JPH0544721U - 乗員保護装置用センサ - Google Patents

乗員保護装置用センサ

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JPH0544721U
JPH0544721U JP9515091U JP9515091U JPH0544721U JP H0544721 U JPH0544721 U JP H0544721U JP 9515091 U JP9515091 U JP 9515091U JP 9515091 U JP9515091 U JP 9515091U JP H0544721 U JPH0544721 U JP H0544721U
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JP
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inertial body
vehicle
ignition pin
inertial
preloader
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泰穂 北沢
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Tokai Rika Co Ltd
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Tokai Rika Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で車両急減速時にのみ乗員保護装
置を確実に作動させる乗員保護装置用センサを得る。 【構成】 プリローダ28に備えられたプリローダセン
サ32には、ケース88、90の内方に慣性体92が備
えられ、慣性体とケース90との間にはバイアススプリ
ング98が設けられ慣性体の移動を規制している。車両
急減速時には、このバイアススプリングの付勢力に抗し
て慣性体が矢印C方向へ移動する。慣性体は、保持部材
96を介して圧縮コイルばね85に付勢された着火ピン
84を保持している。所定以上の慣性力が作用して慣性
体が移動した場合、保持部材が着火ピンのフランジへ押
し当てられて破断される。このため、着火ピンは保持が
解除されて雷管73へ向けて飛び出しプリローダを作動
させる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両緊急時に乗員保護装置を作動する乗員保護装置用センサに関す る。
【0002】
【従来の技術】
車両には、車両緊急時に乗員を保護する乗員保護装置が備えられている。この 乗員保護装置には、ウエビングによって乗員を拘束するシートベルト装置、エア バッグを膨らませて乗員を保護するエアバッグ装置がある。
【0003】 例えば、シートベルト装置は、車両急減速時にウエビングによって乗員を拘束 するが、ウエビングと乗員との間の隙間が多いとウエビングの拘束性能を充分に 発揮させることができない。このため、シートベルト装置には、車両急減速時に ウエビングを強制的に巻き取ってウエビングを乗員の体に密着させるためのプリ ローダを備えたものがある。この密着されたウエビングによって乗員の体が慣性 力によって車両前方に移動しようとするのが阻止される。
【0004】 このプリローダには車両緊急時にプリローダを作動させるプリローダセンサが 備えられ、プリローダセンサが車両の急減速状態を検知するとプリローダが作動 してウエビング巻取装置の巻取軸をウエビング巻取方向へ強制的に回転させるよ うになっている。これによって、乗員の体にウエビングが密着する。なお、ウエ ビング巻取装置には加速度センサを有するウエビングのロック機構が備えられて おり、急減速時に乗員の体が車両前方に移動しようとするためにウエビングが引 き出されるのを阻止して、乗員の体を保護するようになっている。
【0005】 このプリローダセンサには、圧縮コイルばねによって雷管へ向けて着火ピンが 付勢されバイアスシャフトによって保持された、所謂、機械着火式のものがある 。バイアスシャフトには慣性体が隣接して設けられており、車両急減速時に慣性 体に生ずる慣性力によって回転されるようになっている。このバイアスシャフト の回転によって着火ピンの保持が解除される。
【0006】 バイアスシャフトによる保持が解除された着火ピンは、付勢力によって雷管に 向けて飛ばされ雷管に衝突する。雷管と着火ピンの衝突によってプリローダが作 動し、ウエビング巻取装置の巻取軸をウエビング巻取方向へ回転させる。
