JPH08112113A - 対面係合ファスナー部材及びその対面係合ファスナー部材を備えたファスナー - Google Patents

対面係合ファスナー部材及びその対面係合ファスナー部材を備えたファスナー

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JPH08112113A
JPH08112113A JP24015894A JP24015894A JPH08112113A JP H08112113 A JPH08112113 A JP H08112113A JP 24015894 A JP24015894 A JP 24015894A JP 24015894 A JP24015894 A JP 24015894A JP H08112113 A JPH08112113 A JP H08112113A
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face
fastener
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Shinji Torigoe
伸二 鳥越
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3M Co
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Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 係着相手のファスナー部材を固定した物体に
突起受容穴を形成する必要のない位置決め突起を備えた
対面係合ファスナー部材を提供する。 【構成】 第1ファスナー部材10は、基部14の略中
央に略直立状に突設される突起28を備える。突起28
は、基部14に固定される第1部分30と、構造的弱め
部34によって第1部分30に連結される第2部分32
とを備える。第2ファスナー部材12は、基部16の略
中央に1つの孔40を画定する境界面42を備える。突
起28の第2部分32を、第2ファスナー部材12又は
その固定物体50に軽く押し当てつつ移動して、触覚で
突起28を孔40に挿入することにより、両ファスナー
部材10、12が位置決めされる。そこで両ファスナー
部材10、12に相互接近方向へ所定圧力を加えると、
構造的弱め部34が破壊されて突起28が変形し、両フ
ァスナー部材10、12が相互に係着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、対面係合ファスナー部
材に関する。さらに本発明は、対面係合ファスナー部材
を備えたファスナーに関する。
【0002】
【従来の技術】それぞれの基部の主要面に相互係合可能
な係合手段を立設した一対の対面係合ファスナー部材
を、各々の主要面を対向させて相互に圧着することによ
り、それらファスナー部材をそれぞれに固定した2物体
を脱着可能に係着するファスナーは、多様な種類のもの
が知られている。その係合手段としては、フックとルー
プとの組合せ、茸状の有頭突子とループとの組合せ、有
頭突子同士、等、様々な形式のものが使用されている。
それらのうち、双方に複数の有頭突子を備えた一対の対
面係合ファスナー部材からなるファスナーは、所定圧力
下で達成される有頭突子同士の係合によって両ファスナ
ー部材が係着される。すなわちこの種のファスナーは、
両ファスナー部材の有頭突子同士がそれらの頭部(先端
部)同士の接触だけでは係合せず、相互接近方向へ所定
の圧力が付与されることによって初めて相互係合すると
いう特性を有する。
【0003】対面係合ファスナー部材を備えたファスナ
ーは、係合手段を有する基部の主要面を拡大することに
より、各ファスナー部材を固定した2物体をある程度自
由な相対位置関係の下に係着できる。その反面、対面係
合ファスナー部材を備えたファスナーを用いて、独立し
た2物体を所定の相対位置関係の下に係着するために
は、作業者が目視により両物体を正確に位置決めしなけ
ればならない。故に、目視ができない場合は2物体を所
定の相対位置関係の下に係着することが困難となる。し
たがって、例えばロボットにより2物体の相互係着作業
を自動化する場合など、2物体を所定の相対位置関係の
下に係着するためには、対面係合ファスナー部材を備え
たファスナーが、好ましくは所望の誤差範囲を含んだ位
置決め機能を備えることが要望されている。
【0004】そこで本願出願人は、特願平5−1924
06号明細書に記載したように、有頭突子を備えた対面
係合ファスナー部材を係着相手のファスナー部材に対し
所定の相対位置関係の下に相互係着できるようにする位
置決め手段を備えた対面係合ファスナー部材、及びその
対面係合ファスナー部材を備えたファスナーを既に提案
している。この位置決め手段の実施例としては、対面係
合ファスナー部材の基部主要面の所定位置に有頭突子の
突出長さを超える長さに突設される柱状又は壁状の突起
が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特願平5−19240
6号明細書に記載した対面係合ファスナー部材では、位
置決め手段である突起は、その側面と係着相手の対面係
合ファスナー部材の基部の側面(境界面)とが衝合され
ることにより、両ファスナー部材を所望位置に位置決め
