JPH08113741A - インクジェット記録用インク - Google Patents

インクジェット記録用インク

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JPH08113741A
JPH08113741A JP24986494A JP24986494A JPH08113741A JP H08113741 A JPH08113741 A JP H08113741A JP 24986494 A JP24986494 A JP 24986494A JP 24986494 A JP24986494 A JP 24986494A JP H08113741 A JPH08113741 A JP H08113741A
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JP
Japan
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ink
carbon black
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jet recording
weight
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Application number
JP24986494A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Watanabe
和昭 渡辺
Hiroshi Kiguchi
浩史 木口
Satoru Miyashita
悟 宮下
Yukari Sano
ゆかり 佐野
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェットインク記録に用いるインクの
印字品質と保存安定性とを両立せること。 【構成】 ラフネスファクターが1.6以上望ましくは
3以上さらに望ましくは5以上である黒色度の高いカー
ボンブラックを用い、該カーボンブラックを分散するた
めの分散剤としてアニオン性樹脂分散剤を採用し、その
添加量をカーボンブラックの10〜40重量部望ましく
は10〜25重量部に限定する。 【効果】 色剤が低濃度にもかかわらず色濃度が濃く、
分散安定性が高く、さらに再生紙などでもにじまない、
すなわち紙対応率の高いインクジェット記録用インクを
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水系顔料分散インクジ
ェット記録用インクに関するもので、特に一般に市販さ
れている普通紙や再生紙においてにじみが生じず高印字
品質が得られ、さらに、保存安定性に優れるインクジェ
ット記録用インクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録用インクに要求され
る特性として、保存中に物性値等の変化が生じないこ
と、微細なインク吐出ノズルを詰まらせないこと、印刷
物の色濃度が高く鮮明であること、印刷物の保存性(耐
水性、耐候性)が高いこと等があげられる。
【0003】従来、インクジェットプリンタで使用され
るインクは、基本的には染料と水性媒体とから構成され
ていた。しかし染料はその性格上、印刷物の耐水性や耐
候性が劣るという問題点があった。そこでこれらの問題
を解決するため、染料に代わって顔料を用いたインク
(以下「顔料インク」という)の開発が行われている。
【0004】顔料インクの特徴として、印刷物の耐水
性、耐候性が、染料インクに比べ格段に高いことがあげ
られる。また、染料インクと比較して印刷物の色濃度が
高く、にじみの発生も少ない。しかし、顔料自体が媒体
に不溶であるため、インクを長期間安定に保つことが難
しく、また、インク吐出ノズルで目詰まりを起こしやす
い。この様なことから、印刷物の高品位化とインクの安
定性との両立が顔料インクでの最大の課題となってお
り、この解決に多くの努力が払われてきた。
【0005】本発明に関連のある先行技術として、特開
平4−18467号公報開示の発明があげられる。上記
発明は、カーボンブラックとこれを分散させる水溶性樹
脂分散剤の組合せに係るものであるが、カーボンブラッ
クとしてBET比表面積が150m2/g 以上かつ中性
または塩基性のものを、水溶性樹脂として重量平均分子
量3000〜7000のものを組合わせて使用すること
により、印字品質とインク安定性との両立を図ろうとし
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述の顔料イン
クは、インクの信頼性面では実用的であるものの、印字
品質面では満足できるものではなかった。
【0007】すなわちBET比表面積とは、顔料粒子の
単位重量当りの表面積であるが、通常のカーボンブラッ
クで大きなBET比表面積を実現するには、顔料粒子を
十分に微細化する必要がある。顔料粒子の微細化は顔料
粒子の分散安定性向上に寄与することから、保存性、目
詰まり性の点でインクの安定性を向上させる。しかし、
同時にインクの紙への浸透を促進し、印字濃度の低下、