【0007】 ところで、慣性体に慣性力が生ずる場合、車両急減速時のみに限らず、慣性体 に通常の走行状態での加速度が作用することによって生ずる。このため、車両の 減速あるいは加速等によってプリローダセンサが作動しないように慣性体の移動 方向や、バイアスシャフトを回転させるための力を正確に決定している。また、 ハンマー等によって叩いた場合に生ずるような衝撃に対してプリローダセンサが 作動しないようになっている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、プリローダを車両の加速状態に応じて正確に作動させるために は、高精度のプリローダセンサが必要となり部品点数も多くなる。このため、プ リローダのコストアップに繋がっている。
【0009】 本考案は上記事実を考慮してなされたものであり、簡単な構造で正確に作動す る乗員保護装置用センサを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る乗員保護装置用センサは、車両急減速時に乗員保護装置を作動す る乗員保護装置用センサであって、前記車両急減速時に慣性力によって一方向に 移動可能とされた慣性体と、前記慣性体の移動方向に設けられ所定以上の慣性力 が作用した場合に慣性体を移動可能とする慣性体保持手段と、前記慣性体の移動 方向と反対方向に向けて付勢され付勢方向に配設された着火手段とによって乗員 保護装置を作動する着火ピンと、前記着火ピンの中間部に形成された拡径部と、 前記慣性体と共に移動可能に設けられ前記拡径部に当接して前記着火ピンを前記 付勢力に抗して保持する保持部材と、を有し、前記車両急減速状態で前記慣性体 の移動時に前記保持部材と前記拡径部の当接部分の少なくとも一方が破断して前 記着火ピンの保持が解除されることを特徴とする。
【0011】
【作用】
上記構成の本考案に係る乗員保護装置用センサは、慣性体と付勢手段によって 着火手段に向けて付勢された着火ピンを備えている。着火ピンは拡径部が慣性体 に設けられた保持部材に当接して付勢手段の付勢力に抗して保持されている。
【0012】 この慣性体は一方にのみ移動可能とされ、移動方向に設けられた慣性体保持手 段によって保持されている。このため、慣性体は車両の急減速時に所定の慣性力 が生じた場合に慣性体保持手段に抗して移動するようになっている。この慣性体 の移動によって、保持部材と着火ピンの拡径部との間に慣性体の慣性力が作用し 、保持部材又は拡径部が破断する。この保持部材又は拡径部の破断によって着火 ピンの保持が解除される。
【0013】 着火ピンは、保持部材による保持が解除されると付勢力によって着火手段へ向 けて移動し、着火手段を作動させるようになっている。この着火手段の作動によ って、乗員保護装置が作動する。
【0014】 慣性体の移動を制限するためには、例えば、慣性体を一方向にのみ移動可能な ケーシングに収容し、移動可能とされた側に慣性体保持手段を配設し、これらに よって慣性体を保持することができる。この慣性体保持手段を設けた側を、車両 の急減速時に慣性体に慣性力が作用する方向へ向ければよい。これによって、慣 性体は、所定以上の慣性力が作用した場合に、慣性体保持手段に抗して移動可能 となる。
【0015】 また、前述した如く、慣性体に所定以上の慣性力が作用した場合に、保持部材 または、拡径部の少なくとも一方が破断するようになっている。保持部材又は拡 径部は、車両の急減速によって生ずる慣性力を考慮し、この慣性力によって少な くとも一方が破断するような材質、形状として設ければよい。
【0016】 本考案は、乗員保護装置としてのシートベルト装置のプリローダを機械的に作 動させるセンサに適用することができることは勿論であるが、エアバッグ装置の インフレータを機械的に作動させるセンサとして適用することができる。
【0017】
【実施例】
図1及び図2を用いて本考案の乗員保護装置用センサが適用されたプリローダ 28を備えたウエビング巻取装置10について説明する。なお、各図において、 矢印FRは車両前方、矢印UPは車両上方、矢印INは車両室内側を各々示して いる。
【0018】 図1には、ウエビング巻取装置10の概略斜視図が示されている。このウエビ ング巻取装置10では、フレーム12が取付ボルト14によって図示しない車室 側壁の下部にへ固着されている。また、フレーム12には、その両側部が略直角 に車室外側に屈曲され互いに平行とされた脚板18、20が形成されている。脚 板18、20には、それらの略中央部に貫通孔(図示省略)が互いに同軸的に形 成され、巻取軸22の軸方向の両端部が挿通されて回転可能に支持されている。 巻取軸22の軸方向は、車両前後方向に沿って水平に配置されている。
