JPH0811752B2 - (3r,4s,5r)−3−アミノ−5−メチル−5−ペンタノリド−4−カルボン酸およびその塩の製造方法 - Google Patents

(3r,4s,5r)−3−アミノ−5−メチル−5−ペンタノリド−4−カルボン酸およびその塩の製造方法

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JPH0811752B2 JP21089086A JP21089086A JPH0811752B2 JP H0811752 B2 JPH0811752 B2 JP H0811752B2 JP 21089086 A JP21089086 A JP 21089086A JP 21089086 A JP21089086 A JP 21089086A JP H0811752 B2 JPH0811752 B2 JP H0811752B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明でチェナマイシン(II)の合成に有用な(3R,4
S,5R)−3−アミノ−5−メチル−5−ペンタノリド−
4−カルボン酸(I)のキラルな合成法に関する。
〔従来の技術〕
ラクトン(I)を経由するチェナマイシンの立体選択
的な全合成は文献テトラヘドロン・レターズ22巻913頁
(1981年)に記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、この先行文献の方法ではラセミ体の(I)が
生成するので、分割して望む一方の対掌体を分離精製す
る必要がある。したがって、不要のもう一方の対掌体は
廃棄せざるを得ないので、全収率は50%以下となる。本
発明は上記問題点を解決するために行われたもので、そ
の目的は望む一方の対掌体のみを選択的に合成する方法
を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の全反応経路は次式のとおりである。
(第1発明) 本願第1発明は、次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は直鎖・分枝または環状のC1-10
アルキル基、アラルキル基、フェニル基を表す〕をハロ
ゲン化剤または酸化剤と処理して、次式の化合物 〔式中、R1およびR2は前記に同じ〕とし、次いでこれを
鉱酸と処理することを特徴とする、式 〔式中、X-はCl-,HSO4 -を表す〕で示される(3R,4S,5
R)−3−アミノ−5−メチル−5−ペンタノリド−4
−カルボン酸およびその塩の製造方法である。塩は、例
えばナトリウム塩、カリウム塩である。
R1,R2およびR3として直鎖・分枝または環状のC1-10
ルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、ブチル、sec−ブチル、ペンチル、ヘプチル、
シクロヘキシルなど)、アラルキル基(例えばベンジ
ル、フェネチルなど)、フェニル基が好ましい。
<(8)から(9)への変換> この反応はアセトン、アセトニトリル、テトラヒドロ
フラン(THF)、メタノールのようなアルコール、ジメ
チルフォルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド等
の溶媒中、少量または等量の水の存在下に行うのが好ま
しい。
ハロゲン化剤としては、臭素、塩素、N−ブロモコハ
ク酸イミド、N−クロロコハク酸イミド、1,3−ジブロ
モ−5,5−ジメチルヒダントインが好ましい。
酸化剤としては、硝酸、第二セリウムアンモニウムが
好ましい。
反応は0〜100℃の温度において1分〜24時間処理す
ることによって行われる。
<(9)から(I)への変換> 鉱酸としては、塩酸、硫酸が用いられる。
反応は水溶液中で20〜110℃の温度で1〜48時間処理
することによって行われる。
(第2発明) 本願第2発明は、次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕に塩基を作用さ
せることによりその5位の立体配位を反転させて次式の
化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕とし、次いでこ
れをハロゲン化剤または酸化剤と処理して、次式の化合
〔式中、R1およびR2は前記に同じ〕とし、次いでこれを
酸と処理することを特徴とする、式 〔式中、X-は前記に同じ〕で示される(3R,4S,5R)−3
−アミノ−5−メチル−5−ペンタノリド−4−カルボ
ン酸およびその塩の製造方法である。
<(6)から(8)への変換> 反転反応は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメ
チラート、ナトリウムエチラート、カリウム−t−ブト
