JPH0811154B2 - 洗濯機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は気泡発生装置を具えた洗濯機に関する。

（従来の技術） 従来より、この種洗濯機においては、洗濯槽の内下部
に撹拌体を具えるほかに、気泡発生装置を具えたものが
案出されている。しかして、その気泡発生装置は、上記
洗濯槽内で撹拌体を回転させて行なう洗濯運転時に、槽
下部から槽内方へ空気を送り込むことによって気泡を発
生させるもので、その発生された無数の細かい気泡が洗
濯物中を通って汚れを落とすことにより、単に撹拌体を
回転させて行なうだけのものより、効果的に洗濯ができ
るようになっている。又、この場合、発生された気泡に
より洗濯物が浮かされるから、それにより洗濯物の撹拌
体との接触が避けられ、布傷み或いは布絡みといった問
題の発生まで防止できるようになっている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、従来のものの場合、上述のごとく浮か
された洗濯物の中で、水面より上方に出た部分では、気
泡が通ることがなく、又、洗濯水流が通ることもなく
て、所期の洗濯効果が得られず、他の水中にあって所期
の洗濯効果が得られる部分との間で洗濯むらを生じると
いう問題点を有していた。

本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、従
ってその目的は、洗濯物の全部について洗濯水流及び気
泡による所期の洗濯効果を得ることができ、洗濯むらの
発生をなくすことのできる洗濯機を提供するにある。

［発明の構成］ （課題を解決するための手段） 本発明の洗濯機は、内下部に撹拌体を具える洗濯槽に
対し、その撹拌体を回転させて行なう洗濯運転時に槽下
部から槽内方へ空気を送り込み気泡を発生させる気泡発
生装置を設けたものにあって、前記撹拌体を回転させる
モータを負荷を検知する負荷検知手段を具え、前記洗濯
運転時に、負荷検知手段によりモータ負荷の減少が検知
された時点で、前記気泡発生装置の運転を間欠運転に移
行させるようにしたところに特徴を有するものである。

（作用） 上記手段によれば、洗濯物は、洗濯運転時、気泡発生
装置が間欠運転に移行して運転を休止したときに降下
し、全部が洗濯水中に没するようになる。従って、洗濯
水流及び気泡による洗濯効果が、その洗濯物の全部に対
して行きわたるようになる。

（実施例） 以下本発明の一実施例につき図面を参照して説明す
る。

まず第２図において、１は外箱であり、洗濯槽２を内
設している。３は洗濯槽２内下部に配設した撹拌体で、
特に本実施例の場合、椀形の容器状を成すものであり、
内周面に突条４を複数有している。５は洗濯槽２外から
撹拌体３を回転駆動する駆動機構で、モータ６を駆動源
として具えている。７は洗濯槽２内から洗濯槽２外に張
出し形成した溢水・排水室で、これの洗濯槽２との境界
部分には溢水・排水ストレーナ８を設けている。９は溢
水・排水室７の底部に形成した排水口で、10は排水口９
は開閉する弁体11を下端部に装備した溢水パイプ、12は
排水口９に接続して設けた排水ホースである。そして13
は洗濯槽２上に設けたコンプレッサ14を主体とする気泡
発生装置で、コンプレッサ14のほかに、該コンプレッサ
14から溢水・排水室７に通して設けたエアチューブ15、
及び洗濯槽２の底部（撹拌体３の裏側）ほゞ中央にあっ
て多数有する噴気孔16を洗濯槽２内の上方に向け且つエ
アチューブ15に接続して設けられた噴気体17から構成さ
れている。

これに対して、第３図に示す18は例えばマイクロコン
ピュータから成る制御装置で、これには前記駆動機構５
のモータ６の電流値の変化でもって負荷の検知をする負
荷検知手段19から検知信号が入力されるようになってお
り、そしてその検知信号の入力に基づいて前記気泡発生
装置13のコンプレッサ14に駆動信号が出力されるように
なっている。又、制御装置18からは上記モータ６にも駆
動信号が出力されるようになっている。