【0019】 この巻取軸22の中間部には、巻取軸22と同軸的にスプール24が固着され ている。スプール24には、乗員拘束用のウエビング26の基端(長手方向の一 端)が係止されている。
【0020】 ウエビング巻取装置10の上部には、プリローダ28が備えられている。以下 プリローダ28について詳細に説明する。
【0021】 図1に示されるように、プリローダ28は、プリローダ本体30が一方の脚板 18に取り付けられている。プリローダ本体30の一部はカバー34によって閉 塞された内部に本考案が適用されたプリローダセンサ32が収容されている(図 1では図示省略)。なお、プリローダセンサ32に付いては後述する。
【0022】 プリローダ本体30は、ウエビング巻取装置10への取付状態で一対のの脚板 18、20の上部に、中空で箱体形状のブラケット36が配置されている。ブラ ケット36の開口側端部と反対側の端面(図1に示される脚板18側)は閉塞さ れている。また、ブラケット36の車両幅方向の両端面には、円孔42、44が 穿設された一対の取付部38、40が突設され一体に形成されている。円孔42 、44の各々には雌ねじが形成されており、一対の取付部38、40は、脚板1 8の上端部に形成された一対の延出部46、48へ取付ボルト50、52によっ て取り付けられている。
【0023】 一方の脚板18の車両前方に突出した端部には、車両上方側の面にシリンダ用 孔54が穿設されている。このシリンダ用孔54には、雌ねじが形成され、シリ ンダ56が螺合されて取り付けられるようになっている。
【0024】 シリンダ56は、外周面にシリンダ用孔54に対応する雄ねじが形成された基 部56A、中空円筒形状の中間部56B及び先端部56Cを同軸的に備えた略円 筒形状とされ、基部56Aをシリンダ用孔54へ螺合して取り付けられている。 先端部56Cは、先端に向けて除々に縮径され、先端に空気抜き孔60が穿設さ れ中間部56B内方と外部とが連通されている。
【0025】 シリンダ56には、中間部56Bの内方に軸方向に沿って移動可能とされるピ ストン61が収容されている。ピストン61の基部56A側の端面には、ワイヤ 62の一端が連結されている。このワイヤ62の中間部は脚板18に沿って基部 56Aから引き出され、脚板18の車両前方側の面に取り付けられたスプリング コンプリート64内へ案内されている。スプリングコンプリート64には、カバ ー66内に図示しないぜんまいばねが収容されており、このぜんまいばねの外端 が係止されている。また、このぜんまいばねの内端は、巻取軸22に係止されて いる(図示省略)。
【0026】 この図示しないぜんまいばねによって巻取軸22は、ウエビング巻取方向(図 1矢印A方向)へ付勢されており、この付勢力によってウエビング26が巻取軸 22に層状に巻き取られている。また、ウエビング26は、このぜんまいばねの 付勢力に抗して、巻取軸22をウエビング引出し方向(図1矢印B方向)へ回転 させることによって引き出されるようになっている。
【0027】 ワイヤ62の他端は、カバー66内に挿通され、図示しないクラッチ手段を介 して巻取軸22へ連結されている。したがって、ピストン61の矢印I方向の移 動によって、ワイヤ62が引かれ、巻取軸22がウエビング巻取方向に回転され る。
【0028】 図2に示されるように、ブラケット36の長手方向の中間部の内部には、ガス 発生剤収容部67が設けられており、ガス発生剤68が収容されている。ガス発 生剤収容部67は、前記シリンダ用孔54との間に連通孔74が形成されており 、これによって、シリンダ56内の基部56Aとピストン61との間と連通され (図示省略)ガス発生剤68が発生したガスをシリンダ56内へ送り込むように なっており、このガスに寄ってピストン61が矢印I方向へ押し上げられる。ま た、連通孔74と反対側の端部には、閉塞部材71によって緊密に閉塞され、閉 塞部材71はブラケット36の外周面を貫通する固定ピン78が螺合されて固定 されている。
【0029】 図1及び図2に示されるように、ブラケット36の車室内側の側面には、取付 部38の車両後方側に、軸方向の一方の端部が開口された円筒形状のセンサ収容 部80が一体に形成されている。センサ収容部80は軸方向を車両前後方向に沿 って配置され、取付部38と反対側(車両前方側)が開口され、カバー34が配 置される。
