JP2000314675A - 光パルス発生器 - Google Patents

光パルス発生器

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JP2000314675A
JP2000314675A JP11123393A JP12339399A JP2000314675A JP 2000314675 A JP2000314675 A JP 2000314675A JP 11123393 A JP11123393 A JP 11123393A JP 12339399 A JP12339399 A JP 12339399A JP 2000314675 A JP2000314675 A JP 2000314675A
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light
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loop
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズが少ない光パルスを発生することがで
きる光パルス発生器を提供すること。 【解決手段】 励起光源10から出射される励起光によ
って光増幅媒体14が励起され、光増幅媒体14から自
然放出光が出射される。光ループ内に設けられた一方の
AOスイッチ19を所定周期でオンすることにより、光
ループ内を周回して階段状に強度が増す光パルスが生成
される。また、光ループ内に設けられた他方AOスイッ
チ20を、光が光ループを1周回する時間よりも短い時
間であって所定のタイミングでオンすることにより、単
独の光パルスが生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光増幅媒体として
の光ファイバを含んで構成されたリングレーザを用いて
光パルスを発生する光パルス発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】光パルス発生器を光線路の伝送損失を測
定するOTDR(Optical Time Domain Reflectmetry)
測定装置の光源として用いた場合、光源から出力される
光パルスの性能として、長距離まで測定可能であること
と、距離分解能が高精度であることが要求される。測定
可能距離を拡大するためにはパルス幅の広い高出力の光
パルスが必要であり、また、距離分解能を向上させるた
めには狭いパルス幅の光パルスが必要となる。
【0003】従来から、光増幅媒体としての光ファイバ
を用いて光ループを形成した光ファイバリングレーザに
よって所定の光パルスを発生させる光パルス発生器が知
られている。例えば、特開平6−249750号公報に
はQスイッチリングレーザと光スイッチ等を組み合わせ
た光パルス発生器が開示されている。
【0004】図4は、特開平6−249750号公報に
開示された従来の光パルス発生器の構成を示す図であ
る。図4に示す光パルス発生器200は、光ファイバ2
11、励起光源212、光合波器213、光増幅媒体2
14、光スイッチ215、光分岐器216および光アイ
ソレータ217によって構成されるQスイッチリングレ
ーザと、光分岐器216によって分岐された光パルスを
整形して光パルス発生器500の出力とする光スイッチ
218とを含んで構成されている。このQスイッチリン
グレーザは、光ファイバ211、励起光源212、光合
波器213、光増幅媒体214、光スイッチ215、光
分岐器216および光アイソレータ217をリング状に
接続して光ループを形成し、励起光源212から出射さ
れた光を光合波器213を介して光増幅媒体214に導
く構成を有している。
【0005】光増幅媒体214は、希土類元素が添加さ
れた光ファイバで構成されており、光合波器213の出
力光によって励起される。例えば、希土類元素としてエ
ルビウム(Er)を用いる場合には、励起光源212と
して、1.48μmの波長の光を用いることによって、
光増幅媒体214が励起される。光スイッチ215は、
タイミング発生器231から出力される同期信号に応じ
て動作し、一定時間オンとなって、その他の時間はオフ
となる。光スイッチ215をオフ状態にして光増幅媒体
214が励起光により励起された状態で、光スイッチ2
15を所定周期で所定時間オン状態にして正帰還系を構
成すると、励起されたエネルギーが光信号としてループ
内を周回する。ループを周回する光は、光増幅媒体21
4内部で正帰還増幅されるため、1周回する毎に強度が
増加し、ある時間経過してピークに達した後に、光増幅
