JPH0811046B2 - 揚げ物用衣材 - Google Patents

揚げ物用衣材

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JPH0811046B2
JPH0811046B2 JP60224912A JP22491285A JPH0811046B2 JP H0811046 B2 JPH0811046 B2 JP H0811046B2 JP 60224912 A JP60224912 A JP 60224912A JP 22491285 A JP22491285 A JP 22491285A JP H0811046 B2 JPH0811046 B2 JP H0811046B2
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Inventor
浩之 栗原
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梅津 雅由
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【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は大豆粉添加加工澱粉を含有する揚げ物用衣材
に関し、揚げ物用の打ち粉あるいはバツターとして使用
した場合に強い結着力を示すように工夫したものであ
る。
〈従来の技術〉 従来、揚げ物用衣材としては、小麦粉等の澱粉が利用
されている。これらの衣材は、例えばバツターとして使
用する場合には増粘剤等を加えることにより必要な粘度
が付与されるが、作業中に加わる機械的な力によつて粘
度が低下してしまい種に一定の割合で付着させることが
困難であるばかりか、衣材として重要な性質である揚げ
た後の種と衣との結着性の点で問題があり、種に必要な
衣を付けることができても調理後に種と衣とがはがれて
しまい、外観及び食感が悪いという欠点を有していた。
そこで、これらの欠点を解消すべく種々の改良方法が提
案されている。例えば、バツターとしての粘度を安定さ
せる方法としては、小麦粉に特定量のライ麦を添加する
ことにより広範囲の加水量にて天婦羅衣液(バツター)
として好適な粘度を得る方法(特開昭54-84042号公
報)、特定の粉を用いることにより広範囲の加水量でバ
ツターとして好適な粘度が得られ、厳密な加水量の管理
をすることなく食塩の添加や攪拌によつて粘度変化の発
生を防止する方法(特開昭55-26873号公報)等があり、
又、種と衣との結着性を向上させる方法としては、ア
ミロース澱粉を酵素加水分解したものを衣材原料に添加
して揚げた際の種と衣との結着性を良好にする方法(特
開昭56-58466号公報)、エクストルーダー法により膨化
成形加工したα−化小麦粉を主材料として調理時の破
裂、油はね、衣はがれ等を防止する方法(特開昭58-193
666号公報)等がある。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、上述の従来技術は、一長一短があり、
バツターとして必要な粘度を維持することと、種と衣と
の粘着性を改善することとを同時に解決しうるものでは
なかつた。
本発明は、このような事情に鑑み、加水してバツター
とした場合には各種の増粘剤を用いることなく必要な粘
度が安定して得られるとともに、揚げた場合に種と衣と
を良好に結着させることができる揚げ物用衣材を提供す
ることを目的とする。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明者は、前記目的を達成するために種々検討を重
ねた結果、澱粉に大豆粉を均一に添加した後加熱加工し
た大豆加工澱粉はバツターとして用いた場合には必要な
粘度が安定して得られ、且つバツターあるいは打ち粉と
して用いた場合には種と衣とを良好に結着させることが
できることを知見した。
かかる知見に基づく本発明の構成は、澱粉に大豆粉を
