JPH08120469A - ドライエッチング装置 - Google Patents

ドライエッチング装置

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JPH08120469A
JPH08120469A JP25209494A JP25209494A JPH08120469A JP H08120469 A JPH08120469 A JP H08120469A JP 25209494 A JP25209494 A JP 25209494A JP 25209494 A JP25209494 A JP 25209494A JP H08120469 A JPH08120469 A JP H08120469A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱歪により生じる電極板と電極ボディとの隙
間に起因して生じる放電を防止するドライエッチング装
置を得る。 【構成】 電極ボディ5と接触する上部電極3の表面に
リング形状の溝が設けられており、その溝に接地材12
をはめ込み、機械的弾性を有した接地材12と電極ボデ
ィ5が接触するように、電極ボディ5の下面に上部電極
3がネジ6によって、固定されている。 【効果】 エッチング処理中のプラズマ加熱により、上
部電極に熱歪が生じ、上部電極と電極ボディとの接触面
に隙間が生じた場合でも、接地材がその弾性により両者
間を電気的に接続し、隙間中に放電が生じないドライエ
ッチング装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ドライエッチング装
置に関し、特に処理室内の電極付近に発生する放電に於
いて、エッチング処理に悪影響を及ぼす放電を防止する
ドライエッチング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のドライエッチング装置について説
明する。図5は従来のドライエッチング装置の一具体例
を示す構成図である。図5中の1は気密が保たれるよう
に構成された処理室、2は排気路、10はガス孔、3は
裏面と表面を貫通するようガス孔10が設けれれた上部
電極、4は下部電極、7はガス導入路、5は中にガス導
入路7が設けられ、上部電極3が接続され支持された支
持部材である電極ボディ、6は上部電極3と電極ボディ
5とを接続する留め具であり、その材質が導体材質(例
えば、SUS、Al等)であるネジ、8は高周波電源、
9は被処理物の半導体ウエハである。
【0003】まず上記ドライエッチング装置の構成につ
いて説明する。反応室1内の上部には電極ボディ5が設
けられ、電極ボディ5の下面に上部電極3がネジ6によ
って、固定されている。ガス導入路7の一端はガス孔1
0に接続され、他端は処理室1外へ出ている。処理室1
内の底面には排気路2の一端が接続され、排気路2の他
端には処理室1の外部に設けられている真空ポンプ(図
略)が接続されている。処理室1内の下部には下部電極
4が設けられていて、下部電極4の上面に半導体ウエハ
9が載置されている。電極ボディ5は接地されている。
高周波電源8の一端は下部電極4に接続され、他端は接
地されている。上部電極3と下部電極4とにより、一対
の平行平板電極を構成する。
【0004】次に動作について説明する。処理室1内
が、真空ポンプによって、排気路2を介して排気された
後、下部電極4上に半導体ウエハ8が載置され、エッチ
ングガスがガス導入路7を介して処理室1の外部から導
入されると共に高周波電源8が動作し、上部電極3と下
部電極4との間に高周波電圧が印加され、それによっ
て、処理室1内にプラズマが形成され、このプラズマに
よる気体電気化学反応により、半導体ウエハ9にエッチ
ング処理が施される。
【0005】上記エッチング処理中、処理室1内はプラ
ズマにより加熱される。特に上部電極3は約150℃乃
至約200℃まで昇温する。その結果、上部電極3には
熱歪が生じる。図6は上部電極3に熱歪が生じたときの
電極ボディ5と上部電極3の接触面付近の拡大図であ
る。図6中の11は隙間であり、その他の各符号は図5
の各符号に対応している。図6に示すように、上部電極
3の熱歪により、電極ボディ5と上部電極3との接触面
の間に隙間11が生じる。
【0006】上部電極3に流れる電流の経路の一例とし
て、電流が一方向に流れる経路の例を説明する。図7は
