JPH0811672A - 乗員保護装置用センサの強制作動構造 - Google Patents
乗員保護装置用センサの強制作動構造Info
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- JPH0811672A JPH0811672A JP6146837A JP14683794A JPH0811672A JP H0811672 A JPH0811672 A JP H0811672A JP 6146837 A JP6146837 A JP 6146837A JP 14683794 A JP14683794 A JP 14683794A JP H0811672 A JPH0811672 A JP H0811672A
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- Japan
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- vehicle
- inertial
- sensor
- protection device
- occupant protection
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 機械着火式の乗員保護装置用センサにおい
て、廃車時等に車両への取り付け状態のままで簡単に強
制作動することを実現する。 【構成】 エアバッグ装置を作動すべき車両急減速時に
は、ボール34は慣性力を受けて、バイアススプリング
60の付勢力に抗して、第1位置から第2位置へ移動す
る。第2位置では、トリガーの係合部68が段差70と
離脱し、ファイアリングピン38が雷管22と衝突して
雷管22が着火され、雷管22の着火により、エアバッ
グ装置が作動する。廃車時等には、その前に、エアバッ
グ装置を強制的に作動する。すなわち、インレット10
0にエア圧を供給する。ボール34は、エア圧でバイア
ススプリング60の付勢力に抗して第1位置から第2位
置へ移動し、ファイアリングピン38の付勢移動が許容
されて、エアバッグ装置を作動すべき車両急減速時のと
きと同様に、エアバッグ装置が作動する。
て、廃車時等に車両への取り付け状態のままで簡単に強
制作動することを実現する。 【構成】 エアバッグ装置を作動すべき車両急減速時に
は、ボール34は慣性力を受けて、バイアススプリング
60の付勢力に抗して、第1位置から第2位置へ移動す
る。第2位置では、トリガーの係合部68が段差70と
離脱し、ファイアリングピン38が雷管22と衝突して
雷管22が着火され、雷管22の着火により、エアバッ
グ装置が作動する。廃車時等には、その前に、エアバッ
グ装置を強制的に作動する。すなわち、インレット10
0にエア圧を供給する。ボール34は、エア圧でバイア
ススプリング60の付勢力に抗して第1位置から第2位
置へ移動し、ファイアリングピン38の付勢移動が許容
されて、エアバッグ装置を作動すべき車両急減速時のと
きと同様に、エアバッグ装置が作動する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアバッグ装置や、シ
ートベルト装置のプリテンショナ等の乗員保護装置を作
動するためのセンサを強制的に作動する乗員保護装置用
センサの強制作動構造に関する。
ートベルト装置のプリテンショナ等の乗員保護装置を作
動するためのセンサを強制的に作動する乗員保護装置用
センサの強制作動構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に装備される乗員保護装置には、エ
アバッグ装置がある。エアバッグ装置は、車両急減速時
に乗員側へ袋体を膨出して乗員を保護する。
アバッグ装置がある。エアバッグ装置は、車両急減速時
に乗員側へ袋体を膨出して乗員を保護する。
【0003】例えば、運転席用のエアバッグ装置では、
ステアリングホイールのハブ部にベースプレートを介し
てインフレータが取り付けられるとともに、インフレー
タの運転席側を覆うようにパッドが取り付けられる。パ
ッド内には、インフレータとの間に、インフレータに連
通可能に取着された袋体が折り畳まれて格納されてい
る。インフレータは内部にガス発生剤を備え、インフレ
ータが着火されるとガス発生剤が燃焼してガスを発生
し、発生ガスが袋体内に供給されて袋体が膨張する。袋
体の膨張によりパッドが破断して袋体が運転者に向けて
出て、これにより運転者が保護される。
