JPH08119816A - ニンビヤ属菌含有除草剤組成物及びそれを用いた除草方法 - Google Patents
ニンビヤ属菌含有除草剤組成物及びそれを用いた除草方法Info
- Publication number
- JPH08119816A JPH08119816A JP6257104A JP25710494A JPH08119816A JP H08119816 A JPH08119816 A JP H08119816A JP 6257104 A JP6257104 A JP 6257104A JP 25710494 A JP25710494 A JP 25710494A JP H08119816 A JPH08119816 A JP H08119816A
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- Japan
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- nimbya
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- polymer compound
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ニンビヤ(Nimbya)属に属し、クログワイ防
除能を有する微生物、及び粘性を有する水溶性高分子化
合物類を含有することを特徴とするクログワイ用除草剤
組成物、及び該除草剤組成物を利用したクログワイの除
草方法。 【効果】 ニンビヤ属に属する微生物のクログワイ防除
効果を向上させることができ、有用な微生物含有除草
剤、及び除草方法を提供する。
除能を有する微生物、及び粘性を有する水溶性高分子化
合物類を含有することを特徴とするクログワイ用除草剤
組成物、及び該除草剤組成物を利用したクログワイの除
草方法。 【効果】 ニンビヤ属に属する微生物のクログワイ防除
効果を向上させることができ、有用な微生物含有除草
剤、及び除草方法を提供する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニンビヤ属に属する微
生物を含有する除草剤組成物及びそれを用いた除草方法
に関する。
生物を含有する除草剤組成物及びそれを用いた除草方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】水田の雑草、とくに、多年生の難防除雑
草であるクログワイを、ニンビヤ(Nimbya)属に属する
微生物を用いて防除する方法は、従来から知られてお
り、既に特許出願されている(特開平5-30964 号公
報)。この方法は、水田等にクログワイが発生したとき
に、当該微生物をクログワイに接種するか、または当該
微生物を含有する除草剤を散布することによって、雑草
を防除するものであり、より詳しくは、あらかじめ寒天
培地で形成したニンビヤ・スシルピコラの胞子を界面活
性剤中に懸濁し、エアスプレーを用いてクログワイに接
種するものである。
草であるクログワイを、ニンビヤ(Nimbya)属に属する
微生物を用いて防除する方法は、従来から知られてお
り、既に特許出願されている(特開平5-30964 号公
報)。この方法は、水田等にクログワイが発生したとき
に、当該微生物をクログワイに接種するか、または当該
微生物を含有する除草剤を散布することによって、雑草
を防除するものであり、より詳しくは、あらかじめ寒天
培地で形成したニンビヤ・スシルピコラの胞子を界面活
性剤中に懸濁し、エアスプレーを用いてクログワイに接
種するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】当該微生物は、稲、小
麦などのイネ科作物、インゲンなどのマメ科作物および
ナス、トマトなどのナス科作物に感染せず、水田雑草の
クログワイ、イヌホタルイ、タマガヤツリ、コゴメガヤ
ツリ、カヤツリグサ等のカヤツリグサ科に病原性を有
し、標的雑草のみを選択的に防除することが可能であ
る。このように当該微生物は、微生物除草剤の成分とし
て優れた性質を持つが、上記接種方法によると、当該微
生物の発病・感染がクログワイの茎葉全般に広範囲に広
がることが少ないという問題点がある。本発明は、上記
問題点を解決し、当該微生物の除草効果の向上を図るこ
とを目的とする。
麦などのイネ科作物、インゲンなどのマメ科作物および
ナス、トマトなどのナス科作物に感染せず、水田雑草の
クログワイ、イヌホタルイ、タマガヤツリ、コゴメガヤ