媒体214内に蓄積されたエネルギーの減少とともに減
衰する。
【0006】図5は、光スイッチ515、518の動作
状態と光パルス波形との関係を示す図である。図5
(a)は光スイッチ215のオンオフタイミングを、図
5(b)は光分岐器216の第2の出力端子Bから出力
される光波形を、図5(c)は光スイッチ218のオン
オフタイミングを、図5(d)は光スイッチ218から
出力される光パルス波形をそれぞれ示している。
【0007】上述したように、光スイッチ215がオン
になった後、光ループ内を周回する毎に光強度が増し、
その後ある時点を境に光強度が減少する。周回する光の
強度が最大となった時点で光スイッチ218を所定時間
オンすることにより、光分岐器216から出力された光
の波形を整形し、図5(d)に示すような光パルスが外
部に取り出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4に示し
た従来の光パルス発生器200においては、光ループを
周回する階段状の光を光分岐器216を介して取り出し
た後に、光ループの外部に接続された光スイッチ218
を用いて波形整形することにより光パルスが生成される
ため、光パルスの発生効率が低く、さらに生成された光
パルスに含まれるノイズが多くなるという問題があっ
た。
【0009】また、一般に光ファイバを用いた光増幅器
は、増幅する光の波長によってゲインが変動するため、
複数の波長の光パルスを生成しようとすると、そのピー
クパワーが光の波長に応じて変動するという問題があっ
た。特に、複数の波長の光パルスを用いて複数本の被試
験光ファイバの後方散乱光を観察するような場合に、各
被試験光ファイバに入射する光パルスのピークパワーが
一定しないと、各被試験光ファイバの損失等を比較する
ことができないため、損失等の解析を行う際に不都合と
なる。
【0010】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は、ノイズが少ない光パルスを
発生することができる光パルス発生器を提供することに
ある。また、本発明の他の目的は、光パルスの波長を変
化させたときに、そのパワーをほぼ一定にすることがで
きる光パルス発生器を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に記載された光パルス発生器は、光源
から入射される光によって励起されるとともに周回する
光を増幅する光増幅媒体とこの光増幅媒体から出射され
る光を所定の周期でオンオフする第1の光スイッチング
手段とをループ状に接続したリングレーザと、前記リン
グレーザのループ内に配置されており、前記ループ内を
周回する光に対して所定の波形整形を行って光パルスを
出力する第2の光スイッチング手段とを備えている。光
ループ内に配置された第1の光スイッチング手段を所定
の周期でオンオフするQスイッチ動作をさせると、この
光ループを周回する光が光増幅媒体によって増幅され
て、階段状(多段状)の光パルスが発生し、この階段状
の光パルスを光ループ内に配置された第2の光スイッチ
ング手段を用いて波形整形することにより、階段状にパ
ワーが変化しない単独の光パルスが生成される。単独の
光パルスを生成する第2の光スイッチング手段が光ルー
プ内(キャビティ内)で結合されており、しかも第1の
光スイッチング手段と光増幅媒体との間に配置されるた
め、光増幅媒体から出力された光パルスを出力として取
り出すまでの経路上に1つの光スイッチング手段しか存
在しないため、この経路上での損失が少ない。このた
め、光パルスの発生効率が高くピーク出力が高い光パル
スを生成することができ、しかも、生成された光パルス
のノイズを低減することが可能になる。
【0012】また、請求項2に記載された光パルス発生
器は、請求項1に記載された光パルス発生器において、
前記第1の光スイッチング手段がオン状態になった後の
所定のタイミングで、前記第1の光スイッチング手段よ
りも短い時間、前記第2の光スイッチング手段をオン状
態にするものである。具体的な波形整形のタイミングを
示したものであり、第1の光スイッチング手段によって
階段状に光強度が増す光パルスが生成された後の所定の
タイミングで第2の光スイッチング手段を短時間オン状
態にすることにより、単独の光パルスを発生させること
ができる。
【0013】また、請求項3に記載された光パルス発生
器は、請求項1または2に記載された光パルス発生器の
一実施形態として、前記第1の光スイッチング手段を、
1次光出力端子から出力される光が前記ループ内を周回
するように配置された第1の音響光学スイッチとし、前
