JPH08114528A - 光増幅器雑音指数測定方法および装置 - Google Patents
光増幅器雑音指数測定方法および装置Info
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Abstract
イバを含めた被測定系トータルの位相調整を容易・高速
・高精度に行うことが可能な光増幅器雑音指数測定方法
および装置を提供する。 【構成】 希土類添加光ファイバの上位エネルギー準位
の原子寿命よりも十分に短い周期の第1のパルスBによ
って連続したレーザ光を変調して生成された光パルス信
号Cを被測定光増幅器4に入力し、該被測定光増幅器4
の出力信号Dを前記第1のパルスBに同期し、かつ、1
のパルスBに対して順次位相差が増大する第2のパルス
Gによって順次変調して得られる光信号Hの最大光電力
(PAMP+PASE)と最小光電力PASEとに基づいて、被
測定光増幅器4の雑音指数を測定する。
Description
の測定に係わり、特に位相差調整が容易・高速・高精度
に行える光増幅器雑音指数測定方法および装置に関す
る。
ム(元素記号Er)等の希土類元素を添加した光ファイ
バを用いた光増幅器と半導体光増幅素子を用いた光増幅
器とがある。また、これらの光増幅器の性能を決定付け
るパラメータに雑音指数があり、この光増幅器の雑音指
数(NF)を測定する雑音指数測定方法およびその装置
がそれぞれ開発されている(特願平6−17593
号)。
幅器の場合、光増幅素子であるEr添加光ファイバに励
起レーザ光を入力すると、基底準位から高いエネルギ状
態の上位準位に原子が励起される。そして、この上位準
位にある原子が基底準位に遷移するときに発光を生じ
る。この発光過程には、入力された励起レーザ光に誘導
されて遷移する誘導放出過程と入力光に依存せずに無入
力時においても一定の割合で遷移する自然放出(Sponte
neous Emission:SE)過程とがあり、前者の誘導放出
過程が光増幅過程である。この誘導放出過程による遷移
は高速に行われるが、自然放出過程による原子の遷移速
度は、誘導放出過程に比べて遅く、自然放出寿命(原子
の寿命)は、Er添加光ファイバにおいて数ms〜数1
0msである。この自然放出過程によって生じる自然放
出光(SE光)は、Er添加光ファイバ内で増幅され
て、増幅された自然放出光(ASE光)として出力され
る。
測定する場合、上記自然放出寿命よりも十分に短い周期
のパルス状レーザ光を被測定光増幅器に入力し、該被測
定光増幅器の出力光のうち、入力されたレーザ光が存在
しない時間領域から増幅された自然放出光(ASE光)
の電力PASEを測定し、またレーザ光が存在する時間領
域において増幅されたレーザ光の電力PAMPに電力PASE
が加えられた電力(PAMP+PASE)を測定する。そし
て、これらの測定された値を次式に代入することによっ
て雑音指数(NF)を求める。 NF=(PASE/h・ν・A・B0)+1/A (1 ) ここで、hはプランク定数、νは被測定光増幅器に
入力される入力レーザ光の光周波数、Aは被測定光増幅
器の利得、またB0はASE光の電力PASEを計測する計
測器の透過帯域幅である。また、上記被測定光増幅器の
利得Aは、次式で近似される。 A≒(PAMP−PASE)/PIN (2) ただし、PINは被測定光増幅器に入力される入力レーザ
光の電力である。
雑音指数測定装置において、被測定光増幅器に入力され
るパルス状レーザ光は、内部の希土類添加光ファイバに
よって遅延されて出力される。また、この遅延時間は、
希土類添加光ファイバの長さに依存している。個々の被
測定光増幅器は、この希土類添加光ファイバの長さが違
うため、結局、この遅延時間は、個々の被測定光増幅器
によって違った値となる。さらに、雑音指数測定装置と
被測定光増幅器を接続する光ファイバによっても遅延が
生じる。したがって、この雑音指数の測定においては、
これらによる遅延時間を予め測定し、パルス状レーザ光
のスイッチング位相に対して、被測定光増幅器の出力光
のレーザ光のない時間領域とレーザ光のある時間領域と
を分離して取り出すパルスの位相を調整しなければなら
ない。
ものであり、被測定光増幅器内の希土類添加光ファイバ
および被測定光増幅器に光信号を入力/出力する光ファ
イバによる被測定光増幅器の出力信号の遅延に容易に対
応し、正確に雑音指数を測定することが可能な光増幅器
雑音指数測定方法および装置を提供することを目的とす
る。
雑音指数測定方法は、上述した目的を達成するために、
