JPH08120254A - 水系塗料の固化剤 - Google Patents

水系塗料の固化剤

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JPH08120254A
JPH08120254A JP6260270A JP26027094A JPH08120254A JP H08120254 A JPH08120254 A JP H08120254A JP 6260270 A JP6260270 A JP 6260270A JP 26027094 A JP26027094 A JP 26027094A JP H08120254 A JPH08120254 A JP H08120254A
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JP
Japan
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water
paint
solidifying
earth metal
alkaline earth
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JP6260270A
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Ryuji Dobashi
隆二 土橋
Futoshi Nagae
太 長江
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Suzuka Fine Co Ltd
Original Assignee
Suzuka Fine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2〜5%の少量の添加量で水系塗料を、たと
えば15時間の早期に固化できる水系塗料の固化剤を提供
すること。 【構成】 水系塗料を固化させるための固化剤であっ
て、アルカリ土類金属酸化物粉末90〜99.9重量部と、架
橋型の高吸水性ポリマ− 0.1〜10重量部を混合した組成
物よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水系塗料および/または
水系塗材(以下、この両者の意味で単に水系塗料あるい
は塗料ともいう。)を固化して廃棄する場合に用いる塗
料固化剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水系塗料は水溶性であることから、廃棄
する際、そのまま投棄すると河川の水質汚染および土壌
汚染の原因となる。このため水系塗料を廃棄する場合は
塗料を廃水処理施設などで沈降分離することが必要とな
る。一方、廃水処理設備を持たない塗装工場、塗装現場
などにおいて残品など不要となった水系塗料を廃棄する
場合は、そのまま放置して乾燥固化後に廃棄する方法が
行なわれ、産業廃棄物業者においてはセメントの粉末を
混合して固化する手段が行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし水系塗料をその
まま放置し、乾燥固化させる方法は乾燥のために長時間
を必要とし、一方、セメントの粉末を添加して固化させ
る方法はセメントを塗料に対して20〜30重量%(以下、
単に%と略記する。)と大量に添加する必要があり、そ
の混合作業に労力を要し、かつ混合時に粉塵が大量に発
生する問題があった。
【0004】このため、本発明者はこの問題を解決する
ために、水系塗料に外割(水系塗料100に対する添加
量)で5〜10%添加することにより、24時間以内に塗料
固化物となし得る水系塗料固化剤を先に発明し、特開平
4-335084号として出願した。すなわち、この初期発明の
水系塗料固化剤はアルカリ土類金属酸化物粉末40〜99.9
重量部(以下、単に部と略記する。)に対して水系増粘
剤粉末(水溶性ポリマー) 0.1〜60部を含むものであ
り、水系塗料を粗い固形状にすることができる。しかし
ながら、初期発明の水系塗料固化剤は、その使用の際、
吸水した水系増粘剤(粉末)が分散させにくいため、混
合性が悪く、固化に約24時間を要した。
【0005】そこで、本発明の課題は前記した初期発明
をさらに改良したものであって、初期発明の固化剤より
も少量の添加量でしかも早期に水系塗料を固化できる水
系塗料固化剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は水系塗料を固化させるための固化
剤であって、アルカリ土類金属酸化物粉末90〜99.9部に
対して架橋型高吸水性ポリマー 0.1〜10部を含んで成る
ことを特徴する。
【0007】また、前記課題を解決するための請求項2
の発明は前記した請求項1の発明において、アルカリ土
類金属酸化物粉末が、酸化カルシウム5〜70部に対して
酸化マグネシウム30〜95部を含んだものよりなることを
特徴する。
【0008】前記架橋型高吸水性ポリマーは水不溶性の
ポリマーで分子中に架橋構造を有するものであり、多量
の水に対してはゲルと余剰水に分かれる。少量の水に対
しては余剰水のない粘質物となり、水溶性ポリマーの場
