JPH08120161A - 積層板用エポキシ樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents

積層板用エポキシ樹脂組成物及びその製造方法

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JPH08120161A
JPH08120161A JP22285794A JP22285794A JPH08120161A JP H08120161 A JPH08120161 A JP H08120161A JP 22285794 A JP22285794 A JP 22285794A JP 22285794 A JP22285794 A JP 22285794A JP H08120161 A JPH08120161 A JP H08120161A
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epoxy resin
aromatic amine
resin composition
active hydrogen
equivalent
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JP22285794A
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Inventor
Narimasa Iwamoto
成正 岩本
Masahiro Matsumura
昌弘 松村
Yoshihiko Nakamura
善彦 中村
Eiji Motobe
英次 元部
Yukihiro Hatsuta
行大 八田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐湿性に優れた硬化物が得られ、板厚不良や
かすれの発生が少ない積層板が得られる積層板用エポキ
シ樹脂組成物及びその製造方法を提供する。 【構成】 エポキシ樹脂とフェノールノボラックと芳香
族アミンと硬化促進剤と有機溶媒とを含有する積層板用
エポキシ樹脂組成物であって、1エポキシ当量のエポキ
シ樹脂に対して、0.8〜0.95フェノール性水酸基
当量のフェノールノボラックと0.05〜0.2活性水
素当量の芳香族アミンとを含有する。エポキシ樹脂の一
部又は全量と芳香族アミンと有機溶媒とを含有する積層
板用エポキシ樹脂組成物の配合品を混合して、芳香族ア
ミンの活性水素の全量に対して芳香族アミンの活性水素
の50〜100%をエポキシ樹脂と反応させた反応物
に、フェノールノボラックと硬化促進剤と残りのエポキ
シ樹脂とを後添加して混合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電気・電子機器
に使用される積層板用エポキシ樹脂組成物及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来電気・電子機器に使用される積層板
は、ガラス布等の基材をエポキシ樹脂組成物からなるワ
ニスに含浸し、次いで乾燥して得られるプリプレグを複
数枚積層し、さらに、その上下に銅箔を配置し、次いで
成形して製造されている。この用途に使用されるエポキ
シ樹脂組成物では硬化剤として、例えばジシアンジアミ
ドのようなアミン系の硬化剤を使用するのが一般的であ
る。近年、実装密度の増大と共に、従来より耐熱性及び
耐湿性に優れる積層板が求められるようになり、従来の
アミン系の硬化剤より耐湿性や耐熱性等に優れるフェノ
ール系の硬化剤が検討されている。(例えば、特開平3
−79621号)積層板を製造する際には、成形時に溶
融粘度が適切な範囲にあることで、樹脂の流出により生
じる板厚不良が防止され、一方、適切なゲル化までの時
間(以下ゲル化時間と略す)とを併せ持つことで、成形
中に適度な樹脂の流動状態が得られ、積層板中の微細な
空隙が完全に樹脂で充填されて、かすれの発生が防止さ
れる。すなわち、一般的には、プリプレグの溶融粘度が
300ポイズより低い場合には、樹脂が流出して板厚不
良が発生し、溶融粘度が800ポイズより高い場合又は
ゲル化時間が15分より短い場合には、得られる積層板
中に微細な空隙(かすれ)が残留し易くなってしまうと
推定される。ゲル化時間が25分より長い場合には、成
形サイクルが長くなってしまう。そこで、成形時に30
0〜800ポイズ程度の溶融粘度と、15〜25分程度
のゲル化時間とを備えるプリプレグを用いて積層板を製
造することが望ましいと発明者等は考えている。
【0003】従来のアミン系の硬化剤であれば、上記の
ような不良の防止等のために、積層成形に適するゲル化
時間と溶融粘度とを併せ持つプリプレグを製造できる乾
燥条件の設定が可能であった。しかし、フェノール系の