希土類添加光ファイバの上位エネルギー準位の原子寿命
よりも十分に短い周期の第1のパルスによって連続した
レーザ光を変調して生成した光パルス信号を被測定光増
幅器に入力し、該被測定光増幅器の出力信号を前記第1
のパルスに同期し、かつ該第1のパルスに対して順次位
相差が増大する第2のパルスによって順次変調して得ら
れる光信号の最大電力と最小電力とに基づいて前記被測
定光増幅器の雑音指数を測定することを特徴とする。
は、希土類添加光ファイバの上位エネルギー準位の原子
寿命よりも十分に短い周期の第1のパルスによって連続
したレーザ光を変調して生成した光パルス信号を被測定
光増幅器に入力し、該被測定光増幅器の出力信号を前記
第1のパルスに同期し、かつ該第1のパルスに対して順
次位相差が増大する第2のパルスによって順次変調して
得られる光信号の最大電力と最小電力とを検出し、該第
2のパルスのうち最大電力を与えるパルスのパルス幅を
所定時間短くし、かつ、該所定時間内遅延させた第3の
パルスによって検出された第1の電力と、最小電力を与
えるパルスのパルス幅を所定時間短くし、かつ、該所定
時間内遅延させた第4のパルスによって検出された第2
の電力とに基づいて前記被測定光増幅器の雑音指数を測
定することを特徴とする。
は、希土類添加光ファイバの上位エネルギ準位の原子寿
命よりも十分に短い周期の第1のパルス、および該第1
のパルス対して順次位相差が増大する第2のパルスを順
次出力するパルス発生手段と、前記第1のパルスによっ
て連続したレーザ光を変調して生成した光パルス信号を
前記被測定光増幅器に出力する光パルス発生手段と、該
被測定光増幅器の出力光信号を前記第2のパルスによっ
て変調する変調手段と、該変調手段が出力する信号の光
電力を検出する電力検出手段と、順次検出される前記光
電力を記憶し、前記光パルス発生手段の第2のパルスの
出力を制御すると共に、該光電力の最大値と最小値とに
基づいて雑音指数を算出する制御手段とを具備してなる
ことを特徴とする。
は、希土類添加光ファイバの上位エネルギ準位の原子寿
命よりも十分に短い周期の第1のパルスを出力し、か
つ、該第1のパルス対して順次位相差が増大する第2の
パルス、あるいは該第2のパルスに対してデューティ比
を小さくしたパルスを出力するパルス発生手段と、前記
第1のパルスによって連続したレーザ光を変調して生成
した光パルス信号を前記被測定光増幅器に出力する光パ
ルス発生手段と、該被測定光増幅器の出力光信号を前記
第2のパルスあるいは該第2のパルスに対してデューテ
ィ比を小さくした前記パルスによって変調する変調手段
と、該変調手段が出力する信号の光電力を検出する電力
検出手段と、順次検出される前記光電力を記憶し、前記
第2のパルスのうち、該光電力が最大となるパルスに対
してデューティ比を小さくした第3のパルスと該光電力
が最小となるパルスに対してデューティ比を小さくした
第4のパルスの出力を前記パルス発生手段に指示すると
共に、前記第3のパルスを前記変調手段に供給した場合
に検出される第1の電力と前記第4のパルスを供給した
場合に検出される第2の電力とに基づいて雑音指数を算
出する制御手段とを具備してなることを特徴としてい
る。
方法および装置によれば、パルス発生手段は、希土類添
加光ファイバの上位エネルギ準位の原子寿命よりも十分
に短い周期の第1のパルス、および該第1のパルス対し
て順次位相差が増大する第2のパルスを順次出力する。
光パルス発生手段は、第1のパルスによって連続したレ
ーザ光を変調した光パルス信号を被測定光増幅器に出力
する。変調手段は、被測定光増幅器の出力光信号を第2
のパルスによって変調する。電力検出手段は、変調手段
の出力信号の光電力を検出する。制御手段は、順次検出
される前記光電力を記憶し、前記光パルス発生手段の第
2のパルスの出力を制御すると共に、該光電力の最大値
と最小値とに基づいて雑音指数を算出する。
測定方法および装置によれば、パルス発生手段は、希土
類添加光ファイバの上位エネルギ準位の原子寿命よりも
十分に短い周期の第1のパルスを出力し、かつ、該第1
のパルス対して順次位相差が増大する第2のパルス、あ
るいは該第2のパルスに対してデューティ比を小さくし
たパルスを出力する。光パルス発生手段は、前記第1の
パルスによって連続したレーザ光を変調して生成した光
パルス信号を前記被測定光増幅器に出力する。変調手段
は、被測定光増幅器の出力光信号を第2のパルスあるい
は該第2のパルスに対してデューティ比を小さくしたパ
