JPH0811666A - 乗員保護装置用強制作動構造 - Google Patents

乗員保護装置用強制作動構造

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JPH0811666A
JPH0811666A JP6148187A JP14818794A JPH0811666A JP H0811666 A JPH0811666 A JP H0811666A JP 6148187 A JP6148187 A JP 6148187A JP 14818794 A JP14818794 A JP 14818794A JP H0811666 A JPH0811666 A JP H0811666A
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occupant protection
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operation control
vehicle
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JP6148187A
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Inventor
Keiichi Tamura
恵一 田村
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Tokai Rika Co Ltd
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Tokai Rika Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R21/00Arrangements or fittings on vehicles for protecting or preventing injuries to occupants or pedestrians in case of accidents or other traffic risks
    • B60R21/02Occupant safety arrangements or fittings, e.g. crash pads
    • B60R21/16Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
    • B60R21/33Arrangements for non-electric triggering of inflation

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両急減速状態でない状態で強制作動させる
ことができるようにして、車体に取付けたまま安全且つ
簡易に乗員保護装置を廃棄する。 【構成】 薄肉部86A、肉厚の後端部86G、並びに
薄肉部86A及び後端部86Gの間の面取り傾斜部の側
面に形成された延出部86Fを有し、車両急減速状態で
作動する乗員保護装置に用いられ、この乗員保護装置を
車両急減速状態でない状態で強制作動させるために、矢
印S方向の強制作動位置まで移動操作されるロッド材8
6と、ロッド材86の延出部86Fと係合して、ロッド
材86の強制作動位置への移動を阻止する移動制限部1
2Aと、ロッド材86の延出部86Fを押圧して変形さ
せてロッド材86及び移動制限部12Aの係合を解除す
る押圧部材98とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両急減速状態で作動
する乗員保護装置に用いられ、この乗員保護装置を車両
急減速状態でない状態で強制作動させる乗員保護装置用
強制作動構造に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に装備されるエアバッグ装置には、
車両の急減速状態を感知するセンサを備えたインフレー
タが配設されており、車両が急減速状態に至ると、セン
サがインフレータを作動させて瞬時にガスを発生させ、
袋体を膨張展開させるようになっている。
【0003】一方、このようなエアバッグ装置が配設さ
れた車両の廃車時やステアリングホイールの交換時に、