上部電極3に熱歪が生じていない場合の上部電極3と電
極ボディ5の接触面付近の電流経路を示す図である。図
7中の矢印は電流の流れる経路を示す。図7に示すよう
に上部電極3に熱歪が生じていない場合に於いて、特に
高周波の場合、上部電極3の表皮を電流が流れ、内側と
外側との二経路を電流が流れると考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、隙間1
1が生じた場合、内側の電流の経路に問題が生じる。図
8は上部電極3に熱歪が生じている場合の上部電極3と
電極ボディ5の接触面付近の電流経路を示す図である。
図8中の矢印は電流の流れる経路を示し、各符号は図6
中の各符号に対応している。図8に示すように外側の電
流の経路については図7に示したのと同様なので問題な
いが、内側の電流の経路については、隙間11の空間
に、電流が流れることによって、放電が生じることが考
えらる。
【0008】図9も図8と同様に上部電極3に熱歪が生
じている場合の上部電極3と電極ボディ5の接触面付近
の電流経路を示す図である。図9中の矢印は電流の流れ
る経路を示し、各符号は図6中の各符号に対応してい
る。図9は外側の電流の経路については、図7に示した
のと同様なので問題ないが、内側の電流の経路について
は、ネジ6を介した電流の経路が生じている。放電は突
起部で生じ易い性質があるため、ネジ6のネジ山部であ
る突起部と上部電極3の表面との間、またはネジ6のネ
ジ山部である突起部と電極ボディ5の表面との間で放電
が生じることが考えられる。
【0009】上述した放電が生じると、プラズマ状態が
悪化したり、放電箇所の上部電極3、電極ボディ5、あ
るいはネジ6等の放電箇所の部材が劣化し、それによっ
て、異物が生じたりして、エッチング処理に悪影響を及
ぼすという問題点がある。
【0010】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたものであり、エッチング処理中のプラズ
マ加熱により、上部電極に熱歪が生じ、上部電極と電極
ボディとの接触面に隙間が生じた場合でも、その隙間中
に放電が生じないドライエッチング装置を得ることを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る課題解決手段は、処理室と、前記処理室内に配置され
た電極と、前記電極を支持する支持部材と、前記電極と
前記支持部材との間に介挿された機械的弾性を有した導
電材とを備える。
【0012】本発明の請求項2に係わる課題解決手段
は、処理室と、前記処理室内に配置された電極と、前記
電極を支持する支持部材と、前記電極と前記支持部材と
を接続する留め具と、を備え、前記留め具は、少なくと
も前記電極と前記支持部材との接触面近傍に位置する部
分において突起のない表面形状を有する。
【0013】
【作用】本発明の請求項1に係るドライエッチング装置
では、処理室と、処理室内に配置された電極と、電極を
支持する支持部材と、電極と支持部材との間に介挿され
た機械的弾性を有した導電材とを備えた構成にしたこと
により、導電材が弾性を有するために電極と支持部材と
の両方に常に接触し、電極に流れる電流は電極から導電
材を介して支持部材へ流れる経路に流れることにより、
電極と部品との間の放電の発生が抑えられる。
【0014】本発明の請求項2に係るドライエッチング
装置では、処理室と、処理室内に配置された電極と、電
極を支持する支持部材と、電極と支持部材とを接続する
留め具とを備え、留め具は少なくとも電極と支持部材と
の接触面近傍に位置する部分において突起のない表面形
状を有する構造にしたことにより、電極から支持部材へ
留め具を介して流れる際に、留め具が接触面近傍に突起
物を有さないため、突起部で生じ易いという放電の特徴
の一要因が失われているため、留め具と電極との間の放
電の発生、または留め具と支持部材との間の放電の発生
が抑えられる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の第1の実施例について説明す
る。図1は本発明の第1の実施例であるドライエッチン
グ装置の概略構成図である。図1中の12は機械的弾性
を有した平面視リング形状の導電性の接地材、13は平
面視リング形状の溝であり、その他の各符号は従来例で
説明した図5中の各符号に対応している。
【0016】まず上記ドライエッチング装置の構成を説
