JPH08115267A - 情報秘匿機構 - Google Patents

情報秘匿機構

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Publication number
JPH08115267A
JPH08115267A JP6279939A JP27993994A JPH08115267A JP H08115267 A JPH08115267 A JP H08115267A JP 6279939 A JP6279939 A JP 6279939A JP 27993994 A JP27993994 A JP 27993994A JP H08115267 A JPH08115267 A JP H08115267A
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JP
Japan
Prior art keywords
board
sensor
information
electronic device
distance
Prior art date
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Application number
JP6279939A
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English (en)
Inventor
Yoshimaru Funada
吉丸 船田
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Japan Steel Works Ltd
Technical Research and Development Institute of Japan Defence Agency
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Technical Research and Development Institute of Japan Defence Agency
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 秘匿性の高い情報が組み込まれている等の理
由で秘匿性を要求される電子機器において、第三者がそ
の秘匿情報を知ろうとする行為時に、その行為を検知
し、秘匿情報をソフトウエア的に瞬時かつ確実に破壊又
は消去し、その秘匿情報を第三者に知られないように守
る。 【構成】 コンピュータに使用するプログラム又はデー
タを保持したICボード10に、導電性部材の距離又は
形状の変化を検知する距離又は形状センサを設け、IC
ボード10の外側に貼り付けられたアルミ箔3が部分的
又は全体的に剥がされることでその距離又は形状が変化
したとき、前記ICボード10で保持しているプログラ
ム又はデータを瞬時に破壊又は消去する構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、秘匿性の高い情報が組
み込まれている等の理由で秘匿性を要求される電子機器
において、第三者がその秘匿性の高い情報を知ろうとす
る行為時に、その情報を知られないように守るための情
報秘匿機構に関する。
【0002】
【従来の技術】秘匿性を要求される電子機器、例えば磁
気式地雷用信管等においては、動作するための条件や手
順等の秘匿性の高い情報(秘匿情報)が電子回路として
組み込まれている。そして、第三者がこれらの秘匿性の
高い情報を知ろうとして、磁気式地雷用信管を取り外し
たりして、内部の電子回路を分析する可能性がある。
【0003】従来、その秘匿性の高い情報を第三者に知
られないようにするためには、磁気式地雷用信管が取り
外された際等に、火薬等を使用し、その秘匿情報を有す
る電子回路といった電子機器のハードウェアそのものを
物理的に破壊していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の磁気
式地雷用信管の場合のように、秘匿性の高い情報を第三
者に知られないようにするために、その秘匿情報を有す
る電子機器のハードウェアそのものを物理的に破壊する
方法では、当該電子機器の破壊の程度によっては、その
秘匿情報が第三者に知られる危険性がある。例えば、秘
匿情報が回路構成で規定されている場合や不揮発性メモ
リ(ROMやフラッシュメモリ等)に内蔵されている場
合のように、その部分が残留していれば第三者に知られ
てしまう恐れがある。一方、その電子機器を確実に分析
不可能とするほど物理的に破壊させることは困難であ
る。また、物理的に破壊する方法は、一般(民生用)の
電子機器には採用できない問題がある。
【0005】本発明は、上記の点に鑑み、秘匿性の高い
情報が組み込まれている等の理由で秘匿性を要求される
電子機器において、第三者がその秘匿情報を知ろうとす
る行為時に、その行為を検知し、秘匿情報をソフトウエ
ア的に瞬時かつ確実に破壊又は消去し、その秘匿情報を
第三者に知られないように守るための情報秘匿機構を提
供することを目的とする。
【0006】本発明のその他の目的や新規な特徴は後述
の実施例において明らかにする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願第1発明に係る情報秘匿機構は、コンピュータ
に使用するプログラム又はデータを保持したICボード
に、導電性部材の距離又は該導電性部材の形状の変化を
検知する距離又は形状センサを設け、前記導電性部材の
距離又は形状が変化したとき、前記ICボードで保持し
ているプログラム又はデータを瞬時に破壊又は消去する