ツリ、カヤツリグサ等のカヤツリグサ科に病原性を有
し、標的雑草のみを選択的に防除することが可能であ
る。このように当該微生物は、微生物除草剤の成分とし
て優れた性質を持つが、上記接種方法によると、当該微
生物の発病・感染がクログワイの茎葉全般に広範囲に広
がることが少ないという問題点がある。本発明は、上記
問題点を解決し、当該微生物の除草効果の向上を図るこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ニンビヤ
属に属する微生物のクログワイ防除効果を高める化合物
類について検討を行った結果、粘性を有する水溶性高分
子化合物類と混合することによりニンビヤ属に属する微
生物のクログワイ防除効果が向上することを見出し、本
発明を完成した。
属に属する微生物のクログワイ防除効果を高める化合物
類について検討を行った結果、粘性を有する水溶性高分
子化合物類と混合することによりニンビヤ属に属する微
生物のクログワイ防除効果が向上することを見出し、本
発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、ニンビヤ属に属し、クロ
グワイ防除能を有する微生物、及び粘性を有する水溶性
高分子化合物類を含有することを特徴とするクログワイ
用除草剤組成物である。ここでニンビヤ属に属し、クロ
グワイ防除能を有する微生物としては、ニンビヤ・スシ
ルピコラ(Nimbya scirpicola)・K-004 株を挙げるこ
とができ、粘性を有する水溶性高分子化合物類として
は、寒天、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム、アラビアガム、オク
ラ抽出物、カロブビーンガム、ガティガム、可溶性澱
粉、グァーガム、コーンスチープリカー、トウモロコシ
澱粉、トロロアオイ、バレイショ澱粉、ペクチン、モロ
ヘイヤ抽出物、カードラン、アルギン酸、カラギナン、
ザンタンガム、プルラン、イーストエキス、デキストラ
ン、D−ソルビット、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリ
エチレングリコール、メチルセルロース、パラフィン、
アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ポリ酢酸ビ
ニル、糖蜜の群から選ばれた少なくとも1種のものを挙
げることができる。
グワイ防除能を有する微生物、及び粘性を有する水溶性
高分子化合物類を含有することを特徴とするクログワイ
用除草剤組成物である。ここでニンビヤ属に属し、クロ
グワイ防除能を有する微生物としては、ニンビヤ・スシ
ルピコラ(Nimbya scirpicola)・K-004 株を挙げるこ
とができ、粘性を有する水溶性高分子化合物類として
は、寒天、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム、アラビアガム、オク
ラ抽出物、カロブビーンガム、ガティガム、可溶性澱
粉、グァーガム、コーンスチープリカー、トウモロコシ
澱粉、トロロアオイ、バレイショ澱粉、ペクチン、モロ
ヘイヤ抽出物、カードラン、アルギン酸、カラギナン、
ザンタンガム、プルラン、イーストエキス、デキストラ
ン、D−ソルビット、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリ
エチレングリコール、メチルセルロース、パラフィン、
アルキルトリメチルアンモニウムクロリド、ポリ酢酸ビ
ニル、糖蜜の群から選ばれた少なくとも1種のものを挙
げることができる。
【0006】また、本発明は、上記の除草剤組成物をク
ログワイに散布することを特徴とするクログワイの除草
方法である。
ログワイに散布することを特徴とするクログワイの除草
方法である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。微生物と
しては、ニンビヤ属に属し、クログワイ防除能を有する
ものであれば特に限定されない。本発明に用いる好まし
い菌株としては、例えば、K-004 株を挙げることができ
る。以下、この菌株について説明する。
しては、ニンビヤ属に属し、クログワイ防除能を有する
ものであれば特に限定されない。本発明に用いる好まし
い菌株としては、例えば、K-004 株を挙げることができ
る。以下、この菌株について説明する。
【0008】(1)選抜方法 国内で罹病クログワイを採取し、罹病部からニンビヤ属
に属する菌株を分離した。分離した病原菌をクログワイ
