JPH08119209A - 横型製袋充填包装機におけるフイルム製袋装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 フイルムの初期セット作業を上方より容易に
行うことができ、製袋幅調節時にフイルムガイド部材の
前後可動範囲を少なくする。 【構成】 下部案内ガイド部35は第１製袋ガイド板36と
長孔部を介して伸縮される第２製袋ガイド板41とからな
り、下部案内ガイド部35の下方には所定の角度で開拡状
に配設されるねじ軸18を有するフイルム製袋幅調節機構
６が設けられ、このねじ軸18にはスライド体22が設けら
れ、該スライド体22には側部製袋ガイド51を平行移動可
能に取付け、この左右の側部製袋ガイド51には第２製袋
ガイド板41の先端側をピン着し、第１製袋ガイド板36は
製袋幅調整機構の基部側に回動可能にピン着28され、側
部製袋ガイド51にはフイルム製袋高さ案内ガイド71を位
置決めロック機構61で連繋して傾動調節可能に設け、ま
た、下部案内ガイド部35の左右の第１製袋ガイド板36の
ピン着部にはフイルムガイドボス29を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、フイルムロールから
帯状フイルムを引出して筒状に成形し、筒状成形された
フイルム中に物品を供給するとともに、該筒状フイルム
に供給される物品の前後位置にて横方向のシール切断を
施すことでプロー包装体を得る横型製袋充填機における
フイルムを筒状成形するための製袋装置であって、包装
物品のサイズに応じて調節可能な調節機構を備えたフイ
ルム製袋装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、横型製袋充填包装機でのフイルム
初期セット時においては、筒状フイルムを製袋装置に案
内させながら、同製袋装置の下流側に設けられるフイル
ム送りローラやセンターシールローラ等にフイルムの幅
方向両端縁を挾持させたもとで、包装機のフイルム移送
機構を低速作動させて作業者が手作業でフイルムを保持
しながらフイルムが目的とする大きさの筒状に成形され
るように作業が行われている。そして、従来、多品種生
産が行われる場合に、物品のサイズが変更された際の物
品の高さおよび幅の変化に対応し得るフイルム製袋装置
として、例えば実公昭62-43072号公報のものがある。

【０００３】この実公昭62-43072号公報においては、物
品のサイズの変更に対応するため、製袋装置の各種の調
整機構が上部に配設されていることにより、包装機のフ
イルム移送機構を低速作動させ、作業者が手作業でフイ
ルムを保持しながらフイルムが目的とする大きさの筒状
に成形されるように設定する際に、作業者は、製袋装置
の下部に手を入れてフイルムを保持するとともに、一方
では各調整機構を調整してフイルムが目的とする大きさ
の筒状に成形されるように設定作業をおこなわねばなら
ないので、作業性が極めて悪い問題がある。この問題を
改善するため、例えば上部側を空所としたものとして、
例えば実開昭64-32305号公報のものがある。

【０００４】この実開昭64-32305号公報における製袋装
置は、物品のサイズに応じた筒状フイルムの幅方向の調
節はフイルム供給側に所定の角度で開拡状に基枠側に配
設された一対のガイド棒に対し、摺動可能に設けられた
ブロックを介して取付けられた枠体がフイルム供給側に
移動しながらガイド棒を介して外側へ移動することで左
右の枠体相互の間隔が広げられて筒状フイルムの幅を調
節するように設けられている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この後
者のものにおいては前者におけるフイルム設定初期の作
業性は改善されるものの、前者の幅方向の調節手段と比
較した場合、ガイド棒が固定されたものであるから、幅
方向の調節に対する前後方向の可動範囲が大きく、製袋
装置の可動範囲を含む設置スペースが大きくなる問題が
ある。