合に比べ、格段に粘度の高い粘性物になる。
【0009】前記架橋型高吸水性ポリマーには架橋した
ポリアクリル酸塩、架橋したポリメタアクリル酸塩、架
橋したポリアクリルアミドの加水分解物、架橋したアク
リル酸−アクリルアミド共重合物、架橋したビニルエス
テル−不飽和カルボン酸共重合体ケン化物、架橋したア
クリル酸−アクリル酸エステル共重合体、架橋したスル
ホン化ポリスチレン、架橋したポリエチレンオキシド、
架橋したカルボキシメチルセルロースナトリウム、架橋
したデンプン−ポリアクリロニトリルグラフト重合体の
加水分解物、架橋したデンプン−ポリアクリル酸ナトリ
ウムグラフト重合物、セルロース−ポリアクリル酸ナト
リウム、架橋したイソブチレン−無水マレイン酸共重合
物のアルカリ中和物、ポリオキシエチレン鎖含有ウレタ
ン、自己架橋型ポリアクリル酸塩などがあげられる。
【0010】この架橋型高吸水性ポリマーは吸水効果が
大きく、水溶性ポリマーの様に水溶性の液体にならず、
吸水と共にゲル状となり、アルカリ土類金属酸化物粉末
の固化効果を向上させる。前記架橋型高吸水ポリマーは
微粉末が用いられる。粉末の粒径は50〜 500μmの間の
ものであればよく、より好ましい粒径としては 200〜45
0μmである。この粒径が前記した範囲より大きくなる
と吸水性が低下し固化効果が劣り、前記範囲より小さい
と混合性が劣り、小さい粒状固化物が得られない。架橋
型高吸水性ポリマーは吸水増粘効果は大きいが、アルカ
リ土類金属酸化物粉末のような水系塗料を不溶化する効
果がない。このため、アルカリ土類金属酸化物粉末と架
橋型高吸水性ポリマーを共に用いることによって水系塗
料の固化効果が大きくなる。
【0011】なお、前記した水溶性ポリマーにはメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニー
ルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ポリアク
リル酸塩、ポリアクリル酸塩・ポリアクリル酸エステ
ル、アルギン酸ソーダ、デンプン、寒天、アクリル酸・
ビニルアルコール共重合体、デンプン・アクリル酸グラ
フト重合体、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体、
ポアクリルアミド、または無機系増粘剤である珪酸塩ベ
ントナイトなど水溶液となる材料がある。この水溶性ポ
リマーは水溶性液体になり易く、固化に必要なゲル状物
になりにくく、また吸水・増粘効果が大きいため固化作
業性がしにくい不都合がある。
【0012】アルカリ土類金属酸化物(粉末)は水と容
易に水和反応を起こし、水を吸収するため、水系塗料は
不溶化し、増粘化し、経時的に固化される。前記アルカ
リ土類金属酸化物粉末90以上99.9部以下に対して前記架
橋型高吸水性ポリマー粉末を0.001以上10部以下が用い
られる。
【0013】アルカリ土類金属酸化物粉末としては酸化
カルシウム5以上70部以下、望ましくは5以上50部以
下、と酸化マグネシウム30以上95部以下、望ましくは50
以上95部の割合よりなる材料を90以上99.9部以下用いる
ことができる。酸化カルシウムの配合量が多いと固化時
の発熱が大きく、固化物が固形状となりやすい。酸化マ
グネシウムの配合量が多いと固化時発熱が少なく、固化
物は小さな粒状物となりやすい。酸化カルシウムと酸化
マグネシウムの上記した範囲での混合により、安全かつ
固化効果がよい水系塗料固化材が得られ、架橋型高吸水
性ポリマーの配合量が減量できる。なお、酸化カルシウ
ムと酸化マグネシウムは安価で入手し易い利点がある。
架橋型高吸水性ポリマー 0.1以上10部以下が用いられる
のは 0.1部以下の場合では吸水・ゲル効果が少なく、10
部より多いと前記アルカリ土類金属酸化物粉末の相対量
が少なくなり、塗料固化効果が低下することと、水系塗
料に添加時、吸水による増粘で混合作業性が低下するた
めである。
【0014】本発明の水系塗料固化材は前記アルカリ土
類金属酸化物粉末と前記架橋型高吸水性ポリマー粉末を
前記組成の範囲にて混合すれば簡単に製造しうる。そし
て本発明の水系塗料固化剤は製造後に直ちに使用しない
場合には、水系塗料との反応性を保つために、水分と接
触しないよう貯蔵保存することが望ましい。本発明水系
塗料固化材の塗料に対する添加量は外割2%以上5%程
度まで使用できる。2%より少ない場合は固化までの時
間が長くなり、5%では約15時間で固化物となし得る。
なお、この添加量は10%程度まで可能であるが、5%の
添加量で実用上不都合はないものと思われる。
【0015】
【作用】アルカリ土類金属酸化物粉末は水と容易に水和
反応を起こし、水分を吸収する。さらにこの水和反応で
生成した水酸化物が水系塗料と反応するため、水系塗料
を不溶化する。よって塗料は増粘化し、経時的に固化す
る。架橋型高吸水性ポリマーは吸水と共に粘度の高いゲ
ル状となり、アルカリ土類金属酸化物粉末の固化を向上
させる。酸化カルシウムは固化物を固形状にし易い。酸
化マグネシウムは固化物を粒状にし易い。アルカリ土類
金属酸化物粉末として酸化カルシウム粉末5〜70部に対
し酸化マグネシウム粉末30〜95部を含ませた場合は、発