キシドのような塩基の存在下、メタノール、エタノー
ル、t−ブタノール等の低級アルコール、含水アセト
ン、アセトニトリル、THFなどの溶媒中、25゜〜100℃の
温度で10分〜24時間処理することによって行われる。
また、(6)及び(7)の混合物を同様に処理すると
(8)および未反応の(7)の混合物が得られる。この
混合物から(8)の分離生成はカラムクロマトグラフィ
ー等によって容易に行われる。
<(8)から(I)への変換> 本願第1発明と同様である。
(第3発明) 本願第3発明は、次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕を酸と処理して
次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕とし、次いで塩
基を作用させることによりその5位の立体配位を反転さ
せて次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕とし、次いでこ
れをハロゲン化剤または酸化剤と処理して、次式の化合
〔式中、R1およびR2は前記に同じ〕とし、次いでこれを
酸と処理することを特徴とする、式 〔式中、X-は前記に同じ〕で示される(3R,4S,5R)−3
−アミノ−5−メチル−5−ペンタノリド−4−カルボ
ン酸およびその塩の製造方法である。
<(4)から(6)への変換> 酸としては、0.01〜2倍量の硫酸、塩酸、過塩素酸、
トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸等が好まし
い。
反応は、、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロ
ホルム、ベンゼン、酢酸エチル、エーテル、THF等の溶
媒中、0〜50℃の温度において行われる。
(4)及び(5)の混合物を同様に処理すると(6)お
よび(7)の混合物が得られる。この混合物から(6)
の分離生成はカラムクロマトグラフィー等によって容易
に行われる。
<(6)から(I)への変換> 本願第2発明と同様である。
(第4発明) 本願第4発明は、次式の化合物 〔式中、R1は前記に同じ〕をリチウム化剤と処理した
後、次式の化合物 R3SCH=CH・CH=N・COOR2 (2) 〔式中、R2およびR3は前記に同じ〕と反応させることに
より次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕の混合物とし、
この混合物から(4)を分離し、または分離することな
く酸と処理して次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕の(6)単独又
は(6)と(7)の混合物とし、この混合物から(6)
を分離し、または分離することなく、塩基を作用させる
ことにより化合物(6)の5位の立体配位を反転させて
次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕(8)単独また
は(8)と(7)の混合物とし、次いで(8)または
(7)より(8)を分離した後(8)をハロゲン化剤ま
たは酸化剤と処理して、次式の化合物 〔式中、R1およびR2は前記に同じ〕とし、次いでこれを
鉱酸と処理することを特徴とする、式 〔式中、X-は前記に同じ〕で示される(3R,4S,5R)−3
−アミノ−5−メチル−5−ペンタノリド−4−カルボ
ン酸およびその塩の製造方法である。
<(2)および(3)から(4)および(5)への変換
> リチウム化剤としては、リチウムジイソプロピルアミ
ド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチウ
ムN−t−ブチルジクロヘキシルアミド、リチウム2,2,
6,6−テトラメチルピペリジドが好ましい。
反応は、(R)−3−ヒドロキシ酪酸エステル(3)
をエーテル、THF、1,2−ジメトキシエタン、ジオキサン
等の乾燥溶媒中で−78〜0℃の温度で、前記リチウム化
剤の2〜2.5倍量と10分〜5時間処理したあと、後述の
方法で調製した化合物(2)〔式中、R1およびR2は前記
に同じ〕の1当量をTHF等反応に使用したのと同じ溶媒
に溶かした溶液と、−78〜0℃の温度で10分〜5時間処
理することによって行われる。
生成物は(4)および(5)の2種の異性体の混合物
であり、カラムクロマトグラフィーによって、これら2
種の化合物を分離することができる。しかし、後の工程
の(6)または(8)の段階においても望む異性体のみ
を容易に分離精製可能なので、(4)及び(5)を分離
せずに混合物のまま、次の工程に用いることができる。
<化合物(2)の製造> ヘキサメチルジシラザンとn−ブチルリチウムを常法