構成としている。
【0008】また、本願第2発明の情報秘匿機構は、コ
ンピュータに使用するプログラム又はデータを保持した
ICボードに、永久磁石又は磁性体の距離を検知する磁
気又は磁性体検出センサを設け、前記永久磁石又は磁性
体の距離が変化したとき、前記ICボードで保持してい
るプログラム又はデータを瞬時に破壊又は消去する構成
としている。
【0009】また、本願第1及び第2発明の情報秘匿機
構において、前記導電性部材、前記永久磁石又は前記磁
性体を前記ICボードに剥離可能に貼り付け、該導電性
部材、永久磁石又は磁性体の上に粘着性乃至接着性部材
を設け、該粘着性乃至接着性部材の剥離乃至離脱ととも
に当該導電性部材、永久磁石又は磁性体も剥離する構成
であってもよい。
【0010】また、本願3第発明の情報秘匿機構は、コ
ンピュータに使用するプログラム又はデータを保持した
ICボードに、該ICボードの周囲の光量を検知する光
センサを設け、当該ICボードの周囲の光量が変化した
とき、前記ICボードで保持しているプログラム又はデ
ータを瞬時に破壊又は消去する構成としている。
【0011】また、本願第4発明の情報秘匿機構は、コ
ンピュータに使用するプログラム又はデータを保持した
ICボードに、該ICボードへの供給電圧を検知する電
圧センサを設け、当該ICボードへの供給電圧が変化し
たとき、前記ICボードで保持しているプログラム又は
データを瞬時に破壊又は消去する構成としている。
【0012】
【作用】本発明の情報秘匿機構においては、コンピュー
タに使用するプログラム又はデータをメモリ等にソフト
ウェアとしてICボードに保持しており、電子機器の重
要な機能(秘匿情報が含まれる部分)をハードウェアで
なく極力ソフトウェア(プログラム又はデータ)で構成
してICボード(メモリ等を内蔵)で保持することで、
そのプログラム又はデータに含まれる秘匿情報を電気的
に瞬時かつ確実に破壊又は消去することが可能である。
従って、従来の秘匿情報を含むハードウェアを物理的に
破壊する場合での秘匿情報の残留や不完全な破壊といっ
た問題はなく、この従来の物理的破壊方法と比較して装
置の小型化、軽量化が図れるとともに一般(民生用)の
電子機器に利用できるようになる。ICボードは、秘匿
情報を含むプログラム又はデータを保持したモジュール
として電子機器に組み込むことができ、仮に秘匿情報を
第三者に知られることになっても、このICボードのプ
ログラム及びデータを変更するだけでよく、電子機器の
設計、製造をやり直さなくてもよい利点がある。
【0013】また、前記ICボードに導電性部材の距離
又は該導電性部材の形状の変化を検知する距離又は形状
センサを設ける場合、前記導電性部材をICボードを組
み込む電子機器の蓋やICボードの外装ケース等に設
け、第三者が秘匿情報を知ろうとする行為をしたとき、
すなわち電子機器の蓋を開けたりICボードを動かした
りする等して前記導電性部材の距離又は形状が変化した
とき、前記ICボードで保持しているプログラム又はデ
ータを瞬時に破壊又は消去する。従って、秘匿情報を第
三者に知られないように確実に守ることができる。
【0014】前記ICボードに永久磁石又は磁性体の距
離を検知する磁気又は磁性体検出センサを設ける場合、
前記永久磁石又は磁性体をICボードを組み込む電子機
器の蓋やICボードの外装ケース等に設け、第三者が秘
匿情報を知ろうとして電子機器の蓋を開けたりICボー
ドを動かしたりする等して前記永久磁石又は磁性体の距
離が変化したとき、前記ICボードで保持しているプロ
グラム又はデータを瞬時に破壊又は消去する。従って、
秘匿情報を第三者に知られないように確実に守ることが
できる。
【0015】また、前記導電性部材、前記永久磁石又は
前記磁性体を前記ICボードに剥離可能に貼り付け、該
導電性部材、永久磁石又は磁性体の上に粘着性乃至接着
性部材を設け、該粘着性乃至接着性部材の剥離乃至離脱
とともに当該導電性部材、永久磁石又は磁性体も剥離す
る構成とする場合、前記粘着性乃至接着性部材の反対面
をICボードを組み込む電子機器の蓋等に貼り付け、第
三者が秘匿情報を知ろうとして電子機器の蓋を開けたり
ICボードを動かしたりすると前記粘着性乃至接着性部
材の剥離乃至離脱とともに当該導電性部材、永久磁石又
は磁性体も剥離され、前記導電性部材の距離又は形状の
変化、又は前記永久磁石もしくは磁性体の距離の変化が
生じることで、前記ICボードで保持しているプログラ
ム又はデータを瞬時に破壊又は消去する。
【0016】前記ICボードに該ICボードの周囲の光
量を検知する光センサを設ける場合、第三者が秘匿情報
を知ろうとして電子機器の蓋等を開けたりICボードを
動かしたりする等して当該ICボードの周囲の光量が変
化したとき、前記ICボードで保持しているプログラム
又はデータを瞬時に破壊又は消去する。従って、秘匿情
報を第三者に知られないように確実に守ることができ
る。
【0017】また、前記ICボードに該ICボードへの
供給電圧を検知する電圧センサを設ける場合、第三者が
秘匿情報を知ろうと電子機器からICボードを取り外し
たりする等して当該ICボードへの供給電圧が変化した
とき、前記ICボードで保持しているプログラム又はデ
ータを瞬時に破壊又は消去する。従って、秘匿情報を第
三者に知られないように確実に守ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明に係る情報秘匿機構の実施例を
図面に従って説明する。
【0019】図1乃至図4は本発明の第1実施例を示
す。これらの図において示すICボード10は、情報秘
匿機構を備えたモジュールとして電子機器に組み込むも
のである。ここでの電子機器は、当該電子機器を動作さ