ステアリングホイールのハブ部にベースプレートを介し
てインフレータが取り付けられるとともに、インフレー
タの運転席側を覆うようにパッドが取り付けられる。パ
ッド内には、インフレータとの間に、インフレータに連
通可能に取着された袋体が折り畳まれて格納されてい
る。インフレータは内部にガス発生剤を備え、インフレ
ータが着火されるとガス発生剤が燃焼してガスを発生
し、発生ガスが袋体内に供給されて袋体が膨張する。袋
体の膨張によりパッドが破断して袋体が運転者に向けて
出て、これにより運転者が保護される。
【0004】インフレータの着火方式には、機械着火式
と電気着火式とがある。まず、機械着火式について説明
すると、車両急減速を感知するセンサがインフレータに
取り付けられている。センサでは、ボールがバイアスス
プリングの付勢力に抗して、車両急減速に伴う所定の慣
性力で慣性移動し、この慣性移動により、トリガーがフ
ァイアリングピンと離脱してファイアリングピンが雷管
(点火剤)に衝突する。この衝突により雷管が発火し、
ガス発生剤に火が付く。
と電気着火式とがある。まず、機械着火式について説明
すると、車両急減速を感知するセンサがインフレータに
取り付けられている。センサでは、ボールがバイアスス
プリングの付勢力に抗して、車両急減速に伴う所定の慣
性力で慣性移動し、この慣性移動により、トリガーがフ
ァイアリングピンと離脱してファイアリングピンが雷管
(点火剤)に衝突する。この衝突により雷管が発火し、
ガス発生剤に火が付く。
【0005】一方、電気式の場合には、センサがインフ
レータとは別途位置に、例えば、車両前部に取り付けら
れる。衝撃検出センサが車両急減速を感知すると、判定
回路を介してスクイブに通電がなされ(スクイブ電流が
流れて)、点火剤が発火する。
レータとは別途位置に、例えば、車両前部に取り付けら
れる。衝撃検出センサが車両急減速を感知すると、判定
回路を介してスクイブに通電がなされ(スクイブ電流が
流れて)、点火剤が発火する。
【0006】ところで、車両を潰して廃車を行う場合、
車両がエアバッグ装置を備えたものであれば、車体を潰
す前にエアバッグ装置を強制的に作動するのが、安全性
の観点から好ましい。
車両がエアバッグ装置を備えたものであれば、車体を潰
す前にエアバッグ装置を強制的に作動するのが、安全性
の観点から好ましい。
【0007】電気着火式の場合には、センサとは別途に
スクイブ電流を流すことができ、エアバッグ装置を強制
的に作動するのにセンサの作動は不要であるが、機械着
火式の場合には、ボールに所定の慣性力を及ぼしてセン
サを作動する必要がある。
スクイブ電流を流すことができ、エアバッグ装置を強制
的に作動するのにセンサの作動は不要であるが、機械着
火式の場合には、ボールに所定の慣性力を及ぼしてセン
サを作動する必要がある。
【0008】廃車にあたって、ステアリングホイールに
エアバッグ装置を取り付けたままで車両を潰してしまう
のが安全性の面でも、作業性の面でも好ましい。機械着
火式の場合、ステアリングホイールにエアバッグ装置を
取り付けたままでセンサを作動するのは容易でない。
エアバッグ装置を取り付けたままで車両を潰してしまう
のが安全性の面でも、作業性の面でも好ましい。機械着
火式の場合、ステアリングホイールにエアバッグ装置を
取り付けたままでセンサを作動するのは容易でない。
【0009】そこで、車両を潰す前にエアバッグ装置を
ステアリングホイールから取り外し、取り外したエアバ
ッグ装置を車外で強制的に作動することが考えられる。
この際、取り外し作業中にエアバッグ装置の不用意な作
動を禁ずるために、安全装置を作動するための操作、安
全装置の作動を解除するための操作を行う必要があり、
これは面倒な作業となる。
ステアリングホイールから取り外し、取り外したエアバ
ッグ装置を車外で強制的に作動することが考えられる。
この際、取り外し作業中にエアバッグ装置の不用意な作
動を禁ずるために、安全装置を作動するための操作、安
全装置の作動を解除するための操作を行う必要があり、
これは面倒な作業となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、機械着火式の乗員保護装置用センサにおいて、廃
車時等に車両への取り付け状態のままで簡単に強制作動
することができる乗員保護装置用センサの強制作動構造
を提供することを目的とする。
慮し、機械着火式の乗員保護装置用センサにおいて、廃
車時等に車両への取り付け状態のままで簡単に強制作動