する。したがって位置決めを行う間は、両ファスナー部
材の有頭突子同士は非接触状態又はその頭部が接触した
状態にある。そして位置決め完了後、所定圧力を両ファ
スナー部材の基部に相互接近方向へ加えることにより、
両ファスナー部材の有頭突子が相互係合する。ここで、
位置決めを確実に達成するために突起を充分に長く形成
すると、両ファスナー部材が相互係着されたときに、突
起の先端部は係着相手のファスナー部材の基部の裏面を
越えて延びる。したがってこの場合、係着相手のファス
ナー部材を固定した物体は、突起の先端部を受容するた
めの凹部又は穴を備えなければならない。このような凹
部や穴は、物体の形状や材質によっては形成することが
困難な場合があり、また物体の剛性を損なったり、物体
が金属製の場合は腐蝕を誘発したりすることもある。
【0006】本発明の目的は、位置決め手段を備えた対
面係合ファスナー部材において、係着相手のファスナー
部材を固定した物体に何らの加工を施すことなく、位置
決め手段を確実に作用させて所望の相対位置関係での係
着を達成できる対面係合ファスナー部材を提供すること
にある。本発明のもう1つの目的は、位置決め手段であ
る突起を充分に長尺化でき、以て確実な位置決めを達成
できる対面係合ファスナー部材を提供することにある。
本発明の他の目的は、そのような対面係合ファスナー部
材を備えたファスナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、主要面を有した基部と、基部の主要面に
突設される係合手段と、係合手段を係着相手のファスナ
ー部材に対して所定の相対位置に配置する位置決め手段
とを具備した対面係合ファスナー部材において、位置決
め手段は、基部の主要面の所定位置に、係合手段の突出
長さを超える長さに突設される突起を具備し、この突起
が、対面係合ファスナー部材と係着相手のファスナー部
材とを係着したときに変形することを特徴とする対面係
合ファスナー部材を提供する。
【0008】本発明の好適な実施例によれば、突起は、
基部に固定的に連結される第1部分と、第1部分に沿っ
て相対移動可能に配置される第2部分と、第1部分と第
2部分とを相互に連結する構造的弱め部とを具備する。
この場合、対面係合ファスナー部材と係着相手のファス
ナー部材とを係着したときに構造的弱め部が破壊される
構成とすることができる。或いは、構造的弱め部に塑性
変形や弾性変形が生じることにより、突起が変形するよ
うにしてもよい。
【0009】本発明のさらに好適な実施例では、係合手
段が、基部の主要面から突出する脚部及び脚部の先端に
連結される頭部を各々に備えて基部の主要面に所定の離
間配置で立設される複数の有頭突子からなる対面係合フ
ァスナー部材において、上記の変形可能な突起が採用さ
れる。この場合、有頭突子を備えた対面係合ファスナー
部材は、破壊的に脱離可能な脚部用鋳型を使用した射出
成形工程によって高分子材料から一体的に形成されるこ
とが好ましい。
【0010】さらに本発明は、主要面を有した基部と、
基部の主要面に突設される係合手段とをそれぞれに具備
し、両係合手段の相互係合によって係着される第1及び
第2対面係合ファスナー部材と、それら第1及び第2対
面係合ファスナー部材を所定の相対位置に配置する位置
決め手段とを備えたファスナーにおいて、位置決め手段
は、第1対面係合ファスナー部材の基部の主要面の所定
位置に、第1対面係合ファスナー部材の係合手段の突出
長さを超える長さに突設される突起と、第2対面係合フ
ァスナー部材の基部の所定位置に主要面に交差して形成
され、第2対面係合ファスナー部材の係合手段と第1対
面係合ファスナー部材の係合手段とを対向させたとき
に、第1対面係合ファスナー部材の突起の側面に対向配
置される境界面とを具備し、突起が、第1対面係合ファ
スナー部材と第2対面係合ファスナー部材とを係着した
ときに変形することを特徴とするファスナーを提供す
る。
【0011】本発明の好適な実施例によれば、突起は、
第1対面係合ファスナー部材の基部に固定的に連結され
る第1部分と、第1部分に沿って相対移動可能に配置さ
れる第2部分と、第1部分と第2部分とを相互に連結す
る構造的弱め部とを具備する。この場合、第1対面係合
ファスナー部材と第2対面係合ファスナー部材とを係着
したときに構造的弱め部が破壊される構成とすることが
できる。或いは、構造的弱め部に塑性変形や弾性変形が
生じることにより、突起が変形するようにしてもよい。
【0012】また、少なくとも1つの突起が、第1対面
係合ファスナー部材の係合手段に包囲される位置に配置
され、境界面が、第2対面係合ファスナー部材の係合手
段に包囲されて突起を受容可能な位置に配置される少な
くとも1つの孔を画定する構成としてもよい。或いは、
少なくとも1つの突起が、第1対面係合ファスナー部材
の基部の外縁部近傍に配置され、境界面が、第2対面係
合ファスナー部材の基部の外縁部を画定する構成として
もよい。
【0013】本発明のさらに好適な実施例では、第1及
び第2対面係合ファスナー部材の係合手段が、基部の主
要面から突出する脚部及び脚部の先端に連結される頭部
を各々に備えて基部の主要面に所定の離間配置で立設さ
れる複数の有頭突子からなるファスナーにおいて、上記
の変形可能な突起が採用される。この場合、有頭突子を
備えた第1対面係合ファスナー部材及び第2対面係合フ