せるための条件や手順等の秘匿性の高い情報、すなわち
第三者に知られたくない情報(秘匿情報)について、従
来、電子回路(論理回路)等のハードウェアで構成して
いたものを極力プログラムやデータといったソフトウェ
アに置き換えて構成し、該ソフトウエアをICボード1
0内の不揮発性メモリ(ROMやフラッシュメモリ等)
に格納、保持している。すなわち、この電子機器は、コ
ンピュータ(マイクロコンピュータ)を備えており、該
コンピュータがICボード10内のメモリに内蔵されて
いるプログラムやデータをもとに動作し、出力装置等を
制御する構成になっている。コンピュータはICボード
10の外部にあっても、ICボード10に内蔵されてい
てもよい。
【0020】図1乃至図3に示すように、前記ICボー
ド10は、プリント基板1にIC(集積回路)等の電子
部品1aを搭載し、プリント基板上の電子部品1aを覆
うようにプラスチック(絶縁樹脂)等の絶縁材で形成さ
れたカバーとなる外装ケース2をプリント基板1上に被
せて固定したものである。該外装ケース2上面には導電
性部材としてアルミ箔3が貼り付けられており、さらに
アルミ箔3の上には粘着性部材としてのシール4が貼り
付けられている。また、外装ケース2内側の天井面には
導電性金属薄板からなる金属電極5が固着されている。
【0021】前記アルミ箔3と金属電極5は、例えば、
同形(方形状)、同面積で形成されており、両者は外装
ケース2の天井部6を介して平行に近接対向する如く設
けられ、アルミ箔3はその片面に塗布された粘着剤で外
装ケース2の上面に剥離可能に(弱い粘着力で)貼り付
けられ、金属電極5は外装ケース2内側の天井面に接着
固定されている。前記シール4は絶縁樹脂等の絶縁材か
らなる方形状シートの両面に粘着剤を塗布したもの(い
わゆる両面粘着テープ)であり、少なくともアルミ箔3
と同じかそれ以上の大きさを有するものであり、アルミ
箔3よりも強力な粘着力を持っている。
【0022】前記ICボード10は、電子機器を動作さ
せるための条件や手順等の秘匿性の高い情報(秘匿情
報)、すなわちコンピュータに使用するプログラム又は
データを格納、保持したメモリを少なくとも含む電子回
路を構成するものである。図4のように、このICボー
ド10に構成される電子回路は、少なくとも前記秘匿情
報が記憶されている読み書き又は消去可能なメモリ11
と、一定条件下で該メモリ11に記憶されている秘匿情
報を破壊又は消去するための秘匿情報破壊・消去回路1
2と、第三者が秘匿情報を知ろうとする行為を検知する
センサ13を構成する回路とを有している。そして、図
2のようにプリント基板1の後端側には端子部14が形
成されており、導体パターンからなる端子線15が設け
られている。この端子部14を電子機器に設けられてい
るコネクタに差し込むことにより、プリント基板1及び
電子部品1aを含むICボード10が電子機器に組み込
まれ、該電子機器内の他の回路と接続される。なお、電
子機器を動作させるためのコンピュータ(マイクロコン
ピュータ)は、プリント基板1に搭載しても、別個に電
子機器内に設けてもよい。
【0023】前記ICボード10の外装ケース2に貼ら
れたシール4の上面も粘着面となっているため、ICボ
ード10を電子機器に組み込んで、電子機器の機器ケー
スの蓋(又は蓋と連動して動く部材)16を図1の仮想
線のようにICボード10の外装ケース2に密着するよ
うに閉じた際に、前記シール4の上面は図1の仮想線に
示す機器ケースの蓋16の内面17に貼り付けられるよ
うになっている。このシール4上面の内面17への貼り
付けは、シール4の粘着剤による接着強度が充分になる
ように行う。
【0024】前記センサ13は、前記アルミ箔3、外装
ケース2の天井部6、金属電極5及びプリント基板1上
に設けた回路とで構成されており、アルミ箔3及び金属
電極5にはプリント基板1上のセンサ13を構成する回
路から引き出されたリード線(図示省略)がそれぞれ接
続されている。そして、絶縁部材(誘電体)となる外装
ケース2の天井部6を挟んで平行対向するアルミ箔3と
金属電極5とでコンデンサCをなしている。この第1実
施例でのセンサ13は、例えば、このコンデンサCを用
いたLC発振器を備えた構成になっており、固定側の金
属電極5と可動側のアルミ箔3との距離又はアルミ箔3
の形状の変化によりコンデンサCの静電容量が変化する
のを利用した距離又は形状センサを構成している。
【0025】ここで、平行対向するアルミ箔3と金属電
極5との位置関係に変化が生じたとき、例えば、図3仮
想線に示すように、何らかの操作による蓋16を動かす
行為で外装ケース2上面と蓋16の内面17とが離れる
場合、アルミ箔3は外装ケース2上面とは剥離可能であ
りかつシール4側の粘着力の方が強力であるため、シー
ル4側に貼り付いたまま外装ケース2から剥離される。
そして、アルミ箔3が外装ケース2上面から剥離される
ことにより、コンデンサCの静電容量が変化し(激減
し)、それに伴うLC発振器の発振周波数の大幅な変化
からアルミ箔3と金属電極5との位置関係の変化を検知
するようになっている。
【0026】なお、このアルミ箔3と金属電極5との位
置関係の変化におけるアルミ箔3の状態は、アルミ箔3
の全てが外装ケース2から剥離される必要はなく、部分
的にはぎ取られたり、外装ケース2側に残っても形状が
変化する等して、少なくともセンサ13が作動するコン
デンサCの静電容量の変化が得られる程度の距離又は形
状の変化があればよい。このセンサ13の検知感度は、
電子機器の構造やICボード10の組み込み状態等を考
慮して適宜調整可能である。
【0027】そして、前記センサ13によりアルミ箔3