ルスによって変調する。電力検出手段は、変調手段が出
力する信号の光電力を検出する。制御手段は、順次検出
される前記光電力を記憶し、第2のパルスのうち、該光
電力が最大となるパルスに対してデューティ比を小さく
した第3のパルスと該光電力が最小となるパルスに対し
てデューティ比を小さくした第4のパルスの出力をパル
ス発生手段に指示すると共に、第3のパルスを変調手段
に供給した場合に検出される第1の電力と第4のパルス
を変調手段に供給した場合に検出される第2の電力とに
基づいて雑音指数を算出する。
に係わる光増幅器雑音指数測定方法および装置の一実施
例について詳しく説明する。図1は、本実施例の光増幅
器雑音指数測定装置の構成を示す図であり、図2および
図3は、この雑音指数測定装置の各部波形を示す図であ
る。図1において、符号1は、1.55μm帯のレーザ
光を連続的に発光する光源である。光スイッチ2は、制
御部3から供給されるパルスBを用いて、レーザ光Aを
周期1μs、デュティー比50%の光パルス信号Cに変
換し、被測定光増幅器4に出力する。被測定光増幅器4
は、1.48μm励起のEr+3添加光ファイバを用いた
光増幅器であり、光パルス信号Cを増幅して光信号Dを
出力する。
期は、Er+3添加光ファイバの自然放出寿命(数ms〜
数10ms程度)に対して十分に短い1μsに設定され
ている。光パルス信号Cにおいて、時間領域T1は、レ
ーザ光が存在する時間領域であり、時間領域T2は、レ
ーザ光が存在しない時間領域である。光信号Dは、被測
定光増幅器4内のEr+3添加光ファイバの長さ等に応じ
て時間Taの遅れを生じて出力される。また、光信号D
は、時間領域T1では、増幅されたレーザ光とASE光
が出力され、時間領域T2では、ASE光のみが出力さ
れる。つまり、光信号Dの電力は、時間領域T1におい
ては、増幅されたレーザ光の電力PAMPとASE光の電
力PASEとの和の電力(PAMP+PASE)となり、時間領
域T2においては、ASE光の電力PASEのみとなる。光
スイッチ5は、制御部3から出力されるパルスGによっ
て光信号Dを変調し、信号Hとして出力する。O/E変
換部6は、入力される信号Hの電力P0を検出して制御
部3へ出力する。
説明する。測定開始スイッチが押されると、制御部3
は、まず、光源1をオンとし、次いで図2に示すパルス
Bを光スイッチ2へ出力する。このパルスBは、以後、
連続的に光スイッチ2へ出力される。これにより、光ス
イッチ2から光パルス信号C(図2)が連続的に出力さ
れ、被測定光増幅器4から光信号Dが連続的に出力され
る。次に、制御部3は、図3に示すように、パルスBを
15.625nsec遅延させたパルス信号G1を光スイッチ5へ
出力し、次いで、O/E変換部6の出力を内部のメモリ
に記憶させる。次に、制御部3は、パルス信号G1を15.
625nsec遅延させたパルス信号G2(図3)を光スイッチ
5へ出力し、次いでO/E変換部6の出力を内部のメモ
リに記憶させる。以下同様にして、制御部3は、15.625
nsecずつ遅延されたパルス信号G64(図3)までを順次
光スイッチ5へ出力し、O/E変換部6の出力を内部の
メモリに順次記憶させる。
したがって、上記の処理により、パルスBを1/64周
期から最大1周期遅延させたパルス信号Gによって光ス
イッチ5をスイッチングし、その時の光スイッチ5の出
力電力P0を測定したことになる。図4は上述した64
回の測定結果をグラフに表わしたものである。いま、電
力P0が最大になる時のパルス信号Gの遅延時間(パル
スBからの遅延時間)をTmax、最小となる時のパルス
信号Gの遅延時間をTminとすると、図2(ニ)、
(ホ)に示すように、 Tmax≒Ta Tmin≒Ta+T1 となる。以上の処理により、光信号Dの遅延時間Taを
Tmaxとして求めることができる。
に、周期が1μsec、パルス幅が(0.5-2Td)μsec、立ち
上がりがパルスBの立ち上がりより(Tmax+Td)μsec
遅れたパルス信号S1を形成して光スイッチ5へ出力
し、次いでO/E変換部6の出力(P1とする)を内部
のメモリに記憶させる。ここで、時間Tdはパルス信号S
1の周期1μsecよりはるかに短い時間であり、測定誤差
を考慮し、この時間Tdを設けている。次に制御部3は、
図4(ニ)に示すように、パルス信号S1を0.5μsec遅
延させたパルス信号S2を光スイッチ5へ出力し、次い
でO/E変換部6の出力(P2とする)を内部のメモリ
に記憶させる。次に、上記電力値P1を前記(2)式の