にじみの発生といった課題を生じる。
【0008】そこで本発明の目的とするところは、印刷
物の印字品質とインクの信頼性の両者を満足するインク
ジェット記録用顔料インクを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のインクジェット記録用インクでは、一定の
条件を満足するカーボンブラックのみを選択して使用す
る。すなわち、本発明で使用するカーボンブラックは、
ラフネスファクターが1.6以上、望ましくは3以上、
さらに望ましくは5以上であることを特徴とする。
【0010】上記条件を満足するカーボンブラックと
は、表面に凹凸が多いカーボンブラックのことで、粒子
を微細化しなくても十分なBET非表面積を得ることが
できる。そのラフネスファクターが1.6以上であれ
ば、製造方法はどのようなものであっても、例えばファ
ーネス法によるものでもチャンネル法によるものでも、
構わない。
【0011】なお、カーボンブラックの含有量は、1〜
20重量部、好ましくは2〜5重量部の範囲である。カ
ーボンブラックの含有量が1重量部より低いと、印刷物
の色濃度が低く実用的でない。カーボンブラックの含有
量を高くするとそれに伴って印刷物の色濃度も高くなる
が、カーボンブラックの濃度が20重量部を越えると、
インクの安定性が著しく低下し、目詰まりが発生しやす
くなるばかりか、インクジェットヘッドから安定して吐
出することさえ困難となる。
【0012】また本発明のインクジェット記録用インク
は、色材であるカーボンブラックの分散剤として、アニ
オン性高分子を使用することを特徴とする。
【0013】具体的には、スチレン−アクリル酸共重合
体、アクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合
体、スチレン−アクリル酸−アクリル酸アルキルエステ
ル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸−アクリル酸アルキルエステル共重合
体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合
体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アク
リル酸アルキルエステル共重合体、及びこれらの塩、ポ
リアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩、ビニルナフタレ
ン−アクリル酸共重合体等のアクリル酸系樹脂や、ジイ
ソブチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン
酸共重合体、マレイン酸−無水マレイン酸共重合体、ビ
ニルナフタレン−マレイン酸共重合体、及びこれらの塩
等のマレイン酸系樹脂、等があげられ、これらは、単
独、あるいは2種類以上を組合せて使用する。
【0014】前記水溶性樹脂の重量平均分子量は300
0〜50000、さらに言えば7000〜15000で
あることが望ましい。
【0015】また、これらの樹脂分散剤を可溶化するた
め、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、アミ
ノメチルプロパノール、アンモニア等の有機アミンを添
加する。
【0016】カーボンブラックと水溶性樹脂分散剤との
添加比は、カーボンブラックに対して水溶性樹脂分散剤
が10〜40重量部の範囲、さらに言えば10〜25重
量部であることが望ましい。水溶性樹脂分散剤の添加比
が25重量部を越えると一部の紙、特に再生紙で許容で
きないにじみが発生し、40重量部を越えるとにじみの
発生が著しくなる。また、インクの粘度が高くなり、イ
ンクを安定して吐出することが難しくなる。逆に水溶性
樹脂分散剤の添加比が10重量部以下となると、インク
を安定に保つことができない。すなわち、時間の経過と
共にカーボンブラックの凝集が起こり、またノズルでイ
ンクの目詰まりが発生しやすくなる。
【0017】なお、最適な分散剤/カーボンブラック比
は、使用するカーボンブラック、水溶性樹脂分散剤の組
合せによって変動する。従って、それぞれの組み合わせ
について印字品質、安定性の両面から最適な添加比を求
めることが望ましい。
【0018】本発明のインクジェット記録用インクは、
インク中に糖類又は/及び尿素を含有することを特徴と
する。
【0019】糖類としては、ペントース、ヘキトース、
ヘプトース、オクトース等の単糖類、あるいは二糖類、
三糖類、四糖類といった多糖類、またはこれらの誘導体
である糖アルコール、デオキシ酸といった還元誘導体、
アルドン酸、ウロン酸といった酸化誘導体、グリコセエ
ンといった脱水誘導体、アミノ酸、チオ糖等が挙げられ
る。多糖類とは広義の糖を指し、アルギン酸やデキスト
リン、セルロース等の自然界に広く存在する物質も含
む。以上あげた糖類の中から単独で、または2種類以上
の組合せを選択して本発明の水性顔料インクに添加す
る。
【0020】これら糖類の含有量は、0.1〜40重量
部、好ましくは0.5〜30重量部の範囲である。0.