不用意にエアバッグ装置が作動しないように、予めエア
バッッグ装置のインフレータを強制的に着火させた後、
エアバッグ装置を廃棄する必要がある。
【0004】従って、従来は車両からエアバッグ装置を
取り外した後、タイヤを積み重ねた中でこのエアバッグ
装置をロープで吊るした状態から落下させ、エアバッグ
装置のインフレータに配設されたセンサを作動させて、
インフレータを強制的に着火させていた。このため、タ
イヤを積み重ねる等のための労力と時間が必要であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑
み、車両急減速状態でない状態で乗員保護装置を安全且
つ簡易に強制作動させることができる乗員保護装置用強
制作動構造を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、車両急減速状態で作動する
乗員保護装置に用いられ、この乗員保護装置を車両急減
速状態でない状態で強制作動させるために、強制作動位
置まで移動操作される作動制御手段と、この作動制御手
段と係合して、この作動制御手段の強制作動位置への移
動を阻止する阻止手段と、前記作動制御手段及び前記阻
止部材の係合を解除する解除手段と、を備えることを特
徴とする。
【0007】請求項2記載の発明は、車両急減速状態で
作動する乗員保護装置に用いられ、操作力によって、こ
の乗員保護装置の作動を停止させる作動停止位置、この
乗員保護装置の作動を可能とする作動可能位置、及びこ
の乗員保護装置を車両急減速状態でない状態で強制作動
させる強制作動位置のいずれかの位置に配置され、且つ
強制作動位置への移動方向手前側に変形部が形成された
作動制御手段と、この作動制御手段の変形部と係合し
て、この作動制御手段の強制作動位置への移動を阻止す
る阻止手段と、前記作動制御手段の変形部を押圧し、変
形させて、前記作動制御手段及び前記阻止手段の係合を
解除する解除手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
【作用】請求項1記載の乗員保護装置用強制作動構造で
は、通常は、この乗員保護装置を車両急減速状態でない
状態で強制作動させるための作動制御手段は、阻止手段
と係合して、乗員保護装置を強制作動させる強制作動位
置への移動が阻止されている。
【0009】そして、乗員保護装置を強制作動させる場
合には、解除手段によって作動制御手段及び阻止手段の
係合を解除すると、作動制御手段の強制作動位置への移
動が可能となる。次いで作動制御手段をこの強制作動位
置へ移動させると、乗員保護装置が強制作動される。
【0010】請求項2記載の乗員保護装置用強制作動構
造では、乗員保護装置の車両組付け前には、作動制御手
段はこの乗員保護装置の作動を停止させる作動停止位置
に配置されており、乗員保護装置に外力が作用しても乗
員保護装置が作動することはない。
【0011】また、車両の組付け後には、作動制御手段
は乗員保護装置の作動を可能とする作動可能位置に配置
される。従って、走行中に車両が急減速状態になると、
乗員保護装置が作動する。
【0012】この作動制御手段には強制作動位置への移
動方向手前側に変形部が形成されており、この変形部が
阻止手段と係合しているため、作動制御手段の強制作動
位置への移動が阻止されている。
【0013】従って、乗員保護装置を強制作動させる場
合には、解除手段によってこの作動制御手段の変形部を
押圧し、変形させて、作動制御手段及び阻止手段の係合
を解除すると、作動制御手段の強制作動位置への移動が
可能となる。次いで作動制御手段をこの強制作動位置へ
移動させると、乗員保護装置が強制作動される。
【0014】
【実施例】本発明に係るセンサの強制作動の誤作動防止
構造が適用された実施例を図1から図12に示し、これ
らの図に基づき本実施例を説明する。
【0015】図示しないエアバッグ装置の袋体を膨張さ
せる為のインフレータには、インフレータを作動させる
為の図8から図10に示すような加速度センサ10が取
付けられており、この加速度センサ10を有したインフ
レータがステアリングホイールや車体(図示せず)に支
持されて、車両に取付けられている。
【0016】図8から図10に示される如く、この加速
度センサ10は、一端に壁部14を有する略円筒形に形
成されたセンサカバー12を備えており、センサカバー