に従って、エーテル、THF、ヘキサン、ペンタン等の溶
媒中、−78〜25℃の温度で10分〜24時間処理して調製し
たリチウムビス(トリメチルシリル)アミドの溶液を−
78〜30℃の温度で(1)の1当量と10分〜24時間処理す
る。次に1〜2倍量のクロロトリメチルシランを加えて
−78〜40℃の温度で30分〜48時間撹拌後、R2OCOC1〔式
中、R2は前記に同じ〕の1〜1.5倍量と−78〜30℃の温
度で10分〜58時間処理することによって行われる。ま
た、クロロトリメチルシランを加えることによっても所
望の(2)を得ることができる。
<(4)から(I)への変換> 本願第3発明と同様である。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
参考例1 N−メトキシカルボニル(2−フェニルチオ)エテニ
ルカルボキサアルドイミン(2,R2=CH3,R3=C6H5)の製
造 無水THF50mlに1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン
9.8mlを加え、これに−78℃に冷却下1.5Mn−ブチルリチ
ウム−ヘキサン溶液30mlを滴下し、同温度で1時間撹拌
した。ついで(2−フェニルチオ)エテニルカルボキサ
アルデヒド(1,R3=C6H5)6.94gを無水THF10mlに溶かし
た溶液をゆっくり滴下し、−78℃でさらに1時間撹拌し
た。クロロトリメチルシラン6.44mlを加え室温まで徐々
に昇温した後、つぎにメチルクロロホーメート3.92mlを
氷冷下にゆっくり滴下し、反応液を冷蔵庫中1夜放置し
た。反応液を減圧下濃縮乾固し、残渣を塩化メチレンで
抽出し、抽出液を減圧下濃縮すると目的物の結晶9.1gが
得られた。
mp. 126−129℃ 元素分析値C11H11NO2Sとして 理論値:C,59.72;H,5.01;N,6.33 実験値:C.59.53;H,4.93;N,6.381 H−NMR(CDCl3) δ 3.68(3H,s),6.05(1H,dd,J=
5.0,7.9Hz),7.33(5H,m),7.46(1H,d,J=7.9Hz),8.4
4(1H,d,J=5.0Hz) 実施例1 メチル2−(R)−(1−(R)−ヒドロキシエチ
ル)−3−メトキシカルボニルアミノ−5−フェニルチ
オ−5−ペンテノエート(4,R1=R2=CH3,R3=C6H5)お
よび(5,R1=R2=CH3,R3=C6H5)の製造 n−ブチルリチウムおよびジイソプロピルアミンより
常法に従って調整したリチウムジイソプロピルアミド0.
068molのTHF(100ml)溶液を−78℃に冷却し、これにア
ルゴン気流下メチル(R)−3−ヒドロキシブチレート
5gを滴下した。同温度で1時間撹拌後、N−メトキシカ
ルボニル(2−フェニルチオ)エテニルカルボキサアル
ドイミン(2,R2=CH3,R3=C6H5)9.2gを無水THF100mlに
溶かした溶液をゆっくり滴下した。さらに1時間−78℃
で撹拌した後、酢酸5.1mlを加え、反応液を水200ml中に
注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥(Mg
SO4)後減圧下に留去すると目的物が粗製油状物として
得られた。このものは、さらに精製することなく以下の
工程に用い得るが、シリカゲルのカラムクロマトグラフ
ィーで精製すると(4,R1=R2=CH3,R3=C6H5)および
(5,R1=R2=CH3,R3=C6H5)の2:1混合物が得られる。1 H−NMR(CDCl3) δ 1.28(3H,d,J=6.5Hz),2.57
(2/3H,dd,J=3.1,6.7Hz),2.63(1/3H,m),3.72(6H,
s),4.07(1H,m),4.60(1/3H,m),4.74(2/3H,m),5.6
1−5.80(2H,m),6.42(1/3H,d,J=15.0Hz),6.46(2/3
H,d,J=15.0Hz),7.24−7.40(5H,m) 実施例2 (4R,5R,6R)−および(4S,5R,6R)−5−メトキシカ
ルボニル−4−メトキシカルボニルアミノ−6−メチル
−1−フェニルチオテトラヒドロピラン(6:R1=R2=CH
3,R3=C6H5)および(7:R1=R2=CH3,R3=C6H5)の製造 (4,R1=R2=CH3,R3=C6H5)および(5,R1=R2=CH3,
R3=C6H5)の2:1混合物の11.0gを塩化メチレン200mlに
溶かし、これに、氷冷下塩化水素ガスを10分間通じ、つ
いで室温に1時間放置した。反応液を飽和重曹水で洗浄
後、減圧下に留去した。残留物をシリカゲルのカラムク
ロマトグラフィーで精製しベンゼン−酢酸エチル10:1溶
出部より、(7,R1=R2=CH3,R3=C6H5)の結晶2.1g1 H−NMR(CDCl3) δ 1.27(3H,d,J=6.0Hz),1.81
