長い核種が環境に放出されない。
滅対象サンプルを炉心・集合体に配置した長半減期元素
の消滅方法においては消滅量の増大を図ることにより、
長半減期核種を含む元素のリサイクルにおけるリサイク
ル量の最小化を達成することができる。原子炉利用した
消滅方法には、消滅用サンプルの回収方法には依存しな
い利点もある。
用サンプルを装荷する場合の方法で説明したが、この方
法は消滅用サンプルが前記の再処理方法によらない場合
にも、前記消滅対象元素の一部の元素について有効に、
回収された長半減期核種を有効に消滅させることができ
る。
例を説明するための概略的に示すブロック図。
略的縦断面図。
るための高速増殖炉(1000MWeクラス均質炉心)の炉
心配置図。
におけるターゲット集合体で、図4におけるA−A矢視
方向を切断した部分に相当する状態を示す横断面図。
依存性の概要を示す曲線図。
対するターゲット集合体を示す横断面図、(b)は消滅
対象サンプルピンが4本の例を示す横断面図、(c)は
同サンプルピンが7本の例を示す横断面図、(d)は同
サンプルピンが10本の例を示す横断面図、(e)は同サ
ンプルピンが13本の例を示す横断面図。
断面図。
横断面図。
縦断面図。
径方向分布を示す曲線図。
す横断面図。
を示す横断面図。
断面図。
配置例を示す横断面図。
めの概略的に示すブロック図。
ーン図。
ェーン図。
ェーン図。
ーン図。
ェーン図。
ーン図。
ーン図。
工程、4…ドローダウン工程、5…電気泳動工程、6…
オフガス処理工程、7…ろ過工程、8…Cd蒸留工程、
9…第2の電解精製工程、10…蒸留工程、11…再加工工
程、12…ソルトイクストラクション工程、13…ソルトス
トリッピング工程、14…ゼオライト処理工程、15…陽
極、16…分離管、17…陰極、18…使用済溶融塩、19…使
用済Cd、20…電解精製槽、21…炉心燃料、22…制御
棒、23…径ブランケット、24…集合体ラッパ管、25…ハ
ンドリングヘッド、26…エントランスノズル、27…燃料
ピン、28…冷却材オリフィス孔、29…冷却材流路、30…
冷却材出口、31…消滅対象核種を含むピン、32…ラッピ
ングワイヤー、33…内側ラッパ管、34…消滅対象核種を
含むサンプル、35…減速材、36…消滅対象サンプルピ
ン、37…減速材、38…Zr93を含むサンプル入り集合
体、39…CS135 を含むサンプル入り集合体、40…Se
79を含むサンプル入り集合体、41…Pd107 を含むサン
プル入り集合体、42…I129 を含むサンプル入り集合
体、43…Tc99を含むサンプル入り集合体、44…Sn12
6 を含むサンプル入り集合体、45…Pd107 を含むサン
プル、46…Tc99を含むサンプル、47…I129 を含むサ
ンプル、48…Se79を含むサンプル、49…Cs135 を含
むサンプル、50…Zr93を含むサンプル、51…Sn12
6 を含むサンプル、52…上部ガスプレナム、53…被覆
管、54…下部遮蔽体、55…下部端栓、56…上部端栓、57
…Pd107 を含むサンプルピン、58…Te99を含むサン
プルピン、59…I129 を含むサンプルピン、60…Se79
を含むサンプルピン、61…Cs135 を含むサンプルピ
ン、62…Zr93を含むサンプルピン、63…Sn129 を含
むサンプルピン、64…減速材を含むサンプルピン、65…
消滅用ターゲットピン、66…消滅ターゲット、67…消滅
ターゲット用被覆材、68…減速材用被覆材。
Claims (14)
- 【請求項1】 使用済金属燃料をせん断したした後、液
浸性容器に入れ加熱して溶融する前処理工程と、この前
処理工程後の使用済金属燃料を溶解してUとPuを回収
する第1の電解精製工程と、この第1の電解精製工程後
の使用済溶融塩と使用済Cd相に残存しているUとPu
とマイナーアクチニドを回収するドローダウン工程と、
このドローダウン工程で使用した使用済溶融塩からCs
とSrを回収して取り除く電気泳動工程と、前記第1の
電解精製工程で発生する核分裂生成物を回収するオフガ
ス処理工程と、前記第1の電解精製工程で使用したCd
に含まれる不溶解成分を沈澱として分解するろ過工程
と、前記第1の電解精製工程でPuとマイナーアクチニ
ドを回収する陰極として使用したCdを蒸留するCd蒸
留工程と、このCd蒸留工程の前にPuとマイナーアク
チニドの回収率を向上させるための第2の電解精製工程
と、前記ドローダウン工程で固体陰極に回収されたUと
Puとマイナーアクチニドと同時に回収された貴金属性
元素からUとPuとマイナーアクチニドとZrを共に回
収するための蒸留工程からなることを特徴とする使用済
燃料の再処理方法。 - 【請求項2】 前記前処理工程において、加熱溶融する
温度は高速炉用金属燃料要素で使用されているボンドN
aをNaIの形態にして溶融し、前記燃料要素のUとP
uとZrの三元合金が溶融する温度よりも低い 700℃か
ら1500℃の温度で溶融することを特徴とする請求項1記
載の使用済燃料の再処理方法。 - 【請求項3】 前記ドローダウン工程は前記第1の電解