【0030】 図2に示されるように、センサ収容部80の開口部82は、車両前方側に開口 されており、内方の底部(車両後側)には雷管ケース70が配設されている。こ の雷管ケース70とブラケット36のガス発生部材収容部67との間は連通孔7 5によって連通されており、雷管ケース70に収容された雷管73が発火した火 花をガス発生剤68へ案内し、ガス発生剤68を着火するようになっている。
【0031】 また、センサ収容部80内には、雷管ケース70側にケース88が配設され開 口側にケース90が配設されている。これらのケース88、90は、軸方向の一 端が開口された略円筒状とされ互いの開口を対向させて収容されている。
【0032】 ケース90の底部の軸心部には、スプリング収容部76が形成され、着火ピン 84の一端が遊嵌されて収容されている。着火ピン84は、ケース88、90と 同軸的に配設され先端が車両後方へ向けられている。また、着火ピン84の軸方 向の中間部には、円板状のフランジ86が同軸的に形成され、スプリング収容部 76に収容された圧縮コイルばね85の先端が当接されている。また、ケース8 8の車両後側の軸心部には、着火ピン84の雷管73への案内路94が形成され ている。着火ピン84は圧縮コイルばね85によって雷管73へ向けて付勢され ている。
【0033】 一方、ケース88には、略円筒状とされた慣性体92が同軸的に収容され、こ の慣性体92の一端は、ケース90内に突出されて収容されている。この慣性体 92の車両前側には、略円板状の保持部材96が配設されている。この保持部材 96の軸心部は、車両後側に向けて円筒状に突出され、車両後側に開口された凹 部96Aが形成されている。この凹部96Aの軸心部には、貫通孔96Bが穿設 されている。。前記着火ピン84は、フランジ86がこの凹部96A内方に遊嵌 され、先端部が貫通孔96Bから突出されており、圧縮コイルばね85の付勢力 に抗して保持されるようになっている。
【0034】 保持部材96とケース90の底部との間には、バイアススプリング98が配設 されている。このバイアススプリング98は、ケース90の底部側が縮径された 皿ばねとされ、ケース90の底部のスプリング収容部76を遊嵌して配設されて いる。このバイアススプリング98によって前記慣性体92ががたつくことなく ケース88、90内に収容されている。
【0035】 また、バイアススプリング98は、車両の急減速時に慣性体92に生じる大き な慣性力が作用した場合に撓むようになっている。したがって、この大きな慣性 力は、着火ピン84のフランジ86と保持部材96の凹部96Aの貫通孔96B 近傍との間に作用し、保持部材96と共に着火ピン84を車両前側へ押すように なっている。このため、着火ピン84がケース90の底部に当接すると慣性体9 2による移動が阻止される。したがって、慣性体92の慣性力は、保持部材96 の凹部96Aと着火ピン84のフランジ86との間に作用し、凹部96Aを破断 するようになっている。この凹部96Aの破断によって着火ピン84の保持が解 除されるようになっている。
【0036】 保持が解除された着火ピン84は、圧縮コイルばね85の付勢力によって雷管 73へ向けて飛ばされ、雷管73と衝突するようになっており、この衝突によっ て生じた火花が連通路75を介してガス発生剤68へ案内される。
【0037】 以上の構成によるプリローダセンサ32が組み込まれたプリローダ28を備え たウエビング巻取装置10は、車両急減速状態を検知する加速度センサ及びこの 加速度センサによって作動され巻取軸22のウエビング引出方向回転を瞬時に阻 止するロック機構が併設されている(図示省略)。
【0038】 また、ウエビング巻取装置10がウエビング連続式とされた3点式シートベル ト装置に用いられる場合には、巻取軸22から引き出されたウエビング26は、 端部が図示しないアンカ部材を介して車体へ係止され、中間部は車体に係止され た図示しないスリップジョイントで折り返され、さらに、前記アンカ部材とスリ ップジョイントとの中間部に図示しないタングプレートが長手方向へ摺動可能に 取り付けられている。さらに、シートに着座した乗員がウエビング26を巻取軸 22から引き出して、タングプレートを車体に配設されたバックル装置に係合さ せることで乗員はシートベルト装着状態となる。
【0039】 次に本実施例の作用を説明する。 ウエビング巻取装置10に設けられたプリローダ28は、シリンダ56内のピ ストン61が基部56A側に位置されており、ウエビング巻取装置10の巻取軸 22の回転を妨げないようになっている。また、走行中の加減速等では、プリロ ーダセンサ32の慣性体92に生ずる慣性力が弱く、バイアススプリング98に よって慣性体92の移動が阻止される。このため、プリローダ28が作動するこ とはない。また、ハンマー等の衝撃は、減衰振動として慣性体92に慣性力を付 与するため、慣性体92はバイアススプリング98によって慣性移動が制限され プリローダ28が作動しない。