【０００６】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたもので、簡単な構成で、フイルム初期セッ
ト時における作業性の改善並びにフイルムの製袋幅調節
時でのフイルムガイド部材の前後可動範囲の少ないフイ
ルム製袋装置を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記技術課題
を解決するため、帯状フイルムを筒状に成形するためフ
イルム給送途上に沿って配設されるフイルム製袋装置に
おいて、該製袋装置はフイルム給送中心線に対し左右の
下部案内ガイド部と対設される側部製袋ガイドにより上
方に開放する筒状フイルム成形路を形成し、前記下部案
内ガイド部は第１製袋ガイド板とこの第１製袋ガイド板
の上面に配設される第２製袋ガイド板とからなり、この
左右の第１製袋ガイド板は包装機の中心線に対しフイル
ム供給側に向けて所定の角度で開拡する傾斜縁を有し、
かつこの傾斜縁に平行に長孔部が形成され、前記第２製
袋ガイド板は第１製袋ガイド板の長孔部にガイドピンを
介して連繋されて傾斜縁に整合する内側縁を有して長孔
部を介して伸縮可能に設けられ、また、この下部案内ガ
イド部の下方には包装機の中心線に対しフイルム供給側
に向けて所定の角度で開拡状に配設されるねじ軸を有す
る左右のスライド枠部と、この左右のねじ軸を一連に連
動する調節作動枠部とよりなるフイルム製袋幅調節機構
が設けられ、このねじ軸には進退移動可能にスライド体
が設けられ、該左右のスライド体には前記側部製袋ガイ
ドを包装機の中心線に対し平行移動可能に取付けるとと
もに、この左右の側部製袋ガイドの下縁のフイルム供給
側の端部側には前記第２製袋ガイド板の先端側をピン着
し、また、第１製袋ガイド板は前記スライド枠部の基部
側に回動可能にピン着され、また、この左右の側部製袋
ガイドのフイルム供給側にはフイルム製袋高さ案内ガイ
ドが傾動可能に設けられ、また、前記下部案内ガイド部
の左右の第１製袋ガイド板のピン着部にはフイルム重合
端縁のシール縁部を案内するフイルムガイドボスを設け
る構成としたことであり、また、前記左右の側部製袋ガ
イドのフイルム供給側に設けられるフイルム製袋高さ案
内ガイドはその下部がピン着され、上部側は側部製袋ガ
イドに設けられた位置決めロック機構に連繋されて、こ
の位置決めロック機構の偏心ハンドルは所定の角度毎に
凹設したロック凹部に係脱可能に設けて前記フイルム製
袋高さ案内ガイドを傾動調節可能に設ける構成としたこ
とであり、さらに、前記フイルムガイドボスは、下方に
向って漸次小径となるテーパー面を有する円柱状部材で
構成した横型製袋充填包装機におけるフイルム製袋装置
である。

【０００８】

【作用】上記構成としたことにより初期フイルムセット
時に、上方よりのセット作業を行うことができるととも
に、製袋幅調節を行う際に各製袋ガイド部材の可動を少
なく設定でき、さらに、製袋高さ調整を確実に実施でき
る。

【０００９】

【実施例】次に、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明すると、図１はフイルム製袋装置５の正面図、図２
は同じく平面図、図３はフイルム供給側の側面図を示す
もので、このフイルム製袋装置５は図１、図２および図
６に示すように包装機の機枠１に横架された基板２に対
し、同フイルム給送の中心線Ｃを中心として所定の間隔
で立設された左右の支持脚３の上端部間に取付けられる
もので、この製袋装置５はフイルム製袋幅調節機構６
と、この製袋幅調節機構６に連繋される左右の下部案内
ガイド部３５と、左右のフイルム側部製袋ガイド５１と
より構成されている。

【００１０】この製袋幅調節機構６は調節作動枠部７と
この調節作動枠部７に開拡状に取付けられる左右対をな
すスライド枠部１５とからなるもので、この調節作動枠
部７は図６に示すように支持脚３間に取付けられる所定
の幅を有する略長方形状の取付板８とこの取付板８の両
端には対応して所定の高さを有する支持板９が着脱可能
に取付けられるとともに、この支持板９の上端部間には
回動軸１０が回動可能に支承されている。また、この回
動軸１０にはフイルム給送の中心線Ｃに対し所定の間隔
で傘歯車１１ａ，１１ｂがねじ止めされて抜け止めリン
グ１２ａにより抜け止め固定され、また、回動軸１０も
支持板９に対し抜け止めリング１２ｂを介して抜け止め
されるとともに、同回動軸１０の一端側には操作ハンド
ル１３が取付けられている。このように形成された調整
作動枠部７には左右のスライド枠部１５が取付けられて
いる。