12は壁部14が乗員側に配置されて固定されている。
図11に示される如く、このセンサカバー12の外側に
は、対向する位置からL字形の一対の移動制限部12A
が延出しており、後述する作動制御手段としてのロッド
材86の移動を制限する阻止手段となっている。また、
センサカバー12の内部には、図8に示される如く、壁
部14側からボディブロック18、ホルダ36及び蓋ブ
ロック20が連続して配置されている。車両前方(矢印
B方向)側に配置された蓋ブロック20は、中央部に円
筒状の突出部20Cが形成された略円盤状の閉端部20
Aと円筒状の周壁20Bとで構成されていて、閉端部2
0Aが車両前方側に配置されて固定されている。周壁2
0Bの外側には、ドーナツ状の切欠き20Dが形成され
ていて、この切欠き20Dとセンサカバー12との間に
オーリング24が配置されて、密閉封止を確実にしてい
る。
【0017】また、壁部14の中央部には透孔16が形
成されており、ボディブロック18には、この透孔16
と同軸的な位置に透孔26が形成されている。そして、
ホルダ36内には、加速度センサ10の軸線P1と同軸
的にスライド可能に円筒状の着火ピン30が配置されて
おり、この軸線P1に沿って着火ピン30が移動可能と
されている。
【0018】着火ピン30のボディブロック18側に
は、尖部が形成されており、着火ピン30が最もボディ
ブロック18の底壁22の側へ移動した状態(図8及び
図9の想像線の状態)において、この尖部は前述の透孔
26から加速度センサ10の外部へ突出することにな
る。
【0019】一方、着火ピン20には凹部30Aが着火
ピン30の外周部と同軸的に形成されており、この凹部
30Aには、ホルダ36に形成された円柱状のガイド部
36Aが挿入されている。このホルダ36と凹部30A
の底部との間には、着火ピン30を発火薬としての雷管
90側へ付勢するためのファイアリングスプリング38
が配置されており、常に着火ピン30を透孔26の方向
(矢印F方向)へ付勢している。
【0020】他方、慣性質量体40は球形とされて、ホ
ルダ36に嵌合されて配置される円筒状のケース41内
に収容されていて、所定値以上の加速度が作用したとき
に、この慣性質量体40とケース41との間に生じるダ
ンピング抵抗に打ち勝って、車両前方方向(矢印B方
向)へ慣性移動するようになっている。
【0021】この慣性質量体40の車両前方側には、円
盤状の受け部42Aが車両前方方向(矢印B方向)へ移
動可能に配置されている。この受け部42Aは加速度セ
ンサ10の長手方向と略平行な方向に沿って配置されて
いるアーム42の車両前方側端部に形成されており、ま
たアーム42の受け部42Aの近傍には、軸線P1方向
を長手方向として形成された長孔43が穿設されてい
る。アーム42の他端側寄りには、板状に形成されたバ
ネ受け材46が固着されていて、このバネ受け材46と
ホルダ36との間にはバイアススプリング44が配置さ
れて、アーム42を乗員側方向(矢印F方向)へ付勢し
ている。
【0022】一方、トリガレバー50は、両端部に軸5
0Dが軸心から突出した円柱状のトリガ本体50A及
び、このトリガ本体50Aの直行方向に貫通して延びる
ドライブシャフト50Bを有しており、このドライブシ
ャフト50Bの先端側がアーム42の他端側に回転可能
に係合されている。そして、このトリガレバー50は、
ボディブロック18に挿入された軸50Dによって、ボ
ディブロック18に保持され、これにより、トリガレバ
ー50は、この軸50Dを中心にして図8及び図9に示
された位置から反時計回転方向(矢印A方向)へ回転可
能となっている。また、トリガ本体50Aの一部が切り
欠かれていて、着火ピン30側寄りの縁部が係合爪部5
6となっている。
【0023】図8及び図9に示される如く、着火ピン3
0の尖部側の肩部には、係合凹部54が形成されてお
り、この係合凹部54に係合爪部56が係合しており、
この係合した状態で、ファイアリングスプリング38に
より付勢された着火ピン30の尖部が透孔26から離間
した位置(図8及び図9の実線の位置)で保持されてい
る。また、トリガレバー50が、軸50Dを中心にして
矢印A方向へ回転した場合に、係合爪部56と係合凹部
54との間の係合が解除されるようになっている。
【0024】アーム42の受け部42Aの外周側には、
円筒状の安全解除蓋64が車両前方方向(矢印B方向)