硬化剤を使用したエポキシ樹脂組成物では、硬化反応の
過程において、エポキシ樹脂等の分子が直鎖状に延びる
ことなく3次元架橋が進行するためと考えられるが、溶
融粘度の上昇開始後すぐにゲル化するという現象が生じ
るので、いかにプリプレグの製造条件を調整しても積層
成形に適するゲル化時間と溶融粘度を併せ持つようにプ
リプレグを製造することは困難であった。以上のよう
に、従来のアミン系の硬化剤であれば、ゲル化時間と溶
融粘度の両者共に適切な範囲にすることが可能であった
が、吸湿率が大きく、耐湿性に劣り、フェノール系の硬
化剤を使用した場合には、ゲル化時間又は溶融粘度のい
ずれか一方を適切な範囲にすると、他方が適切な範囲か
ら逸脱したプリプレグしか得られないため、成形性に劣
るという結果になっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事情に
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、耐湿
性に優れた硬化物が得られ、成形性に優れ、板厚不良や
かすれの発生が少ない積層板が得られる積層板用エポキ
シ樹脂組成物及びその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
積層板用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂とフェノ
ールノボラックと芳香族アミンと硬化促進剤と有機溶媒
とを含有する積層板用エポキシ樹脂組成物であって、1
エポキシ当量のエポキシ樹脂に対して、0.8〜0.9
5フェノール性水酸基当量のフェノールノボラックと
0.05〜0.2活性水素当量の芳香族アミンとを含有
することを特徴とする。
【0006】本発明の請求項2に係る積層板用エポキシ
樹脂組成物は、上記芳香族アミンがジアミノジフェニル
メタンであることを特徴とする。
【0007】本発明の請求項3に係る積層板用エポキシ
樹脂組成物の製造方法は、エポキシ樹脂の一部又は全量
と芳香族アミンと有機溶媒とを含有する積層板用エポキ
シ樹脂組成物の配合品を混合して、芳香族アミンの活性
水素の全量に対して50〜100%の芳香族アミンの活
性水素をエポキシ樹脂と反応させた反応物に、フェノー
ルノボラックと硬化促進剤と残りのエポキシ樹脂とを後
添加して混合することを特徴とする。
【0008】以下、本発明を詳述する。本発明で使用す
るエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAジグリシジ
ルエーテル、ブロム化ビスフェノールAジグリシジルエ
ーテル、クレゾールノボラックグリシジルエーテル等が
例示でき、これらは単独で用いてもよく、2種以上併用
してもよい。
【0009】本発明で使用する硬化剤としては、フェノ
ールノボラックと芳香族アミンとが必須である。芳香族
アミンとしては、ジアミノジフェニルメタン、ジメチル
ジエチルジアミノジフェニルメタン、ジアミノトルエ
ン、テトラエチルジアミノジフェニルメタン等が例示で
き、これらは単独で用いてもよく、2種以上併用しても
よい。
【0010】本発明で使用する硬化促進剤としては、イ
ミダゾール、トリフェニルホスフィン(TPP)、テト
ラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート等が
例示でき、これらは単独で用いてもよく、2種以上併用
してもよい。通常、硬化促進剤の含有量は、積層板用エ
ポキシ樹脂組成物中の固形分全量に対して1重量%以下
程度である。
【0011】本発明で使用する有機溶媒としては、メチ
ルエチルケトン(MEK)、メトキシプロパノール等が
例示でき、これらは単独で用いてもよく、2種以上併用
してもよい。通常、有機溶媒の含有量は、積層板用エポ
キシ樹脂組成物全量に対して30〜50重量%程度であ
る。
【0012】上記のフェノールノボラックについては、
1エポキシ基当量のエポキシ樹脂に対して、0.8〜
0.95フェノール性水酸基当量のフェノールノボラッ
クを含有することが望ましい。すなわち、フェノールノ
ボラックの含有量が、1エポキシ基当量のエポキシ樹脂
に対して、0.8フェノール性水酸基当量未満の場合又
は0.95フェノール性水酸基当量を越える場合には、
得られる積層板の耐湿性が損なわれるという問題が生じ
る。
【0013】上記のジアミノジフェニルメタン及びジメ
チルジエチルジアミノジフェニルメタン等の芳香族アミ
ンについては、1エポキシ基当量のエポキシ樹脂に対し
て、0.05〜0.2活性水素当量の芳香族アミンを含
有することが望ましい。すなわち、芳香族アミンの含有
量が、1エポキシ基当量のエポキシ樹脂に対して、0.
