JPH08122327A - 粒子及び細胞測定用シース液 - Google Patents

粒子及び細胞測定用シース液

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JPH08122327A
JPH08122327A JP6257832A JP25783294A JPH08122327A JP H08122327 A JPH08122327 A JP H08122327A JP 6257832 A JP6257832 A JP 6257832A JP 25783294 A JP25783294 A JP 25783294A JP H08122327 A JPH08122327 A JP H08122327A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】単純な溶解操作により気泡の発生及び発生した
気泡の保持を防止でき、その結果粒子及び細胞を再現性
良く測定できるフローサイトメータ用シース液を調製す
る。 【構成】ポリオキシエチレンアルキルエーテル系ノニオ
ン性界面活性剤、キレート剤及び防黴剤を混合した水溶
液からなり、細胞測定用には更にシース液の浸透圧を2
60〜410mOsm/kgに調整するための浸透圧調整剤及
びpHを6〜8に保つための緩衝剤を添加混合した水溶
液からなる粒子及び細胞測定のためのフローサイトメー
タ用シース液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粒子及び細胞測定用シ
ース液に関し、詳しくは、フローサイトメータを使用し
て粒子及び細胞、特に赤血球を溶解処理された血球を光
学的に測定し、白血球を分類する方法に使用するフロー
サイトメータのフローセル内の泡の発生の防止に有用な
シース液に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から光の散乱による細胞又は微粒子
の識別又は分析にフローサイトメータが使用されてい
る。図1に示されるこの細胞測定装置(フローサイトメ
ータ)の流動細胞測定器4は、サンプル粒子からの光散
乱を測定するために設計されている。すなわち、測定さ
れる粒子を含んだ試料液13が流動細胞測定器4に導か
れ、そこでレーザー光源1からのレーザー光が照射光集
束用レンズ2及び3を経て照射され、前方散乱光は照射
光ストッパ7を介し直射光が停止され散乱光のみが前方
散乱光検出用レンズ8を経て前方散乱光検出器9により
測定され、検出器により測定された電圧レベルが分析器
10に入力される。一方流動測定器4における側方散乱
光は側方散乱光検出用レンズ5を経て側方散乱光検出器
6により測定され、検出器により測定された電圧レベル
が分析器10に入力される。この分析器10の両電圧レ
ベルに基づいて表示装置11に前方および側方散乱光に
よる二次元分布図(スキャッタグラム)が表示される。
【0003】この流動細胞測定器4の粒子測定機構を図
2〜4に基づいて説明する。図において測定粒子を含む
サンプル液流13Aは、その周囲をシース液流12によ
り包囲された状態で流動細胞測定器4を構成する流動細
胞測定室16中へ流動室から液流の太さを狭めつつ導か
れ、流動細胞測定室16において照射光線(レーザービ
ーム)14を照射されて前方及び側方散乱光を生じるこ
とになる。このとき、通常は図4に示されるように、測
定される細胞(または微粒子)15はサンプル液流13
Aにより囲撓されていてシース液流12に直接接触する
ことがない。しかしながら、サンプル流量を減らしシー
ス流量を増加させると図3に示されるように、サンプル
液流13Aはしぼられ、測定される細胞15がシース液
流12と直接接触する場合も時として生じる。したがっ
て、シース液の組成は細胞15に分壊、破壊を生じる怖
れのないものでなければならない。
【0004】このような条件に適合させるものとして、
マイクロフィルターなどの適当なフィルターにより濾過
して粒子を除去した蒸留水または生理的食塩水がシース
液として使用されてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の蒸留水または生理的食塩水のみよりなるシー
ス液にあっては、表面張力が大きいためシース液中に気
泡を発生させやすいという欠点があった。図2に示され
るように、サンプル液流13Aの出口のシース液流12
中に気泡が存在すると、気泡が上記両方の液流と共に流
