JPH07309191A - エアバッグ装置用インフレータ - Google Patents

エアバッグ装置用インフレータ

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Publication number
JPH07309191A
JPH07309191A JP6237931A JP23793194A JPH07309191A JP H07309191 A JPH07309191 A JP H07309191A JP 6237931 A JP6237931 A JP 6237931A JP 23793194 A JP23793194 A JP 23793194A JP H07309191 A JPH07309191 A JP H07309191A
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JP
Japan
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case
gas
gas exhaust
piston
main body
Prior art date
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Application number
JP6237931A
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English (en)
Inventor
Chitoshi Nakajima
千敏 中嶋
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Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 残渣の除去が必要な燃焼による加圧ガスを不
要とし、センサ作動により瞬時にガスを発生させ、かつ
簡単な構造とする。 【構成】 ガス排気孔54Bが形成された第2本体54
の開口54Aと円筒部56を介して連結された第1本体
52と、第2本体54内に収納される基部50Aと開口
54A側に形成された突起部50Bとを有し、内面54
Cと当接する閉止位置から内面54Cから離れる排気位
置まで移動可能なピストン50と、第1本体52と円筒
部56とピストン50とで形成される空間に収納される
排気用圧縮ガス62と、第2本体54内に形成される空
間に収納される付勢用圧縮ガス58と、円筒部56の第
2本体54側に設けられ、センサからの通電により起爆
してピストン50を閉止位置からガス排気位置へ移動す
る電気雷管66とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両急減速状態でガス
を放出して袋体を膨張展開させるエアバッグ装置用イン
フレータに関する。
【0002】
【従来の技術】車両急減速状態で袋体を膨張展開させる
エアバッグ装置には、車両急減速状態を感知するセンサ
の作動により大量のガスを放出して、袋体を乗員側に膨
張させるインフレータが装備されており、従来のエアバ
ッグ装置用インフレータは、センサの作動により起爆す
る雷管と、雷管の起爆により燃焼して大量のガスを発生
させるガス発生物質とを備えている。
【0003】しかし、上記のエアバッグ装置用インフレ
ータでは、上記の如く内部にセンサ等を備えるため、構
造が複雑となっていた。また、燃焼により発生するガス
中の残渣を除去するフィルター等が必要となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、ガスを瞬時に発生させるエアバッグ装置用インフ
レータを提供することを目的とする。
【0005】また、本発明は、残渣の除去が必要な燃焼
による加圧ガスを必要としないエアバッグ装置用インフ
レータを提供することを目的とする。
【0006】さらに、本発明は、構造の簡単なエアバッ
グ装置用インフレータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、請求項1記載の発明は、ガス排気口が形成されたケ
ースと、前記ガス排気口の手前側に配置され、前記ケー
スと当接して前記ガス排気口を閉止する閉止位置から、
前記ケースから離れて前記ガス排気口を開放するガス排
気位置まで移動可能な閉止手段と、前記閉止手段を前記