に接種し、防除効果の高いK-004 株を選抜した。
に属する菌株を分離した。分離した病原菌をクログワイ
に接種し、防除効果の高いK-004 株を選抜した。
【0009】(2)菌学的性質 好気性菌 生育可能pH:5から8 生育温度16℃から33℃、生育適温:18℃から25
℃ V8ジュース寒天培地上において、集落の表面は黒色で
あり、いなずま状に拡大。胞子は、白色〜暗褐色で長さ
約300マイクロメートル、幅約15マイクロメートル
の長円筒状で、隔壁の明確なものと不明確なものがあ
る。隔壁を有するものは通常7〜10個の細胞からな
る。菌糸は、2種類あり、1種類は胞子が発芽・伸長し
たもので、約20マイクロメートルごとに隔壁をもち、
もう1種類は白色の長い菌糸である。V−8寒天培地上
で生育良好であるが、プレート全面に集落が拡大するの
に約1ヶ月要する。移植当初、多数の胞子が形成される
が、次第に白い菌糸が集落上を覆うようになり、約2週
間経過後、これらの菌糸は増殖を停止し、コロニー表面
は、再び黒色を呈する。
℃ V8ジュース寒天培地上において、集落の表面は黒色で
あり、いなずま状に拡大。胞子は、白色〜暗褐色で長さ
約300マイクロメートル、幅約15マイクロメートル
の長円筒状で、隔壁の明確なものと不明確なものがあ
る。隔壁を有するものは通常7〜10個の細胞からな
る。菌糸は、2種類あり、1種類は胞子が発芽・伸長し
たもので、約20マイクロメートルごとに隔壁をもち、
もう1種類は白色の長い菌糸である。V−8寒天培地上
で生育良好であるが、プレート全面に集落が拡大するの
に約1ヶ月要する。移植当初、多数の胞子が形成される
が、次第に白い菌糸が集落上を覆うようになり、約2週
間経過後、これらの菌糸は増殖を停止し、コロニー表面
は、再び黒色を呈する。
【0010】オートミール寒天培地上でのコロニー形状
・色調はV8ジュース寒天培地上と異なり、いなずま状
を呈さない。表面から観察すると、同心円状に生育して
いくが、コロニーの周縁は完全な同心円状にはならな
い。コロニーの色調は、暗緑色〜黒色。気中菌糸が形成
されることがあるが、白色である。裏面から観察したコ
ロニー形状・色調とも表面から観察したものと同様。
・色調はV8ジュース寒天培地上と異なり、いなずま状
を呈さない。表面から観察すると、同心円状に生育して
いくが、コロニーの周縁は完全な同心円状にはならな
い。コロニーの色調は、暗緑色〜黒色。気中菌糸が形成
されることがあるが、白色である。裏面から観察したコ
ロニー形状・色調とも表面から観察したものと同様。
【0011】ジャガイモブドウ糖寒天培地上において
も、同心円状にコロニーは拡大。表面から観察すると、
コロニーは完全な同心円ではない。周縁部は不規則に波
うっている。コロニーの色調は、黒色。気中菌糸は白
色。裏面から観察したコロニー形状・色調とも表面から
観察したものと同様。
も、同心円状にコロニーは拡大。表面から観察すると、
コロニーは完全な同心円ではない。周縁部は不規則に波
うっている。コロニーの色調は、黒色。気中菌糸は白
色。裏面から観察したコロニー形状・色調とも表面から
観察したものと同様。
【0012】以上の菌学的性質に基づきMORE DEMATIACE
OUS HYPHOMYCETES(M.B. Ellis 著、COMMONWEALTH MYCO
LOGICAL INSTITUTE発行、1976年)の記載を参考
に、本菌株の分類学上の位置を検討した。その結果、本
菌株をニンビヤ・スシルピコラ(Nimbya scirpicola)
であると同定した。この菌株は、工業技術院生命工学工
業技術研究所に寄託番号FERM BP-4448 として寄託され
ている(寄託日:平成2(1990)年6月2日)。
OUS HYPHOMYCETES(M.B. Ellis 著、COMMONWEALTH MYCO
LOGICAL INSTITUTE発行、1976年)の記載を参考
に、本菌株の分類学上の位置を検討した。その結果、本
菌株をニンビヤ・スシルピコラ(Nimbya scirpicola)
であると同定した。この菌株は、工業技術院生命工学工
業技術研究所に寄託番号FERM BP-4448 として寄託され
ている(寄託日:平成2(1990)年6月2日)。
【0013】本菌株の培養には通常の微生物培養法を用
いることができる。培地としては、合成培地、天然培地
のいずれでもよく、例えば、オートミル寒天培地、オー
トミル蔗糖寒天培地、コーンミール寒天培地、リマ豆寒
天培地、ジャガイモ蔗糖寒天培地、V8ジュース寒天培
地、ツアペック−ドックス寒天培地などが挙げられる。