1重量部未満ではインクの目詰まりを防止するという糖
類添加の効果が得られず、40重量部を越えると水性媒
体への溶解が困難になり、また粘度も著しく上昇するた
め、インクの安定吐出が困難となる。
【0021】また、糖類に加えて尿素を併用すると、ノ
ズルの目詰まり防止に有効に作用する。顔料の分散安定
性が低く、糖類の添加のみではノズル目詰まりが充分に
防止できないとき、あるいはより高い信頼性を必要とす
るとき、尿素を添加すればインクの信頼性は飛躍的に向
上する。
【0022】本発明のインクジェット記録用インクは、
インク中に水性媒体に不溶の樹脂エマルジョンを含有す
ることを特徴とする。
【0023】樹脂エマルジョンとしては、ポリアクリル
酸エステルエマルジョン、ポリメタクリル酸エステルエ
マルジョン、アクリル系エマルジョン、酢酸ビニル系エ
マルジョン、スチレン系−ブタジエン系エマルジョン、
塩化ビニル系エマルジョンや、内部三次元架橋したマイ
クロエマルジョン、その中間体等があげられ、その含有
量は固形分換算で0.1〜40重量部、好ましくは1〜
25重量部の範囲である。
【0024】水に不溶な樹脂エマルジョンを添加するこ
とにより、印刷物の色濃度が向上する。また同時に、耐
擦性の向上も図れる。
【0025】以上、本発明の水性顔料インクを構成する
必須成分について説明したが、その他必要に応じて、水
溶性有機溶剤、pH調整剤、防腐剤、防カビ剤等を添加
してもよい。
【0026】水溶性有機溶剤としては、グリセリン、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール等の多価アルコール類、2−ピロリドン、
N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−
イミダゾリジノン等の含窒素化合物、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類等があげられ
る。
【0027】顔料の分散方法としては、通常の顔料分散
に使用する各種の方法が使用できる。具体的には、ボー
ルミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、コロ
イドミル、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー
等の市販の各種分散機でカーボンブラックの分散を行う
ことにより、本発明のインクジェット記録用インクを得
ることができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例、比較例をあげ、本発
明を具体的に説明する。
【0029】(実施例1) (顔料分散液の作成) ポリスターOM 16部 (日本油脂製、アニオン性樹脂分散剤) イオン交換水 残量 上記成分を混合した後、よく撹拌した。この水溶液にカ
ーボンブラック(Raven7000、コロンビアンカ
ーボン製)20部を加え、投げ込み式の攪拌機で超音波
を印加しながら9時間分散処理を行った。この分散液を
超音波ホモジナイザーで粒径を整え、5μmのメンブラ
ンフィルターで粗大粒子、及びゴミを除去して顔料分散
液を得た。
【0030】(インクの作成) 上記分散液 10部 スクロース 0.7部 マルチトール 6.3部 ポリメタクリル酸エステル・ 3部 エマルジョン(固形分40%) 尿素 10部 2−ピロリドン 2部 エタノール 3部 イオン交換水 残量 上記成分を混合し、常温で20分間攪拌してインクを得
た。
【0031】(実施例2、3)カーボンブラックとして
FW200(デグサ社製・実施例2)、MA600(三
菱化成製・実施例3)をそれぞれ使用したインクであ
る。カーボンブラック以外のインク組成、製造方法は実
施例1と同じである。
【0032】(比較例1)カーボンブラックとしてRa
ven1080(コロンビアンカーボン製)を使用した
インクである。カーボンブラック以外のインク組成、製
造方法は実施例1と同じである。
【0033】各インクに使用したカーボンブラックのラ
フネスファクターを表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】(評価1)目詰まり特性 インクジェットプリンタMJ−500(セイコーエプソ
ン(株)製)のインクカートリッジに所定のインクを充
填し、10分間連続して英数文字を印字した後、プリン
タを停止し、キャップをせずに40℃、25%RHの環
境下、2週間放置した。放置後再び英数文字を印字し、
放置前と同等の印字が得られるまでに要した目詰まり復
帰動作の回数を調べた。 ○:0〜2回の復帰動作で初期と同等の印字が可能。 △:3〜5回の復帰動作で初期と同等の印字が可能。 ×:6回以上の復帰動作でも初期と同等の印字が不可
能。