【００１１】この左右のスライド枠部１５は対称の形状
に形成されるもので、図４に示すように調節作動枠部７
の取付けられる取付ブロック１６は所定の肉厚を有する
略方形状のブロック体に形成され、この取付ブロック１
６の中心部には所定の大きさで略方形状の窓部１７が開
設されている。また、取付ブロック１６の一方の端面の
ほぼ中心には所定の長さを有するねじ軸１８の一端が窓
部１７側へ嵌通状に回転可能に支承され、この嵌通した
端部には調節作動枠部７の傘歯車１１ａ，１１ｂと噛合
い連繋する傘歯車１９が取付けられている。また、この
ねじ軸１８の上下には平行してガイド杆２０ａ，２０ｂ
が取付けられ、このガイド杆２０ａ，２０ｂの端部には
ストッパー片２１が着脱可能に取付けられるとともに、
同ストッパー片２１にはねじ軸１８の端部が回動可能に
支承され、このねじ軸１８および上下のガイド杆２０
ａ，２０ｂ間にはスライド体２２が移動可能に取付けら
れている。

【００１２】このスライド体２２は所定の肉厚を有する
略方形ブロック形状に形成され、その中央部にはねじ軸
１８と螺合する雌ねじ体２４を嵌込み可能とする略方形
状の窓部２３が開設され、この窓部２３の両側にはねじ
軸１８を挿通するガイド孔２５ａと上部側にガイド杆２
０ａを挿通するガイド孔２５ｂが貫設され、下端面側に
は下部側のガイド杆２０ｂにスライドされる略半円形状
のスライド溝２５ｃが形成されている。また、このスラ
イド体２２は上部側に突出する突出部２６が形成され、
同突出部２６には図１０に示すようにねじ軸１８および
上下のガイド杆２０ａ，２０ｂの軸心に対し所定の角度
αでフイルム側部案内ガイド５１の連結部材７６を取付
ける取付面２７が切欠き形成されている。また、取付ブ
ロック１６の上端面の端部寄りの所定の位置には左右の
下部案内ガイド部３５に取付けられるフイルムガイドボ
ス２９がその中心に取付けたねじピン２８を介して回動
可能に止着されるもので、このフイルムガイドボス２９
は所定の高さを有し、下方に向って漸次小径となるテー
パー面３０を有する円柱状部材より形成されている。

【００１３】このように形成された左右のスライド枠部
１５は調節作動枠部７の取付板８にフイルム給送の中心
線Ｃに対しその取付ブロック１６を介して所定の角度α
で着脱可能に取付けられるとともに、この左右の取付ブ
ロック１６の窓部１７には回動軸１０が挿通されて同軸
１０に取付けられた傘歯車１１ａ，１１ｂは左右の取付
ブロック１６の窓部１７内にねじ軸１８にねじ止め固定
した傘歯車１９とそれぞれに噛合い連繋されて、操作ハ
ンドル１３を回すことでスライド体２２はねじ軸１８を
介してガイド杆２０ａ，２０ｂに沿って移動されるとと
もに、スライド体２２の突出部２６に形成された取付面
２７は中心線Ｃに対し平行移動される。このように取付
けられたスライド枠部１５の取付ブロック２９に取付け
られるフイルムガイドボス２９はフイルム給送の中心線
Ｃに対し所定の間隔位置に配設されるとともに、このフ
イルムガイドボス２９の上端面は下流側の物品搬送面３
１より若干上位に位置し、この左右のフイルムガイドボ
ス２９には下部案内ガイド部３５がそれぞれ取付けられ
ている。