記第2の光スイッチング手段を、0次光出力端子から出
力される光が前記ループ内を周回するとともに、1次光
出力端子から前記光パルスを取り出すように配置された
第2の音響光学スイッチとしたものである。第2の光ス
イッチング手段として0次光出力端子が光ループ側に接
続された第2の音響光学スイッチを用い、この第2の音
響光学スイッチを所定のタイミングでオンさせることに
より、波形整形された単独の光パルスを光ループのキャ
ビティ内から直接取り出すことが容易となる。
【0014】また、請求項4に記載された光パルス発生
器は、請求項3に記載された光パルス発生器の一実施形
態として、0次光出力端子から出力される光が前記ルー
プ内を周回するように前記第1の音響光学スイッチを配
置したものである。一般に、音響光学スイッチの0次光
出力側と1次光出力側とを比べると、0次光出力側の方
が損失が少ないため、これをループに接続して用いるこ
とにより、高いピーク出力を有する光パルスを生成する
ことが可能になる。
【0015】また、請求項5に記載された光パルス発生
器は、請求項1〜3のいずれかに記載された光パルス発
生器の前記ループ内に、変更可能な所定の波長成分の光
を通過させる光フィルタを配置したものであり、前記光
源を半導体レーザによって構成した場合に、駆動回路か
ら前記半導体レーザに供給する駆動電流を制御すること
によって、前記第2の光スイッチング手段から取り出さ
れる前記光パルスのピークパワーをほぼ一定にするもの
である。一般に、光ファイバを用いた光増幅媒体のゲイ
ンは、波長依存性を有するため、光フィルタを用いて同
調する光の波長が変化したときに出力光のピークパワー
が一定にならない。このため、本発明では、半導体レー
ザの駆動電流を光の波長に応じて制御しており、出力光
のピークパワーをほぼ一定にすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した一実施形
態の光パルス発生器について、図面を参照しながら説明
する。
【0017】図1は、一実施形態の光パルス発生器の構
成を示す図である。図1に示す光パルス発生器100
は、駆動電流制御回路10、光ファイバ11、励起光源
12、波長多重光合波器13、光増幅媒体14、光フィ
ルタ16、音響光学スイッチ(AOスイッチ)19、2
0、タイミング発生器30、遅延パルス発生器31を含
んで構成されている。
【0018】光増幅媒体14は、希土類元素が添加され
た光ファイバで構成されており、励起光源12から出力
される所定波長の励起光によって励起される。添加され
る希土類元素としてエルビウム(Er)を用いる場合に
は、励起光源12として、1.48μmの波長の半導体
レーザを用いることによって、光増幅媒体14が励起さ
れる。また、励起光源12には駆動電流制御回路10が
接続されており、半導体レーザの駆動電流を変化させる
ことにより、励起光源12から出力される励起光の強度
が調整可能になっている。光増幅媒体14を励起する励
起光の強度を調整することにより、生成する光パルスの
波長が変化して各波長に対応した光増幅媒体14のゲイ
ンが一定しない場合であっても、ある波長範囲(例えば
1530nm〜1565nm)においてピークパワーが
ほぼ一定の光パルスを生成することが可能になる。
【0019】波長多重光合波器13は、2つの入力端子
を有し、励起光源12の出力端が一方の入力端子に接続
されており、励起光源12から出力される光が光増幅媒
体14に導かれる。光フィルタ16は、光増幅媒体14
から出力される光が入力されており、所定の波長成分を
通過させる。この通過させる光の波長は、所定の範囲
(例えば1530nm〜1565nmの範囲)内で任意
に設定可能であり、この設定を変えることにより、本実
施形態の光パルス発生器100によって生成される光パ
ルスの波長を変更することができる。
【0020】AOスイッチ19は、1次光出力端子と0
次光出力端子とを有しており、タイミング発生器30か
ら出力されるパルス発生用制御信号に応じてオンオフ動
作を行う。AOスイッチ19の1次光出力端子から出力
される光パルスが光アイソレータ21に入射される。な
お、本実施形態の光パルス発生器100では、AOスイ
ッチ19の0次光出力端子は使用されていない。
【0021】AOスイッチ20は、1次光出力端子と0
次光出力端子とを有しており、遅延パルス発生器31か
ら出力される波形整形用制御信号に応じてオンオフ動作
を行うことにより、光ループを周回する光パルスに対し
て所定の波形整形を行う。AOスイッチ20の0次光出
力端子から出射される光パルスが上述したAOスイッチ
19に入射されており、1次光出力端子から出射される