ケース側へ付勢する付勢手段と、前記ケースと前記閉止
位置に配置された前記閉止手段とで形成される空間に収
納される圧縮ガスと、前記ケースの前記ガス排気口近傍
に設けられ、車両急減速状態で作動するセンサからの通
電により起爆して、前記閉止手段を前記閉止位置から前
記ガス排気位置へ移動する電気雷管と、を備えることを
特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の発明は、ガス排気口
が形成された第1のケースと、前記第1のケースのガス
排気口と向かい合う側に開口部が形成された第2のケー
スと、前記第2のケース内に収納される基部と、前記第
1のケースとの当接により前記ガス排気口を閉止する閉
止部とを有し、前記第1のケースと当接して前記ガス排
気口を閉止する閉止位置から、前記第1のケースから離
れて前記ガス排気口を開放するガス排気位置まで移動可
能な閉止手段と、前記第1のケースと前記閉止位置に配
置された前記閉止手段の閉止部とで形成される空間に収
納される第1の圧縮ガスと、前記第2のケースと前記閉
止手段の基部とで形成される空間に収納され、前記閉止
手段を前記第1のケース側へ付勢する第2の圧縮ガス
と、前記第1のケースのガス排気口近傍に設けられ、車
両急減速状態で作動するセンサからの通電により起爆し
て、前記閉止手段を前記閉止位置から前記ガス排気位置
へ移動する電気雷管と、を備えることを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明によれば、上記構成とした
ため、車両の通常の走行状態では、ケースに形成された
ガス排気口の手前側に配置された閉止手段は、ケース側
へ付勢する付勢手段によって、ケースと当接してガス排
気口を閉止する閉止位置に配置される。即ち、ガス排気
口は閉止手段によって閉止されており、閉止手段とケー
スとで形成される空間内に収納された圧縮ガスの収納状
態が維持される。
【0010】一方、車両急減速状態になると、センサの
作動により、ケースのガス排気口近傍に設けられた電気
雷管が起爆して、起爆の際の圧力で付勢手段の付勢力に
抗して閉止手段を閉止位置からガス排気位置へ移動す
る。即ち、ケースと当接してケースに形成されたガス排
気口を閉止していた閉止手段は、電気雷管の起爆によ
り、ケースから離れ、ガス排気口を開放する。従って、
ケース内に収納されていた圧縮ガスはこのガス排気口を
介してケースの外へ排気される。
【0011】請求項2記載の発明によれば、上記構成と
したため、車両の通常の走行状態では、基部が第2のケ
ースに収納された閉止手段は、第2のケースとこの閉止
手段の基部とで形成される空間に収納された第2の圧縮
ガスによる第1のケース側への付勢力によって、第1の
ケースと当接してガス排気口を閉止する閉止位置に配置
される。即ち、第1のケースに形成されたガス排気口は
閉止手段の閉止部によって閉止されており、閉止手段の
閉止部と第1のケースとで形成される空間に収納された
第1の圧縮ガスの収納状態が維持される。
【0012】一方、車両急減速状態になると、センサの
作動により、第1のケースのガス排気口近傍に設けられ
た電気雷管が起爆して、起爆の際の圧力で第2のガスの
付勢力に抗して閉止手段を閉止位置からガス排気位置へ
移動する。即ち、第1のケースと当接して第1のケース
に形成されたガス排気口を閉止していた閉止手段は、電
気雷管の起爆により、第1のケースから離れ、ガス排気
口を開放する。従って第1のケース内に収納さていた第
1の圧縮ガスはガス排気口を介して第1のケースの外へ
排気される。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1〜図4に基づい
て説明する。
【0014】図4には本実施例に係るエアバッグ装置用
インフレータが適用された電気着火式エアバッグシステ
ム10が示されている。
【0015】この電気着火式エアバッグシステム10
は、図示しない車両のフロント部分に設けられたバッテ
リー12と、フロント部分に設けられ、車両の急減速状
態を感知して信号を発する右側部フロントセンサ14と
左側部フロントセンサ16と、車室内に配置され、これ
らの右側部フロントセンサ14と左側部フロントセンサ
16からの信号により車両急減速状態を判定するセンタ
ーセンサ&ECU18と、ステアリングホイール20に