することができる乗員保護装置用センサの強制作動構造
を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、付勢移動されて点火剤と衝突して点火剤
を着火し、着火により、車両急減速時に乗員の保護を行
う乗員保護装置を作動する着火部材と、車両急減速に伴
う慣性力の作用する方向に第1位置から第2位置へ移動
自在な慣性体と、前記慣性体の第1位置から第2位置へ
の移動に対抗するために反慣性力作用方向の付勢力を慣
性体へ及ぼし、反慣性力作用慣性力が前記乗員保護装置
を作動すべき車両急減速時の慣性力に負ける慣性体付勢
手段と、前記着火部材と慣性体との間でそれらに係合
し、慣性体の第1位置で着火部材の付勢移動を阻止し、
慣性体の第2位置で着火部材の付勢移動を許容するトリ
ガーと、を備えた乗員保護装置用センサにおいて、前記
慣性体の反慣性力作用方向側に設けられ、供給される流
体圧で慣性体を押す圧し、付勢手段の反慣性力作用方向
付勢力に抗して慣性体を第1位置から第2位置へ移動し
て、乗員保護装置用センサを強制的に作動する流体圧供
給口、を備えた構成を特徴とする。
に、本発明は、付勢移動されて点火剤と衝突して点火剤
を着火し、着火により、車両急減速時に乗員の保護を行
う乗員保護装置を作動する着火部材と、車両急減速に伴
う慣性力の作用する方向に第1位置から第2位置へ移動
自在な慣性体と、前記慣性体の第1位置から第2位置へ
の移動に対抗するために反慣性力作用方向の付勢力を慣
性体へ及ぼし、反慣性力作用慣性力が前記乗員保護装置
を作動すべき車両急減速時の慣性力に負ける慣性体付勢
手段と、前記着火部材と慣性体との間でそれらに係合
し、慣性体の第1位置で着火部材の付勢移動を阻止し、
慣性体の第2位置で着火部材の付勢移動を許容するトリ
ガーと、を備えた乗員保護装置用センサにおいて、前記
慣性体の反慣性力作用方向側に設けられ、供給される流
体圧で慣性体を押す圧し、付勢手段の反慣性力作用方向
付勢力に抗して慣性体を第1位置から第2位置へ移動し
て、乗員保護装置用センサを強制的に作動する流体圧供
給口、を備えた構成を特徴とする。
【0012】
【作用】上記構成によれば、乗員保護装置を作動すべき
車両急減速時以外では、慣性体は第1位置にあり、着火
部材の付勢移動が阻止される。
車両急減速時以外では、慣性体は第1位置にあり、着火
部材の付勢移動が阻止される。
【0013】乗員保護装置を作動すべき車両急減速時に
は、慣性体付勢手段の反慣性力作用方向付勢力に抗して
慣性体が第2位置へ慣性移動し、第2位置で、着火部材
の付勢移動が許容され、着火部材が点火剤と衝突する。
これにより、点火剤が着火され、点火剤の着火により、
乗員保護装置が作動する。すなわち、センサは機械着火
式のものである。
は、慣性体付勢手段の反慣性力作用方向付勢力に抗して
慣性体が第2位置へ慣性移動し、第2位置で、着火部材
の付勢移動が許容され、着火部材が点火剤と衝突する。
これにより、点火剤が着火され、点火剤の着火により、
乗員保護装置が作動する。すなわち、センサは機械着火
式のものである。
【0014】ここで、廃車時等においては、その前に、
乗員保護装置用センサを強制的に作動する。すなわち、
流体圧供給口から流体圧が慣性体の反慣性力作用方向側
に供給され、流体圧は、慣性体を押圧する。これによ
り、慣性体が、慣性体付勢手段の反慣性力作用方向付勢
力に抗して第1位置から第2位置へ移動し、着火部材の
付勢移動が許容される。これにより、乗員保護装置を作
動すべき車両急減速時のときと同様に、乗員保護装置が
作動する。
乗員保護装置用センサを強制的に作動する。すなわち、
流体圧供給口から流体圧が慣性体の反慣性力作用方向側
に供給され、流体圧は、慣性体を押圧する。これによ
り、慣性体が、慣性体付勢手段の反慣性力作用方向付勢
力に抗して第1位置から第2位置へ移動し、着火部材の
付勢移動が許容される。これにより、乗員保護装置を作
動すべき車両急減速時のときと同様に、乗員保護装置が
作動する。
【0015】従って、乗員保護装置を車両に取り付けた
ままで、簡単に乗員保護装置用センサを強制的に作動す
ることができる。乗員保護装置を外す手間が省かれ、安
全装置の作動操作、作動解除操作も不要となる。構造の
簡易化も果たされる。
ままで、簡単に乗員保護装置用センサを強制的に作動す
ることができる。乗員保護装置を外す手間が省かれ、安
全装置の作動操作、作動解除操作も不要となる。構造の
簡易化も果たされる。
【0016】