光パルスが光パルス発生器100の外部に取り出され
る。
【0022】光アイソレータ21は、2つの端子を有し
ており、一方の端子から他方の端子へは光を通すが、そ
の反対方向の光は遮断する。逆向きの光が存在すると、
光増幅媒体14による光増幅動作が妨げられるため、光
アイソレータ21によってこの反対方向の光が除去され
る。この光アイソレータ21を介して、AOスイッチ1
9から出射された光が波長多重光合波器の他方の入力端
子側に導かれる。
【0023】タイミング発生器30は、Qスイッチ動作
を行うためにオンオフされるAOスイッチ19に入力す
る所定のパルス発生用制御信号を生成する。遅延パルス
発生器31は、タイミング発生器30から出力されたパ
ルス発生用制御信号を遅延させて、他方のAOスイッチ
20のオンオフ動作を制御する波形整形用制御信号を生
成する。
【0024】本実施形態の光パルス発生器100では、
波長多重光合波器13、光増幅媒体14、光フィルタ1
6、AOスイッチ20、19、光アイソレータ21によ
ってリング状の光ループが形成される。この光ループと
励起光源12とが組み合わされて光ファイバリングレー
ザ(Qスイッチリングレーザ)が形成される。励起光源
12から出射され、波長多重光合波器13を介して光ル
ープ内に入射される所定の光(励起光)によって光増幅
媒体14が励起される。この状態で、タイミング発生器
30から出力されるパルス発生用制御信号によってオン
オフタイミングが制御されるAOスイッチ19を所定の
周期でオンすることにより、光増幅媒体14から出射さ
れて光ループを周回する光が正帰還増幅され、光の周回
動作に対応して階段状(多段状)に強度が増す誘導放出
光が光増幅媒体14から放出される。このとき、光フィ
ルタ16によって所望の波長成分のみが選択されるた
め、この特定の波長成分の光が光ループ内を周回する。
【0025】そして、この階段状の光の強度が飽和また
は減衰する前に、遅延パルス発生器31から出力される
波形整形用制御信号によってオンオフタイミングが制御
されるAOスイッチ20を光の周回に要する時間以下の
短時間だけオンすることにより、階段状の光パルスの最
後のステップに対応させた波形整形を行う。これによ
り、階段状にパワーが変化しない単独の光パルスがAO
スイッチ20の1次光出力端子から取り出される。
【0026】上述したAOスイッチ19が第1の光スイ
ッチング手段に、AOスイッチ20が第2の光スイッチ
ング手段にそれぞれ対応する。
【0027】本実施形態の光パルス発生器100はこの
ような構成を有しており、次にその動作を説明する。図
2は、AOスイッチ19、20の動作状態と各部に入出
力される光パルスの波形との関係を示す図である。図2
(a)および図2(b)はタイミング発生器30からA
Oスイッチ19に入力されるパルス発生用制御信号を示
しており、AOスイッチ19の動作状態に対応してい
る。Tpは光スイッチ19のオンオフの繰り返し周期、
TonはAOスイッチ19がオンされる時間である。
【0028】図2(c)は、AOスイッチ19の1次光
出力端子から出射されて光ループを周回する光の波形で
あり、TL は光が光るループを一周回するのにかかる時
間である。ループ長をLとし、光ループ内での光の速度
をvとすると、TL =L/vとなる。また、TexはAO
スイッチ19の1次光出力端子から出力される階段状波
形の最後のステップの時間幅であり、最大でTL と等し
くなる。
【0029】図2(d)は、AOスイッチ20に入射さ
れる光の波形である。AOスイッチ19から出射された
光は、光アイソレータ21や光増幅媒体14等を介した
後にAOスイッチ20に入射されるため、図2(c)に
示した光の波形に対して、AOスイッチ19からAOス
イッチ20までの光路長に応じた所定TM の時間遅れが
生じる。
【0030】図2(e)は、遅延パルス発生器31から
AOスイッチ20に入力される波形整形用制御信号を示
す図であり、AOスイッチ20の動作状態に対応してい
る。また、図2(f)はAOスイッチ20の1次光出力
端子から出射される光の波形である。AOスイッチ20
は、遅延パルス発生器31から入力される波形整形用制
御信号に応じてオンされ、このオン状態において入射さ
れた光を1次光出力端子から出射することにより、入射
された光に対して波形整形を行う。本実施形態の光パル
ス発生器100では、AOスイッチ20は、階段状に光
強度が増す光パルスが入射され、その最後のステップに
対応した所定時間だけオン状態となるように制御され
る。したがって、図2(f)に示すように、階段状部分
を有しない単独の光パルスが生成される。タイミング発
生器30からAOスイッチ19に入力されるパルス発生