ァスナー部材の各々は、破壊的に脱離可能な脚部用鋳型
を使用した射出成形工程によってそれぞれ高分子材料か
ら一体的に形成されることが好ましい。
【0014】
【作用】位置決め手段を構成する突起は、対面係合ファ
スナー部材と係着相手のファスナー部材とを相互係着す
る際に、まず係着相手のファスナー部材に衝合されて両
ファスナー部材を所定の相対位置に位置決めする。この
間、突起は自己形状を保持する。その状態で、対面係合
ファスナー部材の基部に係着相手のファスナー部材へ接
近する方向へ所定の圧力を加えると、突起が変形し、両
ファスナー部材が所定の相対位置関係の下に係着され
る。
【0015】また、第1対面係合ファスナー部材と第2
対面係合ファスナー部材との組合せからなるファスナー
では、位置決め手段を構成する突起の側面と境界面と
は、相互に衝合され、又は対向して配置されることによ
って第1対面係合ファスナー部材と第2対面係合ファス
ナー部材とを所定の相対位置に位置決めする。この間、
突起は自己形状を保持する。その状態で、各ファスナー
部材の基部に相互接近方向へ所定の圧力を加えると、突
起が変形し、係合手段同士が相互係合して両ファスナー
部材が所定の相対位置関係の下に係着される。
【0016】突起が構造的弱め部を備える場合、外力が
構造的弱め部に集中して突起が確実かつ安定的に変形す
る。この場合、構造的弱め部が破壊される構成とすれ
ば、破壊音によってファスナー部材同士の係着を確認す
ることができる。また、係合手段として複数の有頭突子
を備えた対面係合ファスナー部材にこの突起を使用すれ
ば、ファスナー部材同士の係着に要する圧力によって突
起を変形させることができるので、係着作業性を損なう
ことがない。この対面係合ファスナー部材を、破壊的に
脱離可能な脚部用鋳型を使用した射出成形工程によって
形成すれば、複雑形状の突起及び有頭突子群が高分子材
料から容易に一体成形される。
【0017】
【実施例】以下、添付図面に示した好適な実施例に基づ
き、本発明をさらに詳細に説明する。図面を参照する
と、図1(a)は本発明の実施例によるファスナーの第
1対面係合ファスナー部材10(以下、第1ファスナー
部材10という)を、図1(b)は同ファスナーの第2
対面係合ファスナー部材12(以下、第2ファスナー部
材12という)を、それぞれ示す。第1及び第2ファス
ナー部材10、12は、いずれも好ましくは高分子材料
の一体成形品からなり、略平坦な板状の基部14、16
と、基部14、16に所定の離間配置で立設される複数
の有頭突子18、20とをそれぞれに備える。各有頭突
子18、20は、それぞれ基部14、16の表面から略
直立状に突出する脚部22と、脚部22の先端に脚部2
2の外表面から膨出する輪郭を有して形成される頭部2
4とを備える。
【0018】第1ファスナー部材10は、基部14の有
頭突子立設表面(主要面)26の略中央位置に、有頭突
子18の突出方向へ略直立状に突出形成される1つの柱
状の突起28を備える。突起28は、好ましくは基部1
4と同一の高分子材料から基部14に一体的に成形され
る。図2(a)及び(b)に拡大して示すように、突起
28は、基部14に固定的に連結される第1部分30
と、第1部分30に沿って相対移動可能に配置される第
2部分32と、第1部分30と第2部分32とを相互に
連結する構造的弱め部34とを備える。
【0019】図示実施例では、第2部分32は略直方体
形状の外形を有し、その頂面32aと底面32bとの間
に延びる略十字状断面の案内孔36を備える。また第1
部分30は、第2部分32の案内孔36に僅かな隙間を
介して収容可能な略十字状断面の多角柱形状を有する。
構造的弱め部34は、第1部分30の上端部と第2部分
32の案内孔36の下端部との間に形成された薄肉部分
からなり、第1部分30及び案内孔36の断面の略十字
の各先端位置に1つずつ計4個が配置される。構造的弱
め部34の形状、寸法、配置、個数等は任意であり、後
述する位置決め作業終了後の第1及び第2ファスナー部
材10、12の相互係着時に構造的弱め部34を破壊し
て突起28を変形するに要する力に対応して決められ
る。なお図示実施例では、構造的弱め部34は、縦断面
において略台形の形状を有し、第2部分32に接する部
位の面積が第1部分30に接する部位の面積よりも大き
くなっている。この場合、第1部分30と第2部分32
との間の隙間Gは例えば0.1mm〜2mm、構造的弱め部
34の第1部分30に接する部位の高さH1 は例えば
0.1mm〜1mm、同じく第2部分32に接する部位の高
さH2 は例えば0.5mm〜5mm、構造的弱め部34の幅
Wは例えば1mm以上である。
【0020】突起28は、構造的弱め部34に変形(破
壊)を生じない初期状態において、有頭突子18の突出
長さよりも長い全長を有する。図3に示すようにこの実
施例では、突起28の全長は、第1ファスナー部材10
の有頭突子18の長さ、第2ファスナー部材12の有頭
突子20の長さ、及び第2ファスナー部材12の基部1
6の厚みの合計値を充分に超える長さに設定される。た
だし図4に示すように、突起28の第1部分30及び第
2部分32のそれぞれの長さは、第1及び第2ファスナ
ー部材10、12の両有頭突子18、20の相互係合を
可能にする範囲で設定されなければならない。
【0021】第2ファスナー部材12は、基部16の有
頭突子立設表面(主要面)38の略中央位置に1つの孔