【0040】 一方、車両が急減速状態となると、プリローダセンサ32の慣性体92には、 車両後側へ向けて慣性力が作用し、慣性体92を車両後側へ移動させる。この慣 性力によって、慣性体92はバイアススプリング98を圧縮し、着火ピン84の 後端がケース90の底部に当接する。着火ピン84の後端がケース90に当接し た状態で慣性体92がさらに慣性力によって移動しようとすると、この力が保持 部材96の凹部96Aを着火ピン84のフランジ86へ押しつける。このため、 保持部材96の凹部96Aは、破断されて着火ピン84の保持を解除する。着火 ピン84は、保持部材96による保持が解除されると、圧縮コイルばね85の付 勢力によって雷管73へ向けて飛び出すことになる。
【0041】 雷管73へ向けて飛び出した着火ピン84の先端は案内路94に案内されて雷 管73に衝突し、発生した火花によってガス発生剤68からガスを発生しシリン ダ56内に送り込む。これによって、ピストン61が押し上げられ(図1矢印I 方向)てワイヤ62を引く。このワイヤ62が引かれることによって、ウエビン グ巻取装置10の巻取軸22はウエビング巻取方向へ回転し、ウエビング26を 引っ張る。これによって、乗員の体は、ウエビング26によって緊密に拘束され る。さらに、ウエビング巻取装置10は、図示しないロック機構が作動し、乗員 の体に作用する慣性力によってウエビング26が引き出されるのを阻止し、乗員 を保護する。
【0042】 このプリローダセンサ32は、ケース88、90に収容された慣性体92が、 車両前側へのみ移動可能とされており、車両上下方向あるいは車両幅方向(車室 内側及び車室外側)等には移動しないようになっている。このため、慣性体92 の移動方向を車両前方へ向けるようにすればよく、プリローダセンサ32を組付 ける作業を簡単にすることができる。
【0043】 このように、プリローダセンサ32は、慣性体92、着火ピン84、保持部材 96、圧縮コイルばね85及びバイアススプリング98によって構成され、特別 な部品を必要とせず部品点数を少なくすることができる。また、これらは車両の 前後方向に沿ってのみ移動するようになっているため各部品の移動方向を車両の 前後方向に沿うように組付ければよく、高い組付け精度を必要とせず簡単に組付 けることができる。このため、プリローダセンサ32を小型とすることができる 。
【0044】 プリローダセンサ32は、車両の急減速時の慣性体92の慣性力によって保持 部材96が破断される構造とすれば良く、車両の急減速時の慣性力によって破断 させることを考慮した材質及び構造とすればよく、破断することによって着火ピ ンの保持を解除するようにすればよい。例えば、図3に示されるように、保持部 材96の凹部96Aには、貫通孔96Bに半径方向内方へ向けて複数の保持板9 6Cが延設されている。この保持板96Cに着火ピン84のフランジ86の車両 後側の端面が当接され着火ピン84が圧縮コイルばね85(図3では図示省略) の付勢力に抗して保持される。車両の急減速時には、慣性体92の慣性力によっ て保持板96Cが破断され、凹部96Aによる着火ピン84の保持が解除される 。
【0045】 また、保持手段の破断部分は着火ピン84に設けたものであってもよい。例え ば、図4に示されるように、着火ピン84のフランジ86に半径方向の外方に突 出する保持板86Aを延設してもよい。これらの保持板86Aが、保持部材96 の凹部96Aに当接されて、着火ピン84が保持されるようになっている。なお 、保持部材96の貫通孔96Bは、着火ピン84のフランジ86が挿通可能とさ れている。
【0046】 この場合、車両の急減速時の慣性体92の慣性力によって、フランジ86の保 持板86Aが破断され、これによって、保持部材96による着火ピン84の保持 が解除され、プリローダ28が作動する。
【0047】 なお、本実施例では、ウエビング巻取装置10に備えられたプリローダ28に 適用した例を適用したが、エアバッグ装置のインフレータを作動させるエアバッ グ装置用センサに適用することも可能である。
【0048】 図5には、本考案に係る実施例2が示されている。なお、実施例2においては 基本的に実施例1と同一の構成し、同一の部品には同一の符号を付与してその説 明を省略する。