培養に際しては、温度を6℃〜33℃、好ましくは18
℃〜25℃、pHを3〜10、好ましくは5〜8に維持
することが望ましい。以上のような条件下で3〜14日
程度培養することにより培地表面に十分な胞子が形成さ
れる。
いることができる。培地としては、合成培地、天然培地
のいずれでもよく、例えば、オートミル寒天培地、オー
トミル蔗糖寒天培地、コーンミール寒天培地、リマ豆寒
天培地、ジャガイモ蔗糖寒天培地、V8ジュース寒天培
地、ツアペック−ドックス寒天培地などが挙げられる。
培養に際しては、温度を6℃〜33℃、好ましくは18
℃〜25℃、pHを3〜10、好ましくは5〜8に維持
することが望ましい。以上のような条件下で3〜14日
程度培養することにより培地表面に十分な胞子が形成さ
れる。
【0014】本発明の除草剤組成物には、菌糸、胞子の
いずれも使用できるが、胞子を使用することが望まし
い。胞子は培地上に減菌水を注ぎ、筆で培地表面を掻き
取ることにより回収することができる。この方法により
直径9cmのシャーレ1枚当たり約104〜108個の胞
子が得られる。
いずれも使用できるが、胞子を使用することが望まし
い。胞子は培地上に減菌水を注ぎ、筆で培地表面を掻き
取ることにより回収することができる。この方法により
直径9cmのシャーレ1枚当たり約104〜108個の胞
子が得られる。
【0015】粘性を有する水溶性高分子化合物類として
は、寒天、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、カルボ
キシメチルセルロースナトリウムを用いるのが好まし
い。その他としては、アラビアガム、オクラ抽出物、カ
ロブビーンガム、ガティガム、可溶性澱粉、グァーガ
ム、コーンスチープリカー、トウモロコシ澱粉、トロロ
アオイ、バレイショ澱粉、ペクチン、モロヘイヤ抽出
物、カードラン、アルギン酸、カラギナン、ザンタンガ
ム、プルラン、イーストエキス、デキストラン、D−ソ
ルビット、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレング
リコール、メチルセルロース、パラフィン、アルキルト
リメチルアンモニウムクロリド、ポリ酢酸ビニル、糖蜜
等が挙げられる。
は、寒天、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、カルボ
キシメチルセルロースナトリウムを用いるのが好まし
い。その他としては、アラビアガム、オクラ抽出物、カ
ロブビーンガム、ガティガム、可溶性澱粉、グァーガ
ム、コーンスチープリカー、トウモロコシ澱粉、トロロ
アオイ、バレイショ澱粉、ペクチン、モロヘイヤ抽出
物、カードラン、アルギン酸、カラギナン、ザンタンガ
ム、プルラン、イーストエキス、デキストラン、D−ソ
ルビット、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレング
リコール、メチルセルロース、パラフィン、アルキルト
リメチルアンモニウムクロリド、ポリ酢酸ビニル、糖蜜
等が挙げられる。
【0016】組成物中の微生物と水溶性高分子化合物類
の組成比は、胞子を用いた場合であれば、1リットルの
組成物中に胞子は106〜1011個(103〜108個/
ml)、水溶性高分子化合物類は0.1〜100グラム
になるように調整する。組成物を除草剤として使用する
場合、通常水に懸濁させて使用する。このとき、必要に
応じて界面活性剤等を添加することも可能である。懸濁
状態での微生物濃度は、胞子濃度として103〜108個
/mlが好ましい。本発明の組成物を圃場に散布する場
合、圃場10アール当たり微生物胞子量が108〜10
13個、水溶性高分子化合物類は0.01〜10キログラ
ムになるように散布するのが好ましい。
の組成比は、胞子を用いた場合であれば、1リットルの
組成物中に胞子は106〜1011個(103〜108個/
ml)、水溶性高分子化合物類は0.1〜100グラム
になるように調整する。組成物を除草剤として使用する
場合、通常水に懸濁させて使用する。このとき、必要に
応じて界面活性剤等を添加することも可能である。懸濁
状態での微生物濃度は、胞子濃度として103〜108個
/mlが好ましい。本発明の組成物を圃場に散布する場
合、圃場10アール当たり微生物胞子量が108〜10
13個、水溶性高分子化合物類は0.01〜10キログラ
ムになるように散布するのが好ましい。
【0017】本発明の組成物は、クログワイとその近縁
種を除草対象とする。ここでいうクログワイの近縁種と