へ移動可能に配置されており、この安全解除蓋64の先
端側には、アーム42の長孔43に緩く嵌合される凸部
66が形成されている。従って、図8及び図12(a)
に示すように、長孔43の乗員側に凸部66が配置され
た状態では、慣性質量体40及び安全解除蓋64の車両
前方方向(矢印B方向)への移動を防止して、加速度セ
ンサ10を作動停止状態とし、また、図9及び図12
(b)に示すように、長孔43の車両前方側に凸部66
が配置された状態で、慣性質量体40及び安全解除蓋の
矢印B方向への移動を可能にして、加速度センサ10を
作動可能状態とし、図10及び図12(c)に示すよう
に、図9及び図12(b)に示す長孔43の車両前方側
に凸部66が配置された状態からさらに安全解除蓋64
を矢印B方向に移動させた状態で、加速度センサ10を
強制作動状態、即ち、長孔43の車両前方側部に凸部6
6が当接しつつ安全解除蓋64と一体的にアーム42を
矢印B方向に移動させて、トリガレバー50を回動させ
る結果、着火ピン30を強制的に移動させるようになっ
ている。
【0025】この安全解除蓋64の基端側には、蓋ブロ
ック20を貫通したシャフト74の一端が係合してい
る。このシャフト74の他端には円盤状に形成されたレ
リーズ板80が取付けられており、レリーズ板80及び
シャフト74の矢印B方向への移動に伴って安全解除蓋
64が移動するようになっている。また安全解除蓋64
の先端側はコイルスプリング62と接しており、このコ
イルスプリング62により乗員側方向(矢印F方向)に
付勢されている。
【0026】これらのレリーズ板80、シャフト74及
び安全解除蓋64の位置を切替えるために、図7に示さ
れるような、作動制御手段としてのロッド材86及び解
除手段としての押圧部材98が使用されており、ロッド
材86及び押圧部材98は、車両固定用のL字形のブラ
ケット82上をスライド移動できるようになっている。
このブラケット82は、ロッド材86を矢印S方向へ移
動させたときに、ロッド材86がレリーズ板80と係合
するように、エアバッグ装置内でステアリングホイール
や車体へ固定されていて、底部82Aの両側には、先端
に幅広部84Aが形成された一対のガイド板84が立設
しており、ロッド材86及び押圧部材98を案内するよ
うになっている。
【0027】ロッド材86は、先端側に長手方向に沿っ
て凹部86Dが形成された略コの字形の操作部86B及
び略L字形のねじ止め部86Cに分割されていて、これ
らの操作部86B及びねじ止め部86Cがピン88を介
して連結されて、図4に示される如く、略L字形に形成
されている。
【0028】図7に示される如く、ねじ止め部86Cの
上側には孔86Hが形成されており、この孔86Hをブ
ラケット82にねじ込まれている調整ボルト94の先端
小径部が貫通している。貫通した調整ボルト94の先端
にはイーリング96が係合しており、ブラケット82か
らの調整ボルト94の抜け止めとなっている。従って、
調整ボルト94をブラケット82内へねじ込むことによ
り、ブラケット82上をロッド材86が矢印S方向へス
ライド移動するようになっていて、図1〜図4に示され
る如く、ロッド材86の移動によって、操作部86Bの
凹部86D内に加速度センサ10の蓋ブロック20に形
成された突出部20Cが収容されてロッド材86とレリ
ーズ板80が係合し、レリーズ板80が図8〜図10の
矢印B方向へ移動するようになっている。
【0029】また、図7に示される如く、操作部86B
は、ブラケット82のガイド板84の幅狭の下端部の内
幅及びセンサカバー12に形成された一対の対向した移
動制限部12Aの内幅よりも若干幅が狭くなっていて
(図1〜図3)、操作部86Bの側面がガイド板84の
下端部の内壁面や移動制限部12Aの内壁面と当接し
て、ロッド材86がガイド板84及び移動制限部12A
に案内されるようになっている。図4に示すように、こ
の操作部86Bの先端側には、厚み寸法が後端部86G
の約半分程度とされた薄肉部86Aが形成されており、
加速度センサ10の蓋ブロック20に形成された突出部
20Cとレリーズ板80とが当接している図4(a)の
状態で、加速度センサ10を図8の作動停止状態とし、
閉端部20A及びレリーズ板80の間に薄肉部86Aを
介在させてレリーズ板80を突出部20Cから離間させ
た図4(b)、(c)の状態で、加速度センサ10を図