40を画定する境界面42を備える。境界面42は、基
部16の主要面38に略直交して延びる。孔40は、第
1ファスナー部材10の基部14の主要面26に略平行
な所与の断面における突起28の第2部分32の最大輪
郭より所定寸法だけ大きな略矩形輪郭を有する。
【0022】次に図3及び図4を参照して、第1ファス
ナー部材10と第2ファスナー部材12との相互係着手
順を説明する。なお図示の例では、第1及び第2ファス
ナー部材10、12は、それぞれ粘着剤層(又は両面粘
着テープ)44、46を介して物体48、50の表面に
固定される。まず各ファスナー部材10、12の基部1
4、16を、それぞれの有頭突子18、20の頭部24
を相互に対向させた状態で略平行に配置する。次いで図
3(a)に示すように、第1ファスナー部材10の突起
28の第2部分32の頂面32aを、第2ファスナー部
材12又は第2ファスナー部材12を固定した物体50
に軽く押し当てつつ移動して、触覚で突起28を第2フ
ァスナー部材12の孔40に挿入する。このとき第1及
び第2ファスナー部材10、12は、突起28の第2部
分32の側面32cと孔40の境界面42との衝合又は
対向配置によって、第2部分32と孔40との輪郭の差
の範囲内で所望の相対位置に位置決めされる。また、突
起28の第2部分32の頂面32aは、物体50の表面
に当接される。
【0023】この状態で、第1ファスナー部材10の基
部14に第2ファスナー部材12へ接近する方向へ所定
圧力を加えると、突起28の構造的弱め部34が変形を
経て破壊され、第1ファスナー部材10が第2ファスナ
ー部材12に接近するとともに第2部分32が第1部分
30に沿って移動して案内孔36内に第1部分30の一
部を収容する。このとき、両ファスナー部材10、12
の有頭突子18、20の頭部24が相互に当接される。
そこで基部14にさらに圧力を加えることにより、両有
頭突子18、20の頭部24同士が摺動して脚部22が
撓曲し、一方の有頭突子の頭部24が他方の有頭突子の
隣接する脚部22の間に進入する。同時に、突起28の
第1部分30の残りの部分が第2部分32の案内孔36
に収容される。このようにして、両ファスナー部材1
0、12が相互に係着される(図4参照)。
【0024】このように、第1ファスナー部材10の突
起28は、位置決め時には構造的弱め部34が第2部分
32を第1部分30から延長された初期位置に保持して
両ファスナー部材10、12を所望位置に確実に位置決
めする。このとき、突起28の第2部分32の先端部が
孔40に挿入されさえすれば、例えば図3(b)に示す
ような図3(a)とは異なる相対位置関係にも両ファス
ナー部材10、12を位置決めできる。さらに両ファス
ナー部材10、12の係着時には、所定圧力を加えるこ
とによって構造的弱め部34が破壊され、第2部分32
が第1部分30に沿って移動して突起28が変形するの
で、第2ファスナー部材12を固定した物体50に突起
28を受容するための開口を形成する必要がない。
【0025】なおこの実施例では、位置決め機能に所望
の誤差範囲を含ませるために、第2ファスナー部材12
の孔40を突起28の第2部分32の輪郭より所定寸法
だけ大きな輪郭に形成したが、誤差範囲を必要としない
場合は、孔40の輪郭を第2部分32の輪郭に略等しく
形成できることは言うまでもない。誤差範囲は、孔40
の輪郭の一辺を対応する第2部分32の輪郭の一辺の例
えば1.2倍〜5倍、好ましくは1.5倍〜3倍に設定
することにより得られる。誤差範囲が上記より小さい
と、触覚による位置決めが困難になるとともに位置決め
できていない状態での有頭突子同士の係合が生じる傾向
がある。誤差範囲が上記より大きいと位置決めが不正確
になる。
【0026】また上記実施例では、構造的弱め部34の
破壊によって突起28が変形したときに初めて両ファス
ナー部材10、12の係着が可能となるので、構造的弱
め部34の破壊時に生じる音によってファスナー部材同
士の係着すなわち有頭突子同士の相互係合を確認するこ
とができる。例えば、突起28の全長が両ファスナー部
材10、12の有頭突子18、20の長さ及び第2ファ
スナー部材12の基部16の厚みの合計値に略等しい場
合は、構造的弱め部34の破壊と略同時に有頭突子1
8、20の相互係合が行われるので、破壊音によって係
着を確認できる。また、突起28の全長が有頭突子1
8、20の長さ及び基部16の厚みの合計値より大きい
場合(図3参照)、構造的弱め部34の破壊に要する力
が有頭突子18、20の相互係合に要する力よりも大き
ければ、構造的弱め部34の破壊直後に第1ファスナー
部材10が慣性によって移動して両有頭突子18、20
の係合が得られる。したがってやはり破壊音によって、
ファスナー部材同士の係着を確認できる。この場合、構
造的弱め部34の破壊に要する力が有頭突子18、20
の相互係合に要する力よりも小さければ、構造的弱め部
34の破壊後、さらに幾らかの力を加えて有頭突子1
8、20を相互係合させることになるので、破壊音によ
り係着を確認することはできない。
【0027】なお本発明において、突起の変形に要する
力F1 は、好ましくは49N〜490N(5kg〜50k
g)、さらに好ましくは98N〜196N(10kg〜2
0kg)である。この力F1 が49N未満であると、位置
決め作業の途中で突起が変形してしまい、ファスナー部