【実施例】本発明の乗員保護装置用センサの強制作動構
造の一実施例を、運転席用エアバッグ装置に適用したも
のについて、図1乃至図3に基づき説明する。なお、車
両前方を、矢印FRで図に示す。
造の一実施例を、運転席用エアバッグ装置に適用したも
のについて、図1乃至図3に基づき説明する。なお、車
両前方を、矢印FRで図に示す。
【0017】図2に示すように、乗員保護装置としての
運転席用エアバッグ装置は、インフレータ10、袋体1
2、パッド14を備え、ステアリングホイール16のハ
ブ19に、ベースプレート20を介して取り付けられ
る。インフレータ10はステアリングホイール16のの
軸線周りに外周面を有する円筒形状とされ、運転者側の
端部はベースプレート20から運転者側(矢印FRと反
対側)へ突出している。袋体12は、インフレータ10
の突出端部を覆うようにされ、パッド14は、運転者側
に底壁を有する底付き筒形状とされて、インフレータ1
0との間に、袋体12を折り畳んで収納するようにされ
る。
運転席用エアバッグ装置は、インフレータ10、袋体1
2、パッド14を備え、ステアリングホイール16のハ
ブ19に、ベースプレート20を介して取り付けられ
る。インフレータ10はステアリングホイール16のの
軸線周りに外周面を有する円筒形状とされ、運転者側の
端部はベースプレート20から運転者側(矢印FRと反
対側)へ突出している。袋体12は、インフレータ10
の突出端部を覆うようにされ、パッド14は、運転者側
に底壁を有する底付き筒形状とされて、インフレータ1
0との間に、袋体12を折り畳んで収納するようにされ
る。
【0018】インフレータ10は内部に、ガス発生剤1
8、エンハンサ(火薬)20、着火剤としての雷管2
2、センサ24を備える。ガス発生剤18は、周部に環
状に配置され、エンハンサ20、雷管22、センサ24
は、中央部に、車両後方側から車両前方側に向けて順に
配置されている。センサ24が車両急減速を感知すると
センサ24内のファイアリングピン38が雷管22に衝
突して、雷管22が発火し、続いてエンハンサ22が着
火され、ガス発生剤18に火がついてガス発生剤18が
燃焼し、ガス発生剤18からガスが発生する。発生ガス
は、インフレータ10の外周面の開口28を通って袋体
12内へ供給される。これにより、袋体12は膨張し、
膨張力でパッド14の脆弱部30を破断してパッド14
を展開し、運転者に向けて出る。すなわち、ステアリン
グホイール16と運転者との間に袋体12が膨出して運
転者の保護が図られる。センサ24は機械着火式のもの
である。
8、エンハンサ(火薬)20、着火剤としての雷管2
2、センサ24を備える。ガス発生剤18は、周部に環
状に配置され、エンハンサ20、雷管22、センサ24
は、中央部に、車両後方側から車両前方側に向けて順に
配置されている。センサ24が車両急減速を感知すると
センサ24内のファイアリングピン38が雷管22に衝
突して、雷管22が発火し、続いてエンハンサ22が着
火され、ガス発生剤18に火がついてガス発生剤18が
燃焼し、ガス発生剤18からガスが発生する。発生ガス
は、インフレータ10の外周面の開口28を通って袋体
12内へ供給される。これにより、袋体12は膨張し、
膨張力でパッド14の脆弱部30を破断してパッド14
を展開し、運転者に向けて出る。すなわち、ステアリン
グホイール16と運転者との間に袋体12が膨出して運
転者の保護が図られる。センサ24は機械着火式のもの
である。
【0019】センサ24は、インフレータ10と同軸の
円筒形状とされ、図1に示すように、ケース32内に、
慣性体としてのボール34、トリガー、ファイアリング
ピン38が収納されている。ボール34は、車両前方側
に設けられ、ケース32に設けた凹部(案内部)42内
を、車両急減速に伴う慣性力の作用する方向、すなわち
車両前後方向へ移動自在とされる。
円筒形状とされ、図1に示すように、ケース32内に、
慣性体としてのボール34、トリガー、ファイアリング
ピン38が収納されている。ボール34は、車両前方側
に設けられ、ケース32に設けた凹部(案内部)42内
を、車両急減速に伴う慣性力の作用する方向、すなわち
車両前後方向へ移動自在とされる。
【0020】ファイアリングピン38は、車両後方側に
設けられ、車両前方側に底を有する底付き筒状のピン保
持筒40の底外面にピン保持筒40と一体に車両後方側
へ突出形成される。ピン保持筒40が、ケース32に設
けた凹部44内で車両前後方向に案内移動され、ピン保