設けられ、センターセンサ&ECU18からの信号でス
テアリングホイール20の乗員側略中央部に設けられた
パッドアッセンブリ22内に装備された後述するエアバ
ッグ装置用インフレータ28の雷管66に電流を流す継
電装置24とを備えている。また、これらのバッテリー
12と、右側部フロントセンサ14と、左側部フロント
センサ16と、センターセンサ&ECU18と、継電装
置24とはワイヤーハーネス26によって電気的に接続
されている。
【0016】図3に示す如く、本実施例に係るエアバッ
グ装置用インフレータ28が適用されたエアバッグ装置
30は、ステアリングホイール20のハブ20Aにベー
スプレート34を介して取付けられている。
【0017】このベースプレート34は、乗員側から見
た形状が略方形状で、中央部にエアバッグ装置用インフ
レータを取付けるための取付孔34Aを備えた平板部3
4Bと、平板部34Bの縁部から反乗員側へ延出された
取付部34Cとが設けられている。また、ベースプレー
ト34には、エアバッグ装置用インフレータ28と、エ
アバッグカバー36と、エアバッグ装置用インフレータ
28から発生する圧縮ガスによって膨張展開する袋体3
8とが取付けられている。
【0018】エアバッグカバー36は、その乗員側から
見た形状が略方形状で、かつエアバッグパッドとして乗
員側に配置される底壁36Aと底壁36Aの縁部から反
乗員側に延出した周壁36Bとを備えており、周壁36
Bの反乗員側には乗員側から見た形状が略方形状の金属
製のインサート枠40の一端が埋設されている。このイ
ンサート枠40の他端はリベット42を介してベースプ
レート34の取付部34Cに固定されており、これによ
って、ベースプレート34との間で袋体38の収納空間
を形成するように、エアバッグカバー36がベースプレ
ート34に取付けられている。
【0019】また、底壁36Aの乗員側面には、この面
の中心を通る車両上下方向に沿って薄肉部36Cが形成
されていて、車両急減速状態になると、袋体38の膨張
によって薄肉部36Cが破断して、底壁36Aが観音開
きで乗員側に開くようになっている。
【0020】袋体38は、ベースプレート34の取付孔
34Aに挿入された後述するエアバッグ装置用インフレ
ータ28の乗員側部分を覆った状態で、ベースプレート
34とエアバッグカバー36とで形成された収納空間に
折り畳まれて配置されている。この袋体38の開口側の
縁は、ベースプレート34の略中央部にリングブレート
44を介して取付けられており、リングプレート44
は、図示しないボルトでベースプレート34へ締めつけ
られ、袋体38の開口側の縁をベースプレート34に押
しつけている。
【0021】エアバッグ装置用インフレータ28は、略
円筒形状となっており、その軸方向中間部にエアバッグ
装置用インフレータ28の半径方向へ延出されたフラン
ジ46を有している。このエアバッグ装置用インフレー
タ28はベースプレート34の取付孔34内に反乗員側
から挿入され、フランジ46を介して図示しないボルト
等によって、ベースプレート34の平板部34Bの反乗
員側面に固定されている。
【0022】図1に示す如く、本実施例に係るエアバッ
グ装置用インフレータ28は、ステンレス等の金属で形
成されたケース48と閉止手段としてのピストン50と
を備えている。
【0023】ケース48は、第1のケースとしての第1
本体52及び円筒部56と第2のケースとしての第2本
体54とで構成されている。第1本体52と第2本体5
4とは各々同一径の密閉円筒形状で、互いに同軸状に配
置されている。第1本体52と第2本体54とは対向し
た端面に各々円形開口52A、54Aが形成され、これ
らの開口52A、54Aの周縁が円筒部56を介して互
いに連結されている。また、開口54Aには、開口54
Aの回りに、即ち、円筒部56の外側に略円形状のガス
排気孔54Bが第2本体54の軸心から等間隔で、かつ
互いに等間隔で複数形成されている。第1本体52は、
第2本体54よりも軸寸法が長く大容量とされ、軸方向
中間部より第2本体54側の外周に前述のフランジ46
が形成されている。
【0024】ピストン50は、第2本体54の内径より
若干小径の略円盤状の基部50Aと、基部50Aの略中
央部に形成され、最大径が第2本体54の開口54Aの
径と略同一の略円錐状の突起部50Bとで構成され、突
起部50Bを第2本体54の開口54Aから円筒部56