動細胞測定器4を構成する流動細胞測定室16中へ流入
する。そして流動細胞測定室16中に気泡が存在する
と、この気泡によりサンプル液流13Aの流れが影響を
受けて流動細胞測定室16の中心からはずれて流動細胞
測定室16の端部へ蛇行して照射光線14に照射されて
細胞から散乱される散乱光が弱まったり、極端な場合に
は照射光線光14の照射経路からサンプル液流13Aが
それたり、更に断面が四角形の流動細胞測定室16の四
隅部に気泡が保持され、この保持気泡によりサンプル液
流13Aの流れの方向が変動するなどして測定の再現性
を低下させる原因となっていた。
【0006】このような従来のシース液の気泡保持の問
題点を解決するものとして、例えば、特開昭62−87
233号公報に記載された末端1級ヒドロキシ基のポリ
オール共重合体であるノニオン性界面活性剤を利用した
シース液が提案された。このシース液によれば、保持気
泡による問題点は解決されるものの、ポリオール共重合
体分子中のプロピレンオキシドおよびエチレンオキシド
の両成分の繰返し単位数が約39〜約77と大きく、従
って可成り分子量及び親油性が大きいため水に難溶性で
あるため、シース液を調製する際に溶解撹拌しにくい。
そして、シース液として使用したとき、液の濁りが生
じ、粒子検出に影響することが報告されている。前記問
題点を解決するために、ポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテル型のノニオン界面活性剤を利用したシー
ス液が提案されているが、赤血球など細胞に対する溶解
力が強いため、サンプル流中の細胞がシース液と接触す
るような設定の場合、細胞に影響を及ぼすという問題点
が依然として残っていた。
【0007】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、単純な溶解操作により保持気泡に
よる問題点を確実に解消し、再現性の良い粒子及び細胞
の測定が行えるシース液を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る粒子測定用シース液は、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル系ノニオン性界面活性剤、キレート剤及び防黴
剤を混合した水溶液からなることを特徴とするものであ
る。
【0009】また請求項2記載の発明に係る細胞測定用
シース液は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系ノ
ニオン性界面活性剤、浸透圧調整剤、緩衝剤、キレート
剤及び防黴剤を混合した水溶液からなることを特徴とす
るものである。
【0010】更に請求項3記載の発明に係るシース液
は、上記構成に加えて、ノニオン性界面活性剤が式: R−O−(CH2 CH2 O)−H [式中、RはC8 〜C22のアルキル又はアルキレン基を
表わし、nは25〜35の整数である]で示されるもの
であることを特徴として成るものである。
【0011】更にまた請求項4記載の発明に係るシース
液は、上記構成に加えて、浸透圧調整剤の量がシース液
の浸透圧を260〜410ミリオスモス/キログラム
(mOsm/kg)に調整するための量であり、緩衝剤の量が
シース液のpHを6〜8に保つための量であることを特
徴として成るものである。
【0012】本発明のシース液の調製に有用なポリオキ
シエチレンアルキルエーテル系ノニオン性界面活性剤
は、フローサイトメータの流動細胞測定室内の気泡の発
生の防止乃至低減と発生した気泡の流路外への迅速な流
出のために必要なものである。このノニオン性界面活性
剤は、一般式:R−O−(CH2 CH2 O)−H、
[式中、R及びnは上記に定義した通りである]により
示されるものである。
【0013】フローサイトメータによって粒子及び細胞
を測定するとき、サンプル液流、シース液流の流量によ
って図3に示すように粒子や細胞がシース液に接触する
ことがあるので、シース液は粒子、特に細胞に影響を与
えるものであってはならない。一般に、上記の型の界面
活性剤は、細胞を溶解する作用がある。しかしながら、
エチレンオキシドの付加モル数(上記の式のn)が多く
なると細胞に対する溶解力が低下する。従って、エチレ
ンオキシドの付加モル数の多い界面活性剤を使用すれ
ば、ノニオン性界面活性剤の表面張力の低下、浸透力の
増大などの作用を十分発揮できる濃度まで添加量を増加