持筒40内には、この底と凹部44の底との間にコイル
スプリング46(ピン付勢手段)が設けられる。コイル
スプリング46は、ファイアリングピン38を、車両後
方側へ移動付勢し、これにより、ファイアリングピン3
8は、ケース24に開口されたピン口48を通って雷管
22へ衝突する(図3に鎖線で示す)。
設けられ、車両前方側に底を有する底付き筒状のピン保
持筒40の底外面にピン保持筒40と一体に車両後方側
へ突出形成される。ピン保持筒40が、ケース32に設
けた凹部44内で車両前後方向に案内移動され、ピン保
持筒40内には、この底と凹部44の底との間にコイル
スプリング46(ピン付勢手段)が設けられる。コイル
スプリング46は、ファイアリングピン38を、車両後
方側へ移動付勢し、これにより、ファイアリングピン3
8は、ケース24に開口されたピン口48を通って雷管
22へ衝突する(図3に鎖線で示す)。
【0021】トリガーは、トリガー本体50とトリガー
作動体52とで構成され、トリガ本体50は、車両後方
側に設けられ、ファイアリングピン38の移動方向と交
差するように延設され、トリガー作動体52は、ボール
34の車両前方側を車両前後方向と直角の方向に延びる
第1片54と、ボール34とファイアリングピン38と
の脇を車両前後方向に延びる第2片56とでL字型に形
成されている。ボール34が車両前方へ移動すると第1
片54がボール34で押圧され、トリガー作動体52は
同方向へ移動可能とされる。第2片56の車両後方側の
端部はファイアリングピン38へ向けて作動部58が一
体に突出形成され、作動部58の下端とケース32との
間には、慣性体付勢手段としてのコイルスプリング(バ
イアススプリング)60が介在する。バイアススプリン
グ60は、トリガー作動体52を車両後方側へ(慣性力
の作用する方向と反対の方向である反慣性力作用方向
へ)移動付勢し、ボール34の車両前方への移動に対抗
する。
作動体52とで構成され、トリガ本体50は、車両後方
側に設けられ、ファイアリングピン38の移動方向と交
差するように延設され、トリガー作動体52は、ボール
34の車両前方側を車両前後方向と直角の方向に延びる
第1片54と、ボール34とファイアリングピン38と
の脇を車両前後方向に延びる第2片56とでL字型に形
成されている。ボール34が車両前方へ移動すると第1
片54がボール34で押圧され、トリガー作動体52は
同方向へ移動可能とされる。第2片56の車両後方側の
端部はファイアリングピン38へ向けて作動部58が一
体に突出形成され、作動部58の下端とケース32との
間には、慣性体付勢手段としてのコイルスプリング(バ
イアススプリング)60が介在する。バイアススプリン
グ60は、トリガー作動体52を車両後方側へ(慣性力
の作用する方向と反対の方向である反慣性力作用方向
へ)移動付勢し、ボール34の車両前方への移動に対抗
する。
【0022】トリガー本体50の延設方向一端部には、
作動部58に形成された溝62内に嵌合する嵌合突起6
4が形成され、トリガー本体50の延設方向他端部は、
回動軸66でケース32に軸支される。トリガー作動体
52が車両前方へ移動すると、トリガー本体50が回動
軸66回りに回動自在とされる(矢印Aの向き)。トリ
ガー本体50の延設方向他端部はまた、係合部68を備
え、トリガー本体50が回動軸66回りに回動するのに
従い係合部68も回動軸66回りに回動し、上記筒状部
40の底外面周端に形成された段差70と係脱自在とさ
れる。係合部68が段差70と係合した状態(図1の状
態)では、ファイアリングピン38の付勢移動が阻止さ
れ(ファイアリングピン38が付勢位置に保持され)、
係合部68が段差70と離脱した状態(図3の状態)で
はファイアリングピン38の付勢移動が許容される(フ
ァイアリングピン38の衝突位置位置への移動が可能と
なる)。
作動部58に形成された溝62内に嵌合する嵌合突起6
4が形成され、トリガー本体50の延設方向他端部は、
回動軸66でケース32に軸支される。トリガー作動体
52が車両前方へ移動すると、トリガー本体50が回動
軸66回りに回動自在とされる(矢印Aの向き)。トリ
ガー本体50の延設方向他端部はまた、係合部68を備
え、トリガー本体50が回動軸66回りに回動するのに
従い係合部68も回動軸66回りに回動し、上記筒状部
40の底外面周端に形成された段差70と係脱自在とさ
れる。係合部68が段差70と係合した状態(図1の状
態)では、ファイアリングピン38の付勢移動が阻止さ