内に突出させた状態で第2本体54内に収納されてい
る。従って、第2本体54とピストン50の基部50A
とで閉鎖空間が形成されており、この閉鎖空間に窒素ガ
ス等の付勢用圧縮ガス58が圧縮して収納されている。
また、ピストン50の突起部50Aが形成されている側
の面の縁部には略ドーナツ状の切欠き50Cが形成され
ていて、この切欠き50Cにゴム、プラスチック等の樹
脂で形成された密閉手段としてのオーリング60が嵌め
込まれて、付勢用圧縮ガス58がピストン50と第2本
体54との間から漏れるのを防止している。
【0025】図1に示すように、ピストン50は、この
ピストン50が第2本体54の第1本体52側の端部の
内面54Cと当接する位置(以後、閉止位置という。)
に配置された状態で、第1本体52と円筒部56と共に
閉鎖空間を形成しており、この閉鎖空間に空気等の排気
用圧縮ガス62が圧縮して収納されている。第2本体5
4の開口54Aの縁部には略ドーナツ状の切欠き54D
が形成されており、この切欠き54Dにゴム、プラスチ
ック等の樹脂で形成された密閉手段としてのオーリング
64が嵌め込まれて、ピストン50が閉止位置に配置さ
れた状態で、排気用圧縮ガス64がピストン50の突起
部50Bと第1本体52と円筒部56とで形成される閉
鎖空間から漏れるのを防止している。
【0026】円筒部56の第2本体54側には、図示し
ないワイヤーハーネス等によって継電装置24(図4参
照)と電気的に接続された白金等で形成された図示しな
いフィラメントと、フィラメントの加熱により点火する
点火玉又は点火薬と、起爆薬と、添装薬とを備える雷管
66が添装薬が配置された側を第2本体54側に向けて
配置されている。即ち、図2に示すように、車両急減速
状態の継電装置24からの通電で雷管66が起爆して、
起爆の際の圧力で閉止位置に配置されているピストン5
0を第2本体54側へ押圧するようになっている。
【0027】ところで、前述の付勢用圧縮ガス58と排
気用圧縮ガス62とのガス圧は、次のような関係になっ
ている。即ち、ピストン50が図1に示す閉止位置に配
置されている状態の付勢用圧縮ガス58及び排気用圧縮
ガス62のガス圧をそれぞれP1 、P2 、ピストン50
が、図2に示すように、第2本体54の開口54Aと離
間した位置(以後、ガス排気位置という)。に配置され
ている状態の付勢用圧縮ガス58のガス圧をP3 、付勢
用圧縮ガス58によって押圧されるピストン50の面積
をS1 、第2本体54の開口54Aの面積をS2 とする
と、ピストン50が閉止位置に配置されている状態の付
勢用圧縮ガス58のガス圧と付勢用圧縮ガス58によっ
て押圧されるピストン50の面積との積P11 が、ピ
ストン50が閉止位置に配置されている状態の排気用圧
縮ガス62のガス圧とこの状態で第1本体52側への力
を受けるピストン50の面積、即ち第2本体54の開口
54Aの面積との積P22 よりも大きく、かつ、ピス
トン50がガス排気位置に配置されている状態の付勢用
圧縮ガス58のガス圧P3 よりもピストン50が閉止位
置に配置されている状態の排気用圧縮ガス62のガス圧
2 が大きくなるように設定されている。
【0028】従って本実施例の作用は次のように説明さ
れる。通常の車両走行状態、即ち、ピストン50が図1
の閉止位置に配置されている状態では、ピストン50が
第2本体54側から受ける力P11 の方が、ピストン
50が第1本体52側から受ける力P22 よりも大き
いので、ピストン50は第1本体52側に押圧され、閉
止位置に維持される。従って、排気用圧縮ガス62はピ
ストン50の突起部50Bと第1本体52と円筒部56
とで形成される密閉空間内に閉じ込められ、第2本体5
4の開口54A及びガス排気孔54Bを介して、エアバ
ッグ装置用インフレータ28の外側に排気されることは
なく、図3に示す袋体38の収納状態が維持される。
【0029】一方、車両急減速状態になると、図4に示
す右側部フロントセンサ14及び/又は左側部フロント
センサ16がこれを感知し信号を発する。次いで、セン
タセンサ&ECU18がこれらの信号から車両急減速状
態を判断して、ステアリングホイール20に設けられた
継電装置24を介して雷管66の図示しないフィラメン
トに通電する。この通電によりフィラメントが加熱さ
れ、そのジュール熱によって点火玉又は点火薬が点火さ
れ、次いで起爆薬、添装薬の順に爆発する。この起爆の
