JPH08114788A - 液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶表示装置の下カバーが不要な場合は、下
カバーを単に取り外すだけで液晶表示装置の形態を保
ち、軽量，小型，低コストを図る。 【構成】 液晶パネル１と、ＩＣ等３からなる液晶パネ
ルの駆動回路が設けられたプリント基板２と、液晶パネ
ル１およびプリント基板２を保持する筐体14と、これら
を覆う上カバー15および下カバー16とを備えている。上
カバー15は、下カバー16と筐体14の同一位置にそれぞれ
形設された係合部11，12に共に係合する少なくとも１つ
の係合爪７を有する。下カバー16が不要な場合は、単に
取り外すだけでよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液晶ＴＶ，パーソナル
コンピュータ等の表示体として用いられる液晶表示装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、液晶モジュール(表示装置)は、こ
れを搭載する電子機器の小型化，軽量化の動向に伴い、
一層の小型化，軽量化が要求されている。以下に、従来
の液晶表示装置について説明する。

【０００３】図７は従来の液晶表示装置の構成を示した
もので、１は液晶パネル、２は、液晶パネル１の外縁部
に設けられ、ＩＣ等３の液晶駆動用回路が搭載されたプ
リント基板である。液晶パネル１およびプリント基板２
は筐体４に保持されており、さらに、金属製の上，下カ
バー５，６によって、それらを保持あるいは保護するた
めに表示部以外を覆うようにして、上下から互いに嵌合
させ、固定している。この金属製の上，下カバー５，６
の目的は、液晶モジュールより外部へ放出される電磁ノ
イズを低減し、あるいはプリント基板２およびＩＣ等３
の回路部を保護するために設けられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、下カバー６による電磁ノイズ対策や回路
部の保護が他の条件により必要がなくなり、従って、そ
の下カバー６の必要性がないときでも付いたままであ
り、その分だけ重量的，コスト的に無駄がある。

【０００５】そこで、単に下カバー６を取り外せばよい
わけだが、そのときも筐体等を保持し、保護するために
上カバー５を固定する必要があるが、その目的のために
新たに上カバーを固定するための爪やネジなどを追加し
たのでは、そのスペースが必要になったり、加工が増え
るなどの無駄が発生するので現実的でない。

【０００６】本発明は、上記従来の問題点を解決し、不
要な場合は下カバーを単に取り外すだけでよい構成と
し、軽量，小型，低コストの液晶表示装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の液晶表示装置は、液晶パネルと、この液晶
パネルの駆動回路が設けられたプリント基板と、液晶パ
ネルおよびプリント基板を保持する筐体と、液晶パネ
ル，プリント基板および筐体を覆う金属製のカバーとを
備え、その金属製のカバーは、上カバーと下カバーとか
らなり、上カバーは、下カバーと筐体の同一位置にそれ
ぞれ形設された係合部に共に係合する少なくとも１つの
係合爪を有する構成とする。

【０００８】また、係合爪が係合する下カバーと筐体の
係合部は、スペースを取らないように、プリント基板の
裏側若しくは液晶パネルの表示部周辺のガラス部の裏側
に配置される構成とする。

【０００９】さらに、係合爪は、その一部がカシメられ
る、カシメの形態を採ることもできる。

【００１０】

【作用】上記構成によれば、下カバーと筐体の係合部が
同一位置に形設されているので、下カバーが何らかの理
由により必要性がなくなって取り外しても、上カバーの
係合爪は筐体の係合部に係合し、液晶表示装置としての
形態はそのまま保持できる。そして、新たに固定のため
の爪やネジ等を設ける必要もなく、スペースの増加も伴
わない。従って、必要に応じて下カバーを付けるか、取
り外すかを自由に選択することができ、重量およびコス
トの低減を図ることができる。

