JP2018018609A - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、従来の大気圧プラズマ処理を行うプラズマ処理装置において、安定したプラズマ処理を行うことのできるプラズマ処理装置を提供する。【解決手段】 本発明は、電圧が印加される上部電極2と、接地側となると共にワーク10が載置される下部電極4とを具備するプラズマ処理装置1において、前記上部電極2と前記下部電極4の間に、前記上部電極2との間に上部空間7を、前記下部電極4との間に下部空間8を画成するように、前記上部電極2から前記下部電極4に至る方向に所定の透過性を有する中間部材6を配置したことにある。【選択図】 図1
Description
本願発明は、大気圧プラズマ処理を行うプラズマ処理装置に関する。
特許文献1(特開平5−243190号公報)は、気密性の反応容器内にRF電源により印加される平行平板の上部電極及び下部電極が互いに対向して配置され、アモルファスカーボン等からなる上部電極が、多数の透孔を有するプラズエッチング装置を開示する。前記上部電極は、反応容器の上部に設けられた支持体に固定され、この支持体と前記上部電極の間に隙間が形成され、この隙間には反応ガスが供給され、さらに上部電極の透孔から反応容器内に反応ガスが導入されるものである。
特許文献2(特開2006−287152号公報)は、下部電極のステージと、下部電極の対向電極である上部電極と、下部電極及び上部電極が配置される処理室とを備え、上部電極を、ガス供給口が形成された本体部と、ガス供給口を塞ぐように本体部の下側に配設された通気性の多孔質板と、多孔質板の外縁部を支持する支持部材とから構成し、多孔質板の外縁部にプラズマ処理時の熱膨張による歪み吸収用のスリットを形成したプラズマ処理装置を開示する。
また、本出願人は、特許文献3(特開2015−76328号公報)において、大気圧プラズマ処理や減圧プラズマ処理に用いられるプラズマ処理装置を提供し、さらに、この特許文献3の図9に開示される実施例7において、プラズマ処理装置が、鍔部を橋架するように金属メッシュで形成された対向電極部を設け、この対向電極部が接地され、電極群の極性と反対の極性となり、前記電極群と前記対向電極部の間にプラズマを発生させることが開示される。
従来、プラズマによるダメージ(アーク放電による熱的ダメージ)を抑制することが課題となっている。真空下(低ガス圧下)でのプラズマ(グロー放電)では、上記アーク放電が起こりにくいために、このような熱ダメージは発生しないが、大気圧下(常圧下)では、電源周波数が高い電源(数から数百MHz)を用いるなどの手法を用いて、上記ダメージを抑制することを行っている。しかしながら、装置コストが高くなり、大気圧下での装置構造簡素化などによりコストメリットをだすことが難しくなっている。
上述した本出願人による特許文献3に開示されるような従来の誘電体バリア放電構造において、中間電極を設けることにより、ガスの混合及び分散を促進し、ガス供給における均質性及び均一性を向上させて、アーク放電(異常放電)を抑制し、また中間電極の構造により、ワーク面と中間電極との間での電界強度を制御することを可能とし、印加電圧を容量により分圧する効果によって、アーク放電の発生を制御することができた。
本発明は、従来の大気圧プラズマ処理を行うプラズマ処理装置において、安定したプラズマ処理を行うことのできるプラズマ処理装置を提供することにある。
本発明は、電圧が印加される上部電極と、接地側となると共にワークが載置される下部電極とを具備するプラズマ処理装置において、前記上部電極と前記下部電極の間に、前記上部電極との間に上部空間を、前記下部電極との間に下部空間を画成するように、前記上部電極から前記下部電極に至る方向に所定の透過性を有する中間部材を配置したことにある。
前記中間部材は、絶縁体若しくは半導体材料である多孔質体から形成されることが望ましい。孔のサイズは、1μm〜100μmの範囲内であることが望ましく、また中間部材6の孔の部分:固体の部分の比は、1:9〜3:7の範囲内であることが好ましく、特に1:1であることが好ましい。また、前記中間部材の厚さについて、0.01mm〜5mmの範囲内であることが望ましい。
前記中間部材によって前記上部電極との間に画成された上部空間は、0.01〜5mmの範囲内であることが望ましい。この上部空間には、処理ガスが導入されるが、多孔質体からなる中間部材(多孔性の中間部材)での通気抵抗等によって、上部空間内で均等化され、ここでプラズマを生成するための「種」となる粒子が生成されるものである。