際の圧力でピストン50は、図1に示す閉止位置から図
2に示すガス排気位置に移動する。ピストン50がガス
排気位置に配置された状態では、付勢用圧縮ガス58に
よって押圧されるピストン50の面積は第2本体54側
への力を受けるピストン50の面積と等しく、かつピス
トン50がガス排気位置に配置された状態の付勢用圧縮
ガス58のガス圧P3 よりも、排気用圧縮ガス62の排
気前のガス圧、即ち、ピストン50が閉止位置に配置さ
れた状態の排気用圧縮ガス62のガス圧P2 の方が大き
いので、ピストン50が第2本体54側から受ける力P
31 よりもピストン50が第1本体52側から受ける
力P21 の方が大きく、ピストン50は第2本体54
側に押圧され、ガス排気位置に維持される。従って、第
2本体54の開口54A及びガス排気孔54Bの開放状
態が維持され、この開口54A及びガス排気孔54Bを
介して、排気用圧縮ガス62がエアバッグ装置用インフ
レータ28の外側に排気され、図3に示す袋体38を膨
張させる。この膨張によってエアバッグカバー36が内
側から加圧され、この圧力でエアバッグカバー36の薄
肉部36Cが破断して袋体38を乗員とステアリングホ
イール20との間に介在させる。
【0030】なお、排気用圧縮ガス62が所定量排気さ
れ、付勢用圧縮ガスのガス圧P3 よりも排気後の排気用
圧縮ガス62のガス圧が小さくなると、ピストン50が
第2本体54側から受ける力P31 よりもピストン5
0が第1本体52側から受ける力の方が小さくなるの
で、ピストン50は第1本体52側に押圧され、図2の
ガス排気位置から図1の閉止位置へ移動して、ガスの排
気が停止される。
【0031】このように本実施例では、圧縮ガスを排気
させて袋体を膨張展開させているため、従来のエアバッ
グ装置用インフレータのように燃焼による時間的ロスを
生じることなく、センサ作動から極めて短時間でガスを
発生させることができる。また、電気着火式としたこと
により、機械着火式で圧縮ガスを発生させる場合に比べ
て、エアバッグ装置用インフレータの構造を簡単なもの
とすることができる。さらに、本実施例で使用されてい
るガスは窒素、空気等の人体に無害なガスであり、従来
のエアバッグ装置用インフレータのように、ガス発生物
質の不完全燃焼等による燃焼残渣の発生防止のための対
策を施す必要がない。
【0032】上記実施例では、付勢手段として閉鎖空間
内の圧力ガス、即ち、付勢用圧縮ガスを使用している
が、付勢手段は、圧力ガスの他、コイルスプリング、竹
の子ばね、トーションバネ等のスプリング等でもよい。
圧力ガスを付勢手段として使用する場合には、圧力ガス
で押圧されるピストンの面全体に均一の付勢力を及ぼす
ことができるという効果を有している。なお付勢用圧縮
ガスと排気用圧縮ガスに同じ気体を使用してもよい。
【0033】また、上記実施例では、第1本体52と第
2本体54と円筒部56とで構成され、これらが一体的
に形成された1つのケース48を使用しているが、開口
部を有し、容量の異なる2つのケースを本発明に使用し
てもよい。即ち、開口部が互いに向かい合うように2つ
のケースを配置して、小容量のケースに、基部と突出部
とを備えるピストンの基部を収納し、このケースからピ
ストンの突出部を突出させて大容量のケースの開口端部
と当接させて、大容量のケースの開口部近傍に設けられ
た電気雷管の起爆によって、ピストンを小容量のケース
に収納された圧縮ガスの付勢力に抗して小容量のケース
側に移動して、大容量のケースに収納された圧縮ガスを
排気するようにしてもよい。一体的に形成されたケース
を使用する場合には、エアバッグ装置へのケースの固定
を1回で終了させることができ、取付け作業が容易にな
るという効果を有している。
【0034】さらに、上記実施例ではピストン50に突
起部を設けているが、この突起部を設けない円盤状とし
てもよい。突起部を設けた場合には円筒部との位置決め
を容易にすることができるという効果を有している。ま
た、突起部の形状は先端部が付け根部よりも小径で、か
つ付け根部周辺が連続的に細くなる形状であればよく、
円錐状の他、半球状又は円錐の先端部が切り欠かれて軸
方向に沿って切断した断面形状が台形状となったもの等
でもよい。
【0035】また、上記実施例は、ステアリングホイー
ルに取付けられるドライバー用のエアバッグ装置に適用
した場合を例にとって説明しているが、本実施例をパッ