しては、イヌホタルイ、ヒメホタルイ、タイワンヤマ
イ、ミズガヤツリ、カヤツリグサ、コゴメガヤツリ、タ
マガヤツリ等を挙げることができる。なお、本微生物
は、イネ、小麦、インゲン、ナス、トマト等に病原性は
示さない。以下、本発明を実施例、製剤例により具体的
に説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、これらの
実施例に限定されるものではない。
種を除草対象とする。ここでいうクログワイの近縁種と
しては、イヌホタルイ、ヒメホタルイ、タイワンヤマ
イ、ミズガヤツリ、カヤツリグサ、コゴメガヤツリ、タ
マガヤツリ等を挙げることができる。なお、本微生物
は、イネ、小麦、インゲン、ナス、トマト等に病原性は
示さない。以下、本発明を実施例、製剤例により具体的
に説明する。ただし、本発明の技術的範囲は、これらの
実施例に限定されるものではない。
【0018】
【実施例】V8ジュース寒天培地上にニンビヤ・スシル
ピコラ菌K-004 菌株(FERM BP-4448 )を移植し、25
℃明暗条件下に約10日間静置したところ、胞子を形成
した。この培地上に滅菌水を注ぎ、筆で培地表面を掻き
取ることにより胞子を回収した。胞子はおよそ106か
ら107個回収することができた。
ピコラ菌K-004 菌株(FERM BP-4448 )を移植し、25
℃明暗条件下に約10日間静置したところ、胞子を形成
した。この培地上に滅菌水を注ぎ、筆で培地表面を掻き
取ることにより胞子を回収した。胞子はおよそ106か
ら107個回収することができた。
【0019】水田土壌を充填した10000分の1アー
ルのポットにクログワイを3個体生育させ、約1ヶ月経
過したものを効果試験に用いた。上記の方法により回収
した胞子を、所望の濃度に調製した水溶性高分子化合物
溶液中に懸濁した。当該微生物の胞子濃度は1×105
個/mlに調製した。この胞子懸濁液をスプレーを用い
て、クログワイが均一にまんべんなく濡れる程度まで噴
霧した後、クログワイを25℃、100%湿度に保った
湿室中に24時間おいた。その後、さらに、25℃、湿
度60%の温室に2週間おいた。
ルのポットにクログワイを3個体生育させ、約1ヶ月経
過したものを効果試験に用いた。上記の方法により回収
した胞子を、所望の濃度に調製した水溶性高分子化合物
溶液中に懸濁した。当該微生物の胞子濃度は1×105
個/mlに調製した。この胞子懸濁液をスプレーを用い
て、クログワイが均一にまんべんなく濡れる程度まで噴
霧した後、クログワイを25℃、100%湿度に保った
湿室中に24時間おいた。その後、さらに、25℃、湿
度60%の温室に2週間おいた。
【0020】当該微生物をクログワイに接種してから2
週間後に除草効果を判定した。クログワイ茎葉上の発病
度を調査し、その平均値(3回反復)を算出することに
より、薬剤の除草効果を判定した。発病度は、無発病を
0、クログワイ茎葉長に対する病斑長の割合が25%未
満を1、25%以上50%未満を2、50%以上75%
未満を3、75%以上100%未満を4、茎葉全体が完
全に枯死した場合を5とした。枯死茎率は、総茎数に占
める病斑長50%以上の茎数の割合を示す。当該微生物
に水溶性高分子化合物類を加えたところ、下表に示すよ
うに高い除草効果が得られた。
週間後に除草効果を判定した。クログワイ茎葉上の発病
度を調査し、その平均値(3回反復)を算出することに
より、薬剤の除草効果を判定した。発病度は、無発病を
0、クログワイ茎葉長に対する病斑長の割合が25%未
満を1、25%以上50%未満を2、50%以上75%
未満を3、75%以上100%未満を4、茎葉全体が完
全に枯死した場合を5とした。枯死茎率は、総茎数に占
める病斑長50%以上の茎数の割合を示す。当該微生物
に水溶性高分子化合物類を加えたところ、下表に示すよ
うに高い除草効果が得られた。
【0021】
【表1】
【0022】
【製剤例】以下の成分から構成される本発明の除草剤組
成物を調整した。
成物を調整した。
【0023】〔製剤例1〕 ニンビヤ・スシルピコラ・K-004 株 108 個/L アルギン酸ナトリウム 0.5% 水 99.5%
【0024】〔製剤例2〕 ニンビヤ・スシルピコラ・K-004 株 108 個/L 寒天 0.1% 水 99.9%
【0025】
【発明の効果】本発明は、ニンビヤ属に属する微生物の
クログワイ防除効果を向上させることができ、有用な微
生物含有除草剤、及び除草方法を提供する。
クログワイ防除効果を向上させることができ、有用な微