の距離又は形状の変化が検知された場合は、図4に示す
ように、前記秘匿情報破壊・消去回路12を作動させ、
該秘匿情報破壊・消去回路12は、プリント基板1の前
記メモリ11の内容、すなわち秘匿情報(プログラム又
はデータ)を瞬時に破壊又は消去する。メモリ11内容
の破壊は、例えばダミー情報への書き換えやデータのラ
ンダムな置き換え等であり、消去は、内容の全部又は大
部分を消去することであり、少なくとも元の秘匿情報が
分析できない状態になるように破壊、消去を行う。
【0028】なお、メモリ11としてフラッシュメモリ
等のRAM(読み書き可能なメモリ)を用いる場合は、
秘匿情報破壊・消去回路12により内容の消去又は書き
換え(破壊)を行えばよく、ROM(読み出し専用メモ
リ)を用いる場合でも秘匿情報破壊・消去回路12によ
り高圧をかける等して内容が破壊できればよい。
【0029】以上の情報秘匿機構を備えたICボード1
0を組み込んだ電子機器においては、第三者が該電子機
器が動作するための条件や手順等の秘匿性の高い情報
(秘匿情報)を知ろうとして、電子機器を分解したりし
て内部の電子回路を分析しようした場合、電子機器の蓋
16を動かす又はICボード10をコネクタから外す等
の行為により、ICボード10の外装ケース2と蓋16
の内面17とが離れ、これに伴って剥がされたアルミ箔
3の距離又は形状に変化が生じるとセンサ13が作動
し、秘匿情報破壊・消去回路12によりメモリ11に格
納されている秘匿情報は電気的に瞬時に破壊又は消去さ
れる。従って、秘匿情報を第三者に知られないように確
実に守ることができる。
【0030】この第1実施例によれば、次の通りの効果
を得ることができる。
【0031】(1) 電子機器の重要な機能(秘匿情報が
含まれる部分)をハードウェアでなく極力ソフトウェア
で構成し、その秘匿情報をICボード10内のメモリ1
1に格納しているため、そのメモリ内容を秘匿情報破壊
・消去回路12により電気的に書き換え、消去、破壊す
ることで、秘匿情報を容易に瞬時かつ確実に破壊又は消
去できる。また、メモリが不揮発性メモリの場合も、秘
匿情報破壊・消去回路12によりメモリ内容を強制的に
電気的に破壊、消去できる。従来の物理的破壊方法のよ
うな秘匿情報の残留や不完全な破壊といった問題はな
く、秘匿情報の分析を不可能とすることができる。従っ
て、秘匿情報を第三者に知られないように確実に守るこ
とができる。
【0032】(2) 秘匿情報をメモリ11に格納し、そ
のメモリ内容を電子回路(秘匿情報破壊・消去回路)で
電気的に破壊、消去する構成としているので、従来の火
薬等を使用して秘匿情報を構成する電子回路といったハ
ードウェアそのものを物理的に破壊していた場合と比較
して、装置の小型化、軽量化が図れ、一般(民生用)の
電子機器に利用できる。
【0033】(3) 電子機器の重要な機能(秘匿情報が
含まれる部分)をソフトウェア化し、少なくともその秘
匿情報が含まれる部分をICボード10のようにモジュ
ール化することにより、仮に秘匿情報を第三者に知られ
ることになっても、このモジュール内のプログラム及び
データを変更するだけでよく、電子機器の設計、製造を
やり直さなくてもよい利点がある。
【0034】なお、前記第1実施例では、ICボード1
0の外装ケース2の内側の導電性金属薄板からなる金属
電極5と外装ケース2の上面(外側面)のアルミ箔3と
を用いてコンデンサCを構成したが、それらの代わりに
銅箔等他の導電性金属箔や導電性樹脂シートを外装ケー
スの内面及び外面に貼り付けたり、導電性塗料を塗布す
る構成としてもよく、外装ケース2上面に設ける導電性
部材は少なくとも一部が剥離又は変形可能であればよ
い。
【0035】また、シール4の下面側のアルミ箔3との
接面領域は粘着面に代えて接着面とし、導電性部材とし
てのアルミ箔3と確実に接着し、アルミ箔3の剥離を容
易にしてもよい。また、アルミ箔3上のシール4を省略
し、アルミ箔3の上面の粘着力を強化し、アルミ箔3上
面を直接蓋16の内面17に貼り付ける構成でもよい。
この場合、強度を確保するためアルミ箔3の代わりに、
金属電極5と同様の導電性金属薄板を貼り付ける構成と
してもよい。
【0036】また、金属電極5の代わりに、アルミ箔3
(又は導電性金属薄板、導電性金属箔、導電性樹脂シー
ト、導電性塗料等の導電性部材)の距離又は形状の変化
を検知する近接センサを外装ケース2内に設け、プリン
ト基板1上に構成する回路を該近接センサに対応させた
ものとして図4のセンサ13を構成してもよい。この場
合にも、電子機器の蓋16を動かす又はICボード10
をコネクタから外す等の行為により、外装ケース2上面
と蓋16の内面17とが離れて導電性部材の距離又は形
状に変化が生じるとセンサ13が作動し、秘匿情報破壊
・消去回路12によりメモリ11に格納されている秘匿
情報は電気的に瞬時に破壊又は消去される。
【0037】さらに、外装ケース2を省略し、プリント
基板1に搭載される電子部品の中のIC等のフラットパ
ッケージ上面に金属電極5(導電性金属薄板、導電性金
属箔、導電性樹脂シート、導電性塗料等)を剥がれない
ように固着し、その上に絶縁部材(絶縁板、絶縁フィル
ム、絶縁シート、絶縁塗料等)を貼り付け、その上にア
ルミ箔3(又は導電性金属薄板、導電性金属箔、導電性
樹脂シート、導電性塗料等の導電性部材)を剥離可能に
貼り付け、さらにその上に両面が粘着面であるシール4
を貼り付ける構成としてもよい。この場合、金属電極5
とアルミ箔3との位置関係が変化する際、アルミ箔3の
少なくとも一部が剥離又は変形可能になっている構成の
ほか、絶縁部材がアルミ箔3とともに金属電極5に対し
て少なくとも一部が剥離又は変形可能になっている構成
としてもよい。すなわち、絶縁部材はアルミ箔3の距離