【0036】(評価2)分散安定性 インク50ccをラボラン・スクリュウ管瓶に採取し、
50℃にて2ヶ月間放置した。放置前後の平均粒径を比
較し、以下の基準にしたがって分散安定性を評価した。 ○:平均粒径の増加が10%以下。 △:平均粒径の増加が10〜20%。 ×:平均粒径の増加が20%を超える。
【0037】(評価3)印字品質(にじみ) 以下の10紙にMJ−500で印字を行い、にじみの有
無を以下の判定基準に従って評価した。 評価紙 1.Xerox P(富士Xerox(株)) 2.Ricopy 6200(リコー(株)) 3.EPP(セイコーエプソン(株)) 4.Xerox R(富士Xerox(株)、再生紙) 5.やまゆり(本州製紙(株)、再生紙) 6.Conqueror Laid(ヨーロッパ紙) 7.Rapid Copy(ヨーロッパ紙) 8.Modo Copy(ヨーロッパ紙) 9.Neenah Bond(アメリカ紙) 10.Xerox 4024 3R721(アメリカ紙) 評価 ○:にじみがなく印字が鮮明。 △:ヒゲ状のにじみが発生。 ×:文字の輪郭がはっきりしないほどにじむ。
【0038】(評価4)印字品質(OD値) 上記10紙にMJ−500で印字を行い、Macbet
h PCMIIでベタ印刷部分10ポイントのOD値を測
定し、その平均値を計算した。
【0039】
【表2】
【0040】表2より明らかな様に、ラフネスファクタ
ーが1.6より大きい実施例1〜3は、カーボンブラッ
ク濃度が2%と低いにもかかわらず、OD値が十分高
く、にじみの発生も抑制されている。また、ラフネスフ
ァクターが高い程、印字品質も高くなることが確認でき
る。一方、ラフネスファクターが1.3の比較例1は、
色濃度が実施例と比べて低く、にじみも発生しやすいこ
とがわかる。
【0041】(実施例4) (顔料分散液の作成) ポリスターOM 16部 (日本油脂製、アニオン性樹脂分散剤) イオン交換水 残量 上記成分を混合した後、よく撹拌した。この水溶液にカ
ーボンブラック(FW200、デグサ社製)20部を加
え、以下の条件で分散処理を行った。 分散機:サンドミル(安川製作所製) 粉砕メディア:ガラスビーズ(1.7mm径) メディアの充填率:1.5倍(重量) 分散時間:2時間 分散後ガラスビーズを取り除き、5μmのメンブランフ
ィルターで粗大粒子、及びゴミを除去して顔料分散液を
得た。
【0042】(インクの作成) 上記分散液 10部 マルチトール 7部 アクリル酸エステル−スチレン共重合体・ 4部 エマルジョン(固形分30%) グリセリン 10部 2−ピロリドン 2部 エタノール 3部 イオン交換水 残量 上記成分を混合し、常温で20分間攪拌してインクを得
た。
【0043】(実施例5)実施例4の水溶性樹脂分散剤
を、ポリスターS2−1020(日本油脂製、アニオン
性高分子)に変更したインクである。分散剤以外のイン
ク組成、製造方法は実施例4と同じである。
【0044】(比較例2、3、4、5、6)実施例4の
水溶性樹脂分散剤を、高分子でないアニオン性界面活性
剤、あるいは他のイオン性分散剤に変更した例である。
比較例2はラピゾールB−80(日本油脂製、アニオン
性ジアルキル型)を、比較例3はパーソフトEF(日本
油脂製、アニオン性モノアルキル型)を、比較例4はノ
ニオンNS−210(日本油脂製、非イオン型)を、比
較例5はナイミーンS−215(日本油脂製、カチオン
性)を、比較例6はマリアリム(日本油脂製、反応性)
をそれぞれ分散剤として使用したインクである。分散剤
以外のインク組成、製造方法は実施例4と同じである。
【0045】
【表3】
【0046】表3より、印字品質、及び分散安定性を両
者とも満足させる水溶性樹脂分散剤は、アニオン性高分
子であることがわかる。アニオン性分散剤でも高分子型
でないもの、あるいはイオン性がアニオン性以外の分散
剤は、印字品質、分散安定性のいずれかを満足すること
はできるが、両者とも満足することはできない。
【0047】(実施例6) (顔料分散液の作成) ポリスターOM 所定量 (日本油脂製、アニオン性樹脂分散剤) イオン交換水 残量 上記成分を混合した後、よく撹拌した。この水溶液にカ
ーボンブラック(FW200、デグサ社製)20部を加
え、以下の条件で分散処理を行った。 分散機:サンドミル(安川製作所製) 粉砕メディア:ガラスビーズ(1.7mm径) メディアの充填率:1.5倍(重量) 分散時間:2時間 分散後ガラスビーズを取り除き、5μmのメンブランフ
ィルターで粗大粒子、及びゴミを除去して顔料分散液を
得た。
【0048】(インクの作成) 上記分散液 10部 スクロース 0.7部 マルチトール 6.3部 ポリメタクリル酸エステル・ 3部 エマルジョン(固形分40%) グリセリン 10部 2−ピロリドン 2部 エタノール 3部 イオン交換水 残量 上記成分を混合し、常温で20分間攪拌してインクを得