【００１４】この下部案内ガイド部３５は図２および図
５に示すように左右対称に形成されるもので、薄板状の
第１製袋ガイド板３６と第２製袋ガイド板４１とにより
構成されている。この第１製袋ガイド板３６は対設され
る所定長さの短尺縁３７と外側の長尺縁３８とが所定の
幅間隔で形成されるとともに、この長尺縁３８の所定の
位置には後述する連結部材７６の逃し凹部３８ａが形成
されている。また、短尺縁３７の端部と長尺縁３８の端
部には所定の角度で傾斜縁３９が形成されている。ま
た、この傾斜縁３９に沿って所定の間隔を有して平行に
第２製袋ガイド板４１を案内する所定の長さの長孔部４
０が貫設されている。また、第２製袋ガイド板４１は内
側縁４２と基部縁４３と外側縁４４とにより内側縁４２
を底辺とする略直角三角形状に形成され、この内側縁４
２と外側縁４４となす角部には外側に向けて内側縁４２
とほぼ直角をなすガイド縁４６を有する所定長さのガイ
ド片４５がかぎ形状に形成されている。

【００１５】このように形成された第１製袋ガイド板３
６に対し第２製袋ガイド板４１は、図示のようにその長
孔部４０に対して所定の間隔で取付けられてガイドピン
４７が挿入されて背面側にナット４８が螺着されて同ガ
イドピン４７が長孔部４０に沿って移動することで第２
製袋ガイド板４１の内側縁４２は第１製袋ガイド板３６
の傾斜縁３９に整合された状態で移動するように設けら
れている。なお、このガイドピン４７の頭部は皿型に形
成されて頂面はガイド板４１と同一面となるように取付
けられている。また、第１製袋ガイド板３６の短尺縁３
７と傾斜縁３９の隅角部の背面側にはフイルムガイドボ
ス２９が皿ねじ４９により止着され、同皿ねじ４９の頭
部の頂面は同ガイド板３６の同一面に取付けられてい
る。

【００１６】また、左右のフイルム側部製袋ガイド５１
は左右対称に形成されるもので、この側部製袋ガイド５
１の前部にはフイルム製袋高さ案内ガイド７１が設けら
れるとともに、同側部製袋ガイド５１の側面には製袋高
さ案内ガイド７１を所定の角度に位置決めする位置決め
ロック機構６１が設けられている。この側部製袋ガイド
５１は所定の肉厚を有する板材よりなるもので、図７に
示すように所定の立上り幅を有するガイド板５２とこの
ガイド板５２の一端側に幅広で傾斜状に上方に立上る支
持板部５３が形成され、この支持板部５３の上部側の所
定の位置にはフイルム製袋高さ案内ガイド７１を所定の
角度に位置設定する位置決めロック機構６１の取付孔５
４が貫設され、この取付孔５４を中心とする所定の半径
上には所定の角度間隔で複数のロック凹部５５が凹設さ
れている。また、この取付孔５４の中心を通る垂直線上
の下方の所定の位置には製袋高さ案内ガイド７１の回動
中心となる支持孔５６が貫設されている。また、この取
付孔５４を通る垂直線より所定の距離ｈの位置の下部寄
りの下縁５１ａに近接した所定の位置には所定の径の孔
５７が貫設されるとともに、この孔５７には下縁５１ａ
側へ嵌通して下部案内ガイド部３５を枢着連繋するため
のピン孔５８が貫設されている。また、ガイド板５２の
所定の位置にはスライド枠部１５のスライド体２２と連
結部材７６を介して連結するための取付孔５９が所定の
間隔で貫設されている。

【００１７】このように形成された左右の側部製袋ガイ
ド５１の取付孔５４には位置決めロック機構６１が取付
けられている。この位置決めロック機構６１は偏心ハン
ドル６２と連杆６９とよりなるもので、この偏心ハンド
ル６２は図８(a)(b)に示すように所定の径を有する円板
状の把持部６３と、この把持部６３の一方の面には同把
持部６３の中心ｐより所定の寸法ｅ偏心した位置を中心
ｐ1 として把持部６３の中心ｐを含む所定の径を有する
偏心ボス６４が形成され、この偏心ハンドル６２の把持
部６３の中心ｐには支持軸７０を挿通する軸孔６５が貫
設され、この中心ｐと偏心ボス６４の中心ｐ1 を結ぶ線
上の中心ｐより上記した取付孔５４よりロック凹部５５
を形成した半径の寸法位置にはねじ孔６６と通し孔６７
とが同心に形成され同ねじ孔６６にはロック凹部５５と
係脱可能に嵌込み係合するボールを弾着したロックピン
６８が着脱可能に取付けられている。また、この偏心ボ
ス６４には所定の長さを有する連杆６９の基部が回動可
能に外嵌され、この状態で取付孔５４に支持軸７０を介
して取付けられ、同連杆６９の他端はフイルム製袋高さ
案内ガイド７１に枢着連繋するように設けられている。
なお、上記偏心ハンドル６２の外周部等に高さ位置が確
認可能な目盛等を付す構成としてもよい。