05活性水素当量未満の場合には、得られるプリプレグ
の溶融粘度が、適正な溶融粘度より低くなり、0.2活
性水素当量を越える場合には、得られるプリプレグの溶
融粘度が、適正な溶融粘度より高くなり過ぎるととも
に、ゲル化時間が短くなり、Bステージ(ゲル化しない
で増粘する)状態の保存安定性が低下する。
【0014】上記のように、1エポキシ基当量のエポキ
シ樹脂に対して、0.8〜0.95フェノール性水酸基
当量のフェノールノボラックと、0.05〜0.2活性
水素当量の芳香族アミンとを含有し、1エポキシ基当量
のエポキシ樹脂に対するフェノールノボラックのフェノ
ール性水酸基当量と、芳香族アミンの活性水素当量との
和が1であることが望ましい。
【0015】さらに、エポキシ樹脂の一部又は全量と芳
香族アミンと有機溶媒とを含有する積層板用エポキシ樹
脂組成物の配合品を混合して、芳香族アミンの活性水素
の全量に対して芳香族アミンの活性水素の50〜100
%をエポキシ樹脂と反応させた反応物に、フェノールノ
ボラックと硬化促進剤と残りのエポキシ樹脂とを後添加
して混合して積層板用エポキシ樹脂組成物を得る積層板
用エポキシ樹脂組成物の製造方法が好ましい。すなわ
ち、フェノールノボラックと硬化促進剤とが共に存在す
る系でエポキシ樹脂と芳香族アミンとを混合し、反応さ
せると、ワニス状の積層板用エポキシ樹脂組成物の粘度
が著しく高くなるとともに、ゲル化する傾向にある。
【0016】ジアミノジフェニルメタン及びジメチルジ
エチルジアミノジフェニルメタン等の芳香族アミンは、
1級アミンの反応性が高いため、ワニス状の積層板用エ
ポキシ樹脂組成物の保存性が悪くなる傾向にある。すな
わち、芳香族アミンの活性水素の全量に対して芳香族ア
ミンの活性水素の50%未満をエポキシ樹脂と反応させ
た反応物に、フェノールノボラックと硬化促進剤とを後
添加して混合して得るワニス状の積層板用エポキシ樹脂
組成物の場合には、得られたワニス状の積層板用エポキ
シ樹脂組成物に含まれる芳香族アミンの活性水素の残留
量が多いため、常温でも反応し、ワニス状の積層板用エ
ポキシ樹脂組成物の保存性の向上の効果が低くなる。
【0017】
【作用】本発明では、エポキシ樹脂組成物中にフェノー
ルノボラックを含有させるため、耐湿性が向上する。芳
香族アミン以外のアミン硬化剤では、耐湿性、耐熱性及
びBステージ状態の保存安定性に劣るが、芳香族アミン
を用いることにより、耐湿性を低下させず、適度なゲル
化時間を確保しながら増粘させることができる。積層板
を製造する際には、成形時に溶融粘度が適切な範囲にあ
ることで、樹脂の流出により生じる板厚不良が防止さ
れ、この適切な溶融粘度と、適切なゲル化時間とを併せ
持つことで、成形中に適度な樹脂の流動状態が得られ、
積層板中の微細な空隙が完全に樹脂で充填されて、かす
れの発生が防止される。すなわち、一般的には、プリプ
レグの溶融粘度が300ポイズより低い場合には、樹脂
が流出して板厚不良が発生し、溶融粘度が800ポイズ
より高い場合又はゲル化時間が15分より短い場合に
は、得られる積層板中に微細な空隙(かすれ)が残留し
易くなってしまうと推定される。ゲル化時間が25分よ
り長い場合には、成形サイクルが長くなってしまう。そ
こで、成形時に300〜800ポイズ程度の溶融粘度
と、15〜25分程度のゲル化時間とを併せ持つプリプ
レグが得られる積層板用エポキシ樹脂組成物であること
が好ましい。すなわち、エポキシ樹脂組成物中にフェノ
ールノボラックとジアミノジフェニルメタン及びジメチ
ルジエチルジアミノジフェニルメタン等の芳香族アミン
とを含有させることによって、適切なゲル化時間と溶融
粘度とを併せ持つことが可能になる。すなわち、芳香族
アミンの含有量を調整することで、従来困難であった、
プリプレグのゲル化時間を殆ど変化させずに溶融粘度の
みを変化させることができる。