9の作動可能状態とし、閉端部20A及びレリーズ板8
0の間に後端部86Gを介在させてレリーズ板80を突
出部20Cからさらに離間させた図4(d)の状態で、
加速度センサ10を図10の強制作動状態とするように
なっている。また、図7に示される如く、先端側端面及
び薄肉部86Aと後端部86Gとの間には、それぞれ面
取り傾斜部186A、186Gが形成されていて、レリ
ーズ板80と係合し易くなっている。薄肉部86Aと後
端部86Gとの間の面取り傾斜部186Gの上側の両側
部には、略直方体状の切欠き86Eがそれぞれ形成され
て、この切欠き86Eの後端側から先端側且つ外側へ向
けて、変形部としての延出部86Fが形成されている。
この延出部86Fは、ガイド板84の幅広部84上に位
置しており、図1及び図2に示される如く、ロッド材8
6を矢印S方向へ移動した場合に、センサカバー12の
一対の移動制限部12Aの端面と当接して、ロッド材8
6の矢印S方向への移動を制限するようになっている。
また、図3に示される如く、延出部86Fは押圧部材9
8の押圧によって弾性変形又は塑性変形が可能となって
いて、延出部86Fの変形によりロッド材86及び移動
制限部12Aの係合が解除されて、再びロッド材86の
矢印S方向への移動が可能とされる。
【0030】図7に示される如く、押圧部材98は、支
持部98Aと、支持部98Aの両側から平行に延びる一
対のアーム98Bと、連続部98Dとから構成された略
短形枠状とされ、枠内にロッド材86が配置されてい
る。
【0031】一対のアーム98Bはブラケット82のガ
イド板84の幅広部84上に配置され、その短辺方向の
外幅はこの幅広部84Aの内幅よりも若干狭くなってお
り、また、アーム98Bの支持部98A側がロッド材8
6の後端部86Gをスライド可能に収容する内幅寸法W
1の幅狭部98E、連続部98D側がセンサカバー12
の一対の移動制限部12Aの外幅より若干大きく、且つ
ロッド材86の延出部86Fを収容可能な内幅寸法W2
の幅広部98Fとされ、幅狭部98E及び幅広部98F
の間は段部98Cとされている。従って、この押圧部材
98は、一対のアーム98Bの外壁面がガイド板84の
幅広部84Aの内壁面に、幅広部98Fの内壁面が移動
制限部12Aの外壁面にそれぞれ当接して、ガイド板8
4及び移動制限部12Aに案内されて図1〜図3の矢印
S方向へ移動する。そして、この押圧部材98の幅広部
98F内にロッド材86の後端部98Gが配置された図
2及び図4(b)の状態から図3及び図4(c)の状態
へ押圧部材98を矢印S方向へ移動させたときに、段部
98C又は幅狭部98Eがロッド材86の延出部86F
を切欠き86E方向へと内側へ押圧して、延出部86F
を内側へ弾性変形又は塑性変形させるようになってい
る。また、この押圧部材98は、連続部98Dの略中央
部に貫通孔が形成されていて、この貫通孔に結びつけら
れたワイヤ100を引っ張ることによって矢印S方向へ
移動できるようになっている。
【0032】尚、この押圧部材98がガイド板84の幅
広部84A上で不用意に移動しないようにクリック等の
節度手段やばね等を設けることが好ましい。
【0033】加速度センサ10が取付けられるインフレ
ータには、雷管90の他にそれぞれ図示しないが、エン
ハンサ、ガス発生物質等が収容され、車両急減速時に
は、加速度センサ10の着火ピン30が雷管90と衝突
して雷管90が着火され、その着火に基づきガス発生物
質が燃焼してガスが発生し、このガスがインフレータの
ガス孔を介して袋体内に供給されて袋体が膨張する。
【0034】次に本実施例の作用を説明する。車両への
インフレータの装着前は、図1及び図4(a)に示すよ
うに、ロッド材86を、薄肉部86Aが蓋ブロック20
の閉端部20A及びレリーズ板80の間から矢印S方向
と反対方向に離れた状態とすると、図8及び図12
(a)に示すように、安全解除蓋64はコイルスプリン
グ62により乗員側方向(矢印F方向)へ付勢され、安
全解除蓋64の凸部66がアーム42の長孔43の乗員
側に配置されて、アーム42の矢印B方向への移動を阻
止してアーム42を固定する。このアーム42の固定に
より慣性質量体40の車両前方方向(矢印B方向)への
移動が阻止されるため、慣性質量体40に外力が加わっ
ても、加速度センサ10が作動することはない。
【0035】インフレータの車両への装着後は、調整ボ