しても細胞を溶解することがない。しかしながら、付加
モル数が多くなり過ぎるとノニオン性界面活性剤の浸透
力、洗浄力が低下し、シース液としての効果が半減す
る。
【0014】アルキル基やアルキレン基Rの炭素数につ
いても上記と同様の傾向があり、すなわちRの炭素数と
エチレンオキシドの付加数nとは、細胞の溶解力、界面
活性剤の溶解度、曇点などに密接に関係し、本発明に係
るシース液にあっては、R=C8 〜C22、n=25〜3
5の範囲内で、本発明の目的が満足に達成される。界面
活性剤のシース液中の量は、界面活性剤濃度が0.25
〜2%の範囲の量にて十分な気泡発生の防止、除泡の効
果が得られたが、コスト面から蒸留水1000ml当り
2.5g使用することが好ましい。
【0015】本発明のシース液に有用な浸透圧調整剤
は、細胞が安定して存在できる浸透圧、すなわちシース
液の浸透圧を260〜410mOsm/kgH2 Oに調整する
ものであり、好ましくは塩素または臭素のアルカリ金属
塩が挙げられ、そして最も好ましくは塩化ナトリウムで
ある。しかして、シース液の浸透圧が低過ぎると細胞が
膨潤し、極端な場合には細胞が破裂し、一方浸透圧が高
過ぎると細胞が収縮し、測定精度が低下するため、シー
ス液を上記の浸透圧に調整するための量が使用され、一
般に蒸留水1000ml当り9.0gの塩化ナトリウムが
使用されることが多い。
【0016】本発明のシース液に使用するのに適する緩
衝剤は、シース液のpHを約6.8〜7.6に維持する
緩衝剤である。適当な緩衝剤としてはリン酸水素二ナト
リウム、リン酸二水素カリウム、ベロナールナトリウム
−塩酸、コリジン−塩酸、トリス(ヒドロキシメチル)
アミノメタン一塩酸が例示される。
【0017】一般に、6〜8のpH範囲からはずれると
細胞形態に影響が生じ、例えば赤血球は上記pH範囲外
のシース液に接触すると、pH6未満では正常赤血球か
ら有口赤血球へ変化し、一方8を越えたpHでは正常赤
血球から有棘赤血球へ変化する。pH7.4が細胞のp
Hと同じであり、細胞形態を変化させることなく再現性
の良い細胞の測定を行うためには、緩衝剤の量としては
pHを6〜8に維持する量が使用される。
【0018】キレート剤は、本発明のシース液の長期間
の保存、使用上での金属イオンによる沈殿を防止するた
めに金属イオンとキレートを形成するために使用するも
のであって、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩
(EDTA−2Na)などの公知のキレート剤が通常シ
ース液中で0.3重量%の濃度にて使用される。
【0019】本発明のシース液への使用に適する防黴剤
は、シース液の長期保存による黴、細菌の発生を抑制す
ることができるものであって、添加量は防黴剤の種類に
よって異なる。適当な防黴剤としては2−フェノキシエ
タノール、1−ヒドロキシピリジン−2−チオンナトリ
ウム、その他適当な殺菌剤が挙げられる。なお、上記の
薬剤類のうち、ラテックス粒子、例えばポリスチレン粒
子をフローサイトメータにより測定する場合には、浸透
圧調整剤、緩衝剤をシース液中に含まなくても再現性良
く測定できることは言うまでもない。
【0020】
【実施例】以下、本発明を細胞、具体的には白血球の分
類用シース液を例にとって実施例に基づいて説明する。
【0021】実施例1 以下の組成成分を一度にビーカーに入れ、ゆっくり攪拌
して溶液を調製し、次いで、この溶液を0.2μポアの
ミクロフィルターで濾過して適当な容器に入れた。 塩化ナトリウム 9.0 g リン酸2水素カリウム 0.91g リン酸水素2ナトリウム(12水塩) 9.55g EDTA−2Na 0.3 g 2−フェノキシエタノール 3.3 g POE(30)ラウリルエーテル 2.5 g 蒸留水 1000ml 上記の組成中、POE(30)ラウリルエーテルは、C
1225−O−(CH2CH2 O)30−Hを意味する。次
に血液の200倍の希釈液100mlに上記の界面活性剤
入りのシース液を5%から順次添加率を変更してフロー
サイトメータの流動細胞測定室中へ導入し、添加直後と
添加2分後の体積の相違±2以内をもって合格範囲とし