れ(ファイアリングピン38が付勢位置に保持され)、
係合部68が段差70と離脱した状態(図3の状態)で
はファイアリングピン38の付勢移動が許容される(フ
ァイアリングピン38の衝突位置位置への移動が可能と
なる)。
【0023】ボール34が、バイアススプリング60の
付勢力(反慣性力作用方向付勢力)に抗して、車両前方
に第1位置(図1の位置)から第2位置(図3の位置)
へ移動すると、トリガー作動体52、トリガー本体50
を介して係合部68が段差70と係合した状態(図1の
状態)から係合部68が段差70と離脱した状態(図3
の状態)へ回動する。
付勢力(反慣性力作用方向付勢力)に抗して、車両前方
に第1位置(図1の位置)から第2位置(図3の位置)
へ移動すると、トリガー作動体52、トリガー本体50
を介して係合部68が段差70と係合した状態(図1の
状態)から係合部68が段差70と離脱した状態(図3
の状態)へ回動する。
【0024】バイアススプリング60の反慣性力作用方
向付勢力の大きさは、エアバッグ装置を作動すべき車両
急減速時にボール34に作用する慣性力には負ける大き
さとされる。ボール34は、エアバッグ装置を作動すべ
き車両急減速時に受ける慣性力で、バイアススプリング
60の反慣性力作用方向付勢力に抗して、第1位置から
第2位置へ移動する。
向付勢力の大きさは、エアバッグ装置を作動すべき車両
急減速時にボール34に作用する慣性力には負ける大き
さとされる。ボール34は、エアバッグ装置を作動すべ
き車両急減速時に受ける慣性力で、バイアススプリング
60の反慣性力作用方向付勢力に抗して、第1位置から
第2位置へ移動する。
【0025】ここで、ボール34を案内移動する凹部4
2には、ボール34の車両後方側、ないし反慣性力作用
方向側に、流体圧供給口としてのインレット100が形
成される。インレット100には図2に示すようにホー
ス110が接続され、ホース110を通ってインレット
100から凹部42内には、エアバッグ装置がステアリ
ングホイール16に装着された状態で、エア圧を供給す
ることができるようにされる。インレット100にエア
圧を供給することにより、ボール34がエア圧で押圧さ
れて第1位置から第2位置へ、バイアススプリング60
の付勢力に抗して移動することができ、センサ24を強
制的に作動することができる。
2には、ボール34の車両後方側、ないし反慣性力作用
方向側に、流体圧供給口としてのインレット100が形
成される。インレット100には図2に示すようにホー
ス110が接続され、ホース110を通ってインレット
100から凹部42内には、エアバッグ装置がステアリ
ングホイール16に装着された状態で、エア圧を供給す
ることができるようにされる。インレット100にエア
圧を供給することにより、ボール34がエア圧で押圧さ
れて第1位置から第2位置へ、バイアススプリング60
の付勢力に抗して移動することができ、センサ24を強
制的に作動することができる。
【0026】上記構成によれば、エアバッグ装置を作動
すべき車両急減速時以外では、ボール34に作用する慣
性力が、バイアススプリング60の付勢力に勝てず、ボ
ール34は第1位置にある。第1位置では、トリガーの
係合部68が、ファイアリングピン38を突出してある
ピン保持筒40の上記段差70と係合し、ファイアリン
グピン38は付勢移動が阻止される。
すべき車両急減速時以外では、ボール34に作用する慣
性力が、バイアススプリング60の付勢力に勝てず、ボ
ール34は第1位置にある。第1位置では、トリガーの
係合部68が、ファイアリングピン38を突出してある
ピン保持筒40の上記段差70と係合し、ファイアリン
グピン38は付勢移動が阻止される。
【0027】エアバッグ装置を作動すべき車両急減速時
には、ボール34に作用する慣性力がバイアススプリン
グ60の付勢力に勝ち、ボール34は第1位置から第2
位置へ移動する。第2位置では、トリガーの係合部68
が段差70と離脱し、ファイアリングピン38は付勢移
動が許容される。これにより、ファイアリングピン38
が雷管22と衝突し、雷管22が着火され、雷管22の
着火により、エアバッグ装置が作動する。
には、ボール34に作用する慣性力がバイアススプリン
グ60の付勢力に勝ち、ボール34は第1位置から第2
位置へ移動する。第2位置では、トリガーの係合部68
が段差70と離脱し、ファイアリングピン38は付勢移
動が許容される。これにより、ファイアリングピン38
が雷管22と衝突し、雷管22が着火され、雷管22の