【００１８】このフイルム製袋高さ案内ガイド７１は左
右の側部製袋ガイド５１の支持板部５３の内側面に添設
状に位置する支持板７２とこの支持板７２に対し所定の
角度で側方へ後退角状に折曲される略三角形状の翼板７
３とより形成され、この支持板７２と翼板７３との折曲
稜線部７４が帯状フイルムＦの折り込み縁を成形してい
る。このように形成された高さ案内ガイド７１の支持板
７２の下部側の所定の位置は側部製袋ガイド５１の支持
板部５３に貫設された支持孔５６に連結ピン７５ａを介
して枢着され、また、同支持板７２の上部側の所定の位
置には連杆６９の端部が連結ピン７５ｂを介して枢着連
繋されて側部製袋ガイド５１に一体状に組付けられてい
る。

【００１９】このように高さ案内ガイド７１を取付けた
左右の側部製袋ガイド５１は連結部材７６を介して左右
のスライド枠部１５に移動可能に取付けたスライド体２
２の取付面２７に取付けられている。この連結部材７６
は略方形状に形成されるとともに、スライド体２２への
取付部７７ａは薄肉状に、また、側部製袋ガイド５１の
取付部７７ｂは厚肉状に形成され、同連結部材７６を介
して取付けられた左右の側部製袋ガイド５１はフイルム
給送の中心線Ｃに対し平行に取付けられている。このよ
うに取付けられた左右の側部製袋ガイド５１には左右の
下部案内ガイド部３５における第１製袋ガイド板３６に
取付けられたフイルムガイドボス２９がその中心部のね
じぴん２８を介して左右の取付ブロック１６所定位置に
回動可能に取付けられるととももに、第２製袋ガイド板
４１の先端側の所定の位置は、側部製袋ガイド５１に貫
設した孔５７に下縁５１ａ側に嵌通形成したピン孔５８
にピン７８を介してそれぞれ連繋されて上方に開放する
成形路が形成されている。

【００２０】この取付状態で図２に示すように下部案内
ガイド部３５の左右の第１製袋ガイド板３６の傾斜縁３
９および第２製袋ガイド板４１はフイルム給送の中心線
Ｃに対し可変角度βで開拡状に保持されて、帯状フイル
ムＦの両端縁ｆ1 を折込む略Ｖ字形状の折込口Ａが形成
され、この折込み口Ａに連続して、左右の第１製袋ガイ
ド板３６の短尺縁３７は下流側に開拡した状態で対設さ
れて、図９に示すように帯状フイルムＦの両端縁ｆ1 を
重ね状にしたシール縁を挿通する隙間ｔが形成され、同
下面側にはシール縁を挾持して互いに反対方向に回転駆
動されることで下流側にフイルムを給送する対をなす送
りローラ８１を有するフイルム送り装置８０が配設され
ている。また、側部製袋ガイド５１の前部に取付けられ
た製袋高さ案内ガイド７１は左右の位置決めロック機構
６１の偏心ハンドル６２を操作して側部製袋ガイド５１
に形成した対応するロック凹部５５にロックピン６８を
嵌込み調節することでその折曲稜線部７４は所定の角度
γ、すなわち、包装物品に応じた製袋高さに調節するこ
とができる。そして、調節作動枠部７の操作ハンドル１
３を回すことで折込み口Ａの中心線Ｃに対する角度βは
開縮されるとともに、左右の側部製袋ガイド５１の間隔
Ｈは開縮されるように構成されている。