又は形状の変化の際に、金属電極5とアルミ箔3のどち
らに残留してもよい。
【0038】また、IC等のフラットパッケージ上面に
他の絶縁部材(絶縁板、絶縁フィルム、絶縁シート、絶
縁塗料等)を固着し、その上に前記金属電極5を固着
し、前記絶縁部材、アルミ箔3、シール4を積層する構
成としてもよい。
【0039】なお、上記第1実施例では、電子機器の機
器ケースの蓋16の内面にシール4が粘着力で貼り付い
ている場合を説明したが、ICボード10を電子機器の
コネクタに装着した際に機器ケースの内壁にシール4が
貼り付く構成としてもよい。この場合にも、ICボード
10をコネクタから外す等の操作に起因するアルミ箔3
の距離又は形状の変化をセンサで検知することで、IC
ボード10内のメモリ11に格納されている秘匿情報を
電気的に瞬時に破壊又は消去可能である。
【0040】図5は本発明の第2実施例を示す。この図
において、情報秘匿機構を備えたモジュールとして電子
機器に組み込むICボード20は、電子部品を搭載した
プリント基板1上に絶縁材で形成されている外装ケース
2を被せて固定したものであり、該外装ケース2の上面
に導電部材としての帯状金属箔21を剥離可能に(弱い
粘着力で)貼り付け、さらに該帯状金属箔21の上にシ
ール22を貼り付けた構成になっている。
【0041】前記帯状金属箔21は、アルミや銅等の導
電性金属からなるものであり、図5の如く、蛇行する如
く折れ曲がった形状(櫛の歯状)になっており、両端に
はプリント基板1のセンサ13を構成する回路から引き
出されたリード線(図示省略)がそれぞれ接続されてい
る。前記シール22は絶縁樹脂等の絶縁材からなる方形
状シートで少なくとも帯状金属箔21の取付範囲と同じ
かそれ以上の大きさを有するものであり、下面には帯状
金属箔21の直線部分を横切るように複数の帯状に粘着
剤を塗布した粘着部23が形成され、上面は全面に粘着
剤を塗布した粘着面になっている。そして、シール22
の下面は、粘着部23が帯状金属箔21を横断する如く
外装ケース2上面に部分的に貼り付けられ、シール22
上面は、ICボード20を電子機器に組み込んだ際に、
前記第1実施例の図1と同様に、電子機器の機器ケース
の蓋16の内面17に貼り付けられるようになってい
る。このシール22上面の内面17への貼り付けは、シ
ール22の粘着剤による接着強度が充分になるように行
う。
【0042】なお、帯状金属箔21の形状(パターン)
は、ジグザグ状等の他の形状を採用してもよく、シール
22の粘着部23によって分断可能な部分が多くなる形
状が望ましい。
【0043】この第2実施例の場合は、図4のセンサ1
3は、帯状金属箔21の断線、すなわち帯状金属箔21
の形状の変化を検知する形状センサの一種であり、帯状
金属箔21とプリント基板1上に設けた回路とで構成さ
れており、帯状金属箔21両端間の抵抗の変化から断線
を検知するようになっている。ここで、外装ケース2上
面に粘着状態であった蓋16の内面17の位置に変化が
生じたとき、例えば、何らかの操作で蓋16を動かす又
はICボード20をコネクタから外す等の行為で外装ケ
ース2上面と蓋16の内面17とが離れる場合、帯状金
属箔21は外装ケース2上面とは剥離可能であるため、
粘着部23に粘着(接着)されている部分はシール22
側に貼り付いたまま外装ケース2から剥離されようと
し、粘着部23のない部分は外装ケース2に貼り付いた
ままの状態を保とうとするので、その境界付近に引っ張
り力が加わり、帯状金属箔21は切断される。そして、
帯状金属箔21が切断されることにより、抵抗の変化
(抵抗値の増大)からプリント基板1の回路で帯状金属
箔21の形状の変化を検知するようになっている。
【0044】そして、前記センサ13により帯状金属箔
21の形状の変化が検知された場合は、図4に示すよう
に、前記秘匿情報破壊・消去回路12を作動させ、該秘
匿情報破壊・消去回路12は、プリント基板1上の前記
メモリ11の内容、すなわち秘匿情報を瞬時に破壊又は
消去する。
【0045】以上の第2実施例で示した情報秘匿機構を
備えるICボード20を組み込んだ電子機器において
は、第三者が秘匿情報を知ろうとして、電子機器の蓋1
6を動かす又はICボード20をコネクタから外す等の
行為を行うと、外装ケース2上面と蓋16の内面17と
が離れる等して帯状金属箔21が断線してセンサ13が
作動し、秘匿情報破壊・消去回路12によりメモリ11
に格納されている秘匿情報が電気的に瞬時に破壊又は消
去される。従って、秘匿情報を第三者に知られないよう
に確実に守ることができる。なお、その他の構成及び作
用効果は前述の第1実施例と同様である。
【0046】図6は本発明の第3実施例を示す。この図
において、情報秘匿機構を備えたモジュールとして電子
機器に組み込むICボード30は、前記第2実施例で示
したICボード20の構成に光センサ31及び電圧セン
サ32を付加した構成としている。すなわち、第2実施
例のセンサ13に加えて光センサ31及び電圧センサ3
2が設けられており、これらのセンサの後段に図4の秘
匿情報破壊・消去回路12及びメモリ11が設けられて
いる。
【0047】前記光センサ31は外装ケース2内に設け
られ、外装ケース2上面の帯状金属箔21やシール22
が貼り付けられていない部分に形成された透孔33から
外装ケース2外部の光量変化を検出するものである。な
お、該光センサ31は設置場所による光量の違いを考慮
して複数箇所設けてもよく、図6に示す構成では、後部
両側に設けている。ここで、第1実施例の図1と同様に
蓋16の内面17にシール22の上面を貼り付けた後、
平行対向する外装ケース2上面と蓋16の内面17との