(1H,m),2.32(1H,m),2.55(1H,dd,J=4.0,10.7Hz),
3.64(3H,s),3.68(3H,S),3.93(1H,m),4.27(1H,
m),4.98(1H,d,J=11,6Hz),5.42(1H,m),7.24−7.50
(5H,m) および、(6,R1=R2=CH3,R3=C6H5)の結晶5.6gを得
た。
mp. 132−141℃ IR(CH2Cl2) 3430,1727,1510cm-1 1 H−NMR(CDCl3) δ 1.22(12/7H,d,J=6.6Hz),1.3
5(9/7H,d,J=6.6Hz),2.02(1H,m),2.34(3/7H,ddd,J
=12.3,12.3,12.3Hz),2.78(4/7H,ddd,J=13,2,13.2,
6.2Hz),2.86(3/7H,m),3.01(1H,m),3.71(6H,s),
3.77(3/7H,m),4.03(3/7H,m),4.29(4/7H,m),4.68
(4/7H,m),4.80(3/7H,dd,J=2.4,12.3Hz),4.94(4/7
H,broad d,J=8.0Hz),5.07(3/7H,broad d,J=8.9H
z),5.76(4/7H,d,J=6.2Hz),7.24−7.50(5H,m) 実施例3 (4R,5S,6R)−5−メトキシカルボニル−4−メトキ
シカルボニルアミノ−6−メチル−1−フェニルチオテ
トラヒドロピラン(8,R1=R2=CH3,R3=C6H5)の製造 (4R,5R,6R)−5−メトキシカルボニル−4−メトキ
シカルボニルアミノ−6−メチル−1−フェニルチオテ
トラヒドロピラン(6,R1=R2=CH3,R3=C6H5)の6.0gの
無水メタノール150mlの溶液に1Mナトリウムメチラート
−メタノール溶液36mlを加え、2時間還流下に加熱し
た。放冷後、酢酸2mlを加えて溶媒を減圧下に留去し、
残渣を塩化メチレンで抽出した。抽出液を水洗、乾燥
(MgSO4)後減圧濃縮し、残留物を少量のメタノールよ
り結晶化すると目的物の結晶4.53gが1−(R)異性体
および1−(S)異性体の混合物として得られた。
mp. 159−161℃ ▲〔α〕20 D▼+89゜(c 0.58,CHCl3) IR(CH2Cl2) 3440,1740,1515cm-1 この混合物をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー
でくり返し精製するとベンゼン−酢酸エチル10:1溶出部
より1−(R)異性体および1−(S)異性体の純品を
得た。
1−(S)異性体1 H−NMR(CDCl3) δ 1.26(3H,d,J=6.1Hz),1.49
(1H,dd,J=11.7,24.4Hz),2.17(1H,t,J=10.2Hz),2.
40(1H,m),3.69(6H,s),3.75(1H,m),4.07(1H,m),
4.70(1H,m),4.83(1H,d,J=10.2Hz),7.25−7.50(5
H,m) 1−(R)異性体1 H−NMR(CDCl3) δ 1.19(3H,d,J=6.2Hz),2.0(1
H,m),2.30(1H,m),2.37(1H,m),3.73(6H,s),4.25
(1H,m),4.60(1H,m),4.67(1H,m),5.63(1H,d,J=
5.2Hz),7.24−7.50(5H,m) 実施例4 (3R,4S,5R)−4−メトキシカルボニル−3−メトキ
シカルボニルアミノ−5−メチル−5−ペンタノリド
(9,R1=R2=CH3)の製造 (4R,5S,6S)−5−メトキシカルボニル−4−メトキ
シカルボニルアミノ−6−メチル−1−フェニルチオテ
トラヒドロピラン(8,R1=R2=CH3,R3=C6H5)の4.6gを
アセトニトリル50mlに溶かした溶液を、1,3−ジブロモ
−5,5−ジメチルヒダントイン11.5gと20%含水アセトニ
トリル40mlの懸濁液に加え、5分間撹拌した。この時反
応温度は約45℃に上昇する。反応液を予め冷却した飽和
亜硫酸ナトリウム水溶液50mlに注ぎ酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水洗,乾燥(MgSO4)後減水下に濃縮し、
残留物にベンゼン50mlを加え不溶物をろ過して除き、ろ
液をシリカゲルのカラムクロマトグラフィーで精製し
た。ベンゼン−酢酸エチル2:1溶出物より目的物の結晶
2.6gを得た。
mp. 94−95℃ ▲〔α〕20 D▼+11.3゜(c 0.94,MeOH) 元素分析値C10H15NO6として 理論値:C,48.97;H,6.17;N,5.71 実験値:C,48.95;H,6.05;N,5.72 IR(CH2Cl2) 3440,1740cm-1 1 H−NMR(CDCl3) δ 1.39(3H,d,J=6.2Hz),2.63