均一に添加し、添加後α化しない温度で加熱して、40重
量%濃度のスラリー粘度が200cp〜500cpとされた大豆加
工澱粉を含有することを特徴とする。
本発明において澱粉としては、小麦澱粉、トウモロコ
シ澱粉等の地上澱粉、甘藷澱粉、馬鈴藷澱粉、タカピオ
澱粉等の地下澱粉のいずれを用いてもよく、又、これら
の各種澱粉を次亜塩素酸ナトリウム等を用いて弱く酸化
した澱粉、湿熱処理したもののように食品向けに加工し
た澱粉、あるいは澱粉が糊化しない範囲においてアミラ
ーゼ処理を行つた酵素処理澱粉等も有効に用いることが
できる。
また添加する大豆粉としては、生大豆粉加熱する事に
より含有蛋白質をあらかじめ熱変性させた大豆粉、酸、
アルカリ処理により含有蛋白質を変性させた大豆粉、あ
るいはプロテアーゼ等酵素の作用により含有蛋白質を加
水分解処理した大豆粉など、物理的、化学的あるいは酵
素化学的処理を施した大豆粉のいずれを用いてもよい。
本発明の大豆加工澱粉は、上記澱粉の一種あるいは二
種以上の混合物に、上記大豆粉を対DS当たり0.1〜20重
量%、好ましくは0.5重量%程度添加し、α化しない温
度で加熱することにより得られる。なお、ここで、乾燥
とは、人為的に加熱装置によって加熱することや自然加
温することをいう。
この大豆加工澱粉は、揚げ物用衣材のうち特にバツタ
ーとして用いる場合には、その40重量%のスラリー粘度
が200〜5000CP、好ましくは200〜3000CPの範囲にあるも
のを用いるのが好ましい。このような大豆加工澱粉は、
加水してバツターとした場合に均一なクリーム状とな
り、バツターとしての適度な粘度が安定して得られ、ま
た油で揚げた際の種との結着性も良好である。しかし、
40重量%のスラリー粘度が200CP未満の大豆加工澱粉
は、バツターとした場合に性状がクリーム状とならず、
種に必要な量のバツターが付着しないため、その後の工
程においてパン粉の付着が不十分となり、また付着後に
包装などをした場合にパン粉がはがれ落ちてしまうなど
の不都合が発生してしまう。
本発明で40重量%濃度のスラリー粘度が200CP以上と
なる大豆加工澱粉を得る方法としては、澱粉に必要量の
生大豆粉を均一に添加した後、熱源により必要ならば乾
燥、又乾燥を必要としないならばそのまま加熱する方法
を用いればよい。ここで乾燥又は加熱するには常温以上
になつている倉庫,室(むろ)又は保存庫等に保存して
もよく、又、夏場のように温となる場合には敢えて加
熱する必要はない。要は添加した大豆粉が澱粉と反応し
て、加水したときにクリーム状となるように加工すれば
よい。
このようにして得られる大豆加工澱粉は、バツターと
して用いる場合従来の小麦粉等に較べて濃度で使用で
き、かつ微細な空気をだきこんで均一なクリーム状のス
ラリーになるので、パン粉の付着が良好であるとともに
油で揚げたときに種と衣との結着性がよい。
また、大豆加工澱粉は打ち粉としても使用でき、この
場合にも油で揚げたとき種と衣とを良好に結着させる作
用がある。
このように本発明にかかる大豆加工澱粉は単独でバツ
ター、打ち粉などの揚げ物用衣材として用いて有用であ
るが、必要に応じて各種穀物類、蛋白質類、澱粉類、乳
化剤、調味料、香辛料等を加えて揚げ物用衣材とするこ
ともできる。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例及び応用例を示す。
実施例1 水分を32%に調整したコーンスターチ7.353kg(無水
換算5kg)に、大豆粉として市販の生大豆粉であるエス
・リポ(日華油脂(株)製、商品名)を25g(対DS0.5
%)添加し、関東ミキサーにて30分間攪拌してアルミ製
バツト上に広げ、乾燥機にて水分12.5%まで乾燥する。
このものの40重量%濃度のスラリー粘度をB型粘度計に
て測定すると200CPであつた。(サンプルA) 次にこのものをビニール袋に入れて水が飛ばないよう
にした後、更に乾燥機にて40重量%濃度のスラリー粘度