位置関係に変化が生じたとき、例えば、何らかの操作で
蓋16を動かす又はICボード30をコネクタから外す
等の行為で外装ケース2上面と蓋16の内面17とが離
れるといったように、光を遮っていた蓋16との位置関
係により光センサ31で光量の変化を検出した場合、I
Cボード10内の図4の秘匿情報破壊・消去回路12を
作動させて、メモリ11の内容、すなわち秘匿情報を瞬
時に破壊又は消去する。
【0048】前記電圧センサ32は、プリント基板1に
電子回路として設けるものであり、電子機器の電源から
ICボード30に供給される電圧の変化を検知するもの
である。これは、例えばICボード30が電子機器から
取り外された(コネクタから端子部14を取り外す)時
等、ICボード30に電源が供給されなくなった際に、
その電圧変化(低下)を検知するものである。この電圧
センサ32を構成する電子回路には、ICボード30に
電源が供給されなくなった場合に動作させるため、バッ
クアップ用電源として、小型電池を内蔵させたり、大容
量コンデンサを設けたりしている。そして、供給電圧の
変化(低下)を検出した場合、前記秘匿情報破壊・消去
回路12を作動させて、前記メモリ11の内容、すなわ
ち秘匿情報を瞬時に破壊又は消去する。
【0049】この第3実施例では、前記第2実施例と同
様の形状センサである帯状金属箔21の断線を検知する
センサ13と、外装ケース2外部の光量の変化を検知す
る光センサ31と、ICボード30への供給電圧の変化
を検知する電圧センサ32とをICボード30が備えて
おり、帯状金属箔21の断線、光センサ31の検出光量
の変化又は電圧センサ32による供給電圧の変化のう
ち、少なくとも1つ生じれば作動する。そして、図4に
示すように、前記秘匿情報破壊・消去回路12が作動
し、プリント基板1に搭載の前記メモリ11の内容、す
なわち秘匿情報を瞬時に破壊又は消去する。従って、様
々な状況に対応でき、秘匿情報を第三者に知られないよ
うに、いっそう確実に守ることができる。なお、その他
の構成及び作用効果は前述の第1実施例と同様である。
【0050】なお、前記第3実施例で示した光センサ3
1と電圧センサ32は、それぞれ別個に動作するもので
あり、それぞれ単独で使用できるので、例えば、光セン
サ31又は電圧センサ32のみを備えた構成としてもよ
く、形状センサ(帯状金属箔21)と、光センサ31又
は電圧センサ32の一方とを組み合わせた構成としても
よい。
【0051】図7は本発明の第4実施例を示す。この図
において、情報秘匿機構を備えたモジュールとして電子
機器に組み込むICボード10Aは、前記第1実施例で
示したICボード10の構成において外装ケース2上面
のアルミ箔3及びシール4を省略したものであり、外装
ケース2上面に対向する電子機器の蓋16の内面17に
導電性部材である導電性金属薄板7を接着剤等で固着し
ている。金属電極5及び導電性金属薄板7にはプリント
基板1上の図4のセンサ13を構成する回路から引き出
されたリード線(図示省略)がそれぞれ接続されてい
る。そして、ICボード10Aの電子機器への組み込み
は、外装ケース2の上面と対向する導電性金属薄板7の
下面とが接面乃至極めて近接した状態になるのが望まし
い。
【0052】この第4実施例でのセンサ13は、絶縁部
材(誘電体)となる外装ケース2の天井部6を挟んで平
行対向する金属電極5と導電性金属薄板7とでコンデン
サCをなし、前記第1実施例と同様にこのコンデンサC
を用いたLC発振器を備えた構成になっており、固定側
の金属電極5と可動側の導電性金属薄板7との距離の変
化によりコンデンサCの静電容量が変化するのを利用し
た距離センサを構成している。ここで、センサ13は、
平行対向する金属電極5と導電性金属薄板7との位置関
係に変化が生じたとき、例えば、何らかの操作で蓋16
を動かす又はICボード10Aをコネクタから外す等の
行為で外装ケース2と蓋16との位置関係が変化した場
合、コンデンサCの静電容量が変化し、それに伴うLC
発振器の発振周波数の変化から導電性金属薄板7の距離
の変化を検知する。
【0053】なお、外装ケース2上面と導電性金属薄板
7とが平行に距離を一定に保っていても、導電性金属薄
板7が金属電極5に対して平行回転した結果、対向して
いる面積に変化があれば、コンデンサCの静電容量が変
化するのでセンサ13を作動させることが可能である。
【0054】以上の第4実施例で示した情報秘匿機構を
備えるICボード10Aを組み込んだ電子機器において
は、第三者が秘匿情報を知ろうとして、電子機器の蓋1
6を動かす又はICボード10Aをコネクタから外す等
の行為を行うと、金属電極5と導電性金属薄板7との位
置関係が変化してセンサ13が作動し、図4の秘匿情報
破壊・消去回路12によりメモリ11に格納されている
秘匿情報が電気的に瞬時に破壊又は消去される。従っ
て、秘匿情報を第三者に知られないように確実に守るこ
とができる。なお、その他の構成及び作用効果は前述の
第1実施例と同様である。
【0055】なお、上記第4実施例において、導電性部
材としての導電性金属薄板7の代わりに、導電性金属
箔、導電性樹脂シート、導電性塗料等を採用してもよい
し、蓋16が金属板等の導電性を有するものの場合、蓋
16自体を金属薄板7の代わりに用いてもよい。また、
外装ケース2を省略し、プリント基板1に搭載される電
子部品の中のIC等のフラットパッケージ上面に金属電
極5(導電性金属薄板、導電性金属箔、導電性樹脂シー
ト、導電性塗料等)を剥がれないように固着し、その上
に絶縁部材(絶縁板、絶縁フィルム、絶縁シート、絶縁
塗料等)を貼り付ける構成としてもよい。この場合、I
Cボード10Aの電子機器への組み込み時に、絶縁部材