用制御信号のパルス幅や遅延パルス発生器31からAO
スイッチ20に入力される波形整形用制御信号のパルス
幅を可変することにより、AOスイッチ20から出射さ
れる光パルスのパルス幅を最大でTL 間での範囲で任意
に調整することができる。したがって、数十ナノ秒とい
った極短いパルス幅を有する光パルスを簡単に発生する
ことができる。
【0031】このように、本実施形態の光パルス発生器
100には、2つのAOスイッチ19、20がリングレ
ーザの光ループ内に備わっており、一方のAOスイッチ
19がQスイッチ動作を行うために用いられ、他方のA
Oスイッチ20が光ループ内を周回する階段状の光パル
スに対して波形整形を行うために用いられている。一方
のAOスイッチ19を所定の周期で一定時間オンするこ
とにより、階段状の各ステップにおいて強度が増す光パ
ルスが生成され、この光パルスの最後のステップに合わ
せて他方のAOスイッチ20をオンすることにより、階
段状に強度が変化しない単独の光パルスが生成される。
特に、リングレーザの光ループ内(キャビティ内)に、
Qスイッチ動作を行わせるためのAOスイッチ19の他
に、波形整形用のAOスイッチ20が接続されており、
しかもAOスイッチ19と光増幅媒体14の間にAOス
イッチ20が配置されているため、光増幅媒体14から
出力された光パルスを出力として取り出すまでの経路上
に1つのAOスイッチ20が存在するだけであり、この
経路上に2つ以上の光スイッチや光分岐器が含まれる場
合に比べて損失が少ない。このため、光パルスの発生効
率が高く、ピーク出力が高い光パルスを生成することが
できる。また、ピーク出力が高くなれば、ノイズとして
の自然放出光(ASE)の相対的なレベルが低くなるた
め、生成された光パルスに含まれるノイズを低減するこ
とができる。
【0032】また、本実施形態の光パルス発生器100
は、光フィルタ16を用いることにより、光ループを周
回する光の波長を選択した同調動作を行うことができる
が、波長を変化させたときに光増幅媒体14のゲインが
一定しない場合であっても、励起光源12を構成する半
導体レーザに供給する駆動電流の値を駆動電流制御回路
10によって調整することにより、所定の波長範囲にお
いてピークパワーがほぼ一定の光パルスを生成すること
が可能になる。
【0033】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施
が可能である。例えば、上述した実施形態では、リング
レーザ内に2つのAOスイッチ19、20を備える場合
を説明したが、Qスイッチ動作を行わせるために用いら
れるAOスイッチ19は単に光の周回動作をオンオフす
るスイッチとして用いているため、AOスイッチ以外の
光スイッチに置き換えるようにしてもよい。
【0034】また、上述した実施形態では、波形整形用
の一方のAOスイッチ20の後段に他方のAOスイッチ
19を配置し、AOスイッチ19から出射された光パル
スを光増幅媒体14によって増幅した後に波形整形を行
うようにしたが、これら2つのAOスイッチ19、20
や光フィルタ16、光アイソレータ21の配置は、図1
に示した場合に限定されず、適宜変更することができ
る。例えば、2つのAOスイッチ19、20の配置を入
れ替えて、AOスイッチ19から出射された光パルスに
対して、そのすぐ後段に接続されたAOスイッチ20に
よって波形整形を行うようにしてもよい。
【0035】また、上述した実施形態では、AOスイッ
チ19の1次光出力端子を用いてQスイッチ動作を行わ
せるようにしたが、0次光出力端子を用いるようにして
もよい。図3は、AOスイッチ19の接続状態を変更
し、0次光出力端子を光アイソレータ21に接続した光
パルス発生器の部分的な構成を示す図である。一般に、
AOスイッチ19の1次光出力端子が低損失であるとき
に0次光出力端子が高損失になり、反対に1次光出力端
子が高損失であるときに0次光出力端子が低損失にな
る。このため、AOスイッチ19の0次光出力端子を用
いる場合には、図1に示したタイミング発生器30から
出力されるパルス発生用制御信号の論理を反転させる必
要があり、図3に示した構成では、タイミング発生器3
0とAOスイッチ19との間に、信号の論理反転を行う
インバータ回路32が挿入されている。AOスイッチ1
9の0次光出力端子を用いた場合の損失と1次光出力端
子を用いた場合の損失を比べると、通常は0次側の方が
損失が少ないため、これを光ループに接続して用いるこ
とにより、高いピーク出力を有する光パルスを生成する
ことが可能になる。
【0036】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、光ル