【００２１】上記のように構成された本例製袋装置５で
は、包装物品に対する帯状フイルムの幅サイズに応じて
製袋高さ案内ガイド７１および折込み口Ａの角度βと左
右の側部製袋ガイド５１の間隔Ｈを調節するもので、図
１０はフイルム給送の中心線Ｃの上部側は幅調節位置を
ほぼ最小位置Ｈ1 に調節した場合を示し、下部側は幅調
節位置をほぼ中間位置Ｈ2 に調節した場合を示すもの
で、このほぼ最小位置Ｈ1 とした状態ではスライド枠部
１５のスライド体２２はねじ軸１８を介して取付ブロッ
ク１６側へ移動されるとともに、同スライド体２２に連
結部材７６を介して取付けられた側部製袋ガイド５１は
フイルム給送の中心線Ｃに対して平行移動されてほぼ最
小幅Ｈ1 に位置される。この場合、連結部材７６は第１
製袋ガイド板３６の長尺縁３８に形成した逃し凹部３８
ａに入り込まれている。

【００２２】この最小幅Ｈ1 より例えば包装物品に応じ
て幅Ｈ2 に調整するには、調節作動枠部７の操作ハンド
ル１３を操作すると左右のスライド枠部１５のねじ軸１
８は傘歯車１１ａ，１１ｂ，１９を介して連動されて、
左右のスライド体２２は同調してねじ軸１８に沿って角
度α方向へ移動される。このスライド体２２の移動によ
り同スライド体２２に中心線Ｃと平行に形成した取付面
２７に連結部材７６を介して取付けた側部製袋ガイド５
１は同様に中心線Ｃに対して幅Ｈ1 を拡大する方向に平
行移動され、同側部製袋ガイド５１にピン７８を介して
枢着された下部案内ガイド部３５の第２製袋ガイド板４
１は第１製袋ガイド板３６の長孔部４０に沿って伸長移
動されるとともに、同第１製袋ガイド板３６は基部側に
取付けられたフイルムガイドボス２９を嵌め込んだ取付
ブロック１６のねじピン２８を中心として開拡状に移動
されて第１製袋ガイド板３６の傾斜縁３９と第２製袋ガ
イド板４１の内側縁４２は整合された状態で伸長されて
左右の側部製袋ガイド５１が対象とする幅間隔Ｈ2 の位
置で左右の下部案内ガイド部の第１製袋ガイド板３６の
傾斜縁３９と第２製袋ガイド板４１の内側縁４２は所定
の折込み角度β2 に設定される。また、包装物品の製品
高さが変わることで製袋高さを変更の必要な時には、左
右の位置決めロック機構６１の偏心ハンドル６２を操作
して製袋高さ案内ガイド７１の折曲稜線部７４の角度γ
を対象とする高さに見合う側部製袋ガイド５１に所定の
角度間隔で凹設したロック凹部５５にロック設定する。

【００２３】このように、左右の製袋高さ案内ガイド７
１を高さ角度γに、また、左右の側部案内ガイド５１を
幅間隔Ｈ2 に調節した後、包装機のフイルム移送機構を
低速作動したもとで、帯状フイルムを左右の翼板７３に
よりその両縁部ｆ1 側を折込み案内しながらフイルム中
央部を筒状に成形しつつ左右の側部製袋ガイド５１間に
案内し、そして同筒状フイルムを左右の側部製袋ガイド
５１に沿わせ、かつフイルム両縁部を折込み口Ａの左右
の内側縁４２および傾斜縁３９に沿わせて下方へ折込み
案内しながら短尺縁３７間の隙間ｔのフイルムガイドボ
ス２９間に導いてシール代部ｆ1 を形成する。そして、
このシール代部ｆ1 を下流側のフイルム送り装置８０の
対をなす送りローラ８１間およびさらに下流側に配設さ
れるシール装置のシールローラ（図示せず）に挾持させ
ることで帯状フイルムのセットを完了し、包装機を運転
することでフイルム送り装置８０の送りローラ８１によ
りシール代部ｆ1 は下流側へ移送しシール装置のシール
ローラにより溶着されてセンターシール済みの筒状フイ
ルムとして給送されていく。