【0018】ジアミノジフェニルメタン及びジメチルジ
エチルジアミノジフェニルメタン等の芳香族アミンは、
1級アミンの反応性が高いため、まず、エポキシ樹脂の
一部又は全量と芳香族アミンと有機溶媒とを含有する積
層板用エポキシ樹脂組成物の配合品を混合して、芳香族
アミンの活性水素の全量に対して芳香族アミンの活性水
素の50〜100%をエポキシ樹脂と反応させることに
より、得られる積層板用エポキシ樹脂組成物に含まれる
芳香族アミンの活性水素の残留量が少なくなる。フェノ
ールノボラックと硬化促進剤と残りのエポキシ樹脂とを
後添加して混合するので、ワニス状の積層板用エポキシ
樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎず、ゲル化し難い。
【0019】
【実施例】以下に、本発明を実施例及び比較例に基づい
て具体的に説明する。
【0020】(実施例1〜実施例10)表1に示した原
材料を同表に示した割合で配合した配合物をディスパー
で混合、溶解、分散してワニス状の積層板用エポキシ樹
脂組成物を得た。ただし、実施例6〜実施例10につい
ては、表1に示す原材料を同表に示す割合で配合したエ
ポキシ樹脂の一部と芳香族アミンと有機溶媒とを含有す
る積層板用エポキシ樹脂組成物の配合品を、ディスパー
で80℃に保ちながら混合して、表1に示した所定の反
応量にするため、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)を用いて測定し、芳香族アミンの活性水
素の全量に対して芳香族アミンの活性水素の50〜10
0%をエポキシ樹脂と反応させた反応物を常温(25℃
程度)まで冷却し、フェノールノボラックと硬化促進剤
と残りのエポキシ樹脂とを後添加して混合、溶解及び分
散して積層板用エポキシ樹脂組成物を得た。ここで、G
PC装置は、東ソー株式会社製のHLC−802Aを使
用し、カラム構成として、G2000HXL+G1000
XL×3本、溶離液として、テトラヒドロフラン(TH
F)を流速1.0mm/分で用い、検出器としては、示
差屈折計(RI)を用いた。
【0021】表1に示す各原材料の詳細について説明す
る。エポキシ樹脂としては、エポキシ当量が500であ
る、2官能のテトラブロモビスフェノールA型エポキシ
樹脂〔ダウケミカル株式会社製、商品名DER511〕
と、エポキシ当量が220である、主として3官能以上
である多官能のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂
〔東都化成株式会社製、商品名YDCN702Pとを用
いた。
【0022】硬化剤としては、水酸基当量が105であ
る、フェノールノボラック樹脂〔荒川化学工業株式会社
製、商品名タマノール752〕と、芳香族アミンであ
る、活性水素当量が49.5のジアミノジフェニルメタ
ン及び活性水素当量が70.5のジメチルジエチルジア
ミノジフェニルメタンと、活性水素当量が10.5のジ
シアンジアミドとを用いた。
【0023】硬化促進剤としては、2−エチル4−メチ
ルイミダゾール〔四国化成工業株式会社製、商品名2E
4MZ〕とトリフェニルホスフィン〔北興化学工業株式
会社製、商品名TPP〕とを用いた。
【0024】溶媒としては、メチルエチルケトン(ME
K)を使用した。このようにして得たワニス状の積層板
用エポキシ樹脂組成物を、ガラス布〔旭シュエーベル株
式会社製、商品名7628W〕に含浸し、次いで150
℃で乾燥して、脱溶媒を行い、レジンコンテントが約4
5重量%で、厚みが約0.2mmのプリプレグを作製し
た。次に、作製したプリプレグを8枚重ね、離型フィル
ムを介して、金属プレートで挟んで、圧力40kg/c
2 Gで温度130℃で20分間、次いで170℃で6
0分間の条件で加圧、加熱して成形し、積層板を作製し
た。