【００１１】

【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を詳細に説
明する。図１は本発明の一実施例の液晶表示装置の構成
を示したもので、１は液晶パネル、２は、液晶パネル１
の外縁部に設けられ、ＩＣ等３の液晶駆動用回路が搭載
されたプリント基板である。液晶パネル１およびプリン
ト基板２は筐体14に保持されており、さらに金属製の
上，下カバー15，16によって、それらを保持あるいは保
護するために表示部以外を覆うようにして、上下から互
いに係合させ、固定する。上カバー15には１つ若しくは
複数の係合爪７が設けられており、また、下カバー16に
は、それに対応して、係合爪７が係合する係合部11が設
けられている。

【００１２】図２および図３は上カバー15の係合爪７が
下カバー16の係合部11に係合した状態を示している。こ
こで、筐体14における下カバー16の係合部11と同一位置
にも係合部12が設けられている。従って、上カバー15の
係合爪７は下カバー16の係合部11と共に筐体14の係合部
12にも係合する。そこで、下カバー16が不要になって取
り外しても、図４に示すように上カバー15の係合爪７は
筐体14の係合部12に係合するので、液晶表示装置として
の形態はそのまま保持することができる。

【００１３】図５は上カバー15の係合爪７の位置を示し
たものである。そして、この係合爪７が係合する下カバ
ー16の係合部11、あるいは筐体14の係合部12は、プリン
ト基板２や液晶パネル１と干渉せず、かつスペースを取
らないように、プリント基板２の裏側や、液晶パネル１
の表示部８の周辺であるガラス部の裏側に設けている。
これにより、係合機構がスペースを取らず、液晶表示装
置の小型化がさらに図れる構造となる。

【００１４】図６は係合爪の他の実施例を示したもの
で、カシメ形態を採ったものである。係合爪17は折り曲
げて係合部に係合させる。このような構成を採ることに
より、折曲部の曲げ延ばしによる液晶表示装置の組立，
分解が容易になり、またカシメより、一層強く固定する
ことができ、衝撃や振動等の外力に対して信頼性を向上
することができる。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上カバーに１つ若しくは複数設けた係合爪を、下カバー
と筐体の同一位置に、係合爪に対応して形設した係合部
に係合させる構成を採ることにより、必要に応じて下カ
バーの着脱を任意に選択可能とし、下カバーを取り外し
た場合は、筐体の係合部に係合爪を係合させ、上カバー
の固定手段を変えることなく、液晶表示装置の形態をそ
のまま保持することができ、従って、液晶表示装置とし
てスペースの増加を伴わず、重量の減少，コストの低減
を図ることができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の液晶表示装置の構成を示す
分解斜視図である。

【図２】本発明の一実施例の同一位置に形設した下カバ
ーと筐体の係合部に上カバーの係合爪が係合した状態を
示す図である。

【図３】図２の断面図である。

【図４】本発明の一実施例の下カバーを取り外した場合
の筐体の係合部に上カバーの係合爪が係合した状態を示
す図である。

【図５】本発明の一実施例の係合爪の配置を示す図であ
る。

【図６】本発明の係合爪の他の実施例を示す図である。

【図７】従来例の液晶表示装置の構成を示す分解斜視図
である。

【符号の説明】

１…液晶パネル、 ２…プリント基板、 ３…ＩＣ等、
７，17…係合爪、 11，12…係合部、 14…筐体、
15…上カバー、 16…下カバー。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液晶パネルと、該液晶パネルの駆動回路
   が設けられたプリント基板と、前記液晶パネルおよびプ
   リント基板を保持する筐体と、前記液晶パネル，プリン
   ト基板および筐体を覆う金属製のカバーとを備え、前記
   金属製のカバーは、上カバーと下カバーとからなり、前
   記上カバーは、前記下カバーと前記筐体の同一位置にそ
   れぞれ形設された係合部に共に係合する少なくとも１つ
   の係合爪を有し、前記下カバーを省略可能としたことを
   特徴とする液晶表示装置。
2. 【請求項２】 係合爪が係合する下カバーと筐体の係合
   部は、プリント基板の裏側若しくは液晶パネルの表示部
   周辺のガラス部の裏側に配置されていることを特徴とす
   る請求項１記載の液晶表示装置。
3. 【請求項３】 係合爪は、その一部がカシメられること
   により、係合部に係合することを特徴とする請求項１記
   載の液晶表示装置。