明する。従来のドライエッチング装置の構成と、第1の
実施例のドライエッチング装置との構成上の違いは、図
1に示すように、電極ボディ5と接触する上部電極3の
表面に溝13が設けられており、その溝に接地材12を
はめ込み、接地材12と電極ボディ5が接触するよう
に、電極ボディ5の下面に上部電極3がネジ6によっ
て、固定されている。接地材12は平面視リング形状の
弾性を有したチューブゴムの表面を金属(例えばSU
S、Cu等)でメッシュしたものである。その他の構成
については従来例で説明したドライエッチング装置の構
成と同様である。
【0017】次に動作について説明する。第1の実施例
のドライエッチング装置の主たる動作は、従来例で説明
したドライエッチング装置の動作と同様である。従来の
ドライエッチング装置と第1の実施例によるドライエッ
チング装置との動作の違いは、上部電極3と電極ボディ
5との間に接地材12を設けたことで、以下に説明する
動作が異なる。
【0018】エッチング中は、従来例と同様に上部電極
3はプラズマにより、加熱昇温し、熱歪が生じ、上部電
極3と電極ボディ5との間に隙間が生じる。図2は上部
電極3に熱歪が生じたときの電極ボディ5と上部電極3
の接触面付近の拡大図である。図2中の11は隙間であ
り、その他の各符号は図1中の各符号と対応している。
図2に示すように、接地材12は機械的弾性を有してい
るために、隙間11が発生しても上部電極3と電極ボデ
ィ5とは、接地材12を介して、接触している。
【0019】図3は上部電極3に熱歪が生じたときの電
極ボディ5と上部電極3の接触面付近の電流経路を示す
図である。図3中の矢印は電流の経路を示し、各符号は
図2中の各符号と対応している。図3に示すように、外
側の経路を流れる電流については従来例で説明したのと
同様に問題ない。内側の経路は上部電極3の表面と電極
ボディ5の表面との間を、接地材12を介して、最短距
離を流れるので、従来例で説明したような放電の発生を
防止することができる。
【0020】以上のような構成にすることにより、エッ
チング処理中のプラズマ加熱により、上部電極3に熱歪
が生じ、上部電極3と電極ボディ5との接触面に隙間1
1が生じた場合でも、その隙間11中に放電が生じない
ドライエッチング装置が得られ、従来例で説明したよう
に放電の発生により、プラズマ状態が悪化したり、放電
箇所の部材が劣化し、それによって、異物が生じたりし
て、エッチング処理に悪影響を及ぼすという問題点を解
消できる。
【0021】次に第2の実施例について説明する。従来
例で説明した図9に示すように、電流がネジ6を介して
流れる場合、ネジ6のネジ山部である突起部と上部電極
3の表面との間、またはネジ6のネジ山部である突起部
と電極ボディ5の表面との間で放電が生じるが、第2の
実施例ではこの場合の放電の発生を防止する。
【0022】第2の実施例のドライエッチング装置の主
たる構成は、従来例で説明した図5のドライエッチング
装置と同様である。異なるのはネジ6の部分であり、こ
れを以下に説明する。図4は第2の実施例のドライエッ
チング装置に於いて、上部電極3に熱歪が生じたときの
電極ボディ5と上部電極3の接触面付近の拡大図であ
る。図4中の14は図5中の6に対応し、上部電極3と
電極ボディ5とを接続する留め具であり、その材質が導
体材質(例えば、SUS、Al等)であるネジ、その他
の符号および図示されていない部分は従来例で説明した
図5に示す従来のドライエッチング装置と同様である。
第2の実施例と従来例との構成上の相違点は、このネジ
14の形状にあり、このネジ14を締め付けた状態にお
いて、少なくとも電極ボディ5と上部電極3の接触面近
傍に位置する部分において突起部であるネジ山がないよ
うにネジ14の表面形状が設定されている。こうするこ
とにより、たとえ図4に示すように、上部電極3と電極
ボディ5との間に隙間11が生じたとしても、この隙間
11に露出するネジ14の表面の形状は突起部であるネ
ジ山を有さないことになる。
【0023】次に動作について説明する。第2の実施例
のドライエッチング装置の主たる動作は、従来例で説明
した図5のドライエッチング装置と同様である。第2の
実施例と従来例との動作上の相違点は、隙間11に露出
しているネジ14の表面の形状がネジ山を有さないこと
により、突起部で生じ易いという放電の発生の特徴の一
要因が失われているので、放電の発生が防止できるとい
