JPH0811346B2 - 基板搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、基板加工機械に対して基板を搬入，搬送す
る搬送装置に係り、特に、基板を載置して水平姿勢に回
動して該基板を基板加工機械に供給し、起立姿勢に回動
して該基板を加工機械から取り出すリクライニングガイ
ドを備え、かつ、起立姿勢になったリクライニングガイ
ドに凭れかけている基板を該リクライニングガイドに沿
わせて水平に搬送するローラを備えた基板搬送装置に関
するものである。

〔従来技術〕

第３図はこの種の従来形搬送装置の説明図で、１は加
工機械のテーブル、２はサブテーブルである。

本図はリクライニングガイド３が起立した状態を描い
てある。被搬送物である基板４は搬送用ローラ５の上に
乗せられ、リクライニングガイド３に凭れ掛けられて紙
面と垂直方向に搬送される。

搬送された基板４がサブテーブル２の所定位置に対応
すると、リクライニングガイド３が軸3aの回り矢印Ｄの
如く回動して水平姿勢となり、基板４を加工機のサブテ
ーブル２上に搬入する。

加工が終ると、リクライニングガイド３は矢印Ｕ方向
に起立して図示の状態となり、ローラ５が駆動されて基
板４を搬送し、これをストッカ（図示せず）内に収納す
る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

基板の加工は一般に複数枚をセットして同時に行われ
る。このため、前述のようにして基板４をサブテーブル
２上に搬入する操作は基板を１枚ずつ搬送して行われ
る。また、加工済みの基板の搬出も、１枚ずつサブテー
ブル２から持ち上げて紙面と垂直に送り、ストッカ（図
示せず）内に収納される。

このようにして、加工済みの基板４を１枚ずつ加工機
から搬出してストッカ内に収納し終るまでの間、次のサ
イクルの未加工基板の搬入が出来ない。

本発明は上述の事情に鑑みて為されたもので、その目
的とするところは、加工済みの基板をストッカ内に収納
する時間を待つことなく、次のサイクルの未加工基板を
加工機械に搬入し得る、基板搬送装置を提供しようとす
るものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するため、本発明においては、起立
姿勢になったリクライニングガイドに凭れかけている基
板を該リクライニングガイドに沿わせて水平に搬送する
ローラで構成された単一の搬送ラインを備えた基板搬送
装置において、基板搬送装置の搬送フレームに基板の搬
送方向と並行に配置されたガイド軸と、一端に前記ロー
ラ上に支持され搬送される基板の下端と着脱可能に嵌合
し基板を支持する溝が形成され、中央部に前記ガイド軸
と摺動可能に嵌合するくの字形の溝孔が形成され、前記
搬送フレームに基板の搬送方向と直交する方向に形成さ
れた溝に摺動可能に嵌合するフック部材と、このフック
部材を、待機位置と基板の退避位置との間で移動させる
駆動手段とを設けた。

〔作用〕

加工機械に対し、加工を終えた加工済み基板とストッ
カに収納された未加工基板とを交換する場合、リクライ
ニングガイドの起立によって、加工済み基板をローラ上
に載置させ、フック部材を摺動させることにより、加工
済み基板の下端部にフック部材の溝を嵌合させ、フック
部材で加工済み基板を支持させるとともに、支持した加
工済み基板をリクライニングガイドに凭れかかる搬送位
置から退避位置へ移動させる。この状態で、ストッカに
収納された未加工基板を、リクライニングガイドに凭れ
かけさせてサブテーブルと対向する所要の位置まで搬送
し、リクライニングガイドを回動させて未加工基板をサ
ブテーブル上に供給し、テーブルが基板の加工位置へ移
動した後、再びリクライニングガイドを起立させ、退避
位置に退避していたフック部材を待機位置へ戻すことに
より、支持していた加工済み基板を、ローラ上に載置す
るとともにリクライニングガイドに凭れかけさせ、フッ
ク部材を加工済み基板から離脱される。この状態で、加
工済み基板をストッカに搬送し収納させる。

一般に、基板の加工に要する時間は数十分間程度であ
り、これに比して基板をストッカに収納するために要す
る時間は数十秒程度である。従って加工済み基板を退避
させておいて未加工基板を搬送し、加工機械に搬入して
加工を開始する。該加工が終了するまでに数十分間の待
ち時間が有るから、この待時間の間に退避させておいた
加工済み基板をストッカに搬入して収納すればよい。こ
れにより、タイムチャート上において、加工済み基板の
搬出・ストッカ収納の所要時間は、基板加工時間帯と重
なり、この分だけサイクルタイムが短縮される結果とな
る。