また、上部電極は、電圧が印加される導体と、その周囲を覆う絶縁体とによって構成される。また印加される電圧は、直流若しくは交流(周波数1Hz〜1GHz)のいずれの場合でも良く、さらに1V〜100kVの範囲内であることが望ましい。
また、前記中間部材は、前記下部電極との間に下部空間を画成する。この下部空間の幅は、0.1mm〜500mmの間であることが望ましい。この下部空間において、前記中間部材によって均等化された処理ガスが、中間部材から下部電極に向かって吹き出され、同時にプラズマが生成され、下部電極上に載置されたワークの表面が処理されるものである。
前記下部電極は、導体であり、接地されている構造であっても、導体上に絶縁体が設置されている構造であっても、上部電極と同様に導体が絶縁体で覆われた構造であっても良いものである。絶縁体としては、有機材料(樹脂など)、無機材料(ガラス、石英など)であることが望ましい。
さらにまた、前記下部空間の周囲の全部若しくは一部を閉鎖する側壁が、中間部材と前記下部電極の間に配置されることが望ましい。これによって、プラズマの輸送効率(ラジカルを含む)を向上させることができるものである。また、開口率として、全閉(0%)〜95%(一部を閉鎖)の構造を有し、処理ガス、プラズマの閉じ込め及び排気とのバランスをとることができるものである。
前記側壁の材質としては、絶縁体(樹脂、無機材料(ガラス、石英)であることが望ましいが、場合によって導体(金属)を用いても良いものである。
以上の構成により、本発明によれば、所定の透過性を有する多孔質の中間部材を、上部電極と下部電極の間に挿入し、前記中間部材と前記上部電極との間に上部空間を、前記中間部材と前記下部電極との間に下部空間を画成することによって、上部空間に供給される処理ガスが中間部材によって均一化され、これによって中間部材から下部空間に放出される処理ガスが均等になるので、生成されるプラズマが均等化することから、ワークの表面処理を安定して行うことが出来るという効果を奏するものである。
以下、本発明の実施例について、図面により説明する。
図1に示される本発明の実施例1に係るプラズマ処理装置1は、大気圧雰囲気中に配され、上部電極2が配置されるプラズマリアクタ3と、このプラズマリアクタ3に対向して配置される下部電極3と、前記プラズマリアク3内に配置される上部電極2と下部電極3との間に高電圧を印加する電圧電源5を具備する。この電圧電源5は、直流又は交流(周波数1Hz〜1GHz)、電圧(1V〜100kV)であることが望ましい。
前記プラズマリアクタ3は、絶縁体からなる本体部30と、本体部30の側方に開口したガス導入口31から処理ガスが内部に導入される。前記プラズマリアクタ3の本体部30の内部に配置される上部電極2は、電圧電源5と接続される導電体部20と、この導電体部20の周囲を覆う絶縁体部21とによって構成される。前記導電部20は、例えばタングステンであり、絶縁体部21はセラミックであることが望ましい。
さらに、前記プラズマリアクタ3の上部電極2と対向する面には、中間部材6が配置され、この中間部材6と前記上部電極2との間に上部空間7が画成される。この上部空間7は、前記上部電極2と中間部材6の間に所定の間隔d1を有するもので、この間隔d1は、0.01mm〜5mmの範囲内であることが望ましい。
また、前記中間部材6は、絶縁体又は半導体によって形成されるもので、多孔質体構造であることが望ましい。この多孔質体構造は、1μm〜100μmの範囲内の孔サイズを有し、所定の透過性を有するものである。この中間部材の厚さd2は、0.01mm〜5mmの範囲内であることが望ましい。さらに、中間部材6の孔の部分:固体の部分の比は、1:9〜3:7であることが望ましく、特に1:1であることが望ましい。
さらにまた、前記中間部材6と前記下部電極4との間には、下部空間8が画成される。この下部空間8は、前記下部電極4と中間部材6との間に所定の間隔d3を有するもので、この間隔d3は、0.1mm〜500mmの範囲内であることが望ましい。
前記下部電極4は、導体であり、接地されている。また、この下部電極4の上に、プラズマ処理されるべきワーク9が載置される。
以上の構成の実施例1に係るプラズマ処理装置1において、上部空間7に供給された処理ガスは、所定の透過性を有する中間部材6によって、上部空間7内において均等化される。また、上部空間7では、プラズマを生成する効果(予備放電の効果があり、電子やラジカルが生成される。プラズマ生成のための「種」となる粒子が生成される。)が得られるものである。