【0025】上記で作製した積層板について、目視によ
り積層板中に微細な空隙が生じている、いわゆる、樹脂
のかすれの有無と板厚不良の有無とを調べ、その結果を
表1に示した。その他各種の性能を、次に示す方法によ
り測定、評価し、得られた結果を表1に示した。
【0026】(1)ゲル化時間 各実施例及び比較例で得られたプリプレグから樹脂分を
採取して試料とし、130℃の熱盤上でテフロン棒で掻
き混ぜながらゲル化するまでの時間を測定してゲル化時
間とした。
【0027】(2)溶融粘度 各実施例及び比較例で得られたプリプレグから樹脂分を
採取して試料とし、株式会社島津製作所製のフローテス
ターを用いて以下の測定条件で溶融粘度を測定した。ダ
イ穴径/ダイ穴長:0.5mm/10mm、荷重:20
kg、測定温度:130℃、溶融時間:30秒 (3)吸湿率 各実施例及び比較例で得られたプリプレグから樹脂分を
採取して試料とし、170℃の金型中で60分間、加熱
加圧硬化させ、4mm×20mm×10mmの試験片を
作製した。これらの試験片を85℃、相対湿度85%の
恒温・恒湿槽中で120時間処理し、下記の計算式によ
り算出した。 吸湿率〔%〕=100×〔(処理後重量)−(処理前重
量)〕/(処理前重量) (4)ワニス状の積層板用エポキシ樹脂組成物の保存性 ワニス状の積層板用エポキシ樹脂組成物の作製直後の2
5℃での粘度と、ワニス状の積層板用エポキシ樹脂組成
物を密栓して25℃で7日間放置した後の25℃での粘
度とをB型粘度計で測定し、下記の計算式により算出し
た。 保存性〔%〕=100×(7日間放置後の粘度)/(作
製直後の粘度)−100
【0028】
【表1】
【0029】(比較例1〜比較例4)表2に示した原材
料を同表に示した割合で配合した配合物をディスパーで
混合、溶解、分散してワニス状の積層板用エポキシ樹脂
組成物を得た以外は、実施例と同様にして、プリプレグ
及び積層板を作製し、各種の性能を測定、評価して、得
られた結果を表2に示した。
【0030】
【表2】
【0031】表1及び表2の結果から、次のことが確認
された。比較例1では、1エポキシ当量のエポキシ樹脂
に対して、アミンの活性水素が0.03当量であり少な
いので、溶融粘度が250ポイズしかなく、低過ぎるた
めに、板厚不良が発生していた。比較例2では、1エポ
キシ当量のエポキシ樹脂に対して、アミンの活性水素が
0.3当量であり多いので、溶融粘度が1200ポイズ
もあり、高過ぎるため、樹脂のかすれが発生していた。
比較例3では、アミン系の硬化剤として、芳香族アミン
ではなく、ジシアンジアミドを用いているので、吸湿率
が1.7%もあり、耐湿性に劣っていた。比較例4で
は、アミン系の硬化剤を用いていないので、溶融粘度が
100ポイズしかなく、低過ぎるために、板厚不良が発
生していた。
【0032】これに対して、実施例1〜実施例10で
は、吸湿率が1.1〜1.3%であり、耐湿性に優れた
硬化物が得られ、さらに、ゲル化時間が20分で、溶融
粘度が300〜800ポイズであり、適切なゲル化時間
と溶融粘度とを併せ持っているためであると考えられる
が、成形性に優れ、かすれや板厚不良の発生が少ない積
層板が得られる積層板用エポキシ樹脂組成物であること
が確認できた。
【0033】特に、実施例6〜実施例10では、フェノ
ールノボラックと硬化促進剤と残りのエポキシ樹脂とを
後添加して混合しているため、得られたワニス状の積層
板用エポキシ樹脂組成物の保存性が実施例1〜実施例5
に比べて優れていることが確認できた。さらに、エポキ
シ樹脂の一部又は全量と芳香族アミンと有機溶媒とを含
有する積層板用エポキシ樹脂組成物の配合品を混合し
て、芳香族アミンの活性水素の全量に対して50〜10
0%の芳香族アミンの活性水素をエポキシ樹脂と反応さ
せた反応物に、フェノールノボラックと硬化促進剤と残
りのエポキシ樹脂とを後添加して混合することが好まし