の上面と対向する導電性金属薄板7の下面とが接面乃至
極めて近接した状態になるようにする。また、IC等の
フラットパッケージ上面に他の絶縁部材(絶縁板、絶縁
フィルム、絶縁シート、絶縁塗料等)を固着し、その上
に金属電極5を固着してもよい。
【0056】図8は本発明の第5実施例を示す。この図
において、情報秘匿機構を備えたモジュールとして電子
機器に組み込むICボード40は、前記第1実施例で示
したICボード10の構成において、導電性部材である
アルミ箔3の代わりに磁性体として鉄、ニッケル等の磁
性金属薄板41を外装ケース2上面に剥離可能に貼り付
け、距離又は形状センサを構成する金属電極5の代わり
に、磁性体を検知する磁性体検出センサ42を前記磁性
金属薄板41に対向する如く外装ケース2内に設ける構
成としている。磁性体検出センサ42は、該磁性体検出
センサ42近くの磁性体の有無を検知できるものであれ
ばよい。そして、磁性金属薄板41の上に貼り付けるシ
ール4上面は、ICボード40を電子機器に組み込んだ
際に、前記第1実施例と同様に、外装ケース2上面に対
向する電子機器の蓋16の内面17に貼り付けられるよ
うになっている。このシール4上面の内面17への貼り
付けは、シール4の粘着剤による接着強度が充分になる
ように行う。
【0057】この第5実施例における磁性体検出センサ
42の後段には図4の秘匿情報破壊・消去回路12及び
メモリ11が設けられていおり、これらはICボード4
0に内蔵されている。そして、磁性体検出センサ42は
ICボード40が電子機器に組み込まれている状態、す
なわち、磁性体検出センサ42と磁性金属薄板41とが
近接している状態からの両者の位置関係の変化を磁性体
検出センサ42で検知するものである。
【0058】以上の第5実施例で示した情報秘匿機構を
備えるICボード40を組み込んだ電子機器において
は、第三者が秘匿情報を知ろうとして、電子機器の蓋1
6を動かす又はICボード40をコネクタから外す等の
行為により、外装ケース2上面と蓋内面17とが離れる
等すると、磁性金属薄板41は外装ケース2上面とは剥
離可能であるため蓋16側のシール4に貼り付いたまま
外装ケース2から剥離される。磁性体検出センサ42か
ら磁性金属薄板41が離れるとセンサ42が作動し、秘
匿情報破壊・消去回路12によりメモリ11に格納され
ている秘匿情報が電気的に瞬時に破壊又は消去される。
従って、秘匿情報を第三者に知られないように確実に守
ることができる。なお、その他の構成及び作用効果は前
述の第1実施例と同様である。
【0059】なお、上記第5実施例では、外装ケース2
上面に磁性体としての磁性金属薄板41を剥離可能に貼
り付ける構成としたが、蓋16が磁性体であれば、磁性
金属薄板41を省略することができる。この場合、IC
ボード40の電子機器への組み込み時に、磁性体検出セ
ンサ42で蓋16を検知できるように、外装ケース2の
上面と蓋内面17とを近接した状態にする。
【0060】また、前記第5実施例において、磁性体と
しての磁性金属薄板41の代わりにシート状永久磁石
を、磁性体検出センサ42の代わりに磁気センサを採用
してもよい(シール4は不要)。この場合、外装ケース
2上面に対向する電子機器の蓋やケース内壁等の蓋16
の内面17に永久磁石を接着剤等で固着し、磁気センサ
を外装ケース2内に設け、外装ケース2の上面と、対向
する永久磁石とが接面乃至近接した状態とする。そし
て、第三者が秘匿情報を知ろうとして、電子機器の蓋1
6を動かす又はICボード40をコネクタから外す等の
行為を行うと、永久磁石の距離が変化して磁界が変化
し、その磁界の変化を磁気センサが検出して作動し、秘
匿情報破壊・消去回路12によりメモリ11に格納され
ている秘匿情報を電気的に瞬時に破壊又は消去すること
ができる。
【0061】前記第5実施例のような磁性体又は永久磁
石を検出する磁性体検出センサ又は磁気センサを用いる
構成は、磁気式地雷用信管には不向きであるが、その他
の民生用機器の情報秘匿機構には適用可能である。
【0062】なお、前記第2及び第3実施例において、
前記帯状金属箔21の代わりに、断線可能な細い線材又
は導電性樹脂シートを剥離可能に貼り付ける、あるいは
導電性塗料で断線可能なパターンを剥離可能に形成する
構成としてもよい。また、外装ケース2を樹脂より放熱
効果の高い金属製とすることも可能であり、この場合、
外装ケース2上面に絶縁シートを固着したり絶縁塗料を
塗布したりして絶縁処理を施し、その上に帯状金属箔2
1を貼り付ける構成とすればよい。
【0063】また、前記第2及び第3実施例において、
外装ケース2を省略し、プリント基板1に搭載される電
子部品の中のIC等のフラットパッケージ上面に帯状金
属箔21(又は細い線材、導電性樹脂シート、導電性塗
料等)を剥離可能に貼り付け、その上に下面に粘着部2
3を有し上面が粘着面であるシール22を貼り付ける構
成としてもよい。この場合、シール22を剥がす際に帯
状金属箔21に断線が生じればよい。さらに、IC等の
フラットパッケージ上面に他の絶縁部材(絶縁板、絶縁
フィルム、絶縁シート、絶縁塗料等)を固着し、その上
に前記帯状金属箔21を剥離可能に貼り付け、シール2
2を貼り付ける構成としてもよい。
【0064】なお、前記第1、第4又は第5実施例にお
いて、前記第3実施例で示した光センサ31又は電圧セ
ンサ32の少なくとも1つを付加する構成としてもよ
い。この場合、距離又は形状センサ、磁性体検出センサ
42、光センサ31又は電圧センサ32のうち少なくと
も1つが反応すれば、秘匿情報破壊・消去回路12によ
りメモリ11に格納されている秘匿情報を電気的に瞬時
に破壊又は消去する。
【0065】なお、ICボードのプリント基板1には少