着火により、エアバッグ装置が作動する。
【0028】ここで、廃車時等においては、その前に、
エアバッグ装置を強制的に作動する。すなわち、インレ
ット100にエア圧を供給する。ボール34は、エア圧
でバイアススプリング60の付勢力に抗して第1位置か
ら第2位置へ移動し、ファイアリングピン38の付勢移
動が許容されて、エアバッグ装置を作動すべき車両急減
速時のときと同様に、エアバッグ装置が作動する。
エアバッグ装置を強制的に作動する。すなわち、インレ
ット100にエア圧を供給する。ボール34は、エア圧
でバイアススプリング60の付勢力に抗して第1位置か
ら第2位置へ移動し、ファイアリングピン38の付勢移
動が許容されて、エアバッグ装置を作動すべき車両急減
速時のときと同様に、エアバッグ装置が作動する。
【0029】これにより、エアバッグ装置を車両に取り
付けたままで、簡単にセンサ24を強制的に作動するこ
とができる。エアバッグ装置を外す手間が省かれ、安全
装置の作動操作、作動解除操作も不要となる。
付けたままで、簡単にセンサ24を強制的に作動するこ
とができる。エアバッグ装置を外す手間が省かれ、安全
装置の作動操作、作動解除操作も不要となる。
【0030】なお、インレット100には、ホース11
0を介して車両外からエア圧を供給することの他、ステ
アリングホイールアッシーや、その他、車両内にボンベ
等を予め装備しておきこのボンベ等からホース110を
介してエア圧を供給することが可能である。
0を介して車両外からエア圧を供給することの他、ステ
アリングホイールアッシーや、その他、車両内にボンベ
等を予め装備しておきこのボンベ等からホース110を
介してエア圧を供給することが可能である。
【0031】また、インレット100は、図4に示すよ
うに、隔壁102で閉塞し、ケース24内に異物等が入
り込まないようにするのが好ましい。この場合には、図
5に示すように、エア圧供給用ホース110の小径先端
部の先で隔壁102を破ってホース110の小径先端部
をインレット100内に挿入し、あるいは、隔壁102
を取り去った後にホース110の小径先端部をインレッ
ト100内に挿入し、エア圧の供給を行うことができ
る。
うに、隔壁102で閉塞し、ケース24内に異物等が入
り込まないようにするのが好ましい。この場合には、図
5に示すように、エア圧供給用ホース110の小径先端
部の先で隔壁102を破ってホース110の小径先端部
をインレット100内に挿入し、あるいは、隔壁102
を取り去った後にホース110の小径先端部をインレッ
ト100内に挿入し、エア圧の供給を行うことができ
る。
【0032】本発明は、上記実施例に限定されるもので
はなく種々の変更が可能である。例えば、慣性体の形状
や、トリガーの慣性体とファイアリングピンとの係合構
造等は、上記実施例に限定されるものではない。
はなく種々の変更が可能である。例えば、慣性体の形状
や、トリガーの慣性体とファイアリングピンとの係合構
造等は、上記実施例に限定されるものではない。
【0033】また、上記実施例では、運転席用のエアバ
ッグ装置について説明したが、それに限定されるのでは
なく、本発明は、助手席用のエアバッグ装置や、更に
は、エアバッグ装置以外の、シートベルト装置のプリテ
ンショナ、すなわち、車両急減速時に、シートベルトを
装着したときに残っているベルトの弛みを取ってベルト
による拘束を早めるための装置等の他の乗員保護装置に
ついても適用可能である。
ッグ装置について説明したが、それに限定されるのでは
なく、本発明は、助手席用のエアバッグ装置や、更に
は、エアバッグ装置以外の、シートベルト装置のプリテ
ンショナ、すなわち、車両急減速時に、シートベルトを
装着したときに残っているベルトの弛みを取ってベルト
による拘束を早めるための装置等の他の乗員保護装置に
ついても適用可能である。
【0034】更に、供給される流体圧はエア圧に限らな
いのは勿論である。
いのは勿論である。
【0035】
【発明の効果】本発明に係る乗員保護装置用センサの強
制作動構造によれば、乗員保護装置を車両に取り付けた
ままで、簡単に乗員保護装置用センサを強制的に作動す
ることができる。
制作動構造によれば、乗員保護装置を車両に取り付けた
ままで、簡単に乗員保護装置用センサを強制的に作動す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例の乗員保護装置用センサ
の強制作動構造を車両前後方向に沿って切断して示す断
面図である。