図2に示す本発明の実施例2に係るプラズマ処理装置1は、上述した実施例1に係るプラズマ処理装置1と同様の構成を有するものであるが、下部電極4として、接地される導電性プレート40と、この導電性プレート40の周囲を覆う絶縁体41とによって構成される実施例を追加した。この下部電極4としては、接地される導電性プレート40の上に絶縁体を設置した構造のものであっても良いものである。
さらに、この実施例2では、下部空間8の周囲の全部(開口率0%)若しくは一部(開口率95%まで)を閉塞する側壁部10を設けたことを特徴とするものである。この側壁部10の材質としては、樹脂、金属若しくは半導体が用いられることが望ましい。
この側壁部10を設けることによって、プラズマの輸送効率(ラジカルを含む)が向上する。また、0%〜95%までの開口率は、処理ガス若しくはプラズマの閉じ込め及び排気とのバランスを考慮して設定されるものである。
以上の構成により、本発明に実施例2に係るプラズマ処理装置1においては、実施例1における効果の他に、プラズマの輸送効率を向上させることができるため、ワーク表面のプラズマ処理の品質を向上させることができるものである。尚、図2に示される実施例2において、図1に示される実施例1と同一の箇所及び同様の効果を奏する箇所には、同一の符号を付してその説明を省略する。
1 プラズマ処理装置
2 上部電極
3 プラズマリアクタ
4 下部電極
5 電圧電源
6 中間部材
7 上部空間
8 下部空間
9 ワーク
10 側壁部
2 上部電極
3 プラズマリアクタ
4 下部電極
5 電圧電源
6 中間部材
7 上部空間
8 下部空間
9 ワーク
10 側壁部
Claims (3)
- 電圧が印加される上部電極と、接地側となると共にワークが載置される下部電極とを具備するプラズマ処理装置において、
前記上部電極と前記下部電極の間に、前記上部電極との間に上部空間を、前記下部電極との間に下部空間を画成するように、前記上部電極から前記下部電極に至る方向に所定の透過性を有する中間部材を配置したことを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記中間部材は、多孔質体から形成されることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
- 前記下部空間の周囲の全部若しくは一部を閉鎖する側壁が、中間部材と前記下部電極の間に配置されることを特徴とする請求項1又は2記載のプラズマ処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016145903A JP2018018609A (ja) | 2016-07-26 | 2016-07-26 | プラズマ処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016145903A JP2018018609A (ja) | 2016-07-26 | 2016-07-26 | プラズマ処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018018609A true JP2018018609A (ja) | 2018-02-01 |
Family
ID=61076316
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016145903A Pending JP2018018609A (ja) | 2016-07-26 | 2016-07-26 | プラズマ処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2018018609A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020161332A (ja) * | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 株式会社ニデック | プラズマ処理装置 |
-
2016
- 2016-07-26 JP JP2016145903A patent/JP2018018609A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020161332A (ja) * | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 株式会社ニデック | プラズマ処理装置 |
JP7328500B2 (ja) | 2019-03-27 | 2023-08-17 | 株式会社ニデック | 大気圧プラズマ処理装置 |
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