PAMPに、電力値P2をPASEに各々代入し、(1)式、
(2)式から雑音指数(NF)を算出する。なお、図5
における最大値および最小値を用いて雑音指数を算出す
ることも可能である。しかしながら、この場合、算出結
果に誤差が含まれる可能性がある。
定方法および装置によれば、被測定光増幅器内の希土類
添加光ファイバおよび被測定光増幅器に光信号を入力/
出力する光ファイバによる被測定光増幅器の出力信号の
遅延に容易に対応し、正確に雑音指数を測定することが
可能である。また、請求項2または4記載の光増幅器雑
音測定方法および装置によれば、測定時の誤差を考慮し
て、より正確に雑音指数を測定することが可能である。
図である。
て各部パルスのタイミングを示す第1の図である。
て各部パルスのタイミングを示す第2の図である。
てパルスGのタイミングに対する検出電力の変化を示す
図である。
てパルスGのデューティ比を変えた場合の各部パルスの
タイミングを示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 希土類添加光ファイバの上位エネルギー
準位の原子寿命よりも十分に短い周期の第1のパルスに
よって連続したレーザ光を変調して生成した光パルス信
号を被測定光増幅器に入力し、該被測定光増幅器の出力
信号を前記第1のパルスに同期し、かつ該第1のパルス
に対して順次位相差が増大する第2のパルスによって順
次変調して得られる光信号の最大電力と最小電力とに基
づいて前記被測定光増幅器の雑音指数を測定する、 ことを特徴とする光増幅器雑音指数測定方法。 - 【請求項2】 希土類添加光ファイバの上位エネルギー
準位の原子寿命よりも十分に短い周期の第1のパルスに
よって連続したレーザ光を変調して生成した光パルス信
号を被測定光増幅器に入力し、該被測定光増幅器の出力
信号を前記第1のパルスに同期し、かつ該第1のパルス
に対して順次位相差が増大する第2のパルスによって順
次変調して得られる光信号の最大電力と最小電力とを検
出し、該第2のパルスのうち、最大電力を与えるパルス
に対してデューティ比を小さくした第3のパルスによっ
て検出された第1の電力と、最小電力を与えるパルスに
対してデューティ比を小さくした第4のパルスによって
検出された第2の電力とに基づいて前記被測定光増幅器
の雑音指数を測定する、 ことを特徴とする光増幅器雑音指数測定方法。 - 【請求項3】 希土類添加光ファイバの上位エネルギ準
位の原子寿命よりも十分に短い周期の第1のパルス、お
よび該第1のパルス対して順次位相差が増大する第2の
パルスを順次出力するパルス発生手段と、 前記第1のパルスによって連続したレーザ光を変調して
生成した光パルス信号を前記被測定光増幅器に出力する
光パルス発生手段と、 該被測定光増幅器の出力光信号を前記第2のパルスによ
って変調する変調手段と、 該変調手段が出力する信号の光電力を検出する電力検出
手段と、 順次検出される前記光電力を記憶し、前記光パルス発生
手段の第2のパルスの出力を制御すると共に、該光電力
の最大値と最小値とに基づいて雑音指数を算出する制御
手段と、 を具備してなる光増幅器雑音指数測定装置。 - 【請求項4】 希土類添加光ファイバの上位エネルギ準
位の原子寿命よりも十分に短い周期の第1のパルスを出
力し、かつ、該第1のパルス対して順次位相差が増大す
る第2のパルス、あるいは該第2のパルスに対してデュ
ーティ比を小さくしたパルスを出力するパルス発生手段
と、 前記第1のパルスによって連続したレーザ光を変調して
生成した光パルス信号を前記被測定光増幅器に出力する
光パルス発生手段と、 該被測定光増幅器の出力光信号を前記第2のパルスある
いは該第2のパルスに対してデューティ比を小さくした
前記パルスによって変調する変調手段と、 該変調手段が出力する信号の光電力を検出する電力検出
手段と、 順次検出される前記光電力を記憶し、前記第2のパルス
のうち、該光電力が最大となるパルスに対してデューテ
ィ比を小さくした第3のパルスと該光電力が最小となる
パルスに対してデューティ比を小さくした第4のパルス
の出力を前記パルス発生手段に指示すると共に、前記第
3のパルスを前記変調手段に供給した場合に検出される
第1の電力と前記第4のパルスを供給した場合に検出さ
れる第2の電力とに基づいて雑音指数を算出する制御手
段と、 を具備してなる光増幅器雑音指数測定装置。
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