うことである。
【0024】以上のような構成にすることにより、エッ
チング処理中のプラズマ加熱により、上部電極3に熱歪
が生じ、上部電極3と電極ボディ5との接触面に隙間1
1が生じた場合でも、その隙間11中に放電が生じない
ドライエッチング装置が得られ、従来例で説明したよう
に放電の発生により、プラズマ状態が悪化したり、放電
箇所の部材が劣化し、それによって、異物が生じたりし
て、エッチング処理に悪影響を及ぼすという問題点を解
消できる。
【0025】
【発明の効果】本発明の請求項1によると、導電材が弾
性を有するために電極と支持部材との両方に常に接触
し、電極に流れる電流は電極から導電材を介して支持部
材へ流れる経路に流れることにより、電極と部品との間
の放電の発生が抑えられるため、放電の発生により、プ
ラズマ状態が悪化したり、放電箇所の部材が劣化し、そ
れによって、異物が生じたりして、エッチング処理に悪
影響を及ぼすという現象を抑えることができるという効
果を奏する。
【0026】本発明の請求項2によると、電極から支持
部材へ留め具を介して流れる際に、留め具が接触面近傍
に突起物を有さないため、突起部で生じ易いという放電
の特徴の一要因が失われているため、留め具と電極との
間の放電の発生、または留め具と支持部材との間の放電
の発生が抑えられるため、放電の発生により、プラズマ
状態が悪化したり、放電箇所の部材が劣化し、それによ
って、異物が生じたりして、エッチング処理に悪影響を
及ぼすという現象を抑えることができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例であるドライエッチン
グ装置の構成図である。
【図2】 本発明のドライエッチング装置の第1の実施
例における上部電極に熱歪が生じたときの電極ボディと
上部電極の接触面付近の拡大図である。
【図3】 本発明のドライエッチング装置の第1の実施
例における上部電極に熱歪が生じたときの電極ボディと
上部電極の接触面付近の電流経路を示す図である。
【図4】 本発明のドライエッチング装置の第2の実施
例における上部電極に熱歪が生じたときの電極ボディと
上部電極の接触面付近の拡大図である。
【図5】 従来のドライエッチング装置の一具体例を示
す構成図である。
【図6】 従来のドライエッチング装置における上部電
極に熱歪が生じたときの電極ボディと上部電極の接触面
付近の拡大図である。
【図7】 従来のドライエッチング装置における上部電
極に熱歪が生じていない場合の上部電極と電極ボディの
接触面付近の電流経路を示す図である。
【図8】 従来のドライエッチング装置における上部電
極に熱歪が生じている場合の上部電極と電極ボディの接
触面付近の電流経路を示す図である。
【図9】 従来のドライエッチング装置における上部電
極に熱歪が生じている場合の上部電極と電極ボディの接
触面付近の電流経路を示す図である。
【符号の説明】
1 処理室、2 排気路、3 上部電極、4 下部電
極、5 電極ボディ、6ネジ、7 ガス導入路、8 高
周波電源、9 半導体ウエハ、10 ガス孔、11 隙
間、12 接地材、13 溝、14 ネジ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 豊田 正人 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社北伊丹製作所内 (72)発明者 中谷 康雄 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社北伊丹製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理室と、 前記処理室内に配置された電極と、 前記電極を支持する支持部材と、 前記電極と前記支持部材との間に介挿された機械的弾性
    を有した導電材と、を備えたドライエッチング装置。
  2. 【請求項2】 処理室と、 前記処理室内に配置された電極と、 前記電極を支持する支持部材と、 前記電極と前記支持部材とを接続する留め具と、を備
    え、 前記留め具は、少なくとも前記電極と前記支持部材との
    接触面近傍に位置する部分において突起のない表面形状
    を有するドライエッチング装置。
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