精製工程で使用した使用済Cdを陽極とし、鉄を陰極と
して電圧を印加し、前記Cd相中および使用済溶融塩相
中に含まれるU,Puおよびマイナーアクチニドを陰極
に析出させることを特徴とする請求項1記載の使用済燃
料の再処理方法。 - 【請求項4】 前記電気泳動工程において、使用済溶融
塩であるLiClとKClの混合塩から放射性核種であ
るCsとCrを電気泳動により陽極塩に濃縮させてLi
およびKと分離して回収することを特徴とする請求項1
記載の使用済燃料の再処理方法。 - 【請求項5】 前記オフガス処理工程において、使用済
燃料に含まれる半減期の長い核分裂生成物の1つである
Seが燃料溶融した後、塩化物の形態で揮発するSeを
前記第1の電解精製工程後のオフガス処理工程のフィル
ターに吸着させて回収することを特徴とする請求項1記
載の使用済燃料の再処理方法。 - 【請求項6】 前記ろ過工程において、不溶解成分とし
て沈澱するTcを分離して回収することを特徴とする請
求項1記載の使用済燃料の再処理方法。 - 【請求項7】 前記第2の電解精製工程において、Pu
とマイナーアクチニドを回収する陰極として使用したC
d相中に含まれるUとPuとマイナーアクチニドと希土
類元素の中からUとPuをマイナーアクチニドを回収し
て希土類元素と分離するために、上記Cd相を陽極とし
て低炭素鋼を陰極として電気分解を行い、陰極にUとP
uとマイナーアクチニドを析出させて回収することを特
徴とする請求項1記載の使用済燃料の再処理方法。 - 【請求項8】 前記ドローダウン工程で固体陰極に回収
されたUとPuとマイナーアクチニドと同時に回収され
た貴金属元素からUとPuとマイナーアクチニドとZr
を回収するための蒸留工程において、前記ドローダウン
工程で固体陰極に回収された析出物の合金を加熱してA
gとInとSbを蒸発させて取り除き、取り除いた残り
の合金をさらに加熱してPdとSnを蒸発させて回収
し、UとPuとマイナークチニドとZrを蒸留残さとし
て回収することを特徴とする請求項1記載の使用済燃料
の再処理方法。 - 【請求項9】 前記蒸留工程で回収されるZrを、回収
されるUとPuマイナーアクチニドおよび第1の電解精
製工程で回収されるUとPuとマイナーアクチニドとと
もに溶融し、金属燃料とすることを特徴とする請求項1
記載の使用済燃料の再処理方法。 - 【請求項10】 前記第1の電解精製工程で使用した使
用済燃料被覆管を回収する再加工工程を設け、この再加
工工程において、前記使用済燃料被覆管は加熱して被覆
管に付着している溶融塩とCdを蒸発させて除去した
後、1300℃以上に加熱して溶融した後、再び被覆管とし
て成型加工することを特徴とする請求項1記載の使用済
燃料の再処理方法。 - 【請求項11】 核分裂生成物の消滅対象核種を、消滅
用ターゲットとして、金属形態を含む化合物の化学形態
毎に独立に原子燃料ピン形態と同様に封入し、原子炉に
装荷し、これらの複数種類の消滅用ターゲット元素を原
子炉に装荷する上で、装荷位置の中性子スペクトルを反
映した前記消滅対象核種の実効中性子吸収断面積と装荷
位置の全中性子束レベルの積が大きくなる順番にしたが
って炉心の予め決められた位置に配置し、つぎに原子炉
運転サイクルにおいて、炉心に装荷した前記核分裂生成
物全体の消滅率の最大化を特徴とする長半減期元素の消
滅処理方法。 - 【請求項12】 核分裂生成物の消滅対象核種を含む消
滅用ターゲットは金属形態を含む化合物等の化学形態毎
に独立に通常の燃料ピン形態に封入し、複数種類の消滅
用ターゲット元素を原子炉に装荷する場合に、原子炉の
中性子スペクトルを反映した実効中性子吸収断面積の小
さな長半減期核種を含むターゲットピンは全中性子束レ
ベルが大きくなる装荷位置に配置し、炉心の予め決めら
れた位置に配置する場合、原子炉運転サイクルにおい
て、炉心に装荷する核分裂生成物全体の消滅率の平均化
を特徴とする長半減期元素の消滅処理方法。 - 【請求項13】 核分裂生成物の消滅対象核種を含む消
滅用ターゲットは金属形態を含む化合物等の化学形態毎
に独立に通常の燃料ピン形態を封入し、これらの各種元
素を含むピンを同一のバンドルとして束ね原子炉の炉心
とブランケットの境界等に装荷する場合に、この消滅用
ターゲット集合体に消滅対象核種を含む元素の配置にお
いて、中性子スペクトルを反映した実効中性子吸収断面
積の小さな長半減期核種を含むターゲットピンを配置す
ることを特徴とする長半減期元素の消滅処理方法。 - 【請求項14】 核分裂生成物の消滅対象核種を含む消
滅用ターゲットは金属形態を含む化合物等の化学形態毎
に独立に通常の燃料ピン形態に封入し、核種の元素を含
むピンを同一のバンドルとして束ね原子炉の炉心・ブラ
ンケット境界等に装荷する場合に、消滅用ターゲットピ
ン配置を構成する上で、この消滅用ターゲット集合体内
で炉心から離れるにつれて全中性子束が低下する位置に
は、減速材を含むピンの割合を多く配置したことを特徴
とする長半減期元素の消滅処理方法。
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