ルト94(図4)をねじ込むことにより、ブラケット8
2のガイド板84及びセンサカバー12の移動制限部1
2Aによって案内されながら、蓋ブロック20の閉端部
20Aに沿ってロッド材86がスライド移動する。この
ロッド材86のスライド移動により、ロッド材86の凹
部86D(図1から図3)内に蓋ブロック20の突出部
20Cが収容されて、ロッド材86とレリーズ板80と
が係合し、ロッド材86の移動に伴って、レリーズ板8
0が車両前方方向(矢印B方向)へ移動されて、図4
(b)に示すように、レリーズ板80と蓋ブロック20
の閉端部20Aとの間にロッド材86の薄肉部86Aが
介在した状態に配置される。レリーズ板80の移動に伴
って、図9及び図12(b)に示すように、シャフト7
4及び安全解除蓋64が矢印B方向へ移動し、安全解除
蓋64の凸部66がアーム42の長孔43の車両前方側
に配置されて、慣性質量体40及びアーム42の矢印B
方向への移動が可能となり、加速度センサ10が作動可
能な状態にセットされる。
【0036】従って、走行時に車両が急減速状態になる
と、所定値以上の加速度が慣性質量体40に加わり、慣
性質量体40は矢印B方向へ慣性移動して、アーム42
を矢印B方向へ移動させる。これにより、トリガレバー
50が軸50Dを中心にして反時計回転方向(矢印A方
向)へ回転し、トリガレバー50の係合爪部56と着火
ピン30の係合凹部54との係合が解除されて、ファイ
アリングスプリング38の付勢力によって着火ピン30
が乗員方向(矢印F方向)へ移動して、着火ピン30の
尖部が透孔26から突出し雷管90に衝突して雷管90
が着火される。これにより、エンハンサが着火され、続
いてガス発生材が着火燃焼される。
【0037】図4(d)は廃車時等におけるエアバッグ
装置の強制作動状態を示した図で、この図に示すよう
に、調整ボルト94をさらにねじ込んで、蓋ブロック2
0の閉端部20Aとレリーズ板80との間に肉厚の後端
部86Gが介在するようにロッド材86を配置すると、
図10及び図12(c)に示すように、ロッド材86の
スライド移動によるレリーズ板80の矢印B方向への移
動に伴って、シャフト74及び安全解除蓋64がさらに
矢印B方向へ移動する。アーム42は、長孔43がこの
安全解除蓋64の凸部66と嵌合しているため、安全解
除蓋64の移動により矢印B方向へ移動され、その結果
トリガレバー50が反時計回転方向(矢印A方向)へ回
転して、トリガレバー50の係合爪部56と着火ピン3
0の係合凹部54との係合が解除され、ファイアリング
スプリング38の付勢力によって着火ピン30が乗員方
向(矢印F方向)へ移動して、雷管90を着火させる。
【0038】ところで、図7に示すように、ロッド材8
6の薄肉部86Aと後端部86Gとの間の傾斜部には、
変形可能な延出部86Fが形成されているため、図2に
示すように、この延出部86Fがセンサカバー12の移
動制限部12Aの端面と当接して、図2及び図4(b)
の位置から図4(d)の位置(強制作動位置)へのロッ
ド材86の矢印S方向のスライド移動が制限される。即
ち、レリーズ板80及び安全解除蓋64の図9及び図1
2(b)の位置から図10及び図12(c)の位置への
移動が制限される。
【0039】車両の廃車時等、エアバッグ装置を強制作
動させることが真に必要なときには、ワイヤ100を引
っ張ることにより、図4(c)に示すように、ブラケッ
ト82のガイド板84及びセンサカバー12の移動制限
部12Aの案内により、押圧部材98をロッド材86方
向へスライド移動させると、図3に示すように、アーム
98Bの段部98C又は幅狭部98Eによって、ロッド
材86の延出部84Fが移動制限部12Aの端面と当接
しない状態までロッド材86の切欠き86E側へ押圧さ
れる。これにより図4(b)及び(c)の位置から図4
(d)の位置へのロッド材86のスライド移動が可能と
なる。
【0040】従って、その後に調整ボルト94をさらに
ねじ込めば、安全解除蓋64の移動によって強制的にア
ーム42を移動させて加速度センサ10を強制作動状態
とする。
【0041】以上のように、本実施例は、加速度センサ
10の作動可能状態の他に、強制作動状態を採り得るよ
うにしたので、車両急減速状態でない状態でエアバッグ
装置等の乗員保護装置を安全且つ簡易に強制作動させる
ことができる。このため、例えば、車両に取付けたまま