が500CPになるまで加熱を行う。(サンプルB) 同様にしてスラリー粘度が1000CPになつたものを調整
する。(サンプルC) 対照として、小麦粉(市販品、薄力粉)に水を加えて
40重量%のスラリーを調整する。このときのスラリー粘
度は2500CPであつた。(対照品) 以上4点につきバツターとしての外観上の比較をする
と次の通りであつた。
サンプルA:バツターとして必要な粘度を示し、種に付け
るとき適当な量が程よく付着し、後の工程でパン粉を付
けた場合にもパン粉がはがれ落ちるようなことがなかつ
た。
サンプルB:適当な粘度であり、種に付ける場合のバツタ
ー切れもよく、後の工程でのパン粉の付着量も適当であ
つた。
サンプルC:やや多めのバツター付着量となつたが、パン
粉の付着量も程良く均一となる。
対照品(小麦粉):粘度は適当であるが種に均一に付着
せず、後の工程でのパン粉を付けた場合に種がむきだし
になるところがあり悪い外観を呈した。
実施例2 40重量%濃度のコーンスターチスラリーを40℃まで昇
温し、水酸化ナトリウムの水溶液にてpHを9.0とする。
次いで次亜塩素酸ナトリウムを対DS当たり0.2%添加し
て30分反応させる。反応後塩酸にて中和し、更に重亜硫
酸ナトリウムで消塩した後脱水し、実施例1のサンプル
Aと同様に操作して大豆加工澱粉を得た。この澱粉の40
重量%濃度スラリー粘度は500CPであつた。(サンプル
D) 応用例1 上記実施例により得られた衣材のバツターサンプルを
用いてトンカツを作つた。
材料のトンカツ用豚肉をタオルを用いて軽く水切りし
た後、実施例により得られたサンプルA,B,C,D及び対照
品(小麦粉スラリー)中に入れてバツターを付着させ軽
くバツター切りを行う。その後パン粉をまぶし、予め17
0〜180℃に加熱しておいた天婦羅油の中で揚げてトンカ
ツとした。
このようにしてつくつたトンカツを比較すると、サン
プルA,B,C,Dを用いたものは、豚肉と衣とが強くくつつ
いており、ナイフ等にて切断しても衣が肉からはがれる
ことがなかつた。これに対し、対照品(小麦粉スラリ
ー)を用いたものは、衣と肉との間に糊状の層ができ、
肉と衣とがはがれてしまい、トンカツとして著しく外観
を損うものであつた。
応用例2 予めマイナス40℃にて冷凍したトンカツ用豚肉を室温
にてマイナス5℃まで昇温させ実施例により得られたバ
ツターを付着させた後パン粉をまぶし、再びマイナス40
℃にて冷凍した。このものを一定期間保存した後170〜1
80℃の天婦羅油中で揚げてトンカツとしたところ、サン
プルA,B,C,Dを用いたものは、種と衣とが強くくつつい
ていた。このように本発明にかかる大豆加工澱粉はバツ
ターとして用いて冷凍保存した後も、種と衣とを良好に
結着させることができる。
応用例3 常法に従いコロツケを作り、実施例により得られたバ
ツターを付着させたのちパン粉をまぶして油で揚げた。
サンプルA,B,C,Dを用いたコロツケは、対照品(小麦粉
スラリー)を用いたものに較べて種と衣とがはがれにく
かつた。
〈発明の効果〉 以上、実施例、応用例とともに具体的に説明したよう
に、本発明にかかる揚げ物用衣材を打ち粉あるいはバツ
ターとして用いれば、油で揚げたときの種と衣との結着
性が良好となる。またとくにバツターとした場合には
濃度で適度な粘度を有するとともに均一なクリーム状に
なるので、種への付着が程良く均一となり、パン粉の付
着も良好である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】澱粉に大豆粉を均一に添加し、添加後α化
    しない温度で加熱して、40重量%濃度のスラリー粘度が
    200cp〜500cpとされた大豆加工澱粉を含有することを特
    徴とする揚物用衣材。
JP60224912A 1985-10-11 1985-10-11 揚げ物用衣材 Expired - Lifetime JPH0811046B2 (ja)

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