てシース液の評価を行った。結果を下記に示す。 体積(fL) 界面活性剤濃(%) 添加直後 添加2分後 差 0.025 88.5 89.6 −1.1 0.050 90.3 89.4 0.9 0.098 90.4 90 0.4 0.146 88 88.7 −0.7 0.238 88.8 88.6 0.2 0.455 88.5 88.5 0 0.455 95 94.3 0.7 0.833 93.8 93.8 0 1.154 93.3 93.9 −0.6 1.429 93.9 93.1 0.8 1.667 92.7 93.7 −1 2.500 99.1 101.3 −2.2 3.500 98.6 119.3 −20.7 4.500 120.8 260 −139.2 5.000 320 360 −40 上記の結果から、このシース液では界面活性剤の濃度が
0.025%から1.667%までの広い範囲にわたっ
て体積変化が小さく充分使用でき、すなわち、界面活性
剤濃度の可成りの変動があってもシース液の保持気泡に
起因する問題が生じなく、しかもシース液流とサンプル
液流の流量に多少の変動があっても充分に再現性の良い
測定結果が得られることがわかる。
【0022】実施例2 以下の組成のシース液を実施例1と同様の手順により調
製した。下記の組成中、POE(30)オレイルエーテ
ルは、C1835−(CH2 CH2 O)30−Hを意味す
る。 塩化ナトリウム 9.0 g トリス(オキシメチル)アミノメタン 2.0 g 塩酸(35%) 1.34g EDTA−2Na 0.3 g 2−フェノキシエタノール 3.3 g POE(30)オレイルエーテル 2.5 g 蒸留水 1000ml 上記のシース液を使用した以外は実施例1と同じ手順を
繰返してシース液の評価を行った。結果を下記に示す。 体積(fL) 界面活性剤濃(%) 添加直後 添加2分後 差 0.025 90.4 90.6 −0.2 0.050 90.6 89.9 0.7 0.098 88.8 89.1 −0.3 0.146 89.8 89 0.8 0.238 89.6 89.2 0.4 0.455 88.7 89 −0.3 0.455 93.7 93.8 −0.1 0.833 93.2 93.7 −0.5 1.154 92.7 92.9 −0.2 1.429 93.5 93.5 0 1.667 94 92.2 1.8 2.500 95.7 94.5 1.2 3.500 105.4 102.7 2.7 4.500 105.9 120.8 −14.9 5.000 99.5 115.3 −15.8 上記の結果から、このシース液では界面活性剤の濃度が
0.025%から2.50%の範囲にわたって、実施例
1と同様に満足な結果が得られることがわかる。
【0023】実施例3 ノニオン性界面活性剤:R−O−(CH2 CH2 O)
−HのRの炭素数8(オクチル)及び22(ドエイコシ
ル)についてエチレンオキシドの付加モル数n=30に
関して上記実施例1及び2と同様の手順を行ったが、C
8 については実施例1と類似の結果を、C22については
実施例2と類似の結果を得た。またRの炭素数16(ス
テアリル)についてnを25及び35に関して上記の同
様の評価を行い、n=25については実施例1より多少
見劣りするものの界面活性剤濃度1.429%まで満足
な結果を、n=35については実施例2とほぼ同様の結
果を得た。
【0024】比較例1 実施例2におけるエチレンオキシドの付加モル数n=3
0を15に変えた以外は実施例2と同様の手順を繰返し
てシース液の評価を行った。結果を以下に示す。 体積(fL) 界面活性剤濃(%) 添加直後 添加2分後 差 0.002 94.4 93.8 0.6 0.005 93.1 92.8 0.3 0.010 94.1 88.6 5.5 0.025 91.6 82.2 9.4 0.035 91.2 77.0 14.2 上記の結果から、界面活性剤濃度が0.002%から
0.005%という低濃度のしかも狭い濃度範囲では体
積変化については、満足な結果が得られるものの、アワ
をおさえるシース液としては不十分であり、多少でも濃
度が上昇し、例えば濃度0.010%では2分間の間に
大きな体積変化を生じ、実用的にフローサイトメータで
粒子測定を行う際には濃度変動を極めて厳密に抑制しな
ければならなく、シース液として実際に使用することが
困難であることがわかる。
【0025】比較例2 実施例1におけるアルキル基Rの炭素数を16(ステア
リル)に増加したが、代わりにエチレンオキシドの付加
モル数nを15に減少した以外は実施例1と同じ手順を
繰返してシース液の評価を行った。結果を以下に示す。 体積(fL) 界面活性剤濃(%) 添加直後 添加2分後 差 0.002 87.5 87.8 −0.3 0.005 87.9 84.1 3.8 0.010 87.5 75.4 12.1 0.025 86.7 51.8 34.9 0.050 86.4 52.0 34.4 上記の結果から、界面活性剤濃度が0.002%という