さて、上述のごとく構成したものの場合、洗濯槽２内
に洗濯物と必要量の水及び洗剤とを入れた状態にて、洗
濯運転が開始されると、制御装置18はモータ６にこれを
短周期で反転させる駆動信号を出力し、同時にコンプレ
ッサ14にこれを連続運転させる駆動信号を出力する。こ
のため、モータ６を駆動源とする駆動機構５に連繋した
撹拌体３が短周期で反転され、上記洗濯槽２内の洗濯物
と水及び洗剤を撹拌する一方で、コンプレッサ14からエ
アチューブ15及び噴気体17を通じて洗濯槽２内にその下
部より連続して空気が送り込まれ、気泡が発生される。
しかして、かような気泡の発生により、洗濯物はその発
生した気泡の上昇に伴いやがて洗濯水中を上昇するもの
で、かように洗濯物が上昇すると、モータ６の負荷が減
少してその電流値が小さくなる。従って、それを負荷検
知手段19が検知し、制御装置18にその検知信号が入力さ
れるので、それに基づき制御装置18は上記コンプレッサ
14を一旦停止させる。よって、上記洗濯槽２への空気の
送り込み、ひいては気泡の発生が一旦停止されるもので
あり、しかる後、制御装置18はコンプレッサ14にこれを
あらかじめ定められた時間間隔例えば第１図に示すよう
に10秒置きで30秒間ずつ運転させる駆動信号を出力す
る。このため、上記洗濯槽２への空気の送り込み、ひい
ては気泡の発生がそれと同じ時間間隔で、要するに間欠
的に行なわれるようになり、その各運転休止時に先の上
昇した洗濯物が降下する。従って、洗濯物はその全部が
洗濯水中に没するようになり、それによって前記撹拌体
３の回転による洗濯水流及び気泡発生装置13により発生
される気泡による洗濯効果が、洗濯物の全部に対して行
きわたるようになるから、それらによる所期の洗濯効果
を洗濯物の全部につき得ることができるようになって、
洗濯むらの発生をなくすことができる。

尚、洗剤として、高発泡洗剤を使用したときには、発
生する気泡が多くなり、それに伴って洗濯物は水面に一
段と浮き気味となる。このように洗濯物が水面に浮き気
味となったとき、モータ６の負荷量は大きく減少し、そ
の電流値がきわめて小さくなるため、本実施例において
は、それを負荷検知手段19が検知し、制御装置18にその
検知信号が入力されるので、それに基づき制御装置18は
上記コンプレッサ14を一旦停止させてから、その後、そ
れ相応に定められた時間間隔例えば前述よりも休止時間
の長い30秒置きで10秒間ずつ運転させる駆動信号を出力
する。このため、気泡の発生がその休止持間の長い間隔
で行なわれるようになり、洗濯物の降下が促進される。
そしてモータ６の負荷量が普通のようになれば、前述の
ごとくして休止時間の短い間隔で気泡の発生が行なわれ
るようになる。

尚、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限
定されるものではなく、殊に気泡発生装置13の具体的な
運転及び休止の各時間等の点につき、要旨を逸脱しない
範囲内で適宜変更して実施し得る。

［発明の効果］ 以上の記述で明らかなように、本発明の洗濯機は、内
下部に撹拌体を具える洗濯槽に対し、その撹拌体を回転
させて行なう洗濯運転時に槽下部から槽内方へ空気を送
り込み気泡を発生させる気泡発生装置を設けたものにあ
って、前記撹拌体を回転させるモータの負荷を検知する
負荷検出手段を具え、前記洗濯運転時に、負荷検知手段
によりモータ負荷の減少が検知された時点で、前記気泡
発生装置の運転を間欠運転に移行させるようにしたとこ
ろに特徴を有するものであり、それによって、洗濯物の
全部について洗濯水流及び気泡による所期の洗濯効果を
得ることができ、洗濯むらの発生をなくすことができる
という優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示したもので、第１図は洗濯
運転時におけるモータ及びコンプレッサの駆動パターン
を示したタイムチャート、第２図は全体的構成の縦断側
面図、第３図は電気的構成のブロック図である。 図面中、２は洗濯槽、３は撹拌体、６はモータ、13は気
泡発生装置、14はコンプレッサ、19は負荷検出手段を示
す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内下部に撹拌体を具える洗濯槽に対し、そ
   の撹拌体を回転させて行なう洗濯運転時に槽下部から槽
   内方へ空気を送り込み気泡を発生させる気泡発生装置を
   設けたものであって、前記撹拌体を回転させるモータの
   負荷を検知する負荷検知手段を具え、前記洗濯運転時
   に、負荷検知手段によりモータ負荷の減少が検知された
   時点で、前記気泡発生装置の運転を間欠運転に移行させ
   るようにしたことを特徴とする洗濯機。