た。
【0049】結果を表4に示す。
【0050】
【表4】
【0051】表4より明らかなように、にじみおよび分
散安定性の両者を満足させるのは、界面活性剤の添加量
が顔料に対する重量部で10〜40部のものであり、中
でも20部のものが特に良好であった。
【0052】(比較例7)実施例1のインク作成過程に
於て、スクロース、マルチトール(以上糖類)、及び尿
素を添加しなかったインクである。その他のインク組
成、製造方法は実施例1と同一である。
【0053】(比較例8)実施例1のインク作成過程に
於て、尿素を添加しなかったインクである。その他のイ
ンク組成、製造方法は実施例1と同一である。
【0054】(比較例9)実施例1のインク作成過程に
於て、ポリメタクリル酸エステルエマルジョンを添加し
なかったインクである。その他のインク組成、製造方法
は実施例1と同一である。
【0055】
【表5】
【0056】表5より、糖、尿素の添加によって、印字
品質を損なうことなくインクの安定性が向上しているこ
とが分かる。すなわち、糖、及び尿素を添加した実施例
1は、添加していない比較例7、8と比較して目詰まり
性が向上しているが、OD値の低下はわずか0.02と
0.01である。
【0057】また実施例1と比較例9とを比較すると、
高分子樹脂エマルジョンの添加によってOD値が0.0
6アップし、黒色度が大幅に向上していることが確認で
きる。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、イン
クジェット記録用インクに用いるカーボンブラックを、
ラフネスファクターを基準に選ぶことにより、色濃度が
濃く、にじみの発生も少ないインクジェット記録用イン
クを得ることができる。
【0059】また、該カーボンブラックを水性媒体に分
散させる時、アニオン性高分子よりなる水溶性樹脂分散
剤を使用し、分散剤のカーボンブラックに対する添加比
をの10〜40重量部、望ましくは10〜25重量部と
することにより、印字品質を損なうことなくインクの保
存安定性を向上させることができる。
【0060】また、糖、尿素をインクに添加することに
より、インクの安定性を更に向上させることができる。
水性媒体に不溶の樹脂エマルジョンの添加は、印字品
質、特にOD値の向上を可能とする。
フロントページの続き (72)発明者 佐野 ゆかり 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体中に少なくともカーボンブラッ
    クと水溶性樹脂分散剤とを含むインクジェット記録用イ
    ンクにおいて、前記カーボンブラックの投影平均径を球
    相当径として算出される比表面積に対するBET比表面
    積の割合(以下「ラフネスファクター」という)が1.
    6以上、望ましくは3以上、さらに望ましくは5以上で
    あることを特徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 【請求項2】 前記水溶性樹脂分散剤がアニオン性高分
    子であることを特徴とする請求項1記載のインクジェッ
    ト記録用インク。
  3. 【請求項3】 前記水溶性樹脂分散剤であるアニオン性
    高分子の添加量が、カーボンブラックの10〜40重量
    部、望ましくは10〜25重量部であることを特徴とす
    る請求項2記載のインクジェット記録用インク。
  4. 【請求項4】 インク中に糖類又は/及び尿素を含有す
    ることを特徴とする請求項1乃至3記載のインクジェッ
    ト記録用インク。
  5. 【請求項5】 インク中に水性媒体に不溶の樹脂エマル
    ジョンを含有することを特徴とする請求項1乃至4記載
    のインクジェット記録用インク。
JP24986494A 1994-10-14 1994-10-14 インクジェット記録用インク Pending JPH08113741A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08302264A (ja) * 1995-04-26 1996-11-19 Imaje Sa 水性インク組成物
JP2002012792A (ja) * 1999-08-23 2002-01-15 Mitsubishi Chemicals Corp カーボンブラック

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JPH08302264A (ja) * 1995-04-26 1996-11-19 Imaje Sa 水性インク組成物
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