材の位置決めが困難になる傾向がある。特に上記実施例
のように、突起28の変形が構造的弱め部34の破壊に
よって生じるものでは、破壊音が小さくなるので係着の
確認が困難になる。またこの力F1 が490Nより大き
いと、突起の変形が困難になり、その結果ファスナー部
材同士の係着が困難になる傾向がある。さらに、突起の
変形(又は構造的弱め部34の破壊)に要する力F1
有頭突子の相互係合に要する力F2 との差は、好ましく
はF1 −F 2 =−49N〜98N(−5kg〜10kg)で
規定される。参考までに、有頭突子の相互係合に要する
力F2 は、好ましくは29.4N〜196N(3kg〜2
0kg)である。
【0028】図5(a)及び(b)は、本発明の他の実
施例によるファスナーの第1ファスナー部材52を示
す。第1ファスナー部材52は、略平坦な矩形板状の基
部54と、基部54から略直立状に突出する複数の有頭
突子56(頭部のみ図示)とを備える。有頭突子56
は、図1の実施例における有頭突子18と同一の構造を
有する。さらに第1ファスナー部材52は、基部54の
外縁部の一辺に沿って、有頭突子56の突出方向へ略直
立状に突出形成される壁状の突起58を備える。突起5
8は、基部54に固定的に連結される第1部分60と、
第1部分60に沿って相対移動可能に配置される第2部
分62と、第1部分60と第2部分62とを相互に連結
する構造的弱め部64とを備える。
【0029】図示実施例では、第1部分60及び第2部
分62は本質的に略直方体形状の壁からなり、突起58
の突出方向に延びる案内溝66と突条68とをそれぞれ
に備える。構造的弱め部64は、第1部分60の上端部
と第2部分62の下端部との間に形成された薄肉部分か
らなる。また基部54には、基部54に略平行な所与の
断面における突起58の第2部分62の輪郭に略等しい
輪郭を有する案内孔70が形成される(図5(b)参
照)。
【0030】図6(a)及び(b)に示すように、第1
ファスナー部材52に係着可能な第2ファスナー部材7
2は、基部74に複数の有頭突子76を立設した一般的
な対面係合ファスナー部材からなる。したがって、位置
決め手段として突起58に協働する境界面は、基部74
の外縁部の一側面78によって構成される。なお図6で
は、第1及び第2ファスナー部材52、72は、それぞ
れ粘着剤層(又は両面粘着テープ)80、82を介して
物体84、86の表面に固定される。
【0031】図6(a)に示すように、構造的弱め部6
4に変形(破壊)を生じない初期状態における突起58
の全長は、第1ファスナー部材52の有頭突子56の長
さ、第2ファスナー部材72の有頭突子76の長さ、及
び第2ファスナー部材72の基部74の厚みの合計値を
充分に超える長さに設定される。ただし図6(b)に示
すように、突起58の第1部分60及び第2部分62の
それぞれの長さは、第1及び第2ファスナー部材52、
72の両有頭突子56、76の相互係合を可能にする範
囲で設定されなければならない。
【0032】このような構成においても、突起58と境
界面78との協働により、第1ファスナー部材52と第
2ファスナー部材72とを所定の相対位置関係の下に相
互係着することができる。まず各ファスナー部材52、
72の基部54、74を、それぞれの有頭突子56、7
6の頭部を相互に対向させた状態で略平行に配置する。
次いで図6(a)に示すように、第1ファスナー部材5
2の突起58の第2部分62の頂面62aを、第2ファ
スナー部材72又は第2ファスナー部材72を固定した
物体86に軽く押し当てつつ移動して、触覚で第2部分
62の側面62bを第2ファスナー部材72の基部74
の境界面78に当接させる。それにより第1及び第2フ
ァスナー部材52、72は、突起58の第2部分62の
側面62bと基部74の境界面78とが対向した位置に
位置決めされる。図から分かるように、この場合の位置
決めの誤差範囲は任意である。
【0033】この状態で、第1ファスナー部材52の基
部54に第2ファスナー部材72へ接近する方向へ所定
圧力を加えると、突起58の構造的弱め部64が変形を
経て破壊され、第1ファスナー部材52が第2ファスナ
ー部材72に接近するとともに、案内溝66と突条68
との協働により第2部分62が第1部分60に沿って移
動する。このとき、両ファスナー部材52、72の有頭
突子56、76の頭部が相互に当接される。そこで基部
54にさらに圧力を加えることにより、両有頭突子5
6、76が相互に係合する。同時に、突起58の第2部
分62の一部が案内孔70に収容される。このようにし
て、両ファスナー部材52、72が相互に係着される
(図6(b)参照)。
【0034】なお、第1ファスナー部材52に係着可能
な第2ファスナー部材72は、その基部74の突起58
を受容可能な位置に、図1の孔40のような孔を画定す
る境界面や、後述するような切欠き部(図7参照)を画
定する外縁部側面によって構成される境界面を有するこ
ともできる。このような場合、位置決めの誤差を所定の
範囲とすることができる。
【0035】本発明に係る対面係合ファスナー部材は、
あらゆる寸法及び形状を有することができる。特に、位
置決め手段を構成する突起及び境界面は、上記以外の様
々な形状、寸法、配置、及び個数を有することができ
る。例えば図7(a)に平面図で示すように、第1ファ