【0049】 図5には、本実施例に係るプリローダセンサ33が示されている。このプリロ ーダセンサ33には、保持部材96の凹部96Aに形成された貫通孔96Bの周 縁に段差部96Dが形成されている。この段差部96Dには、着火ピン84のフ ランジ86が収容され保持されるようになっている。また、この段差部96Dは 、車両の急減速時の慣性体の慣性力が作用することによって、先端部が破断され 、着火ピン84の保持を解除するようになっている。
【0050】 また、プリローダセンサ33には、慣性体92の内方に円筒状のピンガイド9 9が同軸的に配設され、一端が凹部96Aの車両後側の面に連結されている。こ のピンガイド99は、着火ピン84のフランジ86に略同軸的に配設され、フラ ンジ86を車両後側へ向けて案内するようになっている。
【0051】 車両の急減速時に慣性体92に生ずる慣性力は、凹部96Aの段差部96Dと 着火ピン84のフランジ86との間に作用し、この慣性力によって、段差部96 Dの先端部が破断される。この段差部96Dの破断によって保持部材96による 着火ピン84の保持が解除され、着火ピン84が圧縮コイルばね85の付勢力に よって飛び出す。この際、着火ピン84のフランジ86は、ピンガイド99に案 内され、着火ピン84の先端を確実に案内孔94に沿って雷管73へ案内するこ とができる。
【0052】 なお、実施例2では、ピンガイド99と慣性体92とを別に設けたが、慣性体 92の内周面をピンガイドとして形成したものであってもよい。これによって、 慣性体92の質量を大きく設定することができる。
【0053】
【考案の効果】
以上説明した如く本考案の乗員保護装置用センサは、着火ピンと慣性体と保持 手段による簡単な構成で、保持手段が車両の急減速時に生ずる慣性体の所定の慣 性力によって破断して着火手段を作動させる。このため、簡単な構造で組付けが 容易であり製品コストを下げることができる優れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るウエビング巻取装置を示す斜視
図である。
【図2】本考案が適用されたプリローダを示す図1の2
−2線に沿った要部断面図である。
【図3】保持部材の変形例を示す車両前方側から見た要
部正面図である。
【図4】保持手段の剪断部分を着火ピンに形成した例を
示す要部斜視図である。
【図5】実施例2に係るプリローダを示す要部断面図で
ある。
【符号の説明】
10 ウエビング巻取装置(乗員保護装置) 26 ウエビング 28 プリローダ 32、33 プリローダセンサ(乗員保護装置用セン
サ) 73 雷管(着火手段) 84 着火ピン 85 圧縮コイルばね 86 フランジ(拡径部) 86A、96C 保持板 88、90 ケース 92 慣性体 96 保持部材 98 バイアススプリング(慣性体保持手段)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両急減速時に乗員保護装置を作動する
    乗員保護装置用センサであって、 前記車両急減速時に慣性力によって一方向に移動可能と
    された慣性体と、 前記慣性体の移動方向に設けられ所定以上の慣性力が作
    用した場合に慣性体を移動可能とする慣性体保持手段
    と、 前記慣性体の移動方向と反対方向に向けて付勢され付勢
    方向に配設された着火手段とによって乗員保護装置を作
    動する着火ピンと、 前記着火ピンの中間部に形成された拡径部と、 前記慣性体と共に移動可能に設けられ前記拡径部に当接
    して前記着火ピンを前記付勢力に抗して保持する保持部
    材と、 を有し、 前記車両急減速状態で前記慣性体の移動時に前記保持部
    材と前記拡径部の当接部分の少なくとも一方が破断して
    前記着火ピンの保持が解除されることを特徴とする乗員
    保護装置用センサ。
JP9515091U 1991-11-20 1991-11-20 乗員保護装置用センサ Pending JPH0544721U (ja)

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JP9515091U JPH0544721U (ja) 1991-11-20 1991-11-20 乗員保護装置用センサ

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JP9515091U JPH0544721U (ja) 1991-11-20 1991-11-20 乗員保護装置用センサ

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