ープ内に配置された第1の光スイッチング手段を所定の
周期でオンオフすることにより階段状の光パルスが生成
され、この階段状の光パルスを光ループ内に配置された
第2の光スイッチング手段を用いて波形整形することに
より単独の光パルスが生成されており、この単独の光パ
ルスを生成する第2の光スイッチング手段が光ループ内
(キャビティ内)で結合されているため、光パルスの発
生効率が高く、さらに、生成された光パルスのノイズを
低減することが可能になる。
【0037】また、本発明によれば、光源を半導体レー
ザによって構成した場合に、駆動回路から前記半導体レ
ーザに供給される駆動電流を制御することによって、第
2の光スイッチング手段から取り出される光パルスのパ
ワーをほぼ一定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の光パルス発生器の構成を示す図で
ある。
【図2】図1に示す光パルス発生器に含まれるAOスイ
ッチの動作状態と各部に入出力される光パルスの波形と
の関係を示す図である。
【図3】変形例の光パルス発生器の部分的な構成を示す
図である。
【図4】従来の光パルス発生器の構成を示す図である。
【図5】図4に示す光パルス発生器に含まれる光スイッ
チの動作と各部の光パルス波形との関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 駆動電流制御回路 11 光ファイバ 12 励起光源 13 波長多重光合波器 14 光増幅媒体 16 光フィルタ 19、20 音響光学スイッチ(AOスイッチ) 21 光アイソレータ 30 タイミング発生器 31 遅延パルス発生器 100 光パルス発生器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から入射される光によって励起され
    るとともに周回する光を増幅する光増幅媒体と、この光
    増幅媒体から出射される光を所定の周期でオンオフする
    第1の光スイッチング手段とをループ状に接続したリン
    グレーザと、 前記リングレーザのループ内であって前記光増幅媒体と
    前記第1の光スイッチング手段の間に配置されており、
    前記ループ内を周回する光に対して所定の波形整形を行
    って光パルスを出力する第2の光スイッチング手段と、 を備えることを特徴とする光パルス発生器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記第2の光スイッチング手段は、前記第1の光スイッ
    チング手段がオン状態になった後の所定のタイミング
    で、前記第1の光スイッチング手段よりも短い時間オン
    状態になることを特徴とする光パルス発生器。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記第1の光スイッチング手段は、1次光出力端子から
    出力される光が前記ループ内を周回するように配置され
    た第1の音響光学スイッチであり、 前記第2の光スイッチング手段は、0次光出力端子から
    出力される光が前記ループ内を周回するとともに、1次
    光出力端子から前記光パルス取り出すように配置された
    第2の音響光学スイッチであることを特徴とする光パル
    ス発生器。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記第1の音響光学スイッチは、0次光出力端子から出
    力される光が前記ループ内を周回するように配置されて
    いることを特徴とする光パルス発生器。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、 前記ループ内に配置されており、変更可能な所定の波長
    成分の光を通過させる光フィルタを備えており、 前記光源を半導体レーザによって構成した場合に、駆動
    回路から前記半導体レーザに供給する駆動電流を制御す
    ることによって、前記第2の光スイッチング手段から取
    り出される前記光パルスのパワーをほぼ一定にすること
    を特徴とする光パルス発生器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100444479C (zh) * 2005-10-21 2008-12-17 中国科学院西安光学精密机械研究所 全光纤环形腔主动调q激光器

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