センジャー用のエアバッグ装置に適用できることはいう
までもない。
【0036】
【発明の効果】請求項1記載の発明は上記構成としたた
め、残渣の除去が必要な燃焼による加圧ガスを必要とせ
ず、センサ作動により瞬時にガスを発生させ、かつ構造
の簡単なエアバッグ装置用インフレータを提供できると
いう優れた効果を有する。
【0037】また、請求項2記載の発明は上記構成とし
たため、請求項1記載の発明と同様の効果の他、付勢手
段としての圧力ガスによって押圧される閉止手段の面全
体に均一の付勢力を及ぼすことができるという効果を有
している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るエアバッグ装置用インフ
レータのピストンが閉止位置に配置された状態を車両前
後方向に沿って切断した断面図である。
【図2】本発明の実施例に係るエアバッグ装置用インフ
レータのピストンがガス排気位置に配置された状態を車
両前後方向に沿って切断した断面図である。
【図3】本発明の実施例に係るエアバッグ装置用インフ
レータが適用されたエアバッグ装置を車両前後方向に沿
って切断した断面図である。
【図4】本発明の実施例に係るエアバッグ装置用インフ
レータが適用された電気着火式エアバッグシステムを表
した図である。
【符号の説明】
28 エアバッグ装置用インフレータ 48 ケース 50 ピストン(閉止手段) 50A 基部 50B 突起部(閉止部) 52 第1本体(第1のケース) 54 第2本体(第2のケース) 54A 開口(ガス排気口及び開口部) 54B ガス排気孔 56 円筒部(第1のケース) 58 付勢用圧縮ガス(第2の圧縮ガス) 62 排気用圧縮ガス(第1の圧縮ガス) 66 電気雷管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス排気口が形成されたケースと、 前記ガス排気口の手前側に配置され、前記ケースと当接
    して前記ガス排気口を閉止する閉止位置から、前記ケー
    スから離れて前記ガス排気口を開放するガス排気位置ま
    で移動可能な閉止手段と、 前記閉止手段を前記ケース側へ付勢する付勢手段と、 前記ケースと前記閉止位置に配置された前記閉止手段と
    で形成される空間に収納される圧縮ガスと、 前記ケースの前記ガス排気口近傍に設けられ、車両急減
    速状態で作動するセンサからの通電により起爆して、前
    記閉止手段を前記閉止位置から前記ガス排気位置へ移動
    する電気雷管と、 を備えることを特徴とするエアバッグ装置用インフレー
    タ。
  2. 【請求項2】 ガス排気口が形成された第1のケース
    と、 前記第1のケースのガス排気口と向かい合う側に開口部
    が形成された第2のケースと、 前記第2のケース内に収納される基部と、前記第1のケ
    ースとの当接により前記ガス排気口を閉止する閉止部と
    を有し、前記第1のケースと当接して前記ガス排気口を
    閉止する閉止位置から、前記第1のケースから離れて前
    記ガス排気口を開放するガス排気位置まで移動可能な閉
    止手段と、 前記第1のケースと前記閉止位置に配置された前記閉止
    手段の閉止部とで形成される空間に収納される第1の圧
    縮ガスと、 前記第2のケースと前記閉止手段の基部とで形成される
    空間に収納され、前記閉止手段を前記第1のケース側へ
    付勢する第2の圧縮ガスと、 前記第1のケースのガス排気口近傍に設けられ、車両急
    減速状態で作動するセンサからの通電により起爆して、
    前記閉止手段を前記閉止位置から前記ガス排気位置へ移
    動する電気雷管と、 を備えることを特徴とするエアバッグ装置用インフレー
    タ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100461435B1 (ko) * 2002-11-11 2004-12-10 현대자동차주식회사 에어백용 인플레이터

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100461435B1 (ko) * 2002-11-11 2004-12-10 현대자동차주식회사 에어백용 인플레이터

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