スナー部材88の略矩形基部90の対向する2辺の各々
に隣接して柱状の突起92を配置できる。基部90に
は、図1(a)の第1ファスナー部材10と同様に複数
の有頭突子94が所定の離間配置で立設される。突起9
2は突起28と同様に、基部90に固定的に連結される
第1部分96と、第1部分96に沿って相対移動可能に
配置される第2部分98と、第1部分96と第2部分9
8とを相互に連結する構造的弱め部100とを備える。
第2部分98は略直方体形状の外形を有し、その頂面と
底面との間に延びる略矩形断面の案内孔102を備え
る。また第1部分96は、第2部分98の案内孔102
に僅かな隙間を介して収容可能な略直方体形状を有す
る。
【0036】第1ファスナー部材88に係着可能な第2
ファスナー部材104は、図7(b)に示すように、略
矩形基部106の対向する2辺の各々に形成された切欠
き部108を備えてもよい。その場合、各切欠き部10
8を画定する基部106の外縁部側面が、第1ファスナ
ー部材88の突起92と協働する境界面を構成する。好
ましくは切欠き部108は、突起92の第2部分98の
輪郭より所定寸法だけ大きな略矩形輪郭を有する。同様
に、両切欠き部108の間の距離は、両突起92の間の
距離よりも所定寸法だけ短いことが好ましい。このよう
な切欠き部108の配置により、所望の誤差範囲を有し
た位置決め機能がファスナーに付与される。
【0037】このように突起及び境界面を基部上で複数
箇所に設けると、仮に第1ファスナー部材の1つの突起
が第2ファスナー部材の基部に当接されかつ他の突起が
第2ファスナー部材を固定した物体に当接された状態で
は、両ファスナー部材の基部の平行性が維持されないの
で、両ファスナー部材を所定相対位置に位置決めできて
いないことを触覚で判断できる。
【0038】また、突起28及び突起92のように、第
1部分、第2部分、及び案内孔を多角柱形状とし、かつ
孔40及び切欠き部108のように境界面を対応の多角
形輪郭に沿って配置すると、両ファスナー部材の位置決
め終了後に突起を変形させる間、両ファスナー部材が相
対的に回転してしまうことを防止できる。このとき、突
起の第2部分の頂面と第2ファスナー部材を固定した物
体の表面との摩擦が充分大きい場合は、境界面の形状に
関わらず同様の回転防止効果が得られる。同様に、突起
58のように、第1部分と第2部分との間に案内溝及び
突条を設けることにより、両ファスナー部材の横方向へ
の相対的ずれを防止できる。しかしながらこのような回
転や横ずれの防止を考慮しなければ、突起は、円柱状や
平板状の第1及び第2部分を有してもよい(図8参
照)。
【0039】また、図8(a)及び(b)に示すよう
に、第2部分110が第1部分112の案内孔内に収容
される形式の突起114や、第2部分116が第1部分
118の外側(基部から離れた側)に配置される突起1
20を採用することもできる。ただしこの場合、図9に
示すように、第1部分(図では第1部分112)の長さ
がファスナー部材同士の係着を妨げない寸法であること
が肝要である。さらに図8(c)に示すように、多数の
切込み122を有して円柱状に配置される複数の板12
4から形成される突起126を採用することもできる。
この場合、所定の圧力により各板124が切込み122
に沿って折曲され、それにより突起126が変形され
る。このように、本発明の位置決め手段を構成する突起
は、ファスナー部材の係着時に構造的弱め部の破壊によ
る変形だけでなく、例えば切込み122における板12
4の塑性変形や弾性変形によってそれ自体の変形を生じ
る構造とすることもできる。
【0040】なお、上記のような多様な形状の突起と協
働する第2ファスナー部材の境界面は、前述したような
孔、切欠き、若しくは基部本来の外縁部を画定するも
の、またはそれらの組合せからなるものが適用できる。
また、各ファスナー部材の基部は、複数の有頭突子を固
定的に保持可能な様々な寸法及び形状に形成することが
できる。基部の厚みは、0.5mm〜5.0mmの範囲にあ
ることが好ましい。有頭突子の脚部は、円柱、角柱、円
錐台等の多様な形状を有することができ、1つの頭部に
対し複数個設けることもできる。頭部は、図示の半球状
の他に、球状、錐体状、笠状等の様々な形状を有するこ
とができる。さらに、有頭突子の個数は、6.45cm2
当り50個〜500個であることが好ましい。
【0041】本発明に係る対面係合ファスナー部材は、
様々な材料から形成することができる。例えば基部は、
ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリアセタール樹脂等の高分子
材料から形成される。特にポリアミド樹脂は、耐熱性、
機械的強度、及び射出成形特性に優れるので好適な材料
である。有頭突子及び突起は、基部と同一の材料から形
成することができる。或いは有頭突子の脚部は、耐久性
を高めるために、基部及び頭部とは異なる高強度材料か
ら形成してもよい。また、基部及び有頭突子は、AST
M試験法D790に基づく測定での曲げ弾性率が、例え
ば9800N/cm2 〜980000N/cm2 の範囲にあ
る材料から形成されることが好ましい。さらに、周知の
ように高分子材料に、可塑剤やゴムを添加したり、炭素
繊維やガラス繊維を補強材として添加したりすることに
より、基部及び有頭突子の弾性率を適宜修正、改変する
こともできる。