なくとも秘匿情報を格納するメモリ11を搭載すればよ
く、秘匿情報破壊・消去回路12やセンサ13は別のモ
ジュールに設ける構成としてもよい。
【0066】以上本発明の実施例について説明してきた
が、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の
範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者
には自明であろう。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の情報秘匿
機構によれば、コンピュータに使用するプログラム又は
データをICボードに保持し、該ICボードに、導電性
部材の距離又は該導電性部材の形状の変化を検知する距
離又は形状センサ、永久磁石又は磁性体の距離を検知す
る磁気又は磁性体検出センサ、当該ICボードの周囲の
光量を検知する光センサ、又は当該ICボードへの供給
電圧を検知する電圧センサの少なくともいずれかを設け
ており、電子機器の重要な機能であるプログラム又はデ
ータに含まれる秘匿情報を第三者が知ろうとする行為に
及んで電子機器の蓋を開けたりICボードを動かしたり
する等して、前記導電性部材の距離又は形状が変化した
とき、前記永久磁石又は磁性体の距離が変化したとき、
当該ICボードの周囲の光量が変化したとき、又は当該
ICボードへの供給電圧が変化したときに、前記ICボ
ードで保持しているプログラム又はデータを瞬時に破壊
又は消去することができる。従って、秘匿性を要求され
る電子機器において、第三者がその秘匿性の高い情報を
知ろうとする行為時に、その秘匿情報を知られないよう
に守るための情報秘匿機構を実現できる。
【0068】また、秘匿情報を含むプログラム又はデー
タをソフトウェアとしてICボード(メモリ)に保持
し、秘匿情報の破壊又は消去の際は、電気的にプログラ
ム又はデータを破壊、消去するので、秘匿情報を含むハ
ードウェアを物理的に破壊する従来例と比較して、秘匿
情報の破壊のための装置の小型化、軽量化が図れるとと
もに一般(民生用)の電子機器に利用できる。
【0069】さらに、秘匿情報を含むプログラム又はデ
ータを保持したICボードをモジュールとして電子機器
に組み込むことができ、仮に秘匿情報を第三者に知られ
ることになっても、このICボードのプログラム及びデ
ータを変更するだけでよく、電子機器の設計、製造をや
り直さなくてもよい利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る情報秘匿機構の第1実施例を示す
側断面図である。
【図2】同平面図である。
【図3】第1実施例において、導電性部材であるアルミ
箔が剥離した状態を示す側断面図である。
【図4】第1実施例におけるICボード内の回路構成を
示すブロック図である。
【図5】第2実施例を示す平面図である。
【図6】第3実施例を示す平面図である。
【図7】第4実施例を示す側断面図である。
【図8】第5実施例を示す側正断面図である。
【符号の説明】
1 プリント基板 1a 電子部品 2 外装ケース 3 アルミ箔 4,22 シール 5 金属電極 6 天井部 7 導電性金属薄板 10,10A,20,30,40 ICボード 11 メモリ 12 秘匿情報破壊・消去回路 13 センサ 16 蓋 17 内面 21 帯状金属箔 23 粘着部 31 光センサ 32 電圧センサ 41 磁性金属薄板 42 磁性体検出センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータに使用するプログラム又は
    データを保持したICボードに、導電性部材の距離又は
    該導電性部材の形状の変化を検知する距離又は形状セン
    サを設け、前記導電性部材の距離又は形状が変化したと
    き、前記ICボードで保持しているプログラム又はデー
    タを瞬時に破壊又は消去することを特徴とする情報秘匿
    機構。
  2. 【請求項2】 コンピュータに使用するプログラム又は
    データを保持したICボードに、永久磁石又は磁性体の
    距離を検知する磁気又は磁性体検出センサを設け、前記
    永久磁石又は磁性体の距離が変化したとき、前記ICボ
    ードで保持しているプログラム又はデータを瞬時に破壊
    又は消去することを特徴とする情報秘匿機構。
  3. 【請求項3】 前記導電性部材、前記永久磁石又は前記
    磁性体を前記ICボードに剥離可能に貼り付け、該導電
    性部材、永久磁石又は磁性体の上に粘着性乃至接着性部
    材を設け、該粘着性乃至接着性部材の剥離乃至離脱とと
    もに当該導電性部材、永久磁石又は磁性体も剥離する構
    成とした請求項1又は2記載の情報秘匿機構。
  4. 【請求項4】 コンピュータに使用するプログラム又は
    データを保持したICボードに、該ICボードの周囲の
    光量を検知する光センサを設け、当該ICボードの周囲
    の光量が変化したとき、前記ICボードで保持している
    プログラム又はデータを瞬時に破壊又は消去することを
    特徴とする情報秘匿機構。
  5. 【請求項5】 コンピュータに使用するプログラム又は
    データを保持したICボードに、該ICボードへの供給
    電圧を検知する電圧センサを設け、当該ICボードへの
    供給電圧が変化したとき、前記ICボードで保持してい
    るプログラム又はデータを瞬時に破壊又は消去すること
    を特徴とする情報秘匿機構。
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