(1H,dd,J=7.3,17.3Hz),2.70(1H,dd,J=9.8,10.4H
z),3.01(1H,dd,J=6.9,17.3Hz),3.76(6H,s),4.36
(1H,m),4.50(1H,m),5.75(1H,m) 実施例5 イソプロピル2−(R)−(1−(R)−ヒドロキシ
エチル)−3−(R,S)−メトキシカルボニルアミノ−
5−フェニルチオ−5−ペンテノエート(4,R1=i−C3
H7,R2=CH3,R3=C6H5)および(5,R1=i−C3H7,R2=CH
3,R3=C6H5)の製造 実施例1と同様にして、メチル(R)−3−ヒドロキ
シブチレートの代わりにイソプロピル(R)−3−ヒド
ロキシブチレートを用いて(4,R1=i−C3H7,R2=CH3,R
3=C6H5)および(5,R1=i−C3H7,R2=CH3,R3=C6H5
の6:1混合物を得た。1 H−NMR(CDCl3) δ 1.22−1.33(9H,m),2.50(6/7
H,dd,J=2.8,6.4Hz),2.56(1/7H,m),3.66(3H,s),4.
05(1H,m),4.60(1/7H,m),4.74(6/7H,m),5.02(1/7
H,m),5.08(6/7H,m),5.65(1H,m),5.73(6/7H,dd,J
=6.5,15.0Hz),5.79(1/7H,m),6.42(1/7H,dd,J=1.
2,15.0Hz),6.45(6/7H,dd,J=1.0,15.0Hz),7.20−7.4
5(5H,m) 実施例6 (4R,5S,6R)−5−イソプロポキシカルボニル−4−
メトキシカルボニルアミノ−6−メチル−1−フェニル
チオテトラヒドロピラン(8,R1=i−C3H7,R2=CH3,R3
=C6H5)の製造 実施例2と同様にして、実施例6で得られたイソプロ
ピル2−(R)−(1−(R)−ヒドロキシエチル)−
3−(R,S)−メトキシカルボニルアミノ−5−フェニ
ルチオ−5−ペンテノエートを塩化水素ガスと処理する
と、(6,R1=i−C3H7,R2=CH3,R3=C6H5)および(7,R
1=i−C3H7,R2=CH3,R3=C6H5)の6:1の混合物が79%
の収率で得られた。
この混合物を実施例3と同様にしてナトリウムメチラ
ートと処理し、生成物をシリカゲルのカラムクロマトグ
ラフィーで精製すると目的化合物が1−(R)異性体お
よび1−(S)異性体の混合物として85%の収率で得ら
れた。
1−(R)異性体:1 H−NMR(CDCl3) δ 1.19(3H,d,J=6.2Hz),1.24
(3H,d,J=6.2Hz),1.25(3H,d,J=6.2Hz),1.99(1H,
m),2.24(1H,m),2.36(1H,m),3.64(3H,s),4.24(1
H,m),4.56(1H,m),4.79(1H,m),5.06(1H,m),5.63
(1H,d,J=5.3Hz),7.20−7.50(5H,m) 1−(S)異性体:1 H−NMR(CDCl3) δ 1.20(3H,d,j=6.0Hz),1.21
(3H,d,J=6.1Hz),1.27(3H,d,J=6.1Hz),1.49(1H,d
d,J=24.4,11.9Hz),2.12(1H,t,J=10.5Hz),2.38(1
H,m),3.62(3H,s),3.73(1H,m),4.10(1H,m),4.82
(1H,m),4.84(1H,d,J=11.9Hz),5.03(1H,m),7.24
−7.50(5H,m) 実施例7 (3R,4S,5R)−4−イソプロポキシカルボニル−3−
メトキシカルボニルアミノ−5−メチル−5−ペンタノ
リド(9,R1=i−C3H7,R2=CH3)の製造 実施例4と同様にして、実施例6で得られた(4R,5S,
6R)−5−イソプロポキシカルボニル−4−メトキシカ
ルボニルアミノ−6−メチル−1−フェニルチオテトラ
ヒドロピランの1−(R)異性体および1−(S)異性
体の混合物を1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイ
ンと処理して目的化合物を87%の収率で得た。
mp. 90−91℃ ▲〔α〕20 D▼+12.3゜(c 0.06,MeOH)1 H−NMR(CDCl3) δ 1.26(3H,d,J=6.2Hz),1.27
(3H,d,J=6.2Hz),1.40(3H,d,J=6.2Hz),2.60(2H,
m),3.03(1H,dd,J=6.7,17.3Hz),3.67(3H,s),4.32
(1H,m),4.49(1H,m),5.05(2H,m) 実施例8 (3R,4S,5R)−3−アミノ−4−カルボキシ−5−メ
チル−5−ペンタノリド(I)の製造 (3R,4S,5R)−4−メトキシカルボニル−3−メトキ
シカルボニルアミノ−5−メチル−5−ペンタノリド1.