【0042】本発明に係る対面係合ファスナー部材は、
様々な方法によって形成することができる。例えば上記
の各実施例において、周知の射出成形や押出し成形によ
って形成された従来形状の有頭突子付ファスナー部材
に、別体に成形した突起を接着や溶着によって固定する
方法が考えられる。しかしながら、成形精度の高さ、手
順の容易さの観点から、米国特許第5,242,646
号に開示される破壊的に脱離可能な脚部用鋳型を使用し
た射出成形工程によって、基部、有頭突子、及び突起を
一体的に形成する方法が有利である。図10は、この方
法によって図1の第1ファスナー部材10を成形するた
めの鋳型を示す。
【0043】図10に示す鋳型は、第1ファスナー部材
10の基部14を成形するための鋳型空間128を有し
た恒久的な基部用金型130と、有頭突子18の脚部2
2及び突起28の第1部分30を成形するための鋳型空
間132を有した破壊的に脱離可能な脚部用鋳型134
と、有頭突子18の頭部24並びに突起28の第2部分
32及び構造的弱め部34を成形するための鋳型空間1
36を有した恒久的な頭部用金型138とを備える。脚
部用鋳型130は、水やアルコール等の溶剤による溶
解、融解、破壊、超音波等による粉砕、切削等の様々な
機械的又は化学的手段によって、第1ファスナー部材1
0に損傷を加えることなく脚部22及び第1部分30の
周囲から脱離される。好適な実施例では、脚部用鋳型1
30はポリビニルアルコール等の水溶性材料から形成さ
れる。この場合、脚部用鋳型130は、水又は温水に浸
漬して振動を加えることにより、第1ファスナー部材1
0から除去される。
【0044】これらの基部用金型130、脚部用鋳型1
34、及び頭部用金型138を、図示のように固定的に
配置する。このとき、基部用金型130の鋳型空間12
8と脚部用鋳型134の鋳型空間132と頭部用金型1
38の鋳型空間136とを、流体の流通が可能なように
相互に連結する。この状態で、例えば頭部用金型138
に設けた導入路140を通して、溶融した材料(例えば
高分子材料)を鋳型空間136に流し込む。その後、溶
融材料が固化することにより、基部用金型130、脚部
用鋳型134、及び頭部用金型138の中で、突起28
を基部12の主要面26の所定位置に連結した第1ファ
スナー部材10が一体成形される。第1ファスナー部材
10の成形が完了すると、脚部用鋳型134を残して、
基部用金型130と頭部用金型138とを第1ファスナ
ー部材10から取り外す。さらに上述の様々な方法によ
り、第1ファスナー部材10の有頭突子18の脚部22
及び突起28の第1部分30の周囲から、脚部用鋳型1
34を破壊的に脱離する。このようにして、図1(a)
に示す第1ファスナー部材10が完成する。
【0045】以上、本発明を複数の有頭突子を備えた対
面係合ファスナー部材に適用した実施例について説明し
たが、本発明はこの実施例に限定されることなく、例え
ばフックとループとの組合せやその他の係合手段を備え
た様々な種類の対面係合ファスナー部材に適用できるも
のである。
【0046】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、対面係合ファスナー部材と係着相手のファスナー部
材とを所定の相対位置に位置決めする位置決め手段を、
両ファスナー部材の係着時に変形する突起から構成した
ので、係着相手のファスナー部材を固定した物体に突起
先端部を受容する凹部や穴を形成することなく突起を長
尺化できる。したがって本発明によれば、物体の形状や
材質に関わらず、また物体を破損したり外観を損なった
りすることなく、独立した2物体を確実な位置決めの下
に係着できる対面係合ファスナー部材、及びその対面係
合ファスナー部材を備えたファスナーが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるファスナーを構成する対
面係合ファスナー部材の図で、(a)第1ファスナー部
材の斜視図、及び(b)第2ファスナー部材の斜視図、
である。
【図2】図1の第1ファスナー部材の突起の拡大図で、
(a)平面図、及び(b)正面図、である。
【図3】図1の各ファスナー部材の位置決め作用を説明
する図で、図1の線 III−IIIに沿った断面図である。
【図4】図1の各ファスナー部材の相互係着時の図で、
図1の線 III−III に沿った断面図である。
【図5】本発明の他の実施例によるファスナーを構成す
る第1ファスナー部材の図で、(a)平面図、及び
(b)背面図、である。
【図6】図5の第1ファスナー部材を備えたファスナー
を第2ファスナー部材と共に示す図で、(a)相互係合
前の断面側面図、及び(b)相互係合後の断面側面図、
である。
【図7】本発明のさらに他の実施例によるファスナーの
図で、(a)第1ファスナー部材の平面図、及び(b)
第2ファスナー部材の平面図、である。
【図8】(a)突起の変形例の斜視図、(b)突起の他
の変形例の側面図、及び(c)突起のさらに他の変形例
の断面図、である。
【図9】図8(a)の突起を備えたファスナー部材の相
互係合時の断面側面図である。
【図10】図1(a)の第1ファスナー部材を成形する
ための鋳型を示す断面図である。
【符号の説明】