の強制作動構造を車両前後方向に沿って切断して示す断
面図である。
【図2】本実施例の乗員保護装置用センサの強制作動構
造を適用した運転席用エアバッグ装置を、車両前後方向
に沿って切断して示す断面図である。
造を適用した運転席用エアバッグ装置を、車両前後方向
に沿って切断して示す断面図である。
【図3】慣性体移動後の状態を示す図1に相当する図で
ある。
ある。
【図4】図1において、インレットを閉塞して示す図で
ある。
ある。
【図5】インレットにエア圧供給用のホースの小径先端
部を挿入した状態を示す図4に対応する図である。
部を挿入した状態を示す図4に対応する図である。
22 点火剤 24 センサ 34 ボール(慣性体) 38 ファイアリングピン(着火部材) 50 トリガー本体(トリガー) 52 トリガー作動体(トリガー) 60 バイアススプリング(慣性体付勢手段) 100 インレット(流体圧供給口)
Claims (1)
- 【請求項1】 付勢移動されて点火剤と衝突して点火剤
を着火し、着火により、車両急減速時に乗員の保護を行
う乗員保護装置を作動する着火部材と、 車両急減速に伴う慣性力の作用する方向に第1位置から
第2位置へ移動自在な慣性体と、 前記慣性体の第1位置から第2位置への移動に対抗する
ために反慣性力作用方向の付勢力を慣性体へ及ぼし、反
慣性力作用慣性力が前記乗員保護装置を作動すべき車両
急減速時の慣性力に負ける慣性体付勢手段と、 前記着火部材と慣性体との間でそれらに係合し、慣性体
の第1位置で着火部材の付勢移動を阻止し、慣性体の第
2位置で着火部材の付勢移動を許容するトリガーと、 を備えた乗員保護装置用センサにおいて、 前記慣性体の反慣性力作用方向側に設けられ、供給され
る流体圧で慣性体を押圧し、付勢手段の反慣性力作用方
向付勢力に抗して慣性体を第1位置から第2位置へ移動
して、乗員保護装置用センサを強制的に作動する流体圧
供給口、 を備えたことを特徴とする乗員保護装置用センサの強制
作動構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6146837A JPH0811672A (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | 乗員保護装置用センサの強制作動構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6146837A JPH0811672A (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | 乗員保護装置用センサの強制作動構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0811672A true JPH0811672A (ja) | 1996-01-16 |
Family
ID=15416654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6146837A Pending JPH0811672A (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | 乗員保護装置用センサの強制作動構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0811672A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020533610A (ja) * | 2017-09-12 | 2020-11-19 | ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh | 自動車の非アクティブ化された動作状態の確定方法 |
-
1994
- 1994-06-28 JP JP6146837A patent/JPH0811672A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020533610A (ja) * | 2017-09-12 | 2020-11-19 | ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツングRobert Bosch Gmbh | 自動車の非アクティブ化された動作状態の確定方法 |
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