〔実施例〕

第１図は本発明の１実施例を示す。

テーブル１、サブテーブル２、リクライニングガイド
３は第３図について説明した部材である。

実線で示した４は、搬送ライン上の基板を示し、この
基板４の輪郭を紙面と垂直に延長すると基板の搬送軌跡
となる。

上記の基板（実線で示す）４の下端部に対応するフッ
ク部材６を構成する。

このフック部材は、くの字形の溝孔6aを設けてあり、
ガイド軸７が該溝孔6aに嵌合している。

フック部材６の末端（拘状部の反対端）は、連結ピン
８によってクランクアーム９の先端に軸着されている。
前記ガイド軸７は、搬送装置のフレーム11に対して固定
されている。

上記のクランクアーム９はクランク軸10に固着してあ
り、該クランク軸10は第２図に示す駆動手段によって往
復回動せしめられる。

上記クランクアーム９の往復回動により、フック部材
６は、実線で示した待機位置（姿勢）と、二点鎖線で示
した退避位置（姿勢）６′との間を往復移動する。

搬送ライン上の基板４を退避位置へ退避させる場合に
は、リクライニングガイド３の起立により、加工済みの
基板４が搬送ライン上に位置している状態で、フック部
材６を、その待機位置から退避位置６′へ移動させる。
すると、フック部材６は移動開始直後に、フック部材６
の一端に形成され溝が基板４の下端部に嵌合し、フック
部材６で基板４を支持する。さらに、フック部材６が移
動すると、支持した基板４を、実線で示す搬送ライン上
から、搬送装置による搬送方向とは直交する方向に、二
点鎖線で示す退避位置４′まで移動させる。

退避位置にある基板４′を搬送ラインに戻す場合に
は、リクライニングガイド３が起立した状態で、フック
部材６を退避位置６′から待機位置へ移動させる。する
と、フック部材６が待機位置に到達する前に、フック部
材６に支持された基板４は、その下端が搬送ラインを構
成する搬送装置のローラに当接して移動を停止させら
れ、リクライニングガイド３に凭れかかる状態になる。
したがって、フック部材６が待機位置まで移動すると、
フック部材６の溝は基板４の下端から離脱する。

第２図に示した搬送フレーム11は、第１図に示した搬
送フレームと同一の部材であり、第１図における切断面
に隣接した面で切断して描いてある。

12はシリンダで、リンク13を介して二又レバー14を往
復回動させる。

二又レバー14の回動は、Ｕ字溝15とピン16とを介して
アーム17に伝えられ、クランク軸10を往復回動させる。
このクランク軸10の往復回動によって、第１図について
述べたようにフック部材６が駆動され、基板を退避・復
元せしめる。

〔発明の効果〕

以上に説明した如く、本発明を適用すると、加工済み
基板をストッカ内に収納する作動を待つことなく次サイ
クルの未加工基板を加工機械に搬入することが出来、該
加工機のアイドルタイムを短縮して作業能率を向上せし
め得るという優れた実用的効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例の断面図、第２図は同駆動部
分の断面図である。 第３図は従来の基板搬送装置の説明図である。 ３……リクライニングガイド、4,4′……基板、6,6′…
…フック部材、6a……溝孔、７……ガイド軸、８……連
結ピン、９……クランクアーム、10……クランク軸、11
……搬送装置のフレーム、12……シリンダ、13……リン
ク、14……二又レバー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】基板を載置して水平姿勢に回動して該基板
   を基板加工機械に供給し、起立姿勢に回動して該基板を
   加工機械から取り出すリクライニングガイドを備え、か
   つ、起立姿勢になったリクライニングガイドに凭れかけ
   ている基板を該リクライニングガイドに沿わせて水平に
   搬送するローラで構成された単一の搬送ラインを備えた
   基板搬送装置において、基板搬送装置の搬送フレームに
   基板の搬送方向と並行に配置されたガイド軸と、一端に
   前記ローラ上に支持され搬送される基板の下端と着脱可
   能に嵌合し基板を支持する溝が形成され、中央部に前記
   ガイド軸と摺動可能に嵌合するくの字形の溝孔が形成さ
   れ、前記搬送フレームに基板の搬送方向と直交する方向
   に形成された溝に摺動可能に嵌合するフック部材と、こ
   のフック部材を、待機位置と基板の退避位置との間を移
   動させる駆動手段とを設けたことを特徴とする基板搬送
   装置。