【００２４】このように本例製袋装置５においては、筒
状フイルムの製袋幅を調節するフイルム製袋幅調節装置
６を各製袋ガイド、すなわち下部案内ガイド部３５およ
びフイルム側部製袋ガイド５１の下部に配設したので、
作業者による初期フイルムセット作業において、製袋装
置５の上部側は開放状態であることから、上部側からの
フイルムＦの保持が可能となり、また、左右の第１製袋
ガイド板３６の下面側に対応してフイルムガイドボス２
９を取付けたのでフイルムセット時のシール代部ｆ1 の
設定が容易となり、そのセット作業性を向上することが
できる。また、この対をなすフイルムガイドボス２９に
は下方に向って小計となるテーパー面３０を形成したこ
とにより帯状フイルムを筒状フイルムにする際にフイル
ムの両端縁部がテーパー面３０に沿って案内されること
から筒状フイルムにおけるシール代部ｆ1 の絞り効果を
有する。

【００２５】また、筒状フイルムの製袋幅の調節は調節
作動枠部７の回動軸１０に所定の間隔で傘歯車１１ａ，
１１ｂを設け、この両傘歯車１１ａ，１１ｂに左右のス
ライド枠部１５のねじ軸１８を傘歯車１９を介して噛合
い連繋し、このねじ軸１８に螺着されたスライド体２２
を同調作動するように構成し、このスライド体２２に左
右の側部製袋ガイド５１を連結部材７６を介して連結す
る構成としたので製袋幅調節作業を簡略化することがで
きる。

【００２６】また、筒状フイルムの製袋高さの調節につ
いては、左右の製袋高さ案内ガイド７１を偏心ハンドル
６２で操作するのみで容易に調節することができ、ま
た、偏心ハンドル６２は所定の角度範囲毎に凹設された
ロック凹部５５にロックピン６８を係脱可能に嵌め込み
係合する構成としたので、左右独立の調節構成であって
も角度調節（高さ調節）作業は短時間で確実に行うこと
ができる。

【００２７】とくに、製袋幅の調節においては左右の側
部製袋ガイド５１は所定の角度αで取付けられてスライ
ド枠部１５のねじ軸１８に螺着されたスライド体２２に
フイルム給送の中心線Ｃに平行移動可能に取付けられて
調整移動されるのでその前後方向の移動範囲が小さくか
つ左右方向へ開縮されるので製袋装置５の移動範囲を含
む設置スペースを少なくすることができる。

【００２８】また、左右の下部案内ガイド部３５の第２
製袋ガイド板４１の先端側にガイド片４５を設けたこと
により、帯状フイルムＦがフイルム製袋高さ案内ガイド
７１を経て順次筒状に成形されていく過程において、帯
状フイルムＦの幅方向の両縁部ｆが弛み無く案内され
て、フイルムの蛇行等による製袋不良を防止することが
できる。

【００２９】

【発明の効果】本発明は、上記のように構成したことに
より、筒状フイルムの製袋幅の調節についての調節機構
を各製袋ガイドの下部に配設したので、作業者による初
期フイルムセット作業は、製袋装置の上部側からフイル
ムの保持が可能となり、そのセット作業性を向上するこ
とができる。とくに、製袋幅の幅調節においては左右の
側部製袋ガイドは所定の角度で取付けられてスライド枠
部のねじ軸に螺着されたスライド体にフイルム給送の中
心線に平行移動可能に取付けられて調整移動されるので
その前後方向の移動範囲が小さくかつ左右方向へ開縮さ
れるので製袋装置の移動範囲を含む設置スペースを少な
くすることができる。また、筒状フイルムの製袋高さの
調節については、左右の製袋高さ案内ガイドを偏心ハン
ドルで操作するのみで容易に調節することができ、ま
た、偏心ハンドルは所定の角度範囲毎に凹設されたロッ
ク凹部にロックピンを係脱可能に嵌め込み係合する構成
としたので、左右独立の調節構成であっても角度調節
（高さ調節）作業は短時間で確実に行うことができる。
また、この対をなすフイルムガイドボスを下方に向って
小径となるテーパー面を形成したことによれ帯状フイル
ムを筒状フイルムにするためのシール代部の絞り効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】フイルム製袋装置の正面図である。