低濃度だけで満足な結果が得られるものの、多少でも濃
度が上昇し、例えば濃度0.005%では2分間の間に
大きな体積変化が生じ、このような低濃度での厳密な管
理は実際上困難であり、しかも界面活性剤濃度がこれを
下回ると気泡の発生防止、気泡離脱性能とも低下し、実
用性に乏しいことがわかる。
【0026】比較例3 比較例2におけるエチレンオキシドの付加モル数n=1
5を20に増加した以外は比較例2と同じ手順を繰返し
てシース液の評価を行った。結果を以下に示す。 体積(fL) 界面活性剤濃(%) 添加直後 添加2分後 差 0.025 94.4 100 −5.6 0.050 97.2 101 −3.8 0.098 94.3 98.5 −4.2 0.146 92.9 98.7 −5.8 0.238 93.3 98 −4.7 0.455 93.7 100 −6.3 0.455 93.3 96.4 −3.1 0.833 96.7 97.5 −0.8 1.154 92.7 96.3 −3.6 1.429 92.9 95.8 −2.9 1.667 92.3 96.8 −4.5 2.500 91.8 94 −2.2 3.500 91.7 94.3 −2.6 4.500 108.9 102.2 6.7 5.000 85.1 87.9 −2.8 上記の結果から、実施例1及び2と同様の実用的な界面
活性剤濃度でのシース液の評価試験においては、期待し
た実用的な性能が得られないことがわかる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、フローサイトメータを
使用する粒子及び細胞の測定用シース液にノニオン性界
面活性剤を用いているので、細胞溶解を引き起こすこと
なく、気泡の発生及び保持を防止することができる。し
かも、請求項3記載の特定のポリオキシエチレンアルキ
ル系ノニオン性界面活性剤であれば、単純な溶解操作で
シース液が調製できるだけでなく、広範な界面活性剤濃
度にわたって経時的な体積も小さいまま維持でき、測定
の再現性も一段と向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシース液を使用するフローサイトメー
タの光学系の説明図である。
【図2】流動細胞測定器の流動細胞測定室付近の拡大説
明図である。
【図3】流動細胞測定室内の流れの説明図(サンプル液
流の太さが細胞に比べて小さい場合)である。
【図4】流動細胞測定室内の流れの説明図(サンプル液
流の太さが細胞に比べて大きい場合)である。
【符号の説明】
1 レーザ光源 2 レンズ(照射光
集束用) 3 レンズ(照射光集束用) 4 流動細胞測定器 5 レンズ(側方散乱光検出用) 6 側方散乱光検出
器 7 照射光ストッパ 8 レンズ(前方散
乱光検出用) 9 前方散乱光検出器 10 分析器 11 表示装置 12 シース液流 13…試料液 13A サンプル液
流 14 照射光線(レーザービーム) 15 細胞 16 流動細胞測定室

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオキシエチレンアルキルエーテル系
    ノニオン性界面活性剤、キレート剤及び防黴剤を混合し
    た水溶液からなる粒子測定用シース液。
  2. 【請求項2】 ポリオキシエチレンアルキルエーテル系
    ノニオン性界面活性剤、浸透圧調整剤、緩衝剤、キレー
    ト剤及び防黴剤を混合した水溶液からなる細胞測定用シ
    ース液。
  3. 【請求項3】 ノニオン性界面活性剤が式: R−O−(CH2 CH2 O)−H [式中、RはC8 〜C22のアルキル又はアルキレン基を
    表わし、nは25〜35の整数である]で示されるもの
    である請求項1又は2記載のシース液。
  4. 【請求項4】 浸透圧調整剤の量がシース液の浸透圧を
    260〜410ミリオスモス/キログラムに調整するた
    めの量であり、緩衝剤の量がシース液のpHを6〜8に
    保つための量である請求項2または3に記載のシース
    液。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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