簡単な操作でエアバッグ装置等の乗員保護装置を強制作
動させることができるようになった。また、ロッド材8
6の強制作動位置への移動を阻止する移動制限部12A
を設けたため、真に加速度センサ10を強制作動させた
いときのみこれを作動させることができる。
【0042】上記実施例では、押圧部材98を操作し
て、ロッド材86の延出部86Fを変形させて、センサ
カバー12の移動制限部12Aへの移動阻止状態を解除
したが、本発明は、これに限定されるものではなく、作
動制御手段及び阻止手段の係合解除、並びに作動制御手
段の強制作動位置への移動という2段階操作で乗員保護
装置を強制作動できる構造に広く適用することができ
る。
【0043】上記実施例において、レリーズ板80を引
き出すことにより強制作動される加速度センサ10に本
実施例を適用した場合を例にとって説明したが、この逆
にレリーズ板80を押し込んだり、回転させることによ
って強制作動される加速度センサ10にも本発明を適用
できる。その場合には、ロッド材86の移動をレリーズ
板80の押し込みや回転に変換する機構を設けたり、ロ
ッド材86を回転させるようにすればよい。
【0044】さらに、上記実施例では、押圧部材98を
有し、この押圧部材98によってロッド材86及び移動
制限部12Aの係合を解除しているが、作動制御手段及
び阻止手段が、係合状態と、非係合状態とを採り得る構
成であればよく、作動制御手段又は阻止手段が解除手段
を兼ねるようにしてもよい。
【0045】尚、作動制御手段及び阻止手段を解除状態
とした後に加速度センサ10を強制作動させる際に、図
5に示す如く、ロッド材86のピン88を引き抜いて、
操作部86Bをロッド状の治具102で押したり、ある
いはワイヤ104で引っ張ってもよく、これにより遠隔
操作が可能となって加速度センサ10の強制作動を安全
に行うことができる。また、ロッド材86の操作部86
Bとねじ止め部86Cとは一体化構造としてもよい。
【0046】上記実施例では、加速度センサ10が慣性
質量体40の移動力を機械的な動きで雷管を作動させる
センサを用いて説明したが、慣性質量体40の移動力を
電気的エネルギーを介して雷管へ伝える加速度センサに
本実施例を適用してもよい。さらに、エアバッグ装置の
みならず、ウエビング巻取り装置にあって、車両急減速
時にウエビングを乗員に対して緊密に装着させるために
プリローダを起動する装置等の他の乗員保護装置であっ
て、火薬圧力、圧力流体等の圧力を加速度センサで作動
させる装置に本発明を広く適用できる。
【0047】
【発明の効果】本発明は上記構成としたため、簡単な構
造で乗員保護装置を強制作動させることができ、また、
真に乗員保護装置を強制作動させたいときのみこれを作
動させることができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る乗員保護装置用強制作動
構造の要部を示した平面図であり、乗員保護装置に適用
されるセンサの作動停止状態を示す図である。
【図2】本発明の実施例に係る乗員保護装置用強制作動
構造の要部を示した平面図であり、乗員保護装置に適用
されるセンサの作動可能状態であって、強制作動状態へ
の移動が制限されている状態を示す図である。
【図3】本発明の実施例に係る乗員保護装置用強制作動
構造の要部を示した平面図であり、乗員保護装置に適用
されるセンサの作動可能状態であって、強制作動状態へ
の移動が可能な状態を示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る乗員保護装置用強制作動
構造におけるレリーズ板の移動機構を示す側面図であっ
て、(a)は乗員保護装置に適用されるセンサの作動停
止状態を示す図であり、(b)及び(c)はセンサの作
動可能状態を示す図であり、(d)はセンサの強制作動
状態を示す図である。
【図5】本発明の実施例に係る乗員保護装置用強制作動
構造におけるレリーズ板の別例の移動機構を示す側面図
であって、(a)は乗員保護装置に適用されるセンサの
作動可能状態の図であり、(b)はセンサの強制作動状
態の図である。
【図6】図4のI−I矢視線図である。
【図7】本発明の実施例に係る乗員保護装置用強制作動
構造におけるロッド材、調整ボルト等の分解斜視図であ
る。
【図8】本発明の実施例に係る乗員保護装置用強制作動
構造が適用された乗員保護装置のセンサの断面図であっ