いことが確認できた。
【0034】
【発明の効果】本発明の請求項1及び請求項2に係る積
層板用エポキシ樹脂組成物は、上記のように構成されて
いるので、本発明の請求項1及び請求項2に係る積層板
用エポキシ樹脂組成物によると、耐湿性に優れた硬化物
が得られ、成形性に優れ、板厚不良やかすれの発生が少
ない積層板が得られる。
【0035】本発明の請求項3に係る積層板用エポキシ
樹脂組成物の製造方法は、上記のように構成されている
ので、本発明の請求項3に係る積層板用エポキシ樹脂組
成物の製造方法によると、上記に加えてさらに、ワニス
状の積層板用エポキシ樹脂組成物の保存性に優れる。
フロントページの続き (72)発明者 元部 英次 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 八田 行大 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂とフェノールノボラックと
    芳香族アミンと硬化促進剤と有機溶媒とを含有する積層
    板用エポキシ樹脂組成物であって、1エポキシ当量のエ
    ポキシ樹脂に対して、0.8〜0.95フェノール性水
    酸基当量のフェノールノボラックと0.05〜0.2活
    性水素当量の芳香族アミンとを含有することを特徴とす
    る積層板用エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 上記芳香族アミンがジアミノジフェニル
    メタンであることを特徴とする請求項1記載の積層板用
    エポキシ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂の一部又は全量と芳香族ア
    ミンと有機溶媒とを含有する積層板用エポキシ樹脂組成
    物の配合品を混合して、芳香族アミンの活性水素の全量
    に対して50〜100%の芳香族アミンの活性水素をエ
    ポキシ樹脂と反応させた反応物に、フェノールノボラッ
    クと硬化促進剤と残りのエポキシ樹脂とを後添加して混
    合することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の積
    層板用エポキシ樹脂組成物の製造方法。
JP22285794A 1994-08-29 1994-09-19 積層板用エポキシ樹脂組成物及びその製造方法 Pending JPH08120161A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999029757A1 (en) * 1997-12-08 1999-06-17 Ciba Spezialitätenchemie Bergkamen Gmbh Novolaks as water-unaffected accelerators for epoxy resin hardeners

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999029757A1 (en) * 1997-12-08 1999-06-17 Ciba Spezialitätenchemie Bergkamen Gmbh Novolaks as water-unaffected accelerators for epoxy resin hardeners
US6649729B1 (en) 1997-12-08 2003-11-18 Vantico Gmbh & Co. Kg Novolaks as water-unaffected accelerators for epoxy resin hardeners

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