2gと濃塩酸50mlの混合物を3時間還流下に加熱した。濃
塩酸を減圧下60℃にて留去し、残留物を60℃にて減圧下
に乾燥した後、アセトン−エーテルで処理すると目的物
の塩酸塩0.69gが得られた。
mp. 193−195℃(dec) ▲〔α〕20 D▼+17.7゜(c 1.0,DMSO)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は直鎖・分枝または環状のC1-10
    アルキル基、アラルキル基、フェニル基を表す〕をハロ
    ゲン化剤または酸化剤と処理して、次式の化合物 〔式中、R1およびR2は前記に同じ〕とし、次いでこれを
    酸と処理することを特徴とする、式 〔式中、X-はCl-,HSO4 -を表す〕で示される(3R,4S,5
    R)−3−アミノ−5−メチル−5−ペンタノリド−4
    −カルボン酸およびその塩の製造方法。
  2. 【請求項2】次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は直鎖・分枝または環状のC1-10
    アルキル基、フェニル基を表す〕に塩基を作用させるこ
    とによりその5位の立体配位を反転させて次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕とし、次いでこ
    れをハロゲン化剤または酸化剤と処理して、次式の化合
    〔式中、R1およびR2は前記に同じ〕とし、次いでこれを
    鉱酸と処理することを特徴とする、式 〔式中、X-はCl-,HSO4 -を表す〕で示される(3R,4S,5
    R)−3−アミノ−5−メチル−5−ペンタノリド−4
    −カルボン酸およびその塩の製造方法。
  3. 【請求項3】次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は直鎖・分枝または環状のC1-10
    アルキル基、アラルキル基、フェニル基を表す〕を酸と
    処理して次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕とし、次いで塩
    基を作用させることによりその5位の立体配位を反転さ
    せて次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕とし、次いでこ
    れをハロゲン化剤または酸化剤と処理して、次式の化合
    〔式中、R1およびR2は前記に同じ〕とし、次いでこれを
    鉱酸と処理することを特徴とする、式 〔式中、X-はCl-,HSO4 -を表す〕で示される(3R,4S,5
    R)−3−アミノ−5−メチル−5−ペンタノリド−4
    −カルボン酸およびその塩の製造方法。
  4. 【請求項4】次式の化合物 〔式中、R1は直鎖・分枝または環状のC1-10アルキル
    基、アラルキル基、フェニル基を表す〕をリチウム化剤
    と処理した後、次式の化合物 R3SCH=CH・CH=N・COOR2 (2) 〔式中、R2およびR3は直鎖・分枝または環状のC1-10
    ルキル基、アラルキル基、フェニル基を表す〕と反応さ
    せることにより次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕の混合物とし、
    この混合物から(4)を分離し、または分離することな
    く酸と処理して次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕の(6)単独ま
    たは(6)と(7)の混合物とし、(6)単独にもしく
    はこの混合物から(6)を分離し、または分離すること
    なく、塩基を作用させることにより化合物(6)の5位
    の立体配位を反転させて次式の化合物 〔式中、R1,R2およびR3は前記に同じ〕(8)単独また
    は(8)と(7)の混合物とし、次いで(8)または
    (7)から(8)を分離した後(8)をハロゲン化剤ま
    たは酸化剤と処理して、次式の化合物 〔式中、R1およびR2は前記に同じ〕とし、次いでこれを
    鉱酸と処理することを特徴とする、式 〔式中、X-はCl-,HSO4 -を表す〕で示される(3R,4S,5
    R)−3−アミノ−5−メチル−5−ペンタノリド−4
    −カルボン酸およびその塩の製造方法。
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