て、センサの作動停止状態を示す図である。
【図9】本発明の実施例に係る乗員保護装置用強制作動
構造が適用された乗員保護装置のセンサの断面図であっ
て、センサの作動可能状態を示す図である。
【図10】本発明の実施例に係る乗員保護装置用強制作
動構造が適用された乗員保護装置のセンサの断面図であ
って、センサの強制作動状態を示す図である。
【図11】本発明の実施例に係る乗員保護装置用強制作
動構造が適用された乗員保護装置のセンサの外観を示す
図であって、(a)は正面図、(b)は底面図である。
【図12】本発明の実施例に係る乗員保護装置用強制作
動構造が適用された乗員保護装置のセンサの動作を示す
拡大図であって、(a)は図8に対応する図であり、
(b)は図9に対応する図であり、(c)は図10に対
応する図である。
【符号の説明】
12A 移動制限部(阻止手段) 86 ロッド材(作動制御手段) 86F 延出部(変形部) 98 押圧部材(解除手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両急減速状態で作動する乗員保護装置
    に用いられ、この乗員保護装置を車両急減速状態でない
    状態で強制作動させるために、強制作動位置まで移動操
    作される作動制御手段と、 この作動制御手段と係合して、この作動制御手段の強制
    作動位置への移動を阻止する阻止手段と、 前記作動制御手段及び前記阻止手段の係合を解除する解
    除手段と、 を備えることを特徴とする乗員保護装置用強制作動構
    造。
  2. 【請求項2】 車両急減速状態で作動する乗員保護装置
    に用いられ、操作力によって、この乗員保護装置の作動
    を停止させる作動停止位置、この乗員保護装置の作動を
    可能とする作動可能位置、及びこの乗員保護装置を車両
    急減速状態でない状態で強制作動させる強制作動位置の
    いずれかの位置に配置され、且つ強制作動位置への移動
    方向手前側に変形部が形成された作動制御手段と、 この作動制御手段の変形部と係合して、この作動制御手
    段の強制作動位置への移動を阻止する阻止手段と、 前記作動制御手段の変形部を押圧し、変形させて、前記
    作動制御手段及び前記阻止手段の係合を解除する解除手
    段と、 を備えることを特徴とする乗員保護装置用強制作動構
    造。
JP6148187A 1994-06-29 1994-06-29 乗員保護装置用強制作動構造 Pending JPH0811666A (ja)

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DE19827427A1 (de) * 1998-06-19 1999-12-23 Trw Airbag Sys Gmbh & Co Kg Verfahren zum Betreiben eines Fahrzeuginsassen-Rückhaltesystems und Vorrichtung zur Durchführung des Verfahrens
DE19829000B4 (de) 1998-06-29 2005-06-02 Peter Fassbaender Verfahren zum Betreiben einer eine Druckgaseinrichtung mit einer Druckgaspatrone aufweisenden Fahrzeuginsassen-Rückhaltevorrichtung sowie eine Fahrzeuginsassen-Rückhaltevorrichtung mit einer eine Druckgaspatrone aufweisenden Druckgaseinrichtung

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JPH084363Y2 (ja) * 1989-08-09 1996-02-07 株式会社東海理化電機製作所 エアバッグ安全装置
JPH06219233A (ja) * 1993-01-22 1994-08-09 Takata Kk ガスジェネレータ用機械式着火装置の自動解除安全装置

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