10、52、88…第1ファスナー部材 12、72、104…第2ファスナー部材 14、16、54、74、90、106…基部 18、20、56、76、94…有頭突子 22…脚部 24…頭部 28、58、92、114、120、126…突起 30、60、96、112、118…第1部分 32、62、98、110、116…第2部分 34、64、100…構造的弱め部 36、70…案内孔 40…孔 42、78…境界面 66…案内溝 68…突条 108…切欠き部 122…切込み 124…板

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主要面を有した基部と、該基部の該主要
    面に立設される係合手段と、該係合手段を係着相手のフ
    ァスナー部材に対して所定の相対位置に配置する位置決
    め手段とを具備した対面係合ファスナー部材において、 前記位置決め手段は、前記基部の前記主要面の所定位置
    に、前記係合手段の突出長さを超える長さに突設される
    突起を具備し、該突起が、前記対面係合ファスナー部材
    と係着相手のファスナー部材とを係着したときに変形す
    ることを特徴とする対面係合ファスナー部材。
  2. 【請求項2】 前記突起が、前記基部に固定的に連結さ
    れる第1部分と、該第1部分に沿って相対移動可能に配
    置される第2部分と、該第1部分と該第2部分とを相互
    に連結する構造的弱め部とを具備する請求項1に記載の
    対面係合ファスナー部材。
  3. 【請求項3】 前記対面係合ファスナー部材と係着相手
    のファスナー部材とを係着したときに前記構造的弱め部
    が破壊される請求項2に記載の対面係合ファスナー部
    材。
  4. 【請求項4】 前記係合手段が、前記基部の前記主要面
    から突出する脚部及び該脚部の先端に連結される頭部を
    各々に備えて該基部の該主要面に所定の離間配置で立設
    される複数の有頭突子からなる請求項1〜3のいずれか
    1つに記載の対面係合ファスナー部材。
  5. 【請求項5】 破壊的に脱離可能な脚部用鋳型を使用し
    た射出成形工程によって高分子材料から一体的に形成さ
    れる請求項4に記載の対面係合ファスナー部材。
  6. 【請求項6】 主要面を有した基部と、該基部の該主要
    面に立設される係合手段とをそれぞれに具備し、両係合
    手段の相互係合によって係着される第1及び第2対面係
    合ファスナー部材と、それら第1及び第2対面係合ファ
    スナー部材を所定の相対位置に配置する位置決め手段と
    を備えたファスナーにおいて、 前記位置決め手段は、 前記第1対面係合ファスナー部材の前記基部の前記主要
    面の所定位置に、該第1対面係合ファスナー部材の前記
    係合手段の突出長さを超える長さに突設される突起と、 前記第2対面係合ファスナー部材の前記基部の所定位置
    に前記主要面に交差して形成され、該第2対面係合ファ
    スナー部材の前記係合手段と前記第1対面係合ファスナ
    ー部材の前記係合手段とを対向させたときに、該第1対
    面係合ファスナー部材の前記突起の側面に対向配置され
    る境界面とを具備し、 前記突起が、前記第1対面係合ファスナー部材と前記第
    2対面係合ファスナー部材とを係着したときに変形する
    ことを特徴とするファスナー。
  7. 【請求項7】 前記突起が、前記第1対面係合ファスナ
    ー部材の前記基部に固定的に連結される第1部分と、該
    第1部分に沿って相対移動可能に配置される第2部分
    と、該第1部分と該第2部分とを相互に連結する構造的
    弱め部とを具備する請求項6に記載のファスナー。
  8. 【請求項8】 前記第1対面係合ファスナー部材と前記
    第2対面係合ファスナー部材とを係着したときに前記構
    造的弱め部が破壊される請求項7に記載のファスナー。
  9. 【請求項9】 少なくとも1つの前記突起が、前記第1
    対面係合ファスナー部材の前記係合手段に包囲される位
    置に配置され、前記境界面が、前記第2対面係合ファス
    ナー部材の前記係合手段に包囲されて該突起を受容可能
    な位置に配置される少なくとも1つの孔を画定する請求
    項6〜8のいずれか1つに記載のファスナー。
  10. 【請求項10】 少なくとも1つの前記突起が、前記第
    1対面係合ファスナー部材の前記基部の外縁部近傍に配
    置され、前記境界面が、前記第2対面係合ファスナー部
    材の前記基部の外縁部を画定する請求項6〜9のいずれ
    か1つに記載のファスナー。
  11. 【請求項11】 前記第1及び第2対面係合ファスナー
    部材の前記係合手段が、前記基部の前記主要面から突出
    する脚部及び該脚部の先端に連結される頭部を各々に備
    えて該基部の該主要面に所定の離間配置で立設される複
    数の有頭突子からなる請求項6〜10のいずれか1つに
    記載のファスナー。
  12. 【請求項12】 前記第1対面係合ファスナー部材及び
    前記第2対面係合ファスナー部材の各々が、破壊的に脱
    離可能な脚部用鋳型を使用した射出成形工程によってそ
    れぞれ高分子材料から一体的に形成される請求項11に
    記載のファスナー。
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