熱量を小さくなし得て安全でかつ固化効果を良好になし
得る。
【0016】
【実施例】まず、本発明の実施例として7つの水系塗料
固化材を用意する。実施例1〜7の水系塗料固化材は、
アルカリ土類金属酸化物粉末として平均粒径5〜10μm
の酸化カルシウム、酸化マグネシウムを用いた。架橋型
高吸水性ポリマーとしては架橋したアクリル酸−アクリ
ル酸エステル共重合体(日本合成化学工業・株,製造の
商品名「アクアリザーブAP300」使用)を各々表1
に示す配合にて各原料を混合して製造した。なお、表1
中の数値単位は部である。
【0017】
【表1】
【0018】次に、本例1〜7の水系塗料固化剤に対す
る比較例を用意し、本例及び比較例の固化試験を行なっ
て各水系塗料固化剤の効果を調べた。比較例としては、
表2に示すように、(イ)特開平4-335084に記載の材料
よりなる比較例11,12,13の3種、(ロ)酸化カルシウ
ムよりなる従来品の比較例21、(ハ)酸化カルシウムと
炭酸カルシウムよりなる従来品の比較例22、(ニ)ポル
トランドセメントよりなる従来品の比較例23、を用意し
た。
【0019】
【表2】
【0020】固化試験に用いる塗料(塗材の場合もあ
る。)には市販の水系塗料,複層塗材,薄塗り塗材,単
層弾性材,複層弾性材を用いた。なお、本例における市
販品の塗料はスズカファイン(株)製造の次の商品名の
ものを使用した。水系塗料は合成樹脂エマルションペイ
ントである「AEP6000」,「AEP8000」,
複層塗材は「ラフトンジャンボ」,薄塗り塗材は「スズ
カリシン」,単層弾性材は「ラバリコートローラーハイ
グロス」,複層弾性材は「ラフトン弾性ジャンボ」であ
る。
【0021】固化試験は塗料(または塗材)1kgに対し
て本例または比較例の固化剤を各20g(塗料に対する外
割%としては2%に相当する)または各50g(塗料に対
する外割%としては5%に相当する)添加混合し、固化
剤を混合した塗料を温度20℃、湿度70%RHの雰囲気中
に放置し、塗料の固化時間、発熱性、固化状態を調べ
た。固化時間の判定は水系塗料が固形または粒状なった
時の状態を示し、手で触れたとき塗料成分が手につかな
くなった時間を目安とした。固化時間の判定結果は表3
に示す通りである。なお、表3中の固化時間の単位は時
間であり、固化時間の確認は96時間を限度として判定
し、表3中の×印は添加後96時間で固化しないものを示
している。
【0022】
【表3】
【0023】発熱性の判定結果は表4に示す通りであ
り、判定は大中小にて表示した。
【0024】
【表4】
【0025】固化状態は表5に示す通りであり、表5に
おいて、固化状態の、粒状は○印、塊状は□印、軟らか
い塊は△印、ゴム状は×印にて表示した。
【0026】
【表5】
【0027】表3〜表5中の添加量は、いずれも固化材
の塗料に対する外割%を示す。表3〜表5に示す様に本
例1〜7は、比較例11,12,13及び21,22,23と比べる
と固化効果が速く、発熱が少なく、固化物は粒状になり
やすいものであった。表3〜表5にて明らかなように、
本例1〜7のものは、いずれも塗料に対して外割%2〜
5%という少量の添加量にて実用に適する固化物となし
得た。本例の水系塗料固化剤は少ない添加量で塗料を固
化できるので、塗料への混合が容易であり、混合の際の
粉塵発生も少なく、発熱量も少ない。また速やかに塗料
を固化させることができる。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば初期発明の固化剤よりも
少量の添加量で水系塗料を初期発明の固化剤よりも早期
に固化させることができ、実用上好ましいものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水系塗料を固化させるための固化剤であ
    って、アルカリ土類金属酸化物粉末90〜99.9重量部に対
    して架橋型高吸水性ポリマー 0.1〜10重量部を含んで成
    ることを特徴とした水系塗料の固化剤。
  2. 【請求項2】 アルカリ土類金属酸化物粉末が、酸化カ
    ルシウム5〜70重量部に対して酸化マグネシウム30〜95
    重量部を含んだものよりなることを特徴とした請求項1
    記載の水系塗料の固化剤。
JP6260270A 1994-10-25 1994-10-25 水系塗料の固化剤 Pending JPH08120254A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001049150A (ja) * 1999-08-06 2001-02-20 Asahipen Corp 水性塗料処理剤及び処理方法
CN107021599A (zh) * 2017-06-02 2017-08-08 河北聚金新材料科技有限公司 一种污泥固化剂

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001049150A (ja) * 1999-08-06 2001-02-20 Asahipen Corp 水性塗料処理剤及び処理方法
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