【図２】フイルム製袋装置の平面図である。

【図３】フイルム製袋装置の帯状フイルム供給側の側面
図である。

【図４】フイルム製袋幅調節装置のスライド枠部の正面
図である。

【図５】下部案内ガイド部の平面図である。

【図６】包装機の機枠に立設支持されたフイルム製袋幅
調節装置の調節作動枠部の正面図である。

【図７】側部製袋ガイドの正面図である。

【図８】(a) 偏心ハンドルの背面図である。 (b) 偏心ハンドルの断面図である。

【図９】筒状フイルムに成形するためシール代部をフイ
ルムガイドボスに差込んだ状態図である。

【図１０】フイルム製袋装置の作用説明図である。

【符号の説明】

５ フイルム製袋装置 ６ フイルム製袋幅調節装置 ７ 調節作動枠部 １０ 回動軸 １１ａ，１１ｂ，１９ 傘歯車 １８ ねじ軸 ２２ スライド体 ２８ 軸ピン ２９ フイルムガイドボス ３５ 下部案内ガイド部 ３６ 第１製袋ガイド板 ３９ 傾斜縁 ４０ 長孔部 ４１ 第２製袋ガイド板 ４２ 内側縁 ４７ ガイドピン ５１ 側部製袋ガイド ５５ ロック凹部 ６１ 位置決めロック機構 ６２ 偏心ハンドル ６８ 連杆 ７１ フイルム製袋高さ案内ガイド ７５ａ，７５ｂ 連結ピン ７６ 連結部材 ７８ ピン

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 帯状フイルムを筒状に成形するためフイ
   ルム給送途上に沿って配設されるフイルム製袋装置にお
   いて、該製袋装置はフイルム給送中心線に対し左右の下
   部案内ガイド部と対設される側部製袋ガイドにより上方
   に開放する筒状フイルム成形路を形成し、前記下部案内
   ガイド部は第１製袋ガイド板とこの第１製袋ガイド板の
   上面に配設される第２製袋ガイド板とからなり、この左
   右の第１製袋ガイド板は包装機の中心線に対しフイルム
   供給側に向けて所定の角度で開拡する傾斜縁を有し、か
   つこの傾斜縁に平行に長孔部が形成され、前記第２製袋
   ガイド板は第１製袋ガイド板の長孔部にガイドピンを介
   して連繋されて傾斜縁に整合する内側縁を有して長孔部
   を介して伸縮可能に設けられ、また、この下部案内ガイ
   ド部の下方には包装機の中心線に対しフイルム供給側に
   向けて所定の角度で開拡状に配設されるねじ軸を有する
   左右のスライド枠部と、この左右のねじ軸を一連に連動
   する調節作動枠部とよりなるフイルム製袋幅調節機構が
   設けられ、このねじ軸には進退移動可能にスライド体が
   設けられ、該左右のスライド体には前記側部製袋ガイド
   を包装機の中心線に対し平行移動可能に取付けるととも
   に、この左右の側部製袋ガイドの下縁のフイルム供給側
   の端部側には前記第２製袋ガイド板の先端側をピン着
   し、また、第１製袋ガイド板は前記スライド枠部の基部
   側に回動可能にピン着され、また、この左右の側部製袋
   ガイドのフイルム供給側にはフイルム製袋高さ案内ガイ
   ドが傾動可能に設けられ、また、前記下部案内ガイド部
   の左右の第１製袋ガイド板のピン着部にはフイルム重合
   端縁のシール縁部を案内するフイルムガイドボスを設け
   る構成とした横型製袋充填包装機におけるフイルム製袋
   装置。
2. 【請求項２】前記左右の側部製袋ガイドのフイルム供給
   側に設けられるフイルム製袋高さ案内ガイドはその下部
   がピン着され、上部側は側部製袋ガイドに設けられた位
   置決めロック機構に連繋されて、この位置決めロック機
   構の偏心ハンドルは所定の角度毎に凹設したロック凹部
   に係脱可能に設けて前記フイルム製袋高さ案内ガイドを
   傾動調節可能に設ける構成とした請求項１の横型製袋充
   填包装機におけるフイルム製袋装置。
3. 【請求項３】前記フイルムガイドボスは、下方に向って
   漸次小径となるテーパー面を有する円柱状部材である請
   求項１および請求項２の横型製袋充填包装機におけるフ
   イルム製袋装置。