生物含有除草剤、及び除草方法を提供する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高林 美千代 神奈川県横浜市緑区梅が丘6番地2 日本 たばこ産業株式会社植物開発研究所横浜セ ンター内
Claims (5)
- 【請求項1】 ニンビヤ(Nimbya)属に属し、クログワ
イ防除能を有する微生物、及び粘性を有する水溶性高分
子化合物類を含有することを特徴とするクログワイ用除
草剤組成物。 - 【請求項2】 ニンビヤ属に属し、クログワイ防除能を
有する微生物が、ニンビヤ・スシルピコラ(Nimbya sci
rpicola)・K-004 株であることを特徴とする請求項1
記載のクログワイ用除草剤組成物。 - 【請求項3】 粘性を有する水溶性高分子化合物類が、
寒天、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシ
メチルセルロースナトリウム、アラビアガム、オクラ抽
出物、カロブビーンガム、ガティガム、可溶性澱粉、グ
ァーガム、コーンスチープリカー、トウモロコシ澱粉、
トロロアオイ、バレイショ澱粉、ペクチン、モロヘイヤ
抽出物、カードラン、アルギン酸、カラギナン、ザンタ
ンガム、プルラン、イーストエキス、デキストラン、D
−ソルビット、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレ
ングリコール、メチルセルロース、パラフィン、アルキ
ルトリメチルアンモニウムクロリド、ポリ酢酸ビニル、
糖蜜の群から選ばれた少なくとも1種のものであること
を特徴とする請求項1又は2記載のクログワイ用除草剤
組成物。 - 【請求項4】 粘性を有する水溶性高分子化合物類が、
寒天、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、カルボキシ
メチルセルロースナトリウムの群から選ばれた少なくと
も1種のものであることを特徴とする請求項1又は2記
載のクログワイ用除草剤組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4記載の除草剤組成物をクロ
グワイに散布することを特徴とするクログワイの除草方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6257104A JPH08119816A (ja) | 1994-10-21 | 1994-10-21 | ニンビヤ属菌含有除草剤組成物及びそれを用いた除草方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6257104A JPH08119816A (ja) | 1994-10-21 | 1994-10-21 | ニンビヤ属菌含有除草剤組成物及びそれを用いた除草方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08119816A true JPH08119816A (ja) | 1996-05-14 |
Family
ID=17301794
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6257104A Pending JPH08119816A (ja) | 1994-10-21 | 1994-10-21 | ニンビヤ属菌含有除草剤組成物及びそれを用いた除草方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08119816A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0839449A1 (en) * | 1996-11-05 | 1998-05-06 | Mitsui Toatsu Chemicals, Inc. | Herbicide containing phytopathogenic microorganisms |
CN1319602C (zh) * | 2004-12-03 | 2007-06-06 | 杨金庆 | 野芙蓉香 |
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1994
- 1994-10-21 JP JP6257104A patent/JPH08119816A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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